JP4146511B1 - ハニカム建築構造体 - Google Patents

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Abstract

高層、超高層に好適な耐震性及び耐風圧性に関して強固なハニカム建築構造体を提供する。
複数のフレームユニットをハニカム状に接合したハニカム建築構造体(101、102)において、フレームユニットであって、立設された仮想ハニカム形状(H)を構成する六角形格子(h)の1つの頂点を内部に含むように配置されかつ六角形の外郭形状に形成された複合トラスユニット(20)と、複合トラスユニットにおける六角形の一つおきの辺に対応する外周面を接合面(4)とし、接合面が仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して辺と交差するように隣り合う2つの複合トラスユニット同士を接合する接合手段と、6つの複合トラスユニットにより囲まれた六角形の第1の開口部(w)と、を有するハニカム建築構造体である。
【選択図】図1

Description

本発明は、六角形格子をハニカム状に連結して構成された仮想ハニカム形状に基づいて、複数のフレームユニットを配置し接合することにより形成された建築構造体に関する。
従来、高層又は超高層の建築構造体としては直柱と水平梁とを3次元格子状に連結したラーメン架構が一般的であった。しかしながら、この一般ラーメン架構では、全ての柱間に梁があるため内部設計に制約が多いという欠点があった。これに対し、建築物の外周に配置した柱とそれをつなぐ梁で構成されるチューブ架構は、内部に柱や梁のない空間を確保し易い。従って、チューブ架構は、設計上の自由度が大きいという利点がある。また、チューブ架構による建築物は、全体がチューブ状に変形することにより耐震性、耐風圧性にも優れると言われている。
チューブ架構においても、直柱と水平梁とからなる四角形格子を二次元状に連結したラーメン構造(特許文献1、2)が一般的である。その他に、三角形又は六角形を単位格子として二次元すなわち面状の構造を形成したものも知られている。
六角形格子をハニカム状に連結したハニカム構造は、古くから強固であることが知られている。六角形格子のチューブ架構への適用例としては、水平方向に六角形格子を連結してハニカム構造を形成し、鉛直方向は直柱で連結したものがある(特許文献3)。しかしながら、特許文献3に記載された構造は、鉛直面内においてはハニカム構造を有していない。
また、非特許文献1には、曲面である表層上にハニカム状のスティール部材を設けた建築物が提示されている。もっとも、この建築物の内部は、別の柱で支持されている。また、表層におけるハニカム状のスティール部材は、同形の六角形格子を均等なバランスで連結したものではなく、格子の各辺も一般的な線状部材(柱、梁等)ではない。
最近、チューブ架構に関して、本出願人に係る特許文献4及び非特許文献2のハニカム建築構造体が提示された。この建築構造体では、六角形格子をハニカム状に剛接合することによりチューブ架構が形成されている。このようなチューブ架構においては、梁は水平方向に連続しておらず、柱も全てジグザグに連続する斜柱となる。このようなハニカム構造は、様々な方向から建築物に加わる力を、梁又は柱の軸力に変換しやすいという利点がある。また、ハニカム構造の剛性により、チューブ架構のみによって建築物全体の構造的安定性と耐震性を確保することができる。構造解析の結果からも、ハニカム構造のチューブ架構は、一般ラーメン構造のチューブ架構に比べて同じ水平負荷に対する変形及び曲げモーメントの応力が小さいことが確認された。言い換えるならば、同じ量の変形及び曲げモーメントの応力に対する耐性を確保する場合に、ハニカム構造では、一般ラーメン構造に比べて梁及び柱を細くできる。加えて、チューブ架構の内部に補強構造がなくとも、十分な強度を実現可能であるため、自由な内部空間を十分確保できる。
一方、三角形の単位格子を連結したトラス構造は、チューブ架構よりもむしろ特許文献5のようにドーム架構に多く用いられている。
特開平7−197535号公報 特開2004−251056号公報 特開平9−60301号公報 特許第3811708号公報 特開2000−144909号公報 「グラウンド・ゼロ再生への始動ニューヨークWTC跡地建築コンペティション選集」スザンヌ・スティーブンス著、下山裕子訳、2004年12月1日発行、発行所:株式会社エクスナレッジ、p.137 「HONEYCOMBTUBE ARCHITECTURE−ハニカムチューブの建築」HTA研究会編集、2006年12月10日発行、発行所:株式会社新建築社
特許文献4で提示されたハニカム構造による架構と従来の一般ラーメン構造による架構とを比較すると、前者の六角形格子の頂点における変形及び曲げモーメントの応力は、後者の四角形格子の頂点におけるそれらに比べて小さいという利点がある。
しかしながら、ハニカム構造の架構自体についてみれば、六角形格子の頂点において曲げモーメントの応力が最大であり、辺の中央部分に反曲点(すなわち応力ゼロ)が存在する。例えば、等断面の線状部材を接合してハニカム構造の架構を構築した場合、六角形格子の頂点部分は他の部分に比べて弱いといえる。
本発明は、ハニカム構造の架構すなわち建築構造体の優れた特性をさらに高めることにより、耐震性及び耐風圧性に関して強固な建築構造体を提供することを目的とする。特に、高層、超高層に好適な建築構造体を提供することを目的とする。
(1)本発明による建築構造体は、複数のフレームユニットをハニカム状に接合して形成される。本発明の建築構造体の一態様においては、フレームユニットの一つである複合トラスユニットが、立設された仮想ハニカム形状の六角形格子の1つの頂点を内部に含むように配置されている。ここで、「フレームユニット」とは、複数の線状部材を組み合わせて一体に形成された建築構造部材である。また、「仮想ハニカム形状」とは、それ自体は物理的実体をもたないが、各フレームユニットの位置及び隣接するフレームユニット同士の位置関係を規定するために想定した概念である。仮想ハニカム形状は、単位格子である六角形格子をハニカム状に連結した二次元的な拡がり(平面のみでなく曲面も含む)をもっている。
1つの複合トラスユニットは、複数の線状部材を具備しかつ六角形の外郭形状をもつ。なお、本明細書における「六角形」、「五角形」及び「三角形」の形状は、いずれも仮想ハニカム形状を正面視した場合の形状を意味する。
この複合トラスユニットは、六角形の一つおきの辺に対応する外周面を接合面とする。各接合面は、仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置しその辺と交差する。そして、隣り合う2つの複合トラスユニットは、各々の接合面同士を対向させて互いに接合されている。
六角形格子の6つの頂点にそれぞれ配置された6つの複合トラスユニットにより囲まれた第1の開口部が形成される。第1の開口部の形状は六角形である。
(2)上記(1)の態様における複合トラスユニットの一実施例は、3つのサブトラスユニットを互いに接合させて形成される。各サブトラスユニットは、3つの辺部材を具備しかつ五角形の外郭形状をもつ。つまり、外郭形状が五角形のサブトラスユニットを3つ組み合わせることにより、外郭形状が六角形の1つの複合トラスユニットを形成できる。さらに、1つのサブトラスユニットにおいては、3つの辺部材により囲まれた三角形の第2の開口部が形成される。
(3)上記(1)の態様における複合トラスユニットの別の実施例は、その中心から3方向に延びる三股形部材と、その三股形部材の各先端同士を連結した3つの辺部材とを具備する。これらにより、1つの複合トラスユニットは、六角形の外郭形状となるように形成されている。さらに、三股形部材と1つの辺部材とにより囲まれた三角形の第2の開口部が形成されている。
(4)上記(2)又は(3)の態様において、1又は複数の上記第2の開口部には、パネル部材を嵌め込んでもよい。
(5)本発明の別の態様においては、第1と第2の仮想ハニカム形状を想定し、これら2層の仮想ハニカム形状は、同一形状であって互いに平行に立設されている。
第1の仮想ハニカム形状に対して、フレームユニットの1つであるトラスユニットが六角形格子の1つの頂点を内部に含むように配置されている。1つのトラスユニットは、3つの辺部材を具備しかつ六角形の外郭形状をもつ。トラスユニットにおける六角形の一つおきの辺に対応する外周面を接合面とする。接合面は、第1の仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置してその辺と交差する。そして、隣り合う2つのトラスユニット同士は、各々の接合面同士を対向させて互いに接合されている。
さらに、第2の仮想ハニカム形状に対して、フレームユニットの別の1つである三股形ユニットが六角形格子の1つの頂点に配置される。その場合、三股形ユニットの中心が頂点に位置する。三股形ユニットは、中心から3方向に延びる脚部材を具備する。三股形ユニットにおける脚部材の先端面を接合面とする。接合面は、第2の仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して辺と交差する。そして、隣り合う2つの三股形ユニットは、各々の接合面同士を対向させて互いに接合されている。
第1の仮想ハニカム形状上で接合された複数のトラスユニットからなる第1のハニカム構造と、第2の仮想ハニカム形状上で接合された複数の三股形ユニットからなる第2のハニカム構造とは、互いに接合されている。
第1の仮想ハニカム形状の六角形格子に配置された6つのトラスユニットにより囲まれた第1の開口部が形成される。第1の開口部の形状は六角形である。
(6)本発明のさらに別の態様においては、上記(5)の態様における第2の仮想ハニカム形状に対し、上記三股形ユニットに替えて、第2の仮想ハニカム形状の六角形格子と重なるように六角形ユニットが配置されている。六角形ユニットは6つの辺部材からなる。六角形ユニットは、各辺部材の外周面(第2の仮想ハニカム形状に対して垂直な面)を接合面とする。各接合面の位置は、第2の仮想ハニカム形状の六角形格子の各辺と一致する。そして隣り合う2つの六角形ユニットは、各々の接合面同士を対向させて互いに接合されている。
(7)上記(5)又は(6)の態様の第1の仮想ハニカム形状に対して配置された1又は複数のトラスユニットにおいて、3つの辺部材により囲まれた三角形の第2の開口部にパネル部材を嵌め込んでもよい。
(8)本発明のさらに別の態様においては、上記(5)又は(6)の態様において、上記の第1のハニカム構造におけるトラスユニットを別のフレームユニットに置換してもよい。別のフレームユニットは複合トラスユニットであり、3つのサブトラスユニットを互いに接合することにより六角形の外郭形状に形成され、各サブトラスユニットは、3つの辺部材を具備しかつ五角形の外郭形状をもつ。そして各サブトラスユニットは、3つの辺部材により囲まれた三角形の第2の開口部を具備する。
(9)本発明のさらに別の態様においては、上記(5)又は(6)の態様において、上記の第1のハニカム構造におけるトラスユニットを別のフレームユニットに置換してもよい。別のフレームユニットは複合トラスユニットであり、、その中心から3方向に延びる三股形部材と該三股形部材の各先端同士を連結した3つの辺部材とにより六角形の外郭形状に形成される。そして複合トラスユニットは、三股形部材と1つの該辺部材とにより囲まれた三角形の第2の開口部を具備する。
(10)本発明のさらに別の態様においては、立設された仮想ハニカム形状の六角形格子の1つの頂点を内部に含むように複合疑似六角形ユニットが配置される。この複合疑似六角形ユニットは、4つの小六角形ユニットを互いに星形に接合することにより疑似六角形の外郭形状となるように形成されている。「星形」とは、1つの小六角形ユニットを中心とし、その1つおきの辺に他の3つの小六角形ユニットをそれぞれ放射状に接合した形状である。なお、4つの小六角形ユニットを星形に接合した場合には外郭形状に凹部が形成されるが、こららの凹部を無視して最外郭ラインを連結すると、その形状が六角形となる。従って、このフレームユニットの外郭形状を「疑似」六角形と称している。
この複合疑似六角形ユニットにおける外郭に位置する小六角形ユニットの一辺に対応する外周面を接合面とする。そして、この接合面が仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して辺と交差するように、隣り合う2つの複合疑似六角形ユニット同士を互いに接合する。
さらに、仮想ハニカム形状の六角形格子に配置された6つの複合疑似六角形ユニットにより囲まれた空間に、6つの辺部材からなる大六角形ユニットが嵌め込まれ、各複合疑似六角形ユニットと接合されている。大六角形ユニットには、6つの辺部材により囲まれた開口部がある。
(11)上記(10)の態様において、1又は複数の複合疑似六角形ユニットにおける1つ、2つ又は3つの小六角形ユニットを、同じ外郭形状をもつパネル部材に置換してもよい。
(12)上記(10)又は(11)の態様において、1又は複数の複合疑似六角形ユニットにおける中央の小六角形ユニットを省くことにより空乏部を形成してもよい。
(13)上記の各態様においてパネル部材が配置される場合に、ハニカム建築構造体の相対的に下方部分において相対的に上方部分よりもパネル部材が密に配置されていることが好適である。
(14)上記の各態様においてフレームユニットを構成する線状部材が鋼材であることが好適である。
(A)本発明においては、仮想ハニカム形状の六角形格子の頂点に配置される複合トラスユニット(フレームユニットの1つ)が、六角形の外郭形状をもち、その1つおきの辺に対応する外周面が接合面である。そして、隣り合う複合トラスユニットは、六角形格子の辺上で接合面同士を対向させて接合されている。これにより、仮想ハニカム形状の面内に複数の複合トラスユニットが充填配置されかつそれらの複合トラスユニットがハニカム状に接合されて、ハニカム構造が形成される。背景技術で述べた通り、ハニカム構造は、それ自体が、四角形を単位格子とする従来の一般ラーメン構造に比べて強固である。ハニカム構造を外周チューブ架構に適用した場合、高層及び超高層のメインフレームとして建築物全体の構造的安定性と耐震性を確保できる。さらに、部材量を低減でき、工期を短縮でき、かつ自由な内部空間を確保できるという利点もある。
(B)本発明の特徴は、仮想ハニカム形状の六角形格子の頂点に複合トラスユニットが配置される点である。複合トラスユニットは、トラス構造を有し二次元的拡がりをもっている。よって、六角形格子の頂点周りに大きな剛域が形成される。「剛域」とは、例えば柱や梁のような線状部材同士が交差する場合(あるいは柱に梁が取り付く場合)に、それぞれ所定の断面積をもつこれらの線状部材同士が重なる領域であって、当該構造フレームにおいて剛性が最大となり、変形がほとんど生じない領域のことである。本発明では、六角形格子の頂点に配置された複合トラスユニット全体がほぼ剛域となる。これに対し、上述の特許文献4のように、六角形格子の各辺に等断面の線状部材を配置した場合は、頂点において等断面の線状部材同士が重なる領域のみが剛域となる。この特許文献4の場合と比較すると、本発明では頂点周りの剛域が格段に拡大されている。本発明では、複合トラスユニットの実質的な断面積は、六角形格子の辺上にある接合面において最も小さく、頂点に近づくにつれて大きくなっている。
六角形格子の頂点周りに大きな剛域を形成することは、特に、仮想ハニカム形状の六角形格子における水平な辺の位置においてスラブを接合する建築物において有利である。この場合、スラブと本発明のハニカム構造との接合部周りに剛域が形成されることから、特に強固な建築構造体となる。
前述の通り、ハニカム構造においては、六角形格子の頂点における変形及び曲げモーメントの応力が他の部分に比べて大きい。従って、頂点周りの剛域を拡大することは、各辺中央部分を強化するよりも、ハニカム構造全体の剛性及び強度の向上に有効である。つまり、ハニカム構造における応力の大きい部分と小さい部分に対して、それぞれの応力に応じた剛性及び強度を付与することができる。六角形格子の辺上部分(特に中央部分)は頂点に比べて応力が小さいため、複合トラスユニット同士の接合面を設けるのに好適である。複合トラスユニットの具体的構成(例えば、複合トラスユニットを構成する複数の線状部材の配置、数及び/又は太さ等)により、剛性を調整することも可能である。
このように、本発明によれば、ハニカム構造において相対的に弱い頂点近傍の剛性を、所望する程度に応じて高めることができるため、建築構造体全体の剛性及び強度を向上させることができる。この結果、高層及び超高層建築物に好適な耐震性及び耐風圧性に優れた建築構造体を実現できる。加えて、剛性の高い建築物は、振動に強く揺れが少ないため居住性が高い。
(C)本発明においては、ハニカム構造を構成するフレームユニットが複数の線状部材で形成されている。線状部材は、いずれの材料を用いる場合であっても汎用的な接合手段を利用して連結できるため、施工性がよい。特に、線状部材を鋼材とすることにより、汎用的なユニット工法を利用でき、好適である。
(D)さらに、本発明においては、平行に立設された2層の同一形状の仮想ハニカム形状の各々に対し、それぞれ形状の異なるフレームユニットを配置し接合させてもよい。例えば、第1の層にはトラスユニットを、第2の層には三股形ユニットを配置しハニカム状に接合させる。また例えば、第1の層にはトラスユニットを、第2の層には六角形ユニットを配置しハニカム状に接合させる。これにより、第1の層には第1のハニカム構造が形成され、第2の層には第2のハニカム構造が形成される。さらに、これら第1と第2のハニカム構造もまた互いに接合される。従って、一体化された2層のハニカム構造を1つの複合ハニカム構造とみなすと、1つの仮想ハニカム形状の六角形格子の頂点周りに大きな剛域が形成された場合と等価である。
(E)また、本発明においては、種々のフレームユニットの内部に存在する開口部に対しパネル部材を嵌め込んでもよい。開口部がパネル部材により充填されたフレームユニットは剛性と強度が向上する。これにより、フレームユニットの剛性を調整することができる。一般的に高層又は超高層の建築物では、上層から下層へいくほど荷重負荷が大きくなり、応力が累積していく。従って、下層へいくほどパネル部材を密に配置することにより、下方部分の剛性及び強度を大きくすることができる。この結果、建築物全体をより安定に支持することができる。一方、上層においては、パネル部材を疎に配置する(または配置しない)ことにより、軽量化できかつ材料量を少なくできる。同時に、開口を大きくとることができる。
(F)本発明で用いられる種々のフレームユニットは、大型ユニット部品として工場生産可能である。従って、構造履歴の保存等の品質管理も容易であるため、これらのフレームユニットを用いて構築される建築物に対する信頼性も高くなる。また、乾式工法が可能であるので、現場打ち鉄筋コンクリート造の湿式工法と異なり、工期を短縮できる。この結果、コストを低減できる。
(G)本発明によるハニカム建築構造体は、従来の一般ラーメン構造に比べて全く異なる外観的な特徴を備えていることから、意匠性も高いという利点がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
図1〜図3を参照して、本発明によるハニカム建築構造体の一実施形態を説明する。図1(a)は、本発明によるハニカム建築構造体101において面状に拡がるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。図1(b)は、図1(a)の側面図である。図中のGLは、地表を示している。図2(a)〜(c)は、図1(a)のハニカム構造を構成する各部材をそれぞれ示す図である。図3は、図1(a)のハニカム構造と仮想ハニカム形状との関係を示す模式図である。
先ず、図3を参照する。図3には、立設された仮想ハニカム形状Hの一部が破線で示されている。図3の例では、単位格子である六角形格子hは、上辺と下辺が水平方向となる向きで配置されている。隣り合う六角形格子h同士は、1つの辺を共有してハニカム状に連結されている。六角形格子hは、必ずしも正六角形でなくともよいが、少なくとも左右対称かつ上下対称とする。
本発明における「仮想ハニカム形状」とは、六角形格子hを、二次元的に隙間無く繰り返した蜂の巣状パターンをもつ概念上の形状である。すなわち、「仮想」とは、このハニカム形状が物理的実体をもつ部材からなるものではないことを意味する。仮想ハニカム形状は、本発明のハニカム建築構造体において物理的実体をもつハニカム構造を構成するフレームユニットの位置及び隣接するフレームユニット同士の位置関係を規定するために、便宜上設定した概念である。従って、本発明の説明においては、「仮想ハニカム形状」が実空間に存在すると想定する。
仮想ハニカム形状は、基本的には鉛直方向に立設され面状に拡がっている。なお、デザイン的要請等のために仮想ハニカム形状の面を鉛直方向から所定の角度だけ傾斜させて立設する場合も本発明に含まれるものとする。「面状」とは、平面状及び曲面状を含む(以下同じ)。
図3において、六角形格子hの中央部分に実線で示した六角形は、開口部wを示す。図3中に1つだけ示した複合トラスユニット20は、図1(a)の建築構造体101を構成する物理的実体もつ基本要素である。「複合トラス」とは、内部に複数の三角トラスを含むことと、直線的な材料を用いることで軸力系(圧縮力と引張力)の釣り合いのとれた応力が支配的となることから、このように称している。複合トラスユニット20は、本発明で利用できる種々のフレームユニットの一つである。「フレームユニット」とは、複数の線状部材を組み合わせて一体に形成された建築構造部材である。フレームユニットの材料としては、鉄骨が好適であるが、形状が同じであれば他の材料も可能である。その他の材料としては、鉄骨鉄筋コンクリート、CFT、RC、PC、木材でもよい。さらに、高耐力鋼を用いてもよい。高耐力鋼を用いた構造体は、耐久性に優れており、SI(スケルトンインフィル)分離工法のスケルトンとして好適である。本発明において、フレームユニットに含まれる線状部材同士の接合、あるいは、フレームユニット同士の接合においては、それぞれの材料に応じて適切な接合手段が用いられる。各材料における適切な接合手段は公知である(以下の他の形態において同じ)。
図3に示すように、1つの複合トラスユニット20が、六角形格子hの1つの頂点vに配置される。この実施例では、複合トラスユニット20の中心23と六角形格子hの頂点vが一致している。1つの複合トラスユニット20は、その内部に六角形格子hの1つの頂点vを含むように、仮想ハニカム形状H上に配置される。「内部」とは、正面視においては外郭で囲まれた内側領域であり、側面視においては厚さ範囲内領域である。このようにトラスユニット20を配置することにより、頂点vの周りに大きな剛域を形成する。
図3に示した仮想ハニカム形状Hは、以下の他の実施形態においても共通する概念である。
再び図1を参照する。仮想ハニカム形状の六角形格子h(1つのみを破線で示している)の各頂点にそれぞれ1つの複合トラスユニット20が配置されている。隣り合う2つの複合トラスユニット20同士は、六角形格子hの辺上で接合されており、辺の中央で接合されることが好適である。六角形格子hの辺の中央は応力が最小となるためである。接合面4は、六角形格子hの辺と交差している。複合トラスユニット20により、六角形格子hの頂点周りの剛域が拡大され、ハニカム構造の剛性と強度が向上する。
六角形格子hに配置された6つの複合トラスユニット20により囲まれた六角形の開口部wが形成されている。但し、地表GLにより切り取られた開口部wは、六角形の半分の形状となる。
1つの複合トラスユニット20は、3つのサブトラスユニット10を接合して形成され、3つの三角形の開口部24を有している。建築構造体101において相対的に下方部分では、幾つかの複合トラスユニット20の複数の開口部24にパネル部材25が嵌め込まれている。これらのパネル部材25は、ハニカム構造の上方から下方に行くにつれて密に嵌め込まれている。開口部24をパネル部材25で充填することにより、複合トラスユニット20の剛性と強度が向上する。これにより、建築構造体101の上方から下方に行くにつれて累積する応力に対応することができる。
図1(a)に示した建築構造体101は、例えば、建築物の外周部分を構成するチューブ架構に適用される。図1(a)に示したハニカム構造は平面状であるので、角筒形のチューブ架構の一側面として利用できる。また、図示しないが、一部の複合トラスユニット又は複合トラスユニット同士の接合部分に若干の折れ曲がりを設けることにより、全体として曲面状のハニカム構造を形成することもできる。曲面状のハニカム構造は、円筒形や楕円筒形のチューブ架構に適用できる(以下の他の形態において同じ)。
図1(a)に示した建築構造体101においてスラブを設ける場合は、例えば六角形格子hの上辺または下辺の位置において、スラブの端部と複合トラスユニット20とを接合することができる。全ての六角形格子hの上辺と下辺の位置にスラブを設けた場合、1階層の高さは、六角形格子hの高さの2分の1となる。立設されたハニカム構造をスラブ端部と接合することにより、建築物全体の剛性と強度が向上する(以下の他の形態において同じ)。
図2(a)は、1つの複合トラスユニット20を形成する3つのサブトラスユニット10のうちの1つを示した図である。サブトラスユニット10は、この例では2つの短い辺部材11と1つの長い辺部材12からなる3つの辺部材を三角形に組み合わせて形成されている。図示の通り、各辺部材は所定の断面積を有し、基本的には全ての辺部材が等断面である。正面図に示すように、サブトラスユニット10の外郭形状(最も外側の輪郭)は五角形である。一般的には、3つの線状部材を単純に三角形に組み合わせた場合の外郭形状は、三角形である。しかしながら、本発明のサブトラスユニット10の場合、三角形の3つの頂点のうち2つの頂点の近傍を切り落として頂点を5つとした五角形の外郭形状とする。よって、サブトラスユニット10の周りには、5つの外周面1、2、3、2、1が存在する。サブトラスユニット10の内部には、三角形の開口部14が形成される。
図2(b)に示すように、3つのサブトラスユニット10を互いに接合して1つの複合トラスユニット20を形成する。この場合の接合面は、外周面1、1である。この例では、3つのサブトラスユニット10は全て同形状である。その場合、図2(a)に示した2つの外周面1、1同士がなす角αは120°である。図2(b)に示すように、複合トラスユニット20の外郭形状は六角形である。この六角形には、3つの長辺と3つの短辺が交互に配置されている。よって、複合トラスユニット20の周りには、短辺に対応する外周面4と、長辺に対応する外周面5とが交互に形成される。外周面4は、2つのサブトラスユニット10の2つの外周面2を併せて1つの平面となっている。従って、図2(a)に示した外周面1と外周面2とがなす角βは直角である。短辺に対応する外周面4が、隣り合うトラスユニット20との接合面となる。長辺に対応する外周面5は、非接合面である。
なお、複合トラスユニット20の六角形の短辺と長辺の長さの比は、任意である。短辺と長辺の長さの差が大きくなっていくと、六角形は次第に三角形に近くなり接合面は小さくなっていく(この場合、図1(a)の開口部wは大きくなっていく)。一方、短辺と長辺の長さの差が小さくなっていくと、六角形は正六角形に近くなり接合面は大きくなっていく(この場合、図1(a)の開口部wは小さくなっていく)。本発明におけるフレームユニットの外郭形状の「六角形」には、正面視にて三角形に近いものから正六角形に近いものまで全て含まれるものとする。
また、複合トラスユニット20の六角形は、6つの直線の辺と6つの頂点を有する幾何学的な六角形の要件を必ず満たす必要はない。正面視にて全体的にほぼ六角形と認識できる、六角形に近いものであればよい。実際の建築構造体を構成する線状部材の材質は様々であるから、外郭形状の細部までもが正確に幾何学的な六角形の要件を満たすことは、現実的ではないからである。例えば、使用する材質によって適宜設計される接合部の具体的な形状において部分的に多少の凹凸が生じる場合もある。また、外郭形状を形成する辺部材の外周面が完全な平坦面ではなくなだらかな曲面であったりする場合もあり得る。本発明におけるフレームユニットの外郭形状の「六角形」には、このような六角形の変形形態も含まれるものとする。このことは、以下の他の実施形態においても同様である。
図2(b)に示すように、3つのサブトラスユニット10を一体化した複合トラスユニット20は、中心23から3方向にそれぞれ延びる3つの線状部材21と、各線状部材の先端同士を連結する3つの線状部材22とを具備する。なお、3方向に延びる各線状部材21の基点を「中心」と称している。同形状の3つのサブトラスユニット10を接合したことにより、線状部材21の断面積は、線状部材22の断面積の2倍となっている。複合トラスユニット20には、3つの三角形の開口部24が存在するが、これらは、元のサブトラスユニット10の開口部14である。
図2(c)は、パネル部材25を示す図である。パネル部材25は、複合トラスユニット20の開口部24と同じ厚さと形状をもつ構造部材である。
図4及び図5を参照して、本発明によるハニカム建築構造体の別の形態を説明する。図4(a)は、本発明によるハニカム建築構造体102におけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。図4(b)は、図4(a)の側面図である。図5は、図4(a)のハニカム構造を構成する複合トラスユニット30を示した図である。
図4(a)の形態では、前述の図1(a)の実施形態における複合トラスユニット20に替えて複合トラスユニット30を用いている。複合トラスユニット30の外郭形状は、複合トラスユニット20と同じであり六角形である。従って、複合トラスユニット30は、六角形格子hの1つの頂点を内部に含む位置に配置される。また、隣り合う2つの複合トラスユニット30同士は六角形格子hの辺上で接合され、その接合面4はその辺と交差する。また、六角形格子hに配置された6つの複合トラスユニット30に囲まれた開口部wが形成される。図1(a)の形態と同様に、相対的に下方部分に位置する複数の複合トラスユニット30の開口部34には、パネル部材35が嵌め込まれている。パネル部材35は、図1(a)の実施形態におけるパネル25と同じである。
図5は、複合トラスユニット30を詳細に示した図である。複合トラスユニット30は、その中心33から3方向に延びる3つの脚部材31を具備する三股形部材と、各脚部材31の先端同士を連結した3つの辺部材32とにより、六角形の外郭形状に形成されている。この六角形には、3つの長辺と3つの短辺が交互に配置されている。六角形の1つおきの辺(短辺)に対応する外周面4が、接合面である。長辺に対応する外周面5は、非接合面である。さらに、三股形部材の各脚部材31と1つの辺部材32とにより囲まれた三角形の開口部34が存在する。前述の図1(a)の複合トラスユニット20は3つのサブトラスユニット10を一体化して形成され、一方、複合トラスユニット30は最初から一体的なユニットとして形成される点で異なるが、外郭形状及び内部形状は全く同じである。図5の実施例では、三股形部材の断面積は、辺部材の断面積のほぼ2倍となっているが、別の実施例では全ての線状部材の断面積を等しくしてもよい。
図6及び図7を参照して、本発明によるハニカム建築構造体のさらに別の形態を説明する。図6(a)は、本発明によるハニカム建築構造体103におけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。図6(b)は、図6(a)の側面図である。図7(a)〜(c)は、図6(a)のハニカム構造を構成する各部材を示した図である。
図6(a)に示す建築構造体103は、互いに接合された、第1と第2の2層のハニカム構造を有する。各ハニカム構造におけるフレームユニットの配置を規定するために、同一形状の2層の仮想ハニカム形状H1、H2を想定する。図6(b)の側面図に破線で示すように、2層の仮想ハニカム形状は、互いに平行に立設されている。図6(a)の正面図においては、2層の仮想ハニカム形状H1、H2の各々の六角形格子h1、h2は重なっている。
図6(a)において奥側に位置する第1の仮想ハニカム形状H1においては、トラスユニット40が、六角形格子h1の1つの頂点を内部に含むように配置されている。
図7(a)は、トラスユニット40を詳細に示した図である。トラスユニット40は、その外郭形状が前述の図1(a)及び図4(a)の形態の複合トラスユニット20、30と同じ六角形である。この六角形は、3つの短辺と3つの長辺を有し、そして3つの短辺に対応する外周面4が、接合面となる。長辺に対応する外周面5は、非接合面である。トラスユニット40は、3つの辺部材42のみから形成され、その内部には三角形の開口部44がある。この実施例では、3つの辺部材42の長さ及び太さが等しく、開口部44は正三角形である。
図6(a)に示すように、隣り合う2つのトラスユニット40同士は六角形格子h1の辺上で接合され、その接合面4はその辺と交差する。これにより、第1のハニカム構造が形成される。また、六角形格子h1に配置された6つのトラスユニット40に囲まれた開口部wが形成される。
図6(a)において手前側に位置する第2の仮想ハニカム形状H2においては、三股形ユニット50が、六角形格子h2の1つの頂点に配置されている。三股形ユニット50の中心53の位置が、頂点と一致する。
図7(b)は、三股形ユニット50の正面図である。三股形ユニット50は、中心53から3方向に延びる3つの脚部材51を具備する。この実施例では、3つの脚部材51の長さ及び太さは等しい。各脚部材51の基点を中心53としている。各脚部材51の先端面4が、接合面となる。
図6(a)に示すように、隣り合う2つの三股形ユニット50同士は六角形格子h2の辺上で接合され、その接合面4はその辺と交差する。これにより、第2のハニカム構造が形成される。結果的に、第2のハニカム構造は、第2の仮想ハニカム形状H2の六角形格子h2の各辺に等断面の線状部材を配置したものと同じ形状となる。
図6(a)に示すように、第1のハニカム構造におけるトラスユニット40同士の接合面と、第2のハニカム構造における三股形ユニット60同士の接合面とは、正面視にて同じ位置にある。図6(b)に示すように、第1のハニカム構造と第2のハニカム構造は、対向する面同士を当接させて所定の接合手段により接合され、一体化されている。従って、一体化された2層のハニカム構造を1つの複合ハニカム構造として考えると、1つの仮想ハニカム形状の六角形格子の頂点周りに大きな剛域が形成された場合と等価とみなすことができる。
図7(c)は、図6(a)におけるトラスユニット40の開口部44に嵌め込まれるパネル部材45を示す図である。パネル部材45は、開口部44と同じ厚さと形状をもつ構造部材である。図6(a)に示すように、パネル部材45は、建築構造体103において相対的に下方部分に数多く配置される。
図8及び図9を参照して、本発明によるハニカム建築構造体のさらに別の形態を説明する。図8(a)は、本発明によるハニカム建築構造体104におけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。図8(b)は、図8(a)の側面図である。図9は、図8(a)のハニカム構造を構成するフレームユニットの一つを示す図である。
図8(a)に示す建築構造体104は、図6(a)に示した形態と同じく2層の仮想ハニカム形状H1、H2上に形成されている。第1の仮想ハニカム形状H1上に形成された第1のハニカム構造は、図6(a)の形態と同じである。すなわち、複数のトラスユニット40がハニカム状に接合されている。そして、六角形格子h1に配置された6つのトラスユニット40により囲まれた開口部wが形成されている。
第2の仮想ハニカム形状H2においては、六角形格子H2と同じ外郭形状をもつ六角形ユニット60が、六角形格子h2と重なるように配置される。
図9は、六角形ユニット60を詳細に示した図である。六角形ユニット60は、6つの等断面の辺部材61から形成され、六角形の開口部64をもつ。六角形ユニット60は、各辺部材61の外周面6を接合面とする。図8(a)に示すように、2つの六角形ユニット60同士の接合面は、第2の仮想ハニカム形状の六角形格子h2の一辺と重なっている。
図8(b)に示すように、第1のハニカム構造と第2のハニカム構造は、対向する面同士を当接させて所定の接合手段により接合され、一体化されている。従って、一体化された2層のハニカム構造を1つの複合ハニカム構造として考えると、1つの仮想ハニカム形状の六角形格子の頂点周りに大きな剛域が形成された場合と等価とみなすことができる。
図示しないが、本発明のハニカム建築構造体では、次のような変形形態も可能である。
上記の図6(a)又は図8(a)の形態において、第1のハニカム構造を、図1(a)又は図4(a)の形態のハニカム構造に置換してもよい。すなわち、図6(a)又は図8(a)におけるトラスユニット40を、図1(a)の複合トラスユニット20又は図4(a)の複合トラスユニット30に置換できる。これらのトラスユニット及び複合トラスユニットは、六角形の外郭形状が一致しているから置換可能である。このように置換した場合は、第1及び第2のハニカム構造の双方とも六角形格子の頂点周りに三股形部分が存在する。この結果、これらの三股形部分が重なるために剛性が大きくなる。従って、建築構造体の相対的に下方部分において、トラスユニット40を複合トラスユニット20又は30に置換することが好適である。
図10及び図11を参照して、本発明によるハニカム建築構造体のさらに別の形態を説明する。図10は、本発明によるハニカム建築構造体105におけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。図11(a)〜(d)は、図10のハニカム構造を構成する各部材を示した図である。
図10では、基本的には、立設された一層の仮想ハニカム形状の六角形格子h(1つのみを破線で示している)の各頂点に、それぞれ1つの複合疑似六角形スユニット80が配置されている。複合疑似六角形ユニット80は、本実施形態の基本フレームユニットであり、その他に外郭形状が同一の変形形態である複合疑似六角形ユニット81、82、83がある。「複合」とは、1つのユニット内に複数のサブユニットを含むことから、このように称している。1つの複合疑似六角形ユニット80は、4つの小六角形ユニット70を接合して形成されている。変形形態の複合疑似六角形ユニット81、82、83では、複合疑似六角形ユニット80の小六角形ユニット70の一部をパネル部材75に置換している。建築構造体105の下方部分に行くほど、数多くのパネル部材75を配置している。
図11(a)は、小六角形ユニット70を詳細に示した図である。小六角形ユニット70は、6つの等断面の辺部材から形成され、六角形の開口部74をもつ。
図11(b)は、パネル部材75を詳細に示した図である。パネル部材75は、小六角形ユニット70と同じ厚さと外郭形状をもつ構造部材である。
図11(c)は、4種の複合疑似六角形ユニット80、81、82、83をそれぞれ示す正面図である。複合疑似六角形ユニット80は、4つの小六角形ユニット70を星形に接合して形成される。「星形」とは、1つの小六角形ユニット70を中心とし、その一つおきの辺に3つの小六角形ユニット70をそれぞれ接合した放射形状という意味である。複合疑似六角形ユニット80の外郭形状は、疑似六角形である。「疑似六角形」とは、トラスユニット80の外郭に形成される凹部8を無視して最外郭ライン(破線参照)を連結した場合に、前述の実施形態の複合トラスユニット20、30及びトラスユニット40の外郭形状である六角形と同じとなることを意味する。この疑似六角形においても、六角形と同じく、3つの短辺と3つの長辺とが一つおきに配置されている。
複合疑似六角形ユニット80において、外郭に位置する3つの小六角形ユニット70の各々における一辺を接合面4とする。この接合面4は、疑似六角形の短辺に対応する外周面である。疑似六角形の長辺に対応する外周面5(中央部分は凹部8のために欠けている)は、非接合面である。
複合疑似六角形ユニット81、82、83は、複合疑似六角形ユニット80の4つの小六角形ユニット70のうち1つ、2つ、3つをそれぞれパネル部材75に置換し接合したものである。
図10に示すように、複合疑似六角形ユニット80、81、82、83の各々は、六角形格子hの1つの頂点を含むようにそれぞれ配置されている。隣り合う複合疑似六角形ユニット同士は、六角形格子hの辺上で接合され、接合面はその辺と交差する。
さらに、図10に示すように、1つの六角形格子hに配置された6つの複合疑似六角形ユニットに囲まれる空間に大六角形ユニット90が嵌め込まれている。
図11(d)は、大六角形ユニット90を詳細に示した図である。大六角形ユニット90は、6つの等断面の辺部材91から形成されている。大六角形ユニット90の外周面9は接合面となる。図10に示すように、大六角形ユニット90の外周面9は、複合疑似六角形ユニット80、81、82、83の各々の非接合面5と接合される。大六角形ユニット90の内部には、開口部wがある。
図10において、建築構造体105の上方部分には、複合疑似六角形ユニット80の中央の小六角形ユニット70を省いて空乏部76とし、周囲の3つの小六角形ユニット70のみを配置した部分84が存在する。これらの部分84を含む区画では、部分84に含まれる3つの小六角形ユニット70と大六角形ユニット90とによりハニカム構造が形成されている。このような区画においては、六角形格子hの頂点位置は空乏部76となっており、この構造は、比較的応力の小さい上方部分において許容される。
以上に示した本発明の各実施形態では、六角形格子において対向する上辺と下辺が水平方向と平行になるように仮想ハニカム形状を立設したが、別の実施形態では、六角形格子において対向する左辺と右辺が鉛直方向と平行になるように(すなわち30°回転した位置)仮想ハニカム形状を立設して、ハニカム構造を構築してもよい。
図12及び図13を参照して、本発明で用いるフレームユニット同士の接合部の実施例及びフレームユニットを構成する線状部材同士の接合部の実施例を説明する。これらは、例示であり、接合方法を限定するものではない。また、線状部材の材質によっても種々の接合方法が可能である。図12及び図13では、図2と共通する構成要素には、同じ符号又は類似する符号を用いている。
図12(a)〜(c)は、図2(b)に示した複合トラスユニット20における接合部の実施例を示す。この実施例では、断面形状が溝形の鋼材を線状部材として用いている。図12(a)は、図2(b)に示した複合トラスユニット20の一部を示す斜視図である。図12(b)は、図12(a)のX断面に相当する図であるが、2つの複合トラスユニット20の接合部を示している。図12(c)は、図12(a)のY断面拡大図である。
図12(a)に示すように、複合トラスユニット20の短辺に対応する外周面4は、2枚の平板鋼材2から形成されている。平板鋼材2には、固定具装着用の穴2aが穿設されている。図12(b)に示すように、2つの複合トラスユニット20の各外周面4の間に鋼材からなる接合板26を挟持して固定具27(ボルトとナット等)により固定する。
図12(c)に示すように、鋼材21は、2つの鋼材11の溝底部分を背中合わせにして固定具28(ボルトとナット等)により接合されている。これにより、鋼材21は、強度のあるH形鋼材と同等の形状となる。
鋼材21と鋼材22とが当接する部分、並びに、これらの鋼材21、22と平板鋼材2とが当接する部分は、原則として工場溶接接合とすることが好適である。しかしながら必要に応じて現場溶接接合としてもよい。また、必要に応じて、2つの鋼材11同士、及び/又は、平板鋼材2と接合板26とを現場溶接接合としてもよい。後述する図13の実施例(鋼材11A、11B、21、22、平板鋼材2、接合板26)についても同様である。
図13(a)〜(c)は、図2(b)に示した複合トラスユニット20における接合部の別の実施例である。この実施例では、断面形状が角形の鋼材を線状部材として用いている。図13(a)は、図2(b)に示した複合トラスユニット20の一部を示す斜視図である。図13(b)は、図13(a)のS断面に相当する図であるが、2つの複合トラスユニット20の接合部を示している。図13(c)は、図13(a)のT断面拡大図である。
図13(a)に示すように、複合トラスユニット20の短辺に対応する外周面4は、2枚の平板鋼材2から形成されている。これら2枚の平板鋼材2により形成される平面は、実際の外周面の周囲に張り出している。この張り出した部分に、固定具装着用の穴2aが穿設されている。図13(b)に示すように、2つの複合トラスユニット20の各外周面4の間に鋼材からなる接合板26を挟持して固定具27(ボルトとナット等)により固定する。
図13(b)(c)に示すように、鋼材21は、2つの鋼材11A、11Bの一側面を当接させて固定具28により接合されている。この接合は、例えば次のように行われる。先ず、一方の鋼材11Aの側面に固定具28のボルト螺子28bの末端を溶接しておく(符号28aが溶接部分)。他方の鋼材11Bの対向する2つの側面には、ボルト螺子28bを貫通させる孔28cを穿設しておく。これらの作業は、ユニット製造工場で行うことができる。組み立てる際には、鋼材11Bの孔28cにボルト螺子28bに貫通させ、ナット28dで固定する。
角形鋼材を用いる図13の実施例は、溝形鋼材を用いる図12の実施例に比べて、剛性及び強度が大きい。よって、高層及び超高層の場合は図13の方が適している。
(a)は、本発明によるハニカム建築構造体の一実施形態において面状に拡がるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。(b)は、(a)の側面図である。 (a)〜(c)は、図1(a)のハニカム構造を構成する各部材をそれぞれ示す図である。 図1(a)のハニカム構造と仮想ハニカム形状との関係を示す模式図である。 (a)は、本発明によるハニカム建築構造体の別の実施形態おけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。(b)は、(a)の側面図である。 図4(a)のハニカム構造を構成するトラスユニットを示す正面図である。 (a)は、本発明によるハニカム建築構造体の別の実施形態におけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。(b)は、(a)の側面図である。 (a)〜(c)は、図6(a)のハニカム構造を構成する各部材を示す図である。 (a)は、本発明によるハニカム建築構造体の別の実施形態におけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。(b)は、(a)の側面図である。 図8(a)のハニカム構造を構成する一部材を示す正面図である。 図10は、本発明によるハニカム建築構造体の別の実施形態におけるハニカム構造の一部を概略的に示した正面図である。 (a)〜(d)は、図10のハニカム構造を構成する各部材を示す図である。 (a)〜(c)は、図2(b)に示した複合トラスユニットにおける接合部の実施例を示す。(a)は、図2(b)に示した複合トラスユニット20の一部を示す斜視図である。(b)は、(a)のX断面に相当する図であるが、2つの複合トラスユニットの接合部を示している。(c)は、(a)のY断面拡大図である。 (a)〜(c)は、図2(b)に示した複合トラスユニットにおける接合部の別の実施例である。(a)は、図2(b)に示した複合トラスユニット20の一部を示す斜視図である。(b)は、(a)のS断面に相当する図であるが、2つの複合トラスユニット20の接合部を示している。(c)は、(a)のT断面拡大図である。
符号の説明
1、2、3 外周面
4 外周面(接合面)
5 外周面(非接合面)
10 サブトラスユニット
11、21、22 辺部材(鋼材)
20、30 複合トラスユニット
40 トラスユニット
24、34、44、74 開口部
25、35、45、75 パネル部材
26 接合板
27、28 固定具
50 三股形ユニット
60 六角形ユニット
70 小六角形ユニット
76 空乏部
80、81、82、83 複合疑似六角形ユニット
90 大六角形ユニット
101、102、103、104、105 ハニカム建築構造体
w 開口部
h、h1、h2 六角形格子
H、H1、H2 仮想ハニカム形状

Claims (14)

  1. 複数のフレームユニットをハニカム状に接合したハニカム建築構造体(101、102)において、
    (a)前記フレームユニットの一つであって、立設された仮想ハニカム形状(H)を構成する六角形格子(h)の1つの頂点を内部に含むように配置され、複数の線状部材を具備しかつ六角形の外郭形状をもつ複合トラスユニット(20)と、
    (b)前記複合トラスユニットにおける六角形の一つおきの辺に対応する外周面を接合面(4)とし、該接合面が前記仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して該辺と交差するように隣り合う2つの該複合トラスユニット同士を接合した接合部と、
    (c)6つの前記複合トラスユニットにより囲まれた六角形の第1の開口部(w)と、を有することを特徴とするハニカム建築構造体。
  2. 前記複合トラスユニットが、3つのサブトラスユニット(10)を互いに接合することにより六角形の外郭形状に形成され、
    各サブトラスユニット(10)は、3つの辺部材により囲まれた三角形の第2の開口部(14)を具備しかつ五角形の外郭形状をもつことを特徴とする請求項1に記載のハニカム建築構造体。
  3. 前記複合トラスユニットが、その中心(33)から3方向に延びる三股形部材と該三股形部材の各先端同士を連結した3つの辺部材(32)とにより六角形の外郭形状に形成され、
    前記三股形部材と1つの前記辺部材とにより囲まれた三角形の第2の開口部(34)を具備することを特徴とする請求項1に記載のハニカム建築構造体。
  4. 1又は複数の前記第2の開口部(34)に嵌め込まれたパネル部材(25、35)をさらに具備することを特徴とする請求項2又は3に記載のハニカム建築構造体。
  5. 複数のフレームユニットをハニカム状に接合したハニカム建築構造体(101、102)において、
    (a)前記フレームユニットの一つであって、互いに平行に立設された同一形状の2層の仮想ハニカム形状(H1,H2)のうち第1の仮想ハニカム形状(H1)を構成する六角形格子(h1)の1つの頂点を内部に含むように配置され、3つの辺部材(42)を具備しかつ六角形の外郭形状をもつトラスユニット(40)と、
    (b)前記トラスユニットにおける六角形の一つおきの辺に対応する外周面を接合面(4)とし、該接合面が前記第1の仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して該辺と交差するように隣り合う2つの該トラスユニット同士を接合した第1の接合部と、
    (c)前記フレームユニットの別の一つであって、第2の仮想ハニカム形状(H2)を構成する六角形格子(h2)の1つの頂点を中心(53)として配置されかつ該中心から3方向に延びる脚部材(51)を具備する三股形ユニット(50)と、
    (d)前記三股形ユニットにおける前記脚部材の先端面を接合面(4)とし、該接合面が前記第2の仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して該辺と交差するように隣り合う2つの該三股形ユニット同士を接合した第2の接合部と、
    (e)接合された複数の前記トラスユニット(40)からなる第1のハニカム構造と、接合された複数の前記三股形ユニット(50)からなる第2のハニカム構造とを、互いに接合した第3の接合部と、
    (f)6つの前記トラスユニットにより囲まれた六角形の第1の開口部(w)と、を有することを特徴とするハニカム建築構造体。
  6. 複数のフレームユニットをハニカム状に接合したハニカム建築構造体(104)において、
    (a)前記フレームユニットの1つであって、互いに平行に立設された同一形状の2層の仮想ハニカム形状(H1,H2)のうち第1の仮想ハニカム形状(H1)を構成する六角形格子(h1)の1つの頂点を内部に含むように配置され、3つの辺部材(42)を具備しかつ六角形の外郭形状をもつトラスユニット(40)と、
    (b)前記トラスユニットにおける六角形の一つおきの辺に対応する外周面を接合面(4)とし、該接合面が前記第1の仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して該辺と交差するように隣り合う2つの該トラスユニット同士を接合した第1の接合部と、
    (c)前記フレームユニットの別の1つであって、第2の仮想ハニカム形状(H2)を構成する六角形格子(h2)と重なるように配置されかつ6つの辺部材を具備する六角形ユニット(60)と、
    (d)前記六角形ユニットにおける各辺部材の外周面を接合面(6)とし、該接合面が前記第2の仮想ハニカム形状の六角形格子の辺と重なるように隣り合う2つの該六角形ユニット同士を接合した第2の接合部と、
    (e)接合された複数の前記トラスユニット(40)からなる第1のハニカム構造と、接合された複数の前記六角形ユニット(60)からなる第2のハニカム構造とを、互いに接合した第3の接合部と、
    (f)6つの前記トラスユニット(40)により囲まれた六角形の第1の開口部(w)と、を有することを特徴とする、ハニカム建築構造体。
  7. 1又は複数の前記トラスユニット(40)の各々における前記3つの辺部材により囲まれた三角形の第2の開口部(44)に嵌め込まれたパネル部材(45)をさらに具備することを特徴とする請求項5又は6に記載のハニカム建築構造体。
  8. 請求項5又は6に記載のハニカム建築構造体において、前記第1のハニカム構造における前記トラスユニット(40)を、同じ六角形の外郭形状をもつ別のフレームユニット(20)に置換したハニカム建築構造体であって、
    前記別のフレームユニットが複合トラスユニットであり、3つのサブトラスユニット(10)を互いに接合することにより六角形の外郭形状に形成され、各サブトラスユニット(10)は3つの辺部材により囲まれた三角形の第2の開口部(14)を具備しかつ五角形の外郭形状をもつことを特徴とするハニカム建築構造体。
  9. 請求項5又は6に記載のハニカム建築構造体において、前記第1のハニカム構造における前記トラスユニット(40)を、同じ六角形の外郭形状をもつ別のフレームユニット(30)に置換したハニカム建築構造体であって、
    前記別のフレームユニットが複合トラスユニットであり、その中心(33)から3方向に延びる三股形部材と該三股形部材の各先端同士を連結した3つの辺部材(32)とにより六角形の外郭形状に形成され、該三股形部材と1つの該辺部材とにより囲まれた三角形の第2の開口部(34)を具備することを特徴とするハニカム建築構造体。
  10. 複数のフレームユニットをハニカム状に接合したハニカム建築構造体(105)において、
    (a)前記フレームユニットの1つであって、立設された仮想ハニカム形状(H)を構成する六角形格子(h)の1つの頂点を内部に含むように配置され、互いに星形に接合された4つの小六角形ユニット(70)を具備しかつ疑似六角形の外郭形状をもつ複合疑似六角形ユニット(80)と、
    (b)前記複合疑似六角形ユニットにおける外郭に位置する前記小六角形サブユニットの一辺に対応する外周面を接合面(4)とし、該接合面が前記仮想ハニカム形状の六角形格子の辺上に位置して該辺と交差するように隣り合う2つの該複合疑似六角形ユニット同士を接合した接合部と、
    (c)前記フレームユニットの別の1つであって、前記仮想ハニカム形状の六角形格子の各頂点に配置された6つの前記複合六角形ユニットにより囲まれた空間に嵌め込まれ各該複合疑似六角形ユニットとそれぞれ接合された6つの辺部材からなる大六角形ユニット(90)と、
    (d)前記第2の六角形ユニットの6つの辺部材により囲まれた開口部(w)と、を有することを特徴とするハニカム建築構造体。
  11. 1又は複数の前記複合疑似六角形ユニット(80)における1つ、2つ又は3つの前記小六角形ユニット(70)を、同じ外郭形状をもつパネル部材(75)に置換したことを特徴とする請求項10に記載のハニカム建築構造体。
  12. 1又は複数の前記複合疑似六角形ユニット(80)における中央の前記小六角形ユニットを省くことにより空乏部(76)としたことを特徴とする、請求項10又は11に記載のハニカム建築構造体。
  13. 請求項4、7又は11に記載のハニカム建築構造体において、前記パネル部材が、前記ハニカム建築構造体の相対的に下方部分において相対的に上方部分よりも密に配置されていることを特徴とするハニカム建築構造体。
  14. 前記フレームユニットを構成する線状部材が鋼材であることを特徴とする請求項1、5、6又は10のいずれかに記載のハニカム建築構造体。
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