JP4148207B2 - ハイブリッド車の過回転抑制制御装置 - Google Patents

ハイブリッド車の過回転抑制制御装置 Download PDF

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Description

本発明は、エンジンと少なくとも1つのモータとを動力源とし、該動力源と出力部材とが接続された差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車の過回転抑制制御装置に関する。
従来、共線図上に4つの入出力要素が配列される4要素2自由度の遊星歯車機構を構成し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結したハイブリッド駆動装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特開2003−32808号公報
しかしながら、上記従来の駆動装置を搭載したハイブリッド車にあっては、無段変速モードを選択しての走行において最高車速に到達するシーンでは、エンジン回転数が最大回転数となり、第2モータジェネレータ回転数が高回転になる。この場合、モータジェネレータで回生エネルギーを発生させ、第2モータジェネレータの回転数を下げる方法が考えられるが、バッテリ容量が高くフル充電状態である場合、回生ができないため、依然としてエンジン回転数や第2モータジェネレータ回転数が高回転のままとなる。しかも、最高車速に到達した後、下り坂等の走行抵抗が低くなる走行環境に移行するシーンでは、さらに車速が上昇してしまい、エンジン回転数や第2モータジェネレータ回転数が許容回転数からオーバーし、エンジンや第2モータジェネレータの耐久信頼性が低下してしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、バッテリの充電状態にかかわらずエンジンおよびモータの過回転を抑制することで、動力源の耐久信頼性を確保することができるハイブリッド車の過回転抑制制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明では、エンジンと少なくとも1つのモータとを動力源とし、該動力源と出力部材とが接続された差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車において、
予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、前記モータを冷却させるためのモータ冷却油の油量を増加する過回転抑制制御手段を設けた。
よって、本発明のハイブリッド車の過回転抑制制御装置にあっては、予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、過回転抑制制御手段において、モータを冷却させるためのモータ冷却油の油量が増加される。すなわち、モータ冷却油の油量の増加により、例えば、モータのステータとロータのエアギャップに油が入るようにし、モータ冷却油の増量による攪拌抵抗を利用してエンジン回転数及びモータ回転数が許容回転数を超えることを抑制する。この結果、予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、バッテリの充電状態にかかわらずエンジンおよびモータの過回転を抑制することで、動力源の耐久信頼性を確保することができる。
以下、本発明のハイブリッド車の過回転抑制制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1の過回転抑制制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1(モータ)と、第2モータジェネレータMG2(モータ)と、出力軸OUT(出力部材)と、駆動力合成変速機TMと、を備えている。前記駆動力合成変速機TMは、第1遊星歯車PG1(第1差動装置)と、第2遊星歯車PG2(第2差動装置)と、第3遊星歯車PG3(第3差動装置)と、エンジンクラッチECと、ローブレーキLB(第1ブレーキ)と、ハイクラッチHC(第1クラッチ)と、ハイローブレーキHLB(第2ブレーキ)と、を有する。
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度などが制御される。
前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2は、永久磁石を埋設したロータと、ステータコイルが巻き付けられたステータと、を有する同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、インバータ3により作り出された三相交流をそれぞれのステータコイルに印加することにより独立に制御される。
前記駆動力合成変速機TMの第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2と第3遊星歯車PG3とは、何れも2自由度3要素のシングルピニオン型遊星歯車である。前記第1遊星歯車PG1は、第1サンギヤS1と、第1ピニオンP1を支持する第1ピニオンキャリアPC1と、第1ピニオンP1に噛み合う第1リングギヤR1と、によって構成されている。前記第2遊星歯車PG2は、第2サンギヤS2と、第2ピニオンP2を支持する第2ピニオンキャリアPC2と、第2ピニオンP2に噛み合う第2リングギヤR2と、によって構成されている。前記第3遊星歯車PG3は、第3サンギヤS3と、第3ピニオンP3を支持する第3ピニオンキャリアPC3と、第3ピニオンP3に噛み合う第3リングギヤR3と、によって構成されている。
前記第1サンギヤS1と前記第2サンギヤS2とは第1回転メンバM1により直結され、前記第1リングギヤR1と第3サンギヤS3とは第2回転メンバM2により直結され、前記第2ピニオンキャリアPC2と前記第3リングギヤR3とは第3回転メンバM3により直結される。したがって、3組の遊星歯車PG1,PG2,PG3は、第1回転メンバM1と第2回転メンバM2と第3回転メンバM3と第1ピニオンキャリアPC1と第2リングギヤR2と第3ピニオンキャリアPC3との6つの回転要素を有する。
前記差動装置の6つの回転要素に対する動力源E,MG1,MG2と出力軸OUTと各係合要素EC,LB,HC,HLBの連結関係について説明する。
前記第1回転メンバM1(S1,S2)には、第2モータジェネレータMG2が連結されている。
前記第2回転メンバM2(R1,R3)には、入出力要素の何れにも連結されていない。
前記第3回転メンバM3(PC2,R3)には、エンジンクラッチECを介してエンジンEが連結されている。
前記第1ピニオンキャリアPC1には、ハイクラッチHCを介して第2モータジェネレータMG2が連結されている。また、ローブレーキLBを介して変速機ケースTCに連結されている。
前記第2リングギヤR2には、第1モータジェネレータMG1が連結されている。また、ハイローブレーキHLBを介して変速機ケースTCに連結されている。
前記第3ピニオンキャリアPC3には、出力軸OUTが連結されている。なお、出力軸OUTからは、図外のプロペラシャフトやディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右の駆動輪に駆動力が伝達される。
上記連結関係により、図2に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(R2)、エンジンE(PC2,R3)、出力軸OUT(PC3)、第2モータジェネレータMG2(S1,S2)の順に配列され、遊星歯車列の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデル(第1遊星歯車PG1のレバー(1)、第2遊星歯車PG2のレバー(2)、第3遊星歯車PG3のレバー(3))を導入することができる。ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸にリングギヤ、キャリア、サンギヤ等の各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤとリングギヤの歯数比に基づく共線図レバー比(α、β、δ)になるように配置したものである。
前記エンジンクラッチECは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図2の共線図上において、エンジンEとの回転速度軸と一致する位置に配置され、締結によりエンジンEの回転とトルクを、エンジン入力回転要素である第3回転メンバM3(PC2,R3)に入力する。
前記ローブレーキLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図2の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸より外側位置に配置され、図2に示すように、締結によりロー側変速比を分担する「ローギヤ固定モード」と「ロー側無段変速モード」を実現する。
前記ハイクラッチHCは、油圧により締結される多板摩擦クラッチであり、図2の共線図上において、第2モータジェネレータMG2の回転速度軸と一致する位置に配置され、締結によりハイ側変速比を分担する「2速固定モード」と「ハイ側無段変速モード」と「ハイギヤ固定モード」を実現する。
前記ハイローブレーキHLBは、油圧により締結される多板摩擦ブレーキであり、図2の共線図上において、第1モータジェネレータMG1の回転速度軸と一致する位置に配置され、ローブレーキLBと共に締結することにより変速比をアンダードライブ側の「ローギヤ固定モード」とし、ハイクラッチHCと共に締結することにより変速比をオーバードライブ側の「ハイギヤ固定モード」とする。
次に、ハイブリッド車の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、インバータ3と、バッテリ4と、油圧制御装置5と、統合コントローラ6と、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、第3リングギヤ回転数センサ12と、オイル油量センサ13と、を有して構成されている。
前記エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
前記モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10、11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点(N1,T1)と、第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(N2,T2)と、をそれぞれ独立に制御する指令をインバータ3へ出力する。なお、このモータコントローラ2からは、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリS.O.Cの情報が統合コントローラ6に対して出力される。
前記インバータ3は、前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2の各ステータコイルに接続され、モータコントローラ2からの指令により独立した3相交流を作り出す。このインバータ3には、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続されている。
前記油圧制御装置5は、統合コントローラ6からの油圧指令を受け、エンジンクラッチECと、ローブレーキLBと、ハイクラッチHCと、ハイローブレーキHLBと、の締結油圧制御及び解放油圧制御を行う。この締結油圧制御及び解放油圧制御には、滑り締結制御や滑り解放制御による半クラッチ制御も含む。
前記統合コントローラ6は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APと、車速センサ8からの車速VSPと、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neと、第1モータジェネレータ回転数センサ10からの第1モータジェネレータ回転数N1と、第2モータジェネレータ回転数センサ11からの第2モータジェネレータ回転数N2と、第3リングギヤ回転数センサ12からのエンジン入力回転速度ωinと、オイル油量センサ13からのオイル油量等の情報を入力し、所定の演算処理を行う。そして、エンジンコントローラ1、モータコントローラ2、油圧制御装置5に対し演算処理結果にしたがって制御指令を出力する。
なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、および、統合コントローラ6とモータコントローラ2とは、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線14、15により接続されている。
次に、ハイブリッド車の走行モードについて説明する。
走行モードとしては、ローギヤ固定モード(以下、「Lowモード」という。)と、ロー側無段変速モード(以下、「Low-iVTモード」という。)と、2速固定モード(以下、「2ndモード」という。)と、ハイ側無段変速モード(以下、「High-iVTモード」という。)と、ハイギヤ固定モード(以下、「Highモード」という。)と、の5つの走行モードを有する。
前記5つの走行モードについては、エンジンEを用いないで両モータージェネレータMG1,MG2のみで走行する電気自動車モード(以下、「EVモード」という。)と、エンジンEと両モータージェネレータMG1,MG2を用いて走行するハイブリッド車モード(以下、「HEVモード」という。)とに分けられる。
よって、図2(EVモード関連の5つの走行モード)及び図3(HEVモード関連の5つの走行モード)に示すように、「EVモード」と「HEVモード」とを合わせると「10の走行モード」が実現されることになる。ここで、図2(a)は「EV-Lowモード」の共線図、図2(b)は「EV-Low-iVTモード」の共線図、図2(c)は「EV-2ndモード」の共線図、図2(d)は「EV-High-iVTモード」の共線図、図2(e)は「EV-Highモード」の共線図である。また、図3(a)は「HEV-Lowモード」の共線図、図3(b)は「HEV-Low-iVTモード」の共線図、図3(c)は「HEV-2ndモード」の共線図、図3(d)は「HEV-High-iVTモード」の共線図、図3(e)は「HEV-Highモード」の共線図である。
前記「Lowモード」は、図2(a)及び図3(a)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを締結することで得られるローギヤ固定モードである。
前記「Low-iVTモード」は、図2(b)及び図3(b)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを解放し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られるロー側無段変速モードである。
前記「2ndモード」は、図2(c)及び図3(c)の共線図に示すように、ローブレーキLBを締結し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られる2速固定モードである。
前記「High-iVTモード」は、図2(d)及び図3(d)の共線図に示すように、ローブレーキLBを解放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを解放することで得られるハイ側無段変速モードである。
前記「Highモード」は、図2(e)及び図3(e)の共線図に示すように、ローブレーキLBを解放し、ハイクラッチHCを締結し、ハイローブレーキHLBを締結することで得られるハイギヤ固定モードである。
そして、前記「10の走行モード」のモード遷移制御は、統合コントローラ6により行われる。すなわち、統合コントローラ6には、要求駆動力Fdrv(アクセル開度APにより求められる。)と車速VSPとバッテリS.O.Cによる三次元空間に、例えば、図4に示すような前記「10の走行モード」を割り振った走行モードマップが予め設定されていて、車両走行時等においては、要求駆動力Fdrvと車速VSPとバッテリS.O.Cの各検出値により走行モードマップが検索され、要求駆動力Fdrvと車速VSPにより決まる車両動作点やバッテリ充電量に応じた最適な走行モードが選択される。なお、図4は三次元走行モードマップをバッテリS.O.Cが充分な容量域のある値で切り取ることにより、要求駆動力Fdrvと車速VSPとの二次元によりあらわした走行モードマップの一例である。
前記走行モードマップの選択により、「EVモード」と「HEVモード」との間においてモード遷移を行う場合には、図5に示すように、エンジンEの始動・停止と、エンジンクラッチECを締結・解放する制御が実行される。
また、「EVモード」の5つのモード間でのモード遷移や「HEVモード」の5つのモード間でのモード遷移を行う場合には、図5に示すON/OFF作動表にしたがって行われる。また、走行モードを遷移する制御のうち、例えば、エンジンEの始動・停止とクラッチやブレーキの締結・解放が同時に必要な場合や、複数のクラッチやブレーキの締結・解放が必要な場合や、エンジンEの始動・停止またはクラッチやブレーキの締結・解放に先行してモータジェネレータ回転数制御が必要な場合等においては、予め決められた手順にしたがったシーケンス制御により行われる。
次に、両モータジェネレータMG1,MG2の冷却構造について図6に基づき説明する。
両モータジェネレータMG1,MG2の冷却構造は、電動オイルポンプ20と、冷却油回路21と、ソレノイドバルブ22,23と、油冷却カバー24,25と、オイルパン26と、エアギャップ27と、油通過穴28と、を有して構成される。
前記電動オイルポンプ20は、オイルパン25に貯留されている油を吸い込み、モータ回転駆動により油圧を高め、冷却油回路21を含む各回路へと圧送するもので、電動オイルポンプ20により生成された油圧で、クラッチ・ブレーキ潤滑、ギヤ潤滑、モータジェネレータ冷却を行う。
両モータジェネレータMG1,MG2の油冷却は、それぞれのステータ巻線のみを完全に覆う油冷却カバー24,25を設定し、このカバー24,25内に油を下から圧送し、ステータ上方からカバー24,25の外へ流出させる。流出した油は、カバー24,25の外側を流れ、油通過穴28を経過してオイルパン26へ流れ落ち、再び電動オイルポンプ20で圧送される。流れ落ちた油は、ステータとロータのエアギャップ27のラインまで溜まることなく、オイルパン26へ流れ落ちる。
前記電動オイルポンプ20は、両モータジェネレータMG1,MG2の発熱状態により油量を任意に変化させることができる。
最高車速を超える状態になった時、電動オイルポンプ20の回転数を上げてオイルパン26に油が流れ落ちる量よりも多い油量を圧送して、ステータとロータのエアギャップ27の高さまで油が溜まるようにする(油量増加時のオイルライン)。通常はエアギャップ27の高さまで油が溜まらないようにする(通常のオイルライン)。
前記冷却油回路21には、増加した油量を通常のオイルラインまで応答良く戻すとき、電動オイルポンプ20から油冷却カバー24,25への油の圧送を遮断するためのソレノイドバルブ22,23が設けられている。
次に、作用を説明する。
[過回転抑制制御処理]
図7は実施例1の統合コントローラ6において実行される過回転抑制制御処理の流れを示すフローチャートであり、以下、各ステップについて説明する(過回転抑制制御手段)。尚、このフローチャートは、ハイ側無段変速モードである「HEV-High-iVTモード」を選択しての走行時に実行される。
ステップS1では、エンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neが最高回転数max以上か否かが判断され、Yesの場合はステップS2へ移行し、Noの場合はステップS1での判断を繰り返す。
ステップS2では、ステップS1でのエンジン回転数Neが最高回転数max以上であるとの判断に引き続き、車速センサ8からの出力回転数が許容回転数を超えているか否かを判断し、Yesの場合はステップS3へ移行し、Noの場合はステップS5へ移行する。
尚、本実施例では、最高速走行時に出力回転要素が予め定めた限界を超える設計となったいるため、出力回転数が許容回転数を超えているか否かを判断するようにしている。しかし、設計上、別の回転要素が限界を超える場合は、この限界を超える要素の回転数を検出して許容回転数を超えているか否かを判断するようにしても良い。
ステップS3では、ステップS2での出力回転数が許容回転数を超えているとの判断に基づき、電動オイルポンプ20の回転数を上げる(油量を多くする)制御指令を出力し、ステップS4へ移行する。
ステップS4では、ステップS3での油量増大制御に引き続き、車速センサ8からの出力回転数が許容回転数以下となるように、つまり、車速の上昇を抑えるように協調ブレーキをかけ、リターンへ移行する。
ここで、協調ブレーキをかけるとは、例えば、車両に搭載されている外部液圧源を持つ液圧ブレーキユニット等を作動させ、タイヤに機械的な制動力を付与する、あるいは、回生ブレーキを作動させることをいう。但し、回生ブレーキは、バッテリS.O.Cにより作動制約を受けるため、バッテリS.O.Cが低いときには、回生ブレーキのみ、もしくは、機械式の協調ブレーキと回生ブレーキとを併用しても良いが、バッテリS.O.Cが高いときには、機械式の協調ブレーキのみを作動させることになる。
ステップS5では、ステップS2での出力回転数が許容回転数以下であるとの判断に引き続き、アクセル踏み込みによる再加速要求があるか否かを判断し、Yesの場合はステップS6へ移行し、Noの場合はステップS2へ戻る。
ステップS6では、ステップS5でのアクセル踏み込みによる再加速要求時であるとの判断に引き続き、オイル油量センサ13からの信号によりモータ冷却油の油量が規定位置(図6の通常のオイルライン位置)より上であるか否かを判断し、Yesの場合はステップS7へ移行し、Noの場合はステップS2へ戻る。
ステップS7では、ステップS6でのモータ冷却油の油量が規定位置より上であるとの判断に基づき、ソレノイドバルブ22,23を作動し、油の供給を停止し、リターンへ移行する。なお、電動オイルポンプ20は駆動させたままとする。
[最高速走行からの車速上昇時の過回転抑制制御作用]
「HEV-High-iVTモード」を選択しての最高速走行状態から、下り坂走行状態や強い追い風を受ける走行状態へと移行し、走行抵抗が小さくなることでさらに車速が上がってしまう場合、図7のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS3→ステップS4へと進む流れとなる。
すなわち、「HEV-High-iVTモード」を選択しての最高速走行時であって、エンジン回転数Neが許容回転数(=最高回転数)になる場合、図8に示すように、共線図上のエンジン回転数Neと第2モータジェネレータ回転数N2が最高回転数になる。
この最高速走行状態から、例えば、下り坂走行に移行することでさらに車速(出力回転数No)が上がってしまう場合、図9に示すように、共線図上のレバーにより直結されているエンジン回転数Neと第2モータジェネレータ回転数N2が最高回転数より上回ってしまい、エンジン回転数Neと第2モータジェネレータ回転数N2が過回転となる。
この場合、ステップS1のエンジン回転数条件と、ステップS2の出力回転数条件とが成立することで、ステップS3へ進み、ステップS3において、電動オイルポンプ20の回転数を上げ、油量を多くすることによる攪拌抵抗にて、図10に示すように、第1モータジェネレータ回転数N1と第2モータジェネレータ回転数N2とが下がり、同時に、エンジン回転数Neが両モータジェネレータ回転数N1,N2の低下に伴って低下する。
攪拌抵抗による両モータジェネレータ回転数N1,N2の低下作用を説明する。オイルパン26への油通過穴28のサイズは、通常の油量では油が詰まることなく通過するのに対し、油量が増えると油の通過を妨げるオリフィス状態となる。よって、電動オイルポンプ20の回転数を上げて油量を多くすると、通常の油量に対し増えた油量分だけが油通過穴28を通過せずに溢れることになり、オイルパン26に流れ落ちることができない油により、オイルラインが上がる。つまり、オイルラインは、図6に示す通常のオイルラインから、油冷却カバー24,25およびエアギャップ27を浸漬してしまう油量増加時のオイルラインまで上がることになる。
これにより、エアギャップ27内に入った油が両モータジェネレータMG1,MG2のロータの回転により攪拌され、抵抗となることにより、両モータジェネレータ回転数N1,N2が下がり、共線図上でエンジン回転数Neが上がることが抑えられ、エンジン回転数Neの過回転によるエンジンEの耐久性劣化が防止できると共に、第2モータジェネレータMG2の高回転に伴う第2ピニオンP2の過回転による耐久性劣化が防止できる。
また、攪拌抵抗による両モータジェネレータ回転数N1,N2の低下作用と同時に、ステップS4へ進み、ステップS4において、協調ブレーキを作動させることで、出力回転数Noが低下し、車速VSPが上がり過ぎることが防止されることになる。
すなわち、図10の油量増加時の共線図にて説明すると、油量増加による攪拌抵抗にて両モータジェネレータ回転数N1,N2が低下し、同時に、協調ブレーキ作動により出力回転数Noが低下することで、3つの回転速度軸の回転速度の低下に伴って、同じレバー上に存在するエンジン回転数Neも押し下げられることになる。
[走行再開時の攪拌抵抗抑制制御作用]
上記のように、下り坂でさらに車速が上がると、エンジン回転数Ne及び第2モータジェネレータ回転数N2がオーバーし、耐久性が厳しいという問題があり、これを回避するために両モータジェネレータMG1,MG2のロータとステータの間に入る油の量を増加して攪拌抵抗を増し、エンジン回転数Ne及び第2モータジェネレータ回転数N2を抑制する過回転抑制制御を採用した場合、過回転抑制制御が終了した後、直ぐに走行を再開すると、攪拌抵抗が残っていて、これが両モータジェネレータMG1,MG2のの駆動抵抗となり、加速感が低下してしまうという課題がある。
これに対し、実施例1では、過回転抑制制御が終了した後、直ぐにアクセル踏み込み操作を伴う走行を再開すると、図7のフローチャートにおいて、ステップS1→ステップS2→ステップS5→ステップS6→ステップS7へと進む流れとなる。
すなわち、ステップS5の再加速条件とステップS6の油量条件が成立すると、ステップS7へ進み、ステップS7において、ソレノイドバルブ22,23を閉じ、油冷却カバー24,25への油の供給を停止する。同時に、電動オイルポンプ20は駆動させたままとし、油量増加時のオイルラインまで溜まった油を急速にオイルパン26へ吸引することで、オイルラインは、油量増加時のオイルラインから通常のオイルラインまで応答良く低下することになる。
よって、モータ冷却油の油量を増加する過回転抑制制御によりエンジン回転数Ne及び第2モータジェネレータ回転数N2が規定値まで落ちた後、直ぐに通常走行を再開する際、攪拌抵抗が直ちに無くなるように攪拌抵抗抑制制御が実行されるため、通常走行再開時にベースの動力性能が確保され、加速感が低下するのを防止することができる。
次に、効果を説明する。
実施例1のハイブリッド車の過回転抑制制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) エンジンEと少なくとも1つのモータとを動力源とし、該動力源と出力軸OUTとが接続された差動装置を有する駆動力合成変速機TMを備えたハイブリッド車において、予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、前記モータを冷却させるためのモータ冷却油の油量を増加する過回転抑制制御手段を設けたため、予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、バッテリ4の充電状態にかかわらずエンジンEおよびモータの過回転を抑制することで、動力源の耐久信頼性を確保することができる。
(2) 前記駆動力合成変速機TMは、共線図上に4つ以上の入出力要素が配列される差動装置を有し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンEからの入力を、他方に駆動系統への出力軸OUTをそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2とを連結し、前記過回転抑制制御手段は、無段変速比を得る無段変速モードによる最高速走行時にいずれかの要素で設定されている回転数(エンジン回転数Neと出力回転数No)が許容回転数を超えたとき、前記モータのステータとロータのエアギャップにモータ冷却油が入るようにモータ冷却油の油量を増加するため、モータのステータとロータのエアギャップに入ったモータ冷却油による大きな攪拌抵抗により、共線図のレバーで両外側に配列された第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2の回転数を低下し、これに伴って共線図の同じレバー上の内側に配列されたエンジンEと出力軸OUTの過回転を確実に抑制することができる。
(3) 前記過回転抑制制御手段は、モータ冷却油の油量を増加すると共に、協調ブレーキを作動させるため、最高速走行状態から下り坂走行に移行することでさらに車速が上がってしまう場合、出力軸OUTに加える制動力により車速の上昇を抑えることができる。
(4) 前記過回転抑制制御手段は、電動オイルポンプ20の回転数を上げてモータ冷却油の油量を増加すると共に、機械式の協調ブレーキを作動させるため、最高速走行状態から車速が上がってしまう場合、応答良く油量の増加を達成することができると共に、バッテリS.O.Cにかかわらず、確実に車速の上昇を抑えることができる。
(5) 前記過回転抑制制御手段は、モータ冷却油の油量増加により車速が規定値まで収束した状態で通常走行を再開する場合、モータ冷却油の油量を攪拌抵抗が残らないレベルまで低下させるため、過回転抑制制御を終了した直後の走行再開時に、ベースの駆動力性能の確保により、加速感の低下を防止することができる。
(6) 前記過回転抑制制御手段は、モータ冷却油の油量増加による過回転抑制制御後、出力回転数Noが許容値を下回り、かつ、アクセル踏み込み操作が検出されると、ソレノイドバルブ22,23を閉じてモータ冷却油の供給を止め、電動オイルポンプ20を駆動させたままとし、溜まった油を急速にオイルパン26内へ吸引するため、過回転抑制制御を終了した直後の走行再開時、モータ冷却油の油量を攪拌抵抗が残らないレベルまで応答良く低下させることができる。
(7) 前記駆動力合成変速機TMは、2自由度3要素の第1遊星歯車PG1と第2遊星歯車PG2と第3遊星歯車PG3により構成され、前記第2遊星歯車PG2の共線図上で内側に配列される要素と前記第3遊星歯車PG3の共線図上で一端に配列される要素とを連結してエンジンEを割り当て、前記第2遊星歯車PG2の共線図上で一端に配列される要素に第1モータジェネレータMG1を割り当て、前記第1遊星歯車PG1の共線図上で一端に配列される要素と前記第2遊星歯車PG2の共線図上で一端に配列される要素とを連結して第2モータジェネレータMG2を割り当て、前記第3遊星歯車PG3の共線図上で内側に配列される要素に出力軸OUTを割り当て、前記第1遊星歯車PG1の共線図上で他端に配列される要素と前記第3遊星歯車PG3の共線図上で他端に配列される要素とを第2回転メンバM2により連結し、前記第1遊星歯車PG1の共線図上で内側に配列される要素と変速機ケースTCとの間にローブレーキLBを設け、前記第2モータジェネレータMG2が割り当てられる要素と前記第2回転メンバM2との間にハイクラッチHCを設け、前記第2遊星歯車PG2の共線図上で一端に配列される要素と変速機ケースTCとの間にハイローブレーキHLBを設け、前記過回転抑制制御手段は、前記ローブレーキLBを解放し、前記ハイクラッチHCを締結し、前記ハイローブレーキHLBを解放することで得られる「HEV-High-iVTモード」を選択しての走行時であって、予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、少なくとも前記第2モータジェネレータMG2を冷却させるためのモータ冷却油の油量を増加するため、エンジン回転数Neと第2モータジェネレータ回転数N2が過回転となる「HEV-High-iVTモード」を選択しての走行時であって、予め定めた車速VSPからさらに車速VSPが上がってしまう場合、バッテリ4の充電状態にかかわらずエンジンEおよび第2モータジェネレータ回転数MG2の過回転を抑制することで、エンジンEおよび第2ピニオンP2が高回転となる第2モータジェネレータMG2の耐久信頼性を確保することができる。
以上、本発明のハイブリッド車の過回転抑制制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、モータジェネレータのロータとステータとのエアギャップ内にモータ冷却油が入るようにモータ冷却油の油量を増加する例を示したが、例えば、第2モータジェネレータMG2のロータに攪拌用フィンを追加し、モータ冷却油の油量を増加によりフィンの取り付けレベルまで油量を増加することで、攪拌抵抗を得るようにしても良い。この場合、モータ冷却油の油量を増加レベルは、必ずしもロータとステータとのエアギャップ内に入りレベルまで上げる必要が無い。
実施例1の過回転抑制制御装置は、3つのシングルピニオン型遊星歯車により構成した差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車への適用例を示したが、例えば、特開2003−32808号公報等に記載されているようにラビニョウ型遊星歯車により構成した差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車にも適用することができるし、それ以外であっても、エンジンと少なくとも1つのモータを動力源とし、該動力源と出力部材が接続された差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車であれば適用することができる。
実施例1の過回転抑制制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系及び制御系を示す全体システム図である。 実施例1のハイブリッド車において電気自動車モードでの5つの走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のハイブリッド車においてハイブリッド車モードでの5つの走行モードをあらわす共線図である。 実施例1のハイブリッド車において走行モードの選択に用いられる走行モードマップの一例を示す図である。 実施例1のハイブリッド車において「10の走行モード」でのエンジン・エンジンクラッチ・モータジェネレータ・ローブレーキ・ハイクラッチ・ハイローブレーキの作動表である。 実施例1の過回転抑制制御装置が適用されたハイブリッド車の両モータジェネレータMG1,MG2の冷却構造を示す概略図である。 実施例1の統合コントローラにおいて実行される過回転抑制制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1のハイブリッド車において「HEV-High-iVTモード」を選択しての最高車速時の共線図である。 実施例1のハイブリッド車において「HEV-High-iVTモード」を選択してのエンジン回転数オーバー時の共線図である。 実施例1のハイブリッド車において「HEV-High-iVTモード」を選択しての最高車速時にさらに車速が上がる場合に行われる油量増加時の共線図である。
符号の説明
E エンジン
MG1 第1モータジェネレータ(モータ)
MG2 第2モータジェネレータ(モータ)
OUT 出力軸(出力部材)
TM 駆動力合成変速機
PG1 第1遊星歯車(第1差動装置)
PG2 第2遊星歯車(第2差動装置)
PG3 第3遊星歯車(第3差動装置)
EC エンジンクラッチ
LB ローブレーキ(第1ブレーキ)
HC ハイクラッチ(第1クラッチ)
HLB ハイローブレーキ(第2ブレーキ)
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 インバータ
4 バッテリ
5 油圧制御装置
6 統合コントローラ
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ
12 第3リングギヤ回転数センサ
13 オイル油量センサ

Claims (7)

  1. エンジンと少なくとも1つのモータとを動力源とし、該動力源と出力部材とが接続された差動装置を有する駆動力合成変速機を備えたハイブリッド車において、
    予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、前記モータを冷却させるためのモータ冷却油の油量を増加する過回転抑制制御手段を設けたことを特徴とするハイブリッド車の過回転抑制制御装置。
  2. 請求項1に記載されたハイブリッド車の過回転抑制制御装置において、
    前記駆動力合成変速機は、共線図上に4つ以上の入出力要素が配列される差動装置を有し、前記入出力要素のうちの内側に配列される2つの要素の一方にエンジンからの入力を、他方に駆動系統への出力部材をそれぞれ割り当てると共に、前記内側の要素の両外側に配列される2つの要素にそれぞれ第1モータジェネレータと第2モータジェネレータとを連結し、
    前記過回転抑制制御手段は、無段変速比を得る無段変速モードによる最高速走行時に前記いずれかの要素で設定されている回転数が許容回転数を超えたとき、前記モータのステータとロータのエアギャップにモータ冷却油が入るようにモータ冷却油の油量を増加することを特徴とするハイブリッド車の過回転抑制制御装置。
  3. 請求項1または2に記載されたハイブリッド車の過回転抑制制御装置において、
    前記過回転抑制制御手段は、モータ冷却油の油量を増加すると共に、協調ブレーキを作動させることを特徴とするハイブリッド車の過回転抑制制御装置。
  4. 請求項3に記載されたハイブリッド車の過回転抑制制御装置において、
    前記過回転抑制制御手段は、電動オイルポンプの回転数を上げてモータ冷却油の油量を増加すると共に、機械式の協調ブレーキを作動させることを特徴とするハイブリッド車の過回転抑制制御装置。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載されたハイブリッド車の過回転抑制制御装置において、
    前記過回転抑制制御手段は、モータ冷却油の油量増加により車速が規定値まで収束した状態で通常走行を再開する場合、モータ冷却油の油量を攪拌抵抗が残らないレベルまで低下させることを特徴とするハイブリッド車の過回転抑制制御装置。
  6. 請求項5に記載されたハイブリッド車の過回転抑制制御装置において、
    前記過回転抑制制御手段は、モータ冷却油の油量増加による過回転抑制制御後、出力回転数が許容値を下回り、かつ、アクセル踏み込み操作が検出されると、ソレノイドバルブを閉じてモータ冷却油の供給を止め、電動オイルポンプを駆動させたままとし、溜まった油を急速にオイルパン内へ吸引することを特徴とするハイブリッド車の過回転抑制制御装置。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載されたハイブリッド車の過回転抑制制御装置において、
    前記駆動力合成変速機は、2自由度3要素の第1差動装置と第2差動装置と第3差動装置により構成され、
    前記第2差動装置の共線図上で内側に配列される要素と前記第3差動装置の共線図上で一端に配列される要素とを連結してエンジンを割り当て、前記第2差動装置の共線図上で一端に配列される要素に第1モータジェネレータを割り当て、前記第1差動装置の共線図上で一端に配列される要素と前記第2差動装置の共線図上で一端に配列される要素とを連結して第2モータジェネレータを割り当て、前記第3差動装置の共線図上で内側に配列される要素に出力部材を割り当て、
    前記第1差動装置の共線図上で他端に配列される要素と前記第3差動装置の共線図上で他端に配列される要素とを直結要素により連結し、前記第1差動装置の共線図上で内側に配列される要素と変速機ケースとの間に第1ブレーキを設け、第2モータジェネレータが割り当てられる要素と前記直結要素との間に第1クラッチを設け、前記第2差動装置の共線図上で一端に配列される要素と変速機ケースとの間に第2ブレーキを設け、
    前記過回転抑制制御手段は、前記第1ブレーキを解放し、前記第1クラッチを締結し、前記第2ブレーキを解放することで得られるハイ側無段変速モードを選択しての走行時であって、予め定めた車速からさらに車速が上がってしまう場合、少なくとも前記第2モータジェネレータを冷却させるためのモータ冷却油の油量を増加することを特徴とするハイブリッド車の過回転抑制制御装置。
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