JP4140483B2 - バルーン付きアブレーションカテーテル - Google Patents

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Description

本発明は、カテーテルの先端側に配置されているバルーンを患者体内の標的病変部位へ密着させた状態でバルーンの内の高周波通電用内電極と患者体表に対電極として配置される高周波通電用外電極との間の高周波通電による高周波誘電加熱およびジュール熱による加熱をおこなって標的病変部位を加温することにより標的病変部位を焼灼(アブレーション)するバルーン付きアブレーションカテーテルに係り、特に使用中にカテーテルの長さが伸びることを防ぐための技術に関する。
特開2002−78809号公報に記載の肺静脈電気的隔離用バルーン付きアブレーションカテーテルは、心臓不整脈治療を行う為のアブレーションカテーテルである。このバルーン付きアブレーションカテーテルを使って肺静脈の電気的隔離を行う場合、図6に示すように、カテーテル51の先端側に配置されている膨張・収縮可能なバルーン52を経皮的に下大静脈QAへ導入し、カテーテル51で後押ししながら心臓HAの右心房Haから心房中隔Hwを刺貫して左心房Hbへとバルーン52を到達せしめる。そして、バルーン内への造影剤を含む液体の送給でしっかり膨らんだバルーン52を肺静脈口Qaに当てがって密着させてから、バルーン52内に設置した高周波通電用内電極53に高周波電源55より高周波電力を与え、高周波通電用内電極53の対電極として患者体表にセットした高周波通電用外電極54との間で高周波通電を行わせる。
高周波通電用内電極53と高周波通電用外電極54との間の高周波通電に伴って起こる高周波誘電加熱およびジュール熱による加熱で肺静脈口Qaの環状周縁部が全体的に加温されて焼灼される。肺静脈口Qaに対する焼灼に引き続き、左心房Hbの内壁に開いている残りの3個の肺静脈口Qb〜Qdに対する焼灼を順次同様にして実施する。各肺静脈口Qa〜Qdの環状周縁部が焼灼されることで4個の各肺静脈が全て電気的隔離状態となる。各肺静脈口Qa〜Qdの環状周縁部が焼灼されて、4個の各肺静脈がそれぞれ電気的隔離のかたちになると、不整脈を引き起こす電気信号が遮断され、心臓不整脈がほぼ解消される。
このように、特開2002−78809号公報に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルによれば、各肺静脈口Qa〜Qdの環状周縁部が全体的に焼灼されるので、何度も焼灼を繰り返さずに済むと共に、焼灼されるのが各肺静脈口Qa〜Qdの環状周縁部だけであるので、余分な処(例えば健常部分)まで焼灼せずに済む。
特開2002−78809号公報(詳細な説明の全頁、図1−図6)
しかしながら、上記公報記載のバルーン付きアブレーションカテーテルの場合、カテーテル51が使用中の操作で伸びてしまってカテーテルの操作に支障をきたす心配がある。カテーテル51は必要な抗血栓性や可撓性を持たせる関係で合成樹脂製のものが用いられており、使用中は高周波通電中にカテーテル51が患者の体温やバルーン52中で熱くなった液体により熱軟化し伸び易くなっていて、カテーテル51が使用中の操作で長さ方向に伸びてしまうことがある。カテーテル51が使用中に伸びてしまった場合、バルーン52の膨張・収縮やバルーン52の引き出し等の操作が困難になる。カテーテル51の内に冷却能力の高い強制冷却機構を付設すれば、熱軟化は回避できるけれども、冷却能力の高い強制冷却機構の付設はカテーテル51の直径を増加させるので、カテーテル51が太くなってカテーテル51の導入が困難になるという別の問題を招来する。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたものであって、カテーテルが使用中の操作で伸びてカテーテルの操作に支障をきたすことを回避することができるバルーン付きアブレーションカテーテルを提供することを目的とする。
本発明は、このような目的を達成するために、次のような構成をとる。
即ち、請求項1に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルは、カテーテルの先端側に配置されている膨張・収縮可能なバルーンと、バルーンの内に設置されている高周波通電用内電極と、バルーンの内に設置された温度センサとを備えているバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、カテーテルが長さ方向に伸びるのを防止する非弾性・非金属材料製の伸び防止用ストリングがカテーテルの内を先端近傍から手元まで引き渡されていることを特徴とするものである。
(作用・効果)請求項1の発明のバルーン付きアブレーションカテーテル(以下、適宜「アブレーションカテーテル」と略記)を用いて患者体内の標的病変部位を焼灼する場合、カテーテルの先端側に配置されている膨張・収縮可能なバルーンを収縮させた状態で経皮的に患者体内に導入しカテーテルで後押ししながら標的病変部位までバルーンを到達せしめると共に、カテーテル経由でバルーンの内に液体を導入してしっかり膨張させる。続いて、焼灼対象の標的病変部位に膨張したバルーンを密着させておいて、高周波電力を供給し、高周波通電用内電極(以下、適宜「内電極」と略記)の対電極として患者体表の適当な位置に別途セットした面状の高周波通電用外電極(以下、適宜「外電極」と略記)との間で高周波通電を行わせる。高周波誘電加熱およびジュール熱による加温実行中、加温温度がバルーン内の温度センサによって検出されると共に、温度センサの測温結果に応じた供給量で高周波電力が供給されることで、加温温度がコントロールされる。この高周波通電による高周波誘電加熱およびジュール熱による加熱がバルーンまわりで起こるのに伴って、標的病変部位のバルーン密着個所の処だけがバルーン共々加温されて局所的に焼灼されてゆく。
そして、請求項1の発明のアブレーションカテーテルでは、カテーテルの内を先端近傍から手元まで引き渡されている非弾性・非金属材料製の伸び防止用ストリングによってカテーテルが先端近傍のところから手元の方へ常時引き付けられている状態となっているので、例えば高周波通電中にカテーテルが熱軟化している時に、カテーテルを長さ方向に伸ばす向きの力が加わる操作が行われた場合でも、伸び防止用ストリングが熱軟化したカテーテルが長さ方向に伸びるのを防止する。非弾性である伸び防止用ストリングは、カテーテルの操作でゴム紐のように伸びたりせずにカテーテルをしっかり引き付けて軟化、特に熱軟化によりカテーテルが伸びるのを阻止する。また、非金属である伸び防止用ストリングには、加温用の高周波電力が侵入しないので、加温用の高周波電力のロスや高周波電力の侵入によるストリング自体の発熱を避けられる。
このように、請求項1の発明のアブレーションカテーテルの場合、カテーテルの内を先端近傍から手元まで引き渡されている非弾性・非金属材料製の伸び防止用ストリングによってカテーテルが先端近傍のところから手元の方へ常時引き付けられている状態となるので、高周波通電中に熱軟化したカテーテルが長さ方向に伸びてしまうことを抑えられるのに加え、非金属である伸び防止用ストリングには、加温用の高周波電力が侵入しないので、加温用の高周波電力のロスや高周波電力の侵入によるストリング自体の発熱を回避することができる。よって、請求項1の発明のアブレーションカテーテルによれば、カテーテルが使用中の操作で伸びてカテーテルの操作に支障をきたすことを回避することができる。
また、請求項2の発明は、請求項1に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、伸び防止用ストリングの非弾性・非金属材料が、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、炭素繊維、アラミド繊維のうちの少なくともひとつであるものである。
(作用・効果)請求項2の発明によれば、伸び防止用ストリングがポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、炭素繊維、アラミド繊維という容易に熱軟化しない材料からなるので、使用中、伸び防止用ストリングは熱軟化せずにカテーテルをしっかり手元の方へ引き付け続ける結果、カテーテルが使用中の操作で伸びてしまうことを確実に防止できる。
また、請求項3の発明は、請求項1または2に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、伸び防止用ストリングの直径が1mm以下であるものである。
(作用・効果)請求項3の発明によれば、伸び防止用ストリングの直径が1mm以下であるので、細手のカテーテルでも無理なく引き渡すことができる。
また、請求項4の発明は、請求項1から3のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、カテーテルは、外筒シャフトと内筒シャフトが軸方向に移動可能なかたちで同心的に通し合わされている二重筒式カテーテルであって、バルーンの先端部が内筒シャフトの先端に固定されていて、バルーンの後端部が外筒シャフトの先端に固定されており、かつ、高周波通電用内電極がコイル状に整形されていると共に内筒シャフトに同心的に外挿されているものである。
(作用・効果)請求項4の発明によれば、外筒シャフトあるいは内筒シャフトを軸方向に移動させることにより、バルーンの形状を多様に変化させることができるのに加え、高周波通電用内電極が内筒シャフトに同心的に外挿されることで、高周波通電用内電極が実質的に内筒シャフトに一体化したかたちとなるので、バルーンの導入がよりスムーズとなる。
また、請求項5の発明は、請求項4に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、伸び防止用ストリングが外筒シャフトと内筒シャフトの間のクリアランスに引き通されている共とに、伸び防止用ストリングの先端が外筒シャフトの先端近傍に取り付けられているものである。
(作用・効果)請求項5の発明によれば、外筒シャフトと内筒シャフトの間のクリアランスを伸び防止用ストリングの配管に利用できる。また、伸び防止用ストリングの先端は外筒シャフトの先端近傍に取り付けられているので、伸び防止用ストリングによって外筒シャフトが使用中の操作で伸びてしまうのを抑えられる。また、内筒シャフトの先端近傍もバルーンを介して伸び防止用ストリングと間接的に繋がっているので、内筒シャフトも伸び防止用ストリングによって使用中の操作で伸びてしまうのを抑えられる。
また、請求項6の発明は、請求項4または5に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、高周波通電用内電極は内筒シャフトを拘束しないかたちで内筒シャフトに外挿されていると共に外筒シャフト側に固定されているのに加えて、温度センサが高周波通電用内電極に固定されているものである。
(作用・効果)請求項6の発明によれば、内筒シャフトが高周波通電用内電極の拘束を受けずにスムーズに移動できる。さらに、バルーンの後端部が固定されている外筒シャフトに高周波通電用内電極が固定されていると共に、温度センサが高周波通電用内電極に固定されているので、バルーン内での高周波通電用内電極と温度センサの設置位置が安定する。
また、請求項7の発明は、請求項1から6のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、高周波通電用内電極に高周波電力を送給する電力送給用リード線と温度センサから測温信号を取り出すセンサ用リード線とが、いずれも、電気絶縁性保護被覆付きでカテーテルに引き通されているものである。
(作用・効果)請求項7の発明によれば、温度センサから測温信号を取り出すセンサ用リード線と高周波通電用内電極に高周波電力を送給する電力送給用リード線とがカテーテルに引き通されているので、カテーテルにリード線の配管を兼ねさせられる。また、センサ用リード線と電力送給用リード線が共に電気絶縁性保護被覆付きであるので、リード線同士のショート(短絡)が起こる心配がなくなると同時に、高周波電力の漏れ・侵入が抑えられる結果、高周波電力の漏れ・侵入に伴うカテーテルの発熱が抑えられ、カテーテルの強制冷却機構を省くことを可能とする。
また、請求項8の発明は、請求項7に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、電力送給用リード線の電気絶縁性保護被覆がポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなるものである。
(作用・効果)請求項8の発明によれば、電力送給用リード線の電気絶縁性保護被覆がポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなり、電気絶縁性保護被覆の電気絶縁性が向上するので、高周波電力の漏れ・侵入がいっそう抑えられ、高周波電力の漏れ・侵入によるカテーテルの発熱が十分抑えられる。
また、請求項9の発明は、請求項7に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、センサ用リード線の電気絶縁性保護被覆が、ポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなるものである。
(作用・効果)請求項9の発明によれば、センサ用リード線の電気絶縁性保護被覆がポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなり、電気絶縁性保護被覆の電気絶縁性が増すので、漏れ・侵入によるカテーテルの発熱が十分抑えられる。
また、請求項10の発明は、請求項1から9のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、カテーテルの強制冷却機構が配備されていないものである。
(作用・効果)請求項10の発明によれば、カテーテルの強制冷却機構が省かれているので、その分、カテーテルを細くして、カテーテルを患者体内へ挿入し易くできる。
また、請求項11の発明は、請求項1から10のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、バルーンの内にカテーテル経由で液体を送給する液体送給手段と、温度センサの測温結果に応じた供給量で高周波電力を供給する電力供給手段を備えているものである。
(作用・効果)請求項11の発明によれば、液体送給手段によりカテーテル経由でバルーンの内に液体を送給させることによってバルーンをしっかり膨張させられる。また、電力供給手段によって温度センサの測温結果に応じた供給量で高周波電力を供給させることで、高周波誘電加熱およびジュール熱の加温温度を的確にコントロールすることができる。
また、請求項12の発明は、請求項11に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、液体送給手段により送給される液体が外筒シャフトと内筒シャフトの間のクリアランスを通るものである。
(作用・効果)請求項12の発明によれば、外筒シャフトと内筒シャフトの間のクリアランスを液体送給手段による液体送給用の流路として使用することができる。
また、請求項13の発明は、請求項11または12に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、液体送給手段によって送り込まれた液体によりしっかり膨張したバルーンの内の液体をカテーテルとバルーンの間で出入りさせてバルーンの内の液体を攪拌する液体攪拌手段を備えているものである。
(作用・効果)請求項13の発明によれば、高周波誘電加熱およびジュール熱による加温実行中、液体の導入で膨張状態にあるバルーンの内の液体を液体攪拌手段によってカテーテルとバルーンの間で出入りさせてバルーンの内の液体を攪拌すると、温度の違う液体が交じり合ってバルーンの内の液温が均一となり、高周波誘電加熱およびジュール熱による加温ムラを抑えることができる。
以上に述べたように、本発明のバルーン付きアブレーションカテーテルの場合、カテーテルの内を先端近傍から手元まで引き渡されている非弾性・非金属材料製の伸び防止用ストリングによってカテーテルが先端近傍のところから手元の方へ常時引き付けられている状態になるので、熱軟化したカテーテルが長さ方向に伸びてしまうことを抑えられるのに加え、非金属である伸び防止用ストリングには、加温用の高周波電力が侵入しないので、加温用の高周波電力のロスや高周波電力の侵入によるストリング自体の発熱を回避できる。よって、請求項1の発明のアブレーションカテーテルによれば、カテーテルが使用中の操作で伸びてカテーテルの操作に支障をきたすことを回避することができる。
以下、本発明のバルーン付きアブレーションカテーテルの実施形態を説明する。図1は実施形態に係るアブレーションカテーテルの全体の構成を示す平面図、図2は実施形態のアブレーションカテーテルのバルーンの内部を示す断面図、図3は実施形態のアブレーションカテーテルのバルーンの膨張時の外形を示す正面図である。本実施形態のアブレーションカテーテルは、心臓不整脈治療としての肺静脈電気的隔離をおこなうのに好適なものである。
実施形態のアブレーションカテーテルでは、カテーテル1の先端側に膨張・収縮可能なバルーン2が配置されている。カテーテル1は、外筒シャフト3と内筒シャフト4を軸方向の移動が可能に同心的に通し合わせた二重筒式カテーテルであって、バルーン2の先端部が内筒シャフト4の先端に固定されていて、バルーン2の後端部が外筒シャフト3の先端に固定されており、バルーン後端には液体導入口2Aが設けられている。二重筒式のカテーテル1の場合、外筒シャフト3あるいは内筒シャフト4を軸方向に移動させることにより、バルーン2の形状を多様に変化させることができる。したがって、本発明では、カテーテル1が二重筒式カテーテルであることが好ましいが、カテーテル1は必ずしも二重筒式カテーテルに限られるものではなく、治療の種類によっては単一管式カテーテルを用いることもある。
外筒シャフト3と内筒シャフト4の長さは、1m前後〜1m数十cm程度である。外筒シャフト3の外径は3mm〜5mm程度であり、内径は2mm〜4mm程度である。内筒シャフト4の外径は1mm〜3mm程度であり、内径は0.5mm〜2mm程度である。外筒シャフト3や内筒シャフト4の材料は、抗血栓性に優れる可撓性のある材料が用いられる。具体的には、例えばフッ素樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂等が挙げられる。
バルーン2は、図3に示すように、膨張状態において先端側で直径が小さくなる円錐状(先すぼみ円錐状)の外形を有している。バルーン2は、長さ(バルーン先端とバルーン後端を仮想的に結ぶバルーン中心軸2aに沿う長さd)が、20mm〜40mm程度であって、後端側の最大外直径が10mm〜40mm程度であり、膜厚みが100μm〜300μmである。バルーン2の外径が先すぼみの円錐状の外形である場合、バルーンが肺静脈内に入り込むのを防止できるうえ、バルーン2の先端を肺静脈口に少し挿し込むことによりバルーン2を肺静脈口にきっちり密着させられるので、肺静脈口の環状周縁部の全体を確実に焼灼することができる。バルーン2の材料は、抗血栓性に優れた伸縮性のある材料が用いられる。特にポリウレタン系の高分子材料が好ましく、具体的には、熱可塑性ポリエーテルウレタン、ポリエーテルポリウレタンウレア、フッ素ポリエーテルウレタンウレア、ポリエーテルポリウレタンウレア樹脂、ポリエーテルポリウレタンウレアアミド等が挙げられる。
さらに、実施形態のアブレーションカテーテルの場合、バルーン2の内に電線を巻き回してコイル状に整形した高周波通電用内電極5が設置されていると共に、バルーン2の内に液体導入口2Aから液体をカテーテル1経由で送給する液体送給装置(液体送給手段)6がカテーテル1の末端側に四方コネクタCNを介して接続配設されている。内電極5の電線としては、銀線や金線,プラチナ線,銅線などの高導電率金属線が用いられる。
内電極5は内筒シャフト4を拘束しない状態で内筒シャフト4に同心的に外挿されている。内電極5の内径が内筒シャフト4の外径より僅かに大きくて、内電極5の内面と内筒シャフト4の外面の間に少し隙間が明いている。このように内電極5が内筒シャフト4を拘束しない状態で内筒シャフトに同心的に外挿されていると、内電極5が実質的に内筒シャフト4に一体化したかちとなって邪魔にならず、内筒シャフト4を非常にスムーズに移動させられる。
また、実施形態のアブレーションカテーテルは、内電極5の対電極として面状の高周波通電用外電極7を備えており、この外電極7は患者体表の適当な位置に、例えば両面テープ(図示省略)で貼り付けられてセットされる。高周波誘電加熱およびジュール熱による加温実行中、内電極5と外電極7の間で高周波通電が行われることにより、高周波誘電加熱およびジュール熱による加温が起こる。高周波誘電加熱およびジュール熱による加温の際の組織焼灼の適温は、通常、50℃〜70℃程の範囲にある。
一方、液体送給装置6は、送液用ローラポンプ(図示省略)を備えていて、送液用ローラポンプにより送給される液体が外筒シャフト3と内筒シャフト4の間のクリアランスを通って液体導入口2Aからバルーン2の内に送り込まれる。液体送給装置6から液体がバルーン2の内に送給されるのに伴ってバルーン2はしっかり膨らんだ状態になる。つまり、外筒シャフト3と内筒シャフト4の間のクリアランスが液体送給装置6による液体送給用の流路となっているのである。
また、実施形態のアブレーションカテーテルの場合、液体送給により膨張状態にあるバルーン2の内の液体をカテーテル1経由でバルーン2を出入りさせることによりバルーンの内の液体を攪拌するダイヤフラム式攪拌機構(液体攪拌手段)8が配設されている。この攪拌機構8による攪拌で、温度の違う液体が交じり合ってバルーン2の内の液温が均一となり、高周波誘電加熱およびジュール熱による加温ムラを抑えることができる。
さらに、実施形態のアブレーションカテーテルでは、バルーン2の内に設置されている温度センサ9と、温度センサ9の測温結果に応じた供給量で高周波電力を供給する高周波電源(電力供給手段)10とを備えている。高周波電力の周波数は、数MHz〜数百MHzの範囲であり、通常、10MHz前後である。高周波誘電加熱およびジュール熱による加温実行中、加温温度がバルーン2内の温度センサ9によって検出されて高周波電源10へフィードバックされると共に、高周波電源10により温度センサ9の測温結果に応じた供給量で高周波電力が供給されることによって、高周波誘電加熱およびジュール熱による加温温度がコントロールされる。加えて、内電極5はバルーン2の後端部が取り付けられている外筒シャフト3に固定されていると共に、温度センサ9が内電極5に固定されている。その結果、バルーン2の内での内電極5と温度センサ9の設置位置が安定する。なお、温度センサ9としては、熱電対が例示されるが、熱電対に限られるものではなく、例えば半導体タイプの測温素子なども使用可能である。
また、図4にも示すように、温度センサ9から測温信号を取り出すセンサ用リード線11と高周波通電用内電極5に高周波電力を送給する電力送給用リード線12は共に電気絶縁性保護被覆13,14付きでカテーテル1の外筒シャフト3と内筒シャフト4の間のクリアランスに引き通されている。つまり、外筒シャフト3と内筒シャフト4の間のクリアランスをセンサ用リード線11や電力送給用リード線12の配管として利用されているのである。それにセンサ用リード線11と電力送給用リード線12は共に電気絶縁性保護被覆13,14付きであるので、リード線同士のショート(短絡)が起こる心配がなくなると同時に、高周波電力の漏れ・侵入が抑えられ、高周波電力の漏れ・侵入による外筒シャフト3や内筒シャフト4の発熱が抑えられる結果、実施形態のアブレーションカテーテルの場合、カテーテル1の強制冷却機構が省かれている。しかし、必要に応じてカテーテル1の強制冷却機構をカテーテル1に内設してもよい。
センサ用リード線11や電力送給用リード線12の材料としては、銅、銀、白金、タングステン、合金などの線材が挙げられる。また、電気絶縁性保護被覆13,14がポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなる場合は、電気絶縁性保護被覆13,14の電気絶縁性が向上するので、高周波電力の漏れ・侵入がいっそう抑えられ、高周波電力の漏れ・侵入による外筒シャフト3や内筒シャフト4の発熱がしっかり抑えられる。また、外筒シャフト3や内筒シャフト4がポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなることも、高周波電力の漏れ・侵入による外筒シャフト3や内筒シャフト4の発熱を防止する上で有効である。
なお、実施形態の場合、電力送給用リード線12も内電極5と同一の銅線を用いて形成されているが、内電極5に別途作製の電力送給用リード線12を接続するようにしてもよい。
ポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料としては、10MHzの比誘電率が3以下、さらに好ましくは10MHzの比誘電率が1以下のものが挙げられる。この比誘電率εは、以下のようにして測定できる。
ε=Cx/Co
但し、Cxはブリッジが平衡になった時の測定用コンデンサCsの容量
Coは主電極の面積及び試験片の厚さから算出したε=1の静電容量で次の式で算出する。
Co=r2 /3.6t
r:主電極の半径(cm),t:試験片の厚さ(cm)
ポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料の具体的なものには、ポリ4フッ化エチレン(PTFE)や4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)などのフッ素系高分子化合物の他、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリイミド樹脂、ポリアミド樹脂などが挙げられる。なお、比誘電率εの測定に用いられる機器としては、例えばヒューレットパッカード社製のRFインピーダンス/マテリアルアナライザ(HP4291A)が挙げられる。
また、外筒シャフト3と内筒シャフト4の先端には、放射線遮蔽性金属パイプ3A,4Aが取り付けられており、バルーン2の先端部と後端部は各金属パイプ3A,4Aにそれぞれ取り付けられて外筒シャフト3と内筒シャフト4に固定されている。放射線遮蔽性金属パイプ3A,4Aを具備することにより、X線透視を行った場合、X線透視画像上に放射線遮蔽性金属パイプ3A,4Aが出現するので、患者体内におけるバルーン2の位置を正確に把握することが可能となる。放射線遮蔽性金属パイプ3A,4Aの材料としては、金、プラチナ、ステンレス等が挙げられる。
そして、実施形態のアブレーションカテーテルでは、熱軟化したカテーテル1が使用中の操作で長さ方向に伸びるのを防止する非弾性・非金属材料製の伸び防止用ストリング16がカテーテル1の内を先端近傍から手元まで引き渡されている。即ち、伸び防止用ストリング16が外筒シャフト3と内筒シャフト4の間のクリアランスに引き通されていると共に、伸び防止用ストリング16の先端と後端が外筒シャフト4の先端近傍と後端近傍(手元側端部)にそれぞれ取り付けられている。外筒シャフト3と内筒シャフト4の間のクリアランスは伸び防止用ストリング16の配管にも利用されているのである。また、内筒シャフト4の先端近傍もバルーン2を介して伸び防止用ストリング16と間接的に繋がっている。
したがって、伸び防止用ストリング16によって外筒シャフト3を先端近傍のところから手元の方へ常時引き付けているので、伸び防止用ストリング16によって熱軟化した外筒シャフト3が長さ方向に伸びることを防止できる。内筒シャフト4の先端近傍もバールン2を介して伸び防止用ストリング16に間接的に繋がっていて、やはり伸び防止用ストリング16によって内筒シャフト4も先端近傍のところから手元の方へ常時引き付けているので、伸び防止用ストリング16は高周波通電中に熱軟化した内筒シャフト4が使用中の操作で長さ方向に伸びることを防止する。非弾性である伸び防止用ストリング16は、カテーテル1の操作でゴム紐のように伸びたりせず、カテーテル1をしっかり引き付け、熱軟化したカテーテル1が伸びるのを防止するのである。なお、伸び防止用ストリング16が熱軟化以外の原因によるカテーテル1の伸びをも防止できることはいうまでもない。また、非金属である伸び防止用ストリング16には、加温用の高周波電力が侵入しないので、加温用の高周波電力のロスや高周波電力の侵入によるストリング自体の発熱を回避できる。
伸び防止用ストリング16は非弾性・非金属材料からなる糸や細紐が用いられる。伸び防止用ストリング16の材料である非弾性・非金属材料は、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、炭素繊維、アラミド繊維のように容易に熱軟化しない材料が適当である。このような材料からなる糸や細紐を伸び防止用ストリング16とした場合、加温中も、伸び防止用ストリング16は熱軟化せずにカテーテル1をしっかり手元に引き付け続け、カテーテル1が使用中の操作で伸びてしまうのを確実に防止する。
また、伸び防止用ストリング16の外径は小さい方がよく、直径が1mm以下であることが好ましく、直径が0.5mm以下であることがより好ましい。伸び防止用ストリング16の直径が1mm以下であると、細手のカテーテル1でも無理なく引き通すことができる。
伸び防止用ストリング16は、引張強度が1GPa以上、且つ、引張弾性率が30GPa以上、且つ破断時伸度が8%以下であることが好ましい。さらに好ましくは、引張強度が2GPa以上、且つ、引張弾性率が50GPa以上、且つ破断時伸度が4%以下である。
なお、実施形態のアブレーションカテーテルを用いて肺静脈口の環状周縁部を焼灼する場合は、従来の場合と同様、図5に示すように、先に経皮的に患者体内に導入したガイドワイヤGWに沿って収縮状態のバルーン2をカテーテル1で押し進めながら下大静脈から左心房へ到達させた後、膨張状態のバルーン2を肺静脈口Qaに当てがって密着させると共に、患者体表に面状の外電極7を両面粘着テープ(図示省略)等で貼り付けておき、内電極5と外電極7の間で高周波通電を行わせて肺静脈口Qaの環状周縁部を加温し焼灼する。
続いて、本発明のアブレーションカテーテルの具体的な実施例について説明する。
〔実施例〕 先ず、バルーン先端とバルーン後端の長さが30mm、後端側の最大外直径が30mm、膜厚みが160μmの先すぼみの円錐形状を有するバルーン2を次のようにして作成した。即ち、所望のバルーン形状に対応する型面を有するガラス製バルーン成形型を濃度13%のポリウレタン溶液に浸漬し、熱をかけて溶媒を蒸発させて、成形型表面にウレタンポリマー被膜を形成するディッピング法によりバルーン2を作製した。
一方、カテーテル1の外筒シャフト3として外径3.8mm、内径2.7mm、全長80cmのポリアミド樹脂製チューブを準備する一方、伸び防止用ストリング16として直径が0.3mm,長さ約80cmのアラミド繊維(商品名:ケブラー)を準備した。また、直径3.1mm、長さ7mmでサンドブラスト仕上げの外表面を有するステンレスパイプを金属パイプ3Aとして準備した。そして、外筒シャフト用のチューブの内周面と金属パイプ用のステンレスパイプの外周面の間に伸び防止用ストリング16としての前記アラミド繊維の先端が挟まれた状態で、チューブの先端にステンレスパイプを内挿嵌着した後、アラミド繊維を金属パイプ3Aに縛り付けて固定し、更に0.1mmのナイロン製糸でアラミド繊維共々縛り付けて固定した。次にチューブの後端に四方コネクタCNを、伸び防止用ストリング16であるアラミド繊維の後端がチューブと四方コネクタの間に挟まれて取り付けられるようにしながら内挿嵌合した後、アラミド繊維を四方コネクタCNの根元に縛り付けて固定し、更に0.1mmのナイロン製糸でアラミド繊維共々縛り固定した。
他方、内筒シャフト4として外径1.5mm、内径1.1mm、全長90cmのポリアミド樹脂製チューブを用い、直径1.2mm、長さ6mmでサンドブラスト仕上げの外表面を有するステンレスパイプを金属パイプ4Aとしてチューブの先端に内挿嵌着後、0.1mmのナイロン製糸で縛り固定した。そして、内筒シャフト4を四方コネクタCNを介して挿入してから四方コネクタCNのキャップを締め付けることにより二重筒式のカテーテル1を作製した。
また、銀メッキを0.1μm施した直径0.5mmの電気用軟銅線の先端部分を螺旋状に長さ10mmにわたって巻き回してコイル状に整形して内電極5とすると共に、4フッ化エチレン−6フッ化プロピレン共重合体(FEP)を用いて他の部分に電気絶縁性保護被覆14を施し電力送給用リード線12とした。さらに、温度センサ9として、ポリ4フッ化エチレンを用いて電気絶縁性保護被覆13を施した極細熱電対ダブル(銅−コンスタンタン)線をセンサ用リード線11付きのものとして作製した。
温度センサ9を内電極5に固定した後、内電極5を内筒シャフト4の先端に嵌挿してから、センサ用リード線11と電力送給用リード線12を外筒シャフト3と内筒シャフト4の間のクリアランスに引き通してセンサ用リード線11と電力送給用リード線12の後端を四方コネクタCNより引っ張り出し、さらにセンサ用リード線11と電力送給用リード線12の先端のところをアラミド繊維製の固定具でもって金属パイプ3Aに固定した。最後に、バルーン2の先端部を金属パイプ4Aに0.1mmのナイロン製糸で縛り固定すると共に、バルーン2の後端部を金属パイプ3Aに0.1mmのナイロン製糸で縛り固定し、実施例のアブレーションカテーテルを完成した。
〔比較例〕 伸び防止用ストリング16を取り付けないようにした他は、実施例と同一の構成のものを比較例のアブレーションカテーテルとして完成した。
〔カテーテル伸びテスト〕 続いて実施例と比較例のアブレーションカテーテルについて、それぞれ高周波通電を行うことによって加温テストを実施した。
生理食塩水を十分大きな水槽(図示省略)に入れて攪拌機能付きヒータで37℃の液温にすると共に、水槽の外面に外電極7を両面粘着テープでぴったり貼り付けた。このような水槽を2つ用意し、実施例と比較例のアブレーションカテーテルの各バルーン2をカテーテル1ごと、それぞれ個別に水槽に入れて外電極7と対面する位置にそれぞれセットした。なお、この時、各外電極7に対するバルーン2の配置状況が実施例と比較例とで同一となるようにした。さらに、各水槽中で各カテーテル1の先端を少々引っ張っても外れないようにそれぞれ固定した。
一方、液体送給装置6や高周波電源10をそれぞれ2台ずつ用意し、実施例と比較例のアブレーションカテーテルのセンサ用リード線11を高周波電源10の測温信号入力端子に接続すると共に、内電極5の電力送給用リード線12と外電極7の電力送給用リード線15を高周波電源10の高周波電力出力端子にそれぞれ接続した。高周波電源10は、温度センサ9の測温信号の強度に応じて加温温度が70℃となるように高周波電力の供給量を制御するようにセットされている。高周波電力の周波数は、約13.6MHzである。さらに、液体送給装置6を四方コネクタCNに接続し液体として造影剤をカテーテル1経由でバルーン2に送り込んでバルーン2をしっかり膨張させてから、内電極5と外電極7との間の高周波通電を開始し、実施例と比較例のアブレーションカテーテルを同時平行で作動させた。
そして、4個の肺静脈口の焼灼するのに必要な時間が経過した時点から、実施例と比較例のアブレーションカテーテルの各四方コネクタCNを、通常アブレーションカテーテルを引き出す時の強さで同時に引っ張り続けるようにした。比較例のアブレーションカテーテルの方は暫くしてカテーテル1の先端の方が伸びて長くなってしまった。しかし実施例のアブレーションカテーテルは、さらに暫く引っ張り続けたが、カテーテル1が伸びることはなかった。このように上記のカテーテル伸びテストでは、実施形態のアブレーションカテーテルの場合、伸び防止用ストリング16を取り付けたことにより、カテーテル1が使用中の操作で伸びてカテーテル1の操作に支障をきたす事態を回避できることが裏付けられた。
本発明は、上記の実施例に限られるものではなく、以下のように変形実施することも可能である。
(1)実施形態のアブレーションカテーテルは、液体送給装置6や高周波電源10あるいは外電極7も全て備えた構成であったが、液体送給装置6や高周波電源10あるいは外電極7は実際に使用する際に別途調達することが可能であるので、本発明のアブレーションカテーテルは、液体送給装置6や高周波電源10あるいは外電極7は備えていないカテーテル1であってもよい。
(2)実施形態のアブレーションカテーテルでは、伸び防止用ストリング16は一本だけ引き渡されている構成であったが、複数本の伸び防止用ストリングがカテーテル1の内を引き渡されている他は実施形態と同一の構成のものが、別実施の形態として挙げられる。
(3)実施形態のアブレーションカテーテルでは、バルーンの外形が先すぼみ円錐状であったが、バルーンの外径は、先すぼみ円錐状のものに限られるものではなく、例えば俵形のようなずん胴状のものであってもよい。
実施形態のアブレーションカテーテルの全体の構成を示す平面図である。 実施形態に係るバルーンの内部を示す断面図である。 実施形態に係るバルーンの膨張時の外形を示す正面図である。 実施形態に係るカテーテルの横断面図である。 実施形態のバルーンによる肺静脈口の焼灼状況を示す模式図である。 バルーン付きアブレーションカテーテルによる肺静脈口の環状周縁部の焼灼状況を示す模式図である。
符号の説明
1 … カテーテル
2 … バルーン
3 … 外筒シャフト
4 … 内筒シャフト
5 … 高周波通電用内電極
6 … 液体送給装置(液体送給手段)
7 … 高周波通電用外電極
8 … ダイヤフラム式攪拌機構(液体攪拌手段)
9 … 温度センサ
10 … 高周波電源(電力供給手段)
11 … センサ用リード線
12 … 電力送給用リード線
13,14 … 電気絶縁性保護被覆
15 … 電力送給用リード線
16 … 伸び防止用ストリング

Claims (13)

  1. カテーテルの先端側に配置されている膨張・収縮可能なバルーンと、バルーンの内に設置されている高周波通電用内電極と、バルーンの内に設置された温度センサとを備えているバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、カテーテルが長さ方向に伸びるのを防止する非弾性・非金属材料製の伸び防止用ストリングがカテーテルの内を先端近傍から手元まで引き渡されていることを特徴とするバルーン付きアブレーションカテーテル。
  2. 請求項1に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、伸び防止用ストリングの非弾性・非金属材料が、ポリイミド樹脂、ポリエステル樹脂、ポリエチレン樹脂、炭素繊維、アラミド繊維のうちの少なくともひとつであるバルーン付きアブレーションカテーテル。
  3. 請求項1または2に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、伸び防止用ストリングの直径が1mm以下であるバルーン付きアブレーションカテーテル。
  4. 請求項1から3のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、カテーテルは、外筒シャフトと内筒シャフトが軸方向に移動可能なかたちで同心的に通し合わされている二重筒式カテーテルであって、バルーンの先端部が内筒シャフトの先端に固定されていて、バルーンの後端部が外筒シャフトの先端に固定されており、かつ、高周波通電用内電極がコイル状に整形されていると共に内筒シャフトに同心的に外挿されているバルーン付きアブレーションカテーテル。
  5. 請求項4に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、伸び防止用ストリングが外筒シャフトと内筒シャフトの間のクリアランスに引き通されている共とに、伸び防止用ストリングの先端が外筒シャフトの先端近傍に取り付けられているバルーン付きアブレーションカテーテル。
  6. 請求項4または5に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、高周波通電用内電極は内筒シャフトを拘束しないかたちで内筒シャフトに外挿されていると共に外筒シャフト側に固定されているのに加えて、温度センサが高周波通電用内電極に固定されているバルーン付きアブレーションカテーテル。
  7. 請求項1から6のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、高周波通電用内電極に高周波電力を送給する電力送給用リード線と温度センサから測温信号を取り出すセンサ用リード線とが、いずれも、電気絶縁性保護被覆付きでカテーテルに引き通されているバルーン付きアブレーションカテーテル。
  8. 請求項7に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、電力送給用リード線の電気絶縁性保護被覆がポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなるバルーン付きアブレーションカテーテル。
  9. 請求項7に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、センサ用リード線の電気絶縁性保護被覆がポリ塩化ビニルより比誘電率の小さい材料からなるバルーン付きアブレーションカテーテル。
  10. 請求項1から9のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、カテーテルの強制冷却機構が配備されていないバルーン付きアブレーションカテーテル。
  11. 請求項1から10のいずれかに記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、バルーンの内にカテーテル経由で液体を送給する液体送給手段と、温度センサの測温結果に応じた供給量で高周波電力を供給する電力供給手段を備えているバルーン付きアブレーションカテーテル。
  12. 請求項11に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、液体送給手段により送給される液体が外筒シャフトと内筒シャフトの間のクリアランスを通るバルーン付きアブレーションカテーテル。
  13. 請求項11または12に記載のバルーン付きアブレーションカテーテルにおいて、液体送給手段によって送り込まれた液体により膨張状態にあるバルーンの内の液体をカテーテルとバルーンの間で出入りさせてバルーンの内の液体を攪拌する液体攪拌手段を備えているバルーン付きアブレーションカテーテル。
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