JP4146030B2 - 樹脂混練物の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は樹脂混練物の製造方法に関し、より詳しくは、分子量、融点、ガラス転移温度、熱分解温度などの物性が異なり、従来の混練法では均一な混練物の製造が困難な2種以上の樹脂の混練に好適な樹脂混練物の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年の合成樹脂の用途拡大に伴って、樹脂に要求される特性が多様化してきている。その要求に応えるために新規な化学構造を有した樹脂が様々開発されているが、一方で既存の樹脂を複数ブレンドすることによって樹脂に新たな特性を持たせるポリマーアロイの試みも盛んである。最近では樹脂の高性能化をより進めるために、特性の非常に異なる樹脂のブレンドが行われるようになってきた。
【0003】
樹脂のブレンドのために従来から用いられている方法としては、バンバリーミキサーやニーダーなどに代表されるバッチ式混練機の溶融部に所望のブレンド比でペレット状若しくは塊状の樹脂を投入し加熱混練する方法や、所望のブレンド比であらかじめ混合したペレット状の樹脂を一軸押出し機や二軸押出し機などの連続式混練機の樹脂投入口から投入し加熱混練する方法などがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記の混練機を用いて、例えば、低融点の樹脂と高融点の樹脂を混練する場合、混練機の温度を高融点の樹脂の融点よりも高く設定する必要があり、低融点の樹脂の熱分解温度が混練機の温度よりも低い場合には混練中に低融点の樹脂の熱分解が進むという問題があった。一方、この熱分解を避けるために低融点の樹脂の熱分解温度よりも低い温度で混練を行おうとすると、高融点の樹脂が軟化しないために均一な混練物が得られないという別の問題が生じていた。
【0005】
また、低分子量の樹脂と高分子量の樹脂を上に述べたような混練機で混練する場合、溶融粘度に違いがあるために、両方の樹脂の粘度が充分に低くなるまで混練温度を高くして混練を行う必要があり、熱劣化が生じるという問題があった。一方で、混練時に樹脂に高せん断力をかけて比較的低温で混練する方法も考えられるが、このような混練を行うと、高せん断力により樹脂が発熱し熱劣化が起こったり、分子が断裂するなどの問題があった。また、溶融粘度に大きな差があるために均一な混練物が得られないという問題もあった。
【0006】
本発明は、このような技術的課題に鑑みてなされたものであり、分子量、融点、ガラス転移温度、熱分解温度などの物性が異なり従来の混練法では均一かつ劣化のない混練物の製造が困難であった2種以上の樹脂であっても、劣化なく均一な混練物を得ることが可能な樹脂混練物の製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、上記の目的を達成すべく鋭意研究を重ねた結果、第1の樹脂の溶融物に、第2の樹脂を第1の樹脂との共通溶媒で溶解した樹脂溶液を加え加熱雰囲気下で混練し、加熱減圧雰囲気下で前記共通溶媒を除去する方法によって上記目的を達成することができることを見出し、本発明を完成させた。
【0008】
すなわち、本発明の樹脂混練物の製造方法は、
第1の樹脂を加熱し溶融物を得る溶融工程と、
第2の樹脂を前記第1の樹脂との共通溶媒で溶解した樹脂溶液を前記溶融物に加え加熱雰囲気下で混練し混練物溶液を得る混練工程と、
前記混練物溶液から加熱減圧雰囲気下で前記共通溶媒を除去し混練物を得る溶媒除去工程と、
を含むことを特徴とする方法である。
【0009】
本発明の樹脂混練物の製造方法は、前記溶融工程、前記混練工程及び前記溶媒除去工程の各工程を、単一の押出し混練機により連続して行う方法であることが好ましい。
【0010】
また、本発明の樹脂混練物の製造方法においては、前記樹脂溶液における前記第2の樹脂の濃度が1〜15重量%であり、前記溶媒除去工程において除去される前記共通溶媒が全共通溶媒基準で80重量%以上であることが好ましい。
【0011】
本発明の樹脂混練物の製造方法によれば、分子量、融点、ガラス転移温度、熱分解温度などの物性が異なる2種以上の樹脂であっても劣化なく均一に混練することが可能となる。
【0012】
したがって、本発明の方法は、例えば(1)第1の樹脂と、第1の樹脂の熱分解温度よりも融点が高い第2の樹脂との混練、(2)第1の樹脂と、第1の樹脂の熱分解温度よりもガラス転移温度が高い第2の樹脂との混練、(3)第1の樹脂と、第1の樹脂よりも重量平均分子量の大きい第2の樹脂との混練に好適に適用され、なかでも、1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有するポリふっ化ビニリデン系樹脂と、1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有するポリふっ化ビニリデン系樹脂とを劣化なく均一に混練することに特に適している。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好適な実施形態についてさらに詳細に説明する。
【0014】
本発明の樹脂混練物の製造方法は、
第1の樹脂を加熱し溶融物を得る溶融工程と、
第2の樹脂を前記第1の樹脂との共通溶媒で溶解した樹脂溶液を前記溶融物に加え加熱雰囲気下で混練し混練物溶液を得る混練工程と、
前記混練物溶液から加熱減圧雰囲気下で前記共通溶媒を除去し混練物を得る溶媒除去工程と、
を含むものである。
【0015】
まず、第1の樹脂を加熱し溶融物を得る溶融工程について説明する。
【0016】
本発明における第1の樹脂は、加熱により溶融可能な樹脂であればよい。したがって、第1の樹脂は未架橋の樹脂であることが好ましいが、加熱により流動性を有するものであれは部分的に化学的架橋が施された樹脂であってもよい。また、極性のあるフィラーなどでイオン架橋された樹脂であってもよい。
【0017】
このような樹脂としては、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン;エチレン酢酸ビニル樹脂、エチレンエチルアクリレートなどのエチレン系コポリマー;ポリアクリル酸エステルなどのアクリル系ポリマー;スチレン−ブタジエン−スチレンブロック共重合体、スチレン−イソプレン−スチレンブロック共重合体などのスチレン系ブロック共重合体;ポリふっ化ビニリデン、ふっ化ビニリデン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ふっ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン共重合体、ふっ化ビニリデン−テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体などのふっ素系ポリマー;ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、塩素化ポリエチレンなどの塩素系ポリマー;ポリエステル系ポリマー;ポリウレタン系ポリマー;ポリアミド系ポリマー;ポリスチレン;AS樹脂;ABS樹脂;シリコーン系ポリマー;エチレン−不飽和カルボン酸共重合体の金属イオン中和物;ポリヒドロキシブチレート;ポリヒドロキシバリレート;ヒドロキシブチレート−ヒドロキシバリレート共重合体;ポリ乳酸;ポリグリコール酸;乳酸−グリコール酸共重合体などが挙げられる。これらの樹脂は単独で用いても2種類以上組み合わせて用いてもよい。また、これらの樹脂のブレンド物(アロイ)であってもよい。
【0018】
上に述べたような樹脂を溶融するために加熱が必要であるが、そのときの温度は樹脂が流動性を示す温度、すなわち樹脂の融点又は軟化点以上であり樹脂が熱劣化を起こす温度より低いことが好ましく、典型的には100〜300℃である。溶融工程における圧力条件は特に制限はない。溶融工程は使用する樹脂が充分に溶融するまで行えばよく、溶融工程に必要な時間は、温度、圧力及び使用する樹脂の種類などの条件を考慮して適宜決定することが可能である。
【0019】
次に、第2の樹脂を第1の樹脂との共通溶媒で溶解した樹脂溶液を、第1の樹脂の溶融物に加え加熱雰囲気下で混練し混練物溶液を得る混練工程について説明する。
【0020】
本発明における第2の樹脂は、室温又は室温より高い温度で第1の樹脂との共通溶媒に溶解する樹脂であればよい。したがって、第2の樹脂は未架橋の樹脂であることが好ましいが、溶媒との混合物が室温又は室温より高い温度で流動性を有するものであれば化学的架橋が施された樹脂であってもよく、極性のあるフィラーなどでイオン架橋された樹脂であってもよい。また、第2の樹脂の種類と第1の樹脂の種類は同一でもよく、異なっていてもよい。
【0021】
このような樹脂としては、第1の樹脂として例示した樹脂、それらの2種以上の混合物及びブレンド物(アロイ)が挙げられる。この他にも、ポリビニルアルコール架橋物のように溶媒により樹脂が膨潤しゲルを生じるものであって、昇温などにより流動性を示す架橋樹脂も使用することができる。
【0022】
本発明において共通溶媒とは2種以上の樹脂に対して溶解性を有する溶媒を意味するが、この共通溶媒は混練工程における加熱温度と同等若しくはそれより高い沸点を有することが好ましい。
【0023】
このような共通溶媒としては、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、トルエン、キシレン、酢酸エチル、N−メチルピロリドン、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサン、プロピレンカーボネート、シクロヘキサン、ジメチルフタレート、及びこれらの混合溶媒などが挙げられる。
【0024】
第2の樹脂を上に挙げたような共通溶媒に溶解させる方法としては、第2の樹脂と溶媒との混合物を室温で撹拌する方法の他、オートクレーブなどを用いて第2の樹脂が溶媒に充分に溶解する温度に加温して撹拌する方法が挙げられる。
【0025】
樹脂溶液における第2の樹脂の濃度は1〜15重量%であることが好ましい。第2の樹脂の濃度が1重量%より小さい場合は、第1の樹脂に加える第2の樹脂の比率を大きくしようとすると第2の樹脂の樹脂溶液が大量に必要となり、混練機の容量を超してしまう可能性がある。また、使用する共通溶媒の量が相対的に多くなるために混練を加熱下で行うことが困難になる傾向がある。第2の樹脂の濃度が15重量%より大きい場合は樹脂溶液の粘度が高くなるために、第1の樹脂の溶融物に第2の樹脂の樹脂溶液を加える作業が困難になったり時間がかかったりする傾向がある。
【0026】
第1の樹脂の溶融物と、第2の樹脂の樹脂溶液との混練工程における加熱温度は、第1の樹脂と第2の樹脂の樹脂溶液とが流動性を保持できる温度であればよく、典型的には100〜300℃である。なお、混練工程においては第1の樹脂と第2の樹脂の共通溶媒が存在するため、加熱温度を第1の樹脂の溶融工程における温度よりも低くすることも可能である。混練は第1の樹脂と第2の樹脂の樹脂溶液が均一な混練物溶液になるように行えばよく、加圧雰囲気下で行うことが好ましい。これに必要な時間は、温度、圧力及び使用する樹脂の種類などの条件を考慮して適宜決定することが可能である。
【0027】
第1の樹脂に対する第2の樹脂の添加割合は特に制限されないが、第1の樹脂100重量部に対して、第2の樹脂1〜100重量部を添加することができる。
【0028】
次に、第1の樹脂と第2の樹脂との混練物溶液から加熱減圧雰囲気下で共通溶媒を除去し混練物を得る溶媒除去工程について説明する。
【0029】
溶媒除去工程における加熱温度は前記混練工程における加熱温度と同等の温度であればよいが、溶媒除去工程を効率よく行うためには、第2の樹脂の溶解に使用する共通溶媒の沸点又はそれより高い温度であることが好ましい。溶媒除去工程においては共通溶媒が効率よく除去されるように減圧が施される。減圧の程度は使用する共通溶媒の種類、濃度、温度などの条件により適宜決定されるが、典型的にはゲージ圧として−400〜−760mmHgであり、好ましくは−500〜−740mmHgである。
【0030】
溶媒除去工程において除去される共通溶媒は全共通溶媒基準で80重量%以上であることが好ましい。除去される共通溶媒が80重量%より小さい場合は、溶媒除去工程後に混練物が室温で固化しない傾向があり、溶媒除去工程の次工程で混練物を取り扱うことが困難になる傾向がある。
【0031】
次に、劣化なく均一な混練物を得るために、本発明の樹脂混練物の製造方法を用いることが特に適した樹脂の組み合わせについて説明する。
【0032】
まず、第1の樹脂と、第1の樹脂の熱分解温度よりも融点が高い結晶性の第2の樹脂の組み合わせ、及び、第1の樹脂と、第1の樹脂の熱分解温度よりもガラス転移温度が高い非晶性の第2の樹脂の組み合わせ、が挙げられる。
【0033】
ここで、融点及びガラス転移温度は、示差走査熱量計(DSC)を用いて10℃/分で昇温したときに得られるDSC曲線から求められる値である。すなわち、融点はDSC曲線の融解ピークの頂点の温度であり、ガラス転移温度は、DSC曲線の低温側のベースラインを高温側に延長した直線と、ガラス転移の階段状変化部分の曲線の勾配が最大になる点で引いた接線との交点の温度である。また、熱分解温度は、熱重量測定装置を用いて10℃/分で昇温したときに得られるTG曲線から求められる値であり、TG曲線の低温側ベースラインを高温側に延長した直線と、重量変化を示す屈曲部分の曲線の勾配が最大になる点で引いた接線との交点の温度である。第2の樹脂の融点もしくはガラス転移温度は第1の樹脂の熱分解温度よりも5℃以上高いことが好ましく、10℃以上高いことがより好ましい。
【0034】
上述のように、低融点の樹脂と高融点の樹脂とを従来一般の方法で混練しようとすると、混練の温度を高融点の樹脂の融点よりも高く設定する必要があるために、低融点の樹脂の熱分解温度が混練機の温度よりも低い場合には混練中に低融点の樹脂の熱分解が進むという問題があった。また、この熱分解を避けるために低融点の樹脂の熱分解温度よりも低い温度で混練を行おうとすると、高融点の樹脂が軟化しないために均一な混練物が得られないという問題があった。
【0035】
しかし、本発明の樹脂混練物の製造方法によれば、第1の樹脂の熱分解温度よりも融点もしくはガラス転移温度が高い第2の樹脂が溶液として第1の樹脂に加えられるため、混練時の温度を第1の樹脂の熱分解温度よりも高くする必要がなく、混練中に第1の樹脂の熱分解が進むことがない。
【0036】
本発明の樹脂混練物の製造方法を用いることが特に適したその他の樹脂の組み合わせとして、第1の樹脂と、第1の樹脂よりも重量平均分子量の大きい第2の樹脂との組み合わせが挙げられる。
【0037】
ここで、重量平均分子量とは、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定されたポリスチレン換算の重量平均分子量を意味するが、第2の樹脂の重量平均分子量は第1の樹脂の重量平均分子量よりも3倍以上大きいことが好ましく、5倍以上大きいことがより好ましい。
【0038】
上述のように、低分子量の樹脂と高分子量の樹脂とを従来一般の方法で混練しようとすると、双方の樹脂の粘度が充分に低くなるまで混練温度を高くして混練を行う必要があり、このために熱劣化が生じるという問題があった。熱劣化を防止しようとして樹脂に高せん断力をかけて比較的低温で混練しても、高せん断力により樹脂が発熱するために熱劣化が起こったり、分子が断裂するなどの問題があった。また、溶融粘度に大きな差があるために均一な混練物が得られないという問題もあった。
【0039】
しかし、本発明の樹脂混練物の製造方法によれば、高分子量の第2の樹脂が溶液として第1の樹脂に加えられるため、混練時の温度を高くする必要がなく、また大きなせん断力を必要としないため、樹脂の熱劣化や分子断裂が起こりにくい。また、第2の樹脂の溶解に第1の樹脂との共通溶媒を使用しているため、第1の樹脂と第2の樹脂が共通溶媒で溶解されながら混練され、この結果混練を確実で容易に行うことができるようになる。また、溶媒除去工程が加熱減圧下で行われるために溶媒の除去が効率的に行われ、このために溶媒除去工程中に第1の樹脂と第2の樹脂が相分離などを起こすことがない。
【0040】
第1の樹脂と、第1の樹脂よりも重量平均分子量の大きい第2の樹脂との組み合わせのうち、本発明の樹脂混練物の製造方法により特に好適に混練することができる樹脂の組み合わせとして、通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂と超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂の組み合わせが挙げられる。
【0041】
ここで、ポリふっ化ビニリデン系樹脂とは、ふっ化ビニリデンのホモポリマー、及びふっ化ビニリデンと他の共重合可能なモノマーとのコポリマー、あるいはこれらの混合物を意味する。また、通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂としては1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有するもの、超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂としては1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有するものが挙げられる。
【0042】
1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有する通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂は加熱により溶融することが可能であるが、1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有する超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂は加熱しても溶融粘度が非常に高く、また溶融粘度を下げようとして加熱温度を上昇させると樹脂の分解が進むため、これらの樹脂を従来一般の混練方法で混練することはできなかった。
【0043】
しかし、本発明の樹脂混練物の製造方法により、超高分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂が溶液として通常分子量のポリふっ化ビニリデン系樹脂の溶融物に加えられるため、劣化なく均一に混練することが可能になる。
【0044】
本発明においては、上に述べた溶融工程、混練工程及び溶媒除去工程の各工程を、単一の押出し混練機により連続して混練することが好ましい。
【0045】
押出し混練機としては、同方向噛み合い型二軸混練機、異方向噛み合い型二軸混練機、ブス・コ・ニーダーのような特殊単軸混練機などが挙げられるが、同方向噛み合い型二軸混練機が特に好ましい。
【0046】
図1に本発明に好適な押出し混練機の一例の一部断面構成図を示す。図1に示す押出し混練機は、スクリュー1とそれを取り囲む複数のバレル2a〜2iからなり、バレル2a〜2iはそれぞれ加温できるようになっている。押出し混練機の最上流部には、少なくとも1つの樹脂供給部3を設け、この樹脂供給部3から第1の樹脂を供給し、樹脂供給部3の下流には少なくとも1つの溶液供給部4を設け、この溶液供給部4から室温又は室温より高い温度でギアポンプなどの定量送り出し装置を用いて、第2の樹脂を第1の樹脂との共通溶媒に溶解させた樹脂溶液を供給する。溶液供給部4の下流には少なくとも1つの減圧吸引部5を設け、この減圧吸引部5からコールドトラップなどの溶媒回収装置を介して溶媒を吸引除去し、その後ダイ6から混練物を吐出させる。
【0047】
第1の樹脂は樹脂供給部3と溶液供給部4の間で加熱され溶融物となり、第1の樹脂の溶融物と第2の樹脂の樹脂溶液は、溶液供給部4と減圧吸引部5の間で加熱加圧雰囲気のもと混練され混練物溶液となる。そして、減圧吸引部5において加熱減圧雰囲気のもと混練物溶液から共通溶媒を除去することで混練物が得られる。
【0048】
押出し混練機に用いられるスクリュー1のデザインは特に制限はないが、例えば、図1に示すように溶液供給部4及び減圧吸引部5の手前にニーディングディスク7を配置することにより、ニーディングディスク7付近及びその上流部に存在する樹脂に適度なせん断力が加わるようにすることができる。こうすることにより、ニーディングディスク7の下流側、すなわち溶液供給部4及び減圧吸引部5が設けられたバレルの内圧を低減することができ、第2の樹脂の樹脂溶液の供給及び共通溶媒の除去を容易にすることができる。
【0049】
また、樹脂供給部3から供給する第1の樹脂の単位時間当たりの投入量と、溶液供給部4から供給する第2の樹脂の樹脂溶液の流量を変更させることで、第1の樹脂と第2の樹脂の混合比を容易に変化させることができる。
【0050】
減圧吸引部5を経た混練物はダイ6から吐出されるが、ダイ5に例えばTダイを接続しこれを通して混練物をフィルム状に押出し、フィルムを得ることが可能である。又は、Tダイの代わりにペレットダイを接続して混練物のペレットを得ることも可能である。
【0051】
なお、本発明の樹脂混練物の製造方法により混練される樹脂には、必要に応じて各種添加剤を加えることができる。このような各種添加剤としては、タルク、マイカ、アルミナ、カオリン、酸化チタン、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、ガラス粉、カーボンブラック、無機顔料などの粒状又は粉末状フィラー;炭素繊維、ガラス繊維、アルミナ繊維などの繊維状フィラー;酸化防止剤;紫外線吸収剤;可塑剤;滑材;着色剤(染料ないし顔料);多孔化剤などが挙げられる。
【0052】
本発明の樹脂混練物の製造方法により、様々な種類の樹脂の混練物を劣化なく混練することが可能になり、混練物は様々な用途に用いることができる。例えば、上述の通常分子量のポリふっ化ビニリデンと超高分子量のポリふっ化ビニリデンの混練物は、繊維、釣り糸、フィルム、多孔膜などとして非常に有用である。
【0053】
【実施例】
以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。なお、実施例及び比較例における測定は下記の測定方法に基づいて行った。
【0054】
(減圧吸引工程後の樹脂の溶媒含有率)
セイコー電子社製の熱重量分析装置TG/DTA220を用いて、秤量された試料約10mg(この重量をWgとする)を温度30℃から毎分5℃で600℃まで昇温して、熱重量減少曲線を測定し、溶媒の蒸発による重量減少量(この重量をWsgとする)を読みとり、次式(I)より溶媒含有率を算出した。
Ws/W×100 …(I)
【0055】
(重量平均分子量及び分子量1×106以上の成分の含有率)
日本分光社製のGPC装置(GPC−900)を用い、カラムに昭和電工社製のshodex KD−806M、プレカラムにshodex KD−G、溶媒にN−メチルピロリドンを使用し、温度40℃、流量1.0ml/分にて、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
【0056】
(実施例1〜3)
同方向回転噛み合い型二軸押出機(株式会社プラスチック工学研究所製、商品名:BT−30、スクリュー直径30mm、L/D=48)のシリンダ最上流部から80mmの位置(図1におけるXが80mmであることを意味する)に樹脂供給部を設け、シリンダ最上流部から480mmの位置(図1におけるYが480mmであることを意味する)に溶液供給部を設け、シリンダ最上流部から1080mmの位置(図1におけるZが1080mmであることを意味する)に減圧吸引部を設けた。
【0057】
表1に示す重量比で同表に示す超高分子量のポリふっ化ビニリデンとN−メチルピロリドンとを撹拌機付のオートクレーブを用いて170℃で混合して、超高分子量のポリふっ化ビニリデンの樹脂溶液を得た。得られた樹脂溶液の超高分子量のポリふっ化ビニリデンの濃度を表1に示す。
【0058】
上記の二軸押出機の樹脂供給部から表1に示す重量で同表に示す通常分子量のポリふっ化ビニリデンのペレットを供給し、溶液供給部から100℃に加熱された上記の超高分子量のポリふっ化ビニリデンの樹脂溶液をギアポンプで供給し、バレル温度190℃で混練した後に、バレル温度を220℃に調整した減圧吸引部を減圧にすることにより混練物溶液中のN−メチルピロリドンを吸引除去し、270℃に加温された直径3mmのダイより押出した。
【0059】
押出した混練物は、冷却ドラム上で冷却固化させた後にペレット化した。なお、減圧吸引部の真空ゲージは−740mmHgを示すように減圧状態を維持した。
【0060】
このペレットを目視にて観察したところ濁りや相分離は観察されず、通常分子量のポリふっ化ビニリデンと超高分子量のポリふっ化ビニリデンが均一に混練されていることがわかった。また、このペレットのN−メチルピロリドン溶媒の含有量を上記の方法に基づいて測定した。結果は表2に示すとおりであり、80重量%以上のN−メチルピロリドン溶媒が除去されていることがわかった。
【0061】
また、これらのペレットを塩化メチレンに室温で10分間浸漬して、N−メチルピロリドンを抽出し、次いで100℃のオーブン内で30分間乾燥して塩化メチレンを除去し、溶媒を含有しない混練物を得た。この混練物の重量平均分子量及び分子量1×106以上の成分の含有率を上記の方法に基づいて測定した。結果は表2に示すとおりであり、混練中に樹脂の分解が起こっていないことがわかった。
【0062】
(比較例1)
減圧吸引部で減圧吸引を行わなかった他は実施例1と同様の混練を行った。
その際、270℃に加温された直径3mmのダイより混練物を押出して冷却ドラム上で冷却させた後にペレット化することを試みたが、ダイからの吐出物が固化しなかったためペレット化することができなかった。
【0063】
(比較例2)
樹脂供給部から通常分子量のポリふっ化ビニリデンのペレットを供給し、同一の樹脂供給部から100℃に加温された超高分子量のポリふっ化ビニリデンの樹脂溶液をギアポンプを用いて供給した他は、実施例1と同様の混練を行った。
【0064】
しかし、樹脂供給部において通常分子量のポリふっ化ビニリデンと超高分子量のポリふっ化ビニリデンのN−メチルピロリドン溶液がゲル状の固まりになったため安定的に混練ができなかった。
【0065】
【表1】
【0066】
【表2】
【0067】
(実施例4〜7)
表3に示す重量比で同表に示す通常分子量のポリふっ化ビニリデンとアジピン酸系ポリエステル系の多孔化剤(旭電化工業株式会社製、PN−150)をヘンシェルミキサーを用いて室温にて混合した。これを混合物Aと呼ぶ。
【0068】
また、表3に示す重量比で同表に示す超高分子量のポリふっ化ビニリデンとN−メチルピロリドンとを撹拌機付のオートクレーブを用いて170℃で混合し、超高分子量のポリふっ化ビニリデンの溶液を調製した。これを溶液Bと呼ぶ。得られた樹脂溶液の超高分子量のポリふっ化ビニリデンの濃度を表3に示す。
【0069】
実施例1〜3で使用したものと同じ二軸押出機の樹脂供給部からパウダー状の混合物Aを供給し、溶液供給部から100℃に加熱された溶液Bをギアポンプで供給し、バレル温度190℃で混練した後に、バレル温度を220℃に調整した減圧吸引部を減圧にすることにより混練物溶液中のN−メチルピロリドンを吸引除去し、160℃に設定された直径3mmのダイより押出した。
【0070】
押出した混練物は、冷却ドラム上で冷却固化させた後ペレット化した。なお、減圧吸引部の真空ゲージは−600mmHgを示すように減圧状態を維持した。
【0071】
このペレットを目視にて観察したところ濁りや相分離は観察されず、通常分子量のポリふっ化ビニリデンと超高分子量のポリふっ化ビニリデンが均一に混練されていることがわかった。また、このペレットのN−メチルピロリドン溶媒の含有量を上記の方法に基づいて測定した。結果は表4に示すとおりであり、80重量%以上のN−メチルピロリドン溶媒が除去されていることがわかった。
【0072】
ペレット化された混練物をさらに35mm単軸押出機に供給して、温度190℃で、幅350mmのTダイより押出し、溶融状態のまま表面温度80℃に維持された冷却ドラム上に導き、そこで冷却固化させた。次にこれを塩化メチレンに室温で10分間浸漬して、多孔化剤とN−メチルピロリドンを抽出し、次いで100℃のオーブン内で30分間乾燥して塩化メチレンを除去し多孔膜を得た。
【0073】
この多孔膜の重量平均分子量及び分子量1×106以上の成分の含有率を上記の方法に基づき測定した。結果は表4に示すとおりであり、混練中に樹脂の分解が起こっていないことがわかった。
【0074】
(比較例3)
減圧吸引部で減圧吸引を行わなかった他は実施例4と同様の混練を行った。
その際、160℃に加温された直径3mmのダイより混練物を押出して冷却ドラム上で冷却させた後にペレット化することを試みたが、ダイからの吐出物が固化しなかったためペレット化することができなかった。
【0075】
(比較例4)
樹脂供給部からパウダー状の混合物A(通常分子量のポリふっ化ビニリデンと多孔化剤の混合物)を供給し、同一の樹脂供給部から100℃に加温された超高分子量のポリふっ化ビニリデンの樹脂溶液をギアポンプを用いて供給した他は、実施例4と同様の混練を行った。
【0076】
しかし、樹脂供給部において混合物Aと超高分子量のポリふっ化ビニリデンのN−メチルピロリドン溶液がゲル状の固まりになったため安定的に混練ができなかった。
【0077】
【表3】
【0078】
【表4】
【0079】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明の樹脂混練物の製造方法により、分子量、融点、ガラス転移温度、熱分解温度などの物性が異なり従来の混練法では均一かつ劣化のない混練物の製造が困難であった2種以上の樹脂であっても、劣化なく均一な混練物を得ることが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に好適な押出し混練機の一例の一部断面構成図である。
【符号の説明】
1…スクリュー、2a〜2i…バレル、3…樹脂供給部、4…溶液供給部、5…減圧吸引部、6…ダイ、7…ニーディングディスク。
Claims (6)
- 第1の樹脂を加熱し溶融物を得る溶融工程と、
第2の樹脂を前記第1の樹脂との共通溶媒で溶解した樹脂溶液を前記溶融物に加え加熱雰囲気下で混練し混練物溶液を得る混練工程と、
前記混練物溶液から加熱減圧雰囲気下で前記共通溶媒を除去し混練物を得る溶媒除去工程と、
を含むことを特徴とする樹脂混練物の製造方法。 - 前記溶融工程、前記混練工程及び前記溶媒除去工程の各工程を、単一の押出し混練機により連続して行うことを特徴とする請求項1記載の樹脂混練物の製造方法。
- 前記樹脂溶液において前記第2の樹脂の濃度が1〜15重量%であり、前記溶媒除去工程において除去される前記共通溶媒が全共通溶媒基準で80重量%以上であることを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂混練物の製造方法。
- 前記第2の樹脂の重量平均分子量が、前記第1の樹脂の重量平均分子量よりも大きいことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂混練物の製造方法。
- 前記第2の樹脂が結晶性樹脂の場合はその融点が、あるいは前記第2の樹脂が非晶性樹脂の場合はそのガラス転移温度が、前記第1の樹脂の熱分解温度よりも高いことを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の樹脂混練物の製造方法。
- 前記第2の樹脂が1.0×106〜6.5×106の重量平均分子量を有するポリふっ化ビニリデン系樹脂であり、前記第1の樹脂が1.7×105〜6.5×105の重量平均分子量を有するポリふっ化ビニリデン系樹脂であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の樹脂混練物の製造方法。
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