JP4156432B2 - 電動パワーステアリング装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は電動パワーステアリング装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
電動パワーステアリング装置は、特許文献1に記載の如く、ハウジングと、ハウジングに固定される電動モータと、ハウジングに軸受を介して支持され、電動モータの回転軸と接続されるアシスト軸と、アシスト軸と操舵装置の操舵力伝達系とを連結し、電動モータの補助操舵力を操舵装置の操舵力伝達系に伝達する歯車機構とを有する。これにより、操舵装置のステアリングホイールに印加する手動操舵力を操舵アシストする。
【0003】
また、特許文献1の電動パワーステアリング装置では、アシスト軸のフランジ部と、ハウジングに設けられるアシスト軸のための軸受との間で、アシスト軸の周囲に弾性支持具を装填し、アシスト軸をハウジングに対し軸方向の双方向に弾性支持することとしている。これにより、電動パワーステアリング装置の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸に過大推力が作用した場合でも、アシスト軸が弾性支持状態下で軸方向の双方向に移動してその過大推力を吸収でき、結果として、アシスト軸に接続されている歯車機構の歯面に生ずる衝撃力を緩和して歯面同士の叩き音を低減し、或いはアシスト軸の慣性推力によるトルク伝達経路の損傷を回避する。
【0004】
【特許文献1】
特許第3253578号公報(2頁、図2)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
特許文献1では、弾性支持具が環状の両側板の間に環状の弾性体を挟んで構成されている。そして、弾性体の中心軸を含む断面視で、弾性体を真直円環状にしている。
【0006】
弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性の線形変位域の幅が狭く、弾性支持具がアシスト軸を弾性支持状態下で移動可能にする弾性支持域が狭いため、アシスト軸に作用する過大推力の吸収性能が低い。
【0007】
弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性の線形変位域を広げるには、弾性体の両側板に挟まれる幅を大きくする必要がある。この場合には、弾性支持具の幅が変化するから、弾性支持具が装填されるアシスト軸のフランジ部と、ハウジングに設けられる軸受の相対位置関係を変更する必要があり、アシスト軸の形状変更及び/又はハウジングの形状変更が必要になるという不都合がある。
【0008】
本発明の課題は、電動パワーステアリング装置において、簡易な構成により、弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性の設定の自由度を向上することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1の発明は、ハウジングと、ハウジングに固定される電動モータと、ハウジングに軸受を介して支持され、電動モータの回転軸と接続されるアシスト軸と、アシスト軸と操舵装置の操舵力伝達系とを連結し、電動モータの補助操舵力を操舵装置の操舵力伝達系に伝達する歯車機構と、アシスト軸とハウジングの一方と前記軸受との間で、アシスト軸の周囲に装填され、アシスト軸をハウジングに対し軸方向の双方向に弾性支持する弾性支持具とを有してなり、弾性支持具が環状の両側板の間に環状の弾性体を挟んでなり、弾性体の中心軸を含む断面視で、弾性体の外周及び/又は内周の中央部を凹部形状にした電動パワーステアリング装置において、前記弾性体の凹部形状が段付き形状であるようにしたものである。
【0010】
請求項2の発明は、ハウジングと、ハウジングに固定される電動モータと、ハウジングに軸受を介して支持され、電動モータの回転軸と接続されるアシスト軸と、アシスト軸と操舵装置の操舵力伝達系とを連結し、電動モータの補助操舵力を操舵装置の操舵力伝達系に伝達する歯車機構と、アシスト軸とハウジングの一方と前記軸受との間で、アシスト軸の周囲に装填され、アシスト軸をハウジングに対し軸方向の双方向に弾性支持する弾性支持具とを有してなり、弾性支持具が環状の両側板の間に環状の弾性体を挟んでなり、弾性体の中心軸を含む断面視で、弾性体の外周及び/又は内周の中央部を凹部形状にした電動パワーステアリング装置において、前記弾性体の凹部形状が曲面形状であるようにしたものである。
【0012】
【発明の実施の形態】
図1は第1実施形態の電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図、図2は図1のII−II線に沿う断面図、図3は図1のIII−III線に沿う断面図、図4は図3の要部拡大図、図5は弾性支持具の中立状態を示す断面図、図6は弾性支持具の変位状態を示す断面図、図7は弾性支持具を示し、(A)は本発明例を示す断面図、(B)は従来例を示す断面図、図8は弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性線図、図9は第2実施形態の電動パワーステアリング装置の要部拡大図、図10は弾性支持具の中立状態を示す断面図、図11は弾性支持具を示し、(A)は本発明例を示す断面図、(B)は従来例を示す断面図、図12は弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性線図である。
【0013】
(第1実施形態)(図1〜図8)
電動パワーステアリング装置10は、図1、図2に示す如く、車体フレーム等に固定されるギヤハウジング11を有する。電動パワーステアリング装置10の操舵装置10Aは、ステアリングホイールが結合されるステアリング軸12にトーションバー13を介してピニオン軸14を連結し、このピニオン軸14にピニオン15を設け、このピニオン15に噛合うラック16Aを備えたラック軸16をギヤハウジング11に左右動可能に支持している。ステアリング軸12とピニオン軸14の間には、操舵トルク検出装置17を設けてある。尚、ステアリング軸12とピニオン軸14は軸受12A、14A、14Bを介してギヤハウジング11に支持される。ラック軸16は、一端をラックガイド18Aに、他端を軸受18Bに摺動自在に支持される。そして、ラック軸16の中間部には左右のタイロッド19A、19Bが連結される。
【0014】
ギヤハウジング11には、図3に示す如く、電動モータ30のモータケース31が固定され、電動モータ30の回転軸32にはアシスト軸21がスプライン嵌合部40により接続され、アシスト軸21はボールベアリング等の軸受22、23によりギヤハウジング11に両端支持されている。そして、アシスト軸21の軸受22、23で挟まれる中間部にウォームギヤ25を一体に備え、このウォームギヤ25に噛合うウォームホイール26をピニオン軸14の中間部に固定してある。電動モータ30の発生トルク(補助操舵力)は、ウォームギヤ25とウォームホイール26の噛合、ピニオン15とラック16Aの噛合を介してラック軸16に操舵アシスト力となって付与され、運転者がステアリング軸12に付与する操舵力をアシストする。
【0015】
即ち、ウォームギヤ25とウォームホイール26は本発明の歯車機構24を構成する。歯車機構24はアシスト軸21と操舵装置10Aの操舵力伝達系を構成するピニオン15とを連結し、電動モータ30の補助操舵力を操舵装置10Aの操舵力伝達系に伝達する。
【0016】
アシスト軸21はハウジング11に対し、軸方向の双方向に弾性支持され、電動パワーステアリング装置10の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸21に作用する過大推力を吸収しながらアシスト軸21を軸方向の双方向に移動可能にし、結果として、アシスト軸21に接続されている歯車機構24(ウォームギヤ25、ウォームホイール26)の歯面に生ずる衝撃力を緩和して歯面同士の叩き音を低減し、或いはアシスト軸21の慣性推力によるトルク伝達経路の損傷を回避する。
【0017】
即ち、図4に示す如く、アシスト軸21のための軸受22、23の外輪22A、23Aはギヤハウジング11に固定され、アシスト軸21を軸受22、23の内輪22B、23Bに隙間嵌めする(図5)。軸受22の外輪22Aはギヤハウジング11の段差部11Aと該ハウジング11に螺着されるストッパ29により挟持固定され、軸受23の外輪23Aは該ハウジング11の段差部11Bに押当て固定される。アシスト軸21におけるウォームギヤ25の両側方にフランジ27、28を設ける。アシスト軸21のフランジ27と軸受22の内輪22Bとの間に未圧縮又は予圧縮された弾性支持具50を介装し、アシスト軸21のフランジ28と軸受23の内輪23Bとの間に未圧縮又は予圧縮された弾性支持具60を介装する。軸受22はストッパ29と弾性支持具50によりボール22Cの両側から挟み込まれ、軸受23はギヤハウジング11の段差部11Bと弾性支持具60によりボール23Cの両側から挟み込まれる。弾性支持具50と弾性支持具60は、アシスト軸21への装填状態で、アシスト軸21に一定以上の推力が作用していない中立状態では、アシスト軸21を軸方向の中立位置に保持し、アシスト軸21に一定以上の推力が作用し、一方の弾性支持具50(又は60)がこの推力によって圧縮変形せしめられる変位状態では、アシスト軸21を軸方向の双方向のいずれかに移動可能に弾性支持する。
【0018】
尚、アシスト軸21と電動モータ30の回転軸32とのスプライン嵌合部40は、図3に示す如く、回転軸32の先端部からなる嵌合孔形成体41の例えばインボリュートスプライン歯形からなる内歯と、アシスト軸21の先端部からなる嵌合軸形成体42の例えばインボリュートスプライン歯形からなる外歯の噛合により構成される。
【0019】
以下、弾性支持具50、60の構成について詳述する。弾性支持具50、60は実質的に同一構成であるから、弾性支持具50を代表例として説明する。
【0020】
弾性支持具50は、図5に示す如く、鋼板等からなる両側板51、52の間に、ゴム等からなる圧縮変形可能な弾性体53を挟んで構成される。側板51、52は弾性体53に焼付又は接着剤を用いて接着一体化される。
【0021】
アシスト軸21の弾性支持具50が装填される外周の周方向には、弾性体53の内周との間で隙間を形成するための環状溝をなす凹部21Aが設けられる。弾性支持具50は両側板51、52の内径に対し、弾性体53の内径を同一径又はより大径でも可)に設定し、両側板51、52の内周をアシスト軸21の凹部21Aの両側の円柱状外周部21B、21Cの上に当接させ、両側板51、52のうちで少なくとも軸受22の内輪22Bに接する側板52の内周をアシスト軸21の外周部21Cの上で軸方向に摺接可能にしている。これにより、アシスト軸21に一定以上の推力が作用し、弾性支持体50の弾性体53がこの推力によって圧縮変形せしめられる圧縮過程にあり、かつ両側板51、52のうちの少なくとも側板52の内周がアシスト軸21の外周部21Cに摺接する状態で、弾性体53が径方向でアシスト軸21の凹部21Aとの間に隙間54を形成する(図6)。このとき、弾性支持具50の弾性体53は圧縮過程にある圧縮変形のほぼ全域で上記隙間54を維持するものであれば良く、弾性体53が最大圧縮変形量に到達したときに上記隙間54がなくなるものでも良い。
【0022】
尚、アシスト軸21において、弾性支持具50の側板51の内周が摺接し得る外周部21Bはフランジ27より小径をなして該フランジ27に対し段差を形成し、側板52の内周が摺接し得る外周部21Cは軸受22の装填部より大径をなして該軸受22の装填部に対し段差をなす。弾性支持具50が前述の中立状態では、側板51(後述の内周側部分51A)は外周部21B上でフランジ27との段差面21Dに接し、側板52(後述の内周側部分52A)は外周部21C上で軸受22の装填部との段差面21Eより軸受22の側に突き出て内輪22Bの側面に接する(図5)。この側板52の突出寸法が弾性体53の最大圧縮変形量になる。弾性支持具50がアシスト軸21の推力により最大圧縮変形せしめられたとき、側板52(後述の内周側部分52A)は軸受22の内輪22Bにより押圧されて外周部21C上を摺接し、軸受22の装填部との段差面21Eに面一となる(図6)。
【0023】
弾性支持具50は、両側板51、52のうちで少なくとも軸受22の内輪22Bに接する一方側の側板52の、アシスト軸21から径方向で離れる外周側部分52Bを内周側部分52Aに対する曲げ形成部52Cとしている。曲げ形成部52Cは、軸受22の内輪22Bの側面及びボール保持器22Dから、又は軸受22のボール保持器22Dから軸方向に離隔し、他方の側板51との間隔をその外周側でその内周側におけるよりも狭幅化するように、内周側部分52Aに対し曲げ形成されたものである。内周側部分52Aの外面も、外周側部分52B(曲げ形成部52C)の外面も平坦面をなす。
【0024】
尚、弾性支持具50は、側板51にも、側板52の内周側部分52A、外周側部分52B(曲げ形成部52C)と同様の内周側部分51A、外周側部分51B(曲げ形成部51C)を形成し、両側板51、52を全幅の中心線に対し線対称状をなすように曲げ形成するのが良い。
【0025】
しかるに、弾性支持具50にあっては、図5〜図7(A)に示す如く、弾性体53の中心軸を含む断面視で、弾性体53を円環状にし、この弾性体53の外周の中央部を凹部形状とし、この凹部53Aを周方向に連続する環状凹部53Aとしている。尚、弾性体53の内周は、弾性体53の中心軸を含む断面視で真直形状をなす。
【0026】
本実施形態の弾性体53は、凹部53Aを段付き形状とし、幅方向中央の小径部、小径部の左右両側の中径部、中径部の左右両側の大径部からなる、中央から左右両外側のそれぞれに向けて3段をなし、幅方向中央に対し左右対称状をなす段付き形状としている。
【0027】
図8は、本発明例の弾性支持具50を構成する弾性体53のバネ特性を、従来例の弾性支持具50を構成する弾性体53のバネ特性と比較して示したものである。従来例の弾性支持具50は、図7(B)に示す如く、弾性体53の外周及び内周が、弾性体53の中心軸を含む断面視で、真直形状をなすようにしたものである。
【0028】
本発明例の弾性支持具50の弾性体53では、圧縮変形量に対するバネ荷重の変化が直線をなす線形変位域の幅が、従来例に比して広くなる。また、本発明例の弾性支持具50の弾性体53では、線形変位域の終点(変曲点)を、凹部53Aの形状の設定により自由に変化させることができる。
【0029】
電動パワーステアリング装置10にあっては、弾性支持具50(60も同じ)の弾性体53を上述の如くに構成したから以下の作用効果がある。
【0030】
▲1▼弾性支持具50、60の弾性体53が断面視で外周の中央部を段付き形状の凹部形状(凹部53A)にしたから、弾性体53のバネ特性の線形変位域の幅が広くなる。これにより、電動パワーステアリング装置10の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸21に過大推力が作用した場合に、アシスト軸21が弾性支持状態下で軸方向の双方向に移動する弾性支持域(移動量)が広くなり、アシスト軸21に作用する過大推力の吸収性能が高くなる。従って、アシスト軸21に接続されている歯車機構の歯面に生ずる衝撃力を緩和して歯面同士の叩き音を確実に低減し、或いはアシスト軸21の慣性推力によるトルク伝達経路の損傷を確実に回避する。
【0031】
▲2▼弾性支持具50、60は、弾性体53の両側板51、52に挟まれる幅を大きくすることなく、弾性体53のバネ特性の線形変位域を広げることができる。弾性支持具50、60の幅が変化しないから、弾性支持具50、60が装填されるアシスト軸21のフランジ27と、ハウジング11に設けられる軸受22の相対位置関係を変更する必要がなく、アシスト軸21の形状変更及び/又はハウジング11の形状変更を必要とせずに、弾性体53のバネ特性の線形変位域を広げることができる。
【0032】
▲3▼弾性支持具50、60を構成する弾性体53に設ける段付き形状の凹部形状(凹部53A)を適宜設定することにより、弾性体53のバネ特性の設定の自由度を向上できる。
【0033】
(第2実施形態)(図9〜図12)
第2実施形態の電動パワーステアリング装置10が第1実施形態の電動パワーステアリング装置10と異なる点は、図9〜図11(A)に示す如く、弾性支持具50を構成する弾性体53の外周の中央部に設けた凹部53Aを曲面形状にしたことにある。凹部53Aは、幅方向中央を最小径とする円弧からなり、幅方向中央に対し左右対称状をなす曲面形状をなす。
【0034】
図12は、本発明例の弾性支持具50を構成する弾性体53のバネ特性を、従来例の弾性支持具50を構成する弾性体53のバネ特性と比較して示したものである。従来例の弾性支持具50は、図11(B)に示す如く、弾性体53の外周及び内周が、弾性体53の中心軸を含む断面視で、真直形状をなすようにしたものである。
【0035】
本発明例の弾性支持具50の弾性体53では、圧縮変形量に対するバネ荷重の変化が直線をなす線形変位域の幅が、従来例に比して広くなる。また、本発明例の弾性支持具50の弾性体53では、線形変位域の終点(変曲点)を、凹部53Aの形状の設定により自由に変化させることができる。
【0036】
電動パワーステアリング装置10にあっては、弾性支持具50(60も同じ)の弾性体53を上述の如くに構成したから以下の作用効果がある。
【0037】
▲1▼弾性支持具50、60の弾性体53が断面視で外周の中央部を曲面形状の凹部形状(凹部53A)にしたから、弾性体53のバネ特性の線形変位域の幅が広くなる。これにより、電動パワーステアリング装置10の反転駆動時や、タイヤの縁石乗り上げ時等に、アシスト軸21に過大推力が作用した場合に、アシスト軸21が弾性支持状態下で軸方向の双方向に移動する弾性支持域が広くなり、アシスト軸21に作用する過大推力の吸収性能が高くなる。従って、アシスト軸21に接続されている歯車機構の歯面に生ずる衝撃力を緩和して歯面同士の叩き音を確実に低減し、或いはアシスト軸21の慣性推力によるトルク伝達経路の損傷を確実に回避する。
【0038】
▲2▼弾性支持具50、60は、弾性体53の両側板51、52に挟まれる幅を大きくすることなく、弾性体53のバネ特性の線形変位域を広げることができる。弾性支持具50、60の幅が変化しないから、弾性支持具50、60が装填されるアシスト軸21のフランジ27、28と、ハウジング11に設けられる軸受22、23の相対位置関係を変更する必要がなく、アシスト軸21の形状変更及び/又はハウジング11の形状変更を必要とせずに、弾性体53のバネ特性の線形変位域を広げることができる。
【0039】
▲3▼弾性変形具50、60を構成する弾性体53に設ける曲面形状の凹部形状(凹部53A)を適宜設定することにより、弾性体53のバネ特性の設定の自由度を向上できる。
【0040】
本発明では、弾性支持具を構成する弾性体の中心軸を含む断面視で、弾性体の内周の中央部を凹部形状にしても良い。
【0041】
また、本発明では、弾性支持具を、ハウジングと軸受との間で、アシスト軸の周囲に装填し、アシスト軸をハウジングに対し軸方向の双方向に弾性支持するものとし、この弾性支持具を構成する弾性体の中心軸を含む断面視で、弾性体の外周及び/又は内周の中央部を凹部形状にするものでも良い。
【0042】
以上、本発明の実施の形態を図面により記述したが、本発明の具体的な構成はこの実施の形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があっても本発明に含まれる。
【0043】
【発明の効果】
本発明によれば、電動パワーステアリング装置において、簡易な構成により、弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性の設定の自由度を向上することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は第1実施形態の電動パワーステアリング装置を一部破断して示す正面図である。
【図2】図2は図1のII−II線に沿う断面図である。
【図3】図3は図1のIII−III線に沿う断面図である。
【図4】図4は図3の要部拡大図である。
【図5】図5は弾性支持具の中立状態を示す断面図である。
【図6】図6は弾性支持具の変位状態を示す断面図である。
【図7】図7は弾性支持具を示し、(A)は本発明例を示す断面図、(B)は従来例を示す断面図である。
【図8】図8は弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性線図である。
【図9】図9は第2実施形態の電動パワーステアリング装置の要部拡大図である。
【図10】図10は弾性支持具の中立状態を示す断面図である。
【図11】図11は弾性支持具を示し、(A)は本発明例を示す断面図、(B)は従来例を示す断面図である。
【図12】図12は弾性支持具を構成する弾性体のバネ特性線図である。
【符号の説明】
10 電動パワーステアリング装置
10A 操舵装置
11 ハウジング
21 アシスト軸
22、23 軸受
24 歯車機構
30 電動モータ
32 回転軸
50、60 弾性支持具
51、52 側板
53 弾性体
53A 凹部

Claims (2)

  1. ハウジングと、
    ハウジングに固定される電動モータと、
    ハウジングに軸受を介して支持され、電動モータの回転軸と接続されるアシスト軸と、
    アシスト軸と操舵装置の操舵力伝達系とを連結し、電動モータの補助操舵力を操舵装置の操舵力伝達系に伝達する歯車機構と、
    アシスト軸とハウジングの一方と前記軸受との間で、アシスト軸の周囲に装填され、アシスト軸をハウジングに対し軸方向の双方向に弾性支持する弾性支持具とを有してなり、
    弾性支持具が環状の両側板の間に環状の弾性体を挟んでなり、
    弾性体の中心軸を含む断面視で、弾性体の外周及び/又は内周の中央部を凹部形状にした電動パワーステアリング装置において、
    前記弾性体の凹部形状が段付き形状であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
  2. ハウジングと、
    ハウジングに固定される電動モータと、
    ハウジングに軸受を介して支持され、電動モータの回転軸と接続されるアシスト軸と、
    アシスト軸と操舵装置の操舵力伝達系とを連結し、電動モータの補助操舵力を操舵装置の操舵力伝達系に伝達する歯車機構と、
    アシスト軸とハウジングの一方と前記軸受との間で、アシスト軸の周囲に装填され、アシスト軸をハウジングに対し軸方向の双方向に弾性支持する弾性支持具とを有してなり、
    弾性支持具が環状の両側板の間に環状の弾性体を挟んでなり、
    弾性体の中心軸を含む断面視で、弾性体の外周及び/又は内周の中央部を凹部形状にした電動パワーステアリング装置において、
    前記弾性体の凹部形状が曲面形状であることを特徴とする電動パワーステアリング装置。
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