JP4152234B2 - シールド掘削用繊維補強柱状体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、一般には、地中を掘削するシールド掘進機の発進又は到達のための発進到達部を有するトンネル掘進用立坑におけるシールド掘削用繊維補強壁体の構造に関するものであり、特に、シールド掘進機により切削可能な繊維補強壁体を構成するシールド掘削用繊維補強柱状体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
図6(A)、(B)に示すように、トンネル掘進用立坑200は鉄筋コンクリート製の壁体201及び底板202などにて構築されるが、立坑200のシールド掘進機203が発進又は到達する開口部分には、シールド掘進機203により掘削が可能なように、繊維補強コンクリート壁体204を使用することが提案され、又実施されている。
【0003】
つまり、立坑200の鉄筋コンクリート製の壁体201は、H型鋼或いは箱形鋼などの鋼部材101とされる打込部材100にて構築されているが、シールド掘進機203により切削可能な繊維補強コンクリート壁体204は、細長形状のシールド掘削用繊維補強コンクリート材1を縦方向に所定の間隔にて配列して構成される。図7に、シールド掘削用繊維補強コンクリート材1の一例を示す。
【0004】
繊維補強コンクリート材1は、図8をも参照すると理解されるように、補強筋3として、炭素繊維、有機繊維などに樹脂を含浸して作製された繊維補強材、即ち、主筋(FRPロッド)3a及びスターラップ筋(FRPスターラップ)3bを、例えば、籠状に組み立て、石灰砕石を粗骨材とするコンクリート、即ち、高強度石灰石コンクリート2に埋設して構成される。このような構造の繊維補強コンクリート材1は、シールド掘進機203による掘削が可能である。
【0005】
通常、繊維補強コンクリート材1は、断面が概略矩形状とされ、主筋3aは、地山側及び掘削側に沿って配置されている。場合によっては、矩形状とする代わりに地山側と掘削側を連結する側面の中央部が凹んだ鼓型とされることもある。
【0006】
また、繊維補強コンクリート材1の上下両端には、立坑200の構成鋼部材101であるH型鋼或いは箱形鋼などに接続するための継手部10が一体に形成される。継手部10は、例えば、図7に示すように、連結金具10a及び定着治具10b等を備え、連結金具10aの一端は、立坑構成鋼部材101に溶接、ボルトなどにより接続され、連結金具10aの他端は、例えば繊維補強コンクリート材1の作製時に一体に成形された定着治具10bの鋼製端板10cに溶接、ボルトなどにより一体に接続される。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
上記構成のシールド掘削用繊維補強コンクリート材1を使用した繊維補強コンクリート壁体204は、シールド掘進機203により掘削が可能であるという特長を有しているが、次のような問題があることが分かった。
【0008】
つまり、上記構成のシールド掘削用繊維補強コンクリート材1を掘削側から地山側へとシールド掘進機203により切削していった場合に、主筋(FRPロッド)3a及びスターラップ筋(FRPスターラップ)3b等のFRP補強筋3が必ずしもシールド掘進機203により細片状態に切削されるとは限らず、長尺の状態の切り屑が発生することが分かった。
【0009】
このような長尺の切り屑は、コンクリート塊と共にシールド掘進機203のチャンバーに取り込まれ、チャンバーから排出される際に、チャンバー部取込口を閉鎖することがある。その場合には、シールド掘進機203を完全に停止し、人手でそのコンクリート塊を取り除くことをしなければならない。
【0010】
また、地盤が軟弱な場合には、シールド掘進機203のチャンバに取り込まれないコンクリート塊がシールド掘進機203の切削用回転盤と一緒に廻ることもあり、地盤の緩み、延いては地盤の沈下を引き起こすこととなり、好ましくない。
【0011】
又、本発明者らの研究実験の結果、図8に示すように、従来の断面が矩形、或いは鼓形の繊維補強コンクリート材1を使用し、シールド掘削用繊維補強コンクリート壁体204の構造を泥水固化壁或いは泥土モルタル壁構造とした場合などに、地山側の圧力により立坑側(掘削側)に抜ける、所謂、押抜き剪断を防止するには不十分であることが分かった。
【0012】
従って、本発明の目的は、FRP補強筋、コンクリート塊などの細片化を促進し、作業性を向上させることのできる、シールド掘進機により切削可能な繊維補強コンクリート壁体を構成するシールド掘削用繊維補強柱状体を提供することである。
【0013】
本発明の他の目的は、シールド掘削用繊維補強コンクリート壁体の構造を泥水固化壁或いは泥土モルタル壁構造とした場合などにおいても、押抜き剪断を十分に防止することのできるシールド掘進機により切削可能な繊維補強コンクリート壁体を構成するシールド掘削用繊維補強柱状体を提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】
上記目的は本発明に係るシールド掘削用繊維補強柱状体にて達成される。要約すれば、本発明は、シールド掘進機により切削可能な壁体を構成する細長形状のシールド掘削用繊維補強柱状体であって、
横断面形状が台形とされ、軸線方向に延在して成形されたマトリックス材と、前記マトリックス材の軸線方向に延在して、且つ、台形断面の長辺と短辺に沿って配列された繊維補強材と、
を有し、前記繊維補強材は、断面がU字形状とされ、U形状開口部が内側に位置するようにして配列されたことを特徴とするシールド掘削用繊維補強柱状体である。
【0015】
本発明の一実施態様によれば、前記マトリックス材は、粗骨材として石灰砕石を含むコンクリート、軽量骨材コンクリート、又は、モルタル、又は、発泡樹脂である。
【0016】
本発明の他の実施態様によれば、前記繊維補強材は、強化繊維シートに樹脂を含浸して形成される。この前記強化繊維シートは、強化繊維を前記シールド掘削用繊維補強柱状体の軸線方向に整列して配置した一方向配列強化繊維シートであるか、又は、クロス状の強化繊維シートとし得る。
【0017】
本発明の他の実施態様によれば、少なくとも、前記シールド掘削用繊維補強柱状体の外周の全面に、或いは、部分的に被覆材を巻き付けて、樹脂で接着する。この被覆材は、強化繊維を前記シールド掘削用繊維補強柱状体の周方向に整列して配置した一方向配列強化繊維シートであるか、又は、クロス状の強化繊維シートとし得る。
【0018】
本発明の他の実施態様によれば、前記強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維等の無機繊維;チタン、スチール等の金属繊維;アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ビニロン、ポリアセタール、PBО、高強度ポリプロピレン等の有機繊維;から選択されるいずれかの繊維であるか、或いは、前記繊維を複数種混入したハイブリッドタイプとされ、前記樹脂は、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、常温硬化型エポキシ樹脂、熱硬化型エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、又は、MMA等のラジカル反応系樹脂を少なくとも一種以上含むことができる。
【0019】
【発明の実施の形態】
以下、本発明に係るシールド掘削用繊維補強柱状体を図面に則して更に詳しく説明する。
【0020】
実施例1
図1及び図2に本発明のシールド掘削用繊維補強柱状体1の一実施例を示す。
【0021】
本実施例にて、図3に示すように、シールド掘削用繊維補強柱状体1は、その上下両端に、立坑200の構成鋼部材101であるH型鋼或いは箱形鋼などが接続され、立坑200のシールド掘削用繊維補強コンクリート壁体204を形成する打込部材100を構成する。
【0022】
従って、繊維補強柱状体1の上下両端には、立坑200の構成鋼部材101であるH型鋼或いは箱形鋼などに接続するための継手部10が一体に形成される。継手部10は、従来と同様に、連結金具10a及び定着治具10b等を備え、連結金具10aの一端は、立坑構成鋼部材101に溶接、ボルトなどにより接続され、連結金具10aの他端は、繊維補強柱状体1の作製時に一体に成形された定着治具10bの鋼製端板10cに溶接、ボルトなどにより一体に接続される。継手部10の構造は、これに限定されるものではなく、当業者には周知のその他種々の構造が可能である。
【0023】
本発明の特徴をなす細長形状のシールド掘削用繊維補強柱状体1は、図示するように、軸線方向に延在して成形された固化成形体、即ち、マトリックス材2と、このマトリックス材2の軸線方向に延在して配列された芯材としての繊維補強材3と、を有する。マトリックス材2は、その横断面形状が台形とされる。
【0024】
本発明にて、繊維補強柱状体1の芯材を構成する繊維補強材3は、断面がU字形状とされ、台形断面の長辺1aと短辺1bに沿って配列され、且つシールド掘削用繊維補強柱状体1の軸線方向に延在して互いに平行に配置されている。また、繊維補強材3のU形状開口部3Aは、内側に位置するようにして配列される。このように配置することにより、繊維補強材3のU形状開口部3Aの内側3面は、マトリックス材2と繊維補強材3とが付着し一体化する面積を確保することができる。
【0025】
また、繊維補強材3を上述のように配置することによって、シールド掘進機による切削の終盤において、マトリックス材2から剥離した繊維補強材3が幅広の平板状に残存することを回避でき、且つ、柱状体1について所望の断面性能を確保しやすいという利点がある。
【0026】
また、繊維補強材3は、本実施例では、図示するように、長辺1a及び短辺1bに沿って一列だけ配置されているが、一列である必要はなく、所望に応じて複数列、例えば、2列以上配置することができる。しかしながら、繊維補強材3は、できるだけ、繊維補強柱状体1の長辺1a及び短辺1bの表面に隣接して配置するのが有効である。つまり、繊維補強材3は、繊維補強柱状体1の最外縁に位置した方が補強の効果が大きい。
【0027】
本発明のシールド掘削用繊維補強柱状体1は、図4に示すように、立坑壁体204の構成部材として使用する際には、長辺1a側がシールド掘進機203が配置された立坑200の内側である掘削側に面し、短辺1b側が地山側となるように配置される。
【0028】
このように構成することにより、図4にて理解されるように、隣接する繊維補強柱状体1の側面間の空間部は、地山側から立坑側に狭くなった、所謂、楔形状とされる。従って、この楔形状部に施工された場所打ちモルタル等の部分が、即ち、隣接する繊維補強柱状体1の側面間に存在する場所打ちモルタル等の部分が地山側から立坑側に抜け落ちてこなくなり、押抜き剪断に対して十分な効果を達成し得る。
【0029】
繊維補強柱状体1の断面台形形状は、所定の寸法形状に限定されるものではないが、通常、台形の長辺1aの幅(W1)は300〜2000mm、短辺1bの幅(W2)は長辺1aの幅(W1)より10〜50%だけ短くされ、高さ(H)は300〜2000mmとされる。
【0030】
本発明者らの研究実験の結果によれば、特に、長辺1aと短辺1bの幅の差(W1−W2)が10%未満の場合には、繊維補強柱状体1の側面にて滑りが起こりやすくなり、押抜き剪断に対して十分な効果を達成し得なくなることが分かった。つまり、施工後において隣接する繊維補強柱状体1の側面間に存在する場所打ちモルタル等の部分が地山側から立坑側にすっぽりと抜け落ちやすくなる。
【0031】
繊維補強材3は、強化繊維シートに樹脂を含浸して形成されたFRP材であって、繊維補強柱状体1の成形型枠(図示せず)内に配置され、マトリックス材2が充填固化される。この時、必要に応じて、上述したように、定着治具10bなどを繊維補強柱状体1と一体に成形することもできる。
【0032】
マトリックス材2としては、通常、コンクリートが使用されるが、本発明に使用するコンクリートは、シールド掘進機203により切削可能なものとされ、従来使用されているような、粗骨材として石灰砕石を含む高強度石灰石コンクリートを好適に使用し得る。このような高強度石灰石コンクリートの配合の一例を表1に示す。
【0033】
【表1】
Figure 0004152234
【0034】
更に、マトリックス材2としては、高強度石灰石コンクリートの他に、軽量骨材コンクリート、モルタル、又は、硬質ウレタン樹脂発泡体などの発泡樹脂を使用し得る。
【0035】
また、U形状とされる繊維補強材3は、幅(w)が20〜100mm、高さ(h)が20〜100mm、厚さ(t)が0.5〜15mmとされ、樹脂含浸繊維補強材3における強化繊維の体積含有率は、33〜75体積%とされる。
【0036】
繊維補強材3の強化繊維シートは、強化繊維をシールド掘削用繊維補強柱状体1の軸線方向に整列して配置した一方向配列強化繊維シートを使用することができ、また、織成或いは編成されたクロス状の強化繊維シートを使用することもできる。
【0037】
強化繊維としては、炭素繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維等の無機繊維;チタン、スチール等の金属繊維;アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ビニロン、ポリアセタール、PBО、高強度ポリプロピレン等の有機繊維;から選択されるいずれかの繊維であるか、或いは、前記繊維を複数種混入したハイブリッドタイプとされる。
【0038】
また、マトリクス樹脂としては、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、常温硬化型エポキシ樹脂、熱硬化型エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、又は、MMA等のラジカル反応系樹脂を少なくとも一種以上含むものを使用することができる。
【0039】
上記構成のシールド掘削用繊維補強柱状体1は、図1、図2に示すように、その外周に強化繊維シートなどとされる被覆材4を巻き付け、樹脂で繊維補強柱状体1外周に接着することができる。
【0040】
このように、被覆材4を巻き付け接着することにより、繊維補強柱状体1の強度を増大すると共に、製品としての搬送、取扱中に万一の事故により、繊維補強柱状体1が破損するのを防止し得る。
【0041】
図1、図2に示す実施例では、被覆材、即ち、繊維強化シート4は、長手方向全面に巻き付けられているが、長手方向に所定の空隙を設けて巻き付けても良い。この巻き付け用の強化繊維シート4は、周方向に強化繊維が配列された一方向配列強化繊維シートとし得るが、勿論、クロス状の強化繊維シートを使用しても良い。強化繊維シートを構成する強化繊維及び接着樹脂としては、上記繊維及びマトリックス樹脂を使用することができる。
【0042】
本発明のシールド掘削用繊維補強柱状体1の効果を実証するために、下記仕様にて繊維補強材3を作製し、上記表1に示すコンクリートに埋設して繊維補強柱状体1を作製し、その圧縮強度、弾性係数などの機械的特性を測定した。測定結果を表2に示す。
【0043】
【表2】
Figure 0004152234
【0044】
実験例
・U字形繊維補強材3の材料
強化繊維: 炭素繊維
マトリクス樹脂: ビニルエステル樹脂
強化繊維:マトリクス樹脂=40:60(体積%)
・U字形繊維補強材3の寸法
補強材幅(w): 50mm
補強材高さ(h):50mm
厚さ(t): 6mm
・繊維補強柱状体1
台形長辺1aの幅(W1):300mm
台形短辺1bの幅(W2):250mm
台形高さ(H): 500mm
【0045】
また、上記構成のシールド掘削用繊維補強柱状体1を使用して、図3に示す打込部材100を作製して、図4に示すように泥水固化壁204を形成した。この壁体204を、直径7Mのシールド掘進機203にて切削した。極めて好適に切削することができ、又、切削した切り屑は細片化されており、繊維補強材3、コンクリート塊などによりシールド掘進機203のチャンバーが詰まることはなかった。
【0046】
また、地山側の圧力により立坑側に抜ける、所謂、押抜き剪断を有効に防止することができた。
【0047】
実施例2
図5に、本発明のシールド掘削用繊維補強柱状体1の他の実施例を示す。
【0048】
本実施例では、個々に成型された中央の矩形部材1A、及び、両側の異形部材1Bを組み合わせることによって、断面が台形とされるシールド掘削用繊維補強柱状体1が作製される。
【0049】
なお、本実施例では、図示するように、個々に成型された中央の矩形部材1A、及び、両側の変形部材1Bを、それぞれ被覆材4A、4Bにて被覆し、その後、断面が台形となるように組み合わせた後に、全体を再度、被覆材4Cにて被覆する。被覆材4A〜4Cは、実施例1の被覆材4と同様の構成とし、強化繊維シートを樹脂にて各部材1A、1Bの周りに接着固化することによって形成される。定着治具10は、その後、端部を成形加工することにより、一体に取り付けられる。
【0050】
本実施例のシールド掘削用繊維補強柱状体1は、シールド掘進機203による切削にて生じる切り屑の細片化が更に向上する。
【0051】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明のシールド掘削用繊維補強柱状体は、シールド掘進機により切削可能な壁体を構成する細長形状のシールド掘削用繊維補強柱状体であって、横断面形状が台形とされ、軸線方向に延在して成形されたマトリックス材と、マトリックス材の軸線方向に延在して、且つ、台形断面の長辺と短辺に沿って配列された繊維補強材と、を有し、繊維補強材は、断面がU字形状とされ、U形状開口部が内側に位置するようにして配列された構成とされるので、
(1)FRP補強筋、コンクリート塊などの細片化を促進し、作業性を向上させることができる。
(2)シールド掘削用繊維補強コンクリート壁体の構造を泥水固化壁或いは泥土モルタル壁構造とした場合などにおいても、押抜き剪断を十分に防止することができる。
といった効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るシールド掘削用繊維補強柱状体の一実施例の横断面図である。
【図2】本発明に係るシールド掘削用繊維補強柱状体の一実施例の斜視図である。
【図3】本発明に係るシールド掘削用繊維補強柱状体を使用した打込部材の概略構成を示す斜視図である。
【図4】本発明に係るシールド掘削用繊維補強柱状体を使用して構成される泥水固化壁の一実施例を示す断面図である。
【図5】本発明に係るシールド掘削用繊維補強柱状体の他の実施例の横断面図である。
【図6】図6(A)は、立坑の概略構成を示す縦断面図であり、図6(B)は、立坑内から見たシールド掘進機により切削可能な繊維補強壁体の構造を示す。
【図7】従来のシールド掘削用繊維補強柱状体の一例の横断面図である。
【図8】従来のシールド掘削用繊維補強柱状体を使用して構成される泥水固化壁の一例を示す断面図である。
【符号の説明】
1 シールド掘削用繊維補強柱状体
2 マトリックス材
3 U字状繊維補強材
4 被覆材
10 継手部
100 打込部材
101 鋼部材
204 シールド掘削用繊維補強コンクリート壁体

Claims (8)

  1. シールド掘進機により切削可能な壁体を構成する細長形状のシールド掘削用繊維補強柱状体であって、
    横断面形状が台形とされ、軸線方向に延在して成形されたマトリックス材と、前記マトリックス材の軸線方向に延在して、且つ、台形断面の長辺と短辺に沿って配列された繊維補強材と、
    を有し、前記繊維補強材は、断面がU字形状とされ、U形状開口部が内側に位置するようにして配列されたことを特徴とするシールド掘削用繊維補強柱状体。
  2. 前記マトリックス材は、粗骨材として石灰砕石を含むコンクリート、軽量骨材コンクリート、又は、モルタル、又は、発泡樹脂であることを特徴とする請求項1のシールド掘削用繊維補強柱状体。
  3. 前記繊維補強材は、強化繊維シートに樹脂を含浸して形成されることを特徴とする請求項1又は2のシールド掘削用繊維補強柱状体。
  4. 前記強化繊維シートは、強化繊維を前記シールド掘削用繊維補強柱状体の軸線方向に整列して配置した一方向配列強化繊維シートであるか、又は、クロス状の強化繊維シートであることを特徴とする請求項3のシールド掘削用繊維補強柱状体。
  5. 少なくとも、前記シールド掘削用繊維補強柱状体の外周の全面に、或いは、部分的に被覆材を巻き付けて、樹脂で接着したことを特徴とする請求項1〜4のいずれかの項に記載のシールド掘削用繊維補強柱状体。
  6. 前記被覆材は、強化繊維を前記シールド掘削用繊維補強柱状体の周方向に整列して配置した一方向配列強化繊維シートであるか、又は、クロス状の強化繊維シートであることを特徴とする請求項5のシールド掘削用繊維補強柱状体。
  7. 前記強化繊維は、炭素繊維、ガラス繊維、セラミックス繊維、ボロン繊維等の無機繊維;チタン、スチール等の金属繊維;アラミド、ポリエステル、ポリエチレン、ナイロン、ビニロン、ポリアセタール、PBО、高強度ポリプロピレン等の有機繊維;から選択されるいずれかの繊維であるか、或いは、前記繊維を複数種混入したハイブリッドタイプとされることを特徴とする請求項3、4又は6のシールド掘削用繊維補強柱状体。
  8. 前記樹脂は、ビニルエステル樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、ポリアミド樹脂、常温硬化型エポキシ樹脂、熱硬化型エポキシ樹脂、ポリカーボネート樹脂、ウレタン樹脂、又は、MMA等のラジカル反応系樹脂を少なくとも一種以上含むことを特徴とする請求項3〜7のいずれかの項に記載のシールド掘削用繊維補強柱状体。
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