JP4146133B2 - リニアエンコーダ - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、工作機械等の主にストロークの長いテーブルにおいて位置を検出するリニアエンコーダに関し、特に複数のスケール、又は複数のスライダを備えたリニアエンコーダに関する。
【0002】
【従来の技術】
従来から、工作機械等の変位計測には、光学式や磁気式のリニアエンコーダが用いられている。リニアエンコーダにおいては、ガラススケールなどの符号板を主な構成要素として備え、基準長さのもととなる主スケールと、これと相対的に移動して位置を検出するスライダを備えている。
【0003】
使用される工作機械の種別によっては、リニアエンコーダの移動ストロークを大きく取らなければならない場合があり、そういった場合、主スケールそのものも長く形成する必要がある。しかしながら、符号板として例えばガラススケールを用いる場合、一般的に3メートル以上の長さのスケールを一本物で高精度に製造するには、非常に高価で大規模な製造装置によらなければならい。また、たとえ大規模な製造装置によって製造するようにしても、製造可能なスケール長に限界があるといった問題があった。
【0004】
本出願人は先に、前記問題を解決するために、長さの短い主スケールをその長手方向に二つ以上繋ぎ合わせ、前記主スケール上を相対的に移動し各々が一定距離離間して配置された複数のスライダによって主スケール上の位置情報を読み取り、各スライダにより読みとられた検出情報を合成して位置検出を行うリニアエンコーダ及びそれによる位置検出方法を提案した(特許番号 第2648181号)。主スケールを複数設けたことで、移動ストロークの長いテーブルにおいても容易にかつ低コストで位置検出が可能である。
【0005】
図1は、上述したリニアエンコーダの概略構成を示す図である。
【0006】
リニアエンコーダは、主スケール1a,1bと、スライダ2a,2bと、テーブル3と、駆動軸5と、信号処理部10と、を備える。
【0007】
主スケール1a,1bは、その長手方向に一定距離だけ離間して配置される。主スケール1a,1b上には、それぞれスライダ2a,2bによって読みとられる位置情報を表す目盛が形成される。スライダ2a,2bは、長手方向にそって所定の距離だけ離れた状態で、テーブル3に備え付けられている。テーブル3は、スケールの長手方向に延設された駆動軸5に沿って移動可能に設けられる。スライダ2a,2bは、テーブル3の移動によって主スケール1a,1b上の目盛を読みとり、読みとった位置情報を電気信号S1,S2にそれぞれ変換して出力する。信号処理部10は、外部からのスライダ位置データPSLD及びスライダ2a,2bからの電気信号S1,S2に基づいて、テーブル3の位置データPOSDを求めて出力する。
【0008】
次に、上記のように構成されたリニアエンコーダの位置検出方法について説明する。スライダの位置により、使用するスライダ2a,2b、及び主スケールユニット1a,1bの組合わせを判定し、その判定結果よりスライダ2a,2bからの電気信号S1,S2のうち必要な電気信号を選択する。選択された電気信号をデジタル化し、その後、信号処理部10において位置演算を行うことによりテーブル3の位置データを求める。
【0009】
さらに本出願人は、前記構成及び検出方式のリニアエンコーダ装置において主スケールユニット1a,1bにスライダ2a,2bに対する重み係数が記憶された重み係数判定部を備え、スライダ2a,2bが出力する位置検出信号S1,S2に基づいて算出される位置検出情報に対し、各々の重み情報を加味して合成、重み付け演算を行い絶対位置データを求めることにより、繋ぎ目部分を含めたテーブル上のストローク全域に渡って、リニアエンコーダとしての検出精度を向上させる位置検出方法を提案した。
【0010】
前記構成のリニアエンコーダ装置に、上述した重み付けによる検出方法を適用した場合における信号処理部10におけるブロック構成図を図2に示す。
【0011】
信号処理部10は、使用ユニット判定部51、位置オフセット記憶部52、位置演算部53a,53b、加算器54a,54b、重み係数判定部55を備える。
【0012】
使用ユニット判定部51は、外部からのスライダ位置データPSLDを入力し、使用するスライダ2a,2b及び主スケール1a,1bの組合せを判定する。位置オフセット記憶部52は、スライダ2a,2b及び主スケール1a,1bの組合せとその組み合わせに対応した位置のオフセットとが対応づけられたものを予め記憶しており、使用ユニット判定部51からの使用ユニット指令OU1,OU2にそれぞれ対応する位置オフセットPofs1,Pofs2を出力する。位置演算部53a,53bは、スライダ2a,2bからの電気信号S1,S2をそれぞれデジタル化して位置演算を行い、所定の位置データPos1,Pos2を求める。加算器54a,54bは、位置演算部53a,53bからの位置データPos1,Pos2と位置オフセット記憶部52からの位置オフセットPofs1,Pofs2とをそれぞれ加算する。外部からのスライダ位置データPSLDにより重み係数W1,W2を判定する重み係数判定部55からの重み係数W1、W2によりテーブル3の位置データを求める重み付け演算部56で構成されている。以上、複数のスケール、あるいはスライダを用いた例を説明した。
【0013】
次に、上述した、複数のスケールと複数のスライダを備えたリニアエンコーダにて採用される位置検出方式について説明する。一般的なリニアエンコーダにおける位置検出方式として、アブソリュート方式とインクリメンタル方式とが知られている。上記の複数のスケール、あるいはスライダを備えたリニアエンコーダにおいては、位置検出の信頼性を高めるために、これら二つの位置検出方式を併用しており、その方式を図5を用いて説明する。なお、一般的にインクリメンタル方式による検出は、アブソリュート方式による検出に比べ処理が速いため、通常、主にインクリメンタル方式での検出を常時行い、アブソリュート方式による検出値によりインクリメンタル方式による検出値をチェックする方法が取られることが多い。
【0014】
まず、アブソリュート方式について説明する。主スケール1a、及び1b(図1参照)には、絶対位置を読みとるための上位桁目盛が形成されている。上位桁目盛は、ピッチが異なる複数の検出トラックからなる。
【0015】
信号検出部21は、各検出トラックから、たとえば互いに90度位相の異なった2相の正弦波等の電気信号を得る。電気信号には、2相間の振幅のずれによる振幅誤差、位相差の90°からのずれによる位相誤差や、電気信号のオフセット誤差などの誤差が含まれているが、これら誤差は、内挿演算部22内で補正され、その後、理想的な電気信号とした上で位置演算が行われる。
【0016】
信号検出部21で検出された各検出トラックごとの2相の電気信号Sig.L,Sig.Hは、前述したように内挿演算部22に各々転送される。Sig.Lは、絶対位置の下位桁に相当する2相の電気信号であり、Sig.Hは絶対位置の上位桁に相当する2相の電気信号である。下位桁の電気信号Sig.Lは、ピッチ間隔、例えば80μm周期の検出トラックを読みとって得られるものである。一方、Sig.Hの電気信号に対応する検出トラックのピッチ間隔は、例えば2mmである。
【0017】
内挿演算部22は、各2相の電気信号に含まれる誤差を補正した上で、各検出トラックに対する内挿位置演算を行い、上の例では上位桁、及び下位桁ごとの位置データPos.L、Pos.Hを、絶対位置演算部24に出力する。内挿の方法には、例えば位相分割法等が使用され、電気信号1周期分の変化を数十分の一〜数百分の一程度まで内挿する。このように内挿して得られたPos.Lの位置データにおける分解能は、例えば0.01μm程度であり、Pos.Hの位置データにおける分解能は、例えば1μm程度である。
【0018】
絶対位置演算部24は、内挿演算により得られる各桁の位置データを合成することにより、精密な絶対位置データPABSを算出し、位置データ検査部25に出力する。
【0019】
一方、インクリメンタル方式では、下位桁の検出トラックにより検出された電気信号Sig.Lをもとに所定の単位距離、例えば下位桁のピッチ間隔ごとにカウントされた計数値に基づいて絶対位置データを求める。以下にその方法を説明する。
【0020】
前記信号検出部21は、電気信号Sig.Lをカウンタ26に出力する。カウンタ26は、電気信号Sig.Lをもとに所定の単位距離、例えば下位桁のピッチ間隔ごとに計数値をカウントする。例えば、上述の例では、電気信号Sig.Lの立ち上がりや立ち下がりごとに、カウンタを1つ加算又は減算し、カウント結果Cntを前記カウンタ位置演算部23に出力する。
【0021】
ここで、カウンタには、電源投入時に絶対位置演算部24のデータに基づいたカウンタセット信号CSETにより初期値がセットされる。この初期動作により、絶対位置の上位桁に相当する値が、カウンタにセットされるため、それ以降のカウンタ位置演算部からの位置データPINCと絶対位置演算部からの位置データPABSの整合が確保される。
【0022】
カウンタ位置演算部23は、電源投入時にセットされたカウンタ初期値から下位桁の電気信号Sig.Lを計数することで、上位桁に相当する位置を演算し、その演算された値と前記内挿演算部22より得られる下位桁の位置データPos.Lとを加算することにより絶対位置データPINCを演算する。演算された結果は、位置データ検査部25に出力される。
位置データ検査部25は、複数の検出トラックからの位置データを結合することにより得られる絶対位置データPABSと、内挿演算部22で得られる位置データPos.Lに、所定の単位距離ごとに計数されたカウント値Cntを加味して得られる絶対位置データPINCとを比較する事によって位置検出誤りか否かを判断し、絶対位置データの信頼性を高める等の方法が取られている。ここで、位置データ検査部25において位置検出誤りが検出された場合には、アラーム信号PALMが制御装置50に出力される。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような複数の主スケール、及び複数のスライダを備えたリニアエンコーダにおいては、次のような問題が生ずる。
【0024】
もし、主スケールと主スケールの継ぎ目のような場所にスライダが移動した場合、スライダは、スケール上の目盛を読取ることができない。すなわち、信号検出部21では、位置検出のための所望の電気信号を得ることができなくなってしまう。再び、スライダがスケール上の目盛を読みとることができる位置に戻った場合に、アブソリュート方式での位置検出は、正常な状態に復帰するが、インクリメンタル方式では、以前に電気信号を読みとれない状態となってしまったために、正しい位置検出ができなくなってしまう。
【0025】
原因としては、スライダがスケールから外れるときに、スケール端近辺やスケール間の隙間で目盛を正確に読みとることができなくなり、カウンタ26が電気信号Sig.Lを正しくカウントできなくなるからである。
【0026】
その結果、信頼性向上のための二つの異なった方式で位置検出を行い、その検出結果を比較する処理が意味を成さなくなってしまうという問題があった。
【0027】
本発明の目的は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は信頼性の高い絶対位置検出を可能とするリニアエンコーダを提供することにある。
【0028】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するために、本発明に係るリニアエンコーダは、上位桁に対応する上位桁目盛と下位桁に対応する下位桁目盛と、が形成されたスケールと、スケールの長手方向に相対移動するスライダと、スライダ上に配置され、上位桁目盛に対応する上位桁電気信号を出力する上位桁目盛検出部と、スライダ上に配置され、下位桁目盛に対応する下位桁電気信号を出力する下位桁目盛検出部と、上位桁電気信号と下位桁電気信号とに基づいて求めた、スケールに対するスライダの第1位置データを演算する第1演算部と、下位桁電気信号と、下位桁電気信号に基づいて計数したカウント値と、スライダの初期位置に対応したオフセット値とに基づいて求めた、スケールに対するスライダの第2位置データを演算する第2演算部と、第1演算部の演算結果と第2演算部の演算結果に基づいて前記オフセット値を置き換えるオフセット処理部と、を備える。
【0029】
上記構成によれば、いったんスライダがスケールの目盛の読みとり可能な位置から外れてしまったために、再びスケール上の目盛を読みとることができる位置に戻った場合でも、インクリメンタル方式とアブソリュート方式により得られる位置データの整合を取るためのオフセット値を置き換えることで第2演算部は適切な演算結果を出力することができる。それゆえ、絶対位置検出が可能な状態に容易に自動復帰することができる。
【0030】
ここで、上位桁目盛、及び下位桁目盛は必ずしも独立したものでなくてよい。例えば、上位桁目盛の一部を下位桁目盛として用いる場合も、本発明の態様に含まれる。
【0031】
また、好適には、オフセット処理部は、第1演算部の演算結果と第2演算部の演算結果との差が規定値以内か否かの判定結果を出力するカウンタ検査部を備える。上記構成によれば、スライダがスケール上の目盛の読みとり可能な位置から外れてしまったことを、容易に検知できる。
【0032】
また、好適には、オフセット処理部は、カウンタ検査部の判定結果に基づいて、第1演算部の演算結果と前記第2演算部の演算結果との差が所定の期間以上、あるいは所定のスライダ移動量以上に渡って、規定値以内でない場合にエラー情報を出力するアラーム処理部を備える。上記構成によれば、スライダがスケール上の目盛の読みとり可能な位置から外れてしまったことをエラー情報として出力することができる。後に詳述するが、所定の期間、あるいは所定のスライダ移動量を設けることで、スライダがスケールから外れてしまって、第1演算部の演算結果と第2演算部の演算結果との差が規定値以上なのか、別の原因で第1演算部の演算結果と第2演算部の演算結果との差が規定値以上なのかを判別することができる。
【0033】
また、好適には、オフセット処理部は、エラー情報に基づいて下位桁電気信号と上位桁電気信号の両方、または、どちらかの良否を判定し、その判定結果を出力する信号検査部を備える。上記構成によれば、電気信号の信号波形が良好な状態かどうかを確認できる。それゆえ、信号波形の良好な状態においてオフセットの置き換えを実行することができる。また、好適には、オフセット処理部は、カウンタ検査部による判定結果と、アラーム処理部の出力するエラー情報と、信号検査部による判定結果とに基づいてオフセット値の置き換えの可否を判定し、その判定結果を出力するオフセット置き換え判定部を備える。
【0034】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態(以下実施形態という)を、図面に従って説明する。
【0035】
本実施形態に係るリニアエンコーダの、スケール、テーブル等の構成は、従来例の図1に示したものと同様である。また、スライダ2a,2bから読みとった電気信号に基づいて位置演算を行う際に、重み付け処理を行う部分の構成も従来例の図2に示したものと同様であるので、これら従来例で説明したものと同様な構成に関しては、説明を省略する。
【0036】
図1、及び図2に示す構成及び検出方式のリニアエンコーダにおいては、前述したように位置検出の信頼性を高めるために、アブソリュート型位置検出方式と、インクリメンタル型位置検出方式を併用している。
【0037】
図3は、本実施の形態に係るリニアエンコーダの位置検出処理を行う部分の構成を表す図である。なお、図3において、図5に示した構成と同様なものについては同一番号を付す。また、図5示したものと同一番号を付された構成に関して従来例で説明した機能と同様のものについては説明を省略する。
【0038】
オフセット処理部40は、オフセット置き換え判定部31、カウンタ検査部32、アラーム処理部33、信号検査部34、オフセット演算部35、リセット処理部36を備える。
【0039】
正常な位置検出が不可能となるような領域にスライダが移動し、スライダが主スケールの読み取り可能な位置から外れることにより、下位桁の検出トラックから得られる電気信号Sig.Lの周期数をカウントして得られるカウンタ26のカウント値Cntが不良データとなることによって、カウンタ位置演算部23におけるエンコーダ起動時の初期オフセット値を加味した絶対位置データPINCを求めることが不可能となった場合、その後、スライダが通常の位置検出が可能なスケール位置へ戻る際の一連の処理手順例について説明する。
【0040】
(ステップS1)カウンタ検査部32では、リニアエンコーダの位置検出サイクル毎に、絶対位置演算部24からの絶対位置データPABSと、カウンタ位置演算部23からの絶対位置データPINCを得る。この絶対位置データPINCは、カウンタ26で得られるカウント値Cntと、内挿演算部22から得られる下位桁の位置データPos.Lと、オフセット記憶部27から得られるオフセット値Ofsを合成することにより算出される。なお、オフセット値Ofsとは、インクリメンタル方式とアブソリュート方式で求められる位置データ間の整合を取るための値であり、具体的には、オフセット記憶部27には、あらかじめ、前記内挿演算部22により求められた位置データPos.Hとカウンタ初期値との差異が、オフセット値Ofsとしてエンコーダ起動時に記憶されている。ここで、これらのデータ間には次式(数式1)の関係がある。
【0041】
【数1】
Ofs=PABS−(Cnt × P)−Pos.L (数式1)
ここで、Pは所定の単位距離である。前述のように、PINCは、CntとPos.LとOfsを合成したものであるので、カウンタ検査部32では、PABS=PINCが成立するか否か調べ、その判定結果ACK1をオフセット処理部40内のオフセット置換え判定部31へ出力する。
【0042】
ここで、PABS=PINCが成立しない(エラー状態)場合は、前述したようにスライダがスケールから一旦外れてしまうような場合と、スケール上の符号板が油等で汚れてしまう場合等が想定される。
【0043】
前者の場合、スライダがスケールの目盛読みとり可能位置に戻った場合に、アブソリュート方式による位置検出は正常な検出状態に復帰するが、前述したようにインクリメンタル方式におけるCnt値は不良データとなってしまって、それ以後すべての検出サイクルにおいて数式1は成立しなくなる。
【0044】
後者の場合は、油等の汚れ位置を通過している間は、上位桁の検出トラック、及び下位桁の検出トラックが読みとれないため、アブソリュート方式により求められたスライダ位置が不良となる。一方、油の汚れ位置を通過してしまえば、正常な位置検出状態に戻る。インクリメンタル方式の場合、油等の汚れ位置を通過している場合は、下位桁の検出トラックが油により読みとり不可となる。油の汚れ位置を通過後も、一般には、下位桁の検出トラックの読みとり不可の影響でカウント値Cntが不良データとなる。しかしながら、カウント値は、Sig.Lをもとに所定の単位距離ごとに計数値をカウントすることにより得られるものであるので、油等の汚れの範囲が前述した所定の単位距離よりも小さければ、カウント値に影響を与えない。その場合、油汚れ通過後、PABS=PINCが成立する。すなわち、油等の汚れの範囲が小さい場合は、汚れ上にスライダがある場合のみ、エラー状態となる。
【0045】
前記カウンタ検査部32で、絶対位置データPABSとカウンタ位置データPINCが不一致(エラー状態)の場合は、前記オフセット置換え判定部31では、カウンタ検査部32からの判定結果ACK1を受信した後、アラーム処理部33に対してアラーム処理の要求信号RCK2を出力する。一方、カウンタ検査部32で、絶対位置データPABSとカウンタ位置データPINCとが一致したと判定された場合には、オフセット置換え判定部31では判定結果ACK1に基づき、アラーム処理部33に対してアラーム処理要求信号RCK2は出力しない。この場合、オフセット処理部40における処理は終了となり、後述するオフセット値Ofsの置換え処理は実行されない。そのため、以降のリニアエンコーダの位置検出処理で、カウンタ位置演算部32の絶対位置演算処理においては、オフセット記憶部27に保存されているオフセット値Ofsがそのまま適用される。なお、カウンタ計算部32は、数式1に基づいてエラー状態を判定したが、PABSとPINCの値が厳密に等しい必要はなく、判定条件は適宜目的に応じて設定変更してもよい。例えば、PABSとPINCとの差が位置検出器の精度で許容される範囲内であるという判定条件を採用してもよい。
【0046】
(ステップS2)アラーム処理部33は、アラーム処理の要求信号RCK2により、絶対位置データPABSと絶対位置データPINCとが不一致である状態(エラー状態)がスライダの位置検出処理サイクルにおいて、連続して何サイクルに渡って継続しているかのカウントを行っている。そして、ある規定回数継続した場合には、スライダが主スケールの目盛を読取ることが可能な部分から外れ、カウンタ26が出力するカウント値Cntが不良データになることにより絶対位置データPINCが不良データとなったと判定し、この状態を通知するためのアラーム情報CALMを制御装置50に出力する。
【0047】
また一方で、アラーム処理部33は、このエラー状態のカウント数が規定回数以内であるか否かを判定し、その判定結果ACK2をオフセット置換え判定部31に出力する。オフセット置換え判定部31では、アラーム処理部33の判定結果ACK2に基づき、エラー状態のカウント値が規定回数以上であった場合、信号検査部34に対して信号検査の処理要求信号RCK3を出力する。一方、エラー状態のカウント値が規定回数以内であった場合には、オフセット置換え判定部31は、信号検査の処理要求信号RCK3を信号検査部34に対して出力しないため、オフセット処理部40における処理は終了となる。
【0048】
(ステップS3)アラーム処理部33では、エラー状態のカウント値が規定回数に達した場合、カウンタ26のエラー状態を通知するためのアラーム情報CALMを制御装置50に出力する。
【0049】
(ステップS4)信号検査部34では、オフセット置換え判定部31より検出信号の検査に関する処理要求信号RCK3を受信した場合、前記信号検出部21によりスライダの位置検出サイクル毎に転送される上位桁及び下位桁それぞれの2相の電気信号について、波形の良否判定を行う。そして判定結果ACK3をオフセット置換え判定部31に出力する。
【0050】
(ステップS5)オフセット置換え判定部31は、前記信号検査部34の検査結果ACK3に基づき、電気信号の波形が良好であった場合に、リセット処理部36に対してリセット処理要求信号PRSTを出力する。リセット処理部36では、オフセット置換え判定部31からのリセット処理要求信号PRSTを受信して、カウンタ26に対してリセット処理を実行し、リセット処理の終了後に、オフセット置換え判定部31に対してリセット処理終了信号ARSTを出力する。また、もし変位信号の波形が良好でなかった場合には、オフセット置換え判定部31は、リセット処理部36に対してリセット処理要求信号PRSTを出力しない。そのため、オフセット処理部40における処理は終了となる。
【0051】
(ステップS6)数式1に示したオフセット値Ofsの性質上、元の2相の電気信号の波形が良好でない場合は、正確なオフセット値Ofsは求め難い。そのため信号検査部34によって、電気信号の波形が良好であると判定された場合に限り、信号検査部34からの判定結果ACK3を受けたオフセット置換え判定部31から、オフセット値の置換え処理の要求信号RAPDがオフセット演算部35に出力される。オフセット演算部35では、内挿演算部22からの下位桁位置データPos.Lとカウンタ26からのカウント値Cnt、絶対位置演算部24からの絶対位置データPABSを用いて、適切なオフセット値が算出される。そして、算出したオフセット値Ofs’をオフセット記憶部27に対して出力し、オフセット記憶部27において保持すべきオフセット値が変更される。
【0052】
先述した前記リセット処理部36によるカウンタ26のリセット処理は、オフセット演算部35のオフセット値の演算処理に先駆けて実行される。そのため、前記オフセット演算部35によって新規に更新されたオフセット値Ofs’が、カウンタ位置演算部23にて使用される時点では、カウンタ26のリセット処理は終了しており、カウンタ位置演算部32はリセット後の正常なカウント値を得ることができるように構成している。
【0053】
次に、上述した位置検出方式のステップS2の処理について説明する。カウンタ検査部32におけるカウント値Cntの判定処理では、前述したように、主スケールユニットの構成要素である符号板が油などで汚れた場合にも、目盛の読取り不良に起因してSig.Lをもとに所定の単位距離ごとに計数したカウント値が不良データとなる可能性がある。カウンタ検査部32による判定条件だけですぐにオフセット値Ofsの置換えが実行されると、主スケール全域において、油汚れ等によるエラー状態とスライダがスケール上の目盛読みとり可能位置から外れてしまったことによるエラー状態との区別がつかない。すなわち、正常な検出が可能なスケール上の位置において、符号板の汚れなどに起因する位置検出エラーが検知されなくなってしまう可能性がある。
【0054】
そこで、アラーム処理部33における処理により、正常な位置検出の可能であるべき位置で、主スケールの符号板の汚れなどに起因して絶対位置データPABSが不良データとなった場合、エラー状態が規定回数に達するまではオフセット値Ofsを置き換えない。こうすれば、前述した比較的小さい範囲の油等の汚れによるエラー状態と、スライダがスケールから一旦外れてしまった場合のエラー状態とを区別できる。所定期間内にてのみエラー状態が検出された場合は、油等によるスケール汚れと判断することができる。本実施形態においては、所定期間内にてのみエラー状態が検出された場合は、位置データ検査部25から制御装置50に絶対位置データPABSが不良データであることを示すアラーム情報PALMをが通知される。PALM受信後、制御装置は一旦装置を停止し、作業者等により油等の汚れを除去する作業が行われる。また、エラー状態が規定回数に達したか否かの判断の代わりに、テーブルが規定の距離移動した後もエラー状態にあるか否かの判断をしてもよい。また、両方の条件を使って判断してもよい。
【0055】
一方、スライダがスケール上の目盛読みとり可能位置から外れてしまう等、正常な位置検出が不可能となるような領域にスライダが移動して、電気信号Sig.Lをもとに所定の単位距離ごとに計数したカウント値Cntが不良データと判定された場合にも、カウンタ26のエラー状態が前記規定回数に達した段階で、アラーム処理部33によってアラーム情報CALMが制御装置50に出力される。この場合、前記使用ユニット判定部51からの使用ユニット指令に基づいて、正常な位置検出が不可能な領域に位置しているスライダには、前記重み係数判定部55から得られる該当スライダの重み情報がゼロとなっている。そのため、制御装置50では、この場合に該当スライダから転送されたアラーム情報CALMは、正常な位置検出の可能なスケール位置で発生するアラーム情報に対する処置とは異なる処置が取られる。なお、制御装置50にアラーム情報が伝達された後の、リニアエンコーダ装置の復帰等の制御方法について特にここでは限定しないが、本発明の実施に当たっては、アラーム伝達後のどのような制御方法にも限定されることなく適用可能である。
【0056】
以上、前記構成及び検出方式のリニアエンコーダにおいて、主スケールが二つ以上の場合に本発明を適用した好適な実施例の一例を説明したが、主スケール及びスライダが各々一つの場合に本発明を適用する場合の好適な実施例について簡略に述べる。主スケール及びスライダが各々一つで構成されるリニアエンコーダでは、例えば工作機械等で、適用される軸によっては、主スケールの読み取り不可能な位置にまでスライダを一時的に移動させる場合がある、この時、本発明を適用することにより、主スケールの読み取り不可能な位置にスライダを移動させた後、通常の位置検出が可能な主スケール位置にスライダが戻った場合においても、本発明による検出方式を適用する事により、正常な位置検出が可能な状態に復帰させることができるため、信頼性の高い位置検出が可能となる。また、従来例では、インクリメンタル方式とアブソリュート方式とによる位置データ間の整合を取るために、初期にカウンタの値を絶対位置演算部24の値に基づいてセットする方法を用いていたが、本発明のように機械移動中に整合を取る必要がある場合、カウンタをセットする方法ではカウンタをセットしている間にカウンタ値が更新されてしまうことがあり信頼性に問題があった。しかし、本発明のように、オフセット値を用いる方法によれば、そのような問題が無くなり信頼性が向上できる。
【0057】
以上、本発明を用いた好適な実施例について説明したが、本発明は前記構成のリニアエンコーダ装置を構成する単体のリニアエンコーダの種類に限定されず、一つ以上のアブソリュートエンコーダとインクリメンタルエンコーダを組み合わせた二つ以上のリニアエンコーダで構成する場合などにも適用することが可能であり、本発明の要旨を逸脱しない範囲での応用が可能である。
【0058】
また、本発明の実施態様については、図1〜図3に基づく構成、及び検出方式のリニアエンコーダに限らず、本発明の要旨を逸脱しない範囲で他の構成及び検出方式によるリニアエンコーダに対しても適用することができる。
【0059】
【発明の効果】
本発明に係るリニアエンコーダは、上記のように構成したので信頼性の高い絶対位置検出が可能とすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態に係るリニアエンコーダを表す図である。
【図2】 本発明の実施の形態に係るリニアエンコーダにおいて重み付けによる位置検出を行う部分の構成を表す図である。
【図3】 本発明の実施の形態に係るリニアエンコーダの位置検出を行う部分の構成を表す図である。
【図4】 本発明の実施の形態に係るリニアエンコーダの位置検出動作を表すフローチャートである。
【図5】 従来の位置検出を行う部分の構成を表す図である。
【符号の説明】
1a,1b 主スケール、 2a,2b スライダ、3 テーブル、5 駆動軸、10 信号処理部、21 信号検出部、22 内挿演算部、23 カウンタ位置演算部、24 絶対位置演算部、25 位置データ検査部、26 カウンタ、27 オフセット記憶部、30 位置検出部、31 オフセット置換え判定部、32 カウンタ検査部、33 アラーム処理部、34 信号検査部、35 オフセット演算部、36 リセット処理部、40 オフセット処理部、50 制御装置、51 使用ユニット判定部、52 位置オフセット記憶部、53a,53b 位置演算部、54a,54b 加算器、55 重み係数判定部、56 重み付け演算部。

Claims (5)

  1. 上位桁に対応する上位桁目盛と下位桁に対応する下位桁目盛と、が形成されたスケールと、
    スケールの長手方向に相対移動するスライダと、
    スライダ上に配置され、上位桁目盛に対応する上位桁電気信号を出力する上位桁目盛検出部と、
    スライダ上に配置され、下位桁目盛に対応する下位桁電気信号を出力する下位桁目盛検出部と、
    上位桁電気信号と下位桁電気信号とに基づいて求めた、スケールに対するスライダの第1位置データを演算する第1演算部と、
    下位桁電気信号と、下位桁電気信号に基づいて計数したカウント値と、スライダの初期位置に対応したオフセット値とに基づいて求めた、スケールに対するスライダの第2位置データを演算する第2演算部と、
    第1演算部の演算結果と第2演算部の演算結果に基づいて前記オフセット値を置き換えるオフセット処理部と、
    を備えることを特徴とするリニアエンコーダ。
  2. 請求項1に記載のリニアエンコーダであって、
    オフセット処理部は、
    第1演算部の演算結果と第2演算部の演算結果との差が規定値以内か否かの判定結果を出力するカウンタ検査部を備えることを特徴とするリニアエンコーダ。
  3. 請求項2に記載のリニアエンコーダであって、
    オフセット処理部は、
    カウンタ検査部の判定結果に基づいて、第1演算部の演算結果と第2演算部の演算結果との差が、所定の期間以上、あるいは所定のスライダ移動量以上に渡って、規定値以内でない場合にエラー情報を出力するアラーム処理部を備えることを特徴とするリニアエンコーダ。
  4. 請求項3に記載のリニアエンコーダであって、
    オフセット処理部は、
    エラー情報に基づいて下位桁電気信号と上位桁電気信号の両方、または、どちらかの良否を判定し、その判定結果を出力する信号検査部を備えることを特徴とするリニアエンコーダ。
  5. 請求項4に記載のリニアエンコーダであって、
    オフセット処理部は、
    カウンタ検査部による判定結果と、アラーム処理部の出力するエラー情報と、信号検査部による判定結果と、基づいてオフセット値の置き換えの可否を判定し、その判定結果を出力するオフセット置き換え判定部を備えることを特徴とするリニアエンコーダ。
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