JP4157724B2 - ワイヤーソーの製造方法及び製造装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、ワイヤーソーの製造方法及びワイヤーソーの製造装置に関する。さらに詳しくは、本発明は、特に、単結晶シリコン、水晶、アモルファスシリコン等の高脆性材料の切断加工に用いて、目詰まりすることなく切断可能であり、かつ使用中に断線する確率がほとんどないワイヤーソーを製造することができるワイヤーソーの製造方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体デバイスには、メモリー等の集積回路の基板に用いられる単結晶シリコン、発振子に用いられる水晶、太陽電池に用いられるアモルファスシリコンなどの脆性材料が使用されており、これらの材料を高精度・低価格で製造する技術は極めて重要である。
【0003】
半導体デバイスの製造に用いる基板等を得るために、柱状の素材インゴットを径方向に切断して薄板であるウェハーを多数枚切り出すスライシング工程がある。スライシング工程には、スライシング加工による欠損やクラック層の大きさをできる限り小さくし、一つのインゴットからできるだけ多数枚のウェハーをできるだけ速く切り出すことが要求される。
【0004】
このスライシング工程には、従来、内周刃を用いる方法と、遊離砥粒を用いるワイヤーソーによる方法がある。
【0005】
内周刃は、薄い金属製リングの内周部にダイヤモンド砥粒をメッキ法により固着したものであり、工具1枚あたりの切断能率が高く、シリコンインゴット等の切断に広く用いられている。しかし、内周刃の内径を大きくすることは、インゴットの大口径化(直径300mm化)に伴い製造上の限界があり、また、多数の工具で同時加工を行うマルチソーを実現することが困難であるという欠点がある。
【0006】
一方、遊離砥粒を用いたワイヤーソーによる方法は、遊離砥粒としてGC砥粒(高純度炭化珪素系砥粒)等を含んだ加工液(ペーストないしスラリー)をワイヤーに供給しながら、ワイヤーを加工対象に押し当てつつワイヤーを走行させて切断する方法である。この方法は、長いワイヤーを2個の多溝プーリー間に複数回巻きにすることにより、マルチソーを容易に実現でき、多数枚のウェハーをインゴットから同時に切り出すことで加工能率の向上を図ることができ、またインゴットの大口径化への対応も容易である。
【0007】
しかし、遊離砥粒を用いたワイヤーソーによる方法は、ワイヤー1本あたりの加工能率が低く、また、遊離砥粒としてGC砥粒等を用いた加工液を大量に流出しながら加工を行うため、使用環境・廃棄物処理において問題を抱えている。
【0008】
最近、上記両者の長所を兼ね備えた工具として、ダイヤモンド砥粒を金属メッキあるいは樹脂によりワイヤーに固着させた、電着ワイヤーソーあるいはレジンワイヤーソーのような固定砥粒ワイヤーソーが提案されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
ダイヤモンド砥粒を金属メッキによりワイヤーに固着させた電着ワイヤーソーは、金属メッキによりダイヤモンド砥粒を固着するため砥粒保持力が高く、理想的な工具と言える。
【0010】
しかし、従来の電着ワイヤーソーの製造方法(例えば、特開平11−277398号公報、特開平9−254008号公報等)では、ワイヤーに砥粒溜まりを通過させることによってワイヤーに砥粒を付着させるので、ワイヤーに対する砥粒の付着量が必要以上に多くなり過ぎ(ワイヤーの外周面の砥粒による被覆率は、一般的に50%以上)、ワイヤーに固着させる単位長さ当たりの砥粒量を少なくして低密度の砥粒分布にした電着ワイヤーソーを製造することは困難である。そのため、従来の製造方法で製造された電着ワイヤーソーは、弾性率が高く、捻りに対して弱いので、使用中に断線する恐れが高かった。また、ワーク(切断対象)及び加工条件に応じて適切な砥粒分布(特に、低密度の砥粒分布)の電着ワイヤーソーを選択して使用することができなかった。さらに、従来の電着ワイヤーソーの製造方法では、製造速度を速くすることが困難であった。
【0011】
なお、特開平9−254008号公報に記載の固定砥粒ワイヤーの製造方法では、ワイヤーの外周面に対して螺旋帯状に砥粒を固定しようとすると、砥粒を固着させながらワイヤーを軸回りに回転させる必要があり、この時に砥粒がワイヤーから脱落してしまう恐れがあるため、製造速度を大きくするのに限界(製造速度であるワイヤー送り速度は200mm/分程度)がある。
【0012】
以上の理由から、砥粒保持力に劣るものの、製造速度を重視して、ダイヤモンド砥粒を樹脂によりワイヤーに固着させたレジンワイヤーソーが製造されている。しかし、熱硬化性樹脂を用いてレジンワイヤーソーを製造する場合、ワイヤーの劣化を防ぐために、熱硬化性樹脂に対して必要充分な熱をかけることができず、耐熱性に優れた樹脂を採用することが難しい問題がある。
【0013】
なお、加熱が不要な光硬化性樹脂を用いてレジンワイヤーソーを製造する場合、アクリル樹脂のラジカル反応を利用することとなるが、耐熱性に優れた多官能モノマーは硬化収縮が大きく使用できないため、やはり耐熱性に問題がある。また、耐熱性を高めるために金属粉末を添加することが考えられるが、金属粉末は光を通さないため、金属粉末を添加した光硬化性樹脂は光硬化させることが難しくなる。
【0014】
発明の目的は、一視点において、低密度の砥粒分布にした電着ワイヤーソーを製造することができるワイヤーソーの製造方法を提供することである。また、本発明の目的は、一視点において、低密度の砥粒分布にした電着ワイヤーソーを製造することができるワイヤーソーの製造装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明によれば、第の視点において、砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する液状体の前記砥粒沈降領域で走行させて砥粒を外周面に付着させた長尺線状体における、前記外周面に付着させた砥粒を、前記砥粒沈降領域以外の領域において電着層の形成により前記外周面に固定する電着工程を含むワイヤーソーの製造方法により、上記目的を達成することができる。本発明のワイヤーソーの製造方法では、砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する電着液を前記液状体として用いて前記電着液の前記砥粒沈降領域で長尺線状体の外周面に砥粒を付着させる砥粒付着工程を、前記電着工程よりも前に有することができる。
【0019】
本発明によれば、第の視点において、砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する電着液の中の前記砥粒沈降領域で長尺線状体を走行させて、前記長尺線状体の外周面に砥粒を付着させる砥粒付着工程と前記砥粒沈降領域以外の領域において、前記砥粒付着工程で前記外周面に付着させた砥粒を電着層の形成により前記外周面に固定する砥粒電着工程を含み、前記砥粒付着工程において、前記長尺線状体の外周面に所望の密度で砥粒が分布するように、前記砥粒沈降領域へ供給する砥粒ないし砥粒含有物の供給量を制御するワイヤーソーの製造方法により、上記目的を達成することができる。
【0020】
本発明によれば、第の視点において、長尺線状体に電着層を形成することができる電着漕と、砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を前記電着漕に貯えられた電着浴の中に形成するように、砥粒ないし砥粒含有物を放出する砥粒放出部と、前記砥粒沈降領域で前記長尺線状体を走行させる手段を有し、前記砥粒放出部として、砥粒投入口から供給された砥粒ないし砥粒含有物を撹拌する砥粒供給部と、前記砥粒供給部で撹拌された砥粒ないし砥粒含有物が分散した状態で放出される砥粒放出口と、前記砥粒放出口から放出された砥粒ないし砥粒含有物を砥粒回収口から回収する砥粒回収部と、前記砥粒回収部と前記砥粒供給部とを接続する略U字形状の戻り管部と、前記砥粒回収部で回収された砥粒ないし砥粒含有物を前記略U字形状の戻り管部を経て前記砥粒供給部に移送するポンプを備える砥粒循環装置を具備するワイヤーソーの製造装置により、上記目的を達成することができる。本発明のワイヤーソーの製造装置は、長尺線状体の外周面に所望の密度で砥粒が分布するように、前記砥粒放出部から放出する砥粒ないし砥粒含有物の放出量を制御する砥粒放出量制御部を有することができる。なお、本発明において数値範囲の記載は、両端値のみならず、その中に含まれる全ての任意の中間値を含むものとする。
【0021】
【発明の実施の形態】
[ワイヤーソー]
本発明のワイヤーソーの製造方法により製造することができるワイヤーソー(以下、単に本発明のワイヤーソーと記述する場合がある)の長尺線状体外周面の砥粒による被覆率(百分率)は、好ましくは1〜35%(より好ましくは1〜25%、さらに好ましくは5〜25%)である。前記被覆率を35%以下にすることにより、ワイヤーソーの剛性を抑えることができる。その結果、本発明のワイヤーソーは、捻った時に生じる剪断力が小さくなり、破断しにくくなる。
【0022】
長尺線状体は、外周面に電着層(例えば、電気メッキ層等)を形成できる材料であれば従来からワイヤーソーに使用されている長尺線状体でよく、1層以上の被覆層で被覆されていてもかまわない。長尺線状体は、例えば、導電性を有するワイヤー(例えば、鋼製のワイヤー)、あるいは、このワイヤーの外周面に1層以上の導電層(例えば、導電性を有するメッキ層等の電着層)を被覆した導電層被覆ワイヤーにすることができる。長尺線状体は、これらのワイヤーのうちの2本以上を縒り合わせたものにすることができる。
【0023】
本発明のワイヤーソーの一形態としては、長尺線状体の外周面の全面に渡って砥粒が略均一な密度(面密度)で分散して分布するワイヤーソーがある。この形態のワイヤーソーは、長さ方向に長さL(L=1〜1000mm)で区分される区間(但し、最終の末端部は前記長さL以下)に分割することができるが、これらの区分された各々の区間の、長尺線状体外周面の砥粒による被覆率は、好ましくは1〜35%(より好ましくは1〜25%、さらに好ましくは5〜25%)である。なお、前記区分された区間の長さLが1000mmよりも小さくなるにつれて(例えば、800mm、600mm、400mm、200mm、100mm、50mm、10mm、5mm、1mm)、前記被覆率が1〜35%(さらには1〜25%、さらには5〜25%)であるという条件を満たす場合は、砥粒がより均一に分散しているので好ましい。
【0024】
この形態のワイヤーソーは、前記長さLで区分された各々の区間毎に、長尺線状体外周面の砥粒による被覆率が存在するが、これらの被覆率の中の最大値と最小値の差の絶対値は、好ましくは3(%)以下(より好ましくは0〜2(%)、さらに好ましくは0〜1(%))である。この形態のワイヤーソーとしては、例えば、前記被覆率の最大値が15%で最小値が12%であるワイヤーソー(前記被覆率のうちの最大値と最小値の差の絶対値は3(%))がある。
【0025】
また、本発明のワイヤーソーの他の形態としては、長尺線状体外周面に砥粒が高密度(高面密度)で分布する(好ましくは均一に分布する)高密度領域と低密度(低面密度)で分布する(好ましくは均一に分布する)低密度領域が、長尺線状体の長さ方向に交互に繰り返す領域を有するワイヤーソーがある。この形態のワイヤーソーの前記高密度領域の全てにおいて、長尺線状体外周面の砥粒による被覆率Aは、1〜35%(好ましくは1〜25%、より好ましくは5〜25%)である。また、前記低密度領域の全てにおいて、長尺線状体外周面の砥粒による被覆率Bは、0.2〜28%(好ましくは0.2〜23%、より好ましくは1〜20%)である。前記高密度領域と前記低密度領域の全ての組み合わせについてB/Aは0.2〜0.8である。
【0026】
この形態のワイヤーソーの前記高密度領域の各々は、長尺線状体の外周面の砥粒による被覆率を有するが、これらの被覆率(百分率)の中の最大値と最小値の差の絶対値は、好ましくは3(%)以下(より好ましくは0〜2(%)、さらに好ましくは0〜1(%))である。また、この形態のワイヤーソーの前記低密度領域の各々は、長尺線状体の外周面の砥粒による被覆率を有するが、これらの被覆率(百分率)の中の最大値と最小値の差の絶対値は、好ましくは3(%)以下(より好ましくは0〜2(%)、さらに好ましくは0〜1(%))である。
【0027】
長尺線状体の外周面に砥粒が高密度で分布する高密度領域と低密度で分布する低密度領域を、長尺線状体の長さ方向に交互に繰り返す領域を有する本発明のワイヤーソーの例を、図3〜5により説明する。なお、図3〜5では、砥粒を固定する電着層を省略している。図3は、前記本発明のワイヤーソーの一例の概略斜視図である。図3のワイヤーソー30は、略円柱状の長尺線状体31の外周面に砥粒32が高密度で分布する高密度領域33、砥粒32が低密度で分布する低密度領域34、砥粒32が高密度で分布する高密度領域35を、この順に長尺線状体31の長さ方向に有する。
【0028】
長尺線状体31の前記高密度領域33と35の、長尺線状体外周面33sと35sの各々の砥粒32による被覆率Aは、それぞれ1〜35%の範囲内である。また、長尺線状体31の前記低密度領域34の、長尺線状体外周面34sの砥粒32による被覆率Bは0.2〜28%の範囲内である。前記高密度領域33と前記低密度領域34について、B/Aは0.2〜0.8の範囲内である。また、前記高密度領域35と前記低密度領域34について、B/Aは0.2〜0.8の範囲内である。
【0029】
図4は、図3のワイヤーソーの概略断面図であって、(a)は高密度領域の径方向の概略断面図であり、(b)は低密度領域の径方向の概略断面図である。高密度領域33では(a)に示すように長尺線状体外周面33sに砥粒32が高密度で分布し、低密度領域34では(b)に示すように長尺線状体外周面34sに砥粒32が低密度で分布する。
【0030】
図5は、本発明のワイヤーソーの他の一例の長尺線状体の外周面を、長尺線状体の長さ方向に切断し平面にした展開図である。前記展開図には、砥粒52が高密度で分布する長方形の高密度領域53、55と、砥粒52が低密度で分布する長方形の低密度領域54、56が存在する。高密度領域53、低密度領域54、高密度領域55、低密度領域56の順に高密度領域と低密度領域が長尺線状体の長さ方向に交互に繰り返している。
【0031】
高密度領域53、55の各々における長尺線状体外周面53s、55sの砥粒52による被覆率Aは、それぞれ1〜35%の範囲内である。低密度領域54、56の各々における長尺線状体外周面54s、56sの砥粒52による被覆率Bは、それぞれ0.2〜28%の範囲内である。高密度領域53,55と低密度領域54,56の間の4通りの組み合わせについて、B/Aは0.2〜0.8の範囲内である。
【0032】
本発明のワイヤーソーの長尺線状体の外周面に砥粒を固定するための砥粒固定電着層の厚さは、例えば、固定する砥粒の径の5〜200%の厚さにすることができる。また、本発明のワイヤーソーには、前記砥粒固定電着層を被覆する少なくとも1層の被覆層を設けることができる。前記被覆層の材料は、前記砥粒固定電着層の材料と同じ材料にすることができ、また、相違する材料にすることができる。前記被覆層は、電着で形成した層にすることができ、また、電着以外の方法で形成した層にすることができる。砥粒の先端部が前記砥粒固定電着層から突出している場合、砥粒の先端部は、前記被覆層から突出させることができ、また、前記被覆層に埋没させることができる。
【0033】
砥粒は、切断対象に応じて適宜選択することができる。切断対象の硬度が小さい場合は、アルミナ砥粒等の普通砥粒にすることができる。砥粒は、好ましくは、立方晶窒化ホウ素の硬度以上の高い硬度を有する超砥粒(例えば、ダイヤモンド砥粒、立方晶窒化ホウ素砥粒、又はこれらの混合物等)にする。長尺線状体の径との関係から、砥粒の平均粒径は、長尺線状体の径の35%以下(好ましくは1〜35%、より好ましくは5〜35%)にする。また、砥粒の平均粒径は、良好な研削力を確保できるように1μm以上60μm以下(より好ましくは2μm以上55μm以下、さらに好ましくは3μm以上50μm以下)にする。
【0034】
また、砥粒としては、砥粒表面が少なくとも1層の被覆層で被覆されている砥粒である被覆砥粒を用いることができる。前記被覆層は、例えば、ニッケルメッキ層等の金属メッキ層にすることができ、好ましくは、長尺線状体に対して親和性(例えば、化学的親和性)を有するもの(より好ましくは、長尺線状体の素材と同じないし性質が近い素材の被覆層)にする。例えば、長尺線状体が鋼(スチール)の場合は、前記被覆層はニッケル層等の金属層(好ましくは、ニッケルメッキ層等の金属メッキ層)にする。
【0035】
被覆層を有さない裸の砥粒(例えば、ダイヤモンド砥粒)の場合、ワイヤーソーにおける長尺線状体に対して前記砥粒は電着層(例えば、メッキ層)で物理的に保持される。これに対して、長尺線状体(例えば、鋼)に対して親和性(例えば、化学的親和性)を有する被覆層(例えば、ニッケルメッキ層等の金属メッキ層)で被覆されている被覆砥粒の場合、ワイヤーソーにおける長尺線状体に対して前記被覆砥粒は電着層(例えば、金属メッキ層)で物理的に保持されるだけでなく、化学的にも保持されることが可能になる。
【0036】
そのため、被覆砥粒を用いて本発明のワイヤーソーを製造する際に長尺線状体に被覆砥粒を仮固定する場合は、被覆層を有さない裸の砥粒(例えば、ダイヤモンド砥粒)を仮固定する場合(例えば、実施例1の第1の電着漕C1において、付着させた砥粒をメッキ層で固定する場合)と比較して、より少量の電着層(例えば、メッキ層)で長尺線状体に仮固定(プーリーで脱落しない程度での固定)することができる。被覆砥粒を用いる場合の砥粒仮固定用メッキ層の厚さは、走行する長尺ワイヤーに固定した砥粒がプーリーで長尺ワイヤーから脱落しない程度の厚さにし、好ましくは付着させた砥粒の径の1〜10%程度の厚さにする。
【0037】
被覆砥粒としては、被覆率(被覆砥粒における被覆層の重量百分率)が、例えば30〜55重量%のものを用いることができる。被覆率が前記範囲のものは市販されている。被覆砥粒としては、例えば、金属層(ニッケル、チタン、銅等の金属層)が砥粒の表面を被覆しているものがある。被覆砥粒は、樹脂ボンドを用いたダイヤモンドホイール(ダイヤモンド砥粒を用いた環状の砥石車)に用いられる被覆砥粒として市販されているものを使用することができる。
【0038】
また、ニッケル層(例えば、ニッケルメッキ層)で被覆されているダイヤモンド砥粒は、メッキ液中に分散させた後に、若干プラス(正)に帯電するため、この帯電により陰極である長尺線状体(例えば、鋼製のワイヤー)に引き付けられることになる。このため、特に、微粒(例えば、平均粒径20μm以下)の場合、重力に逆らい電気的に長尺線状体に近づくことができるため、長尺線状体の下側(重力方向に向いている側)にも砥粒を付着させることが可能になる。
【0039】
[ワイヤーソーの製造方法]
本発明のワイヤーソーの製造方法は、好ましくは、大多数の砥粒が略同一方向に分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する液状体の前記砥粒沈降領域で砥粒を外周面に付着させた長尺線状体における、前記外周面に付着させた砥粒を、前記砥粒沈降領域以外の領域において電着層の形成により前記外周面に固定する砥粒電着工程を含む。前記外周面に付着させた砥粒を前記外周面に電着するには、例えば、電気メッキにより行うことができる。
【0040】
本発明のワイヤーソーの製造方法の電着工程では、電着層(例えば、電気メッキ層等)形成の邪魔になる砥粒が長尺線状体の外周面に1〜数層しか乗っていない状態で電着層を形成することができるため、長尺線状体の近傍での金属イオンの供給が速やかに行われるから、電流密度を高く設定しても「焼け・水素発生」等の不具合を生じない。その結果、本発明のワイヤーソーの製造方法によれば、不具合を生じさせることなしに電着工程における電流密度を高く設定して、製造速度を速くすることができる。
【0041】
本発明のワイヤーソーの製造方法は、前記砥粒電着工程よりも前に、大多数の砥粒が分散して略同一方向に沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する電着液で長尺線状体の外周面に砥粒を付着させる砥粒付着工程を有することができる。前記砥粒付着工程においては、砥粒が長尺線状体の外周面に付着するように、砥粒の沈降方向に対する長尺線状体の走行方向を適宜設定して、前記砥粒沈降領域で長尺線状体を走行させる。なお、砥粒の沈降方向に対する長尺線状体の走行方向を適宜変化させることにより、長尺線状体の外周面への砥粒の付着量を変化させることができる。長尺線状体は、砥粒沈降方向(一般的に、重力方向)と略直角(好ましくは70〜110°、より好ましくは80〜100°)に交差するように、前記砥粒沈降領域内を走行させることができる。
【0042】
前記砥粒沈降領域の範囲の変更(拡張又は減少)、前記砥粒沈降領域における長尺線状体の走行距離の変更(増加又は減少)、前記砥粒沈降領域における砥粒の分散の程度(一定体積当たりに分散する砥粒の重量ないし数)の変更(増加又は減少)のうちの少なくとも一により、長尺線状体の外周面に付着させる砥粒の量、あるいは、長尺線状体の外周面における砥粒の分布の程度を変更(増加又は減少)することができる。
【0043】
前記砥粒付着工程は、例えば、砥粒を電着することができる電着漕に貯えられた電着液(例えば、電気メッキ液)の少なくとも一部に分散した大多数の砥粒が略同一方向に沈降する砥粒沈降領域の中を、砥粒が長尺線状体の外周面に付着するように長尺線状体を走行させる工程にすることができる。
【0044】
前記砥粒沈降領域としては、例えば、液状体(例えば、電着液)に分散した大多数(好ましくは70%以上、より好ましくは80%以上、さらに好ましくは90%以上、特に好ましくは95〜100%)の砥粒が砥粒の重さで重力方向に自然に沈降する砥粒沈降領域がある。
【0045】
前記砥粒付着工程において、長尺線状体の外周面に、長尺線状体の長さ方向に所望の密度(面密度)で砥粒が分布するように、前記砥粒沈降領域へ供給する砥粒ないし砥粒含有物(スラリーないしペースト状の砥粒含有物)の供給量を制御することができる。例えば、前記供給量を時間の経過に対して略一定に制御して、単位時間当たりに沈降する砥粒の量を略一定に制御した砥粒沈降領域で長尺線状体を走行させることにより、長尺線状体の長さ方向において長尺線状体外周面へ付着する砥粒の量(単位長さないし単位面積当たりの砥粒量)及び分散の程度を略均一にすることができる。また、前記供給量を高くする時間帯と低くする時間帯を交互に繰り返すように制御して、砥粒沈降方向に対して直角の方向の断面における単位時間当たりに沈降する砥粒の量が多い時間帯と少ない時間帯が交互に繰り返すように制御した砥粒沈降領域で長尺線状体を走行させることにより、砥粒が高密度で分散して付着する領域と砥粒が低密度で分散して付着する領域とが長尺線状体の長さ方向において交互に繰り返す領域を長尺線状体外周面に形成することができる。
【0046】
砥粒付着工程において、被覆層が磁性体(好ましくは、強磁性体)である被覆砥粒(例えば、被覆層がニッケル層である被覆砥粒)を長尺線状体の外周面に付着させる場合、長尺線状体が磁化可能である時(例えば、長尺線状体が鋼製のワイヤーである時)は、被覆砥粒を付着させる前に長尺線状体を磁化することができる。前記長尺線状体は、永久磁石(例えば、アルニコ磁石)を用いて磁化することができる。
【0047】
長尺線状体を磁化することにより、前記被覆砥粒は長尺線状体に引き付けられて磁気的に付着し、一度付着すると容易に脱落しない。特に、製造速度(長尺線状体の走行速度)を速めた場合(例えば、1000mm/分)、液状体(例えば、メッキ液等の電着液)との摩擦により砥粒が長尺線状体から脱落することを防止することができる。また、前記被覆砥粒が分散して沈降する砥粒分散沈降領域を、前記長尺線状体が前記被覆砥粒の沈降方向に対して略直角方向に走行するだけで、前記長尺線状体の周方向の全周に渡る外周面(重力方向を向く外周面部分を含む)に前記被覆砥粒を付着させることができる。なお、前記長尺線状体の磁化の程度、あるいは、前記砥粒分散沈降領域における前記長尺線状体の走行距離、走行時間、走行速度等を適宜設定することにより、前記長尺線状体の周方向の全周に渡る外周面に前記被覆砥粒を分散させて付着させることができる。
【0048】
また、本発明のワイヤーソーの製造方法は、前記砥粒付着工程よりも前に、良好に電着ができるように長尺線状体を前処理する前処理工程、前記砥粒電着工程で形成する電着層を形成しやすいように長尺線状体の外周面に下地電着層(好ましくは、形成しようとする電着層と同じ素材の下地電着層)を形成する下地電着層形成工程のいずれか又は双方を有することができる。前記前処理工程としては、例えば、長尺線状体に付着している油分等の付着物を、前記付着物を溶解ないし分散させる溶媒で除去する付着物除去工程と、長尺線状体に形成されている非導電性被膜(非導電性酸化物被膜等)を溶解して除去する非導電性被膜の溶解除去工程がある。
【0049】
本発明のワイヤーソーの製造方法で用いる長尺線状体としては、外周面に電着層(電気メッキ層等)を形成できるものであれば、従来からワイヤーソーに使用されているものを適宜選択して用いることができ、1層以上の被覆層で被覆されているものでもかまわない。長尺線状体は、例えば、導電性を有するワイヤー(例えば、鋼製のワイヤー)、あるいは、このワイヤーの外周面に1層以上の導電層(例えば、導電性を有するメッキ層等の電着層)を被覆したワイヤーにすることができる。また、長尺線状体は、これらのワイヤーのうちの2本以上を縒り合わせたものにすることができる。
【0050】
本発明のワイヤーソーの製造方法で用いる砥粒の平均粒径は、砥粒を液状体(例えば、電気メッキ液)に分散させることができる範囲に設定し、好ましくはさらに前記液状体と共に移送ないし循環させることが可能な範囲に設定する。砥粒の平均粒径は、好ましくは1μm以上60μm以下(より好ましくは2μm以上55μm以下、さらに好ましくは3μm以上50μm以下)にする。平均粒径が60μmを越える砥粒は、液状体に分散させることや液状体と共に移送ないし循環させることが困難になる傾向があるからである。また、砥粒を付着させようとする長尺線状体の径との関係から、砥粒の平均粒径は、好ましくは長尺線状体の径の35%以下(より好ましくは30%以下、さらに好ましくは25%以下)にする。
【0051】
[ワイヤーソーの製造装置]
本発明のワイヤーソーの製造装置は、本発明で特定する電着漕、砥粒放出部及び砥粒放出量制御部の他に、長尺線状体を巻いておくための第1のロール、第1のロールから引き出した長尺線状体を巻き取るための第2のロール、前記各ロールを中心軸回りに回転させるためのモータ等のような長尺線状体を走行させるための手段、プーリー等の長尺線状体の走行方向を変更するための手段を有することができる。
【0052】
【実施例】
[実施例1]
本発明の一実施例のワイヤーソーの製造方法を図面の図1に基づいて説明する。図1は、本実施例のワイヤーソーの製造方法の概略を説明するための、長尺ワイヤーの走行方向の概略部分断面図である。長尺ワイヤーWは、ロールRに巻かれており、先端部がモータ等の回転軸(図示せず)に巻き取られることによりプーリーPに案内されて走行するものである。この実施例のワイヤーソーの製造方法では、脱脂漕A1、第1の水洗漕A2、酸洗漕A3、第2の水洗漕A4、下地メッキ漕B、第1の電着漕C1、第2の電着漕C2、埋込漕D、水洗漕A5のそれぞれに貯えられている所定の液状体の中を長尺ワイヤーWが順次通過するようにプーリーPを設けている。
【0053】
また、走行する長尺ワイヤーが下地メッキ漕B、第1の電着漕C1、第2の電着漕C2、及び埋込漕Dのそれぞれの漕で電気メッキされるように、前記それぞれの漕のメッキ浴の中に陽極電極(図示せず)を設けると共に、走行する長尺ワイヤーを陰極電極Z1、Z2、Z3、Z4、Z5及びZ6に接触させている。なお、陰極電極についてより詳細に説明すれば、次のとおりである。
【0054】
陰極電極Z1は、第2の水洗漕A4の水に浸った後かつ下地メッキ漕Bのメッキ浴に浸る前の長尺ワイヤー部分に接触する。陰極電極Z2は、下地メッキ漕Bのメッキ浴に浸った後かつ第1の電着漕C1のメッキ浴に浸る前の長尺ワイヤー部分に接触する。陰極電極Z3及びZ4は、第1の電着漕C1のメッキ浴に浸った後かつ第2の電着漕C2のメッキ浴に浸る前の長尺ワイヤー部分に接触する。陰極電極Z5は、第2の電着漕C2のメッキ浴に浸った後かつ埋込漕Dのメッキ浴に浸る前の長尺ワイヤー部分に接触する。陰極電極Z6は、埋込漕Dのメッキ浴に浸った後かつ水洗漕A5の水に浸る前の長尺ワイヤー部分に接触する。
【0055】
長尺ワイヤーWの走行について詳細に説明すれば、次のとおりである。まず最初に、ロールRから引き出された鋼線である長尺ワイヤーWの一部分である長尺ワイヤー部分は、脱脂漕A1の脱脂用の液(水酸化ナトリウム水溶液)の中を通過するので、長尺ワイヤー部分に油分が付着している場合には、長尺ワイヤー部分から油分を除去することができる。次に、長尺ワイヤー部分は、第1の水洗漕A2の水の中を通過するので、長尺ワイヤー部分に付着している前記脱脂用の液を除去する(水で置換する)ことができる。
【0056】
次に、長尺ワイヤー部分は、酸洗漕A3の酸洗用の液(塩酸)の中を通過するので、長尺ワイヤー部分の表面に酸化物層が形成されている場合には、長尺ワイヤー部分から酸化物層を除去することができる。次に、長尺ワイヤー部分は、第2の水洗漕A4の水の中を通過するので、長尺ワイヤー部分に付着している前記酸洗用の液を除去する(水で置換する)ことができる。
【0057】
次に、長尺ワイヤー部分は、下地メッキ漕Bのメッキ浴の中を通過するので、酸化物層のない長尺ワイヤー部分の表面(外周面)に、長尺ワイヤー部分の外周面を被覆するように電気メッキにより管状の下地メッキ層が形成される。下地メッキ層は、砥粒電着用のメッキ層が長尺ワイヤーに形成され易いように、あらかじめ形成する層である。長尺ワイヤーに形成する下地メッキ層の厚さは、1〜10μm程度にしている。
【0058】
次に、長尺ワイヤー部分は、第1の電着漕C1のメッキ浴の中を通過する。第1の電着漕C1のメッキ浴の一部の領域には、第1の砥粒沈降領域T1を設けている。前記砥粒沈降領域では、メッキ浴の液面に対して砥粒を分散した状態で供給しているので、砥粒は分散した状態でメッキ浴中を沈降する。
【0059】
第1の電着漕C1のメッキ浴において、長尺ワイヤー部分は、第1の電着漕C1のメッキ浴の第1の砥粒沈降領域T1を通過するので、長尺ワイヤー部分(下地メッキ層を備えている)の上側(メッキ浴の液面側)から重力方向に砥粒が沈降して供給されるから、長尺ワイヤー部分の外周面の一部(主として、メッキ浴の液面に向かい合う側の略半周面)にだけ砥粒が付着する。次に、長尺ワイヤー部分は、第1の電着漕C1のメッキ浴の砥粒沈降領域以外の領域(砥粒が供給されない領域)を引き続き通過するのでメッキ層が形成される。形成されるこのメッキ層(砥粒固定用メッキ層)によって、長尺ワイヤー部分の下地メッキ層(場合によっては、下地メッキ層の上に第1の電着漕C1で新たに形成された電気メッキ層)に付着した砥粒は、下地メッキ層(場合によっては、下地メッキ層の上に第1の電着漕C1で新たに形成された電気メッキ層)に固定される。この砥粒固定用メッキ層の厚さは、走行する長尺ワイヤーに固定した砥粒がプーリーで長尺ワイヤーから脱落しない程度の厚さにし、好ましくは付着させた砥粒の径の5〜25%程度の厚さにする。ここで、第1の電着漕C1で長尺ワイヤーに砥粒を固定させた側を長尺ワイヤーの「表側」と呼び、砥粒を固定させなかった側を長尺ワイヤーの「裏側」と呼ぶことにする。
【0060】
第1の電着漕C1のメッキ浴を通過した長尺ワイヤー部分は、第2の電着漕C2のメッキ浴に進入する前に、砥粒を固着させた表側が重力方向を向くようにプーリー11及び12によって走行方向が180°反転する。
【0061】
次に、長尺ワイヤー部分は、第2の電着漕C2のメッキ浴の中を通過する。第2の電着漕C2には、第1の電着漕C1と同様に、メッキ浴の一部の領域に第2の砥粒沈降領域T2を設けている。前記砥粒沈降領域では、メッキ浴の液面に対して砥粒を分散した状態で供給しているので、砥粒は分散した状態でメッキ浴中を沈降する。
【0062】
第2の電着漕C2のメッキ浴において、長尺ワイヤー部分は、第2の電着漕C2のメッキ浴の第2の砥粒沈降領域T2を、砥粒を固定させた側(表側)が下方向(第2の電着漕C2の内側の底面)を向き第1の電着漕C1で砥粒を固定させなかった側(裏側)がメッキ浴の液面側を向くようにして通過する。そのため、長尺ワイヤー部分の前記裏側にだけ砥粒が付着する。次に、長尺ワイヤー部分は、第2の電着漕C2のメッキ浴の第2砥粒沈降領域T2以外の領域を引き続き通過するので当該長尺ワイヤー部分にはメッキ層が形成される。第2の電着漕C2で形成されるメッキ層によって、長尺ワイヤー部分のメッキ層(第1の電着漕で形成されたメッキ層)に付着した砥粒は、付着した前記メッキ層に固定される。第2の電着漕C2で形成するメッキ層の厚さは、走行する長尺ワイヤー部分に固定した砥粒がプーリーで長尺ワイヤー部分から脱落しない程度の厚さにし、好ましくは付着させた砥粒の径の5〜25%程度の厚さにする。
【0063】
次に、長尺ワイヤー部分は、埋込漕Dのメッキ浴の中を通過するので、埋込漕Dにおいて長尺ワイヤー部分の表面に電気メッキにより新たなメッキ層が形成される。このメッキ層は、第1及び第2の電着漕のメッキ浴で長尺ワイヤーの表面に電着された砥粒が完全に埋没するように形成する埋込メッキ層である。埋込メッキ層の厚さは、砥粒が完全に埋没する程度の厚さにし、例えば、埋め込む砥粒の径の20〜80%(好ましくは25〜75%、より好ましくは30〜70%)にする。
【0064】
最後に、長尺ワイヤー部分は、水洗漕A5の水の中を通過して、長尺ワイヤー部分に付着しているメッキ浴のメッキ液を除去する(水で置換する)。
【0065】
[実施例2]
実施例1では、下地メッキ漕B、第1の電着漕C1、第2の電着漕C2、及び埋込漕Dを用いて、下地メッキ層から埋込層までのメッキ層を形成していたが、1つの電着漕だけを用いて同様にメッキ層を形成することができる。この場合の一例を図2に基づいて説明する。図2は、本発明の他の実施例のワイヤーソーの製造方法で使用することができる電着漕20の概略部分断面図である。
【0066】
電着漕20には、砥粒循環装置29が設けられている。この砥粒循環装置について説明すると、次のとおりである。まず最初に、砥粒ないし砥粒含有物(砥粒を含有するスラリーないしペースト)を砥粒投入口29aから供給する。供給された前記砥粒ないし砥粒含有物は、砥粒供給部29bに到達して撹拌され、砥粒が分散した状態で砥粒放出口29cからメッキ液中に放出される。放出された砥粒ないし砥粒含有物における砥粒の大多数は、分散した状態で砥粒回収口29dに向かって沈降し、砥粒沈降領域Tが形成される。
【0067】
沈降する砥粒は、砥粒回収口29dから砥粒回収部29eに入り込み回収される。回収された砥粒は、メッキ液と共に、砥粒回収部29eに設けられているポンプによって、略U字形状の戻り管部29fを経て砥粒供給部29bに移送される。砥粒供給部29bに到達した砥粒とメッキ液は、砥粒供給部29bで撹拌され、砥粒放出口29cからスラリー(砥粒が分散したメッキ液)としてメッキ液中に放出される。放出されたスラリーに含まれている砥粒の大多数は、分散した状態で砥粒回収口29dに向かって沈降するので、砥粒沈降領域Tが連続して維持される。なお、砥粒循環装置を循環する砥粒は長尺ワイヤーに付着して量が次第に減少するので、必要に応じて、砥粒ないし砥粒含有物(砥粒を含有するスラリーないしペースト)を砥粒投入口29aから供給する。
【0068】
一方、実施例1と同様に、脱脂漕、第1の水洗漕、酸洗漕、第2の水洗漕のそれぞれに貯えられた所定の液体を通過した長尺ワイヤーW’は、プーリー21〜28に案内されて、メッキ液20aが満たされている電着漕20内を走行するので、メッキ層が形成される。より詳細には、次のとおりである。
【0069】
プーリー21及び22に案内されてメッキ浴に進入し砥粒沈降領域Tに進入する前までの長尺ワイヤーW’の一部分である長尺ワイヤー部分は、外周面に下地メッキ層が形成される。次に、下地メッキ層を形成した長尺ワイヤー部分は、砥粒沈降領域Tを通過することにより、前記下地メッキ層に砥粒を付着させる。詳細には、長尺ワイヤー部分の外周面の一部(主として、砥粒循環装置29の砥粒放出口29cが存在する側を向いている略半周面部分)に砥粒を付着させる。
【0070】
砥粒沈降領域Tの通過により下地メッキ層に砥粒を付着させた長尺ワイヤー部分は、プーリー23に到達する前までにメッキ層が形成されるので、下地メッキ層に付着した砥粒は前記下地メッキ層に固定される。プーリー23及び24に案内されて砥粒沈降領域Tに再び進入する前までの長尺ワイヤー部分は、プーリー23及び24に案内されることにより、走行方向が180°反転してメッキ浴の中を走行するので、砥粒を付着させた側(表側)の中央部が下(砥粒循環装置29の砥粒回収口29d)を向き、砥粒を付着させなかった側(裏側)の中央部が上(砥粒循環装置29の砥粒放出口29c)を向くようになると共にさらにメッキ層が形成される。
【0071】
砥粒沈降領域Tの再度の通過により前記裏側のみに砥粒を付着させた長尺ワイヤー部分は、プーリー25に到達する前までにメッキ層が形成されるので、前記裏側に付着した砥粒は付着したメッキ層に固定される。このようにして砥粒を固定させた長尺ワイヤー部分は、プーリー25、26、27及び28に案内されてメッキ浴の中を走行するので、前記長尺ワイヤー部分には固定した砥粒を埋没する程度の厚さでさらに埋込メッキ層が形成される。
【0072】
なお、プーリー21〜28は、それぞれ、配設位置を移動させて固定することができる。そのため、プーリー21〜28のそれぞれの配設位置を適宜設定することにより、各メッキ層(下地メッキ層、砥粒を長尺ワイヤーに固定するためのメッキ層及び埋込メッキ層)の厚さを調節することができる。また、実施例1の第1〜2の電着漕C1〜2の砥粒沈降領域T1〜2で砥粒が沈降するように、砥粒循環装置29を第1〜2の電着漕C1〜2のそれぞれに設けることができる。
【0073】
また、実施例1及び2において、砥粒を先に固定した側(表側)を有する長尺ワイヤー部分の走行方向を180°反転させた後、長尺ワイヤー部分の外周面の砥粒未固定側(裏側)に砥粒を電着する際、前記表側と前記裏側へのメッキ層の形成量の差をなくして周方向に均一な厚さでメッキ層を形成するため、前記表側のメッキ層の形成速度が遅くなるように、前記表側が遮蔽物に接触するように走行させてメッキ液が前記表側から排除されるようにすることができる。長尺ワイヤー部分の外周面における前記裏側に砥粒を電着する際のメッキ層の厚さは、好ましくは、前記裏側に付着させた砥粒の径の5〜25%程度にする。
【0074】
また、長尺ワイヤー部分の外周面に電着した砥粒の完全な埋め込みを行う場合、埋込率(砥粒径に対する前記埋込メッキ層の厚さの割合)は、好ましくは20〜80%(より好ましくは25〜75%、さらに好ましくは30〜70%、)である。長尺ワイヤーの送り速度(走行速度)は、速ければ速いほど製造速度が速くなるが、設定する電流密度、メッキ槽の大きさに応じて、適切に定める。
【0075】
[実施例3]
本発明の他の一実施例のワイヤーソーの製造方法を図6に基づいて説明する。図6は、本実施例のワイヤーソーの製造方法の概略を説明するための、長尺ワイヤーの走行方向の概略部分断面図であり、図1と共通のものには図1と同じ符号を付し、説明を省略する。
【0076】
実施例1と同様に、脱脂漕A1、第1の水洗漕A2、酸洗漕A3、第2の水洗漕A4、下地メッキ漕Bを経た長尺ワイヤーWの一部分である長尺ワイヤー部分は、陰極電極Z2の近傍に設けられている永久磁石であるアルニコ磁石Mにより磁化されて、強磁性体(例えば、鉄、コバルト、ニッケル)を引き付けることができるようになる。
【0077】
磁化された長尺ワイヤー部分は、電着漕C1’のメッキ浴の中を通過する。電着漕C1’のメッキ浴の一部の領域には、砥粒沈降領域T1’を設けている。前記砥粒沈降領域では、メッキ浴の液面に対して平均粒径15μmのニッケル被覆砥粒(砥粒表面がニッケル層で被覆されている砥粒であって、ニッケル被覆砥粒の全重量に占めるニッケル層の重量が30重量%であるもの)を分散した状態で供給しているので、ニッケル被覆砥粒は分散した状態でメッキ浴中を沈降する。なお、ニッケル被覆砥粒は、水に分散させたスラリーとしてメッキ浴の液面ないしその下側近傍に供給することができる。
【0078】
電着漕C1’のメッキ浴において、磁化された長尺ワイヤー部分は、電着漕C1’のメッキ浴の砥粒沈降領域T1’を通過すると、実施例1とは異なり、長尺ワイヤー部分(下地メッキ層を備えている)の上側(メッキ浴の液面側)だけでなく、長尺ワイヤー部分の外周面の全面に渡ってニッケル被覆砥粒を分散して付着させることができる。従って、実施例1で設けていた第2の電着漕C2は、設ける必要がないので設けていない。
【0079】
次に、長尺ワイヤー部分は、電着漕C1’のメッキ浴の砥粒沈降領域以外の領域(砥粒が供給されない領域)を引き続き通過するのでメッキ層が形成される。形成されるこのメッキ層(砥粒固定用メッキ層)によって、長尺ワイヤー部分の下地メッキ層(場合によっては、下地メッキ層の上に電着漕C1’で新たに形成された電気メッキ層)に付着した砥粒は、下地メッキ層(場合によっては、下地メッキ層の上に電着漕C1’で新たに形成された電気メッキ層)に固定される。この砥粒固定用メッキ層の厚さは、走行する長尺ワイヤーに固定した砥粒がプーリーで長尺ワイヤーから脱落しない程度の厚さにし、好ましくは付着させた砥粒の径の1〜10%程度の厚さにする。
【0080】
次に、長尺ワイヤー部分は、実施例1と同様に、埋込漕Dのメッキ浴の中を通過して、ニッケル被覆砥粒が完全に埋没する程度の厚さの埋込メッキ層が形成され、最後に、水洗漕A5の水の中を通過して、長尺ワイヤー部分に付着しているメッキ浴のメッキ液を除去する(水で置換する)。ワイヤーソーの製造方法における製造条件例は、例えば、以下のものがある。
【0081】
〈製造条件例〉
メッキ浴の種類:ワット浴(硫酸ニッケル、塩化ニッケル、硼酸で調整)
メッキ浴のpH:3.0〜6.0
メッキ浴の温度:30〜50℃
ワイヤー送り速度:50〜5000mm/分
電流密度:0.5〜15A/dm
ワイヤー径:φ0.05〜0.30mm
砥粒:ダイヤモンド砥粒(平均粒径1〜80μm)
【0082】
上記実施例のワイヤーソーの製造方法は、砥粒によるメッキ阻害が起こり難く、ワット浴を用いた場合でも電流密度を高めることができる。このため、製造速度を速くすることができ、かつ、メッキ浴の手入れが簡便なため、低コストでの製造が可能である。また、全自動化しやすくなり長距離のワイヤーソーの製造に耐えうる。
【0083】
【発明の効果】
【0084】
本発明のワイヤーソーの製造方法は、砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する液状体の前記砥粒沈降領域で走行させて砥粒を外周面に付着させた長尺線状体における、前記外周面に付着させた砥粒を、前記砥粒沈降領域以外の領域において電着層の形成により前記外周面に固定する電着工程を含むので、長尺線状体の外周面に電着させる砥粒の分布の程度を制御してワイヤーソーを製造することができる。特に、長尺線状体の外周面に電着させる砥粒の分布を低密度にしたワイヤーソーを製造することができる。
【0085】
本発明のワイヤーソーの製造方法において、長尺線状体の外周面に電着させる砥粒の分布を低密度の範囲にする場合は、剛性が低く、表面の弾性率が小さく、捻りに対する強度が強く、破断しにくく、切味が良好なワイヤーソーを、製造速度を速くして製造することができる。また、ガラス、水晶などの比較的ねばい材料をワイヤーソーで切断する場合、目詰まりしやすいため砥粒間隔を開けたワイヤーソーを用いる必要がある。本発明のワイヤーソーの製造方法によれば、このような砥粒間隔を開けたワイヤーソーを製造することができる。
【0086】
本発明のワイヤーソーの製造装置は、長尺線状体に電着層を形成することができる電着漕と、砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を前記電着漕に貯えられた電着浴の中に形成するように、砥粒ないし砥粒含有物を放出する砥粒放出部と、前記砥粒沈降領域で前記長尺線状体を走行させる手段を有し、前記砥粒放出部として、砥粒投入口から供給された砥粒ないし砥粒含有物を撹拌する砥粒供給部と、前記砥粒供給部で撹拌された砥粒ないし砥粒含有物が分散した状態で放出される砥粒放出口と、前記砥粒放出口から放出された砥粒ないし砥粒含有物を砥粒回収口から回収する砥粒回収部と、前記砥粒回収部と前記砥粒供給部とを接続する略U字形状の戻り管部と、前記砥粒回収部で回収された砥粒ないし砥粒含有物を前記略U字形状の戻り管部を経て前記砥粒供給部に移送するポンプを備える砥粒循環装置を具備するので、長尺線状体の外周面に電着させる砥粒の分布の程度を制御してワイヤーソーを製造することができる。特に、長尺線状体の外周面に電着させる砥粒の分布を低密度にしたワイヤーソーを製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、実施例1のワイヤーソーの製造方法の概略を説明するための、長尺ワイヤーの走行方向の概略部分断面図である。
【図2】図2は、本発明の実施例2のワイヤーソーの製造方法で使用することができる電着漕の概略部分断面図である。
【図3】図3は、本発明のワイヤーソーの一例の概略斜視図である。
【図4】図4は、図3のワイヤーソーの概略断面図であって、(a)は高密度領域の径方向の概略断面図であり、(b)は低密度領域の径方向の概略断面図である。
【図5】図5は、本発明のワイヤーソーの一例の長尺線状体の外周面を、長尺線状体の長さ方向に切断し平面にした展開図である。
【図6】図6は、本実施例のワイヤーソーの製造方法の概略を説明するための、長尺ワイヤーの走行方向の概略部分断面図である。
【符号の説明】
A1 脱脂槽(水酸化ナトリウム水溶液)
A2 水洗槽
A3 酸洗槽(塩酸)
A4 水洗槽
Z1 電極1
B 下地メッキ槽
Z2 電極2
C1 電着槽1
Z3 電極3
Z4 電極4
C2 電着槽2
Z5 電極5
D1 埋込槽
Z6 電極6
A5 水洗糟

Claims (5)

  1. 砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する電着液の中の前記砥粒沈降領域で長尺線状体を走行させて、前記長尺線状体の外周面に砥粒を付着させる砥粒付着工程と
    前記砥粒沈降領域以外の領域において、前記砥粒付着工程で前記外周面に付着させた砥粒を電着層の形成により前記外周面に固定する砥粒電着工程を含み、
    前記砥粒付着工程において、前記長尺線状体の外周面に所望の密度で砥粒が分布するように、前記砥粒沈降領域へ供給する砥粒ないし砥粒含有物の供給量を制御することを特徴とするワイヤーソーの製造方法。
  2. 砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する液状体の前記砥粒沈降領域で走行させて砥粒を外周面に付着させた長尺線状体における、前記外周面に付着させた砥粒を、前記砥粒沈降領域以外の領域において電着層の形成により前記外周面に固定する電着工程を含むことを特徴とするワイヤーソーの製造方法。
  3. 砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を少なくとも一部に有する電着液を前記液状体として用いて前記電着液の前記砥粒沈降領域で長尺線状体の外周面に砥粒を付着させる砥粒付着工程を、前記電着工程よりも前に有することを特徴とする請求項に記載のワイヤーソーの製造方法。
  4. 長尺線状体に電着層を形成することができる電着漕と、
    砥粒が分散して沈降する砥粒沈降領域を前記電着漕に貯えられた電着浴の中に形成するように、砥粒ないし砥粒含有物を放出する砥粒放出部と、
    前記砥粒沈降領域で前記長尺線状体を走行させる手段を有し、
    前記砥粒放出部として、砥粒投入口から供給された砥粒ないし砥粒含有物を撹拌する砥粒供給部と、前記砥粒供給部で撹拌された砥粒ないし砥粒含有物が分散した状態で放出される砥粒放出口と、前記砥粒放出口から放出された砥粒ないし砥粒含有物を砥粒回収口から回収する砥粒回収部と、前記砥粒回収部と前記砥粒供給部とを接続する略U字形状の戻り管部と、前記砥粒回収部で回収された砥粒ないし砥粒含有物を前記略U字形状の戻り管部を経て前記砥粒供給部に移送するポンプを備える砥粒循環装置を具備することを特徴とするワイヤーソーの製造装置。
  5. 長尺線状体の外周面に所望の密度で砥粒が分布するように、前記砥粒放出部から放出する砥粒ないし砥粒含有物の放出量を制御する砥粒放出量制御部を有することを特徴とする請求項に記載のワイヤーソーの製造装置。
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