JP4149046B2 - 重荷重用空気入りラジアルタイヤ - Google Patents

重荷重用空気入りラジアルタイヤ Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、重荷重用空気入りラジアルタイヤ、より詳細にはトラック及びバスなどの重車両の使途に供するタイヤに関し、特に、軽量化のためベルトを3層のゴム被覆コード層により構成したタイヤの、ベルトの耐セパレーション性、コーナリング性能などの諸性能は優位に保持した上で、トレッド部の耐カット性、なかでもベルトの耐カット性を向上させ、悪路走行での耐久性を高めた長寿命な重荷重用空気入りラジアルタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】
トラック及びバスなどの重車両に使用する重荷重用空気入りラジアルタイヤは、図9に示すように、一般に、トレッド部39のベルト40は4層のゴム被覆コード層41〜44により構成し、カーカス2に最も近く位置する第一コード層41のコードは、トレッド部39の円周を含む平面(タイヤ赤道面Eと平行な平面)に対して比較的大きな傾斜角度で配列し、第二コード層42及び第三コード43のコードは、上記平面を挟んで交差する配列とし、この故をもって第二コード層42及び第三コード層43はコード交差層45と呼び、そして第四コード層44のコードは、第三コード層43のコードと同じ向きの配列とし、かつ傾斜角度も第三コード層43のコードとほぼ同じとする。なおベルト40のコード層41〜44のコードにはスチールコードを適用するものであり、以下同じである。
【0003】
上記のベルト40を備えるタイヤが、悪路、例えば砕石や小岩石などが散在する悪路を荷重負荷の下で転動すると、トレッド部39は、砕石や小岩石などの鋭い角縁部を踏みつけ、往々にしてベルト40に達するカット傷を受けることがある。そのため、カットによるベルト損傷が致命傷となるのを少しでも回避することを狙い、ベルトのカット受傷を最外コード層の第四コード層44で止めるように、第四コード層44の主たる役割を保護層とする構成が提案されている。
【0004】
その一方で、乗用車用空気入りラジアルタイヤなどと同様に、重荷重用空気入りラジアルタイヤにも軽量化の要請が強まり、そのためタイヤ重量のなかで大きな割合を占めるベルトを4層のコード層から3層のコード層とすることが提案されている。この3層コード層のベルトは、カーカスに最も近い第一コード層のコードを、先に述べた平面に対し比較的大きな傾斜角度で配列し、第二コード層と第三コード層を先に触れたコード交差層とし、このコード交差層それぞれのコードを上記の平面に対し比較的小さな傾斜角度で配列するものである。
【0005】
この種の3層ベルト構成をもつタイヤについて、例えば特開平7−186613号公報が開示するタイヤは、ベルトを3枚のブレーカ(先に述べたコード層をいう)で構成し、カーカスから数えて3番目の第三ブレーカの強力が最も不足するという知見の下で、第三ブレーカの単位長さ当りの強力を第一、第二ブレーカの強力に比しより高める、というものである。これによりタイヤのトレッド部が砕石や小岩石などの異物に乗り上げたとき、せいぜい第三ブレーカのコード切れに止め、バーストなどの致命的故障を、安価にかつ有効に阻止することができる、としている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報が開示するタイヤについて実際に検証した結果、このタイヤのベルトは第二コード層と第三コード層とを交差コード層とし、かつこれら各層のコードの交差角度を比較的小さくしているため、タイヤに所定内圧を充てんした際、第二及び第三コード層の各層のコードには大きな張力が作用し、第三コード層の単位長さ当りのコード強力(具体的には引張強さ、以下同じ)を折角高めていても、砕石や小岩石などの異物によるコード切れを十分に抑制することができないことが分かった。なぜなら大きな張力が作用しているコードは、カット入力に対し対抗する余力が大幅に減少しているからである。
【0007】
また、図10に荷重負荷の下で転動するタイヤの正面の一部を示すように、タイヤのトレッド部が路面30上に存在する、ある程度大きな砕石又は岩石などの突起異物31に乗り上げたとき、ベルト29には矢印32の向きの曲げ力が作用する結果、最外コード層28のコードは局部的な座屈(バックリング)現象が生じ易く、この座屈が繰り返し生じるとコードの疲労が進み、結局コード切れに至る故障も見られる。
【0008】
さらにまた、荷重負荷の下で転動するタイヤのトレッド部が砕石や小岩石に乗り上げるとき、トレッド部にパターンを形成するためトレッドゴムに設けた溝のうち、特にトレッド部内方からトレッド部端に向け延びる多数本の横方向溝のいずれかに砕石や小岩石の鋭い角縁部が食い込むと、横方向溝底からベルトまでのトレッドゴム厚さが薄いため、砕石や小岩石の鋭い角縁部は比較的容易にトレッドゴムを貫通してベルトに至り、容易に貫通する分の大きなカットエネルギをもつ砕石や小岩石の鋭い角縁部はベルトを切断し易くする。よってこの横方向溝におけるベルトのカット受傷の問題も解決しなければならない。
【0009】
従って、この発明の請求項1〜4に記載した発明は、ベルトを3層のコード層で構成し軽量化を保持することを前提とし、ベルトの耐セパレーション性、コーナリング性能などタイヤに求められる諸性能は4層ベルトの従来タイヤと同等以上の優れたレベルを有し、悪路走行における、トレッドパターンの横方向溝における耐カット性を含めたタイヤ全体としてのベルトの耐カット性と、ベルトの最外コード層コードの耐疲労性との両者を同時に大幅に向上させることができる、長寿命な重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため、この発明の請求項1に記載した発明は、一対のビード部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり一対のサイドウォール部とトレッド部とを補強する1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードになるカーカスと、カーカスの外周でトレッド部を強化するベルトとを備え、該ベルトは3層のゴム被覆コード層を有し、これらコード層のうち最内コード層及び中間コード層は、各層のコードがトレッド部円周を含む平面を挟み互いに交差するコード交差層になり、トレッド部はその内方からトレッド部端に向け延びる多数本の横方向溝を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
最内コード層及び中間コード層それぞれのコードは、上記平面に対し10〜25°の範囲内の傾斜角度を有し、
最外コード層のコードは、中間コード層コードの上記平面からの傾斜角度を測る向きと同じ向きに測って上記平面に対し45〜115°の範囲内の傾斜角度を有し、
上記横方向溝の溝幅中央を連ねる線は、最外コード層の上記平面からの傾斜角度を測る向きと同じ向きに測って、最外コード層コードの軸線と20°以上の傾斜角度差を有し、
最外コード層のコード被覆ゴムは、200kgf/cm2 以上の圧縮弾性率を有することを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤである。
【0011】
ここに上記の圧縮弾性率は以下に述べる方法に従い算出した値を用いるものとする。すなわち、図6に示すように、直径dが14mm、高さhが28mmの円柱状の空洞部をもつ金属製、例えばスチール製の治具33の空洞部にゴム試験片34を隙間なく充てんし、この治具33を、図7に示すように、圧縮試験機35にセットし、ゴム試験片34の上下面に対し速度0.6mm/分で荷重Wを負荷させ、このときのゴム試験片34の変位量をレーザー変位計36で測定し、荷重Wと変位との関係から圧縮弾性率を算出する。
【0012】
横方向溝の配設方向と最外コード層コードの配列方向とは重要な関係を有し、そこで請求項2に記載した発明のように、上記横方向溝の溝幅中央を連ねる線と、上記最外コード層コードの軸線とは上記平面を挟んで互いに交差するのが適合する。ここに横方向溝は少なくともトレッド部の中央領域に設けるものとする。この中央領域とは、トレッド部の踏面幅を4等分した、その1/4幅をタイヤ赤道面の両側に振り分けた領域をいう。
【0013】
またベルト端部、特にコード交差層端部の耐セパレーション性を優位に確保するため、好適には、請求項3に記載した発明のように、最内コード層及び中間コード層の少なくとも一方のコード層端部は、該端部を包み込むシート状エンドカバーゴムを有し、該エンドカバーゴムを有するコード層端部の内外両面の少なくとも一方面は、コードの存在位置で山部を形成し、かつ隣り合うコード間位置で谷部を形成する波状面を有し、山谷相互間の高低差が0.05〜0.25mmの範囲内にあるものとする。
【0014】
優位な耐セパレーション性確保の別の手段としては、請求項4に記載した発明のように、最内コード層及び中間コード層の少なくとも一方のコード層の幅端面と全周にわたり接合するゴム層を有し、該ゴム層の幅は0.05〜5.00mmの範囲内とする。
【0015】
前述のカーカスのプライコード及びベルト各層のコードはいずれもスチールコードが適合する。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の形態の一例を図1〜図5に基づき説明する。
図1は、この発明による重荷重用空気入りラジアルタイヤのトレッド部の一部を取り出し、トレッドゴムの一部を切り取りベルト及びカーカスを露出させた斜視図であり、
図2は、図1に示すタイヤのトレッド部の一部の正面展開を示し、トレッドゴムを切り取りステップダウンカットを施したベルト展開図と、トレッドパターン展開図とを合わせ示す説明図であり、
図3は、ベルトのコード交差層のいずれか一方の層端部例の斜視図であり、
図4は、ベルトのコード交差層のいずれか一方の層端部の拡大断面図であり、
図5は、ベルトのコード交差層のいずれか一方の層端部の別の例の斜視図である。
【0017】
図1において、重荷重用空気入りラジアルタイヤ(以下タイヤという)1は、一対のビード部(図示省略)及び一対のサイドウォール部(図示省略)と、両サイドウォール部に連なるトレッド部2とを有し、トレッド部2は踏面側にトレッドゴム3を備える。またタイヤ1は、一対のビード部内に埋設したビードコア(図示省略)相互間にわたり一対のビード部、一対のサイドウォール部及びトレッド部2を補強する1プライ以上、図示例は1プライのゴム被覆ラジアル配列コードのカーカス4と、カーカス4の外周でトレッド部2を強化するベルト5とを備える。
【0018】
図1及び図2を合わせ参照し、ベルト5は3層のゴム被覆コード層6、7、8により構成し、カーカス4に最も近い最内コード層6及び中間コード層7それぞれのコード6a、7aはトレッド部2の円周を含む平面Pを挟み互いに交差する配列とし、最内コード層6と中間コード層7とはコード交差層9を形成する。最内コード層6のコード6aと、中間コード層7のコード7aとは、平面Pに対し10〜25°の範囲内、好ましくは15〜22°の範囲内の傾斜配列とする。コード6aの平面Pに対する傾斜角度αの測定方向を矢印で示し、コード7aの平面Pに対する傾斜角度δの測定方向を矢印で示す。図1、2に示す平面Pはタイヤ赤道面上に存在するが、後述する例のように、平面Pはトレッド部2のいずれに位置しても良い。
【0019】
図2の下方図を参照して、最外コード層8のコード8aは、中間コード層7のコード7aの平面Pからの傾斜角度αを測る向き(図の矢印の向き)と同じ向き(図の矢印の向き)に測って、平面Pに対し45〜115°の範囲内、好ましくは50〜100°の範囲内の傾斜角度βを有するものとし、最外コード層8のコード8aの被覆ゴム8bは200kgf/cm2 以上の圧縮弾性率を有するものとする。この圧縮弾性率は先に述べた測定方法に従い求めた値である。
【0020】
図2の上方に示すトレッドパターンの展開図を参照し、このタイヤのトレッドパターンは、トレッドゴム3(図1参照)に形成した、周方向に直状に延びる4本の周方向溝10、11と、互いに隣り合う周方向溝10、10及び周方向溝10、11相互間にわたりそれぞれの周方向溝に開口する多数本の横方向溝12、13、14とにより区画形成したブロック15、16、17それぞれのブロック列をトレッド部2の中央領域とその近傍領域とに備え、トレッド部の両側領域には周方向溝11とこれに開口する多数本の横方向溝18とにより区画形成したブロック19の列を備える。
【0021】
ここに、図2に示す例は、トレッド部2全領域がブロックで形成されたブロックパターンの例であるが、この発明のトレッド部2は、周方向溝と横方向溝とにより区画形成するブロックの列を少なくともトレッド部中央領域(先に定義した領域)に備えるものとし、中央領域の両側領域にはリブなど別の陸部を備えることを可とする。
【0022】
トレッド部2の中央のブロック列の各ブロック15をトレッド部2の周方向に区画形成する横方向溝12を通る平面P(ここではタイヤ赤道面)に関し、最外コード層8のコード8aの傾斜角度βを図2の矢印の向きに測る向きと同じ向きに測って、横方向溝12の幅中央を連ねる線12Lの平面Pに対する傾斜角度γは、最外コード層8のコード8aの軸線と20°以上の傾斜角度差を有するものとする。
【0023】
同様に、ブロック15の列の両側に位置するブロック列の各ブロック16、17をトレッド部2周方向に区画形成する横方向溝13、14を通る平面P1 、P2 (タイヤ赤道面と平行な平面)に関し、最外コード層8のコード8aの傾斜角度βを図2の矢印の向きに測る向きと同じ向きに測って、横方向溝13、14の幅中央を連ねる線13L、14Lの平面P1 、P2 に対する傾斜角度γ1 、γ2 は、最外コード層8のコード8aの軸線と20°以上の傾斜角度差を有するものとする。ここでトレッド部2両側のブロック19をトレッド部周方向に区画形成する横方向溝18についても上記と同じである。
【0024】
ここで、傾斜角度γ、γ1 、γ2 が最外コード層8のコード8aの軸線と20°以上の傾斜角度差を有するとは、コード8aの傾斜角度βに関し、β>γ、β>γ1 、β>γ2 の場合が存在し、そのときは、β−γ≧20°、β−γ1 ≧20°、β−γ2 ≧20°であり、かつβ<γ、β<γ1 、β<γ2 の場合も存在し、そのときは、γ−β≧20°、γ1 −β≧20°、γ2 −β≧20°であるということである。
【0025】
さて、先に述べたように、最内コード層6のコード6aと、中間コード層7のコード7aとは、平面Pに対し10〜25°の範囲内、好ましくは15〜22°の範囲内の傾斜配列とする一方、最外コード層8のコード8aは、中間コード層7のコード7aの平面Pからの傾斜角度αを測る向きと同じ向きに測って、平面Pに対し45〜115°の範囲内、好ましくは50〜100°の範囲内の傾斜角度βとすることにより、図2の下方に矢印Fxで示すように、タイヤ1に内圧を充てんした際にベルト5に生じるトレッド部2の周方向張力Fxは、平面Pに対し傾斜角度が小さなコード交差層9を形成する最内コード層6及び中間コード層7のコード6a及びコード7aが主として負担し、最外コード層8が負担すべき張力を大幅に減少させることができる。
【0026】
このことにより、荷重負荷の下で転動するタイヤ1のトレッド部2が鋭利な角縁を有する砕石や小岩石などの異物に乗り上げたとき、たとえ角縁がトレッドゴム3を貫通してベルト5に達したとしても、最外コード層8のコード8aは切れ難くなり、耐カット性に基づくタイヤ1の耐久性が向上する。
【0027】
また、図2を参照して、タイヤ1に内圧を充てんしたときベルト5に生じる張力Fxにより、ベルト5はタイヤ1の放射方向に張り出す傾向を有し、その結果ベルト5は全体として矢印で示す幅方向内側に収縮し、ベルト5の各層6、7、8のコード6a、7a、8aはそれぞれ傾斜角度α、β、δが減少する方向へ変化しようとする。しかしこのベルト5の構成下では、最外コード層8のコード8aは、そのの傾斜角度βが最内コード層6及び中間コード層7それぞれのコード6a、7aの傾斜角度に比し著しく大きいため、傾斜角度減少度合いがコード6a、7aに比し極めて少なく、その結果、最外コード層8は幅方向への収縮が生じ難い傾向を示す。
【0028】
このことは、最外コード層8がコード交差層9の幅方向収縮を抑制するように働くことに外ならず、それというのも最外コード層8のコード8aがコード交差層9に対しいわばつっかえ棒のような作用を及ぼしているからである。幅方向収縮を抑制されるコード交差層9はトレッド部2の周方向剛性が増大し、その結果、3層構成のベルト5を備えるでタイヤ1でもコーナリングパワ(以下CPという)が向上して従来の4層構成のベルトを備えるタイヤと同等以上のコーナリング性能を発揮することができる。さらにコード交差層9の周方向剛性増大は、タイヤ1への内圧充てん時のタイヤの径成長を抑制し、この抑制はベルト5の端部、特にコード交差層9端部の耐セパレーション性向上に大きく貢献する。
【0029】
なお最内コード層6及び中間コード層7それぞれのコード6a、7aの平面P、P1 、P2 に対する傾斜角度α、δは互いにほぼ等しくするのが、コード6a、7aに均等に張力を負担させる上で好ましい。またコード6a、7aの傾斜角度α、δを10〜25°の範囲内としたのは、傾斜角度α、δが10°未満では最内コード層6と中間コード層7との端部に生じる層間せん断ひずみが大きくなり過ぎ、この端部にセパレーション故障を発生し易くする一方、傾斜角度α、δが25°を超えると内圧充てんタイヤ1でベルト5に作用する張力Fxにより、最外コード層8の幅方向収縮抑制が十分に効果を発揮することができなくなり、コード交差層9としての周方向剛性が著しく低下してCP特性の劣化とタイヤの径成長増加とをもたらすからである。
【0030】
さらに、図8にベルト5を備えるタイヤ1と、従来の4層構成のベルトを備えるタイヤのCP特性の比較線図を示すように、ベルト5の最外コード層8のコード8aの傾斜角度βを種々に変えたとき、従来タイヤのCPを100とする指数で示すレベル以上のCP指数を示す傾斜角度βが適正範囲であり、この適正傾斜角度βは45〜115°の範囲内であることが分かる。傾斜角度βが45°未満でも傾斜角度βが115°を超えても従来タイヤよりCP特性が低下するので不可である。このことから、最外コード層8のコード8aが、コード交差層9の幅方向収縮に対しつっかえ棒状の役を果し、コード交差層9の周方向剛性を高めていることが裏付けられる。
【0031】
さらに比較的大きな砕石や岩石などの異物が散在する路面上をタイヤ1が転動し、これら大きな異物に乗り上げたとき、図10に基づき先に説明したように、ベルト5の最外コード層8は大きな曲率での曲げ変形が強いられる結果、局所的に大きな圧縮力が作用し、最外コード層8のコード8aには座屈が生じるところ、最外コード層8のコード8aの被覆ゴム8bには200kgf/cm2 以上の圧縮弾性率をもつゴムを適用することにより、被覆ゴム8bの圧縮抵抗力を増大させ、最外コード層8のコード8aの座屈変形を阻止させることが可能となる。その結果、タイヤ1が比較的大きな砕石や岩石などの異物にしばしば乗り上げても、最外コード層8のコード8aの座屈疲労によるコード切れ発生を阻止することができる。圧縮弾性率が200kgf/cm2 未満ではこの効果が不十分であり、不可である。
【0032】
また、タイヤは転動する路面上の砕石や小岩石などの異物の鋭利な角縁が横方向溝12、13、14の溝底に食い込み、角縁の長さ方向が横方向溝12、13、14が延びる方向に沿っている場合、横方向溝12、13、14が延びる向きと、最外コード層8のコード8aが延びる向きとが互いに揃っているか、乃至は互いの方向が僅かに異なる程度では、異物の角縁は、溝底下の薄いトレッドゴム3を貫通してベルト5の最外コード層8に達した後、異物の角縁は容易に最外コード層8を通り抜け、大きな張力を負担し、それ故にカット入力に対する抵抗余力が少ない中間コード層7のコード7aを切断する。なぜなら、最外コード層8でカット入力に抵抗すべきコード8aが殆ど存在しないか、乃至コード8a本数が極く僅かだからである。
【0033】
これに対し、横方向溝12、13、14の幅中央を連ねる線12L、13L、14Lの平面P、P1 、P2 に対する傾斜角度γ、γ1 、γ2 と、最外コード層8のコード8aの軸線との間で20°以上の傾斜角度差を付すことにより、上述した異物の鋭利な角縁が、横方向溝12、13、14の溝底に揃って進入して、溝底下のトレッドゴム3を切断し、最外コード層8に達しても、そこには最外コード層8の多数本のコード8aが存在していて、しかもこれらコード8aは張力負担率が僅かであるからカットに対抗する十分な余力を有しているので、異物の角縁の進入は最外コード層8で止めることができ、中間コード層7のコード7a切断を阻止することができる。
【0034】
以上述べたところから、横方向溝12、13、14の溝幅中央を連ねる線12L、13L、14Lと、最外コード層8のコード8aの軸線とは、平面P、P1 、P2 を挟んで互いに交差させるものとする。
【0035】
なおこの発明にあっては周方向溝10、11を必ずしも必要とせず、この場合は、横方向溝12のトレッド部2端寄り部分、13、18と、横方向溝12のトレッド部2端寄り部分、14、18とでラグを形成したラグパターンを備えるタイヤ1としても良い。
【0036】
また好適実施形態として、図3及び図4に示すように、最内コード層6及び中間コード層7の少なくとも一方のコード層の幅方向端部に、これを包み込むシート状エンドカバーゴム20を配設する。エンドカバーゴム20を備える最内コード層6、中間コード層7端部のタイヤ半径方向(以下半径方向という)内面21a及び半径方向外面21bの少なくとも一方面、図示例は両内外面21a、21bは、コード6a、7aの存在位置で山部を形成し、層内で互いに隣り合うコード6a、7a間位置で谷部を形成する。これに合わせ、エンドカバーゴム20の表面22も山22aと谷22bとの波状面を有する。山22aはコード6a、7aの存在位置23に対応し、谷22bは互いに隣り合うコード6a、7a間位置24に対応する。山22aと谷22bとの相互間高低差Hは0.05〜0.25mmの範囲内とする。この高低差Hを設けることにより、コード交差層9を形成する最内コード層6と中間コード層7との端部のセパレーション発生を抑制することに大きく寄与する。
【0037】
エンドカバーゴム20の表面における山22aと谷22bとの高低差Hを0.05〜0.25mmの範囲内としたのは、高低差Hが0.05mm未満ではコード交差層9端部のセパレーション発生の抑制効果が実用上殆どなく、高低差Hが0.25mmを超えるようにすると、未加硫タイヤ成型時において、ベルトのコード層部材を互いに張合わせるとき、タイヤ1で谷22bとなる凹部に多量の空気を包み込み、この空気包み込み部分は未加硫タイヤの加硫成型によっても互い接着せず、この部分からセパレーションが発生するので、いずれも不可である。
【0038】
最内コード層6、中間コード層7端部の内面21a及び外面21bと、エンドカバーゴム20の表面22とを波形にくせ付けする方法は、例えば、ベルト5のコード交差層9のコード層6、7となる未加硫コード層部材の長尺コード層部材をカレンダロールにより製造する際に用いるスチールコードを配列方向に並べ揃える櫛ロールと同様なロールを用い、所定寸法に切り揃えた未加硫ゴム被覆コード層部材の少なくとも端部をその少なくとも一方面を押圧するか、又はコード6a、7aの未加硫被覆ゴムのゲージを薄くするか、いずれかで波形を形成する。なお後者の方法を用いる場合、被覆ゴムゲージが薄過ぎると未加硫部材段階でコード6a、7aが露出し易くなるため、これを考慮してゲージを設定する。
【0039】
また、図5に示すように、エンドカバーゴム20の代わりに、最内コード層6及び中間コード層7の少なくとも一方のコード層の幅端面に、コード層全周にわたるゴム層25を接合させる。このゴム層25を設けることにより最内コード層6のコード6a端、中間コード層7のコード7a端のトレッドゴム3内への突出を解消することができ、コード交差層9の端部の耐セパレーション性向上に寄与させる。このときゴム層25の幅aは0.05〜5.00mmの範囲内とする。
【0040】
ゴム層25の幅aを0.05〜5.00mmの範囲内とするのは、幅aが0.05mm未満ではセパレーション故障発生の抑制効果が小さくなり過ぎ、幅aが5.00mmを超えるようにしようとすれば、未加硫タイヤ成型に当り、最内コード層6の未加硫コード層部材、中間コード層7の未加硫コード層部材を成型ドラム上に供給するための送り出し装置から未加硫コード層部材を送りだすとき、ゴム層25となるべき未加硫ゴム部材が垂れ下がり、又は捲れ上がりなど、作業性を損ねる問題が発生するので、いずれも不可である。
【0041】
ゴム層25を設ける場合にはエンドカバーゴム20を配設せずとも良いが、ゴム層25とエンドカバーゴム20の双方を適用することもできる。双方適用の場合には、必ずしも先に述べたエンドカバーゴム20の表面22を波状表面22a、22bとする必要はない。なお生産性の点でゴム層25及びエンドカバーゴム20は、最内コード層6のコード被覆ゴム、中間コード層7のコード被覆ゴムと同一配合組成ゴムとするのが好ましい。この場合ゴム層25により最内コード層6のコード6a端、中間コード層7のコード7a端を同一ゴムで保護することができ、耐セパレーション性向上の点で有利である。
【0042】
実験その一]ベルトの性能を評価するため、ベルト構造の異なる、参考例1〜14、比較例1〜6、および、従来例のタイヤを準備した。これらのタイヤは、トラック及びバス用ラジアルプライタイヤで、サイズが11R22.5であり、図1〜図5に示す構成に従い、ベルト5は3層の最内コード層6、中間コード層7、最外コード層8からなり、最内コード層6と中間コード層7とでコード交差層9を形成する。コード層6、7、8のコード6a、7a、8aはいずれも1×0.34+6×0.34のスチールコードであり、コード打込数は18.0本/50mmである。
【0043】
ベルト5のコード層数、各コード層のコード傾斜角度δ(°)、α(°)、β(°)及び最外コード層8のコード被覆ゴムの圧縮弾性率(kgf/cm2 )を表1に示す。表1には従来例タイヤ及び比較例タイヤを含めるため、コード傾斜角度δ(°)、α(°)、β(°)は、カーカス4側から順に符号1B、2B、3B、4B(但し4Bは参考例、比較例には存在しない)を付したコード層のコード傾斜角度として示した。また傾斜角度の数値の前に付した符号Rはコード、横方向溝が右上がり配列をあらわし、符号Lはコード、横方向溝が左上がり配列をあらわす。
【0044】
カーカス4は1プライであり、この1プライは(3+9+15)×0.175のスチールコードのラジアル配列のゴム被覆になる。その他の構成は慣例に従うものとした。以上の構成をもつ参考例1〜14のタイヤを準備すると同時に、これら参考例タイヤを評価するため、ベルトを4層のコード層で構成した他は全て参考例タイヤに合わせた従来例タイヤと、ベルト5の傾斜角度と最外コード層8のコード被覆ゴム8bの圧縮弾性率の少なくとも一つがこの発明の範囲外である比較例1〜6のタイヤとも併せ製造し、これらタイヤ全てについて上記内容を表1に記載した。
【0045】
【表1】
Figure 0004149046
【0046】
参考例1〜14のタイヤ、従来例タイヤ及び比較例1〜6のタイヤを供試タイヤとして、ベルトのカット試験、最外コード層のコード折れ試験及びコード交差層の耐セパレーション性試験(耐久性試験)と、またCP測定によるコーナリング性能試験とを実施した。以下これらの試験方法を述べる。
【0047】
A.ベルトのカット試験;
タイヤの赤道面Pにもっとも近いブロック15に、90°の角度の先端部をもつスチール製の充てん物を噛み込ませて、いわゆる「石噛み状態」としたタイヤに、7.5kgf/cm2 の内圧を充てんし、荷重2750kgf /本を負荷させた状態で1万km走行させ、その後、このタイヤを解剖し、最外コード層のコードが切断されているか否かを調べ、コード切断の有無で耐久性を評価した。表1に「あり」、「なし」を記載した。
【0048】
B.最外コード層のコード折れ試験;
半径30mmの半球をドラム試験機のドラム表面に固着し、この半球を、充てん内圧7.5kgf/cm2 、負荷荷重2750kgf のタイヤのほぼトレッド部中央に位置させた状態で、1万km走行させた後、タイヤを解剖に付し、最外コード層のコードが折損しているか否かを調べ、コード折損の有無で耐久性を評価した。表1に「あり」、「なし」を記載した。
【0049】
C.コード交差層の耐久性試験;
充てん内圧7.5kgf/cm2 、負荷荷重2750kgf 、横力0.3g(重力加速度)を作用させた状態で1000km走行させた後、タイヤを解剖に付し、中間コード層の端部に発生している亀裂長さを測定し、亀裂長さの逆数により耐久性を評価した。表1に評価結果を示す。なお表1に示す数値は従来例タイヤの値を100とする指数であり、数値が大なるほど良い。
【0050】
D.コーナリング性能試験;
充てん内圧7.5kgf/cm2 、負荷荷重2750kgf の条件としたタイヤ車輪(リムサイズは8.25)をドラム試験機のドラム上で走行させ、スリップ角度を1〜4°の範囲で1°宛増加させ、各角度で測定したコーナリングフォースからCPを算出し、CPの平均値からコーナリング性能を評価した。表1に評価結果を示す。数値は従来例タイヤを100とする指数にてあらわし、数値は大なるほど良い。
【0051】
表1に示す結果から、参考例1〜14のタイヤは、試験A、Bでは最外コード層8のコード8aは切断も折損もなく健全な状態を保持しており、また試験Cでは従来例タイヤと同等以上の耐久性を有し、さらにコーナリング性能試験でも従来例タイヤと同等以上のCP特性を有していることが分かる。これに対し比較例1〜6のタイヤでは最外コード層のコードの切断又は折損とコーナリング性能の少なくとも一方が従来例タイヤ対比劣っていることが分かる。
【0052】
実験その二]
参考例1〜14と同一タイヤサイズであり、タイヤ内部構成も参考例1〜7と同じ構成を有し、トレッドパターンは図2に示すところに従い、トレッド部2のトレッドゴム3に設けた横方向溝12の幅中央を連ねる線12Lの平面Pに対する傾斜角度γ°を振った実施例1〜3のタイヤである。実施例1〜3のタイヤを評価するための従来例タイヤは先の従来例タイヤと同じであり、比較例7〜9のタイヤは、内部構成は先の参考例1のタイヤと同一であり、横方向溝12の傾斜角度γ°をこの発明の範囲外としたタイヤである。
【0053】
先の1B〜4Bとした各コード層のコード傾斜角度、ブロック15の列の横方向溝12の傾斜角度γ°及び最外コード層8のコード8aの傾斜角度β(°)と横方向溝12の傾斜角度γ(°)との角度差を表2に示す。
【0054】
【表2】
Figure 0004149046
【0055】
実施例1〜3のタイヤ、従来例タイヤ及び比較例7〜9のタイヤを供試タイヤとして、E;横方向溝12の溝底の耐カット性を以下に述べる試験方法に従いテストした。すなわち、各供試タイヤをリムサイズ8.25のリムに組み込み、これに7.5kgf/cm2 の内圧を充てんしたタイヤの横方向溝12の溝底に沿わせ、断面が一辺60mmの正三角形であり、厚さ(刃渡り)が40mmのスチール製のカット用治具の刃をあてがい、カット用治具を1mm/秒の速度で治具がタイヤを完全に貫通するまでタイヤ回転軸に対し直交する方向に押し下げる。
【0056】
そのとき、カット用治具の刃先が横方向溝12の溝底に接したときからタイヤを貫通するまでのカット用治具の押し込み量(変位量)D(cm)と、貫通時の最大押し込み力F(kgf)とを検出、記録するものである。D×F/2をカットエネルギとし、これをもって横方向溝12の溝底におけるベルト5の耐カット性を評価した。カットエネルギは従来例タイヤを100とする指数にてあらわし、これら指数値を表2に示す。
【0057】
表2に示す結果から、実施例1〜3のタイヤは、ベルトが4層構成の従来例タイヤ対比、同等以上の横方向溝12の溝底におけるベルト5の耐カット性を有していることが分かり、これに対し比較例7〜9のタイヤはいずれも従来例タイヤに比し横方向溝12の溝底におけるベルト5の耐カット性が低下していることが分かる。
【0058】
【発明の効果】
この発明の請求項1〜4に記載した発明によれば、ベルトを3層のコード層で構成しタイヤの軽量化を保持した上で、ベルトの耐セパレーション性、コーナリング性能などタイヤに求められる諸性能は従来タイヤ同等以上の優れたレベルを保持して、悪路走行における、トレッドパターンの横方向溝における耐カット性を含めたタイヤ全体としてのベルトの耐カット性と、ベルトの最外コード層コードの耐折損性に代表される耐疲労性との両者を同時に大幅に向上させることが可能な、長寿命な重荷重用空気入りラジアルタイヤを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明による重荷重用空気入りラジアルタイヤのトレッド部の一部の斜視図である。
【図2】図1に示すタイヤのトレッド部の一部の正面を展開した説明図である。
【図3】この発明によるタイヤのベルトのコード交差層端部の斜視図である。
【図4】図3に示すコード交差層端部の拡大断面図である。
【図5】この発明によるタイヤのベルトの他のコード交差層端部の斜視図である。
【図6】この発明によるゴムの圧縮弾性率測定用治具の斜視図である。
【図7】図6に示す治具を装着した圧縮試験機の正面図である。
【図8】この発明による最外コード層のコード傾斜角度とCPとの関係をあらわす線図である。
【図9】従来タイヤの要部左半断面図である。
【図10】大きな異物に乗り上げたときのタイヤのベルト変形状態の説明図である。
【符号の説明】
1 重荷重用空気入りラジアルタイヤ
2 トレッド部
3 トレッドゴム
4 カーカス
5 ベルト
6 最内コード層
6a 最内コード層のコード
7 中間コード層
7a 中間コード層のコード
8 最外コード層
8a 最外コード層のコード
8b 最外コード層のコード被覆ゴム
9 コード交差層
10、11 周方向溝
12、13、14、18 横方向溝
12L、13L、14L 横方向溝の溝幅中央の線
15、16、17、19 ブロック
20 エンドカバーゴム
21a コード交差層の内面
21b コード交差層の外面
22 エンドカバーゴム表面
22a 山
22b 谷
23 コード存在位置
24 コード間位置
25 ゴム層
P、P1 、P2 トレッド部円周を含む平面
α、δ コード交差層コードの傾斜角度
β 最外コード層のコード傾斜角度
γ、γ1 、γ2 横方向溝の溝幅中央の線の傾斜角度
H 波の高低差
a ゴム層幅
Fx 張力

Claims (4)

  1. 一対のビード部内にそれぞれ埋設したビードコア相互間にわたり一対のサイドウォール部とトレッド部とを補強する1プライ以上のゴム被覆ラジアル配列コードになるカーカスと、カーカスの外周でトレッド部を強化するベルトとを備え、該ベルトは3層のゴム被覆コード層を有し、これらコード層のうち最内コード層及び中間コード層は、各層のコードがトレッド部円周を含む平面を挟み互いに交差するコード交差層になり、トレッド部はその内方からトレッド部端に向け延びる多数本の横方向溝を備える重荷重用空気入りラジアルタイヤにおいて、
    最内コード層及び中間コード層それぞれのコードは、上記平面に対し10〜25°の範囲内の傾斜角度を有し、
    最外コード層のコードは、中間コード層コードの上記平面からの傾斜角度を測る向きと同じ向きに測って上記平面に対し45〜115°の範囲内の傾斜角度を有し、
    上記横方向溝の溝幅中央を連ねる線は、最外コード層の上記平面からの傾斜角度を測る向きと同じ向きに測って、最外コード層コードの軸線と20°以上の傾斜角度差を有し、
    最外コード層のコード被覆ゴムは、200kgf/cm2 以上の圧縮弾性率を有することを特徴とする重荷重用空気入りラジアルタイヤ。
  2. 上記横方向溝の溝幅中央を連ねる線と、上記最外コード層コードの軸線とは上記平面を挟んで互いに交差する請求項1に記載したタイヤ。
  3. 最内コード層及び中間コード層の少なくとも一方のコード層端部は、該端部を包み込むシート状エンドカバーゴムを有し、該エンドカバーゴムを有するコード層端部の内外両面の少なくとも一方面は、コードの存在位置で山部を形成し、かつ隣り合うコード間位置で谷部を形成する波状面を有し、山谷相互間の高低差が0.05〜0.25mmの範囲内にある請求項1に記載したタイヤ。
  4. 最内コード層及び中間コード層の少なくとも一方のコード層の幅端面と全周にわたり接合するゴム層を有し、該ゴム層の幅が0.05〜5.00mmの範囲内である請求項1又は2に記載したタイヤ。
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