JP4147899B2 - 階段 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、階段に関する。
【0002】
従来、外観をすっきりとさせた階段として、トラス状に形成した左右一対の側枠間の内方に踏板を設けたものがある(例えば、特許文献1参照。)。かかる階段は、トラス状に形成してある左右一対の側枠と、両側枠の下弦材間を連結しているつなぎ材と、側枠の上方に位置するとともに側枠に連結材により連結し、側枠の上弦材に沿って平行に配設してある手摺と、両側枠の内方間に設けてある踏板とから構成され、さらに、階段の横座屈を防止すべく、側枠の上弦材の各端部および手摺の各端部がそれぞれ外方に屈曲した屈曲部になっている。
【0003】
【特許文献1】
実公平4−21389号公報(第1−4頁、第1−4図)
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、前記の階段では、手摺自体が階段の強度を維持する構造体の役目を果たすものであり、踏板は側枠の下弦材に支持され、側枠の上弦材は踏板の上方、すなわち、手摺の高さに位置する構成である。このため、当該階段は、手摺を不要とする階段には不向きである。例えば、当該階段を壁面に沿って構築すると、側枠が壁面のすぐ脇に位置することになり、かつ、この側枠は踏板の上方に位置することから、却って美観を損なってしまう。また、比較的自由なデザインを用いることができる階段手摺部が構造体の役目を果たすため、デザインに制約が生じてしまう。
【0005】
また、前記の階段では、上弦材および手摺に屈曲部を設けて強度向上を図っているが、左右の側枠の上弦材に沿って手摺を配置する構成であり、上弦材同士を連結することが不可能であるため、階段全体の強度向上には限界がある。また、屈曲部を形成するためには、曲げ加工を要するため当然に加工に手間を要する。
【0006】
さらに、階段の段数および階段勾配などの設置条件に合わせてその都度加工しなければならないため効率よく生産することが難しい。
【0007】
そこで、本発明は、軽構造で、軽快な印象を与えることができる階段を提供することを課題とし、さらに、強度が高く、かつ、生産・施工効率のよい階段を提供することを課題とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
このような課題を解決するために、請求項1の発明は、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体で踏板が支持される階段であって、前記立体トラス構造体は、互いに連結された複数条の上弦材と、隣り合う前記上弦材の中間の下方に位置する下弦材とをラチス材で互いに連結して構成されることを特徴とする。
【0009】
かかる階段によると、下弦材が隣り合う上弦材の中間の下方に配置され、例えば上弦材が三条であれば、下弦材が二条となる。すなわち、階段傾斜方向から立体トラス構造体を観ると、台形状を呈するため、すっきりとした外観になる。さらには、立体トラス構造体であるが故に、軽やかで開放感があり、居室内に階段を構築しても圧迫感が無い。また、隣り合う上弦材同士が互いに連結されて一体になっているので、結果として立体トラス構造体のねじり剛性および左右方向の曲げ剛性が高く、階段昇降時に生じるねじれや横揺れも小さい。さらに、手摺部を階段本体の構造体としていないので、手摺部のデザインを自由に設定できる。また、溝形鋼やI形鋼のような重厚な部材を用いる従来の階段に比べて軽構造なので、施工時の取り扱いが容易である。
なお、上弦材が二条であれば、下弦材が一条となるため、階段傾斜方向から立体トラス構造体を観ると、逆三角形状を呈する。
【0010】
請求項2の発明は、請求項1に記載の階段であって、前記立体トラス構造体は、前記下弦材の下方に第二下弦材をさらに有し、前記下弦材と前記第二下弦材とがラチス材で互いに連結されることを特徴とする。
【0011】
かかる階段によると、下弦材の下方に第二下弦材をさらに配置したので、立体トラス構造体の曲げ剛性が向上する。
【0012】
請求項3の発明は、請求項2に記載の階段であって、前記第二下弦材および前記下弦材と前記第二下弦材とを互いに連結するラチス材は、上階と下階との中間部にのみ配置されることを特徴とする。
【0013】
かかる階段は、第二下弦材およびこれと下弦材とを連結するラチス材とを曲げモーメントが大きくなる上下階の中央部にのみ配置したものである。したがって、上下階の中央部でのトラス構造体の撓みが抑制される。
【0014】
請求項4の発明は、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体で踏板が支持される階段であって、前記立体トラス構造体は、互いに連結された二条の上弦材と一条の下弦材とをラチス材で互いに連結して構成されることを特徴とする。
【0015】
かかる階段は、立体トラス構造体を中桁とした階段である。立体トラス構造体は、上弦材が二条であるのに対し、下弦材が一条であり、すなわち、階段傾斜方向から観ると逆三角形状に形成されているので、すっきりとした外観であり、さらには、軽やかで開放感があるので、居室内に階段を構築しても圧迫感が無い。また、立体トラス構造体を中桁としたので、踏板に生じる撓みが小さく、さらに、溝形鋼やI形鋼のような重厚な部材を用いる従来の階段に比べて軽構造であり、施工時の取り扱いが容易になる。
【0016】
請求項5の発明は、請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の階段であって、前記上弦材、下弦材およびラチス材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする。
【0017】
かかる階段によると、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かすことができる。すなわち、階段が軽量になるので、施工時の取り扱いが容易で、また、従来の木造住宅にも容易に適用できる。
【0018】
請求項6の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階段であって、前記上弦材および前記下弦材は、それぞれ複数のフレーム材を節点部材により連結して構成されることを特徴とする。
【0019】
かかる階段によると、上弦材と下弦材が複数のフレーム材を連結して構成されているので、連結するフレーム材の数を増減させることにより、容易に階段全体の長さ(段数)を調節することが可能である。
【0020】
請求項7の発明は、請求項6に記載の階段であって、前記ラチス材および前記フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、前記節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な接続溝が形成され、当該接続溝に前記接続端部が嵌合されることを特徴とする。
【0021】
かかる階段によると、フレーム材と節点部材との接合、あるいは、ラチス材と節点部材との接合は、節点部材の側面に形成された接続溝に、当該接続溝に嵌合可能なように加工された前記の各部材の接続端部を嵌合するだけでなされ、溶接や特別な工具を必要としないので、施工性がよい。
【0022】
請求項8の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階段であって、前記上弦材は、前記下弦材側が開口する溝部を有する形材で構成され、当該溝部には節点部材が内包され、前記下弦材は、複数のフレーム材を節点部材により連結して構成され、前記ラチス材および前記フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、前記節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な接続溝が形成され、当該接続溝に前記接続端部が嵌合されることを特徴とする。
【0023】
かかる階段によると、上弦材が溝部を有する形材で構成され、当該溝部に節点部材が内包されるため、すっきりとした外観を得ることができる。また、ラチス材と節点部材との接合は、節点部材の側面に形成された接続溝に、当該接続溝に嵌合可能なように加工された前記の各部材の接続端部を嵌合するだけでなされ、溶接や特別な工具を必要としないので、施工性がよい。
【0024】
請求項9の発明は、請求項6又は請求項7に記載の階段であって、前記立体トラス構造体の上弦材に沿って補強部材が配置され、当該補強部材が連続する三つ以上の前記節点部材に固定されることを特徴とする。
【0025】
かかる階段によると、上弦材を構成する複数の節点部材が補強部材で一体化され、上弦材の左右方向の曲げ剛性が向上するので、結果としてその左右方向の変形を抑制することができる。これにより、階段昇降時にその左右方向に発生する荷重による当該階段の揺れが極めて減少する。さらに、隣り合う上弦材同士を互いに連結する連結材などの軽構造化、あるいは、その本数の削減を図ることができるので、階段全体がすっきりとした外観になる。
【0026】
請求項10の発明は、請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の階段であって、前記立体トラス構造体の下弦材に沿って補強部材が配置され、当該補強部材が連続する三つ以上の前記節点部材に固定されることを特徴とする。
【0027】
かかる階段によると、下弦材を構成する複数の節点部材が補強部材で一体化され、下弦材の左右方向の曲げ剛性が向上するので、結果としてその左右方向の変形を抑制することができる。これにより、階段昇降時にその左右方向に発生する荷重による当該階段の揺れが極めて減少する。
【0028】
請求項11の発明は、請求項9又は請求項10に記載の階段であって、前記補強部材は、平板状、L字形または溝形であることを特徴とする。
【0029】
かかる階段によると、補強部材の製造、取付が容易であり、さらに、L字形、溝形であれば、上弦材あるいは下弦材を構成するフレーム材が隠れるのでシンプルな意匠となり、立体トラス構造体の上下方向の剛性も向上する。
【0030】
請求項12の発明は、請求項9又は請求項10に記載の階段であって、前記補強部材は、断面の少なくとも一部に中空部を有することを特徴とする。
【0031】
かかる階段によると、補強部材に中空部を設けることにより、その断面性能が向上する。したがって、当該補強部材によって補強された立体トラス構造体は、その左右方向のみならず、上下方向の剛性も向上する。
【0032】
請求項13に記載の階段は、請求項6乃至請求項12のいずれか一項に記載の階段であって、隣り合う前記上弦材は、連結材で互いに連結され、当該連結材は、両端に接続端部を有し、当該接続端部が前記節点部材の接続溝に嵌合されることを特徴とする。
【0033】
かかる階段によると、接続溝を有する節点部材に、連結材の両端に形成した接続端部を嵌合させるだけで、当該節点部材と連結材との接合がなされ、溶接や特別な工具を必要としないので、施工性がよい。
【0034】
請求項14の発明は、請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階段であって、前記上弦材は、前記下弦材へ向かって張り出す接続片を有し、前記下弦材は、前記上弦材へ向かって張り出す接続片を有し、前記ラチス材は、その両端に偏平端部を有し、当該両偏平端部の一方が前記上弦材の接続片に接合され、他方が前記下弦材の接続片に接合されることを特徴とする。
【0035】
かかる階段によると、上弦材と下弦材との連結は、ラチス材の接続方向に張り出した上弦材の接続片および下弦材の接続片に、ラチス材の偏平端部を接合するだけでなされるので、立体トラス構造体の組立作業が容易になる。
【0036】
請求項15の発明は請求項14に記載の階段であって、隣り合う前記上弦材は、連結材で互いに連結され、当該連結材は、その両端に偏平端部を有し、前記各上弦材は、その隣に位置する他の上弦材に向かって張り出す接続片を有し、当該接続片に前記連結材の偏平端部が接合されることを特徴とする。
【0037】
かかる階段によると、上弦材同士の連結は、連結材の接続方向に張り出した上弦材の接続片に、連結材の偏平端部を接合するだけでなされるので、立体トラス構造体の組立作業が容易になる。
【0038】
請求項16の発明は、請求項13又は請求項15に記載の階段であって、前記連結材に、前記各上弦材に斜交する連結斜材が含まれていることを特徴とする。
【0039】
かかる階段によると、上弦材間に斜めに配置された連結斜材により、立体トラス構造体の上面のせん断変形を抑制することができる。すなわち、連結斜材により立体トラス構造体のねじり剛性および左右方向の曲げ剛性が向上するので、階段昇降時に立体トラス構造体に発生するねじれや横揺れを大幅に抑制することができる。
【0040】
請求項17の発明は、請求項13、請求項15又は請求項16に記載の階段であって、前記連結材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする。
【0041】
かかる階段によると、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かすことができる。すなわち、階段が軽量になるので、施工時の取り扱いが容易で、また、従来の木造住宅にも容易に適用できる。
【0042】
請求項18の発明は、請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の階段であって、隣り合う前記上弦材は、前記踏板を支持するブラケットで互いに連結されることを特徴とする。
【0043】
かかる階段によると、隣り合う上弦材同士がブラケットによって連結されることになるので、立体トラス構造体の左右方向の変位・変形がより一層小さくなる。すなわち、階段全体の左右方向の曲げ剛性が向上するので、階段昇降時の横揺れを大幅に抑制することができる。また、踏板の中央部がブラケットで支持されることになるので、踏板の撓みも小さくなる。したがって、踏板自体が保有する強度は小さくてもよく、結果として踏板の構造、材質の選定の自由度が増す。
【0044】
請求項19の発明は、請求項18に記載の階段であって、前記ブラケットは、その上面に前記踏板を支持する踏板支持面を有するとともに、その下面に前記上弦材に取り付けられる取付面を有し、前記取付面は、前記踏板支持面に対して階段勾配で傾斜することを特徴とする。
【0045】
かかる階段によると、ブラケットを上弦材の上面に設置したときに、踏板支持面が水平になので、踏板の取付作業が容易になり、したがって、施工効率が向上する。
【0046】
請求項20の発明は、請求項1乃至請求項19のいずれか一項に記載の階段であって、隣り合う前記上弦材は、板材で互いに連結されることを特徴とする。
【0047】
かかる階段によると、隣り合う上弦材が板材により一体にされるので、隣り合う上弦材がなす平面、すなわち、立体トラス構造体の上面のせん断変形が小さくなる。すなわち、板材により立体トラス構造体のねじり剛性および左右方向の曲げ剛性が向上するので、階段昇降時に立体トラス構造体に発生するねじれや横揺れをより一層抑制することができる。
【0048】
請求項21の発明は、請求項20に記載の階段であって、前記板材は、前記上弦材と一体に押出成形されたものであることを特徴とする。
【0049】
かかる階段によると、隣り合う上弦材が予め一体化されているので、部品点数が減少し、立体トラス構造体の構築が容易になる。
【0050】
請求項22の発明は、請求項1乃至請求項21いずれか一項に記載の階段であって、前記踏板の側端が壁面に固定されることを特徴とする。
【0051】
かかる階段によると、踏板の側端を壁面で固定するので、踏板の安定性がより一層向上するとともに、踏板の側方に壁面が位置するので、階段の歩行者に安心感を与える。
【0052】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、添付した図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、各実施形態において、同一の要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0053】
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態に係る階段を、図1乃至図12を参照して説明する。
【0054】
(全体構成)
まず、第1の実施形態に係る階段の全体構成を、図1乃至図4を参照して説明する。
ここで、図1は本発明の第1の実施形態に係る階段の全体を示す斜視図、図2は同じく正面図、図3は同じく側面図、図4は図3を拡大した図である。
【0055】
図1乃至図4に示すように、本発明の第1の実施形態に係る階段は、立体トラス構造体10を中桁とした階段であり、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体10と、蹴上げ高さごとに配設される複数のブラケット11と、このブラケット11を介して立体トラス構造体10に支持される踏板12とを主要部として構成されている。また、図3および図4に示すように、立体トラス構造体10は、その下端に取り付けられたサポートシューS1,S2を介して階下の床面F1に固定され、上端に取り付けられたサポートシューS3を介して階上の床面F2を支持する梁材F21に固定されている。また、本実施形態では、踏板12の側端が壁面Wに固定されるとともに、他方の側端に手摺15が取り付けられている。
【0056】
(立体トラス構造体)
次に、立体トラス構造体を、図5乃至図9を参照して説明する。
ここで、図5は本発明の第1の実施形態に係る階段の分解斜視図、図6は(a)は図3のX1−X1矢視図、(b)は(a)のX2−X2矢視図、図7はフレーム材、連結材およびラチス材を示す図、図8は節点部材たるハブとこれに接合されるフレーム材および連結材の組立状態を示す分解斜視図、図9は同じく平面図である。
【0057】
立体トラス構造体10は、図5および図6に示すように、互いに平行な二条の上弦材10A,10Aと、上弦材10A,10Aを互いに連結するフレーム状の連結材3と、上弦材10A,10Aの中間の下方に位置する一条の下弦材10Bと、上弦材10A,10Aと下弦材10Bとを互いに連結するラチス材4とから構成されている。
【0058】
上弦材10A,10Aは、それぞれ節点部材たるハブ2Aにより連結された複数のフレーム材1により構成され、下弦材10Bは、ハブ2Bにより連結された複数のフレーム材1により構成されている。すなわち、複数のフレーム材1をその長手方向に連設することで上弦材10Aが構成される。
【0059】
なお、上弦材10Aを構成するハブ2Aと下弦材10Bを構成するハブ2Bは、同一の構成であるので、説明が重複する場合は、適宜符号「2」を付す。
【0060】
フレーム材1は、断面円形のアルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、図7(a)(b)に示すように、その両端に偏平状の接続端部1aを有している。
【0061】
フレーム材1の接続端部1aは、中空押出形材の両端をプレス加工などにより押し潰すことにより形成され、後記するハブ2の接続溝2a(図8参照)に嵌合可能である。また、接続端部1aの先端には、図7(b)に示すように、フレーム材1の軸線に直交する方向に凹凸が形成されている。なお、接続端部1aは、ハブ2の軸線方向に長い偏平状に形成されていることから(図8参照)、ハブ2の軸線方向の外力に対しては、強度的に強いジョイント構造が形成される。
【0062】
ハブ2は、図8に示すように、円柱形状であり、ハブ2の外周面には複数の接続溝2aがハブ2の軸線方向に沿って形成され、ハブ2の端面には、その中心にボルト挿通孔2bが形成されている。また、ハブ2は、アルミニウム合金製の押出形材からなり、接続溝2aおよびボルト挿通孔2bは、アルミニウム合金を押出成形する際に形成される。なお、ハブ2は、鋳造により製作してもよい。
【0063】
ハブ2の接続溝2aは、図9に示すように、フレーム材1の接続端部1aの先端部分と同一の断面形状で、接続端部1aが嵌合可能である。また、接続溝2aの内壁面には、接続端部1aの凹凸と係合する凹凸が形成されている。なお、本実施形態では、8つの接続溝2aが放射状に形成され、隣り合う接続溝2aの中心角は45度であるが、ハブ2の形状や接続溝2aの個数などは、ハブ2に接続される部材の本数や角度に合わせて、適宜変更しても差し支えない。
【0064】
また、図8に示すように、接続溝2aのうち、フレーム材1、連結材3またはラチス材4が接続されないものには、接続溝2aと同一の寸法・形状を有する溝埋部材2eを挿入する。また、本実施形態では、ハブ2の接続溝2aの長さをラチス材4の接続端部4aの長さ(幅)に合わせてあるので、例えば、フレーム材1をハブ2の下端まで挿入すると、その上方には隙間が生じる。この場合には、フレーム材1の接続端部1aの上方に溝埋部材2fを挿入して、フレーム材1の接続位置がずれないようにする。
【0065】
ハブ2にフレーム材1を接続する場合には、フレーム材1の接続端部1aに形成された凹凸をハブ2の上面側(あるいは下面側)から接続溝2aに嵌合すればよい。このとき、溶接や特別な工具を必要としないので、施工性がよい。なお、接続溝2aと接続端部1aとの間に生じる微細な隙間を埋めるべく、接続溝2aに接着剤などを流し込んでもよい。
【0066】
フレーム材1の接続端部1aをハブ2の接続溝2aに嵌合させると、図9に示すように、接続溝2aと接続端部1aの各々に形成した凹凸が互いに係合するので、フレーム材1がその軸線方向に引き抜かれることがない。
【0067】
また、下弦材10Bを構成するハブ2Bの上下面には、図8に示すように、フレーム材1およびラチス材4の抜け出しを防止するためのワッシャ2dが取り付けられる。ワッシャ2dは、ハブ2Bのボルト挿通孔2bに挿通される通しボルトB3とナットNにより固定される。さらに、ハブ2Bの上下面には、ボルトB3およびナットNを覆い隠すためのキャップ2cが取り付けられる。
一方、上弦材10Aを構成するハブ2Aには、その上面にブラケット11が取り付けられるので(図4参照)、下面のみにワッシャ2dを取り付ける。
【0068】
連結材3は、図7(a)(b)に示すフレーム材1と同様に、アルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、その両端に偏平状の接続端部3aを有している。また、接続端部3aの先端には、フレーム材1の接続端部1aと同一断面形状の凹凸が形成され、ハブ2の接続溝2aに嵌合可能である。
【0069】
ラチス材4は、フレーム材1と同様に、アルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、図7(c)(d)に示すように、その両端に偏平状の接続端部4aを有している。また、接続端部4aの先端には、凹凸が形成されているが、その方向は、ラチス材4の軸線に対して角度α(以下、コイン角αとする)をなす方向である。なお、接続端部4aの断面形状は、フレーム材1の接続端部1aの断面形状と同一であり、したがって、ハブ2の接続溝2aに圧入嵌合することができる。また、ラチス材4は、その軸線方向がハブ2の軸線方向に対してコイン角αだけ傾斜した状態でハブ2に接続される。
【0070】
(ブラケット)
図10(a)は図3のX3−X3断面図、図10(b)は図3のX4−X4矢視図(立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットと踏板とを階段正面方向から見た図)、図11(a)はブラケットを示す斜視図、図11(b)は同じく側面図である。
【0071】
上弦材10A,10Aに取り付けられるブラケット11は、断面多角形状のアルミニウム合金製の中空押出形材からなり、図11(a)(b)に示すように、その上面に踏板12を支持する踏板支持面11aを有するとともに、その下面に取付面11bを有し、上弦材10Aのハブ2Aの上面に取り付けられる。
取付面11bは、踏板支持面11aに対して階段勾配で傾斜しており、すなわち、取付面11bをハブ2Aの上面に取り付けると、踏板支持面11aは水平になる(図4参照)。
また、ブラケット11の開口部には、これを覆い隠す蓋材11cが取り付けられる(図4参照)。
【0072】
また、本実施形態では、図10(b)に示すように、隣り合う上弦材10A,10Aがブラケット11によって互いに連結されることになる。
【0073】
(踏板)
踏板12は、木製や金属製などの板材からなり、図10(a)(b)に示すように、ブラケット11の踏板支持面11aに支持固定される。また、本実施形態では、踏板12の内部にボルトB2を螺合させるためのプレート12aが埋め込まれている。
【0074】
(サポートシュー)
図12(a)(b)(c)はサポートシューの側面図である。
サポートシューS1は、図12(a)に示すように、階下の床面F1に当接する床面当接面S11と、ハブ2Aの下面に当接するハブ当接面S12と、ハブ2Aの位置決め及びズレ止めとなる係止片S13とを有し、図4に示すように、上弦材10Aの下端に位置するハブ2Aの下面と階下の床面F1との間に介設される。また、ハブ当接面S12は、床面当接面S11に対して階段勾配で傾斜している。
【0075】
サポートシューS2は、図12(b)に示すように、階下の床面F1に当接する床面当接面S21と、ハブ2Bの下面に当接するハブ当接面S22と、ハブ2Bの位置決め及びズレ止めとなる係止片S23とを有し、図4に示すように、下弦材10Bの下端に位置するハブ2Bの下面と階下の床面F1との間に介設される。また、ハブ当接面S22は、床面当接面S21に対して階段勾配で傾斜している。
【0076】
サポートシューS3は、図12(c)に示すように、階上の床面を支持する梁材F21の側面に当接する梁材当接面S31と、ハブ2Aの下面に当接するハブ当接面S32と、ハブ2Aの位置決め及びズレ止めとなる係止片S33とを有し、図4に示すように、上弦材10Aの上端に位置するハブ2Aの下面と梁材F21の側面との間に介設される。また、ハブ当接面S32は、梁材当接面S31に対して階段勾配で傾斜している。
【0077】
サポートシューS1,S2,S3は、アルミニウム合金製の押出形材からなる。なお、各サポートシューの形状は、図示の形状に限定されることはなく、階段の設置箇所の状況に応じて適宜変更してよい。
【0078】
(階段の構築手順)
次に、本発明の第1の実施形態に係る階段の構築手順を図3乃至図6,図8および図10を参照して説明する。
【0079】
まず、立体トラス構造体10の構築手順について説明する。立体トラス構造体10を構築するには、図5に示すように、フレーム材1、連結材3およびラチス材4をハブ2Aに、フレーム材1およびラチス材4をハブ2Bにそれぞれ接続すればよい。
【0080】
図6(a)(b)を参照して、立体トラス構造体10の構築手順をより詳細に説明する。まず、下弦材10Bを構成するハブ2Bに四本のラチス材4を90度ピッチで接続する。このとき、ラチス材4の接続端部4aがコイン角α(図7(d)参照)をなしているので、ラチス材4はハブ2Bの軸線に対してαだけ傾斜した状態で接続される。このようなユニットを複数個組み立て、それらを一直線に並べた後に、互いに隣接するハブ2B,2Bにフレーム材1を順次接続して下弦材10Bを構成し、さらに、隣接するラチス材4,4の上端同士をハブ2Aで連結する。そして、軸方向に隣接するハブ2A,2Aにフレーム材1を接続して上弦材10Aを構成するとともに、軸直角方向に隣接するハブ2A,2Aに連結材3を接続して、二条の上弦材10A,10Aを互いに連結する。
【0081】
このように組み立てると、下弦材10Bが上弦材10A,10Aの中間の下方に位置することになり、したがって、立体トラス構造体10を軸方向から観ると逆三角形になる(図10(b)参照)。また、立体トラス構造体10を側面視するとワーレントラス形状になる(図3参照)。
【0082】
また、前記のように組み立てると、ハブ2Aおよびハブ2Bは、結果としてその軸線がフレーム1の軸線と直交する。言い換えれば、ハブ2Aはその軸線が上弦材10Aと直交し、ハブ2Bはその軸線が下弦材10Bと直交する。すなわち、ハブ2Aおよびハブ2Bは、その接続溝2aおよびボルト挿通孔2b(図8参照)が階段傾斜方向に直交するように配置されることになる。また、ハブ2Aおよびハブ2Bの端面は階段勾配で傾斜する。
【0083】
なお、立体トラス構造体10の組立手順は、前記した手順に限らず、適宜変更可能である。
【0084】
立体トラス構造体10を構築したら、図4に示すように、ブラケット11を上弦材10Aのハブ2Aの上面に載置するとともに、ハブ2Aの下面側から通しボルトB1をボルト挿通孔2bに挿通して、ブラケット11をハブ2Aの上面に固定する。なお、ハブ2Aの下面側には、抜止め用のワッシャ2d(図8参照)が取り付けられる。
【0085】
また、図8に示すように、下弦材10Bのハブ2Bの上下面に、フレーム材1およびラチス材4の抜出しを防止するためのワッシャ2dを取り付け、通しボルトB3およびナットNで固定する。さらに、キャップ2cで通しボルトB3およびナットNを覆い隠す。
【0086】
次に、立体トラス構造体10を、階下の床板F1と階上の梁材F21との間に架設する(図3参照)。このとき、上弦材10Aの下端に位置するハブ2Aの下面と階下の床面F1との間にサポートシューS1を、下弦材10Bの下端に位置するハブ2Bの下面と階下の床面F1との間にサポートシューS2をそれぞれ介設するとともに、上弦材10Aの上端に位置するハブ2Aと階上の梁材F21の側面との間にサポートシューS3を介設する。
また、立体トラス構造体10を所定の階段勾配で設置すると、ブラケット11の踏板支持面11aは水平になる。
【0087】
そして、踏板支持面11aに踏板12を載置するとともに、ボルトB2をブラケット11の内部から踏板12に埋め込まれたプレート12aに螺合して、ブラケット11と踏板12とを固定する。また、必要により図10(a)(b)に示すように、踏板12の側端を壁面Wに取り付けられた受材13に固定する。
【0088】
最後に、踏板12の側端に手摺15を取り付けて、階段の構築が完了する。
【0089】
なお、前記した階段の構築手順は一例であり、適宜変更しても差し支えない。また、立体トラス構造体10は、工場で予め組み立ててもよく、階段の設置場所にて組み立ててもよい。いずれの場合でも、予め所定の形状・寸法に形成された前記の各部材を組み合わせるだけで、容易にかつ正確に立体トラス構造体を構築することができる。
【0090】
このように、所定の寸法・形状に形成された各部材を適宜嵌合あるいはボルト接合するだけで階段を構築することができる。すなわち、施工現場で複雑な加工を行う必要がなく、また、特別な工具や溶接も必要としないので、熟練工でなくとも容易に階段を構築することができる。さらに、接続用の部品を削減することができるので経済的である。
【0091】
また、立体トラス構造体10を中桁としたので、溝形鋼やI形鋼のような重厚な部材を用いる従来の階段に比べて軽構造になり、施工時の取り扱いが容易になる。特に、立体トラス構造体10やブラケット11などをアルミニウム合金製とすることで、強度の割に軽量で、腐食しにくいというアルミニウム合金のメリットを活かし、より軽構造の階段を構築することが可能で、従来の木造住宅の床面構造にそのまま適用することもできる。
【0092】
さらに、上弦材10Aおよび下弦材10Bは、連結するフレーム材1の数を増減させることにより、容易に階段全体の長さ(段数)を調節することが可能である。また、階段勾配の異なる場合には、ブラケット11を階段勾配にあったものに交換するだけでよい。したがって、フレーム材1、ハブ2、連結材3、ラチス材4の寸法・形状を変えなくとも、段数や勾配の異なる階段を構築することが可能で、すなわち、立体トラス構造体10を構成する各部材を量産しておくことができるので、生産効率が向上する。
【0093】
また、踏板12の中央を支持するので、踏板12に生じる撓みが小さい。本実施形態の如く、踏板12の側端を壁面Wに固定すれば、踏板12の安定性がより一層向上するとともに、踏板12の側方に壁面Wが位置するので、階段の歩行者に安心感を与える。
【0094】
また、立体トラス構造体10は、上弦材10Aが二条であるのに対し、下弦材10Bが一条であり、すなわち、階段傾斜方向から観ると逆三角形に形成されているので(図10(b)参照)、すっきりとした外観であり、さらに、トラス構造であるが故に、軽やかで開放感があり、必要以上に視界を妨げることもないので、圧迫感のない明るく清潔な居室内空間を創出することができる。しかも、ブラケット11が立体トラス構造体10の上弦材10A,10Aの上面に固定され、このブラケット11の上面に踏板12が支持固定される構成であるため、立体トラス構造体10が踏板12の上方に位置することはなく、すっきりとした外観になる。したがって、例えば、図1に示すように、壁面Wに沿って本実施形態に係る階段を構築したときに、踏板12の上方において壁面Wと立体トラス構造体10とが重複しないので、美観が損なわれることがない。
【0095】
また、立体トラス構造体10の上弦材10A,10Aは、連結材3によりその左右方向の変位・変形が拘束されているので、結果として階段全体のねじり剛性および左右方向の曲げ剛性が向上し、階段昇降時に階段に発生するねじれや横揺れを大幅に抑制することができる。
【0096】
<第2の実施形態>
本発明の第2の実施形態に係る階段を、図13乃至図16を参照して詳細に説明する。なお、第1の実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0097】
ここで、図13は本発明の第2の実施形態に係る階段の分解斜視図、図14(a)は本発明の第2実施形態に係る階段を構成する立体トラス構造体の上弦材および連結材の配置を示す平面図、図14(b)は同じく下弦材およびラチス材の配置を示す平面図、図14(c)は立体トラス構造体の側面図、図15は本発明の第2の実施形態に係る階段の側面図、図16は図15の拡大側面図である。また、図14(a)は図15のX5−X5矢視図であり、図14(b)は図15のX6−X6矢視図である。
【0098】
(全体構成)
図13乃至図16に示すように、本発明の第2の実施形態に係る階段は、立体トラス構造体20を中桁とした階段であり、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体20と、蹴上げ高さごとに配設される複数のブラケット11と、ブラケット11を介して立体トラス構造体20に支持される踏板12とから構成される。また、図15および図16に示すように、立体トラス構造体20は、その下端に取り付けられたサポートシューS1,S2を介して階下の床面F1に固定され、上端に取り付けられたサポートシューS3を介して階上の床面F2を支持する梁材F21に固定されている。また、本実施形態では、左右両側端に手摺15が取り付けられている。なお、ブラケット11、踏板12および手摺15は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0099】
(立体トラス構造体)
立体トラス構造体20は、図13および図14に示すように、互いに平行な二条の上弦材20A,20Aと、上弦材20A,20Aを互いに連結する連結材3および連結斜材5と、上弦材20A,20Aの中間の下方に位置する一条の下弦材20Bと、上弦材20A,20Aと下弦材20Bとを互いに連結するラチス材4とから構成される。
【0100】
上弦材20A,20Aは、それぞれ節点部材たるハブ22Aにより連結された複数のフレーム材1により構成され、下弦材20Bは、ハブ22Bにより連結された複数のフレーム材1により構成されている。なお、フレーム材1,連結材3およびラチス材4は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0101】
連結斜材5は、図7(a)(b)に示すフレーム材1と同様に、アルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものであり、その両端に偏平状の接続端部を有している。また、接続端部の先端には、フレーム材1の接続端部1aと同一断面形状の凹凸が形成され、ハブ22Aの接続溝に嵌合可能である。また、連結材3が上弦材20A,20Aに直交しているのに対し、連結斜材5は上弦材20A,20Aに斜交している。すなわち、図14(a)に示すように、立体トラス構造体20の上面には、上弦材20Aを構成するフレーム材1と左右の上弦材20Aを連結する連結材3とにより四角形の枠体が形成されるが、連結斜材5は、この枠体の対角線上に千鳥状に配置され、上弦材20A,20Aおよび連結材3とともに立体トラス構造体20の上面にトラスを形成する。
【0102】
ハブ22A,22Bは、図8に示すハブ2と同様の構成であるが、フレーム材1、連結材3、ラチス材4又は連結斜材5が接続される方向にのみ、その外周面に接続溝(第1の実施形態で説明した接続溝2aと同一の構成)が形成されている。このような構成とすると、不必要な接続溝が露出しないので、溝埋部材2e(図8参照)が不要になり、すきっりとした外観を得ることができる。
また、図14(a)(b)に示すように、ラチス材4と連結斜材5とが平面視して同一の方向に配置されるが、この場合には、上弦材20Aを構成するハブ22Aに長尺のものを使用し(図14(c)参照)、同一の接続溝にラチス材4と連結斜材5とを順々に接続する。
【0103】
このように、立体トラス構造体20の上面においてフレーム材1と連結材3とで形成される枠体の対角線上に連結斜材5を配置すると、立体トラス構造体20のねじり剛性や曲げ剛性(特に左右方向)が格段に向上するので、これら枠体のせん断変形が抑制される。すなわち、階段昇降時の偏荷重に起因して立体トラス構造体20に発生するねじれや横揺れが大幅に抑制される。
【0104】
(サポートシュー)
図16に示すように、立体トラス構造体20は、その下端がサポートシューS1,S2を介して階下の床面F1に固定され、上端がサポートシューS3を介して階上の床面F2を支持する梁材F21に固定されている。図16に示すサポートシューS1,S2,S3は、図12に示すサポートシューと全体形状は異なるものの、その要部は同様の構成である。
すなわち、サポートシューS1は、ハブ22Aの下面に当接するハブ当接面と階下の床面F1に当接する床面当接面とを有し、サポートシューS2は、ハブ22Bの下面に当接するハブ当接面と階下の床面F1に当接する床面当接面とを有する。また、サポートシューS3は、ハブ22Aの下面に当接するハブ当接面と階上の床面を支持する梁材F21の側面に当接する梁材当接面とを有する。また、各ハブ当接面は、階段勾配で傾斜している。
【0105】
以上説明した第2の実施形態に係る階段は、第1の実施形態に係る階段と同様に、すっきりとした外観で、軽やかで開放感があり、必要以上に視界を妨げることもないので、圧迫感のない明るく清潔な居室内空間を創出することができる。さらに、立体トラス構造体20のねじり剛性および曲げ剛性(特に左右方向)が高いので、階段昇降時にねじれや横揺れが発生しない。すなわち、踏板12を壁面に固定せずに、立体トラス構造体20だけで踏板12の安定性を確保することができるので、階段を自由に設置することができる。
【0106】
なお、ブラケット11を構造材とみなす場合には、連結材3を省略し、連結斜材5のみで上弦材20A,20Aを連結してもよい。
【0107】
また、前記の各実施形態では、二条の上弦材と一条の下弦材とをラチス材で互いに連結して立体トラス構造体を構成したが、上弦材の条数および下弦材の条数はこれに限定されることはなく、後記する第3の実施形態に示すように、さらに多くの条数の上弦材および下弦材で立体トラス構造体を構成してもよい。
【0108】
<第3の実施形態>
本発明の第3の実施形態に係る階段を、図17および図18を参照して詳細に説明する。なお、前記の各実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0109】
ここで、図17は本発明の第3の実施形態に係る階段の分解斜視図、図18は図17に示す階段の立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットおよび踏板を階段正面方向から見た図である。
【0110】
本発明の第3の実施形態に係る階段は、図17に示すように、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体30と、蹴上げ高さごとに配設される複数のブラケット31と、ブラケット31を介して立体トラス構造体30に支持される踏板12とから構成される。また、立体トラス構造体30は、その下端に取り付けられたサポートシュー(図12(a)(b)参照)を介して階下の床面に固定され、上端に取り付けられたサポートシュー(図12(c)参照)を介して階上の床面を支持する梁材に固定されている。また、図18に示すように、本実施形態では、踏板12の側端が壁面Wに固定されるとともに、他方の側端に手摺15が取り付けられている。なお、踏板12および手摺15は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。また、前記各実施形態でも同様であるが、壁面Wに固定しないでもよい。
【0111】
立体トラス構造体30は、図17および図18に示すように、互いに平行な三条の上弦材30Aと、隣り合う上弦材30A,30Aの中間の下方に位置する下弦材30Bと、隣り合う上弦材30A同士および隣り合う下弦材30B同士をそれぞれ互いに連結する連結材3と、上弦材30Aと下弦材30Bとを互いに連結するラチス材4とから構成される。
【0112】
すなわち、立体トラス構造体30は、三条の上弦材30Aと二条の下弦材30Bとを有しており、図18に示すように、階段傾斜方向から観ると、略台形になる。
【0113】
上弦材30Aは、ハブ2Aにより連結された複数のフレーム材1により構成され、下弦材30Bは、ハブ2Bにより連結された複数のフレーム材1により構成されている。なお、フレーム材1,ハブ2A,2B,連結材3およびラチス材4は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成なので、詳細な説明は省略する。
【0114】
また、ブラケット31は、図11に示すブラケット11とその長さが異なるだけで、その他の構成は同様なので、詳細の説明は省略する。
【0115】
立体トラス構造体30をこのように構成すると、第1の実施形態に係る立体トラス構造体10よりも、踏板12をより安定した状態で支持することができる。
【0116】
また、踏板12よりも幅の広い踏板を支持する場合には、上弦材30Aおよび下弦材30Bの側方に、さらに多くの上弦材30Aおよび下弦材30Bを連結することで、容易に対応することができる。なお、下弦材30Bは、隣り合う上弦材30Aの中間の下方に位置するので、常に上弦材30Aの条数よりも一条少ない。
【0117】
また、三条以上の上弦材および二条以上の下弦材で立体トラス構造体を構成しても、依然としてすっきりとした外観で、軽やかで開放感があり、必要以上に視界を妨げることもないので、圧迫感のない明るい居室内空間を創出することができる。
【0118】
<第4の実施形態>
本発明の第4の実施形態に係る階段を、図19および図20を参照して詳細に説明する。なお、前記の各実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0119】
ここで、図19は本発明の第4の実施形態に係る階段の立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットおよび踏板を階段正面方向から見た図、図20は同じく側面図である。
【0120】
図19および図20に示すように、本発明の第4の実施形態に係る階段は、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体40と、蹴上げ高さごとに配設される複数のブラケット31と、ブラケット31を介して立体トラス構造体40に支持される踏板12とから構成される。また、立体トラス構造体40は、その下端に取り付けられたサポートシューS1,S2を介して階下の床面F1に固定され、上端に取り付けられたサポートシューS3を介して階上の床面F2を支持する梁材F21に固定されている。また、図19に示すように、本実施形態では、踏板12の側端が壁面Wに固定されるとともに、他方の側端に手摺15が取り付けられている。なお、踏板12,手摺15およびサポートシューS1,S2,S3は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成であるので、詳細な説明は省略する。
【0121】
立体トラス構造体40は、図19および図20に示すように、互いに平行な三条の上弦材40Aと、隣り合う上弦材40A,40Aの中間の下方に位置する下弦材40Bと、隣り合う上弦材40A同士および隣り合う下弦材40B同士をそれぞれ互いに連結する連結材3と、上弦材40Aと下弦材40Bとを互いに連結するラチス材4とから構成され、さらに、上階床面F2と下階床面F1との中間部において、隣り合う下弦材40B,40Bの中間の下方に第二下弦材40Cが配置され、ラチス材4で下弦材40B,40Bと互いに連結されている。
【0122】
すなわち、立体トラス構造体40は、三条の上弦材40Aと二条の下弦材40Bを有し、さらに、上階床面F2と下階床面F1との中間部に一条の第二下弦材40Cを有する。
【0123】
上弦材40Aはハブ2Aにより連結された複数のフレーム材1により構成され、下弦材40Bはハブ42Bにより連結された複数のフレーム材1により構成され、第二下弦材40Cはハブ42Cにより連結された複数のフレーム材1により構成されている。なお、フレーム材1,ハブ2A,連結材3およびラチス材4は、第1の実施形態で説明したものと同様の構成なので、詳細な説明は省略する。
【0124】
また、ブラケット31は、図11に示すブラケット11とその長さが異なるだけで、その他の構成は同様なので、詳細の説明は省略する。
【0125】
ハブ42Bは、図8に示すハブ2と同様の構成であるが、一つの接続溝に二本のラチス材4が接続されるため、その長さがハブ2よりも大きい。その他の構成は、ハブ2と同様の構成なので、詳細な説明は省略する。また、ハブ42Cは、ハブ2と同様の構成なので、詳細な説明は省略する。
【0126】
このように、第4の実施形態に係る階段によると、下弦材40B,40Bの中間の下方に第二下弦材40Cを配置すると、立体トラス構造体40の曲げ剛性(特に上下方向)が向上する。したがって、立体トラス構造体40の撓みが大幅に抑制される。
【0127】
なお、図19に示す立体トラス構造体40は、三条の上弦材40A、二条の下弦材40Bおよび一条の第二下弦材40Cを有し、結果として逆三角形を呈しているが、例えば、図示は省略するが、上弦材40Aが四条であれば、下弦材40Bが三条になり、第二下弦材40Cが二条になるため、台形を呈することになる。また、上弦材40Aが二条であれば、下弦材40Bが一条になるため、第二下弦材40Cは、下弦材40Bの直下に一条だけ配置される。
【0128】
<第5の実施形態>
本発明の第5の実施形態に係る階段を、図21を参照して詳細に説明する。なお、前記の各実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0129】
ここで、図21は本発明の第5の実施形態に係る階段の分解斜視図である。
【0130】
第5の実施形態に係る階段は、前記した第1の実施形態に係る階段の立体トラス構造体10の上面に板材51を配置するとともに、この板材51を複数のハブ2Aに固定したものである。すなわち、隣り合う上弦材10A,10Aを板材51で互いに連結したものである。
【0131】
なお、立体トラス構造体10は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0132】
板材51は、本実施形態では、多数の小孔が穿設されたアルミニウム合金板からなり、上弦材10Aを構成する複数のハブ2Aの上面に固定されている。なお、板材51は、ポリカーボネート板、アクリル樹脂板、木製板などでもよい。
【0133】
第5の実施形態に係る階段によると、複数のハブ2A相互の位置関係が板材51により拘束され、結果として複数のハブ2Aがなす平面(立体トラス構造体10の上面)のせん断変形が抑制される。すなわち、左右の上弦材10A,10Aを板材51で互いに連結することにより、左右の上弦材10A,10Aが一体化され、立体トラス構造体10の上面(上弦材10A,10Aがなす平面)のせん断変形が抑制されるので、結果として階段昇降時にトラス構造体10,10に発生するねじれや横揺れが大幅に抑制される。
【0134】
また、板材51により立体トラス構造体10の上面の変形が抑制されるので、連結材3およびブラケット11の軽構造化を図ることができる。また、板材51だけで立体トラス構造体10の上面の変形を十分に抑制できる場合には、連結材3を省略することも可能である。
【0135】
なお、板材51は、上弦材10Aの全長に渡って取り付けてもよいし、その一部に取り付けてもよい。また、図示は省略するが、複数の板材を階段傾斜方向に間隔をあけて配置してもよい。
【0136】
<第6の実施形態>
本発明の第6の実施形態に係る階段を、図22乃至図24を参照して詳細に説明する。なお、前記の各実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0137】
ここで、図22(a)(b)は本発明の第6の実施形態に係る階段の分解斜視図である。なお、図22(a)では、ブラケットと踏板とを省略してある。また、図23(a)は立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットおよび踏板を階段正面方向から見た図(図3のX4−X4矢視図に相当)、図23(b)は第6の実施形態に係る階段の変形例を示す図、図24(a)(b)(c)は同じく変形例を示す図である。
【0138】
第6の実施形態に係る階段は、図22(a)に示すように、前記した第1の実施形態に係る階段の立体トラス構造体10の上弦材10Aに沿って上補強部材61Aを配置し、上弦材10Aを構成している連続する三つ以上のハブ2Aに固定するとともに、下弦材10Bに沿って下補強部材61Bを配置し、下弦材10Bを構成している連続する三つ以上のハブ2Bに固定したものである。すなわち、上弦材10Aおよび下弦材10Bに沿って、そのハブ部分における接合部の弱軸方向の強度を補強するように上補強部材61Aおよび下補強部材61Bをそれぞれ配置したものである。
【0139】
なお、立体トラス構造体10は、第1の実施形態で説明したものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0140】
上補強部材61Aおよび下補強部材61Bは、図22(a)に示すように、アルミニウム合金製の平板61(いわゆるフラットバー)であり、本実施形態では、それぞれ上弦材10Aおよび下弦材10Bの全長と同じ長さを有している。また、平板61には、ハブ2A(ハブ2B)に合わせて複数のボルト孔が穿設されている。
【0141】
なお、平板61は、その上下方向(板厚方向)の剛性は必ずしも高くないが、その左右方向(幅方向)の剛性は大きく、したがって、上弦材10Aおよび下弦材10Bの左右方向の剛性を十分に向上させることができる。
【0142】
上補強部材61A(平板61)を、上弦材10Aを構成するハブ2Aの上面に固定するには、図22(a)に示すように、ハブ2Aの上面に上補強部材61Aを載置し、図22(b)に示すように、上補強部材61Aの上面にブラケット11を載置した後に、ボルト(図示せず)をハブ2Aの下面から上補強部材61Aを貫通してブラケット11の内部にまで挿通させ、ナット(図示せず)で締結すればよい。このとき、ブラケット11もこのボルト・ナットによって上補強部材61Aの上面に支持固定される。
【0143】
また、下補強部材61B(平板61)を、下弦材10Bを構成するハブ2Bの下面に固定するには、図22(a)に示すように、ハブ2Bの下面に下補強部材61Bを当接させた状態でボルト(図示せず)をハブ2Bの下面から上面まで挿通し、ナット(図示せず)で締結すればよい。なお、図23(a)に示すように、下補強部材61Bを配置した場合には、この下補強部材61Bがハブ2Bの下面に当接し、フレーム材1およびラチス材4の下方向への抜出しを防止するので、図8に示すワッシャー2dを省略することができる。
【0144】
第6の実施形態に係る階段によると、上弦材10Aを構成する複数のハブ2Aが上補強部材61Aで一体化され、上弦材10Aの左右方向(弱軸方向)の曲げ剛性が向上するので、結果として階段昇降時の横揺れを格段に抑制することができる。すなわち、少なくとも三つのハブ2Aを上補強部材61Aで一体化すれば、少なくともその中間のハブ2Aは、その軸線周りに回転する方向に対して補強されるので、上弦材10Aの左右方向の曲げ剛性が向上し、その左右方向の変形が抑制される。
【0145】
また、同じく下補強部材61Bにより、下弦材10Bの左右方向(弱軸方向)の曲げ剛性が向上するので、トラス構造体のねじれ剛性が向上し、階段昇降時のねじれや横揺れが格段に抑制される。
【0146】
また、本実施形態のごとく上弦材10Aの全長におよぶ長さを有する上補強部材61Aおよび下弦材10Bの全長におよぶ長さを有する下補強部材61Bを用いれば、立体トラス構造体10がその全長にわたり補強され、例えば、連結材3およびブラケット11を軽構造化することが可能であり、さらに、連結材3を省略することも可能である。なお、連結材3を省略した場合には、図23(b)に示す立体トラス構造体10’ように、ブラケット11によって左右の上弦材10A,10Aが互いに連結されることになる。
【0147】
なお、上補強部材61Aおよび下補強部材61Bの形状は、図23(a)(b)に示すものに限定されることはない。
【0148】
例えば、図24(a)に示す上補強部材61Aのように断面L字形の形材62であってもよく、また、同じく下補強部材61Bのように上面が開口する断面溝形の形材63であってもよい。
【0149】
断面L字形の形材62は、上弦材10Aの上側に沿って配置される上板62aと、その側端部から垂下する側板62bとで構成され、断面L字形である。この場合、上板62aが上弦材10Aの左右方向の剛性向上に寄与する。また、側板62bは、上弦材10Aの上下方向の剛性を向上させる役割もあるが、上弦材10Aの側面を覆い隠して階段側面の意匠性を向上させるのが主な役割である。すなわち、側板62bによって、フレーム材1と上板62aとの間に生じる隙間が覆い隠されるので、すっきりとしたシンプルな意匠となる。
【0150】
断面溝形の形材63は、下弦材10Bの下側に沿って配置される下板63aと、その両側端からラチス材4の傾斜方向に沿って上方に立設する側板63b,63bとで断面溝形に形成されている。この場合、下板63aが下弦材10Bの左右方向の剛性向上に寄与する。また、側板63b,63bは、下弦材10Bの上下方向の剛性を向上させる役割もあるが、下弦材10Bの側面を覆い隠して階段側面の意匠性を向上させるのが主な役割である。すなわち、側板63bによって、フレーム材1と下板63aとの間に生じる隙間が覆い隠されるので、すっきりとしたシンプルな意匠となる。
【0151】
なお、前記した上補強部材61Aおよび下補強部材61Bは、上弦材10Aおよび下弦材10Bの左右方向の剛性を向上させることを主目的としたものであるが、各補強部材61A,61Bに上下方向の荷重を積極的に分担させることもできる。
【0152】
例えば、図24(b)に示すように、中空部64aを備える形材64を上補強部材61Aとすれば、形材64の断面性能が高いので、左右方向のみならず、上下方向の剛性を向上させることができる。さらに、図24(c)に示すように、その一部に中空部65aを備える形材65を、その中空部65aが上弦材10A(あるいは下弦材10B)の側方に位置するように配置してもよい。図24(c)に示す形材65は、その側部に中空部65aを備えているので、上弦材10Aの左右方向および上下方向の剛性が向上するだけでなく、中空部65aによって上弦材10Aが覆い隠されるので、階段側面をすっきりとしたシンプルな意匠にすることができる。
【0153】
なお、上補強部材61Aおよび下補強部材61Bは、上弦材10A又は下弦材10Bの全長にわたって配設することが好ましいが、複数の短尺材で各補強部材を構成する場合は、各短尺材を連続する三つ以上のハブ2に固定するとともに、短尺材同士の連続部はハブ2上で重複させることが好ましく、さらには連続する二つのハブ2上で重複させることがより好ましい。例えば、図示は省略するが、上弦材10Aが10個のハブ2Aと9本のフレーム材1で構成されている場合(図3参照)であって、上補強部材61Aを二本の短尺材で構成するときは、各短尺材を連続する6個のハブ2Aに固定可能な長さに形成し、一方の短尺材を下から6個のハブ2Aに固定するとともに、他方の短尺材を上から6個のハブ2Aに固定し、短尺材の端部同士を連続する二つのハブ2A上で重複させることが好ましい。このようにすると、複数の短尺材で上補強部材61Aを構成しても、一本の長尺材で上補強部材61Aを構成したのと同等の補強効果を得ることができる。
【0154】
<第7の実施形態>
本発明の第7の実施形態に係る階段を、図25乃至図27を参照して詳細に説明する。なお、前記の各実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0155】
ここで、図25(a)(b)は本発明の第7の実施形態に係る階段の分解斜視図である。なお、図25(a)では、ブラケットと踏板とを省略してある。また、図26は図25(b)の側面図、図27(a)は図26のX7−X7矢視図(立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットおよび踏板を階段正面方向から見た図)、図27(b)(c)は第7の実施形態に係る階段の変形例を示す図である。
【0156】
第7の実施形態に係る階段は、図25(b)および図26に示すように、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体70と、蹴上げ高さごとに配設される複数のブラケット11と、ブラケット11を介して立体トラス構造体70に支持される踏板12とから構成される。
【0157】
立体トラス構造体70は、互いに平行な二条の上弦材70A,70Aと、上弦材70A,70Aを互いに連結するフレーム状の連結材3と、上弦材70A,70Aの中間の下方に位置する一条の下弦材70Bと、上弦材70A,70Aと下弦材70Bとを互いに連結するラチス材4とから構成される。
【0158】
なお、下弦材70Bは、第1の実施形態に係る階段の下弦材10Bと同一の構成であり、また、フレーム材1、ハブ2、連結材3およびラチス材4も第1の実施形態で説明したものと同様であるので、詳細な説明は省略する。
【0159】
上弦材70Aは、図25(a)および図27(a)に示すように、下弦材70B側の側面が開口する溝部71aを有する形材71で構成され、ハブ2Aは溝部71aに内包される。すなわち、図5に示す第1の実施形態に係る階段では、複数の短尺のフレーム材1を長手方向に連設して上弦材10Aを構成したが、第7の実施形態に係る階段では、長尺の形材71で上弦材70Aを構成する。また、ハブ2Aは形材71の内部に取り付けられる。
【0160】
形材71は、アルミニウム合金製の押出形材であり、図25(a)に示すように、下弦材70B側であって、他の上弦材70Aに対向する面が開口する溝部71aを有する。また、溝部71aは階段傾斜方向に連続している。より詳細には、図27(a)に示すように、形材71は、上板71cおよび下板71dと、これらの側端部を連結する側板71eと、上板71cの中間部と下板71dと中間部とを連結する仕切板71fとにより構成されている。また、上板71c、下板71dおよび仕切板71fにより溝部71aが形成され、上板71c、下板71d、側板71eおよび仕切板71fにより中空部71bが形成されている。なお、形材71は、内部が中空であるため非常に軽量であり、さらに上板71cと下板71dとが中間部分において仕切板71fで連結されているので、鉛直荷重に強い断面構造となっている。
【0161】
次に、第7の実施形態に係る階段の構築手順を、図25(a)(b)を参照して説明する。
【0162】
まず、下弦材70Bを構成するハブ2Bに四本のラチス材4を90度ピッチで接続する。このとき、ラチス材4の接続端部4aがコイン角α(図7(d)参照)をなしているので、ラチス材4はハブ2Bの軸線に対してαだけ傾斜した状態で接続される。このようなユニットを複数個組み立て、それらを一直線に並べた後に、隣り合うハブ2B,2Bにフレーム材1を順次接続して下弦材10Bを構成し、さらに、隣接するラチス材4,4の上端をハブ2Aで連結する。
【0163】
次に、図25(a)に示すように、複数のハブ2Aに、その側方から形材71を覆い被せ、形材71の溝部71aに複数のハブ2Aを内包させて上弦材70Aを構成する。このとき、ハブ2Aのボルト挿通孔2b(図8参照)と形材71のボルト挿通孔の位置を合わせておく。
【0164】
続いて、図25(b)に示すように、上弦材70A(形材71の上板71c)の上面にブラケット11を載置する。そして、上弦材70Aの下面側からブラケット11の内部までボルト(図示せず)を挿通するとともに、ナット(図示せず)で締結してハブ2A、形材71およびブラケット11を一体に固定する。
【0165】
そして、このユニットを階段設置場所に搬入し、当該ユニットを所定の階段勾配で傾斜させて設置した後に、ブラケット11の踏板支持面11aに踏板12を支持固定するとともに、適宜手摺などを配置して階段の構築が完了する。
【0166】
第7の実施形態に係る階段によると、上弦材70Aが溝部71aを有する形材71で構成され、溝部71aに複数のハブ2Aが内包されるため、図26に示すように、階段の側面がすっきりとしたデザインになる。さらに、上弦材70Aが一本の長尺の形材71で構成されているので、弱軸がない。すなわち、上弦材70Aは、その上下方向のみならず左右方向の剛性も高く、したがって、横揺れやねじれに強い構造である。また、前記の各実施形態と同様に、階段の構築に際して溶接や特別な工具を必要としないので、施工性がよい。
【0167】
なお、上弦材70Aを構成する形材の形状は、前記したものに限定されることはなく、例えば、図27(b)に示す形材71’のように、中空部71b’を台形に形成して意匠を向上させてもよい。
【0168】
また、図27(a)(b)に示す立体トラス構造体70では、ハブ2Aは、その軸線が連結材3の軸線と直交するように、すなわち、ハブ2Aの上下面が階段勾配で傾斜するように配置されていたが、図27(c)に示す立体トラス構造体70’のハブ2A’のように、その軸線を連結材3’の軸線と斜交させてもよい。この場合には、下弦材70B側であって、下弦材70Bに対向する面が開口する溝部を有する形材72を使用する。
【0169】
また、図27(b)(c)に示すように、前記した下補強部材61Bを下弦材70Bに沿って配置してもよい。
【0170】
なお、第1乃至第7の実施形態で説明したハブ2の形状などは、図示のものに限定されることはなく、例えば、角柱形状であってもよい。また、節点部材は、前記したハブ2のような構造に限定されることはなく、ボールジョイント方式などでもよい。
【0171】
<第8の実施形態>
本発明の第8の実施形態に係る階段を、図28乃至図30を参照して詳細に説明する。なお、前記の各実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0172】
ここで、図28は本発明の第8の実施形態に係る階段の一部を省略した斜視図、図29(a)は図28の立体トラス構造体を階段傾斜方向から見た図、図29(b)は図28の側面図、図30は連結材およびラチス材を示す斜視図である。
【0173】
第8の実施形態に係る階段は、図28に示すように、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体80と、蹴上げ高さごとに配設される複数のブラケット11と、ブラケット11を介して立体トラス構造体80に支持される踏板12とから構成される。
【0174】
立体トラス構造体80は、互いに平行な二条の上弦材80A,80Aと、上弦材80A,80Aを互いに連結するフレーム状の連結材83と、上弦材80A,80Aの中間の下方に位置する一条の下弦材80Bと、上弦材80A,80Aと下弦材80Bとを互いに連結するラチス材84とから構成される。
【0175】
上弦材80Aは、図29(a)に示すように、下弦材80Bへ向かって張り出す接続片81aおよび隣の上弦材80Aへ向かって張り出す接続片81bとを有する形材81で構成されている。また、上弦材80Aの上面(以下、ブラケット支持面81cという)は、平坦に形成されている。形材81は、アルミニウム合金製の中空押出形材であり、接続片81a,81bは、アルミニウム合金を押出成形する際に一体に成形される。なお、接続片81a,81bには、適宜な間隔でボルト挿通孔が穿設されている。
【0176】
下弦材80Bは、図29(a)に示すように、上弦材80Aへ向かって張り出す二条の接続片82a,82aを有する形材82で構成されている。形材82は、アルミニウム合金製の中空押出形材であり、接続片82a,82aは、アルミニウム合金を押出成形する際に一体に成形される。
【0177】
連結材83は、図30に示すように、フレーム状であり、断面円形のアルミニウム合金製の中空押出形材を加工したものである。その両端は、押し潰されて偏平にされている(以下、偏平端部83aという)。また、偏平端部83aには、ボルト挿通孔83bが穿設されている。
【0178】
ラチス材84は、図30に示すように、前記した連結材83と同様の構成であり、その両端に偏平端部84aを有し、偏平端部84aには、ボルト挿通孔84bが穿設されている。
【0179】
次に、第8の実施形態に係る階段の構築手順を、図28および図29を参照して説明する。
【0180】
まず、上弦材80Aを構成する形材81および下弦材80Bを構成する形材82を配置し、これらをジグザグに配置した複数のラチス材84で連結する。すなわち、図29(b)に示すように、上弦材80A、下弦材80Bおよびラチス材84でワーレントラスが構成される。
【0181】
また、上弦材80A(形材81)とラチス材84とを接合するには、図29(a)に示すように、形材81の接続片81aにラチス材84の偏平端部84aを当接させ、偏平端部84aのボルト挿通孔84b(図30参照)の位置を接続片81aのボルト挿通孔(図示せず)に合わせたうえで、ボルト・ナットで固定すればよい。なお、図28に示すように、ラチス材84は、その偏平端部84aが接続片81aの外側に当接するものと、接続片81aの内側に当接するものとがあり、これらが交互に配置されている。また、図29(a)に示すように、接続片81aの外側に位置するラチス材84の偏平端部84aと接続片81aの内側に位置するラチス材84の偏平端部84aとは、接続片81aを挟んで重ねられた状態で固定される。下弦材80B(形材82)とラチス材84との接合方法も同様である。
【0182】
次に、隣り合う上弦材80A,80Aを連結材83で連結する。上弦材80A(形材81)と連結材83とを接合するには、図29(a)に示すように、形材81の接続片81bに連結材83の偏平端部83aを当接させ、偏平端部83aのボルト挿通孔83b(図30参照)の位置を接続片81aのボルト挿通孔(図示せず)に合わせたうえで、ボルト・ナットで固定すればよい。
【0183】
続いて、図28に示すように、上弦材80Aのブラケット載置面81cにブラケット11を支持固定する。
【0184】
そして、このユニットを階段設置場所に搬入し、当該ユニットを所定の階段勾配で設置した後に、ブラケット11の踏板支持面11aに踏板12を支持固定し、適宜手摺などを取り付けて階段の構築が完了する。
【0185】
第8の実施形態に係る階段によると、上弦材80Aと下弦材80Bとの連結は、ラチス材84の接続方向に張り出した上弦材80Aの接続片81aおよび下弦材80Bの接続片82aに、ラチス材84の偏平端部84aを接合するだけでなされるので、立体トラス構造体80の組立作業が容易になる。
【0186】
また、上弦材80Aの接続片81a,81bおよび下弦材80Bの接続片82aは、それぞれその長手方向に連続しているので、連結材83およびラチス材84の取付位置の自由度が高く、加えて、連結材83およびラチス材84の寸法形状が変わっても容易に対応することができる。
【0187】
さらに、上弦材80Aおよび下弦材80Bは、それぞれ一本の長尺の形材81,82で構成されているので、弱軸がない。すなわち、上弦材80Aおよび下弦材80Bは、その上下方向のみならず左右方向の剛性も高く、したがって、横揺れやねじれに強い構造である。
【0188】
<第9の実施形態>
本発明の第9の実施形態に係る階段を、図31および図32を参照して詳細に説明する。なお、前記の各実施形態に係る階段と同一の要素には、同一の符号を付し、重複する説明は省略する。
【0189】
ここで、図31は本発明の第9の実施形態に係る階段の一部を省略した斜視図、図32は本実施形態に係る階段の立体トラス構造体を階段傾斜方向から見た図である。
【0190】
第9の実施形態に係る階段は、図31に示すように、階段勾配で傾斜する立体トラス構造体90と、蹴上げ高さごとに配設される複数のブラケット11と、ブラケット11を介して立体トラス構造体90に支持される踏板12とから構成される。
【0191】
立体トラス構造体90は、板状の形材91と、この形材91の中間の下方に位置する一条の下弦材90Bと、形材91と下弦材90Bとを互いに連結するラチス材84とから構成されている。
【0192】
形材91は、アルミニウム合金製の押出形材であり、図32に示すように、左右に中空部91a,91aと、これら中空部91a,91aを連結する板部91bを有し、中空部91aには、下弦材90Bへ向かって張り出す接続片91cが形成されている。
【0193】
ここで、左右の中空部91a,91aが互いに平行な二条の上弦材90A,90Aに相当し、板部91bが左右の上弦材90A,90Aを連結する板材に相当する。すなわち、左右の上弦材90A,90Aは、これらを互いに連結する板材とともに一体に押出成形されたものである。
【0194】
なお、下弦材90Bは、図32に示すように、上弦材90Aへ向かって張り出す二条の接続片92a,92aを有する形材92で構成されている。形材92は、アルミニウム合金製の中空押出形材であり、接続片92a,92aは、アルミニウム合金を押出成形する際に一体に成形される。
【0195】
なお、上弦材90Aとラチス材84との接合方法および下弦材90Bとラチス材84との接合方法は、第8の実施形態で説明したものと同様であるので詳細な説明は省略する。
【0196】
第9の実施形態に係る階段によると、隣り合う上弦材90A,90Aが予め一体化されているので、部品点数が減少し、立体トラス構造体90の構築が容易になる。
【0197】
さらに、立体トラス構造体は、左右の上弦材90A,90A(中空部91a,91a)が板材(板部91b)で互いに連結されていることになるので、せん断剛性が非常に高く、また、上弦材90Aおよび下弦材90Bが弱軸のない一本の長尺の形材91,92で構成されているので、その左右方向の剛性が高い。すなわち、立体トラス構造体90は、横揺れやねじれに強い構造である。
【0198】
【発明の効果】
本発明の階段によると、従来の階段に比べて軽構造で、軽快な印象を与えることができる。軽構造であるため施工時の取り扱いが容易になり、したがって、施工効率が向上する。また、階段の構築に際して、特別な工具や溶接を必要としないので、階段を容易に構築することができる。さらに、立体トラス構造体を構成する各部材の寸法・形状を変えなくとも、段数や勾配、さらには幅寸法の異なる階段を構築することが可能で、すなわち、立体トラス構造体を構成する各部材を量産しておくことができるので、生産効率が向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態に係る階段の全体を示す斜視図である。
【図2】 同じく正面図である。
【図3】 同じく側面図である。
【図4】 図3の拡大側面図である。
【図5】 本発明の第1の実施形態に係る階段の分解斜視図である。
【図6】 (a)は図3のX1−X1矢視図、(b)は(a)のX2−X2矢視図である。
【図7】 (a)はフレーム材および連結材を示す斜視図、(b)は同じく平面図、(c)はラチス材を示す斜視図、(d)は同じく平面図である。
【図8】 節点部材(ハブ)を説明する斜視図である。
【図9】 同じく平面図である。
【図10】 (a)は図3のX3−X3断面図、(b)は図3のX4−X4矢視図である。
【図11】 (a)はブラケットを示す斜視図、(b)は同じく側面図である。
【図12】 (a)(b)(c)はサポートシューの側面図である。
【図13】 本発明の第2の実施形態に係る階段の分解斜視図である。
【図14】 (a)は本発明の第2実施形態に係る階段を構成する立体トラス構造体の上弦材および連結材の配置を示す平面図、(b)は同じく下弦材およびラチス材の配置を示す平面図、(c)は立体トラス構造体の側面図である。
【図15】 本発明の第2の実施形態に係る階段の側面図である。
【図16】 図15の拡大側面図である。
【図17】 本発明の第3の実施形態に係る階段の分解斜視図である。
【図18】 図17に示す階段の立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットおよび踏板を階段正面方向から見た図である。
【図19】 本発明の第4の実施形態に係る階段の立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットおよび踏板を階段正面方向から見た図である。
【図20】 同じく側面図である。
【図21】 本発明の第5の実施形態に係る階段の分解斜視図である。
【図22】 (a)(b)は本発明の第6の実施形態に係る階段の分解斜視図である。
【図23】 (a)は図22(b)の立体トラス構造体を階段傾斜方向から、ブラケットと踏板とを階段正面方向から見た図、(b)は第6の実施形態に係る階段の変形例を示す図である。
【図24】 (a)(b)(c)は第6の実施形態に係る階段の他の変形例を示す図である。
【図25】 (a)(b)は本発明の第7の実施形態に係る階段の分解斜視図である。
【図26】 図25(a)の側面図である。
【図27】 (a)は図26のX7−X7矢視図、(b)(c)は第7の実施形態に係る階段の変形例を示す図である。
【図28】 本発明の第8の実施形態に係る階段の一部を省略した斜視図である。
【図29】 (a)は図28の立体トラス構造体を階段傾斜方向から見た図、(b)は図28の側面図である。
【図30】 連結材およびラチス材を示す斜視図である。
【図31】 本発明の第9の実施形態に係る階段の一部を省略した斜視図である。
【図32】 図31の立体トラス構造体を階段傾斜方向から見た図である。
【符号の説明】
10 立体トラス構造体
10A 上弦材
10B 下弦材
1 フレーム材
1a 接続端部
2(2A,2B) ハブ(節点部材)
2a 接続溝
3 連結材
3a 接続端部
4 ラチス材
4a 接続端部
5 連結斜材
11 ブラケット
11a 踏板支持面
11b 取付面
12 踏板
13 受材
15 手摺
40C 第二下弦材
51 板材
61A 上補強部材(補強部材)
61B 下補強部材(補強部材)
S1,S2,S3 サポートシュー
F1 階下床面
F2 階上床面
W 壁面

Claims (22)

  1. 階段勾配で傾斜する立体トラス構造体で踏板が支持される階段であって、
    前記立体トラス構造体は、互いに連結された複数条の上弦材と、隣り合う前記上弦材の中間の下方に位置する下弦材とをラチス材で互いに連結して構成されることを特徴とする階段。
  2. 前記立体トラス構造体は、前記下弦材の下方に第二下弦材をさらに有し、前記下弦材と前記第二下弦材とがラチス材で互いに連結されることを特徴とする請求項1に記載の階段。
  3. 前記第二下弦材および前記下弦材と前記第二下弦材とを互いに連結するラチス材は、上階と下階との中間部にのみ配置されることを特徴とする請求項2に記載の階段。
  4. 階段勾配で傾斜する立体トラス構造体で踏板が支持される階段であって、
    前記立体トラス構造体は、互いに連結された二条の上弦材と一条の下弦材とをラチス材で互いに連結して構成されることを特徴とする階段。
  5. 前記上弦材、下弦材およびラチス材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一項に記載の階段。
  6. 前記上弦材および前記下弦材は、それぞれ複数のフレーム材を節点部材により連結して構成されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階段。
  7. 前記ラチス材および前記フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、
    前記節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な接続溝が形成され、
    当該接続溝に前記接続端部が嵌合されることを特徴とする請求項6に記載の階段。
  8. 前記上弦材は、前記下弦材側が開口する溝部を有する形材で構成され、当該溝部には節点部材が内包され、
    前記下弦材は、複数のフレーム材を節点部材により連結して構成され、
    前記ラチス材および前記フレーム材は、それぞれ両端に接続端部を有し、
    前記節点部材の外面には、前記接続端部が嵌合可能な接続溝が形成され、当該接続溝に前記接続端部が嵌合されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階段。
  9. 前記立体トラス構造体の上弦材に沿って補強部材が配置され、当該補強部材が連続する三つ以上の前記節点部材に固定されることを特徴とする請求項6又は請求項7に記載の階段。
  10. 前記立体トラス構造体の下弦材に沿って補強部材が配置され、当該補強部材が連続する三つ以上の前記節点部材に固定されることを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか一項に記載の階段。
  11. 前記補強部材は、平板状、L字形または溝形であることを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の階段。
  12. 前記補強部材は、断面の少なくとも一部に中空部を有することを特徴とする請求項9又は請求項10に記載の階段。
  13. 隣り合う前記上弦材は、連結材で互いに連結され、
    当該連結材は、両端に接続端部を有し、当該接続端部が前記節点部材の接続溝に嵌合されることを特徴とする請求項6乃至請求項12のいずれか一項に記載の階段。
  14. 前記上弦材は、前記下弦材へ向かって張り出す接続片を有し、
    前記下弦材は、前記上弦材へ向かって張り出す接続片を有し、
    前記ラチス材は、その両端に偏平端部を有し、当該両偏平端部の一方が前記上弦材の接続片に接合され、他方が前記下弦材の接続片に接合されることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれか一項に記載の階段。
  15. 隣り合う前記上弦材は、連結材で互いに連結され、
    当該連結材は、その両端に偏平端部を有し、
    前記各上弦材は、その隣に位置する他の上弦材に向かって張り出す接続片を有し、当該接続片に前記連結材の偏平端部が接合されることを特徴とする請求項14に記載の階段。
  16. 前記連結材に、前記各上弦材に斜交する連結斜材が含まれていることを特徴とする請求項13又は請求項15に記載の階段。
  17. 前記連結材は、アルミニウム合金製の押出形材からなることを特徴とする請求項13、請求項15又は請求項16に記載の階段。
  18. 隣り合う前記上弦材は、前記踏板を支持するブラケットで互いに連結されることを特徴とする請求項1乃至請求項17のいずれか一項に記載の階段。
  19. 前記ブラケットは、その上面に前記踏板を支持する踏板支持面を有するとともに、その下面に前記上弦材に取り付けられる取付面を有し、
    前記取付面は、前記踏板支持面に対して階段勾配で傾斜することを特徴とする請求項18に記載の階段。
  20. 隣り合う前記上弦材は、板材で互いに連結されることを特徴とする請求項1乃至請求項19のいずれか一項に記載の階段。
  21. 前記板材は、前記上弦材と一体に押出成形されたものであることを特徴とする請求項20に記載の階段。
  22. 前記踏板の側端が壁面に固定されることを特徴とする請求項1乃至請求項21のいずれか一項に記載の階段。
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