JP4149437B2 - 凍結路面用刻溝装置およびそれを利用したスリップ防止用横縞溝の刻設方法 - Google Patents

凍結路面用刻溝装置およびそれを利用したスリップ防止用横縞溝の刻設方法 Download PDF

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Description

この発明は、除雪技術や融雪技術等に関連するあらゆる分野をその技術分野とするものであって、除雪車両や融雪用車両およびそれに用いられる各種装置類を製造する分野は勿論のこと、その製造に必要とする設備、器具類を提供、販売する分野から、それら資材や機械装置、部品類に必要となる素材、例えば、木材、石材、各種繊維類、プラスチック、各種金属材料等を提供する分野、それらに組み込まれる電子部品やそれらを集積した制御関連機器の分野、各種計測器の分野、当該設備、器具を動かす動力機械の分野、そのエネルギーとなる電力やエネルギー源である電気、オイルの分野といった一般的に産業機械と総称されている分野、更には、それら設備、器具類を試験、研究したり、それらの展示、販売、輸出入に係わる分野、将又、それらの使用の結果やそれを造るための設備、器具類の運転に伴って発生するゴミ屑の回収、運搬等に係わる分野、それらゴミ屑を効率的に再利用するリサイクル分野、その他現時点で想定できない新たな分野までと、関連しない技術分野はない程である。
(着目点)
冬期における山間部や降雪、寒冷地域等における道路交通は積雪した路面上を通過する車両によって押し潰され、次第に圧雪状となり、日中の気温の上昇や日射を受けることによって圧雪の表面が溶けて下方に染み込み、下方圧雪自体の氷点下温度に触れたり、あるいは夜間等の気温の低下に伴って再凍結し、アイスバーンを形成してしまうことが多くなり、走行車両がスリップ事故を起こしてしまう危険性が高まることから、その防止策としてスパイクタイヤやスタッドレスタイヤが実用化され、近年では粉塵公害を防止するスタッドレスタイヤが広く採用、普及してきている。
しかしながら、スタッドレスタイヤは、積雪直後の雪道には有効であっても、アイスバーンやアイスバーン上に薄く積雪しているような路面状況ではスパイクタイヤ程の走行性能を得ることは難しく、特にブレーキング時の挙動や制動に不安が残り、こうした凍結道路の安全性を確保するために、融雪剤や凍結防止剤等の散布をして凍結路面の解消を行わなければならないが、散布する薬剤の種類や散布場所、散布時間帯等により、融雪効果が思うように得られない場合があり、また融雪用薬剤の人体や自然に対する安全性および走行車両や道路周辺住宅等への悪影響も懸念され、またアイスバーン上を走る薬剤散布車両自体のスリップ事故も発生してしまう虞れが高く、さらに融雪剤専用の散布車両の準備が必要である上、路上走行中の散布という特殊な作業となるので専門の人員を動員し、凍結が発生し易い夜間に複数回に分けて散布する必要がある等、作業担当者にとっても劣悪な作業環境となってしまうという欠点を有するものとなっていた。
(従来の技術)
こうした弊害を解消しようとして、例えば特開平8−158339号公報にある「凍結路面切削装置」発明のように、車体にドッキングフレームをその自重により下降勝手となるよう連結し、左右幅間に設けたゲージシューにより路面に対し支承させ、同ドッキングフレームの前面に装設させた支持機枠にメインフレームを、それに設けた左右に並列するガイド軸と支持機枠に開設したガイド穴との嵌合によって連結し、メインフレームの荷重をガイド軸と支持機枠との間に設ける押し上げ方向のバネ材によって減殺し、メインフレームの下面側に多数の切削刃をエンドレスに回動するチェーンで略水平な面に沿い循環回動するように支架してなるものや、特開平8−240424号公報に開示された「凍結路面切削作業車」発明のように、路面上の氷雪層を螺旋状回転部材で切削する際、超音波距離計で氷雪層の厚さを測定し、その厚さが予め定めた測定値よりも厚い間はCEシリンダを収縮することによってカッティングエッジを縮め、そうすることによって螺旋状回転部材が路面に押し付けられて切削深さを深くし、氷雪層の厚さが設定値以下になると、CEシリンダを伸長してカッティングエッジを伸ばし、これによって螺旋状回転部材を持ち上げ、切削深さを浅くするようにしたもの等が既に開発済みである。
前者の「凍結路面切削装置」発明は、路面の傾斜や凹凸に倣ってその路面上のアイスバーンの表面に略均等の接触圧で接触し、アイスバーンの表面にスリップ防止用の多数の切削溝を略均等な深さに形成するというものであるが、その構造が複雑なため、一旦故障してしまうと修理に多大な時間を要してしまうという欠点を有し、また後者の「凍結路面切削作業車」発明は、車両の進行方向に対して平行となる溝を切削するようにしたものであり、一般走行車両の制動時の摩擦力を高めることには繋がらず、しかも削った氷片を作業車両の進行方向に堆積させてしまう構造となっており、ある程度の作業時間毎に作業車両を停止させ、作業員自らの手作業によるか、あるいは旋回回動部材を逆転駆動させる等の挿せにより、付着、堆積してしまった氷雪を排除しなければならず、凍結路面への切削作業性を悪化させてしまうという欠点があった。
(1)特開平8−158339号公報 (2)特開平8−240424号公報
(問題意識)
この発明は、以上のように、従前までの凍結路面切削装置は、その構造が複雑なために厳冬期の夜間等に一旦故障が発生してしまうと迅速な修理が不可能となってしまい、一向に凍結路面の切削作業が進まず、スリップ事故の多発や道路が通行不能となってしまうというような重大な結果を招いてしまう虞れがあり、またその作業車両を走行させながら凍結路面を切削するという構造上、路面に対して車両進行方向に平行な溝を切削するものとなってしまい、一般車両の制動性の向上という作用が得られず、しかも切削氷片を作業車両の進行方向に向けて排出し、旋回回動部材に氷雪が付着、堆積してしまう頻度が高まり、度々作業車両を停止させて作業者自ら付着した氷雪を除去する等の作業を行わなければならない等といった様々な問題を抱えており、構造が比較的簡素で故障が少なくて修理も簡便、迅速に行うことができ、道路幅方向に溝を刻設して一般車両の制動摩擦が高められるようにし、切削氷雪を車両の左右何れか一方もしくは双方に排除できるようにして切削氷片の付着を防止可能とする凍結路面用の新たな刻溝装置の開発が待望されているというのが実情であった。
(発明の目的)
そこで、この発明においては、荒天下であっても簡便に整備および修理ができる程度に比較的簡素な構造であり、しかも道路幅方向に溝を刻むことができると共に、その切削氷片を車幅方向に排除して長距離に渡って連続走行し、凍結路面に横溝を切削できるようにした凍結路面用の刻溝装置を提供することはできないものかとの判断から、逸速くその開発、研究に着手し、長期に渡る試行錯誤と幾多の試作、実験とを繰り返してきた結果、今回、遂に新規な構造の凍結路面用刻溝装置、およびそれを利用した新規なスリップ防止用横縞溝の刻設方法を実現化することに成功したものであり、以下では図面に示すこの発明を代表する実施例と共にその構成を詳述することとする。
(発明の構成)
図面に示すこの発明を代表する実施例からも明確に理解されるように、この発明の凍結路面用刻溝装置は、基本的に次のような構成から成り立っている。
即ち、路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした構成を要旨とする凍結路面用刻溝装置である。
これを表現を変えて示すと、路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとし、車両走行方向に対する角度姿勢を適宜調節して車両走行中に回転駆動する無端チェーンの複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能にしてなるものとした凍結路面用刻溝装置となる。
この基本的な構成による凍結路面用刻溝装置は、より具体的には、路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して除雪用車両の除雪機構の後方に配置、固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置ということができる。
(関連する発明)
この発明の基本を成す凍結路面用刻溝装置に関連し、それを利用したスリップ防止用横縞溝の刻設方法についても、この発明に包含されている。
即ち、路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、当該無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する角度姿勢を適宜調節し、車両走行中に回転駆動する無端チェーンの複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能となるようにしたスリップ防止用横縞溝の刻設方法である。
より具体的には、路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、当該無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する角度姿勢を適宜角度θに調節し、車両走行速度Svに1/sin(90゜−θ)を乗じた速度Cvで無端チェーンを回転駆動させ、その複数の鈎爪夫々が、車両の走行と同時に車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能となるようにしたスリップ防止用横縞溝の刻設方法であるということができる。
さらに具体的な構成のものとして示すならば、路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、当該無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する角度姿勢を60゜に調節した上、同無端チェーンを車両速度の2倍の速度で回転駆動させ、複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可となるようにしたスリップ防止用横縞溝の刻設方法となる。
そして、これを換言するならば、路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、車両走行中に回転駆動する当該無端チェーンの複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能とし、しかも、同無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する姿勢角度θを適宜変更してスリップ防止用横縞溝のピッチを変更し、あるいは車両走行速度に対する無端チェーンの回転速度を速め、もしくは遅くする等適宜調節して車幅方向の何れか一方端を進行方向に対し前後方向に適宜傾斜させるようスリップ防止用横縞溝を刻設可能にしたスリップ防止用横縞溝の刻設方法であるということも可能である。
以上のとおり、この発明の凍結路面用刻溝装置によれば、高低調節機構および/または下向き圧力調節機構ならび角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定される本体フレームを有し、左右各スプロケット間に外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を突設した無端チェーンをオープンベルト状に巻回させた構造のものとしたことから、走行する作業車両によって車両進行方向に略直交状となるスリップ防止用横縞溝を効率的に切削することが可能となり、しかも凍結路面への削り込み深さを自在に調節することができる上、スリップ防止用横縞溝の車両進行方向のピッチを変更し、あるいはスリップ防止用横縞溝の左右端何れか一方を後方に傾斜させた状態に切削すること等を可能とし、起伏の激しい路面や緩やかなカーブ、急カーブ、傾斜状のカーブ、高速走行路面等様々な状況に応じた横縞溝を形成して路面排水性を改善することもでき、その比較的簡素な構造から、厳冬期の夜間や荒天下であっても簡便に整備および修理ができるものとなり、しかもその切削氷片を車幅方向に排除して堆積氷雪の除去作業を行わなくとも長距離に渡って連続走行し、凍結路面に安全且つ効率的に横縞溝を切削することができるという秀れた特徴が得られるものである。
また、この発明の凍結路面用刻溝装置を利用した凍結路面へのスリップ防止用横縞溝の刻設方法によれば、本体フレーム左右端側に配された一対のスプロケットに巻回された無端チェーンの車両進行方向に対する角度を適宜調節し、当該作業車両の走行速度に応じて適宜調節された速度で無端チェーンを回転駆動させることにより、凍結路面に対して車両進行方向に略直交状となる車幅方向の横縞溝を正確なピッチで切削することができるものとなり、しかも車両進行方向に対する無端チェーンの傾斜角度を調節し、あるいは車両走行速度に対して無端チェーンの速度を速めたり、遅くする等の調節操作を加えることにより、登り下りの坂道や傾斜したカーブ等の路面状況に応じたピッチや傾斜角度に設定した利き目ある横縞溝を切削することが可能となり、しかも路面の道幅方向への排水性を高めることもでき、車両の走行安全性を確保する上で確かな効果を得ることができるようになるという大きな効果を発揮するものとなる。
上記したとおりの構成からなるこの発明の実施に際し、その最良もしくは望ましい形態について説明を加えることにする。
本体フレームは、装着対象となる作業車両の適所に無端チェーンを有効に作動できるよう装着、支持可能とすると共に、必要に応じて無端チェーン用の回転駆動源をも固定的に支持可能とする機能を果たすものであって、作業車両適所への着脱を可能とする脱着機構を有するものとしなければならず、無端チェーンの路面への接近距離を調節可能とする高低調節機構と路面への圧接強度を調節可能とする下向き圧力調節機構との何れか一方、もしくは双方または両方の機能的要素を兼ね備えたものを有すると共に、左右一対のスプロケット間に巻回された無端チェーンの作業車両進行方向に対する傾斜姿勢を調節可能とする角度調節機構を具備し、それらの各機構を作業車両に対して充分な強度で装着、固定可能としたものとすべきであり、そのフレーム構造は、ラチス組の梁や鋼管製等のパイプあるいは鋼板等を熔接し、鋳造もしくは鍛造して横転直方体または多角断面棒状、モノコックフレーム状としたボックス型等様々な構造とすることが可能である。
高低調節機構は、作業車両に対する無端チェーンの支持高さを作業者が自在に調節、仮固定可能とするか、あるいは予め作業者によって設定された無端チェーンの支持高さを、作業車両走行中に渡り路面の凹凸や傾斜に応じて維持可能とするか、もしくは作業者による操作を必要とせずに路面の凹凸や傾斜等を適宜検出し、その検出結果に応じて走行する作業車両に対する無端チェーンの支持高さを自動的に調節可能とする機能を果たすものであり、凍結路面のアイスバーンの厚さや硬さ等の状況に応じた最適な深さの横溝を確実に切削できるものとしなければならず、より具体的には、作業車両からの電源供給を受けたモーターやエンジン出力等を利用した油圧機構や送りネジ機構等を利用しものとするのが望ましく、アイスバーンを貫通してアスファルト等の路面を損傷しないようリミットスイッチや安全弁等による充分な安全対策が施されたものとするのがよい。
下向き圧力調節機構は、アイスバーンの硬度に応じて無端チェーンの凍結路面への押圧力を自在に調節し、路面状況に影響されずに所望するアイスバーンへの削り込み深さを得られるようにするという機能を果たすものであり、下向き押圧力の発生源としては、コンプレッサーやボンベによるガス圧、油圧ポンプによる油圧、あるいはスプリング機構による弾発力、本体フレームの自重か適所に取り付けられた錘荷重等を利用したものとすることが可能であり、何れも過大な荷重が働かないよう降下位置の規制もしくは安全弁やリミットスイッチ等による加圧制限を行う構造とするのが望ましい。
角度調節機構は、左右一対のスプロケット間に巻回された無端チェーンの作業車両の進行方向に対する姿勢角度を切削作業に適する範囲で適宜調節可能とするものであり、作業者が切削作業を開始する前に予め角度調節、設定しておくか、もしくは作業走行中に作業者が路面状況等の各種条件に応じて適宜、遠隔操作して角度調節することを可能とする機能を果たすものであり、作業車両の外で作業者が直接角度調節作業を行うものや、運転席から随時遠隔操作可能なもの、あるいは操舵角度の変化に応じて姿勢角度を変化させるものや、カーナビゲーションシステムの道路形状情報等に基づき、搭載されたマイコンのプログラムが逐次最適と判断した姿勢角度に自動的且つ連続的に調節するもの等とすることができる。
脱着機構は、本体フレームを作業車両の適所に充分な強度をもって着脱可能に装着し、作業者の操作によって脱着動作を行うものとする機能を果たし、装着作業を行うと同時に本体フレームの位置決めも行われる構造とし、車両の走行中には脱着作業を行えない安全機構を有するものすべきであり、具体的な装着対象車両としては、除雪トラック、グレーダー、ロータリー車、除雪ドーザー等の各種除雪車両、あるいは充分な搭載能力を有する他の特殊車両やトラック等の一般車両を利用することも可能であり、着脱位置を車両に応じて変更可能な位置決め構造を有するものとすることができ、除雪車両への装着箇所としては、除雪用ブレードやロータリーブレード等よりも後方となる適所に装着するのが望ましいといえる。
スプロケットは、無端チェーンを所定幅に渡ってオープンベルト状に巻回し、回転駆動源からの回転駆動力を無端チェーンに伝達すると共に、底辺側を周回する無端チェーン部分を凍結路面に対して押圧状に支持し、アイスバーンへの切削を可能とする機能を果たすものであり、充分な強度をもって回転力の伝達と無端チェーンの支持とを可能とするものとしなければならず、消耗品として簡便に脱着交換できる取付け構造とすべきであり、無端チェーンの伸び等を調整できるよう左右軸受け部間の距離を伸縮調節できるものとするのが望ましく、必要に応じて底辺側を周回する無端チェーン部分を路面に向けて上側から支持する小型のスプロケットあるいはローラー等を複数個追加したものとすることができ、またそれらの小型スプロケットあるいはローラーにも回転駆動源からの回転力を伝達できる構造とすることも可能である。
無端チェーンは、凍結路面に沿って回転移動し、その外周側に設けた複数の鈎爪を順次連続的に凍結路面に切り込ませアイスバーンの表面に略車幅方向の横縞溝を所定の深さに切削、形成可能とする機能を果たすものであり、アイスバーンに横縞溝を切削できる程度の回転駆動源出力に充分に耐えることができる強度を有するものとすべきであり、回転駆動力に対する耐久強度に秀れ、延伸して老朽化したときには簡便に調整または交換ができるものとすべきである。
鈎爪は、無端チェーン回転外周側の複数箇所に突出して無端チェーンの回転駆動に伴い凍結路面に切り込み、アイスバーンの表面に横縞溝を切削可能とし、切削した氷雪片を無端チェーンの駆動方向に排出可能とする機能を果たし、無端チェーンに一体に形成されたものとすることができる外、無端チェーンに形成された取付け部分に脱着、交換可能に装着されたものとすることができ、少なくとも氷雪に切り込む先端部分は、特に比較的磨耗に強い金属製あるいは硬質樹脂製、セラミックス製等とするのが望ましく、スリップ防止用の横縞溝の車両進行方向のピッチを略均等なものとするよう、無端チェーンの巻回方向に沿って略等間隔に配置させたものとするのがよく、1個の鈎爪毎に複数個の爪を突出、形成し、一回の切削で複数条の溝を刻設できるものとすることが可能である。
回転駆動源は、少なくとも左右何れか一方のスプロケットを所定方向に回転させて無端チェーンを駆動するものであって作業車両の進行方向に所定角度傾斜させるよう巻回した無端チェーンを、該作業車両が走行中に車幅方向の横縞溝を切削可能とする速度で回転駆動させるという機能を果たすものであり、無端チェーンの姿勢角度や作業車両の走行速度に応じて回転駆動速度を適宜変化させるよう制御できるものとするのが望ましく、作業車両を運転する作業者自らの操作によるか、あるいは路面状況あるいは作業車両の走行速度や操舵角度等を自動的に認識するかして好適な回転出力を発生し、車両進行方向に対する横縞溝の切削角度を適宜変更、調節できるものとするのがよい。
以下では、図面に示すこの発明を代表する実施例と共に、その構造について詳述することとする。
図1の無端チェーンの正面図、図2の鈎爪の正面図、図3の回転駆動源および無端チェーンの側面図、図4の凍結路面用刻溝装置を装着したグレーダーの側面図、ならびに図5のグレーダーブレードおよび凍結路面用刻溝装置の側面図に示される事例は路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構5および路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構6、ならびに走行方向に対する傾斜姿勢を調節可能な角度調節機構7を具備し、脱着機構24を介してグレーダーGの除雪用ブレードBの後部に固定されるようにした本体フレーム2を有し、該本体フレーム2に沿う同一仮想線上の両端付近を各々軸受け部25,25とした左右一対のスプロケット26,26が同本体フレーム2に組み込まれると共に、それら左右各スプロケット26,26間には、外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝Mを刻設可能とする鈎爪31,31を突設した無端チェーン3がオープンベルト状に巻回された上、左右スプロケット26,26の一方が所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源4に接続されてなるものとしたこの発明の凍結路面用刻溝装置における代表的な一実施例を示すものである。
当該凍結路面用刻溝装置1は、所定左右長に設定された矩形梁状の補強ビーム部21とその前面に垂下状に一体化された矩形肉厚平板状かあるいはラチス梁状の実装フレーム部22、および該補強ビーム部21の中央後部から上方に延伸され前方に向けて折曲された支持杆部23とからなり、同支持杆部23の前方に向けられた上端部分には、複数本の図示しないボルト・ナットを有しグレーダーGの除雪用ブレードBの背面側シャーシーに脱着可能とする脱着機構24を具備した本体フレーム2を有し、実装フレーム部22左右端の夫々には、軸受け機構部25,25とそれらに対して回転自在に装着された左右一対のスプロケット26,26とが設けられ、左側のスプロケット26には実装フレーム部22の背面に固定された回転駆動源としての駆動用モーター4の回転軸が接続され回転駆動されるようになっている。
左右一対のスプロケット26,26には無端チェーン3がオープンベルト状に巻回され、該無端チェーン3の外周側には1駒起き毎に鈎爪31螺着用のナット部33,33,……を形成し、各ナット部33,33,……の夫々には、先端に超鋼、ステンレス、セラミックスもしくはグラスファイバー樹脂成型品等からなる硬質刃部32を一体化した鈎爪31,31,……を交換可能に螺着したものとしている。
該無端チェーン3の前面、左右側面および天面を覆う略箱型の外観を呈し、同無端チェーン3の凍結路面に対向しアイスバーンに切り込む底辺側周回範囲のみを露出状とする安全用および保護用のチェーンカバー27を実装フレーム部22の対応箇所に脱着可能に装着したものとする。
また、支持杆部23の適所には油圧機構もしくは送りネジ機構等からなる高低調節機構5とコイルバネもしくは油圧等を利用してアイスバーンを切削するのに好適な圧力を発生させ実装フレーム部22を下向きに付勢する下向き圧力調節機構6、および支持杆部23に対する実装フレーム部22の仮想鉛直軸心回りの支持角度を変更可能とする角度調節機構7とを装備したものとなっている。
そして、駆動用モーター4による無端チェーン3の駆動速度Cvは、下記式(1)に従う図示しないフィードバック型の制御装置によって制御されるものとしている。
Cv=Sv*1/sin(90°−θ)……(1)
Cv:チェーン駆動速度、Sv:車両走行速度、θ:チェーンの姿勢角度
上記式(1)について、図6の無端チェーン3の動作を模式的に示す座標図を参照して補足すると、無端チェーン3の姿勢角度θを設定した作業車両Gを所定の速度Svで走行させる場合、切削される横溝Mの車幅方向長さLを底辺とする直角三角形が想定され、無端チェーン3の駆動速度Cvと車両走行速度Svとの関係を三角関数を用いて示すと下記式(2)が得られる。
sin(90°−θ)=Sv/Cv……(2)
上記式(2)を無端チェーン3の駆動速度Cvについて展開すると上記式(1)を得ることができ、該式(1)を用いると、例えば無端チェーン3の姿勢角度θを適宜設定して所定の車両速度Svで走行する場合に最適な無端チェーン3の駆動速度Cvを得ることが可能となり、駆動用モーター(回転駆動源)4の回転速度の自動制御や作業者による変速操作がより的確なものとなる。
(実施例の作用)
以上のとおりの構成からなるこの発明の凍結路面用刻溝装置は、この発明の凍結路面へのスリップ防止用横縞溝の刻設方法に用いることができるものであり、実施例に示した凍結路面用刻溝装置1を使用する手順に従いこの発明における凍結路面へのスリップ防止用横縞溝の刻設方法について以下に開示することとする。
図4および図5中に示すように、当該凍結路面用刻溝装置1をその脱着機構24を介してグレーダーGの除雪用ブレードB後部に装着し、図7の鈎爪の切削開始状態の模式的平面図中に示すように、白抜き矢印で示すグレーダーGの進行方向に対する無端チェーン3の姿勢角度θを車室内からの遠隔操作かもしくは車外での回動操作により、右側前方から左側後方に60°傾斜するよう設定すると、図示しない自動制御装置は適所に設けられた角度センサーかまたは作業者による入力を受け、下記式(1)に従って演算処理を実行することとなる。
Cv=Sv*1/sin(90°−θ)……(1)
この演算処理により、無端チェーン3の駆動速度Cvが自動的にグレーダーGの走行速度Svの2倍に設定され、除雪作業を開始可能な状態となる。
グレーダーGをアイスバーンの路面上に移動させて所定速度Svで走り出すと、先ず除雪用ブレードBが、アイスバーンの上に積もった雪を車両の左側後方に向けて押し除け排出し、続いて駆動用モーター4を起動させ無端チェーン3を車両の走行速度Svの2倍の駆動速度Cvで始動させた上、回転が安定したら高低調節機構5によって無端チェーン3を凍結路面に接触させ、鈎爪31,31,……を氷雪表面に所定深さまで切り込ませるまで降下させる。
このとき下向き圧力調節機構6は凍結路氷面に鈎爪31,31,……を適度な深さまで切り込ませると共に、路面アスファルトまでは達しない程度の適度な押圧力を発揮するものとなる。
切り込みを開始させると、同一の動きをする複数中1個の鈎爪31は、図7の右側前方の位置から図8の鈎爪の切削途中状態の模式的平面図中に実線矢印で示すように、左側後方に向けて車両速度Svの2倍の速度Cvで移動し、図9の鈎爪の切削を終了した状態の模式的平面図中に示すように、白抜き矢印のグレーダーGの進行方向に対して略直交するスリップ防止用の1本の横溝Mを刻設することとなり、同様に複数の鈎爪31,31,……が等間隔を隔てて連続して動作することにより、凍結路面上には、図10の横縞溝が刻設された凍結路面の平面図、および図11の横縞溝の切削作業状態の平面図に示すように、複数の横縞溝M,M,……が等間隔に形成されることとなる。
無端チェーン3の車両進行方向に対する姿勢角度θを60°以外の角度に設定した場合にも、上記式(1)に従って駆動速度Cvを設定することにより、車両進行方向に対して直交状となる横縞溝M,M,……を形成することが可能となり、しかも鈎爪31,31,……によって切り欠かれた氷雪は、作業車両Gの左側に排出されることとなる。
また、無端チェーン3の車両進行方向に対する姿勢角度θを左右逆として60°に設定し、鈎爪31,31,……が車両Gの左側前方から右側後方に向けて駆動されるようにした場合であっても、上記式(1)による駆動速度Cvで駆動することにより、図10同様の横縞溝M,M,……を等間隔で切削することが可能であり、その場合には、切削氷片が車両進行方向に対して右側に排出されることとなる。
無端チェーン3の車両進行方向に対する姿勢角度θを60°に設定したまま、上記式(1)によって得られた無端チェーン3の駆動速度Cvよりも高い駆動速度に設定したものとすると、図12の右端が後方に傾斜された横縞溝の平面図中に示すように、同図12中に白抜き矢印で示す作業車両Gの進行方向に対して右端側が後方に向けて傾斜され、横縞溝M,M,……間のピッチが狭まることとなり、上記式(1)によって得られた無端チェーン3の駆動速度Cvよりも遅い駆動速度に設定すると、図13右端が前方に向けて傾斜させた横縞溝の平面図に示すように、同図13中の白抜き矢印で示される車両G進行方向に対し、右端が前方に向けて傾斜し、横縞溝M,M,……間のピッチが広がることとなる。
このように、グレーダーGの進行方向に対する無端チェーン3の姿勢角度θ、同作業車両Gの走行速度Svおよびチェーン駆動速度Cvを適宜操作することにより、左右何れかに傾斜させた横縞溝M,M,……や車両G進行方向のピッチ間隔等を様々に変更、調節し、凹凸や起伏の激しい道路や急カーブあるいは傾斜しているカーブ等の路面状況に応じたパターンの横縞溝M,M,……を刻設することが可能となる。
また、長距離に渡って凍結路面に切削作業を行って帰還した後、無端チェーン3の鈎爪31,31,……を点検したところ、硬質刃部32,32,……が磨耗しているのを発見したときには、各鈎爪31,31,……をナット部33,33,……から取り外して新しいものと交換することにより、新品の無端チェーン3と同等の性能を回復することができるものとなって経済的に維持することが可能であり、しかも、チェーンカバー27を取り外せば、無端チェーン3やスプロケット26,26等も簡便且つ迅速に交換することができるため、厳冬期の夜間等にあっても短時間の中に修理作業を終え、直ちに除雪および凍結路面の切削作業に出動することが可能となる。
(実施例の効果)
以上のような構成からなる実施例の凍結路面用刻溝装置1は、前記この発明の効果の項で記載の特徴に加え、装着の対象をグレーダーGとし除雪用ブレードBの後部に装着してあることから、一度の走行によってアイスバーン上の除雪を行うと同時に露出させたアイスバーンの表面に横縞溝M,M,……を切削することができるものとなり、従前までであればグレーダーGによる除雪作業の後に融雪剤や凍結防止剤の散布車両を走らせていたものが、こうした重複的な作業が一切不要となり、しかも、融雪剤や凍結防止剤等の薬剤を使わずに滑り止め作業を完了できることになって効率的で経済性にも秀れる上、これまでに多発していたアイスバーン上を走行する融雪剤等の散布車両のスリップ事故も防止可能となり、より安全な除雪作業を行うことができるものとなる。
また、無端チェーン3の駆動速度Cvを、同無端チェーン3の姿勢角度θと作業車両Gの走行速度Svとに関連付けた下記式(1)を用いて制御することにより、一般車両の進行方向に略直交する横縞溝M,M,……を刻設することができる。
Cv=Sv*1/sin(90°−θ)……(1)
さらに無端チェーン3の姿勢角度θを60°に設定しておけば上記式(1)の条件下においてチェーン駆動速度Cvを常時、作業車両Gの走行速度Svの2倍となるよう設定することにより、グレーダーGが周囲の交通状況に応じて加速、減速したときにも切削角度やピッチが変わらず同一の横縞溝M,M,……を連続的に切削することができるものとなる。
更にまた、上記式(1)によって得られるチェーン駆動速度Cvよりも速く、もしくは遅いチェーン駆動速度に設定した場合や、上記式(1)とは関係無くチェーンの姿勢角度θおよびチェーン駆動速度Cvを適宜設定した場合等には、夫々の条件に応じて作業車両Gの進行方向に対し右端側が後方に傾斜した横縞溝M,M,……や左端側が後方に傾斜した横縞溝M,M,……等の外、横縞溝M,M,……間のピッチを変化させたもの等様々な横縞溝M,M,……を刻設することが可能となり、凍結路面の状況に応じて最適な制動性を確保したり、排水方向を適正に設定することができるという利点を得られることになる。
(結 び)
叙述の如く、この発明の凍結路面用刻溝装置およびそれを利用したスリップ防止用横縞溝の刻設方法は、その新規な構成によって所期の目的を遍く達成可能とするものであり、しかも、比較的簡素な構造で製造も容易であり、厳冬期や深夜の出動が多い除雪車の整備性を大幅に改善するものとなって突発的な故障にも素早い対応が可能となり、より確実に除雪作業を遂行できるようになる上、装着対象車両にも大きな制限を受けないので緊急時にも対応し易く、除雪車両に装備することによって除雪作業と同時にスリップ防止処理を行うことができると共に、融雪剤散布車両等の走行も不要として従前までの除雪、融雪作業に比較して遥かに安全且つ経済的に行うことができるだけではなく、薬剤の散布による自然環境や人体への悪影響の懸念をも払拭することができるものとなることから、道路を管理する各公共団体や国や都道府県および市町村等から高く評価され、広範に渡って利用、普及していくものになると予想される。
図面は、この発明の凍結路面用刻溝装置およびそれを利用した凍結路面へのスリップ防止用横縞溝の刻設方法の技術的思想を具現化した代表的な一実施例を示すものである。 無端チェーンの形状を示す正面図である。 無端チェーンのスプロケットへの巻回範囲を拡大して示す正面図である。 駆動用モーターおよび無端チェーンを示す側面図である。 凍結路面用刻溝装置を装着した除雪車両を示す側面図である。 除雪用ブレード後方に装着した凍結路面用刻溝装置を示す側面図である。 無端チェーンと作業車両との速度比を示す模式図である。 鈎爪の切削開始状態を示す平面図である。 鈎爪の切削途中状態を示す平面図である。 鈎爪の切削終了状態を示す平面図である。 凍結路面への横縞溝の切削状態を示す平面図である。 走行に伴い横縞溝を切削する除雪車両を示す平面図である。 左端が後方に傾斜した横縞溝を示す平面図である。 右端が後方に傾斜した横縞溝を示す平面図である。
符号の説明
1 凍結路面用刻溝装置
2 本体フレーム
21 同 補強ビーム部
22 同 実装フレーム部
23 同 支持杆部
24 同 脱着機構
25 同 軸受け機構部
26 同 スプロケット
27 同 チェーンカバー
3 無端チェーン
31 同 鈎爪
32 同 硬質刃部
33 同 ナット部
4 駆動用モーター(回転駆動源)
5 高低調節機構
6 下向き圧力調節機構
7 角度調節機構
G グレーダー
B 同 除雪用ブレード
M 横溝(横縞溝M,M,……)
L 同 横溝の幅方向長さ
θ チェーンの姿勢角度
Cv チェーン駆動速度
Sv 車両走行速度

Claims (7)

  1. 路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとしたことを特徴とする凍結路面用刻溝装置。
  2. 路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとし、車両走行方向に対する角度姿勢を適宜調節して車両走行中に回転駆動する無端チェーンの複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能にしてなるものとしたことを特徴とする凍結路面用刻溝装置。
  3. 路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して除雪用車両の除雪機構の後方に配置、固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとしたことを特徴とする凍結路面用刻溝装置。
  4. 路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、当該無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する角度姿勢を適宜調節し、車両走行中に回転駆動する無端チェーンの複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能となるようにしたことを特徴とするスリップ防止用横縞溝の刻設方法。
  5. 路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、当該無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する角度姿勢を適宜角度θに調節し、車両走行速度Svに1/sin(90゜−θ)を乗じた速度Cvで無端チェーンを回転駆動させ、その複数の鈎爪夫々が、車両の走行と同時に車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能となるようにしたことを特徴とするスリップ防止用横縞溝の刻設方法。
  6. 路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、当該無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する角度姿勢を60゜に調節した上、同無端チェーンを車両速度の2倍の速度で回転駆動させ、複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可となるようにしたことを特徴とするスリップ防止用横縞溝の刻設方法。
  7. 路面に対する接近距離を調節可能な高低調節機構および/または路面への押圧力を調節可能な下向き圧力調節機構、ならびに走行方向に直交する鉛直軸を中心とする姿勢について走行方向に適宜角度調節可能とする角度調節機構を具備し、脱着機構を介して車両適所に固定されるようにした左右に長い本体フレームを有し、該本体フレームには、その左右端付近に配した一対のスプロケットにオープンベルト状に巻回されて同本体フレームに沿う同一垂直面内を周回軌道として周回し得る如くした無端チェーンを組み込むようにすると共に、該無端チェーンには、その外周側の複数適所に路面アイスバーンに横溝を刻設可能とする鈎爪を、同無端チェーン周回軌道上から外方に向けて突設した上、それら左右スプロケットの少なくとも何れか一方には、所定方向の回転駆動力を与える回転駆動源が接続されてなるものとした凍結路面用刻溝装置を用い、車両走行中に回転駆動する当該無端チェーンの複数の鈎爪が、夫々車両幅方向一端前方から同方向他端後方に移動する過程で、路面アイスバーンに車幅方向のスリップ防止用横縞溝を刻設可能とし、しかも、同無端チェーンの周回軌道が属す垂直面の、車両走行方向に対する姿勢角度θを適宜変更してスリップ防止用横縞溝のピッチを変更し、あるいは車両走行速度に対する無端チェーンの回転速度を速め、もしくは遅くする等適宜調節して車幅方向の何れか一方端を進行方向に対し前後方向に適宜傾斜させるようスリップ防止用横縞溝を刻設可能となるようにしたことを特徴とするスリップ防止用横縞溝の刻設方法。
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