JP4156270B2 - 脱酸素包装用内装フィルム - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
外装袋に脱酸素剤と個包装された内容物を収納して密封する包装形式における脱酸素包装であって、特に個包装として用いる内装フィルムの材質に関する。
【0002】
【従来の技術】
空気中には約21%の酸素が存在するが、密封包装内が、無酸素状態に維持できれば、食品、医療・医薬品等のカビ、酸化劣化、変色、包装内への害虫の侵入を防止して食品、医療・医薬品等の栄養、鮮度、風味あるいは薬効成分等を守ることができる。その方法として、従来、真空包装や密封包装の際に、封入される空気を窒素や炭酸ガス等の不活性ガスと置換するガスパック等の包装技法が行なわれている。
また、最近では、食品を中心とした内容物の保存性を目的とした脱酸素包装技法が広く行なわれるようになった。
現在、脱酸素包装を行う場合、外装にガスバリア包材を使用し、個々の内容物の内装(以下、個包装)はしないか、あるいは、密封性のない包装をされているケースが多い。
この場合、外装を開封すると内容物がすぐ酸化したり、カビ・腐敗の発生を起こし可食が不可能になる。
そこで、脱酸素包装において、図2に示すように、内装袋2に封入して密封シールした内容物Kを脱酸素剤4とともにガスバリア性を有する外装袋3に収納する方法が行なわれている。
内容物Kを個包装することは、2重包装であるが、その理由は、外装袋3を開封して一部を取出した後の内容物Kが、菌や塵埃に汚染されたり、水分の吸脱による変質等を防ぐためであるが、外装袋が開封されるまでの期間は、内装袋2の内装袋内空間2Sの中に封入される空気中の酸素は内装袋2から外装袋3の外装袋内空間3Sに透過して、脱酸素剤4に吸収させる必要があり、個包装に用いる内装フィルムとしては、酸素透過性を有するフィルムが求められる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
脱酸素包装において、内容物Kを個包装する場合に用いる内装フィルムは、外装を開封した後、内容物を保護する機能、例えば、内容物が吸湿したり、含有水分が脱水したりすることを防止する防湿、耐水性、また、菌の付着防止、害虫の接触防止等のできるフィルムが求められる。
具体的な例としては、切り餅の脱酸素包装において、切り餅は、酸素の存在下では、かび、酵母が発生する。そのため、最近では、ガスバリア性を有する外装袋に切り餅と脱酸素剤とを密封包装することによって外装袋の中の遊離酸素を脱酸素剤に吸収させて、切り餅に酸素を触れさせないことにより、流通期間を長くすることができることになった。
従来、個々の切り餅は無包装か、密封性のない包装として、餅の表面にある酸素を脱酸素剤により吸収し易い包装条件としていたが、この場合、外装体を開封した後は、使用しない残りの餅は、すぐにカビが発生したり腐敗してしまうため、外装体に包装されている餅は開封後は速やかに消費する必要があった。
また、脱酸素包装における内装フィルムとしては、個包装の際の包装適性のよいフィルムが求められる。脱酸素包装の可能な酸素透過性を有し、また外装を開封した後の内容物保護性を有し、個包装の際の包装機械適性を有するフィルムが求められていた。
従来このタイプの包装を行う場合K内装用フィルムとしては、図4(a)に示すように、特殊な微細孔hを設けた基材層31’とヒートシール層32’との積層体30’やガス透過の高い特殊フィルムからなる基材層31”とヒートシール32”との積層体30”等を使用する場合があるが、流通時の強度や孔あけ加工のコストが高い等の問題があった。
また、個包装された内容物Kは、脱酸素剤4とともに外装袋3に収納する前に、個包装された状態で、外部からのUV殺菌やガス滅菌を行うことで開封後の保存性を高めることができるので、これらの処理条件に適したものが望まれていた。
本発明の目的は、個包装した内容物と脱酸素剤とをガスバリア性を有する外装袋に収納して密封シールする包装体において、内容物の酸化、カビの発生等を防止し、外装袋開封後の内容物の乾燥あるいは吸湿を防止し得る性質を有し、個包装後の紫外線あるいはガス滅菌が可能であり、かつ、個包装における包装機械適性の良好な脱酸素包装用内装フィルムを提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】
本発明は、ガスバリア性を有する外装袋に、内容物を収納した個包装袋と脱酸素剤とを収納して、密封包装する包装袋であって当該個包装袋のフィルムが、外側から厚みが15乃至50μmの未延伸ポリプロピレンフィルムと、厚みが15乃至50μmで、密度が0.89乃至0.917の直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と,から構成されたラミネートフィルムからなることを特徴とする脱酸素包装用内装フィルムからなるものである。また、前記個包装のラミネートフィルムが、未延伸ポリプロピレンフィルムの片面にポリオレフィンを主体とした樹脂からなるアンカーコート剤をコートした面に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を押出ラミネート法により形成されたラミネートフィルムであること、また、前記個包装袋のラミネートフィルムが、250nmの波長の紫外線の透過率が70%以上であることを含むものである。
【0005】
【発明の実施の形態】
本発明は、個包装した内容物を脱酸素剤とともにガスバリア性を有するフィルムからなる外装袋に収納して、外装袋を密封シールする包装において、個包装に用いるフィルムを未延伸の直鎖状低密度ポリエチレンとのラミネートフィルムとすることによって、脱酸素包装による内容物の品質保持を可能とし、また、外装袋の開封後における内容物の変質を防止可能とするものである。以下、図面等によりさらに詳細に説明する。
【0006】
図1は、本発明の脱酸素包装用内装フィルムの実施例を示すフィルムの断面図である。図2は、脱酸素包装の概念を説明する断面図である。図3は、脱酸素包装用における外装袋を形成するフィルムの実施例を示すフィルム断面図である。
【0007】
本発明者は、本発明の課題を解決すべく鋭意研究の結果、図1に示すように、脱酸素包装用内装フィルムとして、未延伸ポリプロピレンフィルムからなる基材層21とメタロセン系触媒を用いて重合した直鎖状低密度ポリエチレンからなるヒートシール層22との積層体20を用いることによって前記課題を解決できることを見出し本発明を完成するに到った。
【0008】
本発明の脱酸素包装用内装フィルム20の基材層21とする未延伸ポリプロピレンフィルム(以下、CPP)に用いるポリプロピレン樹脂は、ホモタイプ(以下、ホモCPP)でもよいし、エチレンとのコポリマータイプ(以下、コポリCPP)であって、ラミネート加工においてアンカーコート剤のコートを必要としないノーアンカータイプであってもよい。未延伸ポリプロピレンフィルムの厚みとしては15乃至50μmの範囲が適当である。未延伸ポリプロピレンフィルムの厚みが15μm未満では、ラミネート加工適性が低下し、また、未延伸ポリプロピレンフィルムの厚みが50μmを超えると酸素ガス透過性が低下し、脱酸素包装用内装フィルムとしての望ましい酸素透過が得られ難くなる。
本発明においては、これらCPPに直鎖状低密度ポリエチレンをラミネートして脱酸素包装用内装フィルム20とするが、CPPに直鎖状低密度ポリエチレンをラミネートする場合、ラミネート強度を安定化するために、CPPにアンカーコート剤をコートして直鎖状低密度ポリエチレンを押出ラミネートすることが望ましい。前記直鎖状低密度ポリエチレンとしては、厚みが15乃至50μmの範囲、密度が0.89乃至0.917の範囲が適当である。厚みが15μm未満では、必要とするヒートシール強度が得られ難く、50μmを超える厚みでは酸素透過性が低下して脱酸素包装が困難となる。さらに、直鎖状低密度ポリエチレンの密度が0.89未満では、製膜加工が困難であり、また、0.917を超える密度の直鎖状低密度ポリエチレンでは、個包装の場合のヒートシール温度が高くなり、基材フィルムであるCPPを損傷するおそれがある。
本発明の脱酸素包装用内装フィルム20をCPPと直鎖状低密度ポリエチレンとの2層構成のフィルムとして、脱酸素包装をした場合、内装フィルムとして、微細孔あけ加工などの特殊な加工を行わずに酸素透過性の高いフィルムとして使用できる。
また基材層21をCPPとしたため、従来の基材層である2軸延伸フィルムと比較すると耐熱性が低下する課題は、ヒートシール層を低融点の直鎖状低密度ポリエチレンにより形成することによって個包装の包装機械スピードの低下をさせず包装可能とすることができた。
【0009】
本発明の脱酸素包装用内装フィルムにおける酸素透過性は、23℃、ドライの条件の資料としてJIS K7126(MOCON法)により測定した。
本発明の構成であるCPP30μmと直鎖状低密度ポリエチレン30μmのラミネートフィルムでは3000〜3500cc/m2・24hrs・atm)程度であり、特殊穴明けした2軸延伸ポリプロピレンフィルム20μmと直鎖状低密度ポリエチレン40μmでの3200〜3500cc/m2・24hrs・atm)と略同レベルであった。
【0010】
本発明において、前記脱酸素包装用内装フィルムを個包装するために包装機械にかける際、従来用いられていた、特殊穴明けした2軸延伸ポリプロピレンフィルム等と比較して、本発明のCPPを形成するポリプロピレン樹脂の耐熱性が低くなるが、密度が0.89乃至0.917の直鎖状低密度ポリエチレンを用いることによって、前記個包装機械でのヒートシール温度を低くすることによってCPPのヒートシールによる損傷を避けることができた。
従来は、特殊な穴明きポリプロピレンやポリエステルの2軸延伸フィルム等と低密度ポリエチレン樹脂層との2層構成のラミネートフィルムであったが、本発明において脱酸素包装用内装フィルムでは、基材として用いる未延伸ポリプロピレンフィルムを用い、CPPと、酸素透過度5000cc/m2・24hrsの直鎖状低密度ポリエチレンからなるシーラントとを貼り合せ、前記酸素透過度を3000cc/m2・24hrs以上とすることによって、個包装内の脱酸素包装を可能としたものである。
【0011】
本発明の脱酸素包装用内装フィルムのラミネート方法は、押出ラミネート法、サンドイッチラミネート法、ドライラミネート法等のいずれを用いてもよいが、CPPに直鎖状低密度ポリエチレンを直接溶融押出する押出ラミネート法が、加工の安定性、製造コストが安価であり望ましい。
【0012】
CPPに直鎖状低密度ポリエチレンを押出ラミネートする場合、多層ノーアンカー用のCPPでは、アンカーコート剤をコートしないで、直接直鎖状低密度ポリエチレンを押出ラミネートしてもよいが、ホモCPPに直鎖状低密度ポリエチレンを押出ラミネートする場合には、図1に示すように、ラミネート強度を安定化するため、ホモCPP21にアンカーコート剤ACをコートして、該コート面に直鎖状低密度ポリエチレンを押出ラミネートすることが望ましい。
本発明者は、各種タイプのアンカーコート剤をテストした結果、ポリオレフィンを主体とした樹脂からなるコート剤、中でもポリエチレンイミン系アンカーコート剤が最も安定したラミネート強度を示した。
さらに、個包装された内容物の表面殺菌のために紫外線照射する場合があるが、
この場合、殺菌効果のある紫外線波長域としては、250nm前後であるが、
アンカーコート剤のタイプによって得られるラミネートフィルムの紫外線透過に有意差が認められ、ポリエチレンイミン系のアンカーコート剤を用いたラミネートフィルムでは、前記波長の紫外線透過率は80%以上であったのに対し、有機チタン系、あるいはイソシアネート系のアンカーコート剤を用いたラミネートフィルムでは、同じ波長の紫外線透過率は50%以下と低く、紫外線による殺菌の効果が劣る。
【0013】
本発明の脱酸素包装用内装フィルムにおいて、個包装のパウチタイプは、密封包装が可能なタイプであればよく、三方シールタイプ、四方シールタイプ、ピロータイプまたは、ブリスタータイプ等が利用できる。
【0014】
本発明の脱酸素包装用内装フィルムを適用する脱酸素包装における外装袋を形成フィルムは、通常の脱酸素包装に用いられる密封包装される材質であればよく、例えば、図3(a)に示すように、ガスバリア性を有する基材層31とヒートシール層32とからなる2層構成、または、図3(b)に示すように、基材層31とヒートシール層32との間に中間層33を設けてもよい。そして、外装袋3を形成するフィルムを構成する前記各層は、必要に応じて周知のドライラミネーション、Tダイ押出ラミネートション、サンドイッチラミネーション等の方法を適宜用いて貼り合わせることにより得ることができる。
基材層31としては、印刷適性、ラミネート適性に優れ、引張り強度、衝撃強度、耐擦傷性等の総合的な機械強度に優れるとともにヒートシールの際の加熱に対する耐熱性等が必要である。外装袋3を前記基材層31とヒートシール層32の2層構成とする場合には、基材層31としてガスバリア性を有するフィルムを選択する必要がある。例えば、2軸延伸ポリエステルフィルム2軸延伸ナイロンフィルムあるいはこれらのフィルムにガスバリア性を付与するためにポリ塩化ビニリデン(PVDC)等をコーティングしたフィルム、また、これらのフィルムにアルミニウム等の金属や酸化珪素、アルミナ等の薄膜を真空蒸着等により設けたものを基材層として用いることができる。
ヒートシール層32としては、外装する際に用いる包装機械のヒートシール条件に適応する樹脂、すなわち、包装機械のヒートシールバーの熱と圧力により十分な強度で熱接着する樹脂を選択すればよく、例えば、低密度ポリエチレン、中密度ポリエチレン、高密度ポリエチレン、直鎖状低密度ポリエチレン、ポリプロピレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、アイオノマー等が用いられる。
【0015】
また、外装袋3を基材層31とヒートシール層32との間に中間層33を設けた3層構成とする場合の中間層33は、ラミネートフィルムの機械的強度の向上、あるいは、水蒸気や各種のガスバリア性、特に酸素遮断性を向上させるために設けるものであり、目的に応じて例えばナイロン、ポリビニルアルコール、エチレン−酢酸ビニル共重合体ケン化物(EVOH)等のフィルムやアルミニウム箔、あるいは、アルミニウムや酸化珪素、アルミナ等の薄膜を真空蒸着などにより表面に被覆した樹脂フィルム等を用いることができる。
本発明の脱酸素包装用内装フィルム20を適用する脱酸素包装に用いられる外装袋としては、密封包装が可能なものであれば、そのパウチ形式を制限するものではない。前記個包装のタイプと同じように、例えば、3方シール、四方シール、ピローパウチ等が利用できる。
【0016】
本発明の脱酸素包装用内装フィルム20を用いる脱酸素包装を利用できる内容物としては、前記切り餅のほか、カットされたカステラやバウムクーヘン、マドレーヌ、ドーナッツ、生・半生和菓子、医療・医薬品等が挙げられる。
【0017】
本発明の脱酸素包装用内装フィルム20により個包装した内容物Kを脱酸素剤4とともに外装袋3に収納して密封包装することによって、脱酸素剤4が外装袋内空間3Sに封入された空気中の酸素を吸収するに従って、個包装内空間2Sに封入された酸素は、個包装を形成している脱酸素包装用内装フィルム20を透過して外装袋内空間3Sに拡散してやはり脱酸素剤4に吸収され、個包装内が無酸素状態に維持される。その結果、内容物Kは、酸素に起因する酸化、カビ、腐敗などの変質が避けられる。
また、外装袋3を開封後も、内容物KはCPPと直鎖状低密度ポリエチレンとの構成の内装フィルム20により密封されているため、内容物Kからの水分の蒸散あるいは外気からの吸湿はほとんどなく、長期保存が可能となった。
内容物Kを個包装する際の包装機械において、本発明の脱酸素包装用内装フィルム20は、従来の2軸延伸ポリプロピレンフィルムと低密度ポリエチレンとのラミネートフィルムでのヒートシールバーの温度よりも30℃低い温度でヒートシールが可能であり、密封シールでのCPPフィルムの損傷もなく、また、その包装速度も低下することはなかった。
また、内容物Kの表面を殺菌する目的で、内容物Kを個包装した状態で紫外線を照射して殺菌を行う場合、本発明の脱酸素包装用内装フィルム20を製造する際のアンカーコート剤ACとしてポリエチレンイミン系のコート剤を用いることによって、殺菌効果を示す紫外線の波長域である250nm前後の紫外線の透過率は80%以上であり、他のアンカーコート剤と比較して優れた殺菌効果を得ることができた。
【0018】
【実施例】
本発明の脱酸素包装用内装フィルムについて、実施例により説明する。
[実施例1]
ホモタイプポリプロピレンフィルム(厚さ30μm)にイミン系のアンカーコートを施し、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.91、厚さ30μm)を押出ラミネートし、実施例1とした。
[実施例2]
ノーアンカー多層タイプポリプロピレンフィルム(PE/ホモタイプPP/コ−ポリタイプPP 厚さ30μm)にアンカーコートを施さないで、直鎖状低密度ポリエチレン(密度0.91、厚さ30μm)を押出ラミネートし、実施例2とした。
【0019】
[比較例1]
高通気性の延伸ポリプロピレンフィルム(厚さ20μm)と低密度ポリエチレンフィルム(密度0.92、厚さ40μm)とをドライラミネートし、比較例1とした。
【0020】
<評価方法>
1)ガスバリア性
酸素透過度の測定(JIS K7126)
2)紫外線殺菌性
UV透過率の測定(分光光度計 UV−2400 株式会社 島津製作所製)
3)ヒートシール性
実施例、比較例の各サンプルのヒートシール性(温度、シール強度の関係)をテストした。
【0021】
<結果>
【0022】
1)酸素透過度(単位:cc/m2・24hrs)
従来の特殊通気性の2軸延伸ポリプロピレンフィルムを用いたラミネートフィルムと同等の酸素透過度とすることができた。
実施例1 2965
実施例2 3273
比較例1 3320
2)UV透過率(単位:%)
実施例1、実施例2ともに、紫外線殺菌のために必要な紫外線透過率を示した。
実施例1 84.55
実施例2 83.42
比較例1 0.47
3)ヒートシール性
実施例、比較例のヒートシールカーブは図5に示す通りであり、実施例1、実施例2ともに低温でのヒートシールが可能であった。
【0023】
【発明の効果】
個包装した内容物と脱酸素剤とをガスバリア性を有する外装袋に収納して外装体袋密封シールする脱酸素包装体において、個包装に用いる、内装用フィルムを未延伸ポリプロピレンフィルムとメタロセン系LLとのラミネートフィルムとすることによって、内容物の酸化、カビの発生等を防止し、外装袋開封後の内容物の乾燥あるいは吸湿を防止することができ、前記ラミネートフィルムの製造においてポリエチレンイミン系のアンカーコート剤を選択したことによって個包装後の紫外線殺菌効果の低下がなく、個包装の際の包装機械適性の良好な脱酸素包装用内装フィルムを提供することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の脱酸素包装用内装フィルムの実施例を示すフィルムの断面図である。
【図2】脱酸素包装の概念を説明する断面図である。
【図3】脱酸素包装用における外装袋を形成するフィルムの実施例を示すフィルム断面図である。
【図4】従来技術による脱酸素包装用内装フィルムの例を示す断面図である。
【図5】実施例1、実施例2および比較例1のヒートシールカーブである。
【符号の説明】
K 内容物
1 脱酸素包装体
2 内装袋
2S 内装袋内空間
3 外装袋
3S 外装袋内空間
4 脱酸素剤
5 (内装袋の)シール部
6 (外装袋の)シール部
20 内装用フィルム積層体
21 基材層
22 ヒートシール層
AC アンカーコート剤
30 外装用フィルム積層体
31 基材層
32 ヒートシール層
33 中間層
h 微細孔

Claims (3)

  1. ガスバリア性を有する外装袋に、内容物を収納した個包装袋と脱酸素剤とを収納して、密封包装する包装袋であって当該個包装袋のフィルムが、外側から厚みが15乃至50μmの未延伸ポリプロピレンフィルムと、厚みが15乃至50μmで、密度が0.89乃至0.917を有する直鎖状低密度ポリエチレン樹脂層と,から構成されたラミネートフィルムからなることを特徴とする脱酸素包装用内装フィルム。
  2. 前記個包装袋のラミネートフィルムが、未延伸ポリプロピレンフィルムの片面にポリオレフィンを主体とした樹脂からなるアンカーコート剤をコートした面に直鎖状低密度ポリエチレン樹脂を押出ラミネート法により形成されたラミネートフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の脱酸素包装用内装フィルム。
  3. 前記個包装袋のラミネートフィルムが、250nmの波長の紫外線の透過率が70%以上であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の脱酸素包装用内装フィルム。
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