JP4135819B2 - オイル塗布装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、定着装置に備えられた定着部材(例えば、定着ローラまたは定着ベルト)の外周面に離型剤を塗布するためのオイル塗布装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、定着ローラとしてのヒートローラを備えた定着装置においては、未定着トナーが担持されたシートのオフセット(ヒートローラへの巻き付き)を防止するため、ヒートローラの外周面に僅かに離型剤として、例えばシリコーンオイルを塗布することが実行されている。この為、内部にシリコーンオイルが含浸されたオイル塗布ローラを用い、これをヒートローラに転接させ、このヒートローラの外周面上にシリコーンオイルをわずかな量だけ塗布するようになされている。
【0003】
ここで、このようにヒートローラにオイル塗布ローラを転接させると、ヒートローラに付着した未定着トナーが、このオイル塗布ローラに転移し、このオイル塗布ローラの外周面がトナーにより汚染される虞がある。このようにオイル塗布ローラの外周面がトナーにより汚染されると、ヒートローラの外周面に均一にシリコーンオイルが塗布されなくなり、引いては、シートのオフセット動作に悪影響が出て好ましくない。
【0004】
この為、近年、例えば特開平8ー50425号公報に示されるように、オイル塗布ローラの外周面にクリーニングブレードを接触させ、オイル塗布ローラの外周面に転移して付着したトナーを強制的に掻き落とそうとする技術が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、このようにクリーニングブレードを用いて外周面に付着したトナーを掻き落とそうとすると、かなり強い圧接力でオイル塗布ローラの外周面にクリーニングブレードを接触させなければならず、しかも、その他か威圧力を一定に、且つ、長期間に渡り保持しなければならない。
【0006】
このため、このような強い圧接力がオイル塗布ローラの回転に対して負荷として作用し、オイル塗布ローラの回転ブレーキとなる事態が発生する。この結果、オイル塗布ローラをつれ回りしようとするヒートローラとの間に周速に差が生じ、ヒートローラとオイル塗布ローラとが互いに擦れ合う事態となり、好ましくない。
【0007】
一方で、これを解決しようとすると、オイル塗布ローラを別途の回転機構で強制的に回転駆動する必要があるが、この場合には、装置の大型化を招くことになると共に、装置コストの増大を招き、好ましくなく、解決が要望されている。
【0008】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたもので、この発明の目的は、オイル塗布ローラの外周面を、確実に、且つ、安価に清浄に維持することのできるオイル塗布装置を提供することである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上述した課題を解決し、目的を達成するため、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項1の記載によれば、未定着トナーが担持された記録媒体上の未定着トナーを該記録媒体上に定着させる定着装置用のオイル塗布装置において、内部にオイルを収容し、該定着装置の定着部材に転接し、これの表面上にオイルを塗布するための、表面に多孔質状の離型層を有するオイル塗布ローラと、前記オイル塗布ローラの外周に接触し、該外周の表面に付着したトナーを除去するためのブラシ部材と、前記ブラシ部材を、前記オイル塗布ローラの外周面に所定圧力で接触するように支持する接触・支持手段と、を具備し、前記接触・支持手段は、略水平状態で固定された基板と、この基板から垂下された垂直部と、この垂直部から水平に延出した水平部とを備え、前記垂直部及び水平部は、共に板バネ部材から一体に形成され、前記オイル塗布ローラは、前記基板及び垂直部及び水平部により囲まれる空間内に配設され、前記ブラシ部材は、前記水平部上に取り付けられていることを特徴としている。
【0010】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項2の記載によれば、未定着トナーが担持された記録媒体上の未定着トナーを該記録媒体上に定着させる定着装置用のオイル塗布装置において、内部にオイルを収容し、該定着装置の定着部材に転接し、これの表面上にオイルを塗布するための、表面に多孔質状の離型層を有するオイル塗布ローラと、前記オイル塗布ローラの外周に接触し、これの表面に付着したトナーを除去するためのブラシ部材と、前記ブラシ部材を、前記オイル塗布ローラとの接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する接触・支持手段と、を具備し、前記接触・支持手段は、略水平状態で固定された基板と、この基板から垂下された垂直部と、この垂直部から水平に延出した水平部とを備え、前記垂直部及び水平部は、共に板バネ部材から一体に形成され、前記オイル塗布ローラは、前記基板及び垂直部及び水平部により囲まれる空間内に配設され、前記ブラシ部材は、前記水平部上に取り付けられていることを特徴としている。
【0011】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項3の記載によれば、未定着トナーが担持された記録媒体上の未定着トナーを該記録媒体上に定着させる定着装置用のオイル塗布装置において、内部にオイルを収容し、該定着装置の定着部材に転接し、これの表面上にオイルを塗布するための、表面に多孔質状の離型層を有するオイル塗布ローラと、前記オイル塗布ローラの外周に接触し、これの表面に付着したトナーを除去するためのブラシ部材と、前記ブラシ部材を、前記オイル塗布ローラの外周面に所定圧力で接触させると共に、該オイル塗布ローラとの接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する接触・支持手段と、を具備し、前記接触・支持手段は、略水平状態で固定された基板と、この基板から垂下された垂直部と、この垂直部から水平に延出した水平部とを備え、前記垂直部及び水平部は、共に板バネ部材から一体に形成され、前記オイル塗布ローラは、前記基板及び垂直部及び水平部により囲まれる空間内に配設され、前記ブラシ部材は、前記水平部上に取り付けられていることを特徴としている。
【0020】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項の記載によれば、前記垂直部は、前記基板の前記定着部材から離れた側の端部から垂下し、前記水平部は、前記垂直部の下端から、前記定着部材に向けて延出するように構成されていることを特徴としている。
【0021】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項の記載によれば、前記板バネ部材は、厚さ方向にバネ性を有することを特徴としている。
【0022】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項の記載によれば、前記水平部のバネ力は、前記ブラシ部材のブラシが有するバネ力よりも弱く設定されていることを特徴としている。
【0023】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項の記載によれば、前記垂直部のバネ力は、前記ブラシ部材の先端部に前記オイル塗布ローラから剥離したトナーが付着した場合に、その付着したトナーとオイル塗布ローラの外周面との摩擦係合に基づき、該ブラシ部材が前記定着部材から離間する方向に移動することを許容するに充分な大きさに設定されていることを特徴としている。
【0024】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項の記載によれば、前記垂直部の長さは、前記オイル塗布ローラと前記水平部との間の距離が、前記ブラシ部材の高さよりも短くなるように設定されていることを特徴としている。
【0025】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項の記載によれば、前記オイル塗布ローラは、芯金と、この芯金の外周に配設されたオイル保持層と、このオイル保持層の外周に巻回された離型層とを備え、前記離型層は、PTFE多孔質チューブから構成されていることを特徴としている。
【0026】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項10の記載によれば、前記PTFE多孔質チューブは、前記オイル保持層の外周に収縮した状態で被覆されていることを特徴としている。
【0027】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項11の記載によれば、前記オイル保持層は、前記芯金の外周に巻回され、オイルが含有された不織布と、この不織布の外周に巻回された合成皮革とを備えて構成されていることを特徴としている。
【0028】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項12の記載によれば、前記オイル保持層の両端には、オイル漏れ防止用のリングが配設されていることを特徴としている。
【0030】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項13の記載によれば、前記定着部材は、一方向に沿って回転駆動される定着ローラを備えることを特徴としている。
【0031】
また、この発明に係わるオイル塗布装置は、請求項14の記載によれば、前記定着部材は、一方向に沿って走行駆動される定着ベルトを備えることを特徴としている。
【0032】
【発明を実施する形態】
以下に、この発明に係わるオイル塗布装置の一実施例の構成を、添付図面を参照して以下に詳細に説明する。
【0033】
{定着装置100の説明}
先ず、図1に示すように、このオイル塗布装置10は、定着部材として定着ローラ(具体的には、ヒートローラ)を用いるヒートローラタイプの定着装置100に好適するものであり、この定着装置100としては、発熱体102を内蔵し一方向に沿って回転駆動されるヒートローラ104と、このヒートローラ104に下方から圧接されるバックアップローラ(プレスローラ)106とを備え、両ローラ104、106の間を、未定着トナーが上面に担持されたシート(以下、単に未定着シートと呼ぶ。)が、両者の回転に応じて挿通されることにより、トナーが熱圧着されてシート上に定着されるように構成されている。
【0034】
尚、図示する実施例に於いては、シートは図中左方から右方に向けて搬送され、従って、ヒートローラ104は、図中反時計方向に沿って回転駆動されるように設定されている。
【0035】
このように定着装置100は構成されているので、トナー定着時に(即ち、未定着シートの挿通時に)、このシートがヒートローラ104の外周面に付着して、ヒートローラ104の外周面に巻き付けられる(所謂、オフセット現象)虞がある。このようなシートのオフセットを防止するため、この発明のオイル塗布装置10が取り付けられ、ヒートローラ104の外周面に離型剤としてのシリコーンオイルを薄く塗布するように構成されている。
【0036】
{オイル塗布装置10の全体構成の説明}
以下に、このオイル塗布装置10を説明する。
【0037】
このオイル塗布装置10は、ヒートローラ104の軸線方向全長に渡り配設されており、取付ステイ12と、この取付ステイ12内に回転可能に配設され、ヒートローラ104の外周面に転接してこれにシリコーンオイルを塗布するためのオイル塗布ローラ14と、取付ステイ12にオイル塗布ローラ14の外周面にこれの軸方向に沿って全長に渡り接触するように取り付けられ、オイル塗布ローラ14上に付着したトナーを除去するためのブラシ部材としてのクリーニングパッド16とを備えて概略構成されている。
【0038】
以下に、このオイル塗布装置10の各構成要素を順次説明する。
【0039】
{取付ステイ12の説明}
先ず、取付ステイ12は、ヒートローラ104に対面する側面が全面的に開放されるように一部切り欠いた状態で形成されており、定着装置100の図示しないハウジングにその上面で固着されている。
【0040】
即ち、この取付ステイ12は、図2に取り出して示すように、定着装置100のハウジングに固着される基板12Aと、この基板12Aのヒートローラ104が配設された側とは反対側の端部から垂下した立ち下がり部(垂直部)12Bと、この立ち下がり部12Bの下部に規定され、水平線に対して約45度で傾斜する傾斜部12Cの先端(下端)から、ヒートローラ104に向けて略水平に延出し、この上に上述したクリーニングパッド16が取り付けられる取付部(水平部)12Dとを一体的に有する状態で、薄い板バネ部材(例えば、バネ鋼)から形成されている。
【0041】
ここで、この取付ステイ12には、図3に示すように、基板12Aから立ち下がり部12Bに掛けて、取付ステイ12の長手方向に直交する方向に沿って延出するスリット12Fが、該長手方向に沿って等間隔に多数形成されている。
【0042】
これらスリット12Fは、この取付ステイ12が定着装置100のハウジングへ固着された状態に於いて、取付部12Dに取り付けられるクリーニングパッド16の水平方向、即ち、ヒートローラ104に接離する方向に実質的に沿う偏倚動作(具体的には、立ち下がり部12Bの上端を中心とする取付部12Dの揺動運動)を許容する弾性力を弱め、より偏倚し易くするために形成されている。
【0043】
一方、上述した傾斜部12Cは、取付部12Dに取り付けられるクリーニングパッド16の上下動(具体的には、立ち下がり部12Bの下端を中心とする取付部12Dの揺動運動)を許容する弾性力を弱め、より上下動し易くするために配設されている。尚、取付ステイ12の弾性力の具体的な内容に関しては、後に、クリーニングパッド16との関連に於いて詳細に説明する。
【0044】
このように構成された取付ステイ12は、クリーニングパッド16を、オイル塗布ローラ14の外周面に所定圧力で接触させると共に、このオイル塗布ローラ14との接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する接触・支持手段を構成することになる。
【0045】
{オイル塗布ローラ14の説明}
一方、上述したオイル塗布ローラ14は、図4に示すように、金属製の丸棒から形成された芯金14Aと、この芯金14Aの外周に巻回された不織布14Bと、この不織布14Bの外周に巻回された合成皮革14Cと、この合成皮革14Cの外周に被覆されたPTFE(ポリテトラフルオロエチレン)製の多孔質チューブ14Dとを備えて構成されている。ここで、多孔質チューブ14Dの外周面が、オイル塗布ローラ14の外周面に配設される離型層を規定している。
【0046】
また、この多孔質チューブ14Dは、熱収縮材料から形成されており、合成皮革14Cの外周に緩く嵌め込まれた後に、加熱処理されることにより、熱収縮により、合成皮革14Cの外周に緊密被覆されるようになされている。
【0047】
一方、上述した不織布14Bにシリコーンオイルが含浸されており、この不織布14Bに含浸されたシリコーンオイルが、合成皮革14C及び多孔質チューブ14Dを介して離型層上に徐々に浸みだし、このオイル塗布ローラ14が転接するヒートローラ104の外周面上に、所定厚さに規制された状態で、シリコーンオイルが塗布されることになる。
【0048】
ここで、不織布14B及び合成皮革14Cの軸方向端部からシリコーンオイルが漏れ出すことを防止するため、不織布14B及び合成皮革14Cの両端には、ノーメックスフェルトのシールリング14Eが取り付けられている。そして、このシールリング14Eの脱落を防止する目的で、上述した多孔質チューブ14Dの両端は、シールリング14Eを巻き込んだ状態で被覆されている。
【0049】
尚、この一実施例に於いては、オイル塗布ローラ14は、独立して回転駆動されるのではなく、ヒートローラ104に接触した状態で、このヒートローラ104の回転に応じた連れ回りで、従動駆動されるように構成されている。しかしながら、このような構成に限定されることなく、オイル塗布ローラ14を独立した駆動機構で、ヒートローラ104の回転方向とは反対方向(この実施例に於いては、図中時計方向)に沿って同一の周速で回転駆動するように構成しても良い。
【0050】
{クリーニングパッド16の説明}
また、上述したクリーニングパッド16は、図6に示すように、オイル塗布ローラ14の軸方向に沿う一方向に沿って延出する基布16Aと、図5に示すように、この基布16A上に起毛されたブラシ16Bとを備えて構成され、この一実施例に於いては、パイル織りの織物から構成されている。
【0051】
ここで、ブラシ16Bの起毛方向は、図5に於いて上下方向、即ち、取付ステイ12の取付部12Dに直交する方向となるように規定されている。即ち、取付ステイ12の取付部12Dは、このクリーニングパッド16を、これのブラシ16Bの起毛方向に実質的に沿った状態で移動自在に支持するとと共に、実質的に直交する方向に沿っても移動自在に支持することになる。
【0052】
また、このクリーニングパッド16のブラシ16Bの先端は、略平坦に揃えられている。これにより、クリーニングパッド16は、オイル塗布ローラ14の外周面に対して僅かな幅を有して略直線状に接触する状態となる。一方、クリーニングパッド16の取付ステイ12への取付状態は、ブラシ16Bの、オイル塗布ローラ14の外周面への接触点におけるブラシ16Bの起毛方向に沿う延長線上に、このオイル塗布ローラ14の中心点が実質的に位置するように設定されている。
【0053】
ここで、図7に示すように、上述した取付ステイ12の立ち下がり部12Bの長さ、即ち、基板12Aと取付部12Cとの間の垂直方向長さ(L1;但し、図1に示す)は、オイル塗布ローラ14の最下端部と取付部12Dとの間の離間距離(L2)が、クリーニングパッド16のブラシ16Bの高さ(L3)よりも短くなるように設定されている。また、取付ステイ12の取付部12Dのバネ力は、ブラシ16B自身が有するバネ力よりも弱く設定されている。
【0054】
これにより、上述した長さの差分だけ、取付部12Dは、下方に押し下げられ、この弾性変形に基づき発生する反発弾性力により、クリーニングパッド16のブラシ16Bは、オイル塗布ローラ14の外周面に所定の圧力で弾性的に接触することになる。換言すれば、ブラシ16Bのオイル塗布ローラ14への接触圧力は、接触状態にあるブラシ16Bの先端が、実質的に直線形状を維持することができる範囲内に設定されている。
【0055】
一方、ブラシ16Bは、取付ステイ12に、オイル塗布ローラ14との接触点(C)を中心として、このオイル塗布ローラ14の回転方向に関して上流側の部分の長さ(D1)が、下流側の部分の長さ(D2)より長くなるように初期設定された状態で、支持されている。ここで、取付ステイ12の立ち下がり部12Bのバネ力は、クリーニングパッド16のブラシ16Bの先端部にオイル塗布ローラ14から剥離したトナーが付着した場合に、その付着したトナーとオイル塗布ローラ14の外周面との摩擦係合に基づき、クリーニングパッド16がヒートローラ104から離間する方向に移動力を受け、このクリーニングパッド16が取り付けられた取付部12Dが同方向に移動することを許容するに充分な大きさ、即ち、きわめて小さなバネ力となるように設定されている。
【0056】
{動作の説明}
以上のように構成されるオイル塗布装置10において、オイル塗布ローラ124の外周面をトナーによる汚染から防止するためのクリーニング動作を以下に説明する。
【0057】
定着装置100に於いて定着動作が繰り返し実行されると、シートの表面に担持された未定着トナーが、ヒートローラ104とプレスローラ106との間を挿通されて加熱及び加圧による定着動作を受けている間に、その一部がヒートローラ104の外周面に付着し、この付着したトナーが、更に、オイル塗布ローラ14の外周面に転着する場合がある。このようにオイル塗布ローラ14の外周面がトナーにより汚染されると、シリコーンオイルのヒートローラ104への塗布状態が不均一となり、シートのオフセット状態が不良となる虞がある。
【0058】
しかしながら、この一実施例に於いては、仮に、オイル塗布ローラ14の外周面がトナーにより汚染されたとすると、このオイル塗布ローラ14の外周面に付着したトナーは、オイル塗布ローラ14の図中時計方向の回転に伴い、クリーニングパッド16のブラシ16Bとオイル塗布ローラ14との接触部位に向けてもたらされることになる。
【0059】
ここで、クリーニングパッド16のブラシ16Bとオイル塗布ローラ14との接触部位に至ったトナーは、ブラシ16Bの先端によりオイル塗布ローラ14の外周面から掻き落とされ、オイル塗布ローラ14の外周面は常にトナーの付着していない清浄な状態に維持されることになる。
【0060】
一方、ブラシ16Bの先端にトナーが付着していくと、ブラシ16Bの先端に付着したトナーとオイル塗布ローラ14の外周面とが接触する状態となり、この状態のままでは、トナーの書き落とし効率がきわめて低下し、両者の間をオイル塗布ローラ14の外周面に付着したトナーが通り抜けて、オイル塗布ローラ14の外周面を清浄化することができない事態となる可能性がある。
【0061】
しかしながら、この実施例に於いては、ブラシ16Bの先端に付着したトナーとオイル塗布ローラ16の外周面との摩擦係合により、クリーニングパッド16は図中左方に移動させる方向、即ち、クリーニングパッド16が取り付けられた取付部12Dを、オイル塗布ローラ16の回転方向に沿ってこれの下流側に向けて偏倚させる力が作用する。この摩擦係合力により、上述したように、取付ステイ12の立ち下がり部12Bのバネ力がきわめて小さく設定されているので、取付部12Dは、ヒートローラ104から離間する方向に偏倚することになる。
【0062】
この結果、オイル塗布ローラ14の外周面には、常に、新しいブラシ16Bの先端が接触する状態となり、従って、クリーニングパッド16における清浄機能が、常に発揮される状態となる。このようにして、オイル塗布ローラ145の外周面は、常時、トナーの汚染から防止され、トナーの付着に対して清浄化された状態を良好に維持されることになる。
【0063】
この発明は上述した一実施例の構成に限定されることなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲で種々変形可能である。
【0064】
例えば、上述した一実施例に於いては、取付ステイ12は、クリーニングパッド16をオイル塗布ローラ14の外周面に所定圧力で接触させると共に、オイル塗布ローラ14との接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する機能を固有に有するように構成されているが、この発明は、このような構成に限定されることなく、
(1)クリーニングパッド16をオイル塗布ローラ14の外周面に所定圧力で接触させる機能のみを有し、オイル塗布ローラ14の接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する機能を有していなくても良いし、
(2)クリーニングパッド16をオイル塗布ローラ14との接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する機能のみを有し、クリーニングパッド16をオイル塗布ローラ14の外周面に所定圧力で接触させる機能を有していなくても良い。
【0065】
(1)の場合、クリーニングパッド16をオイル塗布ローラ14の接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する機能は、例えば、基部16Aと立ち下がり部16Bとの間をヒンジ連結し、両者の間にトーションバネを介設して、図1に於いて立ち下がり部16Bが反時計方向に回動偏倚するように構成しても良いし。
【0066】
一方、(2)の場合、クリーニングパッド16をオイル塗布ローラ14の外周面に所定圧力で接触させる機能は、例えば、クリーニングパッド16を弾性部材、例えば、厚さ方向に弾性変形可能なスポンジを介して取り付け部12D上に取り付けるようにし、このスポンジを弾性変形させた状態でブラシ16Bをオイル塗布ローラ14の外周面に当接させるように構成しても良い。
【0067】
また、上述した一実施例に於いては、クリーニングパッド16としてパイル織りの織物を用いるように説明したが、この発明は、このような構成に限定されることなく、要は、基布とこの基布から起毛したブラシとを有する構成であれば、何れのものをも利用することができることは言うまでもない。
【0068】
また、上述した一実施例に於いては、定着部材として一方向に沿って回転駆動される定着ローラ(例えば、ヒートローラ)を用いる場合につき説明したが、この発明は、このような構成に限定されることなく、例えば、定着部材として一方向に沿って走行駆動される定着ベルトを用いる場合でも、同様に適用できることは言うまでもない。
【0069】
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明に係わるオイル塗布装置の一実施例の構成を概略的に示す正面断面図である。
【図2】図1に示すオイル塗布装置に備えられる取付ステイを取り出して示す正面断面図である。
【図3】図2に示す取付ステイを全体的に示す斜視図である。
【図4】図1に示すオイル塗布装置に備えられるオイル塗布ローラを示す断面図である。
【図5】図1に示すオイル塗布装置に備えられるクリーニングパッドを取付ステイに取り付けた状態でを示す正面図である。
【図6】図5に示すクリーニングパッドをA−A線に沿って切断した状態で示す断面図である。
【図7】クリーニングパッドとオイル塗布ローラとの接触状態を示す正面図である。
【符号の説明】
10 オイル塗布装置
12 取付ステイ
12A 基板
12B 立ち下がり部(垂直部)
12C 傾斜部
12D 取付部(水平部)
14 オイル塗布ローラ
14A 芯金
14B 不織布
14C 合成皮革
14D 多孔質チューブ
14E シールリング
16 クリーニングパッド
16A 基布
16B ブラシ
100 定着装置
102 発熱源
104 ヒートローラ
106 バックアップローラ(プレスローラ)

Claims (14)

  1. 未定着トナーが担持された記録媒体上の未定着トナーを該記録媒体上に定着させる定着装置用のオイル塗布装置において、
    内部にオイルを収容し、該定着装置の定着部材に転接し、これの表面上にオイルを塗布するための、表面に多孔質状の離型層を有するオイル塗布ローラと、
    前記オイル塗布ローラの外周に接触し、該外周の表面に付着したトナーを除去するためのブラシ部材と、
    前記ブラシ部材を、前記オイル塗布ローラの外周面に所定圧力で接触するように支持する接触・支持手段と、を具備し、
    前記接触・支持手段は、略水平状態で固定された基板と、この基板から垂下された垂直部と、この垂直部から水平に延出した水平部とを備え、
    前記垂直部及び水平部は、共に板バネ部材から一体に形成され、
    前記オイル塗布ローラは、前記基板及び垂直部及び水平部により囲まれる空間内に配設され、
    前記ブラシ部材は、前記水平部上に取り付けられていることを特徴とするオイル塗布装置。
  2. 未定着トナーが担持された記録媒体上の未定着トナーを該記録媒体上に定着させる定着装置用のオイル塗布装置において、
    内部にオイルを収容し、該定着装置の定着部材に転接し、これの表面上にオイルを塗布するための、表面に多孔質状の離型層を有するオイル塗布ローラと、
    前記オイル塗布ローラの外周に接触し、これの表面に付着したトナーを除去するためのブラシ部材と、
    前記ブラシ部材を、前記オイル塗布ローラとの接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する接触・支持手段と、を具備し、
    前記接触・支持手段は、略水平状態で固定された基板と、この基板から垂下された垂直部と、この垂直部から水平に延出した水平部とを備え、
    前記垂直部及び水平部は、共に板バネ部材から一体に形成され、
    前記オイル塗布ローラは、前記基板及び垂直部及び水平部により囲まれる空間内に配設され、
    前記ブラシ部材は、前記水平部上に取り付けられていることを特徴とするオイル塗布装置。
  3. 未定着トナーが担持された記録媒体上の未定着トナーを該記録媒体上に定着させる定着装置用のオイル塗布装置において、
    内部にオイルを収容し、該定着装置の定着部材に転接し、これの表面上にオイルを塗布するための、表面に多孔質状の離型層を有するオイル塗布ローラと、
    前記オイル塗布ローラの外周に接触し、これの表面に付着したトナーを除去するためのブラシ部材と、
    前記ブラシ部材を、前記オイル塗布ローラの外周面に所定圧力で接触させると共に、該オイル塗布ローラとの接触点における接線方向に沿って移動可能に支持する接触・支持手段と、を具備し、
    前記接触・支持手段は、略水平状態で固定された基板と、この基板から垂下された垂直部と、この垂直部から水平に延出した水平部とを備え、
    前記垂直部及び水平部は、共に板バネ部材から一体に形成され、
    前記オイル塗布ローラは、前記基板及び垂直部及び水平部により囲まれる空間内に配設され、
    前記ブラシ部材は、前記水平部上に取り付けられていることを特徴とするオイル塗布装置。
  4. 前記垂直部は、前記基板の前記定着部材から離れた側の端部から垂下し、
    前記水平部は、前記垂直部の下端から、前記定着部材に向けて延出するように構成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のオイル塗布装置。
  5. 前記板バネ部材は、厚さ方向にバネ性を有することを特徴とする請求項1〜3の何れか1項に記載のオイル塗布装置。
  6. 前記水平部のバネ力は、前記ブラシ部材のブラシが有するバネ力よりも弱く設定されていることを特徴とする請求項に記載のオイル塗布装置。
  7. 前記垂直部のバネ力は、前記ブラシ部材の先端部に前記オイル塗布ローラから剥離したトナーが付着した場合に、その付着したトナーとオイル塗布ローラの外周面との摩擦係合に基づき、該ブラシ部材が前記定着部材から離間する方向に移動することを許容するに充分な大きさに設定されていることを特徴とする請求項に記載のオイル塗布装置。
  8. 前記垂直部の長さは、前記オイル塗布ローラと前記水平部との間の距離が、前記ブラシ部材の高さよりも短くなるように設定されていることを特徴とする請求項に記載のオイル塗布装置。
  9. 前記オイル塗布ローラは、芯金と、この芯金の外周に配設されたオイル保持層と、このオイル保持層の外周に巻回された離型層とを備え、
    前記離型層は、PTFE多孔質チューブから構成されていることを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載のオイル塗布装置。
  10. 前記PTFE多孔質チューブは、前記オイル保持層の外周に収縮した状態で被覆されていることを特徴とする請求項に記載のオイル塗布装置。
  11. 前記オイル保持層は、前記芯金の外周に巻回され、オイルが含有された不織布と、この不織布の外周に巻回された合成皮革とを備えて構成されていることを特徴とする請求項に記載のオイル塗布装置。
  12. 前記オイル保持層の両端には、オイル漏れ防止用のリングが配設されていることを特徴とする請求項に記載のオイル塗布装置。
  13. 前記定着部材は、一方向に沿って回転駆動される定着ローラを備えることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載のオイル塗布装置。
  14. 前記定着部材は、一方向に沿って走行駆動される定着ベルトを備えることを特徴とする請求項1乃至12の何れか1項に記載のオイル塗布装置。
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