JP4153286B2 - 多方向入力スイッチ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、携帯電話機、PDAなどの携帯用情報端末装置やカーオーディオ、遠隔操作を行うリモコン等といった各種電気機器の入力装置として備える入力スイッチに関し、特に単一の操作キーで多方向入力が行える多方向入力スイッチに関する。
【0002】
【従来の技術】
前記のような電気機器の入力装置には、最近の電気機器の多機能化などの要請を受けて、単一の操作キーで多方向入力が可能な多方向スイッチを備える例が多い。その一例を携帯電話機で説明すると、図14で示す折り畳み式の携帯電話機1は、表示部2と入力部3とを備え、入力部3での操作内容等が表示部2のLCD2aで表示される。入力部3には、3×5で計15の文字や数字などを入力する入力操作キー4と、2つの機能操作キー5、更にLCD2aに表示されるカーソルの方向操作や画面のスクロール操作などを行うための多方向操作キー6が備わっている。これらの操作キー4,5,6はABS樹脂やポリプロピレン樹脂のような硬質樹脂で形成したもので、シリコーンゴムなどのゴム状弾性体で形成したキーシート7に接着固定されている。
【0003】
多方向操作キー6の下部構造は図15に示すようなもので、多方向操作キー6はキーシート7に接着固定されており、キーシート7の下方には、CPUや各種のチップ素子などが実装されるとともに回路配線が形成されたプリント基板8が備わっている。
【0004】
プリント基板8には、図16で示すように、選択項目を「確定」する操作などを行う1つの中央接点部9が設けてあり、その中央接点部9を中心とする外側位置には、上・下・左・右の各操作位置に対応させて4つの外側接点10が設けてある。これら中央接点部9と外側接点10の構造や材質は同じであり、プリント基板8上に形成した接点9a,10aと、それらを覆うように実装した金属皿ばね9b,10bとでなっている。そして、接点9a,10aは信号線11aを介して操作キー4,5,6を使った入力系の演算処理を行う図外のCPUの入力ポートに接続されている。一方、金属皿ばね9b,10bは接地線11bを介して接地接続されている。
【0005】
キーシート7には、各中央接点部9と外側接点10の対応位置に、下向きに突設した押し子7aが形成されている(図14,図15参照)。なお、キーシート7には、押し子7aをプリント基板8の上方の所定位置に浮動状態で保持する支持脚がプリント基板8に向けて凸形成されている(図示略)。
【0006】
したがって、多方向操作キー6を、上・下・左・右の各操作位置で押圧操作すると、キーシート7が撓んで、図外の支持脚により浮動状態とされている押し子7aが下方に沈んで金属皿ばね10bを押圧し、この押圧によって金属皿ばね10bが座屈することで接点10aと接触する。この接触によって前述したCPUの入力ポートにおける電圧降下が検知されて、外側接点10におけるスイッチ入力が検出されることになる。中央接点部9のスイッチ入力の検知もこれと同様である。この従来技術における多方向入力スイッチは以上のような構成とされている。
【0007】
この従来技術につき本出願人は下記の先行技術文献を知得している。
【特許文献1】
特開2001−195956号公報
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、携帯電話機1の多方向入力スイッチについては、一つの多方向操作キー6で可能な入力数が多ければ多いほど、携帯電話機1の多機能化の要請に応えることができる点で好ましい。しかしながら、こうした要請に反して従来の多方向入力スイッチについてより多くの多方向入力を可能とするには、例えば前述の上・下・左・右といった4方向だけでなく、斜め方向を加えた8方向の場合には8個の、更に12方向の場合には12個といった具合に、金属皿ばね10bと接点10aの個数を増加させなければならない。したがって、その分、金属皿ばね10bや接点10aの配置スペースに加えて信号線11aや接地線11bの配線スペースも含めると、相当大きなスペースが必要で、多方向入力スイッチを小型化することが困難であり、結局のところ更に多くの多方向入力を実現できないままであるのが現状である。
【0009】
もちろんこうした従来技術の問題点は、例示した携帯電話機1だけでなく、他の電気機器における問題点としても妥当するものである。そして、このような問題点を背景になされたのが本発明で、その目的は、小型でありながらも更に多くの多方向入力を実現でき、電気機器の多機能化に寄与できる多方向入力スイッチを提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
こうした目的を達成すべく本発明は、プリント基板の上から可撓性のあるキーシートが所定の複数の操作位置でプリント基板に対し接離することでスイッチ入力が成される多方向入力スイッチについて、プリント基板に、接地線に接続するコモン接点と、コモン接点を中心とする外側の前記操作位置に信号線に接続する外側接点とを設け、キーシートの基板対向面に、外側接点をコモン接点と導通させる導電接続部を設けたことを特徴としている。
【0011】
したがってこの発明では、多方向入力スイッチでありつつも、各外側接点ごとに設けた接地用の接点と接地線をプリント基板のコモン接点とそこから伸張する接地線に一元化でき、各外側接点ごとの接地用の接点と接地線の配線を廃止できる。そして、信号線に接続した各外側接点とコモン接点との電気的接続は、キーシートの基板対向面に形成した導電接続部にてなされるものであり、プリント基板の実装スペースを占有しない。よって、小型でありながらも更に多くの多方向入力を実現でき、電気機器の多機能化に寄与できるものである。
【0012】
このように外側接点の接地接続をコモン接点とそこから伸張する接地線に一元化できる本発明の多方向入力スイッチとしては、具体的には、前述したような従来技術による上・下・左・右の4方向に外側接点を配置した多方向入力スイッチは勿論のこと、そのほかにも例えば8方向や12方向に外側接点を配置した多方向入力スイッチや、いわゆる2方向に外側接点を配置したいわゆるシーソーキーと称されるような多方向入力スイッチなどについても適用できるものである。
【0013】
以上のような本発明の多方向入力スイッチのコモン接点は、具体的には、プリント基板に形成した接地線に接続する環状電極と、下端部を該環状電極と相対形状とした略ドーム状接点とで構成することができる。また、プリント基板に形成した円形または多角形の接点にて構成することもできる。なお、本明細書でいう「略ドーム状接点」とは、いわゆる逆椀形状の金属皿ばねによる接点は勿論のこと、逆椀形状のような必ずしも湾曲形状ではない異形の金属皿ばねによる接点であったり、あるいは電気絶縁性のキーシートの基板対向面に裾広がりのスカート状部分を一体形成し、そこに導電性インクを塗布したような接点や、導電性のキーシートの基板対向面に一体形成したスカート状接点であってもよい。
【0014】
そして、コモン接点を前者のような略ドーム形状の接点にて構成した場合には更に、略ドーム状の接点によって覆われるプリント基板の部分に、信号線に接続されて略ドーム状の接点との接触により所定のスイッチ入力をなす中央接点を更に設けたものとして構成できる。これによれば、コモン接点をなす略ドーム状の接点を利用して中央接点を設けることでスイッチを構成できるため、電気機器の更なる多機能化に合わせて更に多くの多方向入力を実現することができる。
【0015】
以上のような本発明の多方向入力スイッチの導電接続部は、具体的には、キーシートの基板対向面におけるコモン接点に対する接触部分と各外側接点との接触部分とを繋ぐように導電性インクで形成した導電層として構成できる。したがって、大変容易にキーシートの基板対向面に導電接続部を形成することができる。
【0016】
また導電接続部は、具体的には、キーシートを導電性のゴム状弾性体で形成し、キーシート自体を導電接続部としたものとしてもよい。これによれば、前述のように導電性インクを塗布するような作業工程を減らすことができ、導電性インクの剥離などによる接触不良の発生などを低減できる。
【0017】
以上のような本発明の多方向入力スイッチについては、プリント基板におけるコモン接点に対して相互に遠近する位置に、複数の外側接点を設け、該複数の外側接点に対向するキーシートの導電接続部を、各外側接点に対し順次接するように形成したものとして構成できる。
【0018】
これによれば、各操作位置ごとに多段的な入力を行うことができる。したがって、電気機器の更なる多機能化に合わせて更に多くの多方向入力を実現することができる。
【0019】
また、各操作位置ごとに多段的な入力を実現する他の手段としては、外側接点を、信号線に接続される略ドーム状接点と、信号線に接続されるとともに該略ドーム状接点によって覆われるプリント基板の部分に設けた内部接点とで構成することができる。
【0020】
これによれば、導電接続部が接地線に接続されるコモン接点と、信号線に接続される前記略ドーム状接点と接触することで、1段目のスイッチ入力を成すことができ、続けて更に導電接続部が信号線に接続される内部接点と接触すれば、2段目のスイッチ入力を得ることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態について図面を参照しつつ説明する。なお、従来技術と同様の構成および各図で共通する部分については同一の符号を付して重複説明を省略する。
【0022】
第1実施形態〔図1〜図4〕: 本形態の多方向入力スイッチは、前述の従来例と同様に携帯電話機1への適用例である。図1で示すように、多方向操作キー6はキーシート12に接着固定されており、キーシート12の下方にはプリント基板8が備わっている。
【0023】
キーシート12には、図2で示すように、基板対向面12aに、プリント基板8に向かう下向きの中央押し子12bが凸形成されており、この中央押し子12bを中心とする外側位置には、上・下・左・右の各方向だけでなく斜め方向をも加えた8方向への入力を可能とする計8つの外側押し子12cが凸形成されている。これらの押し子12cは、多方向操作キー6を押圧操作する際の操作位置に対応している。そして、中央押し子12bから各外側押し子12cにかけて放射形状に表れる符号13は「導電接続部」としての導電層である。導電層13は、中央押し子12bとすべての外側押し子12cとを被覆するように、基板対向面12aに導電性インクを塗布して形成したものである。したがって、中央押し子12bと各外側押し子12cは、導電層13を介してすべて電気的に導通可能とされている。
【0024】
一方、プリント基板8には、図3で示すように、選択項目を「確定」する操作などを行う1つの中央接点部14が設けてある。中央接点部14は、中央接点14aと、中央接点14aを覆い隠すように配置する「略ドーム状接点」としての金属皿ばね14bとで構成される(図1参照)。中央接点部14を中心とする外側位置には、前述の外側押し子12cと対応する部分に計8つの外側接点14cが形成されている。そして、中央接点14aと各外側接点14cは信号線11aと接続されており、信号線11aは図外のCPUの入力ポートと電気的に接続されている。
【0025】
中央接点14aと外側接点14cの間には、接地線11bと接続する「環状電極」としての円環状電極14dが形成されている。前述の金属皿ばね14bの下端部は、この円環状電極14dと相対形状とされており、その上に載置した状態で固定されている。したがって金属皿ばね14bは常時接地接続されることになり、金属皿ばね14bと円環状電極14dが「コモン接点」を構成している。なお、円環状電極14dと、これと交差する中央接点14aに接続の信号線11aとは、もちろん絶縁膜などを介して電気的に絶縁されているが、その交差する部分に円環状電極14dに切れ目部分を設け、金属皿ばね14bに欠如部分を設けることで電気的な絶縁を得るようにしてもよい。そして、以上のようにプリント基板8に形成した中央接点14a、外側接点14c、円環状電極14dと信号線11a、接地線11bは、いずれも一般的なプリント配線技術によって形成することができる。
【0026】
次に、以上の構成とした本形態の多方向入力スイッチの作用・効果について、図1と図4を参照しつつ説明する。
【0027】
図1は、多方向操作キー6に対して押圧操作を加えない状態である。この状態から例えば多方向操作キー6の左方向を操作位置として押圧操作を加える。すると、図4で示すように、ゴム状弾性体で成るキーシート12が押圧力を受けて撓んで、まず中央押し子12bが金属皿ばね14bの頂部と接触する。この接触により中央押し子12bの先端の導電層13が金属皿ばね14bと円環状電極14dを介して接地線11bと接続される。そして、金属皿ばね14bとの接触部分を傾倒支点として左方向の操作位置に対応する外側押し子12cがプリント基板8に接近していき、図4で示すように、対応する外側接点14cと接触する。この接触により、外側接点14cに接続した信号線11aが導電層13、金属皿ばね14b、円環状電極14dを介して接地接続され、信号線11aにおける電圧降下がCPUで検知されて、当該操作位置におけるスイッチ入力がなされる。なお、その他の操作位置におけるスイッチ入力の作用もこれと同じである。
【0028】
また、多方向操作キー6の中央部分を押し込むと、中央押し子12bの押圧によって金属皿ばね14bが座屈し、この座屈によって金属皿ばね14bが中央接点14aと接触する。この接触により、中央接点14aに接続した信号線11aが金属皿ばね14b、円環状電極14dを介して接地接続され、信号線11aにおける電圧降下がCPUで検知されて、当該操作位置におけるスイッチ入力がなされる。
【0029】
したがって、この形態による多方向入力スイッチは、多方向入力スイッチでありながらも、各外側接点14cに併設すべき接地用の接点や接地線を廃止して、「コモン接点」(金属皿ばね14b,円環状電極14d)とそこから伸張する接地線11bに一元化できる。そして、信号線11aに接続した各外側接点14cと「コモン接点」との電気的接続は、キーシート12の基板対向面12aに形成した導電層13にて形成され、プリント基板8の実装スペースを占有しない。よって、小型でありながらも更に多くの多方向入力を実現でき、携帯電話機1の多機能化に見合った多方向入力を実現できる。
【0030】
また、「コモン接点」を成す金属皿ばね14bと中央接点14aとで「確定」などの入力を行うためのスイッチを構成でき、更に多くの多方向入力を実現できる。
【0031】
更に、導電層13は、キーシート12の基板対向面12aにおける「コモン接点」を成す金属皿ばね14bと接触する中央押し子12bと、各外側接点14cと接触する外側押し子12cとを繋ぐように導電性インクで形成したものであるため、大変容易に形成できる。
【0032】
第2実施形態〔図5〜図10〕: 本形態の多方向入力スイッチは、各操作位置ごとに多段入力を実現するものである。これによって、第1実施形態の多方向入力スイッチよりも更に入力数を大幅に増やせる点を特徴としている。
【0033】
すなわち本形態のキーシート12の外側押し子12cは、図5で示すように、その先端が内側から外側に向けて傾斜面12dとされており、プリント基板8との隙間が漸次大きくなるようにしてある。一方、本形態のプリント基板8には、図7で示すように、各外側押し子12cごとに「コモン接点」をなす円環状電極14dに対して遠近する位置に内外で2つの外側接点14ei,14eoが形成されていて、それぞれ信号線11aと接続されている。なお、この形態では、全ての外側接点14eoを直列接続してあり、信号線11aの配線を簡略化している。この場合に、どの外側接点14eoについてスイッチ入力が成されたかは、CPUが各外側接点14eoと隣接する外側接点14eiのスイッチ入力を検知するようにする。こうすればスイッチ入力がなされた外側接点14eiと隣接する外側接点14eoが入力されたものと判断できる。ただし、各外側接点14eoごとに個別の信号線11aを配線しても良い。
【0034】
したがって、以上の構成とした本形態の多方向入力スイッチは、図5で示す多方向操作キー6に対して押圧操作を加えない状態から、第1実施形態と同様に、例えば多方向操作キー6の左方向を操作位置として押圧操作を加えると、まず中央押し子12bが金属皿ばね14bの頂部と接触し、導電層13が金属皿ばね14bと円環状電極14dを介して接地線11bと接続される。続いて、金属皿ばね14bとの接触部分を傾倒支点として左方向の操作位置に対応する外側押し子12cがプリント基板8に接近していき、図8で示すように、外側押し子12cの傾斜面12dの内側部分に対応する導電層13が、外側接点14eiと接触する。この接触により、外側接点14eiに接続した信号線11aが導電層13、金属皿ばね14b、円環状電極14dを介して接地接続され、信号線11aにおける電圧降下がCPUで検知されて、当該操作位置における一段目のスイッチ入力がなされる。
【0035】
そのまま更に押圧操作を加えると、図9で示すように、外側押し子12cが押し潰れるように弾性変形し、今度は傾斜面12dの外側部分に対応する導電層13が、外側接点14eoと接触する。この接触により、外側接点14eoに接続した信号線11aが導電層13、金属皿ばね14b、円環状電極14dを介して接地接続され、信号線11aにおける電圧降下がCPUで検知されて、当該操作位置における二段目のスイッチ入力がなされる。
【0036】
このように、本形態の多方向入力スイッチでは、第1実施形態と同様の作用・効果に加えて、外側押し子12cの先端を傾斜面12dとすることで、一つの操作位置で二段階のスイッチ入力を行うことができ、携帯電話機1の更なる多機能化に合わせて更に多くの多方向入力を実現することができ、もちろん第1実施形態と同様に中央接点部14でのスイッチ入力も可能である。
【0037】
また、本形態の多方向入力スイッチでは、全ての外側接点14eoを直列接続してあり、信号線11aの配線を簡略化しているため、この点でも小型でもより多くの接点を配置することができるものである。
【0038】
なお、このような本形態の効果は、外側押し子12cが外側接点14eiと外側接点14eoに順次接触できる先端面形状をもつものであればよいため、前述のような傾斜面12dとしなくてもよい。例えば、傾斜面12dの傾斜方向を逆方向にしたり、あるいは傾斜が連続する傾斜面12dでなくて、図10で示すような階段状の段差面12eとしてもよいものである。また湾曲面としてもよい。そして、外側接点を更に設けるようにして、更に多段のスイッチ入力を得るようにしてもよい。
【0039】
第3実施形態〔図11,図12〕: 本形態の多方向入力スイッチは、第2実施形態と同様に、各操作位置ごとに多段入力を実現するもので、スイッチ入力の数を大幅に増やせる点を特徴としている。また、本形態では、「導電接続部」を前述の実施形態の導電層13とは異なる構成で実現している。
【0040】
すなわち、本形態のキーシート15は導電ゴムで形成されており、それ自体が「導電接続部」として構成されている。したがって、前述の実施形態のように導電性インクによる導電層15を別途形成する作業工程が不要であり、導電性インクの剥離などによる接触不良の発生などを低減できるようになっている。
【0041】
このようなキーシート15にも基板対向面15aから下向きに突出する1つの中央押し子15bと計8つの外側押し子15cが形成されている。ただ、この形態では外側押し子15cよりも中央押し子15bの突出量の方が大きくされている。
【0042】
一方、本形態のプリント基板8には、信号線に接続される中央接点14aと金属皿ばね14bでなる中央接点部14が設けてあり、金属皿ばね14bはその下端部が接地線に接続される円環状電極14bに載置され固定されている。この形態においても金属皿ばね14bと円環状電極14dで「コモン接点」が構成される。また、各外側接点16は、別々の信号線に接続される「略ドーム状接点」としての金属皿ばね16aと内部接点16bで構成されている。
【0043】
したがって、以上の構成とした本形態の多方向入力スイッチは、図11で示す多方向操作キー6に対して押圧操作を加えない状態では、中央押し子15bや外側押し子15cの何れもが、対向する金属皿ばね14b,16aとは非接触の浮上状態に保持されている。そして、第1実施形態と同様に、例えば多方向操作キー6の左方向を操作位置として押圧操作を加えると、中央押し子15bが金属皿ばね14bと接触し、導電性のキーシート15が接地接続される。そして、図12で示すように、外側押し子15cが外側接点16の金属皿ばね16aに接触すると、金属皿ばね16aに接続した図外の信号線が接地接続されることになり、その電圧降下が検知されることで、当該操作位置における一段目のスイッチ入力がなされる。
【0044】
そのまま更に押圧操作を加えると、金属皿ばね16aが外側押し子15cの押圧を受けてクリック感を伴って座屈し、これによって短絡した金属皿ばね16aが内部接点16bと接触する。この接触により、内部接点16bも接地接続され、接続した信号線の電圧降下が検知されることで、当該操作位置における二段目のスイッチ入力がなされる。
【0045】
このように、本形態の多方向入力スイッチでは、第1実施形態と同様の作用・効果に加えて、外側接点16を何れも信号線に接続した金属皿ばね16aと内部接点16bとして構成したため、同じ操作位置であっても二段階のスイッチ入力が可能であり、携帯電話機1の更なる多機能化に合わせて更に多くの多方向入力を実現することができ、もちろん第1実施形態と同様に中央接点部14でのスイッチ入力も可能である。また二段目のスイッチ入力についてはクリック感があるため操作性も向上できる。
【0046】
以上の各実施形態については、例えば中央接点部14が不要であれば、中央接点14aと金属皿ばね14bを省略し、「コモン接点」を構成する円環状電極14dを円形状電極として構成してもよい。また、各実施形態を組み合わせた多方向入力スイッチとしてもよい。
【0047】
以上の各実施形態については、「略ドーム状接点」として金属皿ばね14b,16aを例示しているが、金属皿ばね14b,16aのような逆椀形状の湾曲面をもつ接点でなく異形の接点でもよいし、また例えば図14で示すように、シリコーンゴムの如きゴム状弾性体でなるキーシート12の基板対向面12aに裾広がりのスカート部12fを一体形成し、このスカート部12fに導電性インクを塗布して導電層13を形成した接点であってもよい。あるいはキーシート12自体を導電性ゴムで形成して、そのような導電層13の形成を省略した接点であってもよい。
【0048】
【発明の効果】
本発明の多方向入力スイッチによれば、多方向入力スイッチでありつつも、各外側接点ごとに設けた接地用の接点と接地線をプリント基板のコモン接点とそこから伸張する接地線に一元化でき、各外側接点ごとの接地用の接点と接地線の配線を廃止でき、しかも信号線に接続した各外側接点とコモン接点との電気的接続は、キーシートの基板対向面に形成した導電接続部にてなされるものであり、プリント基板の実装スペースを占有しない。よって、小型でありながらも更に多くの多方向入力を実現でき、電気機器の多機能化の要請に沿うことができる。
【0049】
また、コモン接点を、接地線に接続する環状電極と略ドーム形状の導電部材とで構成し、該導電部材の内部に信号線に接続する中央接点を設けた本発明の多方向入力スイッチによれば、電気機器の更なる多機能化に合わせて更に多くの多方向入力を実現できる。
【0050】
導電接続部を、導電性インクによる導電層として構成した本発明の多方向入力スイッチによれば、大変容易にキーシートの基板対向面に導電接続部を形成できる。
【0051】
キーシートを導電性のゴム状弾性体で形成し、キーシート自体を導電接続部とした本発明の多方向入力スイッチによれば、導電性インクで導電層を形成する工程を減らすことができ、導電性インクの剥離などによる接触不良の発生などを低減できる。
【0052】
プリント基板に、コモン接点に対して相互に遠近する位置に複数の外側接点を設け、該複数の外側接点に対向するキーシートの導電接続部を、各外側接点に対し順次接するように形成した本発明の多方向入力スイッチによれば、各操作位置ごとに多段的な入力を行うことができ、電気機器の更なる多機能化に合わせて更に多くの多方向入力を実現できる。そして、外側接点を、信号線に接続される略ドーム状接点と、信号線に接続されるとともに該略ドーム状接点によって覆われるプリント基板の部分に設けた内部接点とで構成した本発明の多方向入力スイッチでも、これと同じ効果を奏することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態による多方向入力スイッチの断面構造を示す図14のSA−SA線相当の断面図。
【図2】図1のキーシートの基板対向面の平面図。
【図3】図1のプリント基板の平面図。
【図4】図1の多方向入力スイッチの動作説明図。
【図5】第2実施形態による多方向入力スイッチの断面構造を示す図14のSA−SA線相当の断面図。
【図6】図5のキーシートの基板対向面の平面図。
【図7】図5のプリント基板の平面図。
【図8】図5の多方向入力スイッチの動作説明図。
【図9】図5の多方向入力スイッチの他の動作説明図。
【図10】第2実施形態の変形例を示す部分拡大断面図。
【図11】第3実施形態による多方向入力スイッチの断面構造を示す図14のSA−SA線相当の断面図。
【図12】図11の多方向入力スイッチの動作説明図。
【図13】各実施形態で使用する金属皿ばねによる接点の他の例を示す部分拡大断面図。
【図14】従来の携帯電話機に装備した多方向入力スイッチの部分拡大図。
【図15】従来の多方向入力スイッチの断面構造を示す図14のSA−SA線断面図。
【図16】図15のプリント基板の平面図。
【符号の説明】
8 プリント基板
11a 信号線
11b 接地線
12 キーシート
12a 基板対向面
12b 中央押し子
12c 外側押し子
12d 傾斜面
12e 段差面
12f スカート部(略ドーム状接点)
13 導電層(導電接続部)
14 中央接点部
14a 中央接点
14b 金属皿ばね(コモン接点、略ドーム状接点)
14c 外側接点
14d 円環状電極(コモン接点、環状電極)
15 キーシート
15a 基板対向面
15b 中央押し子
15c 外側押し子
16 外側接点
16a 金属皿ばね(略ドーム状接点)
16b 内部接点

Claims (7)

  1. プリント基板の上から可撓性のあるキーシートが所定の複数の操作位置でプリント基板に対し接離することでスイッチ入力が成される多方向入力スイッチにおいて、
    プリント基板に、接地線に接続するコモン接点と、コモン接点を中心とする外側の前記操作位置に信号線に接続する複数の外側接点とを設け、
    キーシートの基板対向面に、外側接点をコモン接点と導通させる導電接続部を設けてあり、
    前記コモン接点は略ドーム状接点を備えており、該略ドーム状接点によって覆われるプリント基板の部分には信号線に接続されて略ドーム状接点との接触により所定のスイッチ入力をなす中央接点を備えることを特徴とする多方向入力スイッチ。
  2. コモン接点が、接地線に接続する環状電極と、下端部を該環状電極と相対形状とした前記略ドーム状接点とで構成される請求項1記載の多方向入力スイッチ。
  3. 導電接続部が、キーシートの基板対向面におけるコモン接点に対する接触部分と各外側接点との接触部分とを繋ぐように導電性インクで形成した導電層である請求項1または請求項2記載の多方向入力スイッチ。
  4. キーシートを導電性のゴム状弾性体で形成し、キーシート自体を導電接続部とした請求項1または請求項2記載の多方向入力スイッチ。
  5. プリント基板におけるコモン接点に対して相互に遠近する位置に、複数の外側接点を設け、該複数の外側接点に対向するキーシートの導電接続部を、各外側接点に対し順次接するように形成した請求項1〜請求項4何れか1項記載の多方向入力スイッチ。
  6. プリント基板におけるコモン接点に対して相互に遠近する位置に、複数の外側接点を設け、該外側接点のうち遠方側にある複数の外側接点を直列接続した請求項1〜請求項5何れか1項記載の多方向入力スイッチ。
  7. 外側接点を、信号線に接続される略ドーム状接点と、信号線に接続されるとともに該略ドーム状接点によって覆われるプリント基板の部分に設けた内部接点とで構成した請求項1〜請求項4何れか1項記載の多方向入力スイッチ。
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