JP4148166B2 - 接触検出装置 - Google Patents

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Description

本発明は、接触検出装置に関するものであり、詳しくは、ワークを支持するワーク支持台と、刃具を支持すると共に前記ワーク支持台に対して相対的に移動する刃具台とを備える工作機械に設けられ、ワークと刃具との接触を検出する接触検出装置に関するものである。
ワークを支持するワーク支持台と、刃具を支持すると共にワーク支持台に対して相対的に移動する刃具台とを備える円筒研削盤、旋盤、フライス盤、マシニングセンタ等の各種の工作機械では、加工に際してのワークに対する刃具の位置決め、早送りから加工送りへと送り速度を変更する時期の判定等、適宜の処理を行うために、実際のワークの位置を正確に特定する必要がある。ここで、ワークの位置を特定するために、刃物台等の適宜部位にタッチプローブ等の接触型センサを設け、この接触型センサをワークに対して移動させてワークに接触させることで、実際のワークの位置を検出するワーク位置検出装置が、一般的に用いられている。しかしながら、このようなワーク位置検出装置を採用することとすると、刃具とは別途に、ワークに接触させる機器を装備しなければならず、工作機械全体の構造が複雑化する。また、ワークの実質的な加工とは別途に、加工に先んじて、ワーク位置検出装置を作動させてワークの位置を特定しておかなければならず、加工工程全体の処理が煩雑化する。
これに対して、ワークと刃具とが接触した際に生じる刃具の破壊音波やワークの破断音波等、特有のアコースティックエミッション(以下、「AE」と称する)を検出するアコースティックエミッションセンサ(以下、「AEセンサ」と称す)を用いた接触検出装置が提案されている。この接触検出装置によれば、ワークに接触し始める刃具の位置を特定することができ、これにより、加工に際してのワークに対する刃具の位置決め、早送りから加工送りへと送り速度を変更する時期の判定等、適宜の処理を行うことができる。そして、このような接触検出装置では、上述のワーク位置検出装置のように、刃具とは別途に、ワークに接触させる機器を装備する必要がなく、工作機械全体の構造を簡略化することができる。また、加工に先んじて、接触型センサをワークに対して移動させてワークの位置を特定しておく必要がなく、加工工程全体の処理を簡素化することもできる。
特開昭57−173462号公報
上記特許文献には、ワークの一端側を支持して回転させる主軸台、ワークの他端側を支持する心押し台、主軸台や心押し台のセンタ等、適宜の部位にAEセンサを設ける旨が開示されている。しかしながら、上述のように、AEセンサを主軸台や心押し台等に設けることとすると、AEセンサが、ワークを支持する側の部材に設けられることになり、次のような問題が生じる。
工作機械は、常時、同一の種類のワークを加工する専用機として使用されるものばかりでなく、種類の異なるワークを加工する汎用機として使用されるものもある。そして、汎用機として使用される工作機械によって種々の形状のワークを加工する場合には、ワーク自体の形状に差異があることから、ワークを支持する側の部材に設けられたAEセンサと、刃具台に支持された刃具との距離が区々となる。また、たとえ専用機として使用される工作機械によって同一種類のワークを加工する場合でも、ワークが複数の加工対象面を有するものであると、異なる加工対象面を加工する際においては、AEセンサと刃具との距離が区々となる。
ところで、AEセンサは、AEが発生する部位に近づける程、高精度でAEを検出することができる一方で、AEが発生する部位から遠ざけると、微弱なAEを検出できなくなったり、ノイズを拾い易くなったりして、AEの検出精度が低下するものである。AEセンサは、このような特性を有するものであるが故、上述のようにAEセンサと刃具との距離が区々であると、AEセンサの検出精度にバラツキを生じてしまう。そして、このように検出精度にバラツキを生じると、接触検出装置の検出によって特定されるワークに接触を開始する刃具の位置精度についてもバラツキを生じ、この結果、ワークの加工精度にバラツキを生じて加工品質を低下させてしまう虞がある。
本発明は、上記実状を鑑みてなされたものであり、AEセンサでの検出精度にバラツキが生じ難い接触検出装置の提供を課題とする。
上記課題を解決するために本発明の採った主要な手段は、
「ワークを支持するワーク支持台と、刃具を支持すると共に前記ワーク支持台に対して相対的に移動する刃具台とを備える工作機械に設けられ、前記ワークと前記刃具との接触を検出する接触検出装置であって、
前記刃具台側に配設されてワークと刃具とが接触する際のアコースティックエミッションを検出するアコースティックエミッションセンサを備えることを特徴とする接触状態検出装置」
である。
上記構成の接触検出装置では、AEセンサが刃物台側に設けられているため、ワークの形状が変わったり、単一のワークにおいて加工対象面が変わったりしても、AEセンサと刃具との距離は、常に一定となる。よって、AEセンサでの検出精度にバラツキが生じ難くなる。
上述した手段において、
「前記刃具は、砥石車であり、
前記刃具台は、前記砥石車が装着される砥石軸を有するものであり、
前記アコースティックエミッションセンサは、前記砥石軸の内部に組み付けられている
ことを特徴とする接触検出装置」
としてもよい。
上記構成の接触検出装置は、装備される対象の工作機械を、砥石車によってワークを加工する工作機械、すなわち「研削盤」に特定したものであり、研削盤の砥石軸にAEセンサを組み付けることとしたものである。刃具としての砥石車が装着される砥石軸は、ワークに接触する砥石車の研削面から、常に一定の距離にある部材であり、しかも、研削面に近い部材である。よって、ワークと研削面との接触部分から発生するAEを精度よく検出することができ、検出精度にバラツキが生じ難いばかりでなく、AEの検出精度を向上させることができる。また、砥石車は、砥石軸に直接、装着されるため、研削面とAEセンサとの間に介在される部材が少なく、AEセンサがノイズを拾い難くなる。よって、この点からも、AEの検出精度を向上させることができる。
上述した手段において、
「前記砥石車は、研削加工用の砥石と、結合剤が弾性材料から構成された弾性砥石とを備えるものであり、
前記弾性砥石をワークに接触させることで、ワークと砥石車との接触を検出する
ことを特徴とする接触検出装置」
としてもよい。
ここで、結合材を構成する弾性材料としては、ゴムや樹脂等、弾性に優れた柔軟な材料を用いればよい。
研削加工用の砥石自体をワークに接触させる場合、ワークに砥石車を急激に接触させると、砥石車が破損したり、ワークが損傷する。よって、ワークに砥石車を近づける際の送り速度を、研削加工時の送り速度、すなわち「研削送り速度」に近い十分に遅い送り速度としなければならず、使用勝手に劣る。
そこで、上記構成の接触検出装置では、ワークに接触させる砥石を、研削加工用の砥石ではなく、弾性砥石とする。弾性砥石では、ワークに接触した際の衝撃が結合剤自体の弾性により吸収されるため、研削加工用の砥石に比して、速い送り速度にて、ワークに砥石車を接触させることができる。よって、上記構成の接触検出装置によれば、使用勝手を向上させることができる。
上述した手段において、
「前記ワークに前記刃具を近づけて接触させた後、ワークから刃具を遠ざけ、前回の送り速度よりも遅い送り速度にて、再度、ワークに刃具を近づけて接触させることで、ワークと刃具との接触を検出することを特徴とする接触検出装置」
としてもよい。
ワークに対して刃具を速い送り速度で近づけて接触させると、ワークに対して刃物が慣性により移動したり、発生したAEをAEセンサによって検出する際やAEセンサからの信号を処理する際に生じるタイムラグが大きく影響したりして、AEの検出精度を低下させてしまう虞がある。一方、ワークに対して刃具を、十分に遅い送り速度で近づけて接触させることで、AEの検出精度を向上させることはできる。しかしながら、ワークに刃具を近づける際の送り速度を遅くすると、今度は、ワークに刃具を近づけて接触させるまでの時間が長くなってしまい、加工工程全体が遅延化してしまうといった問題を生じてしまう。
そこで、上記構成の接触検出装置では、速い送り速度にてワークに刃具を接触させた後に、ワークから刃具を遠ざけ、前回の送り速度よりも遅い送り速度にて、再度、ワークに刃具を近づけて接触させることで、ワークと刃具との接触を検出することとする。これにより、加工工程全体を遅延化させることなく、AEの検出精度を向上させることができる。なお、繰り返しワークと刃具とを接触させる回数としては、2回以上であればよいが、3回以上の多数回とすれば、AEの検出精度を、より一層、向上させることができる。
上述した手段において、
「前記ワークに前記刃具を近づける際において変動するワークと刃具との間のクーラント圧力を監視するクーラント圧力監視手段を備え、
該クーラント圧力監視手段の監視結果に基いて、クーラント圧力が予め設定された圧力以上に増大した後に、送り速度を遅くしてワークに刃具を接触させることで、ワークと刃具の接触を検出する
ことを特徴とする接触検出装置」
としてもよい。
工作機械では、ワークや刃具の冷却、ワークと刃具との潤滑等のために、ワークと刃具との間にクーラントを浴びせることが一般的に行われている。ここで、ワークに対して刃具を近づけていくと、ワークと刃具との間の距離が縮まるため、この間に流通するクーラントの圧力(動圧)が高くなる。
そこで、上記構成の接触検出装置では、このクーラントの圧力をクーラント圧力監視手段によって監視することで、ワークに刃具が近づいたことを検出し、その後の送り速度を遅くして、遅い送り速度にてワークに刃具を接触させる。これにより、加工工程全体を遅延化させることなく、AEの検出精度を向上させることができる。
なお、クーラント圧力監視手段としては、特に限定するものではないが、ワークと刃具との間におけるクーラントの圧力を計測する圧力センサを用いたもの、ワークや刃具を回転させたり移動させるための適宜の駆動機器において動力を監視するもの等を例示することができる。ここで、駆動機器の動力を監視するものでは、クーラントの圧力が増加すると、ワークや刃具にクーラントによる圧力が負荷されるため、ワークや刃具を回転させたり移動させるために必要な動力(モーター等の電動機であれば駆動電力:ワット)が増加する。よって、この動力を監視することで、間接的に、クーラントの圧力を検出することができる。
上述の通り、本発明によれば、AEセンサでの検出精度にバラツキが生じ難い接触検出装置を提供することができる。
次に、本発明に係る接触検出装置の実施形態の一例を、図面に従って詳細に説明する。なお、以下では、工作機械としての円筒研削盤に本発明に係る接触検出装置を装備した例を示すが、本発明に係る接触検出装置は、円筒研削盤に限らず、その他の研削盤、旋盤、フライス盤、マシンニングセンタ等、種々の工作機械の広範に適用することができるものである。
まず、図1に、円筒研削盤10の一例を示し、この円筒研削盤10の概略について説明する。円筒研削盤10は、基台部分を構成するベッド20と、このベッド20上に、X軸方向に移動自在に搭載された砥石台30と、ベッド20上に、Z軸方向に移動自在に搭載されたワークテーブル40とを備えている。ここで、砥石台30は、刃具としての砥石車Tを支持するものであり、刃具台を構成するものである。また、ワークテーブル40は、ワークWを支持するものであり、ワーク支持台を構成するものである。
砥石台30は、砥石車Tを回転駆動させると共にX軸方向に移動駆動させるものであり、砥石車Tが装着された砥石軸31と、砥石軸31を回転自在に支持する軸頭32と、砥石軸31を回転駆動させるモーター等の回転駆動装置(図示省略)とを備えている。また、この砥石台30は、サーボモーターや送りねじ機構等を用いて構成された公知の移動駆動装置(図示省略)によって、ベッド20上にて、X軸方向に移動駆動されるものである。
ワークテーブル40は、その上面の一端側に搭載された主軸台41と、他端側に搭載された心押し台43とを備えており、主軸台41と心押し台43とでワークWを支持して、このワークWを回転駆動させると共にZ軸方向に移動駆動させるものである。ここで、主軸台41には、ワークWの一端側を支持する主軸42が設けられており、この主軸42は、主軸台41に内蔵されたモーター等の回転駆動装置(図示省略)によって回転駆動される。また、心押し台43は、ワークWの他端側に穿設されたセンタ穴に挿入されるセンタ44を備えており、このセンタ44によって、ワークWの他端側が回転自在に支持される。さらに、ワークテーブル40は、サーボモーターや送りねじ機構等を用いて構成された公知の移動駆動装置(図示省略)によって、ベッド20上にてZ軸方向に移動駆動される。
このような砥石台30及びワークテーブル40を備えた円筒研削盤10では、砥石台30に支持された砥石車Tと、ワークテーブル40に支持されたワークWとを、X軸用及びZ軸用の各移動駆動装置を作動させることで、X軸方向及びZ軸方向に相対的に移動させて、砥石車TによるワークWの研削加工が行われる。ここで、本例では、小径部W1と大径部W2とを備えた円筒状のワークWにおいて、ワークWの一端から大径部W2の端面にかけて、小径部W1外周面の研削加工が行われる。また、この研削加工に際しては、ワークWに対して砥石車TをX軸方向に研削送り速度で送って研削するプランジカット研削を、Z軸方向において適宜ピッチで繰り返し行い、最終的に、小径部W1のZ軸方向全体を、砥石車TをX軸方向に固定しながらZ軸方向に研削送り速度で送って研削するトラバースカット研削により仕上げて、加工を終了させる。そして、加工開始時においては、砥石車Tを、その端面がワークWの大径部W2の端面に接触した状態で位置決めした上で、第1回目のプランジカット研削が行われるのであるが、この時の砥石車Tの位置決めに際しては、小径部W1に接触しない状態で、ワークWに対して砥石車TをZ軸方向に移動させて砥石車Tを大径部W2に近づけ、後述する接触検出装置によってワークWと砥石車Tとの接触を検出することで、砥石車Tの位置決めが行われる。ここで、接触検出装置は、ワークWと砥石車Tとが接触した際に発生するAEを検出するAEセンサ50と、このAEセンサ50からの信号処理や、AEセンサ50からの信号処理に伴って各種機器の駆動を制御する接触検出用制御装置を備えるものである。また、AEセンサ50は、砥石台30側の部材に取り付けられている。具体的には、砥石台30の砥石軸31の内部に取り取り付けられている。
また、詳細は省略するが、この円筒研削盤10は、加工プログラムの実行により数値制御にてワークWを加工するものであり、CPU、ROM、RAM、ハードディスク等を有するコンピュータを用いて構成された公知のCNC制御装置(図示省略)を備えている。そして、砥石台30のX軸方向の移動駆動、砥石軸32の回転駆動、ワークテーブル40のZ軸方向の移動駆動、主軸42の回転駆動等、各種機器の駆動は、CNC制御装置によって制御される。また、前述したAEセンサ50からの信号処理も、このCNC制御装置によって行われる。よって、本例では、接触検出用制御装置が、CNC制御装置の一部によって構成されている。なお、接触検出用制御装置としては、CNC制御装置を兼用したものに限らず、CNC制御装置とは別途に設けられたものであってもよい。
ところで、CNC制御装置のハードディスクには、ワークWの加工に際して実行される加工プログラムが格納されており、加工に際しての各種機器の制御は、この加工プログラムの実行により行われる。よって、この加工プログラム中に、接触検出装置の制御に関するプログラムを書き込んでおけば、加工プログラムの実行によりワークWを加工する毎に、砥石車Tの自動的な位置決めを実現させることができる。なお、これに限らず、加工プログラムとは別途に、接触検出装置の制御に関する接触検出装置制御用プログラムを格納しておき、適時、接触検出装置制御用プログラムを実行させることで、砥石車Tの自動的な位置決めを行うようにしてもよい。
次に、接触検出装置の詳細を、AEセンサ50や砥石車Tの詳細、及び、作動態様の詳細を含めて、以下に説明する。
AEセンサ50は、AEを検出する公知のものであり、図2に示すように、センサ取付部材51によって砥石軸31の先端部分の内部に取り付けられている。また、このAEセンサ50は、CNC制御装置に接続されている。ここで、本例では、砥石軸31が、軸頭32の軸受け32aによって片持ち状に支持されているものを示すが、図3に示すように、両持ち状に支持されるものであっても、砥石軸31の先端部分にAEセンサ50を内蔵させることとすると、AEセンサ50を装着し易いことから、好適である。また、砥石軸31にAEセンサ50といった付属品が取着されることから、砥石軸31の回転バランスが崩れる虞がある。この場合には、図2及び図3に示すように、砥石軸31の内部に、AEセンサ50と共に、適宜のバランサー52を設けて、砥石軸31の良好な回転バランスを確保できるようにするとよい。
また、砥石車Tは、その端面をワークWの大径部W2の端面に接触させて位置決めされるものであるため、図4に示すように、外周面に研削加工用の砥石Taと端面に弾性砥石Tbとを備えるものとして構成されている。
このように構成されたAEセンサ50及び砥石車Tを適用した接触検出装置により、図5に示しように、ワークWに対して砥石車TをZ軸方向に移動させ、砥石車Tの端面がワークWの大径部W2の端面に接触を開始した時点にて、砥石車TのZ軸方向の移動を停止させて砥石車Tの位置決めを行う。これを以下に具体的に説明する。
円筒研削盤10の稼動開始前の段階では、砥石車Tが、ワークWに対して十分に離間した部位である原点に位置するのであるが、稼動開始と共に、砥石車Tを、早送り速度にてX軸方向及びZ軸方向に移動させてワークWに近づける。この時、実際のワークWの正確な位置ではなく、設定上のワークWの位置に基いて、ワークWと砥石Tとの間に、砥石車TがワークWに確実に衝突しない十分な距離が確保された位置まで、ワークWに砥石車Tを近づける。なお、この砥石車Tの位置を、以下、第1アプローチ位置と称す。
次に、砥石車Tを、第1アプローチ位置から、早送り速度よりも遅い第1アプローチ速度にて、Z軸方向に移動させてワークWの大径部W2に近づけていき、大径部W2に接触させる(図示矢印A)。すると、ワークWと砥石車Tとの接触によりAEが発生する。よって、このAEをAEセンサ50によって検出することで、砥石車Tの現在の位置が、ワークWとの接触を開始した位置であると特定することができる。ここで、AEセンサ50は、砥石台30側、特に砥石軸31に設けられているため、AEセンサ50は、AEを高精度で検出する。また、砥石車Tの端面に設けられた弾性砥石TbをワークWに接触させるため、ある程度、速い送り速度でワークWに砥石車Tを接触させても、砥石車Tが破損したり、ワークWが損傷することがない。
次に、砥石車Tを、第1アプローチ速度でワークWに接触した位置から、第1アプローチ位置よりもワークWに近い位置である第2アプローチ位置まで、早送り速度で僅かに後退させて、ワークWの大径部W2から遠ざける(図示矢印B)。次に、再度、砥石車Tを、第1アプローチ速度よりもさらに遅い第2アプローチ速度にて、第2アプローチ位置からワークWの大径部W2に近づけていき、大径部W2に、再度、接触させて(図示矢印C)、AEを発生させる。そして、このAEをAEセンサ50によって検出することで、ワークWとの接触を開始した状態である砥石車Tの位置を、高精度で特定し、砥石車Tをこの位置で停止させて、砥石車TのZ軸方向の位置決めを完了させる。その後は、砥石車TをX軸方向に研削送り速度にて移動させて、ワークWの小径部W1にプランジカット研削を行う所定の研削加工を実行する。
ところで、研削加工においては、ワークWと砥石車Tとの間にクーラントが浴びせられる。よって、上述のようにワークWと砥石車Tとを複数回、接触させることで、最終的にワークWに接触する際の砥石車Tの送り速度を遅く設定することができる態様に限らず、この態様に代えて、或いは、この態様に併用して、ワークWと砥石車Tとの間に流通するクーラントの圧力の変動を利用することで、ワークWに接触する際の砥石車Tの送り速度を遅く設定することができるようにしてもよい。具体的には、ワークWと砥石車Tとの間に流通するクーラントの圧力を、クーラント圧力監視手段によって監視し、クーラント圧力が予め設定された圧力以上に増大することで、ワークWの大径部W2に砥石車Tが近づいたことを特定し、その後の送り速度を遅くして、遅い送り速度にてワークWに砥石車Tを接触させるようにしてもよい。ここで、砥石車Tを回転駆動させるモーター等の回転駆動装置は、砥石車Tを高速で、しかも、高精度に一定速度で回転させるものであるため、砥石車Tに負荷される応力が変動すると、この回転駆動装置の動力が大きく変動する。よって、この回転駆動装置の動力を監視することで、砥石車Tに負荷されるクーラント圧力を、高精度で検出することができる。従って、クーラント圧力監視手段として、砥石車Tを回転駆動する回転駆動装置の動力を監視して、これにより、間接的に、クーラント圧力を監視するものを採用するのが好適である。
以上、本発明に係る接触検出装置の一例を説明したが、本発明に係る接触検出装置はこれに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の変更が可能である。
例えば、接触検出装置の使用態様としては、ワークに対して砥石車等の刃具をZ軸方向に位置決めするために限らず、刃具をX軸方向に位置決めするためや、X軸及びZ軸以外のその他の軸を有する工作機械において刃具をその他の軸方向に位置決めするために用いてもよい。また、刃具の位置決めに限らず、例えば、適宜の送り速度でワークに刃具を接触させた後に、送り速度を、加工を行う加工送り速度に変更させるために、接触検出装置を用いてもよい。
円筒研削盤の一例を示す平面図である。 砥石軸の一例を示す断面部分平面図である。 砥石軸の別例を示す断面部分平面図である。 砥石車の一例を示す断面部分平面図である。 接触検出装置の作動態様を示す概略図である。
符号の説明
T 砥石車(刃具)
Ta 研削加工用の砥石
Tb 弾性砥石
W ワーク
W1 小径部
W2 大径部
10 円筒研削盤(工作機械)
20 ベッド
30 砥石台(刃具台)
31 砥石軸
32 軸頭
32a 軸受け
40 ワークテーブル(ワーク支持台)
41 主軸台
42 主軸
43 心押し台
44 センタ
50 AEセンサ
51 取付部材
52 バランサー

Claims (3)

  1. ワークを支持するワーク支持台と、刃具を支持すると共に前記ワーク支持台に対して相対的に移動する刃具台とを備える工作機械に設けられ、前記ワークと前記刃具との接触を検出する接触検出装置であって、
    前記刃具台側に配設されてワークと刃具とが接触する際のアコースティックエミッションを検出するアコースティックエミッションセンサを備え
    前記刃具は、砥石車であり、
    前記刃具台は、前記砥石車が装着される砥石軸を有するものであり、
    前記アコースティックエミッションセンサは、前記砥石軸の内部に組み付けられており、
    前記砥石車は、研削加工用の砥石と、結合剤が弾性材料から構成された弾性砥石とを備えるものであり、
    前記弾性砥石をワークに接触させることで、ワークと砥石車との接触を検出する
    ことを特徴とする接触状態検出装置。
  2. 前記ワークに前記刃具を近づけて接触させた後、ワークから刃具を遠ざけ、前回の送り速度よりも遅い送り速度にて、再度、ワークに刃具を近づけて接触させることで、ワークと刃具との接触を検出することを特徴とする請求項1に記載の接触検出装置。
  3. 前記ワークに前記刃具を近づける際において変動するワークと刃具との間のクーラント圧力を監視するクーラント圧力監視手段を備え、
    該クーラント圧力監視手段の監視結果に基いて、クーラント圧力が予め設定された圧力以上に増大した後に、送り速度を遅くしてワークに刃具を接触させることで、ワークと刃具の接触を検出する
    ことを特徴とする請求項1または請求項2に記載の接触検出装置。
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