JP4147714B2 - X型無金属フタロシアニン顔料の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なX型無金属フタロシアニン顔料の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
フタロシアニン顔料は、機能材料としてさまざまな分野で活用されており、青色又は緑色系の顔料、染料として用いられるほか、電子写真感光体、光ディスク、太陽電池、センサー、脱臭剤、抗菌剤、非線形光学材料等、幅広い分野で活発に研究開発が行われている。例えば、感光波長領域が半導体レーザーの近赤外領域まで長波長化したフタロシアニン顔料が開発され、主に、レーザー・プリンターやフルカラー複写機等のデジタル記録用感光体の電荷発生材料として既に実用化されている。また、フタロシアニン顔料については、その結晶型と電子写真特性を中心に、多くの報告がなされている。
【0003】
一般に、フタロシアニン顔料は、製造方法、処理方法の違いにより,幾つかの結晶型を示し、この結晶型の違いがフタロシアニン顔料の光電変換特性に大きな影響を及ぼすことが知られている。フタロシアニン顔料の結晶型については、例えば、銅フタロシアニン顔料についてみると、安定型のβ型以外に、α、ε、χ、γ、δ等の結晶型が知られ、これらの結晶型は、機械的歪力、硫酸処理、有機溶剤処理及び熱処理等により相互に転移が可能であることが知られている(例えば米国特許第2,770,629号、3,160,635号、同第3,708,292号及び同3,357,989号明細書)。また、無金属フタロシアニン顔料では、α、β、γ、ε、δ及びX等の結晶型が知られており、特公昭44−14106号公報、特公昭49−4338号公報および特開平4−227768号公報には、他の結晶型の無金属フタロシアニン顔料に比べて良好な電子写真特性を示すX型無金属フタロシアニン顔料及びそれを用いた電子写真感光体について報告されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、従来のX型無金属フタロシアニン顔料は、微妙な製造条件の違い(例えば製造ロット)に依存して、感度および分散性にバラツキが生じ易いという欠点がある。その結果、従来のX型無金属フタロシアニン顔料を利用して製造された電子写真感光体についても、その感度が不安定となり、印刷画像には細線の太りや細り、又はかぶり等が発生するという問題がある。また、従来のX型無金属フタロシアニン顔料は液中で凝集し易いとう欠点がある。従って、電子写真感光体の感光層を塗布方式により形成する場合は、フタロシアニン顔料が凝集することに起因して、印刷画像に黒点または白点状の画質欠陥が生じるという問題がある。
【0005】
本発明は、前記諸問題を解決し、以下の目的を達成することを目的とする。即ち、本発明は、感度および分散性が安定して良好な新規なX型無金属フタロシアニン顔料、および該X型無金属フタロシアニン顔料を安定的に作製し得る製造方法を提供することを課題とする。また、本発明は、安定的に良好な画質の画像を形成し得る電子写真感光体を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記課題を解決するための手段は以下の通りである。
<1> CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.1°及び28.5°における回折強度をそれぞれS(9.1°)及びS(28.5°)としたとき、S(9.1°)/S(28.5°)が2.0より大きいX型無金属フタロシアニン顔料を粉砕処理する工程を有する、前記S(9.1°)/S(28.5°)が0.1〜2.0のX型無金属フタロシアニン顔料の製造方法。
<2> 粉砕処理が湿式粉砕処理である<1>に記載のX型無金属フタロシアニン顔料の製造方法。
【0008】
本発明者は、従来のX型無金属フタロシアニン顔料に粉砕処理を行うことによって、回折強度および分光波長の極大吸収波長λmaxが前記範囲となる、新規なX型無金属フタロシアニン顔料を見出した。従来のX型無金属フタロシアニン顔料は、S(9.1°)/S(28.5°)が2.0より大きい値を有する(以下、「従来のX型無金属フタロシアニン顔料」という場合は、この特性のものをいう)。本発明のX型金属フタロシアニンは感度および分散性が良好で、且つ従来のX型無金属フタロシアニン顔料と比較して、感度のばらつきが少ないという特徴を有する。従って、本発明のX型無金属フタロシアニンを電子写真感光体に利用すると、該感光体は安定的に良好な電子写真特性および画質特性を示す。
【0009】
【発明の実施の形態】
本発明の製造方法により製造されるX型無金属フタロシアニン顔料(以下で「本発明のX型無金属フタロシアニン顔料」ということがある。)は、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.1°及び28.5°における回折強度をそれぞれS(9.1°)及びS(28.5°)としたとき、0.1 ≦ S(9.1°)/S(28.5°) ≦ 2.0を満たす。S(9.1°)/S(28.5°)が0.1より小さい場合は、結晶型がX型からβ型に変化しているため、極端な感度低下が起こり、残留電位が上昇し、分散性が悪化する。一方、S(9.1°)/S(28.5°)が2.0を超える場合は、上記した従来のX型無金属フタロシアニン顔料であるので、感度にばらつきがあり、分散性が低い。
【0010】
前記特性を示す本発明のX型無金属フタロシアニンが、感度および分散性が良好であるとともに、従来のものと比較して感度が安定化している理由については明らかではないが、本発明のX型無金属フタロシアン顔料は、X線回折ピークの強度比を考慮すると、従来のX型無金属フタロシアニン顔料と比較して、結晶性が低下しているものと考えられる。この結晶性の低下が、電荷発生効率の若干の低下を招き、そのことが、感度を良好に維持しながら、安定化することを可能にしたものと考えられる。また、粉砕処理によって凝集体が低減するために、液中における分散性が向上したものと考えられる。
【0011】
本発明のX型無金属フタロシアニンのS(9.1°)/S(28.5°)は、0.1〜2.0であり、0.3〜1.8であるのが好ましい。
【0012】
本発明のX型無金属フタロシアニン顔料の製造方法は、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.1°及び28.5°における回折強度をそれぞれS(9.1°)及びS(28.5°)としたとき、S(9.1°)/S(28.5°)が2.0より大きいX型無金属フタロシアニン顔料に粉砕処理を施すことを特徴とする。粉砕装置の種類、粉砕力、および粉砕時間等の粉砕条件は、S(9.1°)/S(28.5°)の値を指標として、適宜設定して実施することができる。例えば、粉砕処理によって得られた無金属フタロシアニン顔料のS(9.1°)/S(28.5°)が0.1より小さい場合、即ち、β型無金属フタロシアニン顔料が得られた場合は、顔料に供与される粉砕力が大き過ぎるか、または粉砕処理時間が長過ぎるので、用いる粉砕装置をより粉砕力が小さいものに替えるか、または粉砕時間を短時間化すればよい。一方、粉砕処理によって得られた無金属フタロシアニン顔料のS(9.1°)/S(28.5°)が2.0を超える場合は、粉砕力が小さ過ぎるか、または粉砕時間が短過ぎるので、用いる粉砕装置をより粉砕力が大きなものに替えるか、または粉砕時間を長時間化すればよい。粉砕時間については、用いる装置によって異なるが、顔料の平均粒径が0.5μm以下になるように設定するのが好ましく、一般的には、24時間以内で行うのが好ましく、1〜60分間で行うのがより好ましい。
【0013】
前記粉砕処理には、溶剤を使用せずに行う乾式粉砕処理と、溶剤を使用する湿式粉砕処理があるが、本発明においては、どちらの方法も使用することができる。
前記乾式粉砕処理に使用する装置としては、振動ミル、自動乳鉢、サンドミル、ダイノーミル、コボールミル、アトライター、遊星ボールミル、ボールミル等が挙げられる。乾式粉砕後のX型無金属フタロシアニン顔料の平均粒径は、粉砕時間を調整して、0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下になるようにするのが好ましい。
【0014】
前記湿式粉砕処理に使用する装置としては、上記乾式粉砕処理における装置が使用できるほか、超音波分散機、ゴーリンホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、ジェットミル、アルティマイザー等が挙げられる。前記湿式粉砕処理に使用可能な溶剤としては、公知の溶剤が挙げられるが、感度や分散性に影響を及ぼす結晶成長や顔料の凝集を防ぐ溶剤として水が最適である。水は、イオン交換水、純水、蒸留水等の純度の高いものが好ましい。湿式粉砕処理に使用する溶剤の量は、X型無金属フタロシアニン顔料が1重量部に対して、1〜200重量部であるのが好ましく、5〜100重量部であるのがより好ましい。また、前記湿式粉砕の処理時間は乾式粉砕処理と同様に、平均粒径が0.5μm以下、好ましくは0.3μm以下になるように、調整するのが好ましい。湿式粉砕処理の温度は、0℃〜溶剤の沸点、好ましくは10〜80℃が選択される。
【0015】
従来のX型無金属フタロシアニン顔料の製造方法の一例を以下に示す。
まず、粗無金属フタロシアニンを製造する。前記粗無金属フタロシアニンは、o−フタロジニトリル、または1,3−ジイミノイソインドリンを強塩基触媒の存在下で適当な溶媒を用いて加熱反応させる方法、アルカリ金属フタロシアニンを中間体として生成し、次に酸またはアルコールで洗浄する方法等、種々の方法により製造することができる。これらの合成方法において使用する溶剤としては、α−クロロナフタレン、β−クロロナフタレン、α−メチルナフタレン、メトキシナフタレン、ジメチルアミノエタノール、ジフェニルエタン、エチレングリコール、ジアルキルエーテル、キノリン、スルホラン、ジクロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、ジメチルスルホアミド等の反応不活性な高沸点の溶剤が好ましい。
【0016】
得られた粗無金属フタロシアニンをアシッドペースティング処理する。前記アッシドペースティング処理により、粗無金属フタロシアニンを微粒化するとともに、α型無金属フタロシアニン顔料に変換することができる。前記アシッドペースティング処理は、粗無金属フタロシアニンを硫酸等の酸に溶解するか、または硫酸塩等の酸塩にしたものを、アルカリ水溶液、水、または氷水中に注ぎ、再析出させる方法である。アシッドペースティング処理に用いる酸としては硫酸が好ましく、該硫酸としては、濃度70〜100%のものが好ましく、95〜100%のものがより好ましい。
【0017】
アシッドペースティング処理後、得られたα型無金属フタロシアニン顔料を、粉砕処理することによって、従来のX型無金属フタロシアニン顔料に変換することができる。前記粉砕処理は、溶剤を使用せずに行う乾式粉砕と溶剤を使用する湿式粉砕のどちらの方法も使用することができる。粉砕処理に使用する装置としては、前記例示した装置が挙げられる。但し、本発明のX型無金属フタロシアニン顔料を製造するための上述の粉砕処理工程が、微粒子化を目的としているのに対して、この粉砕処理工程は、α型からX型へ変換することを目的としているので、本工程では上述の工程と比較して、粉砕力が小さい装置を利用して実施することができる。
【0018】
本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニンは、電子写真感光体、光ディスク、太陽電池、センサー、脱臭剤、抗菌剤、非線形光学材料等、種々の用途に利用することができる。本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料は、公知のX型無金属フタロシアニンに対してさらに粉砕処理を行うという簡易な方法で得られるとともに、安定化した感度を有し、且分散性が改善されているという特徴を有する。従って、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料は、感度の微調整が必要である態様、およびフタロシアニン顔料の分散液等を塗布する工程により作製される態様への用途において、特に有効である。
【0019】
本発明のX型無金属フタロシアニンの製造方法は、従来のX型無金属フタロシアニン顔料の感度の調整方法として利用することができる。即ち、従来のX型無金属フタロシアニン顔料を、該顔料のCuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.1°及び28.5°における回折強度比{S(9.1°)/S(28.5°)}を指標として粉砕処理することによって、X型無金属フタロシアニン顔料の感度を容易に調整することができる。例えば、従来のX型無金属フタロシアニン顔料は、製造条件の微妙な違いにより、その感度が変動するが、前記感度の調整方法を利用すれば、種々の製造ロットのX型無金属フタロシアニンについて、容易に感度を均一化することができる。
【0020】
次に、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニンを用いる電子写真感光体について説明する。
前記電子写真感光体の一使用形態は、前記X型無金属フタロシアニン顔料を含有する感光層を有する感光体である。該電子写真感光体としては、導電性支持体上に、前記X型無金属フタロシアニン顔料を含有する感光層を有する形態が挙げられる。該感光層は、電荷発生層と電荷輸送層とが積層された積層構造(積層順については特に制限されない)であっても、電荷発生能と電荷輸送能の双方を有する層からなる単層構造であってもよい。また、必要に応じて、感光層と前記支持体の間に下引き層を設けてもよいし、感光層上に保護層を設けてもよい。
【0021】
前記電子写真感光体に、例えば、コロナ帯電等により電荷が与えられた後、画像様に光が照射されると、感光層中に含有される電荷発生材料であるX型無金属フタロシアニン顔料が光を吸収し、感光層内に電子・正孔対が発生する。発生した正孔は、前記フタロシアニン顔料と同一または異なる層に含有される電荷輸送材料によって運ばれ、導電性支持体中に流れ込むととともに、正孔を失った電子は感光体表面の正イオンと結合して、表面の電荷を放電する。その結果、感光体の表面は画像様に電荷を失い、感光体の表面には潜像が形成される。その後、トナー等の現像剤によって該潜像が現像され、記録紙等の記録媒体にトナー画像が転写されることによって画像が形成される。
【0022】
感光体の感度は、感光層に含有される電荷発生材料の電荷発生効率等に影響を受け、該電荷発生効率は、電荷発生材料が有する光感度や分光感度特性に影響される。従来のX型無金属フタロシアン顔料は、光感度や分光感度特性は良好であったが、製造条件の微妙な違い(例えば、製造ロット)に依存して、性能が大きくばらつくという欠点がある。従って、従来のX型無金属フタロシアニン顔料を使用して電子写真感光体を作製すると、電子写真感光体の感度もばらつくという問題があり、その結果、形成される画像に細線の太りや細り、又はかぶりが発生するという問題がある。本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニンを用いる電子写真感光体は、電荷発生材料として、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料を使用しているので、光感度や分光特性等の特性が良好であるとともに、ばらつきがなく安定化している。その結果、電子写真感光体の感度についても、良好かつ安定化させることができる。
【0023】
前記感光層は、X型無金属タロシアニン顔料を含有する塗布液を前記支持体上に塗布することによって形成することができる。
前記塗布液は、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料とともに、結着樹脂を含有しているのが好ましい。例えば、前記塗布液は、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料と結着樹脂を、任意の溶剤に混合して分散処理することによって調製することができる。従来のX型無金属フタロシアニン顔料は、塗布液中で凝集を生じ易く、その結果、感光層中の電荷発生材料の均一性が低下し、形成される画像に黒点または白点状の画質欠陥が生じる場合があった。本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料は、塗布液中の分散性も良好であるので、上述の顔料の凝集に起因する画像欠陥を軽減することができる。
【0024】
前記結着樹脂としては、例えば、ポリカーボネート、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリエステル、ポリイミド、ポリエステルカーボネート、ポリビニルブチラール、メタクリル酸エステル重合体、酢酸ビニル重合体又は共重合体、セルロースエステル又はエーテル、ポリブタジエン、ポリウレタン、フェノキシ、エポキシ、シリコーン、フッ素樹脂等、または前記樹脂の部分架橋硬化物等を単独あるいは2種以上用いることができる。
尚、前記フタロシアニン顔料と結着樹脂の混合比は40:1〜1:4であるのが好ましく、20:1〜1:2であるのがより好ましい。顔料の比率が高すぎる場合には、塗布溶液の安定性が低下し、低すぎる場合には、感度が低下するので、上記の範囲にするのが好ましい。
【0025】
前記塗布液に使用される溶剤としては、メタノール、エタノール、n−ブタノール、ベンジルアルコール、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン、酢酸メチル、酢酸n−ブチル、ジオキサン、テトラヒドロフラン、メチレンクロライド、クロロホルム、トルエン、キシレン、クロロベンゼン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、水等の各種溶剤又はこれらの混合物を用いることができる。塗布液の調製に用いられる分散手段としては、サンドミル、コロイドミル、アトライター、ダイノーミル、ジェットミル、コボールミル、ロールミル、超音波分散機、ゴーリンホモジナイザー、マイクロフルイダイザー、アルティマイザー等が利用できる。
【0026】
前記感光層において、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料は、電荷発生材料として機能する。前記感光層において、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料を単独で使用できるほか、公知のX型無金属フタロシアニン顔料と混合で使用したり、他の公知の電荷発生材料と混合して使用することもできる。
【0027】
前記感光層が前記積層構造である態様において、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料を含有する前記塗布液は、電荷発生層形成用塗布液として用いる。電荷輸送層用塗布液は、少なくとも、電荷輸送材料と結着樹脂を所定の溶剤に、溶解および/または分散させることによって調製することができる。前記電荷輸送材料としては、例えば、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス−(m−トリル)ベンジジン、4−ジエチルアミノベンズアルデヒド−2,2−ジフェニルヒドラゾン、p−(2,2−ジフェニルビニル)−N,N−ジフェニルアニリン等、公知のものが適宜使用できる。前記結着樹脂として、前記例示した結着樹脂と同様のものが使用可能である。また、電荷輸送材料が成膜性を有する場合は、前記結着樹脂は使用しなくてもよい。
尚、電荷輸送材料と結着樹脂の配合(重量)比は、5:1〜1:5であるのが好ましく、3:1〜1:3であるのがより好ましい。電荷輸送材料の比率が高すぎる場合には、電荷輸送層の機械的強度が低下し、低すぎる場合には、感度が低下するので、上記の範囲にするのが好ましい。
【0028】
前記電荷輸送層には酸化防止剤として、ヒンダードアミン系化合物又はヒンダードフェノール系化合物を含有させることが好ましい。ヒンダードアミン系化合物及びヒンダードフェノール系化合物は、修飾的な置換基に左右されないため、公知の化合物を広く使用することができる。酸化防止剤の総添加量は、添加される層全体の0.01〜10重量%の範囲が好ましい。
【0029】
前記感光層が前記単層構造である態様においては、前記塗布液は、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料、電荷輸送材料、及び前記結着樹脂を前記溶剤に混合、分散し、調製するのが好ましい。尚、電荷輸送材料と前記結着樹脂との配合比は、1:20〜5:1程度、及び本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料と電荷輸送材料との配合比は、1:10〜10:1程度に設定するのが好ましい。
【0030】
前記塗布液を、導電性支持体上(あるいは、所定の層上)に塗布する方法としては、スプレーコーテイング法、ワイヤーバーコーテイング法、スプレーコーテイング法、浸漬コーテイング法、ビードコーテイング法、カーテンコーテイング法等の公知の方法を用いることができる。
【0031】
前記感光層が積層構造である場合、感光層を構成している電荷発生層の膜厚は0.01〜5μmであるのが好ましく、0.03〜2μmであるのがより好ましい。感光層を構成している電荷輸送層の膜厚は5〜50μmであるのが好ましく、10〜40μmであるのがより好ましい。また、前記感光層が単層構造である場合、感光層の膜厚は5〜50μmであるのが好ましく、10〜40μmであるのが好ましい。また、
【0032】
前記導電性支持体としては、従来から電子写真感光体の導電性支持体として使用されている素材を使用することができ、不透明または実質的に透明であるものが使用できる。例えば、アルミニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼等の金属類、アルミニウム、チタン、ジルコニウム、ニッケル、クロム、ステンレス鋼、金、白金、酸化銀、酸化インジウム、ITO等の薄膜を設けたプラスチックフィルム、ガラスおよびセラミックス等、あるいは導電性付与剤を塗布または含浸させた紙、プラスチックフィルム、ガラスおよびセラミックス等を挙げることができる。導電性支持体の形状は、ドラム状、シート状、プレート状等、使用目的に合わせて適宜選択することができる。また、支持体の表面は、必要に応じて画質に影響の無い範囲で各種の処理を行うことができる。例えば、表面の陽極酸化処理、液体ホーニング等による粗面化処理、薬品処理、着色処理等を行うことができる。
【0033】
支持体上には、必要に応じて下引き層を設けてもよい。下引き層としては、例えば、アルミニウム陽極酸化被膜、酸化アルミニウム、水酸化アルミニウム等の無機層、ポリビニルアルコール、ポリエチレン、ポリアクリル酸、セルロース類、ポリウレタン、ポリイミド、ポリアミド等の有機層、ジルコニウムキレート化合物、ジルコニウムアルコキシド化合物、チタニルキレート化合物、チタニルアルコキシド化合物等の有機金属化合物、シランカップリング剤等の公知のものを用いることができる。下引き層の膜厚は0.01〜20μm、好ましくは0.0.1〜10μmの範囲で使用されるのが最も効果的である。
【0034】
前記感光層上には、必要に応じて、保護層を形成してもよい。該保護層は導電性材料を適当な結着樹脂中に含有させて形成される。導電性材料としては、ジメチルフェロセン等のメタロセン化合物、N,N’−ビス−(m−トリル)ベンジジン等の芳香族アミノ化合物、酸化アンチモン、酸化スズ、酸化チタン、酸化インジウム、酸化スズ−酸化アンチモン等の金属酸化物を用いることができるが、これらに限定されるものではない。また、この保護層に用いる結着樹脂としては、上記結着樹脂として例示したものを使用することができる。上記保護層は、その電気抵抗が109〜1014Ω・cmとなるように構成することが好ましい。この保護層の膜厚は0.5〜20μm、好ましくは1〜10μmの範囲に設定される。
【0035】
前記電子写真感光体の他の形態は、X型無金属フタロシアニン顔料を感光層に含有する電子写真感光体であって、該感光層のCuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.1°及び28.5°における回折強度をそれぞれS(9.1°)及びS(28.5°)としたとき、S(9.1°)/S(28.5°)が0.1以上2.0以下の電子写真感光体である。前記形態の感光体としては、導電性支持体上に、本発明の製造方法により得られるX型無金属フタロシアニン顔料を含有する感光層を有する感光体が挙げられる。
【0036】
前記電子写真感光体は、レーザー・プリンター、LEDプリンター、CRTプリンター等の各種プリンターや、複写機、FAX、デジタル複合機、フルカラー複写機等のデジタル式電子写真装置、及びその他の電子写真応用分野に適用することが可能である。
【0037】
【実施例】
以下、本発明を実施例により、さらに詳細に説明する。尚、以下の実施例等において、「部」はすべて「重量部」を意味するものとする。
[合成例1]
o−フタロジニトリル 100部とピペリジン 10部とを、クロルトルエン300部中にて、200℃において10時間攪拌しながら反応させ、赤紫色結晶を得た。次いで、酸、アルカリにより各々洗浄した後、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンで各々洗浄後、乾燥して、粗無金属フタロシアニンを得た。得られた粗無金属フタロシアニン 12部を、0〜5℃に冷却した硫酸(濃度97%)200部に十分に溶解し、2000部の純水中に滴下して再析出させた後、これをろ過し、さらにアルカリ、メタノール、N,N−ジメチルホルムアミド、N−メチルピロリドンで各々洗浄後、乾燥して、α型無金属フタロシアニン顔料10部を得た。得られたα型無金属フタロシアニン顔料 10部を、X型無金属フタロシアニン顔料 0.5部とともに、磁性ボールミルで4日間粉砕処理を行い、X型無金属フタロシアニン顔料を得た。
【0038】
得られたX型無金属フタロシアニン顔料の粉末X線回折図を図1、赤外線吸収スペクトル図を図2に示す。
尚、X線回折図の測定は、粉末法によりCuKα特性X線を用いて、以下の条件で行った。
使用測定器 : 理学電機社製X線回折装置Miniflex
X線管球 : Cu
管電流 : 15mA
スキャン速度 : 5.0deg./min
サンプリング間隔 : 0.02deg.
スタート角度(2θ) : 5deg.
ストップ角度(2θ) : 35deg.
ステップ角度(2θ) : 0.02deg.
【0039】
このときの、CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.1°及び28.5°における回折強度をそれぞれS(9.1°)及びS(28.5°)としたときの、S(9.1°)/S(28.5°)の値を下記表1に示す。
【0040】
[実施例1]
合成例1で得たX型無金属フタロシアニン顔料 5部を、5mmφジルコニア製ビーズ 50部とともにアルミナ製ポットに投入した。これを小型振動ミル(MB−0型、中央化工機社製)に装着し、5分間の乾式粉砕を行った。得られたX型無金属フタロシアニン顔料の粉末X線回折図を図3、赤外線吸収スペクトル図を図4に示す。また、S(9.1°)/S(28.5°)の値を下記表1に示す。
【0041】
[実施例2〜5]
実施例1において、乾式粉砕時間を、10分、20分、40分、60分間とした以外は、実施例1と同様にしてX型無金属フタロシアニン顔料を作製し、それぞれ実施例2〜5とした。それぞれのS(9.1°)/S(28.5°)の値を表1に示す。
【0042】
[実施例6]
合成例1で得たX型無金属フタロシアニン顔料 5部を、電導度0.1μS/cmのイオン交換水 50部に混合したスラリー液を、超微粒子化乳化分散装置アルティマイザー((株)スギノマシン社製)を用いて圧力1500kg/cm2、吐出量350ml/minにて、20分間湿式粉砕処理した。その後、遠心分離して水を除去してから真空乾燥し、X型無金属フタロシアニンを得た。得られたX型無金属フタロシアニン顔料のS(9.1°)/S(28.5°)の値を下記表1に示す。
【0043】
[実施例7〜8]
実施例6において、アルティマイザーの粉砕処理時間を、5分間、60分間とした以外は、実施例6と同様にしてX型無金属フタロシアニン顔料を作製し、それぞれ実施例7〜8とした。また、それぞれのS(9.1°)/S(28.5°)の値を下記表1に示す。
【0044】
[比較例1〜5]
合成例1と同様の方法でのX型無金属フタロシアニン顔料の作製を5回行い、それぞれ比較例1〜5とした。また、それぞれのS(9.1°)/S(28.5°)の値を下記表1に示す。
【0045】
[比較例6]
実施例1において、乾式粉砕時間を、155時間とした以外は、実施例1と同様にしてX型無金属フタロシアニン顔料を作製し、比較例6とした。得られた顔料の結晶型は、X型からβ型に結晶転換していた。得られた顔料の粉末X線回折図を図5、赤外線吸収スペクトル図を図6に示す。また、S(9.1°)/S(28.5°)の値を下記表1に示す。
【0046】
次に、実施例1〜8および比較例1〜6で作製したフタロシアニン顔料を、各々、電荷発生材料として利用した電子写真感光体シートおよび電子写真感光体ドラム(使用例A〜H、比較使用例A〜F)を作製し、電子写真特性、画質特性、および顔料の凝集性を評価した。
[使用例A]
ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−1、積水化学工業社製) 8部を、n−ブチルアルコール 152部に溶解させた溶液に、トリブトキシジルコニウムアセチルアセトネートの50%トルエン溶液(商品名:ZC−540、松本交商社製)100部、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン(商品名:A1100、日本ユニカー社製)10部及びn−ブチルアルコール 130部を混合した溶液を、前述のポリビニルブチラール樹脂溶液中に加え攪拌して、下引き層用の塗布液を調製した。この塗布液を50μm厚のアルミニウムシート上に浸漬塗布し、150℃において10分間加熱乾燥し、1.0μm厚の下引き層を形成した。一方、ポリビニルブチラール樹脂(エスレックBM−S、積水化学工業社製)1部を酢酸−n−ブチル 100部に溶解させた溶液と、実施例1で得られたX型無金属フタロシアニン顔料 1部を混合し、ガラスビーズとともに、3時間サンドミルで分散し、電荷発生層形成用塗布液を調製した。得られた塗布液を、前記下引き層の上に浸漬塗布し、100℃で10分間加熱乾燥し、0.20μm厚の電荷発生層を形成した。
【0047】
次に、形成された電荷発生層上に電荷輸送層を形成した。即ち、N,N’−ジフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−[1,1’−ビフェニル]−4,4’−ジアミン 4部を電荷輸送材料とし、ポリカーボネートZ樹脂 6部とともに、モノクロロベンゼン 40部に溶解させ、得られた溶液を浸漬塗布装置によって、前記電荷発生層上に塗布し、120℃で40分間加熱乾燥して、20μm厚の電荷輸送層を形成し、電子写真感光体シートを作製した。
【0048】
また、40mmφ×319mmのアルミニウムパイプを、湿式ホーニング処理して、中心線平均粗さRaが0.15μmとなるように粗面化し、この上に上記下引き層用塗布液、電荷発生層形成用塗布液、および電荷輸送層用塗布液を順次塗布して電子写真感光体ドラムを作製した。
【0049】
ここで、得られた電子写真感光体の感光層のX線回折図を図7に示す。また、感光層のS(9.1°)/S(28.5°)の値を下記表2に示す。
【0050】
[使用例B〜H]
使用例Aにおいて、実施例1のX型無金属フタロシアニン顔料の代わりに、実施例2〜6のX型無金属フタロシアニン顔料を使用した以外は、使用例Aと同様にして電子写真感光体シートおよび電子写真感光体ドラムを作製し、それぞれ使用例B〜Hとした。実施例B〜Hの感光層のS(9.1°)/S(28.5°)の値を各々下記表2に示す。
【0051】
[比較使用例A〜F]
使用例Aにおいて、実施例1のX型無金属フタロシアニン顔料の代わりに、比較例1〜6のX型無金属フタロシアニン顔料を使用した以外は、使用例Aと同様にして、電子写真感光体シートおよび電子写真感光体ドラムを作製した。ここで得られた比較例Aの電子写真感光体における感光層のX線回折図を図8に示す。また、比較使用例A〜Fの感光層のS(9.1°)/S(28.5°)の値を各々下記表2に示す。
【0052】
[評価]
−電子写真特性−
得られた各電子写真感光体シートを、静電複写紙試験装置(EPA8200:川口電機社製)を用いて、20mmφの小面積マスクを介して負帯電させた。帯電は、20℃・50%RHの環境下で、−5.0kVのコロナ放電により行った。次に、干渉フィルターを用いて780nmに分光したハロゲンランプ光を、負帯電させた各感光体シートの表面上において5.0μW/cm2になるように調整して照射した。この際の初期表面電位V0(V)と、V0が1/2になるまでの半減露光量E1/2(μJ/cm2)、及び露光から10秒後の残留電位VR(V)を各々測定した。これらの結果を下記表1に示す。
【0053】
−画質特性−
得られた各電子写真感光体ドラムを、レーザープリンター(XP−15、富士ゼロックス社製)に装着して画質評価を行った。このとき、各々の電子写真感光体ドラムの感度がそれぞれ異なっているため、ROSの光量を調整して画像濃度が一定になるようにした。結果を下記表2に示す。
【0054】
−凝集性−
さらに、各々の電荷発生層用塗布液の分散性の評価を行うために、ガラスプレート上に電荷発生層を形成し、顕微鏡により各々観察した。凝集体が見られないものを良好とし、凝集体が観察されたり、塗膜表面がざらついているものを不良とした。これらの結果を下記表2に示す。
【0055】
【表1】
【0056】
【表2】
【0057】
比較例1〜5のX型無金属フタロシアニン顔料は、感度および分散性のばらつきが大きいため、その結果、これを電荷発生材料として利用した電子写真感光体の感度や、形成された画像の画質のばらつきが大きかった。一方、実施例1〜8のX型無金属フタロシアニン顔料は、感度および分散性が良好であり、且つそのばらつきも小さいので、これを電荷発生材料として利用した電子写真感光体は、良好な画質特性を有していた。また、実施例の結果から、公知のX型無金属フタロシアニン顔料に粉砕処理を施すことにより、本発明のX型無金属フタロシアニン顔料に変換させることができ、感度等を安定化できることが確認できた。このことは、あらかじめ粉砕処理条件と感度の関係を確認すれば、感度のロット・バラツキが生じても簡単に目的の感度に調整することが可能であることを示す。
【0058】
【発明の効果】
本発明によれば、感度および分散性が安定して良好な新規なX型無金属フタロシアニンを安定的に作製し得る製造方法を提供することができる。また、前記X型無金属フタロシアニンを用いることにより、安定的に良好な画質の画像を形成し得る電子写真感光体を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 合成例1で得られたX型無金属フタロシアニン顔料の粉末X線回折図である。
【図2】 合成例1で得られたX型無金属フタロシアニン顔料の赤外線吸収スペクトル図である。
【図3】 実施例1で得られたX型無金属フタロシアニン顔料の粉末X線回折図である
【図4】 実施例1で得られたX型無金属フタロシアニン顔料の赤外線吸収スペクトル図である
【図5】 比較例6で得られた顔料の粉末X線回折図である。
【図6】 比較例6で得られた顔料の赤外線吸収スペクトル図である。
【図7】 使用例Aで得られた電子写真感光体における感光層の粉末X線回折図である。
【図8】 比較使用例Aで得られた電子写真感光体における感光層の粉末X線回折図である。
Claims (2)
- CuKα特性X線に対するブラッグ角度(2θ±0.2°)の9.1°及び28.5°における回折強度をそれぞれS(9.1°)及びS(28.5°)としたとき、S(9.1°)/S(28.5°)が2.0より大きいX型無金属フタロシアニン顔料を粉砕処理する工程を有する、前記S(9.1°)/S(28.5°)が0.1〜2.0のX型無金属フタロシアニン顔料の製造方法。
- 粉砕処理が湿式粉砕処理である請求項1に記載のX型無金属フタロシアニン顔料の製造方法。
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