JP4148470B2 - 導電性ローラ、該導電性ローラを備えた画像形成装置、導電性ベルト、該導電性ベルトを備えた画像形成装置 - Google Patents
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Description
詳しくは、コピ−機、プリンター、ファクシミリ等の画像形成装置に用いられる現像ローラ、帯電ローラ、転写ローラ、トナー供給ローラ等の導電性ローラ、転写ベルト等の導電性ベルトに有効に用いられるものであり、特に、イオン導電性としているにもかかわらず、従来に比べて非常に低い電気抵抗値を有するものである。
特に、現像ロールや帯電ロールは、静電気力で画像が形成されるプリンターにおいて、画像形成の中核である部品であることから、トナーや感光体といった被帯電部材を十分に帯電させる必要がある。併せてマシンの設計上極めて低い電気抵抗値が求められるため、前記と同様、かかるエラストマーを十分な量ブレンドすることができず、現像ロールや帯電ロール表面の帯電性を適切に調整できなかった。結果として、被帯電部材であるトナーや感光体を十分に帯電させることができず、適切な画像が得られないという問題があった。特に、これらの傾向は長期使用における画像劣化が早期に生じてしまう等の問題として顕著に現れる。
上記導電性エラストマー組成物は、加硫ゴム組成物であり、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%のエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体あるいは/及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であるエピクロルヒドリンゴムをイオン導電性エラストマー成分として含むと共に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩であるビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩あるいは/及びトリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩を上記イオン導電性エラストマー成分を含む全ポリマー成分100重量部に対して0.01重量部以上20重量部以下の割合で含み、かつ、該塩は分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を用いずに上記イオン導電性エラストマー成分中に分散されており、
上記イオン導電性エラストマー成分に電子導電性導電剤による導電を付与せずに上記塩のみを添加して導電を付与した場合の印加電圧100Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が10の6.9乗[Ω・cm]以下、
JIS K6262に記載の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」で測定温度70℃、測定時間24時間、圧縮率25%で測定した圧縮永久歪みの大きさが30%以下、
JIS K6253に記載のタイプEデュロメータで測定した硬度が75度以下であることを特徴とする。
体積抵抗率はできるだけ小さい方が良いが、下限値は10の5.0乗[Ω・cm]程度、好ましくは10の6.0乗[Ω・cm]以上である。なお、体積抵抗率の測定条件は、23℃相対湿度55%の恒温恒湿条件下、印加電圧100Vのもとであり、JIS K6911に記載の体積抵抗率としている。
上記エラストマー組成物は、加硫ゴム組成物であり、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%のエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体あるいは/及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であるエピクロルヒドリンゴムからなるイオン導電性エラストマー成分と、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴムからなる群から選ばれる1種以上のゴムをブレンドすると共に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩であるビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩あるいは/及びトリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩を上記イオン導電性エラストマー成分及び上記ゴムを含む全ポリマー成分100重量部に対して0.01重量部以上20重量部以下の割合で含み、かつ、該塩は分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を用いずに上記イオン導電性エラストマー成分及び上記ゴム中に分散され、
上記イオン導電性エラストマーに上記塩を添加して得られる導電度は、印加電圧100Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が10の8.5乗[Ω・cm]以下、
JIS K6262に記載の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」で測定温度70℃、測定時間24時間、圧縮率25%で測定した圧縮永久歪みの大きさが30%以下であることを特徴とする。
このようにして形成された導電性エラストマー組成物は、上記の様に必要な各種のエラストマーをブレンドしても10の8.5乗[Ω・cm]以下という低い体積抵抗率が得られる。したがって、課題として上述したように、例えば、現像ロールや帯電ロールとして使用する場合に、ロール表面に適切な帯電性を付与するためにイオン導電性エラストマーに各種エラストマーをブレンドする場合においても極めて有用であるが、従来技術で得られるイオン導電性エラストマーに同様のエラストマーをブレンドしても高抵抗化してしまうために実用が不可能であったが、本発明によれば、これが可能となり、極めて帯電特性に優れた各種導電ロールを提供することができる。
また、イオン導電性エラストマーにクロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴムからなる群から選ばれる1種以上の架橋されるゴムをブレンドした際にも、汚染の原因となる低分子量化合物を用いることなく、体積抵抗率を10の8.5乗[Ω・cm]以下とすることができる。
これは、上記圧縮永久ひずみの値が30%より大きいと、ローラやベルトになった時の寸法変化が大きくなりすぎて実用に適さない、また画像形成プロセス系の耐久性や精度維持に問題が生じるためである。
なお、下限については、加硫条件の最適化や安定した量産性の面で1%以上が好ましい。
一方、上記第二の発明の導電性ローラ及び導電性ベルトを形成する導電性エラストマー組成物については、イオン導電性エラストマー成分にクロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴムからなる群から選ばれる1種以上の架橋されるゴムをブレンドして、10の8.5乗[Ω.cm]という比較的低い体積抵抗率を得ると共に高い帯電特性などを有していることから、実用上、硬度に関しては上記の範囲に制限されない。なお、好ましくは、JIS K6253に記載のタイプEデュロメータで測定した硬度が40度以上88度以下が好ましい。
これは、ニップの安定性や、より高い帯電性を得るには45度以上88度未満、さらには、50度以上80度未満が好ましい。最も最適な範囲は50度以上70度未満である。このような好ましい硬度を得る観点からも、第一の本発明で用いるエラストマーを使用することが極めて有効である。
これにより、充分な耐水性を確保できるので、常温常湿下でも、高性能を維持することができる。
即ち、第一、第二の発明におけるエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%であるエピクロルヒドリンゴムを用いている。
上記共重合比率は、下記の理由に基づいて設定し、導電性エラストマー組成物の物性(圧縮永久ひずみ、硬度)を維持しながら、かつ上記体積抵抗率となるようにしている。
しかし、エチレンオキサイドの比率を上げすぎると、エチレンオキサイドの結晶化が起こり分子鎖のセグメント運動が妨げられるため、逆に体積抵抗率が上昇する。また、このような結晶化により、硬度の上昇や圧縮永久ひずみの悪化も招いてしまう。このエチレンオキサイドによる結晶化を抑制するために、エチレンオキサイドは80モル%以下としている。一方、エチレンオキサイドが55モル%未満であると、イオンの安定化が不十分となり、体積抵抗率を低減させる効果が小さくなる。
さらには、エチレンオキサイド比率が80モル%を越えると、水との親和性が高すぎて吸湿により形状が変化したり、耐水性が悪化しやすく、常温常湿の環境下で使用が難しくなり、本発明の用途には適さなくなる。また、タックが出てローラやベルトに用いた場合、感光体を汚染したりする。なお、エチレンオキサイド比率は65モル%以上75モル%以下であるとより好ましい。
上記エピハロヒドリンのうちエピクロルヒドリンは生産しやすいことから容易に得ることができる。かつ、上記共重合比率とすることで、低電気抵抗等を実現することができる。
アリルグリシジルエーテルの共重合比率が10モル%を越えると、加硫後の架橋点の数が多くなり、却って低抵抗化を実現しにくく、また、引っ張り強さや疲労特性、耐屈曲性等が悪化しやすい。また、アリルグリシジルエーテルは2モル%以上とすることが好ましい。これは2モル%未満ではブリードや感光体汚染の発生が起こり易くなったり結晶化が起こりやすく効果的に抵抗値を下げることが難しくなったりするためである。また、加硫速度を速くすることが難しくなり、生産性に関してやや問題となる場合もある。
このように、アリルグリシジルエーテルを共重合することにより、エチレンオキサイドの結晶化を抑えて体積固有抵抗を下げる一方で、アリルグリシジルエーテルの共重合により炭素−炭素間の二重結合を導入して、他のゴムとの架橋を可能としている。他のゴムと共架橋することにより、ブリードや感光体汚染を防止することができる。また、さらには他のゴムとの共架橋により、分子量も大きくすることができるため、ブリードや感光体汚染が、より起こりにくくなる。
上記範囲としているのは、0.01重量部より小さいと導電性向上の効果がほとんど見られないためであり、20重量部より大きいと得られる導電性向上の効果に比べてコストが増加するデメリットの方が大きくなるためである。
なお、より好ましくは0.2重量部以上10重量部以下、さらに好ましくは0.4重量部以上6重量部以下である。
上記した塩は、強い電子吸引効果によって電荷が非局在化するため、陰イオンが安定なためポリエチレンオキサイド中で高い解離度を示し、特に高いイオン導電性を実現することができる。このように、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩であるビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩あるいは/及びトリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩を配合することで、効率良く低電気抵抗を実現することが可能になるため、ポリマー成分の配合を適宜調整することで、低電気抵抗を維持しながら、感光体汚染の問題も抑制することができる。
その他、上記エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を単独、あるいは上記エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であるエピクロルヒドリンゴムと、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴム等からなる1種以上のゴムを必要に応じてブレンドすることもできる。
具体的には、全ポリマー成分100重量部に対して、硫黄を0.1重量部以上5.0重量部以下、好ましくは0.2重量部以上2重量部以下の割合で配合しているのが良い。
上記範囲としているのは、0.1重量部より小さいと組成物全体の加硫速度が遅くなり生産性が悪くなりやすいためである。一方、5.0重量部より大きいと圧縮永久ひずみが大きくなったり、硫黄や促進剤がブルームしたりする可能性があるためである。
全ポリマー成分100gに対して、トリアジン誘導体を0.0004mol以上0.0500mol以下、好ましくは0.0010mol以上0.0300mol以下の割合で配合しているのが良い。
上記範囲で配合することにより、加硫をタイトにして、ブルームや感光体汚染を起こりにくくすることができると共に、ポリマーの分子運動をあまり妨げないため、低い電気抵抗を実現すると共に、圧縮永久ひずみ等の力学的物性も向上することができる。
また、後述する図6に示す発泡体2、発泡体3、発泡体6から、発泡体あるいは発泡ローラとした場合に発泡剤による架橋阻害を低減することができ、さらには、実用するに充分速い加硫速度とすることができる。
(硫黄:チオウレア類)=(5:1)〜(1:8)の重量比で配合することが好ましい。
(硫黄:トリアジン誘導体)=(3:1)〜(1:2)の重量比で配合することが好ましい。
なお、シングルイオン化とは、イオン吸着剤により、上記塩が解離して生じる陽イオンまたは陰イオンのうちの一方を吸着して、他方のイオンが単独で系中を比較的自由に動けるようにすることを指す。
また、本発明で用いる導電性エラストマー組成物は、帯電性を付与するエラストマーを含んだ2種以上のエラストマー成分を用いて形成することもできるので、感光体を帯電させる帯電ローラやトナーを帯電させ感光体の潜像にトナーを搬送する現像ローラ等の導電性部材とするのが特に好適である。
よって、所望の性能をもつ導電性ローラおよび導電性ベルトを極めて高い自由度で設計できる。
なお、本発明の導電性ローラおよび導電性ベルトを形成する導電性エラストマー組成物に低い電気抵抗値を得ることを目的とした導電性エラストマー組成物を用いる場合、印加電圧100Vにおけるローラ抵抗値が103.5[Ω]以上105.5[Ω]以下であることが好ましく、さらに好ましくは104.0[Ω]以上105.0[Ω]以下である。
また、発泡剤等を配合して、導電性発泡ロールを形成してもよいし、表層にコーティング剤をコーティングしたり、チューブをチュービングして使用してもよい。
よって、導電性ローラの場合、誘電正接が小さい方がローラのコンデンサー的特性が高く、摩擦帯電で生じたトナーの帯電をローラから逃すことなく維持できる。すなわち、トナーに帯電性を付加でき、付加した帯電性を維持することができる。かかる効果を得るためには誘電正接は1.5以下としている。より好ましくは、0.1以上1.0以下である。
また、充填剤の量が多くなり硬くなるのを避けるため、または過度な酸化膜の形成により表面が劣化するのを避けるために、誘電正接は約0.1以上としている。
なお、表面粗さRzはJIS B0601(1994)に準拠して測定している。
本発明の導電性ローラおよび導電性ベルトに用いる導電性エラストマー組成物は、イオン導電性エラストマー成分としてエピクロルヒドリン/エチレンオキサイド/アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%であるエピクロルヒドリンゴムとして、エピクロルヒドリン(以下EPと称す)/エチレンオキサイド(以下EOと称す)/アリルグリシジルエーテル(以下AGEと称す)の共重合比率が23モル%/73モル%/4モル%であるエピクロルヒドリンゴムを用いている。
該エピクロルヒドリンゴム100重量部に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩としてリチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを2重量部配合している。
特に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩の添加量が1重量部未満と少ない場合、この塩が1重量%以上40重量%以下含有させたマスターバッチを用いると目的濃度からのずれを妨げることができるため好ましい。
これにより、体積固有抵抗値を低く維持しながら、圧縮永久ひずみの低減を図り、ローラやベルト等としての硬度も適切なものとすることができる。
上記導電性ローラ1は、溶融混練した混練物を混練機からリボン取りして押出機に投入し、中空チューブ状に押し出し、このチューブを適切な長さにカットしている。カットされたチューブを所要温度で所要時間加硫することにより加硫ゴムチューブを得ている。このゴムチューブに芯金を挿入し表面を研磨して導電性ローラ1としている。
実施例1〜8、参考実施例1〜3および比較例1〜6について、下記の表1及び表2に記載の配合からなる材料(配合薬品)を混練りし、本実施例、参考実施例及び比較例の導電性エラストマー組成物から導電性ローラを作製した。
また、表1及び表2に記載の配合からなる材料(配合薬品)を混練した混練物を混練機からリボン取りし、ローラヘッド押し出し機により押し出して、シート状に成形し、それを金型に仕込んで、160℃で最適時間プレス加硫して、各実施例、各参考実施例及び各比較例の物性評価用のスラブシート、圧縮永久ひずみ測定や硬度測定に用いる試験片を作製した。
上記エピクロルヒドリンゴム1は特開2000−63656号に記載の方法により重合して得られた試作品を用いた。
リコー製複写機IMAGIO MF2730に搭載されている帯電ローラのシャフトと同一形状である円筒形状のシャフトを用意し、これにホットメルト接着剤を塗布した後、先に得られた加硫ゴムチューブに挿入し、加熱し、接着した後、表面を研磨して目標寸法に仕上げ、実施例、参考実施例及び比較例の導電性ゴムローラを作製した。これらローラの寸法は、外径14mmφ、内径(シャフト径)8mmφ、軸方向のゴム長さ317mmとし、上記リコー製複写機IMAGIO MF2730に搭載されている帯電ローラと同一寸法とした。
表1に示すように、実施例1〜7、参考実施例1〜3は、共重合比率が本発明の範囲内の比率であるEP−EO−AGE三元共重合体(EP:EO:AGE=23:73:4)を用い、実施例8はEP−EO二元共重合体(EP:EO=39:61)を用いた。
実施例1〜4、6〜8はフルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩として、リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを用いた。参考実施例1〜3はトリフルオロメタンスルホン酸リチウムを用いた。実施例5はリチウム−トリス(トリフルオロメタンスルホニル)メタン)を用いた。
配合比は表1に示す通りとし、導電性エラストマー組成物を得た。
表2に示すように、比較例1、3、4、5は実施例1と同じ共重合比率のEP−EO−AGE三元共重合体を用いた。比較例2はEP−EO−AGE三元共重合体(EP:EO:AGE=63:34.5:2.5)を用い、比較例6はEO−PO−AGE三元共重合体(EO:PO:AGE=90:4:6)を用いた。
比較例2、6はフルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩であるリチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミドを配合した。
比較例3は非塩素系第4級アンモニウム塩、比較例4は過塩素酸第4級アンモニウム塩、比較例5は高性能イオン導電性添加剤を配合した。
比較例1はイオン導電性添加剤を配合しなかった。
配合比は表2に示す通りとし、導電性エラストマー組成物を得た。
上記圧縮永久歪み測定用試験片について、JIS K6253に記載のタイプEデュロメータを用いて、1000gの荷重をかけたもとでの硬度を測定した(デュロメータE硬度)。
上記130×130×2mmのスラブシートに対して、アドバンテストコーポレーション社製の超高抵抗微小電流計R−8340Aを用いて、23℃相対湿度55%の恒温恒湿条件下で測定した。測定方法は、JIS K6911に記載の体積抵抗率(体積固有抵抗)の測定方法に従い、また測定時の印加電圧は100Vとした。
表1、2中にその常用対数値log10R[Ω・cm]を表示する。
上記の様に作製した圧縮永久歪み測定用試験片について、JISK6262に記載の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」の規定に従い、測定温度70℃、測定時間24時間で測定した。圧縮率は25%とした。
発泡体にする場合は発泡倍率や発泡形態によって幾分の差は生じるが、このソリッド試験片の圧縮永久歪みで30%以上の場合は、ローラになったときの寸法変化が大きくなりすぎて実用に適さなくなる可能性が高い。
ヒューレットパッカード社製のLaser Jet4050型レーザービームプリンターのカートリッジ(カートリッジタイプC4127X)にセットされている感光体に、実施例、参考実施例及び比較例の各スラブシートを押し付けた状態で、32.5℃、相対湿度90%の条件下で2週間保管する。その後、感光体からスラブシートを除去し、当該感光体を用いて、上記プリンターにてハーフトーンの印刷を行い、印刷物を肉眼で観察して、印刷物の汚れの有無を以下の基準で判断した。
○:印刷物を目で見る限り、汚染なし
△:軽度の汚染(5枚の刷り込みにより、目で見て判らない程度にまでとれる使用上問題ない汚染)
×:重度の汚染(5枚以上刷り込んでも、印刷物を目で見て以上が判る汚染)
実施例、参考実施例及び比較例の130mm×130mm×2mmのスラブシートに対してJIS K6258に従い40±1℃、22±0.25時間で蒸留水に浸漬した時の体積変化率を測定し、その値をもとに、下記の基準で耐水性を判定した。
体積変化率が50%未満を「○」(耐水性に問題なし)、50%以上を「×」(耐水性に問題あり)とした。
(ローラ抵抗値の測定)
ローラ抵抗値Rは、図5に示す様に、芯金12を通した導電性ローラ11をφ30mmのアルミドラム13上に当接搭載し、電源14の+側に接続した内部抵抗r(100Ω)の導線の先端をアルミドラム13の一端面に接続すると共に電源14の−側に接続した導線の先端を導電性ローラ11の他端面に接続して測定した。この装置において、印加電圧をEとすると、ローラ抵抗Rは、R=r×E/(V−r)となるが、今回−rの項は微小とみなし、R=r×E/Vとした。芯金2の両端に500gづつの荷重Fをかけ、30rpmで回転させた状態で、印加電圧Eを100Vとしたときの検出電圧Vを4秒間で100個測定し、上式よりRを算出した。算出した100個のR値の平均値をローラ抵抗とした。表1及び表2中にその常用対数値log10R[Ω]を表示する。
実施例、参考実施例及び比較例の単位体積当たりの原材料コストを算出し、実施例4の価格を△(可)とし、この実施例4の価格よりも1割以上高いものを×(不適)、1割以上安いものを○(良)として表1及び表2中に示した。また実施例4の価格に近いもの、すなわち実施例4の価格の上下1割以内の価格は△(可)としている。
発泡体1〜6は基材として前記実施例1と同じEP−EO−AGE三元共重合体を用い、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩(リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)を2重量部、発泡剤を7.5重量部、その他の表3に記載の配合剤を混合し、実施例1と同様に混練して導電性発泡体用エラストマー組成物を得た。発泡剤として4,4’−オキシビス(ベンゼンスルホニルヒドラジド)を用いた。
発泡体2は実施例6の配合成分に化学発泡剤を加え、加硫剤として硫黄(加硫剤1)とチオウレア類(加硫剤2)を用いた。
発泡体3は発泡体2と同様で、発泡体2より硫黄およチオウレア類を減少した。
発泡体4は実施例3の配合成分に化学発泡剤を加え、加硫剤としてチオウレア類のみを用いた。
発泡体5は実施例7の配合成分に化学発泡剤を加え、加硫剤としてトリアジン誘導体(加硫剤3)のみを用いた。
発泡体6は実施例7の配合成分に化学発泡剤を加え、加硫剤として硫黄とトリアジン誘導体を用いた。
実施例9、10および比較例7、8は、下記の表4に記載の配合からなる材料(配合薬品)を混練りし、本実施例および比較例の導電性エラストマー組成物からなる導電性ローラを作製した。
共重合比率が本発明の範囲内であるEP−EO二元共重合体(EP:EO=39:61)と、実施例9ではNBR、実施例10ではCRの極性ゴムとをブレンドしてなるブレンドゴム100重量部に対して、フルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンを備えた塩(リチウム−ビス(トリフルオロメタンスルホニル)イミド)を1重量部配合し、その他の表4に記載の配合剤を、表4に示す各配合比にて混合し、導電性エラストマー組成物を得た。
比較例7は、共重合比率が本発明の範囲外の比率であるEP−EO二元共重合体(EP:EO=39:61)と、極性ゴムであるNBRとをブレンドしてなるブレンドゴム100重量部に対して、フルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンを備えた塩を配合せず、その他の表4に記載の配合剤を、表4に示す各配合比にて混合し、導電性エラストマー組成物を得た。
比較例8は、共重合比率が本発明の範囲外の比率であるEP−EO−AGE三元共重合体(EP:EO:AGE=63:34.5:2.5)100重量部に対して、フルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンを備えた塩を配合せず、その他の表4に記載の配合剤を、表4に示す各配合比にて混合し、導電性エラストマー組成物を得た。
比較例8は、共重合比率が本発明の範囲外の比率であるEP−EO−AGE三元共重合体(EP:EO:AGE=63:34.5:2.5)をエラストマー成分とし、フルオロ基およびスルホニル基を有する陰イオンを備えた塩を配合していない点が実施例9と異なる配合であるが、体積固有抵抗値が10の8.5乗[Ω・cm]よりも大きく、不適であり、実用に適さなかった。
実施例11〜13および比較例9〜11は、表5に記載の上述した実施例9、10、比較例7、3の表2、4に記載の配合材料にて上述した方法でローラを作製し、ローラの寸法は、後述のプリンターに装着できるように、外径20mmφ、内径(シャフト径)10mmφのものと、外径16mmφ、内径(シャフト径)10mmφの2形状に設定した。ただし、実施例11、12、比較例9、10は、誘電正接を低減させる目的で無機充填1の軽質炭酸カルシウムから脂肪酸処理のハクエンカCC(白石カルシウム(株)社製)に変更し、40重量部配合した。実施例13、比較例11は、無機充填1の軽質炭酸カルシウムから弱電性カーボンブラック(旭カーボン(株)製「旭#15」)に変更してを50重量部配合した。
図7に示すようにゴムローラ21を載置している金属板23とシャフト22とを電極とし、ゴムローラ21に100Hz〜100kHzの交流電圧を印加し、LCRメータ(安藤電気製「AG−4311B」)にてR(抵抗)成分とC(コンデンサー)成分を分離して測定した。このRとCの値から以下の式により誘電正接やインピーダンス、位相角度等を求めた。測定温度は23℃〜24℃(室温)で行った。
誘電正接(tanδ)=G/(ωC)
G=1/R
このように、誘電正接は1本のローラの電気特性をローラの抵抗成分とコンデンサー成分の2種の並列等価回路としてモデル化した際に、G/(ωC)として求まる値である。
表面粗さRzは、JIS B 0601(1994)にしたがって測定した。
図8に示すように、デジタルフォースゲージ((株)イマダ製「Model PPX−2T」)31と、摩擦片(市販のOHPフィルム)32と、20gの重り34と、導電性ゴムローラ33とからなる装置においてデジタルフォースゲージ31で測定された数値をオイラーの式に代入し、摩擦係数を算出した。
トナー離れ、トナー帯電の均一性、経時安定性(耐久性)を調査するため、市販のプリンターである非接触方式でマイナス帯電のトナーを用いているエプソン(株)製「LP2000C」に実施例11、12および比較例9、10の各ゴムローラを、接触方式であるプラス帯電トナーを用いているブラザー工業(株)製「HL1440」に実施例13、比較例11の各ゴムローラを装着して画像を確認することで性能評価を行った。
画像評価(初期画像)は、100枚の25%印字後のハーフトーン画像を印刷した際の濃淡ムラとした。また、印刷後に、感光体に直前部分のトナーを帯電量測定機(トレック社製Q/m meter2(OHS.2A)によりトナーを吸引し、帯電量を測定すると共に、トナーの吸引重量を重量計で測定した。重量当たりの静電気量を帯電量(μC/g)として算出した。なお、重量は0.1mgの単位まで記録している。
耐久評価(3000枚印刷)は、トナーボックスが空にならないように表示の半数である3000枚印刷により、シール部の摩耗、および初期画像との差を比較してハーフトーンの安定性として評価した。
なお、本発明の導電性ローラを用いることにより、非接触式あるいは接触式を問わずどの種のプリンターについても適用できることがわかった。
比較例10、11は、表層に酸化層を形成して現像ローラとしては本発明の製造方法としたが、本発明の範囲内の配合でなかったため、印刷試験においてやや良好でなかったため、総合評価がやや劣った。
トナーの帯電量を向上できるクロロプレンゴム(CR)やアクリロニトリルブタジエンゴム(NBR)等のゴムがブレンドできなかったり、十分に電気抵抗値を下げることができないためである。
2 軸芯
3 導電性ベルト
4 プーリー
5 直線状部分
6 シート材
Claims (18)
- 導電性エラストマー組成物から形成されてなる導電性ローラであって、
上記導電性エラストマー組成物は、加硫ゴム組成物であり、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%のエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体あるいは/及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であるエピクロルヒドリンゴムをイオン導電性エラストマー成分として含むと共に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩であるビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩あるいは/及びトリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩を上記イオン導電性エラストマー成分を含む全ポリマー成分100重量部に対して0.01重量部以上20重量部以下の割合で含み、かつ、該塩は分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を用いずに上記イオン導電性エラストマー成分中に分散されており、
上記イオン導電性エラストマー成分に電子導電性導電剤による導電を付与せずに上記塩のみを添加して導電を付与した場合の印加電圧100Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が10の6.9乗[Ω・cm]以下、
JIS K6262に記載の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」で測定温度70℃、測定時間24時間、圧縮率25%で測定した圧縮永久歪みの大きさが30%以下、
JIS K6253に記載のタイプEデュロメータで測定した硬度が75度以下であることを特徴とする導電性部材。 - 導電性エラストマー組成物から形成されてなる導電性ローラであって、
上記導電性エラストマー組成物は、加硫ゴム組成物であり、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%のエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体あるいは/及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であるエピクロルヒドリンゴムからなるイオン導電性エラストマー成分と、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴムからなる群から選ばれる1種以上のゴムをブレンドすると共に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO2−)を有する陰イオンを備えた塩であるビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩あるいは/及びトリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩を上記イオン導電性エラストマー成分及び上記ゴムを含む全ポリマー成分100重量部に対して0.01重量部以上20重量部以下の割合で含み、かつ、該塩は分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を用いずに上記イオン導電性エラストマー成分及び上記ゴム中に分散され、
上記イオン導電性エラストマーに上記塩を添加して得られる導電度は、印加電圧100Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が10の8.5乗[Ω・cm]以下、
JIS K6262に記載の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」で測定温度70℃、測定時間24時間、圧縮率25%で測定した圧縮永久歪みの大きさが30%以下であることを特徴とする導電性部材。 - JIS K6258に準拠して40±1℃、22±0.25時間で蒸留水に浸漬した時の体積変化率が50%未満である請求項1または請求項2に記載の導電性ローラ。
- 上記エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が35〜15モル%/65〜75モル%/0〜10モル%である請求項1乃至請求項3のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
- エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を単独、あるいは上記エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体にクロロプレンゴムまたはアクリロニトリルブタジエンゴムを混合して用い、
硫黄及びチオウレア類を併用して架橋される、或いは硫黄及びトリアジン誘導体を併用して架橋される請求項1乃至請求項4のいずれか1項に記載の導電性ローラ。 - 表面粗さRzが1μm以上8μm以下であり、表面の摩擦係数が0.1〜1.5である請求項1乃至請求項5のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
- 表層が酸化膜とされている請求項1乃至請求項6のいずれか1項に記載の導電性ローラ。
- 上記表層の酸化膜が紫外線照射あるいは/およびオゾン照射により形成されてなる請求項7に記載の導電性ローラ。
- 請求項1乃至請求項8のいずれか1項に記載の導電性ローラを備えたことを特徴とする画像形成装置。
- 導電性エラストマー組成物から形成されてなる導電性ベルトであって、
上記導電性エラストマー組成物は、加硫ゴム組成物であり、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%のエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体あるいは/及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であるエピクロルヒドリンゴムをイオン導電性エラストマー成分として含むと共に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO 2 −)を有する陰イオンを備えた塩であるビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩あるいは/及びトリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩を上記イオン導電性エラストマー成分を含む全ポリマー成分100重量部に対して0.01重量部以上20重量部以下の割合で含み、かつ、該塩は分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を用いずに上記イオン導電性エラストマー成分中に分散されており、
上記イオン導電性エラストマー成分に電子導電性導電剤による導電を付与せずに上記塩のみを添加して導電を付与した場合の印加電圧100Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が10の6.9乗[Ω・cm]以下、
JIS K6262に記載の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」で測定温度70℃、測定時間24時間、圧縮率25%で測定した圧縮永久歪みの大きさが30%以下、
JIS K6253に記載のタイプEデュロメータで測定した硬度が75度以下であることを特徴とする導電性ベルト。 - 導電性エラストマー組成物から形成されてなる導電性ベルトであって、
上記導電性エラストマー組成物は、加硫ゴム組成物であり、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が45〜10モル%/55〜80モル%/0〜10モル%のエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド二元共重合体あるいは/及びエピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体であるエピクロルヒドリンゴムからなるイオン導電性エラストマー成分と、クロロプレンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレン−プロピレン−ジエン共重合ゴム(EPDM)、天然ゴム、イソプレンゴム、スチレンブタジエンゴム、ブチルゴム、アクリルゴムからなる群から選ばれる1種以上のゴムをブレンドすると共に、フルオロ基(F−)及びスルホニル基(−SO 2 −)を有する陰イオンを備えた塩であるビスフルオロアルキルスルホニルイミドの塩あるいは/及びトリス(フルオロアルキルスルホニル)メタンの塩を上記イオン導電性エラストマー成分及び上記ゴムを含む全ポリマー成分100重量部に対して0.01重量部以上20重量部以下の割合で含み、かつ、該塩は分子量1万以下の低分子量ポリエーテル化合物や低分子量極性化合物からなる媒体を用いずに上記イオン導電性エラストマー成分及び上記ゴム中に分散され、
上記イオン導電性エラストマーに上記塩を添加して得られる導電度は、印加電圧100Vのもとで測定したJIS K6911に記載の体積抵抗率が10の8.5乗[Ω・cm]以下、
JIS K6262に記載の「加硫ゴム及び熱可塑性ゴムの永久ひずみ試験方法」で測定温度70℃、測定時間24時間、圧縮率25%で測定した圧縮永久歪みの大きさが30%以下であることを特徴とする導電性ベルト。 - JIS K6258に準拠して40±1℃、22±0.25時間で蒸留水に浸漬した時の体積変化率が50%未満である請求項10または請求項11に記載の導電性ベルト。
- 上記エピクロルヒドリンゴムは、エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテルの共重合比率が35〜15モル%/65〜75モル%/0〜10モル%である請求項10乃至請求項12のいずれか1項に記載の導電性ベルト。
- エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体を単独、あるいは上記エピクロルヒドリン−エチレンオキサイド−アリルグリシジルエーテル三元共重合体にクロロプレンゴムまたはアクリロニトリルブタジエンゴムを混合して用い、
硫黄及びチオウレア類を併用して架橋される、或いは硫黄及びトリアジン誘導体を併用して架橋される請求項10乃至請求項13のいずれか1項に記載の導電性ベルト。 - 表面粗さRzが1μm以上8μm以下であり、表面の摩擦係数が0.1〜1.5である請求項10乃至請求項14のいずれか1項に記載の導電性ベルト。
- 表層が酸化膜とされている請求項10乃至請求項15のいずれか1項に記載の導電性ベルト。
- 上記表層の酸化膜が紫外線照射あるいは/およびオゾン照射により形成されてなる請求項16に記載の導電性ベルト。
- 請求項10乃至請求項17のいずれか1項に記載の導電性ベルトを備えたことを特徴とする画像形成装置。
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