JP4155043B2 - 映像信号補正回路 - Google Patents
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Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明はヒストグラム変換型階調補正回路および色飽和度補正回路の制御に関し、特に映像信号の肌色部分の輝度分布に応じてヒストグラム変換型階調補正回路および色飽和度補正回路を制御する回路および映像信号補正回路に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、テレビジョンの大画面化は目ざましいものがあり、そのため画質に関する要求はますます高まりつつある。とりわけ人間の目は人の肌の再現に関しては敏感であり、人の肌の階調が画質に与える影響は大なるものがある。
【０００３】
図７は従来の肌色輝度向上回路のブロック構成図を示す（例えば特許文献１）。映像信号補正回路制御装置は映像信号の色差信号から１フレーム中の肌色部分の面積を検出する肌色面積検出回路７０１と、映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の平均輝度レベルを検出する肌色平均輝度レベル検出回路７０２と、映像信号の輝度信号から１フレームの平均輝度レベルを検出する平均輝度レベル検出回路７０３と、前記肌色面積検出回路からの出力と前記肌色平均輝度レベル検出回路からの出力と前記平均輝度レベル検出回路からの出力を入力として１フレームの肌色部分の面積と１フレームの肌色部分の平均輝度レベルと１フレームの平均輝度レベルに応じたガンマ補正回路制御信号を作成するガンマ補正回路制御装置７０４と、前記ガンマ補正回路制御装置からの出力を入力としてガンマ補正回路制御信号に応じたガンマ補正を映像信号の輝度信号に掛けるガンマ補正回路７０５を備えた構成である。
【０００４】
以上のように構成された従来の肌色輝度向上回路においては、テレビジョンセットのＣＲＴのビーム量を調整するＡＣＬや映像信号の黒レベルを調整する黒伸長補正の副作用によって暗くくすんでしまった肌色の輝度レベルを、映像信号の平均輝度レベルと肌色部分の平均輝度レベルに応じて向上させる。
【０００５】
【特許文献１】
特開平７−２８８８３９号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記のような構成では、映像信号の平均輝度レベルと肌色部分の平均輝度レベルで補正を行うだけであり、肌色部分の輝度分布が高輝度側と低輝度側の両側に大きく分かれている場合と中輝度に集中している場合にはともに肌色部分の平均輝度が中輝度域となることから双方の区別が付かず、また肌色部分の輝度レベルを向上すると同時に肌色部分の階調性を損なうという不具合があるなど、肌色の輝度分布に応じた適切な映像信号補正を掛けることができなかった。
【０００７】
本発明はかかる点に鑑み、視聴者が映像の状態に応じた最適な映像信号補正状態でのテレビジョンの視聴を可能とする映像信号補正回路を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路と、映像信号の輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する輝度分布検出回路と、前記肌色輝度分布検出回路からの出力と前記輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成する色飽和度補正回路制御装置と、前記色飽和度補正回路制御装置からの出力と輝度信号を入力として色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を色差信号に掛ける色飽和度補正回路を備えた構成としている。
【０００９】
本発明は前記した構成により、映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路の出力と映像信号の輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する輝度分布検出回路の出力の前者または両者からヒストグラム変換型階調補正回路制御装置において映像状態を算出し、ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置においてこの映像状態に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力信号により映像信号の状態に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正を行い、また場合によって色飽和度補正回路制御装置においてヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成し、色飽和度補正回路制御装置からの出力信号によりヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力信号に応じた最適な色飽和度補正を行う。
【００１０】
【発明の実施の形態】
（実施の形態１）
図１は本発明の一実施例における映像信号補正回路を示す。図１において、１０１は映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路であり、１０２は前記肌色輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御装置であり、１０３は前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路である。
【００１１】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図１における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。検出された肌色部分の輝度分布を図１におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置１０２に入力し１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。
【００１２】
以上のように本実施の形態１によれば１フレームの肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００１３】
（実施の形態２）
図２は本発明の一実施例における映像信号補正回路のブロック構成図を示す。図２において、上記実施の形態１と構成が異なる点は、肌色輝度分布検出回路１０１に加えて輝度分布検出回路２０６を備え、肌色輝度分布検出回路１０１の出力に加えて輝度分布検出回路２０６の出力をヒストグラム変換型階調補正回路制御装置２０２の入力とした構成としていることである。輝度分布検出回路２０６は輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する。他の構成については実施の形態１と同様なので説明を省略する。
【００１４】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図２における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。また図２における輝度分布検出回路２０６において映像信号から１フレーム中の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧または電流に変換する。検出された肌色部分の輝度分布と輝度分布を図２におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置２０２に入力し１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。
【００１５】
以上のように本実施の形態２によれば１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布と輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００１６】
（実施の形態３）
図３は本発明の一実施例における映像信号補正回路のブロック構成図を示す。図３において、１０１は映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路であり、１０２は前記肌色輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御装置であり、１０３は前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路であり、３０４は前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成する色飽和度補正回路制御装置であり、３０５は前記色飽和度補正回路制御装置からの出力と輝度信号を入力として色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を色差信号に掛ける色飽和度補正回路である。
【００１７】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図３における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。検出された肌色部分の輝度分布を図３におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置１０２に入力し１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。また出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号は色飽和度補正回路制御装置３０４に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力された色飽和度補正回路制御信号は色飽和度補正回路３０５に入力され、色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を映像信号の色差信号に掛ける。
【００１８】
以上のように本実施の形態３によれば１フレームの肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００１９】
（実施の形態４）
図４は本発明の一実施例における映像信号補正回路のブロック構成図を示す。図４において、上記実施の形態３と構成が異なる点は、肌色輝度分布検出回路１０１に加えて輝度分布検出回路６を備え、肌色輝度分布検出回路１の出力に加えて輝度分布検出回路６の出力をヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の入力とした構成としていることである。輝度分布検出回路２０６は輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する。他の構成については実施の形態３と同様なので説明を省略する。
【００２０】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図４における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。また図４における輝度分布検出回路２０６において映像信号から１フレーム中の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧または電流に変換する。検出された肌色部分の輝度分布と輝度分布を図４におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置２０２に入力し１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。また出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号は色飽和度補正回路制御装置３０４に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力された色飽和度補正回路制御信号は色飽和度補正回路３０５に入力され、色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を映像信号の色差信号に掛ける。
【００２１】
以上のように本実施の形態４によれば１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布と輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００２２】
（実施の形態５）
図５は本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図を示す。本実施の形態においては、図８のように２つ以上に分割されたN個の分割輝度領域を有するヒストグラム変換型階調補正の場合を取り上げて説明する。
【００２３】
図５において、５０７は１フレーム中の輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布であるＰ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］を入力として前記１フレーム中の輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］に応じてヒストグラム変換型階調補正傾きへ加える補正量を作成する傾き増加量演算回路であり、５０８は１フレーム中の前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布であるＰ［１］からＰ［ｉ−１］を入力として前記１フレーム中の前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［１］からＰ［ｉ−１］に応じてヒストグラム変換型階調補正基本傾きより減じる補正量を作成する傾き減少量演算回路であり、５０９は輝度領域ｉにおける映像信号に依存しないヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［ｉ］と前記傾き増加量演算回路からの出力を入力とし演算結果を出力とする加算器であり、５１０は前記加算器の出力と前記傾き減少量演算回路からの出力を入力とし輝度領域ｉにおける肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧ［ｉ］を出力する減算器であり、５１１は全輝度領域における前記肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きを入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路である。
また本発明の前記一実施の形態における映像信号補正回路は上記実施の形態１と同じであるので説明を省略する。
【００２４】
以上のように構成されたヒストグラム変換型階調補正回路制御装置について以下その動作説明を行う。
まず、輝度領域ｉにおける映像信号に依存しないヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［ｉ］に対して、前記輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］に応じて作成された傾き増加量演算回路５０７の出力を加え、前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［１］からＰ［ｉ−１］に応じて作成された傾き減少量演算回路５０８の出力を減じ、輝度領域ｉにおける肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧ［Ｉ］を作成し、これを電圧または電流に変換して出力する。なお、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［１］に対する傾き減少量演算回路５０８の出力はゼロであり、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［Ｎ］に対する傾き増加量演算回路５０７の出力はゼロであることは言うまでもない。
【００２５】
次に、出力された各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きGはヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路へ入力され、各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きに応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。
【００２６】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態１と同じであるので説明を省略する。
【００２７】
以上のように本実施の形態５によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号の作成を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００２８】
（実施の形態６）
図６は本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図を示す。本実施の形態においては、図８のように２つ以上に分割されたN個の分割輝度領域を有するヒストグラム変換型階調補正の場合を取り上げて説明する。
【００２９】
図６において、上記実施の形態５のヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と構成が異なる点は、１フレーム中の輝度分布を入力として１フレーム中の輝度分布に応じた輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］を作成する輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾き演算回路６１２を備え、上記実施の形態５における映像信号に依存しないヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［ｉ］を置き換えたことである。
【００３０】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置に関する他の構成については実施の形態５と同様なので説明を省略する。
【００３１】
また本発明の前記一実施例における映像信号補正回路は上記実施の形態２と同じであるので説明を省略する。
【００３２】
以上のように構成されたヒストグラム変換型階調補正回路制御装置について以下その動作説明を行う。
まず、１フレーム中の輝度分布を入力として１フレーム中の輝度分布に応じた輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］を作成する輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾き演算回路６１２において１フレーム中の輝度分布に応じた輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］を作成し電圧または電流に変換して出力する。
【００３３】
次に、輝度領域ｉにおける輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］に対して、前記輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布であるＰ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］に応じて作成された傾き増加量演算回路５０７の出力を加え、前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布であるｐ［１］からＰ［ｉ−１］に応じて作成された傾き減少量演算回路５０８の出力を減じ、輝度領域ｉにおける肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧ［ｉ］を作成し、これを電圧または電流に変換して出力する。なお、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＨ［１］に対する傾き減少量演算回路５０８の出力はゼロであり、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＨ［Ｎ］に対する傾き増加量演算回路５０７の出力はゼロであることは言うまでもない。
【００３４】
次に、出力された各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧはヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路へ入力され、各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きに応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。
【００３５】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態２と同じであるので説明を省略する。
【００３６】
以上のように本実施の形態６によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００３７】
（実施の形態７）
本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の構成は上記実施の形態５と同じであるので説明を省略する。
【００３８】
本発明の前記一実施例における映像信号補正回路は上記実施の形態３と同じであるので説明を省略する。
【００３９】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の動作は上記実施の形態５と同じであるので説明を省略する。
【００４０】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態３と同じであるので説明を省略する。
【００４１】
以上のように本実施の形態７によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００４２】
（実施の形態８）
本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の構成は上記実施の形態６と同じであるので説明を省略する。
【００４３】
本発明の前記一実施例における映像信号補正回路は上記実施の形態４と同じであるので説明を省略する。
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の動作は上記実施の形態６と同じであるので説明を省略する。
【００４４】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態４と同じであるので説明を省略する。
【００４５】
以上のように本実施の形態８によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００４６】
【発明の効果】
以上のように本発明は、視聴者が映像信号の肌色部分の輝度分布と映像信号の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正と色飽和度補正での視聴を可能とすることができ、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第一の実施の形態および第五の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図２】本発明の第二の実施の形態および第六の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図３】本発明の第三の実施の形態および第七の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図４】本発明の第四の実施の形態および第八の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図５】本発明の第五の実施の形態および第七の実施の形態におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図
【図６】本発明の第六の実施の形態および第八の実施の形態におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図
【図７】従来の肌色輝度向上回路のブロック構成図
【図８】分割輝度領域の説明図
【符号の説明】
１０１ 肌色輝度分布検出回路
１０２、２０２ ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置
１０３ ヒストグラム変換型階調補正回路
３０４ 色飽和度補正回路制御装置
３０５ 色飽和度補正回路
２０６ 輝度分布検出回路
５０７ 傾き増加量演算回路
５０８ 傾き減少量演算回路
５０９ 加算器
５１０ 減算器
５１１ ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路
５１２ 輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾き演算回路
【発明の属する技術分野】
本発明はヒストグラム変換型階調補正回路および色飽和度補正回路の制御に関し、特に映像信号の肌色部分の輝度分布に応じてヒストグラム変換型階調補正回路および色飽和度補正回路を制御する回路および映像信号補正回路に関する。
【０００２】
【従来の技術】
近年、テレビジョンの大画面化は目ざましいものがあり、そのため画質に関する要求はますます高まりつつある。とりわけ人間の目は人の肌の再現に関しては敏感であり、人の肌の階調が画質に与える影響は大なるものがある。
【０００３】
図７は従来の肌色輝度向上回路のブロック構成図を示す（例えば特許文献１）。映像信号補正回路制御装置は映像信号の色差信号から１フレーム中の肌色部分の面積を検出する肌色面積検出回路７０１と、映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の平均輝度レベルを検出する肌色平均輝度レベル検出回路７０２と、映像信号の輝度信号から１フレームの平均輝度レベルを検出する平均輝度レベル検出回路７０３と、前記肌色面積検出回路からの出力と前記肌色平均輝度レベル検出回路からの出力と前記平均輝度レベル検出回路からの出力を入力として１フレームの肌色部分の面積と１フレームの肌色部分の平均輝度レベルと１フレームの平均輝度レベルに応じたガンマ補正回路制御信号を作成するガンマ補正回路制御装置７０４と、前記ガンマ補正回路制御装置からの出力を入力としてガンマ補正回路制御信号に応じたガンマ補正を映像信号の輝度信号に掛けるガンマ補正回路７０５を備えた構成である。
【０００４】
以上のように構成された従来の肌色輝度向上回路においては、テレビジョンセットのＣＲＴのビーム量を調整するＡＣＬや映像信号の黒レベルを調整する黒伸長補正の副作用によって暗くくすんでしまった肌色の輝度レベルを、映像信号の平均輝度レベルと肌色部分の平均輝度レベルに応じて向上させる。
【０００５】
【特許文献１】
特開平７−２８８８３９号公報
【０００６】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら前記のような構成では、映像信号の平均輝度レベルと肌色部分の平均輝度レベルで補正を行うだけであり、肌色部分の輝度分布が高輝度側と低輝度側の両側に大きく分かれている場合と中輝度に集中している場合にはともに肌色部分の平均輝度が中輝度域となることから双方の区別が付かず、また肌色部分の輝度レベルを向上すると同時に肌色部分の階調性を損なうという不具合があるなど、肌色の輝度分布に応じた適切な映像信号補正を掛けることができなかった。
【０００７】
本発明はかかる点に鑑み、視聴者が映像の状態に応じた最適な映像信号補正状態でのテレビジョンの視聴を可能とする映像信号補正回路を提供することを目的とする。
【０００８】
【課題を解決するための手段】
映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路と、映像信号の輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する輝度分布検出回路と、前記肌色輝度分布検出回路からの出力と前記輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成する色飽和度補正回路制御装置と、前記色飽和度補正回路制御装置からの出力と輝度信号を入力として色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を色差信号に掛ける色飽和度補正回路を備えた構成としている。
【０００９】
本発明は前記した構成により、映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路の出力と映像信号の輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する輝度分布検出回路の出力の前者または両者からヒストグラム変換型階調補正回路制御装置において映像状態を算出し、ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置においてこの映像状態に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力信号により映像信号の状態に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正を行い、また場合によって色飽和度補正回路制御装置においてヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成し、色飽和度補正回路制御装置からの出力信号によりヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力信号に応じた最適な色飽和度補正を行う。
【００１０】
【発明の実施の形態】
（実施の形態１）
図１は本発明の一実施例における映像信号補正回路を示す。図１において、１０１は映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路であり、１０２は前記肌色輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御装置であり、１０３は前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路である。
【００１１】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図１における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。検出された肌色部分の輝度分布を図１におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置１０２に入力し１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。
【００１２】
以上のように本実施の形態１によれば１フレームの肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００１３】
（実施の形態２）
図２は本発明の一実施例における映像信号補正回路のブロック構成図を示す。図２において、上記実施の形態１と構成が異なる点は、肌色輝度分布検出回路１０１に加えて輝度分布検出回路２０６を備え、肌色輝度分布検出回路１０１の出力に加えて輝度分布検出回路２０６の出力をヒストグラム変換型階調補正回路制御装置２０２の入力とした構成としていることである。輝度分布検出回路２０６は輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する。他の構成については実施の形態１と同様なので説明を省略する。
【００１４】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図２における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。また図２における輝度分布検出回路２０６において映像信号から１フレーム中の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧または電流に変換する。検出された肌色部分の輝度分布と輝度分布を図２におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置２０２に入力し１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。
【００１５】
以上のように本実施の形態２によれば１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布と輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００１６】
（実施の形態３）
図３は本発明の一実施例における映像信号補正回路のブロック構成図を示す。図３において、１０１は映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路であり、１０２は前記肌色輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御装置であり、１０３は前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路であり、３０４は前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成する色飽和度補正回路制御装置であり、３０５は前記色飽和度補正回路制御装置からの出力と輝度信号を入力として色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を色差信号に掛ける色飽和度補正回路である。
【００１７】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図３における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。検出された肌色部分の輝度分布を図３におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置１０２に入力し１フレームの肌色輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。また出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号は色飽和度補正回路制御装置３０４に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力された色飽和度補正回路制御信号は色飽和度補正回路３０５に入力され、色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を映像信号の色差信号に掛ける。
【００１８】
以上のように本実施の形態３によれば１フレームの肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００１９】
（実施の形態４）
図４は本発明の一実施例における映像信号補正回路のブロック構成図を示す。図４において、上記実施の形態３と構成が異なる点は、肌色輝度分布検出回路１０１に加えて輝度分布検出回路６を備え、肌色輝度分布検出回路１の出力に加えて輝度分布検出回路６の出力をヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の入力とした構成としていることである。輝度分布検出回路２０６は輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する。他の構成については実施の形態３と同様なので説明を省略する。
【００２０】
以上のように構成された映像信号補正回路について以下その動作説明を行う。まず、図４における肌色輝度分布検出回路１０１において映像信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧に変換する。なお、検出回路の出力は電圧だけでなく電流でも良いことはいうまでもない。また図４における輝度分布検出回路２０６において映像信号から１フレーム中の輝度分布を検出し、検出した結果を電圧または電流に変換する。検出された肌色部分の輝度分布と輝度分布を図４におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置２０２に入力し１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号はヒストグラム変換型階調補正回路１０３に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じたヒストグラム変換型階調補正を映像信号の輝度信号に掛ける。また出力されたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号は色飽和度補正回路制御装置３０４に入力され、ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。出力された色飽和度補正回路制御信号は色飽和度補正回路３０５に入力され、色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を映像信号の色差信号に掛ける。
【００２１】
以上のように本実施の形態４によれば１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布と輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００２２】
（実施の形態５）
図５は本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図を示す。本実施の形態においては、図８のように２つ以上に分割されたN個の分割輝度領域を有するヒストグラム変換型階調補正の場合を取り上げて説明する。
【００２３】
図５において、５０７は１フレーム中の輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布であるＰ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］を入力として前記１フレーム中の輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］に応じてヒストグラム変換型階調補正傾きへ加える補正量を作成する傾き増加量演算回路であり、５０８は１フレーム中の前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布であるＰ［１］からＰ［ｉ−１］を入力として前記１フレーム中の前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［１］からＰ［ｉ−１］に応じてヒストグラム変換型階調補正基本傾きより減じる補正量を作成する傾き減少量演算回路であり、５０９は輝度領域ｉにおける映像信号に依存しないヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［ｉ］と前記傾き増加量演算回路からの出力を入力とし演算結果を出力とする加算器であり、５１０は前記加算器の出力と前記傾き減少量演算回路からの出力を入力とし輝度領域ｉにおける肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧ［ｉ］を出力する減算器であり、５１１は全輝度領域における前記肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きを入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成するヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路である。
また本発明の前記一実施の形態における映像信号補正回路は上記実施の形態１と同じであるので説明を省略する。
【００２４】
以上のように構成されたヒストグラム変換型階調補正回路制御装置について以下その動作説明を行う。
まず、輝度領域ｉにおける映像信号に依存しないヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［ｉ］に対して、前記輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］に応じて作成された傾き増加量演算回路５０７の出力を加え、前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布Ｐ［１］からＰ［ｉ−１］に応じて作成された傾き減少量演算回路５０８の出力を減じ、輝度領域ｉにおける肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧ［Ｉ］を作成し、これを電圧または電流に変換して出力する。なお、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［１］に対する傾き減少量演算回路５０８の出力はゼロであり、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［Ｎ］に対する傾き増加量演算回路５０７の出力はゼロであることは言うまでもない。
【００２５】
次に、出力された各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きGはヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路へ入力され、各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きに応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。
【００２６】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態１と同じであるので説明を省略する。
【００２７】
以上のように本実施の形態５によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号の作成を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００２８】
（実施の形態６）
図６は本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図を示す。本実施の形態においては、図８のように２つ以上に分割されたN個の分割輝度領域を有するヒストグラム変換型階調補正の場合を取り上げて説明する。
【００２９】
図６において、上記実施の形態５のヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と構成が異なる点は、１フレーム中の輝度分布を入力として１フレーム中の輝度分布に応じた輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］を作成する輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾き演算回路６１２を備え、上記実施の形態５における映像信号に依存しないヒストグラム変換型階調補正基本傾きＢ［ｉ］を置き換えたことである。
【００３０】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置に関する他の構成については実施の形態５と同様なので説明を省略する。
【００３１】
また本発明の前記一実施例における映像信号補正回路は上記実施の形態２と同じであるので説明を省略する。
【００３２】
以上のように構成されたヒストグラム変換型階調補正回路制御装置について以下その動作説明を行う。
まず、１フレーム中の輝度分布を入力として１フレーム中の輝度分布に応じた輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］を作成する輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾き演算回路６１２において１フレーム中の輝度分布に応じた輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］を作成し電圧または電流に変換して出力する。
【００３３】
次に、輝度領域ｉにおける輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＨ［ｉ］に対して、前記輝度領域ｉより高輝度領域における肌色部分の輝度分布であるＰ［ｉ＋１］からＰ［Ｎ］に応じて作成された傾き増加量演算回路５０７の出力を加え、前記輝度領域ｉより低輝度領域における肌色部分の輝度分布であるｐ［１］からＰ［ｉ−１］に応じて作成された傾き減少量演算回路５０８の出力を減じ、輝度領域ｉにおける肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧ［ｉ］を作成し、これを電圧または電流に変換して出力する。なお、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＨ［１］に対する傾き減少量演算回路５０８の出力はゼロであり、ヒストグラム変換型階調補正基本傾きＨ［Ｎ］に対する傾き増加量演算回路５０７の出力はゼロであることは言うまでもない。
【００３４】
次に、出力された各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きＧはヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路へ入力され、各輝度領域における肌色輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾きに応じたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し電圧または電流に変換して出力する。
【００３５】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態２と同じであるので説明を省略する。
【００３６】
以上のように本実施の形態６によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となる。
【００３７】
（実施の形態７）
本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の構成は上記実施の形態５と同じであるので説明を省略する。
【００３８】
本発明の前記一実施例における映像信号補正回路は上記実施の形態３と同じであるので説明を省略する。
【００３９】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の動作は上記実施の形態５と同じであるので説明を省略する。
【００４０】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態３と同じであるので説明を省略する。
【００４１】
以上のように本実施の形態７によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００４２】
（実施の形態８）
本発明の一実施例におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の構成は上記実施の形態６と同じであるので説明を省略する。
【００４３】
本発明の前記一実施例における映像信号補正回路は上記実施の形態４と同じであるので説明を省略する。
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置の動作は上記実施の形態６と同じであるので説明を省略する。
【００４４】
ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置以外の動作は上記実施の形態４と同じであるので説明を省略する。
【００４５】
以上のように本実施の形態８によれば１フレーム中の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布を検出することで映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成し、肌色部分の階調性を損なうことなく映像の肌色部分の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正が可能となり、またそのヒストグラム変換型階調補正に応じた最適な色飽和度補正が可能となる。
【００４６】
【発明の効果】
以上のように本発明は、視聴者が映像信号の肌色部分の輝度分布と映像信号の輝度分布に応じた最適なヒストグラム変換型階調補正と色飽和度補正での視聴を可能とすることができ、その実用的効果は大きい。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の第一の実施の形態および第五の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図２】本発明の第二の実施の形態および第六の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図３】本発明の第三の実施の形態および第七の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図４】本発明の第四の実施の形態および第八の実施の形態における映像信号補正回路のブロック構成図
【図５】本発明の第五の実施の形態および第七の実施の形態におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図
【図６】本発明の第六の実施の形態および第八の実施の形態におけるヒストグラム変換型階調補正回路制御装置のブロック構成図
【図７】従来の肌色輝度向上回路のブロック構成図
【図８】分割輝度領域の説明図
【符号の説明】
１０１ 肌色輝度分布検出回路
１０２、２０２ ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置
１０３ ヒストグラム変換型階調補正回路
３０４ 色飽和度補正回路制御装置
３０５ 色飽和度補正回路
２０６ 輝度分布検出回路
５０７ 傾き増加量演算回路
５０８ 傾き減少量演算回路
５０９ 加算器
５１０ 減算器
５１１ ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号演算回路
５１２ 輝度分布適応ヒストグラム変換型階調補正傾き演算回路
Claims (4)
- 映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路と、前記肌色輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレーム中の任意輝度に対するヒストグラム変換型階調補正傾きを前記任意輝度より高輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて増加させ前記任意輝度より低輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて減少させた
ヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成する第３のヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路を具備し、１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布に応じて映像信号の輝度信号にヒストグラム変換型階調補正を掛けることを特徴とする映像信号補正回路。 - 映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路と、映像信号の輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する輝度分布検出回路と、前記肌色輝度分布検出回路からの出力と前記輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレーム中の輝度分布に応じて作成したヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に対してさらに１フレーム中の任意輝度に対するヒストグラム変換型階調補正傾きを前記任意輝度より高輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて増加させ前記任意輝度より低輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて減少させたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成する第４のヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路を具備し、１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じて映像信号の輝度信号にヒストグラム変換型階調補正を掛けることを特徴とする映像信号補正回路。
- 映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路と、前記肌色輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレーム中の任意輝度に対するヒストグラム変換型階調補正傾きを前記任意輝度より高輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて増加させ前記任意輝度より低輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて減少させたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成する第３のヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路と、前記ヒストグラム変換型
階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成する色飽和度補正回路制御装置と、前記色飽和度補正回路制御装置からの出力と輝度信号を入力として色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を色差信号に掛ける色飽和度補正回路を具備し、１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布に応じて映像信号の輝度信号にヒストグラム変換型階調補正を掛け映像信号の色差信号に補正を掛けることを特徴とする映像信号補正回路。 - 映像信号の色差信号と輝度信号から１フレーム中の肌色部分の輝度分布を検出する肌色輝度分布検出回路と、映像信号の輝度信号から１フレーム中の輝度分布を検出する輝度分布検出回路と、前記肌色輝度分布検出回路からの出力と前記輝度分布検出回路からの出力を入力として１フレーム中の輝度分布に応じて作成したヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に対してさらに１フレーム中の任意輝度に対するヒストグラム変換型階調補正傾きを前記任意輝度より高輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて増加させ前記任意輝度より低輝度領域における肌色部分の輝度分布に応じて減少させたヒストグラム変換型階調補正回路制御信号を作成する第４のヒストグラム変換型階調補正回路制御装置と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた階調補正を輝度信号に掛けるヒストグラム変換型階調補正回路と、前記ヒストグラム変換型階調補正回路制御装置からの出力を入力としてヒストグラム変換型階調補正回路制御信号に応じた色飽和度補正回路制御信号を作成する色飽和度補正回路制御装置と、前記色飽和度補正回路制御装置からの出力と輝度信号を入力として色飽和度補正回路制御信号に応じた色飽和度補正を色差信号に掛ける色飽和度補正回路を具備し、１フレーム中の映像信号の肌色部分の輝度分布と１フレーム中の輝度分布に応じて映像信号の輝度信号にヒストグラム変換型階調補正を掛け映像信号の色差信号に補正を掛けることを特徴とする映像信号補正回路。
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