JP4152819B2 - インクジェット記録用水系インク - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、インクジェット記録用水系インク及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
インクジェット記録方式は、非常に微細なノズルからインク液滴を記録部材に直接吐出し、付着させて文字や画像を得る記録方式である。この方式によれば、使用する装置が低騒音で操作性がよいという利点を有するのみならず、カラー化が容易であり、かつ記録部材として普通紙を使用することができるという利点があるため、広く用いられている。インクジェットプリンタに使用されるインクには、耐水性や耐光性を向上させるため、近年、水系顔料インクが使用されている。
【0003】
顔料系インクに用いられる顔料は、発色性の観点から有機顔料が用いられることが多いが、有機顔料の多くはその表面が疎水的であるため、水系媒体に安定的に分散させることが難しい。そこで、インク中で顔料を安定的に分散させるため、通常、顔料を高分子分散剤等とともに混合する方法、顔料に官能基を導入する方法、顔料微粒子をカプセル化する方法等が知られている。
【0004】
また、吐出を安定化し、最適な印字品質を得るためにインク組成物の粘度、表面張力を調整する必要があり、インク中に浸透剤、界面活性剤等が添加される。
【0005】
顔料の分散安定性を向上させることを目的として、(イ)側鎖に脂肪族縮合環構造を有する自己分散性アクリル系共重合体を用いた水性顔料組成物(例えば、特許文献1参照)、(ロ)末端分岐疎水性セグメントを有する親水性、又は両親媒性ポリマー鎖を含む分散剤(例えば、特許文献2参照)、(ハ)マクロマーを共重合した水不溶性ビニルポリマーを用いた水系インク(例えば、特許文献3参照)等が提案されている。
【0006】
しかしながら、前記(イ)の側鎖に脂肪族縮合環構造を有する自己分散性アクリル系共重合体を用いた場合、顔料の分散安定性は向上するが、再分散性が不十分で、印字品質が損なわれることがある。
【0007】
また、前記(ロ)の末端分岐疎水性セグメントを有する親水性、又は両親媒性ポリマー鎖を含む分散剤を用いた場合、再分散性の向上が期待されるが、吐出信頼性が不十分な場合がある。
【0008】
更に、前記(ハ)のマクロマーを共重合したポリマーを用いた水系インクでは、吐出信頼性は十分であるが、再分散性が不十分な場合がある。
【0009】
再分散性を向上させるために、水溶性ポリマーを用いた顔料分散体(例えば、特許文献4参照)が提案されているが、ポリマーの親水性が高いため、印刷した際には所望する印字濃度が得られないことがあるのみならず、耐水性が低い、親水性によりインク粘度が高くなるため、安定した吐出性が確保できなくなる等の欠点がある。
【0010】
以上のとおり、従来技術では吐出信頼性、再分散性を両立できる水系インクを得ることはできなかった。
【0011】
【特許文献1】
特開2003-155436号公報
【特許文献2】
特表2002-532242号公報
【特許文献3】
国際公開第00/39226号公報(2000)
【特許文献4】
特開平5-179183号公報
【0012】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、吐出信頼性や再分散性に優れたインクジェット記録用水系インク及びその製造方法を提供することを課題とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は、課題の解決手段として、顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体を含有する水系インクであって、水不溶性ビニルポリマーが、少なくとも脂環式(メタ)アクリレート(A)と、マクロマー(B)と、塩生成基含有モノマー(C)が共重合された水不溶性ビニルポリマーであるインクジェット記録用水系インクを提供する。
本発明は、他の課題の解決手段として、上記のインクジェット記録用水系インクの製造方法であり、
少なくとも脂環式(メタ)アクリレート(A)と、マクロマー(B)と、塩生成基含有モノマー(C)を共重合して水不溶性ビニルポリマーを得るとき、連鎖移動剤としてイオン性基を有する連鎖移動剤を用いて重合するか、又は連鎖移動剤として2以上の水酸基を有する連鎖移動剤を用いて重合する、インクジェット記録用水系インクの製造方法を提供する。
本発明において、「インクジェット記録用水系インク」における「水系」とは、水系インクに含まれる溶媒中、水が最大割合を占めていることを意味するものであり、水100%でも良いし、前記要件を満たすものであれば、水と1種又は2種以上の有機溶媒との混合物も含まれる。
【0014】
【発明の実施の形態】
本発明のインクジェット記録用水系インクは、顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体を含有するものである。
顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子は、少なくとも顔料と水不溶性ビニルポリマーにより粒子が形成されているものであれば粒子形態は特に制限されるものではなく、例えば、水不溶性ビニルポリマーに顔料が内包された粒子形態、水不溶性ビニルポリマーに顔料が均一に分散された粒子形態、水不溶性ビニルポリマーに顔料が内包されているが、粒子表面に一部の顔料が露出された粒子形態等が含まれる。
【0015】
<顔料>
顔料は、有機顔料及び無機顔料のいずれであってもよく、必要に応じて、それらに体質顔料を併用することもできる。体質顔料としては、シリカ、炭酸カルシウム、タルク等が挙げられる。
【0016】
有機顔料としては、例えば、アゾ顔料、ジスアゾ顔料、フタロシアニン顔料、キナクリドン顔料、イソインドリノン顔料、ジオキサジン顔料、ペリレン顔料、ペリノン顔料、チオインジゴ顔料、アントラキノン顔料、キノフタロン顔料等が挙げられる。
【0017】
好ましい有機顔料の具体例としては、C.I.ピグメント・イエロー13,74,83,109,110,128,151,C.I.ピグメント・レッド48,57,122,184,188,C.I.ピグメント・バイオレット19,C.I.ピグメント・ブルー15,15:1,15:2,15:3,15:4,16,C.I.ピグメント・グリーン7,36等が挙げられる。
【0018】
無機顔料としては、カーボンブラック、金属酸化物、金属硫化物、金属塩化物等が挙げられる。これらの中ではカーボンブラックが好ましい。カーボンブラックとしては、ファーネスブラック、サーマルランプブラック、アセチレンブラック、チャンネルブラック等が挙げられる。
<水不溶性ビニルポリマー>
【0019】
水不溶性ビニルポリマーは、少なくとも脂環式(メタ)アクリレート(A)、マクロマー(B)、及び塩生成基含有モノマー(C)を共重合して得られるものである。なお、本発明の課題を解決できる範囲内で他のモノマーを用いることもできる。
上記モノマーの中でも、脂環式(メタ)アクリレート(A)は、プリンターヘッドへのインクの付着やインク吐出口での目詰まりを起こし難くするため、吐出信頼性を向上させるように作用し、マクロマー(B)は、再分散性を向上させるように作用するので好ましいものである。
【0020】
脂環式(メタ)アクリレートとしては、単環式(メタ)アクリレート、二環式(メタ)アクリレート、三環式以上の多環式(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、これらの環構造は置換基を有していても良い。なお、本発明において(メタ)アクリレートは、メタクリレートとアクリレートの両方を意味する。
【0021】
単環式(メタ)アクリレートとしては、シクロプロピル(メタ)アクリレート、シクロブチル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、シクロヘプチル(メタ)アクリレート、シクロオクチル(メタ)アクリレート、シクロノニル(メタ)アクリレート、シクロデシル(メタ)アクリレート等のシクロアルキル基の炭素数が3〜10のシクロアルキル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0022】
二環式(メタ)アクリレートとしては、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0023】
三環式(メタ)アクリレートとしては、アダマンチル(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0024】
脂環式(メタ)アクリレートの中では、吐出信頼性及び再分散性の観点から、単環式(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート及びアダマンチル(メタ)アクリレートから選ばれた1種以上が好ましく、イソボルニル(メタ)アクリレート及び/又はアダマンチル(メタ)アクリレートが好ましい。
【0025】
また、本発明においては、上記した脂環式(メタ)アクリレート以外の(メタ)アクリル酸及びその誘導体に脂環式化合物が結合したモノマーを使用することができる。
【0026】
脂環式化合物としては、ジヒドロ-α-テルピネオール、1-メチル-4-イソプロピル-3-シクロヘキサノール、1-メチル-4-イソプロピル-1,8-シクロヘキサンジオール、1-メチル-4-イソプロピル-1,4-シクロヘキサンジオール、サンテノール、ツイルアルコール、ピノカンフェオール、フェンチルアルコール、イソフェンチルアルコール等のモノテルペノイド系化合物が挙げられる。
【0027】
マクロマー(B)としては、片末端に重合性官能基を有し、好ましくは数平均分子量が500 〜500,000、より好ましくは1,000〜10,000 であるマクロマーが挙げられる。
【0028】
マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するシリコーン系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するメチルメタクリレート系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するスチレン・アクリロニトリル系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するブチルアクリレート系マクロマー、片末端に重合性官能基を有するイソブチルメタクリレート系マクロマー等が挙げられる。これらの中では、吐出信頼性及び再分散性の観点から、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
【0029】
片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーとしては、片末端に重合性官能基を有するスチレン単独重合体、及び片末端に重合性官能基を有するスチレンと他のモノマーとの共重合体が挙げられる。
【0030】
片末端に重合性官能基を有するスチレンと他のモノマーとの共重合体において、他のモノマーとしてはアクリロニトリル等が挙げられる。また、そのスチレンの含有量は、顔料が十分にビニルポリマーに含有されるようにする観点から、好ましくは60重量%以上、より好ましくは70重量%以上である。
【0031】
片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーの中では、片末端に重合性官能基としてアクリロイルオキシ基又はメタクリロイルオキシ基を有するスチレン系マクロマーが好ましい。
【0032】
商業的に入手しうるスチレン系マクロマーとしては、東亜合成(株)製のAS-6、AS-6S, AN-6、AN-6S, HS-6、HS-6S等が挙げられる。
【0033】
なお、マクロマーの数平均分子量は、溶媒として1mmol/L のドデシルジメチルアミン含有クロロホルムを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより、標準物質としてポリスチレンを用いて測定される。
【0034】
塩生成基含有モノマー(C)としては、カチオン性モノマー及びアニオン性モノマーが挙げられる。
【0035】
カチオン性モノマーとしては、不飽和3級アミン含有モノマー、不飽和アンモニウム塩含有モノマー等が挙げられる。
【0036】
不飽和3級アミン含有モノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド、N,N−ジメチルアリールアミン、ビニルピロリドン、2−ビニルピリジン、4−ビニルピリジン、2−メチル−6−ビニルピリジン、5−エチル−2−ビニルピリジン等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上混合して用いることができる。
【0037】
不飽和アンモニウム塩含有モノマーとしては、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級化物、N,N−ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート四級化物、N,N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート四級化物等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上混合して用いることができる。
【0038】
カチオン性モノマーの中では、N,N−ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、N−N−ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリルアミド及びビニルピロリドンが好ましい。
【0039】
アニオン性モノマーの代表例としては、不飽和カルボン酸モノマー、不飽和スルホン酸モノマー、不飽和リン酸モノマー等が挙げられる。
【0040】
不飽和カルボン酸モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、マレイン酸、フマル酸、シトラコン酸、2−メタクリロイルオキシメチルコハク酸、それらの無水物及び塩等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0041】
不飽和スルホン酸モノマーとしては、スチレンスルホン酸、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸、3−スルホプロピル(メタ)アクリル酸エステル、ビス−(3−スルホプロピル)−イタコン酸エステル及びそれらの塩、その他2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリル酸の硫酸モノエステル及びそれらの塩が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0042】
不飽和リン酸モノマーとしては、ビニルホスホン酸、ビニルホスフェート、ビス(メタアクリロキシエチル)ホスフェート、ジフェニル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジフェニル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−アクリロイロキシエチルホスフェート、ジブチル−2−メタクリロイロキシエチルホスフェート、ジオクチル−2−(メタ)アクリロイロキシエチルホスフェート等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
【0043】
アニオン性モノマーの中では、インク粘度及び吐出性の観点から、不飽和カルボン酸モノマーが好ましく、アクリル酸及びメタクリル酸がより好ましい。
【0044】
また、脂環式(メタ)アクリレート(A)、マクロマー(B)及び塩生成基含有モノマー(C)と共重合可能なモノマー(D)を共重合しても良い。その例としては、(メタ)アクリル酸エステル、芳香環含有モノマー、水酸基含有モノマー、及び一般式(I):CH=C(R)COO(RO)R (I)
(式中、Rは水素原子又は低級アルキル基、Rはヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基、Rはヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基、pは1〜60の数を示す)
で表されるモノマー等が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
共重合可能なモノマー(D)は、耐水性、耐擦過性の観点から、アルキル(メタ)アクリレート、芳香環含有モノマーから選ばれた少なくとも1種が含有されていることが好ましい。
【0045】
アルキル(メタ)アクリレートとしては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、(イソ)プロピル(メタ)アクリレート、(イソ又はターシャリー)ブチル(メタ)アクリレート、(イソ)アミル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、(イソ)オクチル(メタ)アクリレート、(イソ)デシル(メタ)アクリレート、(イソ)ドデシル(メタ)アクリレート、(イソ)ステアリル(メタ)アクリレート、ベヘニル(メタ)アクリレート等のエステル部分が炭素数1〜22のアルキル基である(メタ)アクリレート類が挙げられる。これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
なお、前記(イソ又はターシャリー)及び(イソ)は、これらの基が存在している場合とそうでない場合の双方を意味し、これらの基が存在していない場合にはノルマルを示す。
【0046】
芳香環含有モノマーとしては、耐水性の観点から、スチレン、ビニルナフタレン、α―メチルスチレン、ビニルトルエン、エチルビニルベンゼン、4−ビニルビフェニル、1,1−ジフェニルエチレン、ベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−メタクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシプロピルフタレート、2−アクリロイロキシエチルフタル酸及びネオペンチルグリコールアクリル酸安息香酸エステル等が挙げられ、これらは、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。これらの中ではスチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン及びビニルナフタレンからなる群より選ばれた少なくとも1種が、耐水性及び耐擦過性の観点からより好ましい。
【0047】
水酸基含有モノマーとしては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、3−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(n=2〜30)(メタ)アクリレート、ポリ(エチレングリコール(n=1〜15)・プロピレングリコール(n=1〜15))(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの中では、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレートが好ましい。
一般式(I)において、Rは水素原子又は低級アルキル基であり、低級アルキル基としては、炭素数1〜4のアルキル基が挙げられる。
【0048】
一般式(I)において、Rはヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の2価の炭化水素基であり、ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子、ハロゲン原子及び硫黄原子等が挙げられる。
【0049】
としては、置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族環、置換基を有していてもよい炭素数3〜30のヘテロ環、及び置換基を有していてもよい炭素数1〜30のアルキレン基が挙げられ、これらの環又は基は2種以上を組合わせたものであってもよい。置換基としては、炭素数6〜29の芳香族環、炭素数3〜29のヘテロ環、炭素数1〜29のアルキル基、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。
【0050】
の好適な例としては、炭素数1〜24の置換基を有していてもよいフェニレン基、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20の脂肪族アルキレン基、芳香族環を有する炭素数7〜30のアルキレン基及びヘテロ環を有する炭素数4〜30のアルキレン基が挙げられる。
【0051】
O基の好適な例としては、エチレンオキサイド基、(イソ)プロピレンオキサイド基、テトラメチレンオキサイド基、ヘプタメチレンオキサイド基、ヘキサメチレンオキサイド基及びこれらアルキレンオキサイドの1種以上の組合せからなる炭素数2〜7のアルキレンオキサイド基やフェニレンオキサイド基が挙げられる。
【0052】
一般式(I)において、Rはヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜30の1価の炭化水素基であり、ヘテロ原子としては、窒素原子、酸素原子及び硫黄原子等が挙げられる。
【0053】
としては、置換基を有していてもよい炭素数6〜30の芳香族環、置換基を有していてもよい炭素数3〜30のヘテロ環、又は置換基を有していてもよい炭素数1〜30のアルキル基が挙げられる。置換基としては、炭素数6〜29の芳香族環、炭素数4〜29のヘテロ環、ハロゲン原子、アミノ基等が挙げられる。
の好適な例としては、フェニル基、炭素数1〜30、好ましくは炭素数1〜20の脂肪族アルキル基、芳香族環を有する炭素数7〜30のアルキル基及びヘテロ環を有する炭素数4〜30のアルキル基が挙げられる。
【0054】
のより好適な例としては、メチル基、エチル基、(イソ)プロピル基、(イソ)ブチル基、(イソ)ペンチル基、(イソ)ヘキシル基等の炭素数1〜6のアルキル基、フェニル基等が挙げられる。
一般式(I)において、pは1〜60の数であるが、中でも1〜30の数が好ましい。
【0055】
一般式(I)で表されるモノマーとしては、メトキシポリエチレングリコール(1〜30:一般式(I)中のpの値を示す。以下同じ)(メタ)アクリレート、メトキシポリテトラメチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、エトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、(イソ)プロポキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、ブトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、メトキシポリプロピレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレート、メトキシ(エチレングリコール・プロピレングリコール共重合)(1〜30、その中のエチレングリコール:1〜29)(メタ)アクリレート等が挙げられ、これらはそれぞれ単独で又は2種以上を混合して使用することができる。これらの中では、メトキシポリエチレングリコール(1〜30)(メタ)アクリレートが好ましい。なお、「(イソ)プロポキシ」は、n−プロポキシ又はイソプロポキシを示す。
【0056】
次に、上記した各モノマーを用いた水不溶性ビニルポリマーの製造方法を説明する。この製造方法においては、モノマーの重合反応時に連鎖移動剤を用いることで、インクジェット記録用水系インクの再分散性を向上させることができる。
脂環式(メタ)アクリレート(A)の使用量は、吐出信頼性、再分散性、耐水性の観点から、好ましくは25〜75重量%、より好ましくは30〜70重量%、更に好ましくは35〜65重量%である。
【0057】
マクロマー(B)の使用量は、吐出信頼性、再分散性の観点から好ましくは、3〜30重量%、より好ましくは5〜25重量%、更に好ましくは7〜20重量%である。
【0058】
塩生成基含有モノマー(C)の使用量は再分散性、耐水性の観点から、好ましくは5〜25重量%、より好ましくは7〜22重量%、更に好ましくは10〜22重量%である。
【0059】
共重合可能なモノマー(D)を使用する場合の使用量は、吐出信頼性、再分散性の観点から、好ましくは5 〜70重量%、より好ましくは10〜50重量%、更に好ましくは15〜40重量%である。
モノマーの重合法としては、バルク重合法、溶液重合法、懸濁重合法、乳化重合法等が挙げられる。これらの重合法の中では、溶液重合法が好ましい。
溶液重合法で用いる溶媒としては極性有機溶媒が好ましく、水混和性有機溶媒を水と混合して用いることもできる。有機溶媒としては、メタノール、エタノール、プロパノール等の炭素数1〜3の脂肪族アルコール;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;酢酸エチル等のエステル類等が挙げられる。これらの中では、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン又はこれらと水との混合物が好ましい。
【0060】
ラジカル重合開始剤としては、2, 2' −アゾビスイソブチロニトリル、2, 2'−アゾビス(2, 4−ジメチルバレロニトリル)、ジメチル−2, 2' −アゾビスブチレート、2, 2' −アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1, 1' −アゾビス(1−シクロヘキサンカルボニトリル)等のアゾ化合物が好適である。また、t−ブチルペルオキシオクトエート、ジ−t−ブチルペルオキシド、ジベンゾイルオキシド等の有機過酸化物を使用することもできる。
【0061】
重合開始剤の量は、モノマー混合物1モルあたり、好ましくは0.001 〜5モル、より好ましくは0.01〜2モルである。
【0062】
モノマーの重合の際には、イオン性基を有する連鎖移動剤又は2以上の水酸基を有する連鎖移動剤を添加する。
イオン性基を有する連鎖移動剤としては、連鎖移動を起こす官能基及びイオン性基を有するものであれば良い。連鎖移動を起こす官能基としては、メルカプト基、ジスルフィド基等が挙げられるが、中でもメルカプト基が好ましい。イオン性基を有する連鎖移動剤におけるイオン性基の数には制限がなく、その数は2以上であっても良い。
【0063】
イオン性基を有する連鎖移動剤としては、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプトコハク酸、チオ乳酸、4,4’−ジチオブチリック酸、3,3’−ジチオプロピオン酸、ジチオグリコール等の連鎖移動剤が挙げられる。これらの連鎖移動剤は、それぞれ単独で又は2種以上を混合して用いることができる。
インクジェット記録用水系インクに優れた再分散性を付与する観点から、これらの連鎖移動剤の中では、チオグリコール酸、メルカプトプロピオン酸、メルカプトコハク酸がより好ましく、片末端に2個のイオン性基を与える連鎖移動剤であるメルカプトコハク酸が最も好ましい。
【0064】
イオン性基を有する連鎖移動剤の量は、再分散性を付与する観点から、重合に供される全モノマー100重量部に対して、好ましくは0.001〜10重量部、より好ましくは0.1〜5重量部、更に好ましくは0.2〜4重量部である。
【0065】
2以上の水酸基を有する連鎖移動剤としては、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、テトラグリセリン、トリメチロールエタン、トリメチロールプロパン、トリメチロールブタン、1,2,6-ヘキサントリオール、2-エチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3プロパンジオール、2-メチル-2-(ヒドロキシメチル)-1,3プロパンジオール、ペンタエリスリトール、エリスリトール、D-,L-及びDL-トレイトール、アドニトール、D-及びL-アラビトール、キシリトール、ズルシトール、L-イジトール、D-マンニトール及びD-ソルビトール等のモノメルカプト化物が挙げられる。
【0066】
モノマーの重合条件は、使用するラジカル重合開始剤、モノマー、溶媒の種類等によって異なる。通常、重合温度は、好ましくは30〜100 ℃、より好ましくは50〜80℃である。重合時間は、好ましくは1〜20時間である。重合雰囲気は、窒素ガス雰囲気、アルゴン等の不活性ガス雰囲気であることが好ましい。
【0067】
重合反応の終了後、反応溶液から再沈澱、溶媒留去等の公知の方法により、生成した水不溶性ビニルポリマーを単離することができる。得られた水不溶性ビニルポリマーは、再沈澱を繰り返したり、膜分離、クロマトグラフ法、抽出法等により、未反応のモノマー等を除去して精製することができる。
【0068】
以上の製造方法により得られる水不溶性ビニルポリマーの平均分子量は、印字濃度及び吐出信頼性の観点から、好ましくは3,000〜100,000、より好ましくは5,000〜50,000である。
<顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体>
【0069】
顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体を得る方法としては、水不溶性ビニルポリマーを有機溶媒に溶解させ、顔料、水、中和剤及び必要に応じて界面活性剤を加えて混練した後、必要に応じて水で希釈し、有機溶媒を留去して水系にする方法が好ましい。
【0070】
有機溶媒としては、アルコール系溶媒、ケトン系溶媒及びエーテル系溶媒が好ましく、それらの中では、親水性有機溶媒がより好ましい。
【0071】
アルコール系溶媒としては、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−ブタノール、第3級ブタノール、イソブタノール、ジアセトンアルコール等が挙げられる。
【0072】
ケトン系溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、メチルイソブチルケトン等が挙げられる。エーテル系溶媒としては、ジブチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等が挙げられる。これらの溶媒の中では、イソプロパノール、アセトン及びメチルエチルケトンが好ましい。
【0073】
また、必要により、前記有機溶媒と高沸点親水性有機溶媒とを併用してもよい。高沸点親水性有機溶媒としては、フェノキシエタノール、エチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールジエチルエーテル等が挙げられる。
【0074】
中和剤として、塩生成基の種類に応じて酸又は塩基を使用することができる。酸としては、塩酸、硫酸等の無機酸、酢酸、プロピオン酸、乳酸、コハク酸、グリコール酸、グルコン酸、グリセリン酸等の有機酸が挙げられる。塩基としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン等の3級アミン類、アンモニア、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等が挙げられる。
【0075】
中和度には、特に限定がない。通常、得られる水分散体の液性が中性、例えば、pHが4.5 〜10であることが好ましい。
なお、塩生成基を中和させた後の水不溶性ビニルポリマーの25℃での水に対する溶解度は、水系インクの低粘度化の観点から10重量%以下が好ましく、5重量%以下がより好ましく、1重量%以下であることが更に好ましい。
【0076】
顔料の量は、印字濃度及びポリマー粒子中への含有させやすさの観点から、水不溶性ビニルポリマー100 重量部に対して、好ましくは20〜1200重量部、より好ましくは50〜900 重量部である。
【0077】
顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の平均粒径は、ノズルの目詰まり防止及び分散安定性の観点から、好ましくは0.01〜0.50μm、より好ましくは0.02〜0.30μm、更に好ましくは0.05〜0.20μmである。
<インクジェット記録用水系インク>
【0078】
インクジェット記録用水系インクにおける顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の量は、通常、印字濃度及び吐出安定性の観点から、好ましくは0.5 〜30重量%、より好ましくは1〜20重量%、更に好ましくは2〜15重量%となるように調整することが望ましい。
【0079】
本発明のインクジェット記録用水系インクには、必要に応じて、分散剤、消泡剤、防黴剤、キレート剤等の添加剤を含有させることができ、水の含有量は、40〜90重量%が好ましい。
【0080】
湿潤剤としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセリン、ジエチレングリコールジエチルエーテル、ジエチレングリセリンモノn−ブチルエーテル等の多価アルコール及びそのエーテル、アセテート類、N−メチル−2−ピロリドン、1,3−ジメチルイミダゾリジノン等の含窒素化合物等が挙げられる。水系インク中における湿潤剤の量は、好ましくは0.1 〜50重量%、より好ましくは0.1 〜30重量%である。
【0081】
分散剤としては、アニオン系、ノニオン系、カチオン系、両性系の分散剤を用いることができる。
【0082】
【実施例】
製造例1〜2、比較製造例1〜3
反応容器に滴下ロート及びジムロート冷却管を装着し、窒素ガス置換を十分に行った後、反応容器内に、メチルエチルケトン20重量部及び重合連鎖移動剤を、表1の初期仕込みモノマー欄に示すように仕込み、滴下ロートに表1の滴下モノマー欄に示すようにビニルモノマー及び重合連鎖移動剤、メチルエチルケトン80重量部及び2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)2重量部を仕込み、混合溶液を得た。
【0083】
窒素雰囲気下、反応容器内の混合溶液を攪拌しながら65℃まで昇温し、滴下ロート中の混合溶液を3時間かけて徐々に滴下した。滴下終了から65℃で2時間経過後、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.3重量部をメチルエチルケトン6重量部に溶解した溶液を加え、更に65℃で2時間、70℃で2時間熟成させ、ポリマー溶液を得た。
【0084】
得られたポリマー溶液の一部を、減圧下、105℃で2時間乾燥させ、溶媒を除去することによって粗ポリマー乾燥物を得た。乾燥物を標準物質としてポリスチレン、溶媒としてテトラヒドロフランを用いたゲルパーミエーションクロマトグラフィーにより重量平均分子量を測定した。結果を表1に示す。
【0085】
得られたポリマー溶液の濃度をメチルエチルケトンで50重量%の濃度に調製した。この50%ポリマー溶液30重量部に中和剤(20 %水酸化ナトリウム水溶液)を所定量加えて塩生成基を中和し、更にPigment Red 122〔大日本インキ化学工業(株)製、商品名:Fastogen Super Magenta RG〕45重量部を加え、3本ロールミルで混錬した。混錬物をイオン交換水100重量部に分散した。
【0086】
得られた分散物から減圧下、60℃で有機溶媒を完全に除去し、更に水を除去することにより濃縮し、固形分濃度が20重量%の顔料含有ビニルポリマー粒子の水分散体を得た。
【0087】
【表1】
Figure 0004152819
【0088】
実施例1〜2及び比較例1〜3
製造例1〜2及び比較製造例1〜3で得られた顔料含有ビニルポリマー粒子の水分散体、グリセリン、トリエチレングリコールモノブチルエーテル、アセチレングリコール・ポリエチレンオキサイド付加物(川研ファインケミカル(株)製、商品名:アセチレノールEH)及びイオン交換水を表1に示す割合(重量%)で混合し、得られた混合液を0.2μmのフィルター〔アセチルセルロース膜、外径:2.5cm 、富士写真フイルム(株)製〕を取り付けた容量25mLの針なしシリンジ〔テルモ(株)製〕で濾過し、粗大粒子を除去し、水系インクを得た。
【0089】
<評価方法>
(1)吐出信頼性
吐出信頼性は、インクジェットプリンター〔セイコーエプソン(株)製、型番:EM-930C〕を用い、PPC用再生紙〔日本加工製紙(株)製〕にテキスト及びベタパターンを含む文書を連続で100枚印字し、その後、インクカートリッジのヘッドの部分を目視により観察するとともに、試験前後の印刷物の印字状態(シャープさ及びカスレ)を以下の評価基準に基づいて評価した。
【0090】
(評価基準)
○:プリンターヘッドへの水分散体の固着物の付着、インク吐出口での目詰まりが全く認められず、印字物もシャープでカスレがない。
△:プリンターヘッドへ水分散体の固着物が僅かに付着し、インク吐出口での目詰まりが僅かに認められ、印字物が僅かにカスレを生じる。
×:プリンターヘッドへ水分散体の固着物が付着し、更にインク吐出口に目詰まりが認められ、印字物がカスレて印字内容が読み取りづらい。
【0091】
(2)再分散性
実施例1及び比較例1〜3で得られた水系インクをガラス製のシャーレに数滴落し、60℃で12時間乾燥させた。乾燥後、再びインクを滴下して、乾燥物を湿潤させたときの様子を目視で観察し、以下の評価基準に基づいて評価した。
【0092】
(評価基準)
○:乾燥物が再び液状になり、固形物は残らない。
△:乾燥物の一部が液状になるが、固形物が一部残る。
×:乾燥物は湿潤するものの、固形物のまま残る。
【0093】
【表2】
Figure 0004152819
【0094】
表2に示された結果から、実施例で得られた水系インクは、吐出信頼性、再分散性に優れたものであることが分かる。
【0095】
【発明の効果】
本発明のインクジェット記録用水系インクは、吐出信頼性及び再分散性に優れている。

Claims (5)

  1. 顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体を含有する水系インクであって、
    前記水不溶性ビニルポリマーが、少なくとも脂環式(メタ)アクリレート(A)と、マクロマー(B)と、塩生成基含有モノマー(C)がイオン性基を有する連鎖移動剤が添加されて共重合された、末端にイオン性基を有する水不溶性ビニルポリマーであるインクジェット記録用水系インク。
  2. 顔料を含む水不溶性ビニルポリマー粒子の水分散体を含有する水系インクであって、
    前記水不溶性ビニルポリマーが、少なくとも脂環式(メタ)アクリレート(A)と、マクロマー(B)と、塩生成基含有モノマー(C)が共重合された、末端に2以上の水酸基を有する水不溶性ビニルポリマーであるインクジェット記録用水系インク。
  3. 脂環式(メタ)アクリレート(A)が、単環式(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、ノルボルニル(メタ)アクリレート及びアダマンチル(メタ)アクリレートから選ばれた1種以上である請求項1又は2記載のインクジェット記録用水系インク。
  4. マクロマーが、片末端に重合性官能基を有するスチレン系マクロマーである請求項1〜3のいずれか1項記載のインクジェット記録用水系インク。
  5. 請求項1〜のいずれかに記載のインクジェット記録用水系インクの製造方法であり、
    少なくとも脂環式(メタ)アクリレート(A)と、マクロマー(B)と、塩生成基含有モノマー(C)を共重合して水不溶性ビニルポリマーを得るとき、連鎖移動剤としてイオン性基を有する連鎖移動剤を用いて重合するか、又は連鎖移動剤として2以上の水酸基を有する連鎖移動剤を用いて重合する、インクジェット記録用水系インクの製造方法。
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