JP4150584B2 - 伝送信号の復調方法および受信装置並びに信号伝送システム - Google Patents

伝送信号の復調方法および受信装置並びに信号伝送システム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、直交周波数分割多重変調信号伝送方式に関し、特に、受信信号を復調する際のシンボル同期信号の再生に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、移動体用のデジタル伝送や地上系デジタルテレビジョン放送等に適した伝送方式として、直交周波数分割多重(Orthogonal Frequency Division Multi- plexing:以下OFDMと略称する)変調信号伝送方式が注目を浴びている。このOFDM変調信号伝送方式は、マルチパスフェージングやゴーストに対して強いと言う特徴がある。
OFDM変調信号伝送方式は、互いに同じ周波数fs間隔を持って配置された多数の搬送波を、それぞれ同一のシンボル周波数でデジタル変調して情報符号を伝送する方式である。図13にその一例を示す。図13において、縦軸は搬送波の電力、横軸は周波数を表し、帯域幅Bwは、例えば、17MHzである。この帯域Bw内に、例えば、20KHz間隔で、約800本の搬送波が配置されている。
搬送波(キャリア)のディジタル変調方式としては、4相差動位相偏移変調方式(Differential Quadrature Phase Shift Keying)がよく用いられるが、16値直交振幅変調(16 Quadrature Amplitude Modulation)や64QAMなどの多値変調方式を用いることも可能である。
【0003】
このOFDM変調信号伝送方式では、送信すべき所定のデータ量を、例えば、800個に分割し、その分割されたデータを800個の搬送波Cf1、Cf2、・・・・、Cfnで変調している。この時、送信側から送出される伝送信号は、図14に示す信号となる。即ち、伝送信号は、図に示されるように、シンボルA、シンボルB、・・・・の繰返し信号である。1シンボルは、800本の搬送波が互いに直交関係を保つように多重され、OFDM変調信号となる。
このOFDM変調信号により送信すべき所定のデータ量が伝送される。そして、1シンボルA(50μsec)は、ガードインターバルGIとデータインターバルDIとから構成されている。 更に、詳細に説明すると、例えば、1シンボルAは、1152サンプルで構成され、データインターバルDIは、1024サンプル、ガードインターバルGIは、128サンプルから構成されている。 ガードインターバルGA(GIと同じもの)は、データインターバルDIの一部GA’を複写した区間である。従ってGAとGA’は、同じ信号で構成されている。このデータインターバルDIは、有効シンボルとも呼ばれている。なお、1シンボルを特に区別する必要がないときは、シンボルAと称することにする。
【0004】
さて、上記のようにOFDM変調信号で送られてきた伝送信号を復調する場合、受信側では、図14に示す受信信号のシンボルの境界位置を表す基準信号S0を再生する必要がある。
先ず、デジタル受信信号S1から基準信号S0を再生する従来例について、図6および図7を用いて説明する。 図6は、OFDM変調信号伝送方式の送受信装置の概略構成を示すブロック図、図7は、受信装置の動作を説明するための動作波形を示す図である。
図6の(a)において、入力端子61に印加された送信データは、送信装置のOFDM変調部62で、図13および図14で説明したようにOFDM変調信号に変換され、ガード付加部63でガードインターバルが付加され、図14に示す信号SYとなる。 この信号SYは、アップコンバータ64で周波数変換され、高周波の伝送信号として、アンテナ65から送信される。
【0005】
次に、受信装置について図6(b)を用いて説明する。 アンテナ66で受信された受信信号SYは、受信機のダウンコンバータ67で、ベースバンド信号に変換され、A/D変換器68に入力される。A/D変換器68からは図7に示すデジタル受信信号S1が得られる。 この信号は、図14で示す信号SYと同じ構成である。このデジタル受信信号S1は、フーリエ変換演算部(以下、FFTと略称する)69に印加される。
一方、デジタル受信信号S1は、遅延部70と相関演算部71に供給される。遅延部70では、デジタル受信信号S1は、データ区間DIに相当する時間だけ遅延され、デジタル信号S2となって相関演算部71に印加される。相関演算部71では、デジタル受信信号S1と遅延されたデジタル受信信号S2との相関が演算される。
而して、デジタル信号S1の区間GA’と遅延信号S2のガード区間GAは、前述したように同じ信号のため、相関演算部71の出力は、図7で示す相関出力S3が得られる。なお、このように相関出力S3が三角波になるのは、相関演算部71でガードインターバルGIに相当する期間のデータが時間軸方向に順次移動しながら取りこまれ、デジタル受信信号S1と遅延されたデジタル信号S2との相関が演算されるためである。
【0006】
この相関信号S3は、ピーク検出部72に出力され、ピーク位置が検出され、相関ピーク位置信号S4が検出される。この相関ピーク位置信号S4は、タイミング発生部73に出力される。タイミング発生部73では、相関ピーク位置信号S4を基に、シンボルの境界位置を表す基準信号S5(図14では、S0に相当する。)を発生し、FFT69に印加される。この基準信号S5は、FFT69に印加されるデジタル受信信号S1のタイミングを制御し、その出力を復調回路74に印加される。
その結果、デジタル受信信号S1は、基準信号S5に基づき、正しく復調される。復調されたデジタル信号は、出力端子75から出力され、必要な信号処理、例えば、映像信号の場合には、必要な映像信号処理が施され、モニタ(図示せず)等に映像が表示される。 また、モニタ以外に映像を記録したり、あるいは別の場所に伝送路を介して送ることができることは言うまでもない。なお、相関ピーク位置信号S4は、さらに、クロック制御部76、積算回路77、D/A変換器78及びVCO79を介してA/D変換器68に印加され、シンボルの同期制御が行われる。
【0007】
而して、送信装置からOFDM変調信号が伝送路を介して受信装置に送信される場合、伝送路の状況によっては、伝送信号が送信装置から直接受信装置に到来する、所謂、直接波(または主波とも称す)により伝送される場合と、伝送信号が送信装置から種々ものに反射して伝送される、所謂、遅延波(または反射波とも称す)により伝送される場合とがあり、これら主波と遅延波が混在して伝播されるのが普通である。 これは、一般にマルチパス伝播と呼ばれている。 このようなマルチパス伝播においては、先に説明した従来装置は、D/U(Desired to Undesired Ratio)が、例えば、−20(dB)以下になると、主波の受信レベルよりも反射波の受信レベルが大きくなる。 そのため、主波の相関ピーク位置より受信レベルの大きい反射波の相関ピーク位置を検出することになる。その結果、FFT69のデータ取り込み区間(以下、FFT窓位置)が変化し、正しいシンボル位置を検出できず、デジタル受信信号S1を正しく復調できないと言う問題があった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
以下、この従来装置の問題について、更に詳細に説明する。 先ず、OFDM変調信号は、前述のように、データ区間DIの一部をコピーして付加したガード区間GAがある。これにより、マルチパスが生じて反射波が受信されたとしても、ガード区間内の遅延であれば、シンボルAのデータとシンボルBのデータとの一部が重なる、所謂、シンボル間干渉を避けることが出来るようになっている。従って、ガード区間GAが長ければ長いほど、反射波に対して耐性があることになる。 しかしながらシンボル区間は、一定のため、ガード区間GAが長くなると、データ区間DIは短くなり、データの伝送効率が悪くなる。
次に、マルチパス伝播におけるシンボル同期について、検討する。 図8は、主波MWの受信レベルが反射波DWの受信レベルよりも大きい場合の動作波形を示す。 図8に示すように、実線で示す主波MWと、破線で示す反射波DWとが合成されたデジタル信号S1として受信される。ここで、図8に示すシンボルの面積は、受信レベルの大きさを表すものとする。
【0009】
このデジタル受信信号S1は、図6(b)で説明したと同様に、相関演算部71で相関演算される。相関演算部71の出力として、図8に示す相関出力S3が出力される。この場合の相関出力S3は、主波MWのシンボル境界位置に第1のピークを持つ相関出力波形の他に、反射波DWのシンボル境界位置に第2のピークを持つ相関出力波形(図では、点線で示す)の2つの相関ピークを持つ相関出力となる。
この相関出力S3をピーク検出部72に印加すると、2つの相関ピークの内、高い方、即ち、主波MWの相関ピーク位置信号S4が検出される。この主波MWの相関ピーク位置信号S4に基づいて、タイミング発生器73でシンボルの基準信号S5を発生させ、FFT69に印加する。
FFT69では、基準信号S5からFFT窓位置が決定される。即ち、図8の信号S6に示す様に、データを取りこむFFTの窓の位置(図では、斜線で示す)は、基準信号S5からガードインターバルだけずれた位置で、しかも、窓の大きさは、データ区間DI(有効シンボル区間)となる。 このように、反射波DWが受信され、相関出力S3に2つのピークが現われたとしても、主波MWの受信レベルである第1ピークの方が大きければ、基準信号S5の生成には、特に問題は生じない。
【0010】
しかしながら、送信装置を移動体に搭載しているような場合、例えば、マラソンのようなスポーツを移動しながら中継するような場合、伝播路の状況が大きく変化し、マルチパス伝播が起こり得る。 このような状況では、主波MWの受信レベルと反射波DWの受信レベルが大きく変化し、デジタル受信信号S1として、主波MWと反射波DWが混在して受信されるが、図9に示すように、主波MWの受信レベルが反射波DWの受信レベルより小さい場合が起こりうる。即ち、図8の場合とは、逆転する場合である。この場合、相関信号S3は、図9に示す様に主波MWの相関出力のピークよりも、反射波DWの相関出力ピーク(点線で示す)の方が大きくなってしまう。従って、この相関信号S3を図6に示すピーク検出部72に印加すると、ピーク位置検出信号S4としては、図9に示す反射波DWの相関ピーク位置信号S4が検出され、基準信号S5が生成される。
従って、この基準信号S5に基づきFFT窓位置を決定すると、図9のS6に示すように、ハッチング部分が復調に用いるデータとして復調回路74に取りこまれる。この場合、シンボルBの復調データには、シンボルCの一部(網掛け部で示す)が取り込まれることになり、シンボルBとシンボルCとの間でシンボル間干渉が起きる。その結果、復調データの誤り率が大きくなるという問題が発生する。なお、ここではシンボルBとシンボルCとの間で説明したが、シンボルAとシンボルBとの間でも同様であることは言うまでもない。
また、シンボル間干渉の発生を少なくするため、FFT窓位置をシンボルの境界よりMサンプル分だけずらし、余裕を持たせる方法がある。このように余裕を持たせることにより、図9のS6で示されるFFT窓位置は、シンボルAの方向にずれる。これによって、シンボルCのデー夕を取り込む危険性は、減少する。しかし、Mサンプル分の余裕を持たせることで、その余裕分だけガードインターバルGIが短くなり、遅延時間の長い反射波に対して耐性がなくなるといった問題が発生する。なお、ここでMの値は、実験的に定められる。
【0011】
さらに、図10は、主波MWに対して先行する反射波(ここでは先行波PWと称する)と遅延する反射波DWが発生した場合の受信信号を示す。この受信されたデジタル信号S1は、図10に示すように、主波MW、主波MWより進んだ先行波PWおよび反射波DWが混在したデジタル信号となる。 このデジタル受信信号S1と有効シンボル区間遅延したデジタル信号S2を相関演算部71で相関演算を行う。ここで、説明を簡単にするために、先行波PW、主波MWおよび反射波DWは、それぞれ個別に相関波形を求めることが出来るものとすると、図10の相関出力S3、即ち、相関波形S3−1、S3−2およびS3−3が得られる。この相関出力S3の波形は、三角形が3つ並んだような波形となり、相関出力信号S3のピークは、それぞれほぼ等しい。
このような場合、図10の相関出力信号S3の最初の相関波形S3−1のピーク位置を示す時間”t0”をFFT窓位置の開始点とすると、シンボルAの信号のみが復調データとなるため、復調には問題が生じない。しかし、実際の相関波形は、図10の相関波形S7に示すように、相関出力信号S3の3つの三角形を合成した波形となる。その結果、時間t0の位置の検出が困難となる。 なお、図10に示す先行波PWの相関波形S3−1は、主波MWと同じ受信レベルの信号を受信したとして描いてあるが、先行波の受信レベルが小さい場合には主波の相関波形に埋もれてしまい、時間t0の位置の特定は不可能になる。この様に、時間t0の位置を正確に検出できずに相関波形のピークからFFT窓位置を決定しようとすると、シンボル間干渉の生じた受信信号を復調データとしてFFT69に取り込み、復調データの誤り率が大きくなる。
また、このシンボル間干渉の発生を少なくするため、前述と同様、FFT窓位置をシンボルの境界よりMサンプル分だけずらし、余裕を持たせる方法がある。この方法は、図10に示すFFT窓位置をシンボルAの方向にずらすので、データの取りこみに余裕を持たせることができる。これにより、シンボルBのデータをFFT69へ取り込む危険性は減少する。しかし、Mサンプル分の余裕を持たせることで、その余裕分だけガード区間が短くなり、遅延時間の長い反射波に対して耐性がなくなるといった問題が発生する。
【0012】
本発明の目的は、ガードインターバルを有する伝送信号を正しく再生できる伝送信号の復調装置、信号伝送システムおよび伝送信号の復調方法を提供することである。
本発明の他の目的は、マルチパス伝播においても伝送シンボルの境界を正確に検出できる信号伝送システムを提供することである。
本発明の他の目的は、マルチパス伝播においても伝送シンボルの境界を正確に検出し、正確な復調データを取りこむことのできる信号伝送システムを提供することである。
本発明の他の目的は、異なる変調方式においても伝送シンボルの境界を正確に検出し、伝送データを復調することのできる信号伝送システムを提供することである。
本発明の更に他の目的は、OFDM変調信号をマルチパス伝播においても正しく復調される信号伝送システムを提供することである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記目的を達成するため、ガード区間とデータ区間からなる伝送信号を復調する復調方法において、 上記伝送信号を受信するステップと、上記受信した信号を上記データ区間だけ遅延するステップと、上記受信した信号と上記遅延した信号を差分演算するステップと、上記差分結果に基づき上記ガード区間の基準位置を検出するステップと、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記受信信号を復調するステップからなる伝送信号の復調方法である。
また、上記伝送信号はガード区間とデータ区間からなるシンボルの繰返しからなり、上記ガード区間の基準位置を検出するステップは、所定の閾値を発生するステップと上記差分結果と上記閾値とに基づいて、復調するデータの取り込み開始点に対応する基準信号を発生するステップからなるものである。
また、本発明の復調方法は、更に、上記伝送信号の変調タイプを設定するステップを含み、上記閾値は、上記変調タイプに基づいて制御される。
また、上記閾値は、上記伝送信号に用いられる変調方式あるいは誤り訂正方式の少なくとも何れか一方に応じた値に設定される。
また、上記閾値は、上記受信信号から算出した値に設定される。更に、上記受信信号を復調するステップは、上記受信信号を所定区間取り込むFFT演算窓を有し、ガード区間の基準位置情報に基づき上記FFT演算窓の位置を制御する。
また、上記伝送信号は、主波と反射波を含み、そして前のシンボルで検出したFFT演算窓の基準位置をW、上記基準位置Wに対し、現シンボルで検出した上記主波の基準位置とのずれ量をm、上記反射波の検出回数をn、上記FFT演算窓位置の制御の定数をKとした場合、上記主波検出時には、現シンボルの基準位置W’がW’=W+mとなるように上記FFT窓位置を制御し、また、上記反射波検出時には、現シンボルの基準位置W’がW’=W−n/K、となるよう上記FFT窓位置を制御する。 また、本発明に使用される受信信号を、OFDM変調信号とする。
【0014】
更に、本発明は上記目的を達成するため、ガード区間とデータ区間からなる伝送信号を受信する受信装置において、上記伝送信号を受信するユニットと、上記受信ユニットからの信号を上記データ区間だけ遅延する遅延ユニットと、上記受信ユニットおよび上記遅延ユニットからの信号を差分演算する差分演算ユニットと、上記差分演算結果に基づき上記ガード区間の基準位置を検出するガード区間基準位置検出ユニットと、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記受信信号を復調する復調ユニットからなる受信装置である。
また、上記伝送信号はガード区間とデータ区間からなるシンボルの繰返しからなり、上記ガード区間基準位置検出ユニットは、所定の閾値を発生する閾値発生器と上記差分演算結果と上記閾値とに基づいて、復調するデータの取り込み開始点に対応する基準信号発生器からなる。
また、上記受信装置は、上記伝送信号の変調タイプを設定する変調タイプ設定ユニットを含み、上記閾値は、上記変調タイプ設定ユニットの出力に基づいて制御される。
また、上記変調タイプ設定ユニットの出力は、上記伝送信号に用いられる変調方式あるいは誤り訂正方式の少なくとも何れか一方に応じた出力である。
また、上記閾値発生器は、上記受信信号が印加され、上記受信信号から算出し閾値を発生する。
また、上記復調ユニットは、上記受信信号を所定区間取り込むFFT演算窓生成部を有し、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記FFT演算窓生成部から発生される上記FFT演算窓の位置を制御する。
更に、本発明の受信装置において、上記伝送信号は、主波と反射波を含み、上記FFT演算窓生成部は、前のシンボルで検出したFFT演算窓の基準位置をW、上記基準位置Wに対して現シンボルで検出した上記主波の基準位置とのずれ量をm、上記反射波の検出回数をn、上記FFT演算窓位置の制御の定数をKとした場合、上記主波検出時には、現シンボルの基準位置W’がW’=W+mとなるように上記FFT窓位置を制御し、また、上記反射波検出時には、現シンボルの基準位置W’がW’=W−n/K、となるよう上記FFT窓位置を制御する。
【0015】
更に、本発明は上記目的を達成するため、送信装置と受信装置を有する信号伝送システムにおいて、ガード区間とデータ区間の繰返しからなる伝送信号を送信する上記送信装置は、上記伝送信号を所定の変調方式で変調する変調ユニットと、上記変調ユニットからの変調信号にガード区間を挿入し、上記ガード区間とデータ区間の繰返しからなる伝送信号を生成するガード挿入ユニットと、上記ガード挿入ユニットの出力を送信するアンテナからなり、上記受信装置は、上記伝送信号を受信するユニットと、上記受信ユニットからの信号を上記データ区間だけ遅延する遅延ユニットと、上記受信ユニットおよび上記遅延ユニットからの信号を差分演算する差分演算ユニットと、上記差分演算結果に基づき上記ガード区間の基準位置を検出するガード区間基準位置検出ユニットと、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記受信信号を復調する復調ユニットからなる。
また、上記信号伝送システムの上記ガード区間基準位置検出ユニットは、所定の閾値を発生する閾値発生器と上記差分演算結果と上記閾値とに基づいて、復調するデータの取り込み開始点に対応する基準信号発生器からなる。
また、上記信号伝送システムは、上記伝送信号の変調タイプを設定する変調タイプ設定ユニットを有し、上記閾値は、上記変調タイプ設定ユニットの出力に基づいて制御される。
また、上記信号伝送システムの上記変調タイプ設定ユニットの出力は、上記伝送信号に用いられる変調方式あるいは誤り訂正方式の少なくとも何れか一方に応じた出力である。
また、上記信号伝送システムの上記閾値発生器は、上記受信信号が印加され、上記受信信号から算出した閾値を発生する。
更にまた、上記信号伝送システムの上記復調ユニットは、上記受信信号を所定区間取り込むFFT演算窓生成部を有し、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記FFT演算窓生成部から発生される上記FFT演算窓の位置を制御する。
また、上記信号伝送システムに使用される上記伝送信号を、OFDM変調信号とする。
【0016】
【発明の実施の形態】
本発明の一実施例を図1および図4を用いて説明する。図1は、本発明の一実施例の概略構成を示すブロック図、図4は、図1に示す実施例の動作を説明するための図である。 なお、図1は、OFDM変調信号の受信装置を示しており、OFDM変調信号の送信装置については、図6(a)に示す送信装置と同様であるので、図面および説明を省略する。 以後、本発明の実施例の説明では、送信装置は、省略し、受信装置について説明する。
図1において、アンテナ1で受信された受信信号は、受信装置のダウンコンバータ2で、ベースバンド信号に変換され、A/D変換器3に入力される。A/D変換器3からは図7に示すデジタル受信信号S1が得られる。この信号は、図14で示す信号SYと同じ構成である。このデジタル受信信号S1は、フーリエ変換演算部(以下、FFTと略称する)4に印加される。
一方、デジタル受信信号S1は、遅延部5と相関演算部6に供給される。遅延部5では、デジタル受信信号S1は、データ区間DIに相当する時間だけ遅延され、デジタル信号S2となって相関演算部6に印加される。相関演算部6では、デジタル受信信号S1と遅延されたデジタル信号S2との相関が演算される。
【0017】
而して、デジタル受信信号S1の区間GA’と遅延信号S2のガード区間GAは、前述したように同じ信号のため相関演算部6の出力としては、図7で示す相関出力S3が得られる。この相関信号S3は、ピーク検出部7に出力され、ピーク位置が検出され、相関ピーク位置信号S4(図7に示す)が検出される。 なお、相関演算部6およびピーク検出部7は、ピーク検出ブロック19を構成する。シンボル同期制御ブロック20は、相関ピーク位置信号S4をクロック制御部8、積算回路9、D/A変換器10およびVCO11を介してA/D変換器3に印加し、シンボルの同期制御を行う。なお、ここで説明したピーク検出ブロック19およびシンボル同期制御ブロック20は、図6(b)で説明した部分と同じである。
而して、A/D変換器3から出力されるデジタル受信信号S1は、差分演算部16にも供給される。差分演算部16では、デジタル受信信号S1とデータ区間DIだけ遅延された遅延信号S2のレベル差を検出し、絶対値回路17へ出力する。絶対値回路17で演算された差分絶対値信号は、図4のS8に示すような波形となる。 この差分絶対値信号S8の波形の凹んだ部分は、デジタル受信信号S1と遅延信号S2のガード区間が一致した部分である。 即ち、前述の様に、デジタル受信信号S1のGA’の部分とデータ区間だけ遅延された遅延信号S2のガード区間GAの部分は同じ信号のため、この部分の差分絶対値は0となる。一方、この部分以外では、異なるシンボルの信号間の差分を取るため、差分絶対値は所定レベルとなる。なお、図4のS8では、平坦な値として表示されているが、実際は、信号S1とS2の差分信号の絶対値となる。
【0018】
この差分絶対値信号S8をタイミング発生部18に入力し、所定の閾値THと比較することで、差分絶対値信号S8の立ち上がり位置、即ち、シンボルの境界位置を検出することができる。 タイミング発生ブロック21は、閾値決定回路15、絶対値回路17およびタイミング発生部18から構成される。なお、シンボルの境界位置の検出方法については、後述する。
なお、閾値THは、変調方式や誤り訂正方式の設定に応じて実験的に所定の値に設定される。例えば、64QAM変調方式で伝送を行う場合は、搬送波電力対雑音電力比(C/N)は、23[dB]以上の環境で伝送が行われるし、QPSK変調の場合は、13[dB]以上の環境で伝送が行われる等使用環境によって異なるので、閾値THは、ケース毎に実験的に設定するのが望ましい。
差分絶対値信号S8の凹みはC/Nの大きさに依存し、C/Nが小さい程、凹みは浅くなる。そのため、例えば、64QAM変調方式を基準に閾値を決定すると、QPSK変調方式で得られる差分絶対値信号S8は、閾値THには達しないことが起こり得る。
【0019】
従って、これを回避するために、本実施例では、変調モード設定部14から変調方式や誤り訂正方式の設定に応じた信号を、閾値決定回路15に入力し、変調モードに応じて閾値を変化させるようにしている。例えば、64QAM変調方式では、平均受信電力Cの25dB相当の値である、0.06×Cを閾値THに設定する。また、QPSK(Quadrature phase shift keying)変調方式では、平均受信電力Cの13dB相当の値である0.22×Cを閾値THに設定する。
この様にして決定した閾値THをタイミング発生部18に入力し、タイミング発生部18の出力としてFFT窓位置基準信号S10を得る。このFFT窓位置基準信号S10をFFT4に印加することによりFFT4に印加されるデジタル受信信号S1のタイミングが制御され、その出力が復調回路12に印加される。
一方、変調モード設定部14の出力は、復調回路12に印加され、従来周知の必要な復調モードが設定される。その結果、デジタル受信信号S1は、FFT窓位置基準信号S10に基づいて、正しく復調される。復調されたデジタル信号は、出力端子13から出力され、必要な信号処理、例えば、映像信号の場合には、必要な画像信号処理が施され、モニタ(図示せず)等に映像が表示される。また、モニタ以外に映像を記録したり、あるいは別の場所に伝送路を介して送ることができることは言うまでもない。
【0020】
次に、タイミング発生部18の処理について、図11に示すフローチャートを基に説明する。タイミング発生部18は、例えば、カウンタで構成されている。まずFFT窓位置を算出するための動作について説明する。ピーク検出部7から出力される相関ピーク位置信号S4を検出して図11の動作が開始される。即ち、ステップ89では、相関ピーク位置信号S4のパルス位置から、NSGの数をカウントし、ステップ90へ進む。 ここで、NSGの数とは、1シンボルのサンプルの数(例えば、1152サンプル)から、ガードインターバルのサンプルの数(例えば128サンプル)を引いた数である。即ち、差分絶対値信号S8の立下り部分(時間t1)に相当する。
ステップ90では、カウント値Cnおよびサンプル数Snをそれぞれ“0”にリセットされる。また、このカウント値Cnは、シンボル毎にリセットされる。例えば、図4で示す時間t1のタイミングで“0”にリセットされる。なお、サンプル数Snとは、前述したように、各シンボルを構成するサンプルのことである。例えば、各シンボルは、1152サンプルで構成され、ガードインターバルは、128サンプルから構成されている。
【0021】
ステップ91では、差分絶対値信号S8が入力され、時間t1からサンプル数Snのカウントを開始する。
ステップ92では、差分絶対値信号S8と閾値THが比較され、差分絶対値信号S8が閾値THより大きい場合は、ステップ94に進む。一方、差分絶対値信号S8が閾値THより小さい場合、即ち、図4の時間t1−t3の間は、ステップ93へ進み、カウント値Cnを増やす。
次に、ステップ94では、差分絶対値信号S8の取り込んだサンプル数SnがガードインターバルGAの2倍のサンプル数(例えば256)を超えたかどうかの判定を行う。 超えない場合は、ステップ91〜94を繰り返し、超えた場合はステップ95に進む。 ステップ94で得られるカウンタの出力は、図4で示す信号S9となる。
ステップ95では、差分絶対値信号S8が閾値THより小さいサンプルが存在するかを判定し、存在しない場合、ステップ97へ進み、FFT窓位置は、動かさず、図1のFFT4にFFT窓位置の基準信号S10を出力する。即ち、前の窓位置が採用される。一方、差分絶対値信号S8が閾値THより小さいサンプルが存在する場合、ステップ96へ進み、カウント値Cnの値の半分の値を示すサンプル点を演算する。 即ち、図4の信号S10の時間t2を発生させ、これをFFT窓位置の開始点として、FFT4にFFT窓位置の基準信号S10を出力する。この時間t2は、ガードインターバルの真中に位置するため、これを適宜遅延すればシンボルAとシンボルBの境界を正しく検出できる。
【0022】
次に、主波MWと反射波DWが同時に受信されるマルチパス伝播における一実施例について、図5に基づいて説明する。
図5に示すデジタル受信信号S1は、主波MWのデジタル信号を実線、デジタル受信信号S1の反射波DWを点線で示したものである。この主波MWと反射波DWが合成された受信信号が遅延部5に入力され、データ区間DIだけ遅延された信号が図5に示す遅延信号S2である。なお、図5においては、信号S1およびS2は、一部分のみを示しているが、実際の信号は、シンボルの連続した信号である。
デジタル受信信号S1と遅延信号S2は、差分演算部16に入力され、差分演算される。 その演算結果は、絶対値回路17に入力され、得られた差分絶対値信号の波形が図5に示すS8である。この場合、反射波が無い状態の図4の信号S8に比べ、差分出力波形の凹みが凸凹になっている。
【0023】
即ち、図5の信号S8のa点では、主波MWのGA’の部分と、主波MWの遅延信号S2のGAの部分は、同じ信号であるが、レベルの小さい反射波DWと遅延信号S2の反射波DWの対応する部分が異なるシンボルの信号のため、差分演算により得られる凹みは、その分だけ小さくなる。また、図5のb点では、主波MWのデジタル受信信号S1のGA’と主波MWの遅延信号S2のGAの部分は、同じ信号である。更にデジタル受信信号S1の反射波DWのGA’と遅延信号S2の反射波DWのGAの部分も同じ信号である。そのため、この部分の差分絶対値は“0”となり、差分演算の結果得られる凹みは最大となる。更に、図5のc点では、デジタル信号S1の反射波DWのGA’と遅延信号S2の反射波DWのGAの部分は同じ信号であるが、レベルの大きい主波MWのデジタル受信信号S1と主波MWの遅延信号S2の対応する部分が異なるシンボルの信号であるため、差分演算の結果得られる凹みは、その分だけ、より小さくなる。
【0024】
この図5で示す差分絶対値信号S8をタイミング発生部18に入力し、この差分絶対値信号S8と閾値決定回路15からタイミング発生部18に入力される所定の閾値THと比較する。タイミング発生部18では、先に説明した図11に示される処理が行われる。例えば、閾値THを、図5のS8に示す位置に設定したとすると、閾値以下の差分絶対値信号S8のサンプル数Snを数えるカウンタの値Cnは、図5に示す信号S9のような波形となる。即ち、時間t4−t5間では凹みが有るが、設定された閾値THより差分絶対値信号S8の方が大きいので、カウント値は変化しない。
時間t5−t7間では、差分絶対値信号S8より閾値THの方が大きいので、カウント値Cnは増加する。時間t7以降は、差分絶対値信号S8より閾値THが小さいのでカウント値は、変わらない。このカウント値Cnを基に、FFT窓位置の基準信号を検出する。即ち、カウント値Cnの1/2が図5の信号S10に示す時間t6となる。
なお、タイミング発生部18において、FFT窓位置を決定する方法には、絶対値回路17で検出された差分絶対値信号S8の立ち上がり位置を、そのまま、FFT窓位置とすることも可能である。しかし、通常の伝送は、基本的には見通しのきく範囲内で行うことが多く、主波MWが一番早く受信され、その受信電界も大きい。
【0025】
従って、送信機が動くような移動体伝送を行っている場合、見通し内伝播から見通し外伝播になったとしても、何れは見通し内伝播になるので、FFT窓位置は、主波MWの検出位置を保持するようにした方がよい。従って、受信電界の大きい主波受信時には、FFT窓位置を主波の検出位置にすぐに移動し、受信電界の大きい反射波のみが受信された場合には、FFT窓位置を反射波の検出位置に、ゆっくり移動させるようにした方がよい。
具体的には、前のシンボルで検出したFFT窓位置をWとし、現サンプルで検出したFFT窓位置が、全シンボルのFFT窓位置に対してmサンプル分前方にずれているとする。この場合、主波の検出のため、現シンボルのFFT窓位置W’が、
W’=W+m ・・・・・・・・・・・・ (1)
となるようにFFT窓位置を移動する。
【0026】
一方、全シンボルで検出したFFT窓位置Wに対して、現シンボルで検出したFFT窓位置が後方にずれているような反射波を検出する場合、受信電界の大きい反射波の検出回数がn回だとする。この場合は、現シンボルのFFT窓位置W’が、
W’=W−(1/100)×n ・・・・・・ (2)
となるようにFFT窓位置を移動する。
ここで、上記(2)式の1/100は、FFT窓位置の移動量を制御するものである。 上記(2)式は、仮に、反射波を100回検出したらFFT窓位置を1サンプル移動するようにした例であり、1/100でなくてもよい。この値は、受信電界の状況を見ながら実験的に定められる。
更に、反射波の検出回数nは、先行する主波が検出される度にカウント値Cnを“0”にし、反射波に対するFFT窓位置の移動量を制御することもできる。
【0027】
図2は、本発明の他の一実施例の概略構成を示すブロック図である。 図2において、図1と同じものには、同じ符号が付されている。30は、閾値算出回路で図1における閾値決定回路15とは異なっている。 31は、タイミング発生回路であって、図1に示すタイミング発生回路18と同じようにカウンタで構成することもできるが、本実施例では閾値THとの比較回路で構成した場合を説明する。 デジタル受信信号S1は、閾値算出回路30に入力される。 閾値算出回路30では、デジタル受信信号S1の電力値を算出して、この電力値から閾値THを算出する。この閾値THは、差分絶対値回路17から出力される差分絶対値信号S8の立ち上がり位置を検出するために用いられる。 即ち、この算出された閾値THと絶対値回路17より出力された差分絶対値信号S8をタイミング発生部31に入力し、差分絶対値信号S8(図4に示す)の立ち上がり位置を検出する。
【0028】
タイミング発生部31は、検出された立ち上がり位置に基づき、シンボルの境界位置を表すFFT窓位置の基準信号S10を発生させる。このFFT窓位置の基準信号S10の発生方法は、後述する。なお、閾値算出回路30で算出される閾値THは、上述のようにデジタル受信信号S1の電力から算出する他に、差分絶対値信号S8の凹んだ部分の深さ、つまり、ノイズレベルを検出した結果に基づき求めることもできる。 例えば、デジタル受信信号S1の信号レベルをS、変調モードに応じた係数をαとすると以下のように求められる。なお、本実施例の場合は、図1に示すように変調モード設定部19を持たないので、係数αは、所定の変調モードで受信した場合の実験データ等から定められる。
【0029】
TH=S・α ・・・ ・・・・・・・・・・・(3)
また、差分絶対値信号S8の凹みの深さは受信状態によって変わる。そのため、上記(3)式で求めた閾値THは、差分絶対値信号S8の凹みより小さくなることがある。従って、差分絶対値信号S8の凹んだ部分の深さをD、オフセット値をβとし、以下の式で閾値THを補正する。ここに、TH’は、補正後の閾値を表わす。なお、オフセット値βは、実験的に定められる。
TH’=TH+β (TH≦Dの時) ・・・ (4)
次に、タイミング発生部31の動作について図12を用いて説明する。タイミング発生部31に取り込む差分絶対値信号S8のサンプル数のカウント値をCnとし、FFT窓位置の差分絶対値信号の値をSAとする。
【0030】
ステップ89では、図11で示すステップ89と同様に、差分絶対値信号S8の立下り部分(時間t1)を検出する。
ステップ90では、Sn,Pdは、シンボル毎にリセットされる。即ち、サンプル値Snは、“0”、差分絶対値信号の値SAは、信号S8の最大振幅(深さ)Pd(図4のS8に示す)となる。
ステップ91では、1サンプルずつ絶対値回路17からタイミング発生部31に入力される。ステップ92では、各サンプル毎に差分絶対値信号の値SAと閾値THが比較される。ここで、差分絶対値信号の値SAが閾値THより大きい場合、ステップ94に進み、その他の場合は、ステップ98に進む。
ステップ98では、FFT窓位置の差分絶対値信号の値Pdと、現在入力されているサンプルの差分絶対値信号の値SAとを比較する。その結果、現在の差分絶対値信号SAがPdより小さい場合は、ステップ99へ進み、差分絶対値信号の値SAの最後の立下り位置を検出する。 また、現在の差分絶対値信号SAがPdより大きい場合は、ステップ94へ進む。ステップ94では、ガードインターバルの終了位置、即ち、差分絶対値信号S8の立ち下がり位置を検出することができ、この立ち下がり位置をFFT窓位置とする。
【0031】
図3は、本発明の更に他の一実施例の概略構成を示すブロック図である。図3において、図1と同じものには、同じ符号が付されている。40は閾値設定回路、41はタイミング発生回路である。 閾値設定回路40は、本実施例の場合、所定の閾値THを設定する回路であり、主にマニュアルで設定される。 設定のし方は、例えば、モニタに映る映像を見ながら手動により閾値THを設定するか、あるいは実験的に定めても良い。タイミング発生部41は、図1に示すカウンタ方式のタイミング発生部18あるいは図2で示す比較器方式のタイミング発生部31の何れでも実現が可能であるが、詳細については、既に説明したので、ここでは説明を省略する。
【0032】
【発明の効果】
以上説明したように、ガード相関方式によりシンボル同期を検出し、その結果によってシンボルの境界を判定するOFDM方式の受信装置の場合、算出すべき相関波形が伝送されるデータの内容によってシンボル毎に歪むため、検出される相関ピーク位置がばらついてシンボルの境界位置がずれるという問題がある。
しかし、本発明によれば、この相関ピークのずれには依存せず、安定してシンボルの境界を検出することが可能となり、復調の制度が向上する。
またFFT演算部にデータを取り込むタイミング範囲を、シンボル境界のごく近傍に設定すると、シンボル境界の検出結果のずれや、先行波発生時に、次のシンボルのデータを復調データと一緒に取り込んでしまう。また、シンボルの先頭近傍に復調データの取り込み位置を設定した場合には、遅延波によってシンボル間干渉が生じて復調が困難となる。
このような場合でも、本発明によれば、先行波や遅延波によって生じるシンボル間干渉を避けて、FFT演算への復調データの取り込み位置を決定することが可能となるため、先行波や遅延波の影響を受け難く、デジタル信号の正しい復調が実現できる。なお、本発明の説明では、OFDM変調信号の伝送システムおよびOFDM変調信号の復調方式について具体的に説明したが、OFDM変調信号以外に、ガードインターバルを有する信号の伝送および復調に本発明の技術が広く使用できることは言うまでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の概略構成を示すプロック図
【図2】本発明の他の一実施例の概略構成を示すプロック図
【図3】本発明の更に他の一実施例の概略構成を示すプロック図
【図4】本発明の図1に示す実施例の動作を説明図するための図
【図5】マルチパス伝播における本発明の図1に示す実施例の動作を説明するための図
【図6】従来のOFDM信号伝送方式の送信装置と受信装置の一例を示すプロック図
【図7】図6に示す従来例の動作を説明するための図
【図8】主波受信レベル大の状態におけるガード相関演算値と同期位置の説明図
【図9】主波受信レベル小の状態におけるガード相関演算値と同期位置の説明図
【図10】マルチパス環境下におけるガード相関演算値と同期位置の説明図
【図11】図1に示す本発明のタイミング発生部の動作を説明するためのフローチャート
【図12】図2に示す本発明のタイミング発生部の動作を説明するためのフローチャート
【図13】OFDM変調信号の概略図をしめす波形図
【図14】OFDM変調信号のシンボルの概略構成を説明するための図
【符号の説明】
62:OFDM変調部、63:ガードインターバル付加部、64:アップコンバータ、2:ダウンコンバータ、3:A/D変換器、5:遅延部、6:相関演算部、7:ピーク検出部、18,31,41:タイミング発生部、8:クロック制御部、9:積算回路、10:D/A変換器、11:VCO、4:FFT、12:復調回路、16:差分演算部、17:絶対値回路、15:閾値決定回路、14:変調モード設定部、30:閾値算出回路、40:閾値設定回路。

Claims (4)

  1. ガード区間とデータ区間からなるシンボルの繰返しからなる伝送信号を復調する復調方法において、上記伝送信号を受信するステップと、上記受信した信号を上記データ区間だけ遅延するステップと、上記受信した信号と上記遅延した信号を差分演算するステップと、上記差分結果と所定の閾値に基づき上記ガード区間の基準位置を検出するステップと、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記受信信号を復調するステップと、上記伝送信号の変調タイプを設定するステップを含み、上記閾値は、上記変調タイプに基づいて制御され、上記受信信号を復調するステップは、上記受信信号を所定区間取り込むFFT演算窓を有し、ガード区間の基準位置情報に基づき上記FFT演算窓の位置を制御することを特徴とする伝送信号の復調方法。
  2. 請求項 1 において、上記伝送信号は、主波と反射波を含み、そして前のシンボルで検出したFFT演算窓の基準位置をW、上記基準位置Wに対し、現シンボルで検出した上記主波の基準位置とのずれ量をm、上記反射波の検出回数をn、上記FFT演算窓位置の制御の定数をKとした場合、上記主波検出時には、現シンボルの基準位置W’がW’=W+mとなるように上記FFT窓位置を制御し、また、上記反射波検出時には、現シンボルの基準位置W’がW’=W−n/K、となるよう上記FFT窓位置を制御することを特徴とする伝送信号の復調方法。
  3. ガード区間とデータ区間からなるシンボルの繰返しからなる伝送信号を受信する受信装置において、上記伝送信号を受信するユニットと、上記受信ユニットからの信号を上記データ区間だけ遅延する遅延ユニットと、上記受信ユニットおよび上記遅延ユニットからの信号を差分演算する差分演算ユニットと、上記差分演算結果と所定の閾値に基づき上記ガード区間の基準位置を検出するガード区間基準位置検出ユニットと、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記受信信号を復調する復調ユニットと、
    上記伝送信号の変調タイプを設定する変調タイプ設定ユニットを含み、上記閾値は、上記変調タイプ設定ユニットの出力に基づいて制御され、上記復調ユニットは、上記受信信号を所定区間取り込むFFT演算窓生成部を有し、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記FFT演算窓生成部から発生される上記FFT演算窓の位置を制御することを特徴とする伝送信号の受信装置。
  4. 送信装置と受信装置を有する信号伝送システムにおいて、
    ガード区間とデータ区間の繰返しからなる伝送信号を送信する上記送信装置は、上記伝送信号を所定の変調方式で変調する変調ユニットと、上記変調ユニットからの変調信号にガード区間を挿入し、上記ガード区間とデータ区間の繰返しからなる伝送信号を生成するガード挿入ユニットと、上記ガード挿入ユニットの出力を送信するアンテナからなり、
    上記受信装置は、上記伝送信号を受信するユニットと、上記受信ユニットからの信号を上記データ区間だけ遅延する遅延ユニットと、上記受信ユニットおよび上記遅延ユニットからの信号を差分演算する差分演算ユニットと、上記差分演算結果と所定の閾値に基づき上記ガード区間の基準位置を検出するガード区間基準位置検出ユニットと、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記受信信号を復調する復調ユニットからなり、
    上記信号伝送システムは、上記伝送信号の変調タイプを設定する変調タイプ設定ユニットを有し、上所定の記閾値は、上記変調タイプ設定ユニットの出力に基づいて制御され、上記復調ユニットは、上記受信信号を所定区間取り込むFFT演算窓生成部を有し、上記ガード区間の基準位置情報に基づき上記FFT演算窓生成部から発生される上記FFT演算窓の位置を制御することを特徴とする信号伝送システム。
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