JP4134719B2 - 電源システムの遮断制御方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両に搭載される電源システムに関し、特に、電源システムを無電弧開放する技術および電源システムの信号線に関する複数の故障から一つの故障を判定する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
車両には、補機に電力を供給するための電源として、12V、24Vなどのバッテリが搭載されている。近年、いわゆるハイブリッド車両あるいは電気自動車のように駆動力を電動機から取り出す車両も徐々に普及しており、また、車両の電子制御化がさらに進められてきたこともあり、より高電圧な(たとえば36Vの)バッテリが搭載されるようになってきた。
【0003】
このように高電圧の電源が使用可能になると、補機をより最適に駆動することができる一方、電気回路における異常(たとえば、断線、短絡等)に備えた安全機能の必要性も増している。たとえば、高電圧電流による機器への損傷を防ぐための機能、あるいは電弧を発生させることなく電気回路を遮断する機能が、一層求められている。
【0004】
特開平10−271603号公報(特許文献1)は、そのような安全機能として、過電流によるバッテリの損傷と回路遮断時における発電超過による電子機器の損傷とを防止する機能を有する電気自動車を開示する。この電気自動車は、走行用モータと、走行用モータに電力を供給するバッテリと、走行用モータとバッテリとの間の電力の変換を制御する制御回路と、ブレーカと、過電流が検出されると信号を出力する出力回路と、その信号が出力されると走行用モータの駆動および走行用モータからバッテリへの回生出力を停止する回路と、過電流の供給を遮断するようにブレーカを制御する制御回路とを含む。
【0005】
この電気自動車によると、走行中に電子機器の異常が原因で過電流が検出されると、走行用モータの駆動およびバッテリに対する回生が停止される。その回生が停止された後にブレーカが遮断されるので、過電流は電子機器に流れなくなるとともに、放電先がない電圧の発生を防止することができる。これにより、バッテリの損傷と電子機器の損傷とが防止される。
【0006】
【特許文献1】
特開平10−271603号公報
【0007】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、特許文献1に開示された電気自動車によると、遮断される電気回路は1系統のみであるため、電気回路が2系統以上ある場合にはそのまま適用できないという問題がある。
【0008】
すなわち、複数の電気回路が電源を共有する場合、それぞれの電気回路には電子機器およびブレーカが接続されている。各電子機器はそれぞれの制御装置により制御されるため、異常時には各制御装置がそれぞれのブレーカを遮断することになる。しかし、その遮断は別々に制御されるため、遮断のタイミングが揃わず、結果として、高電圧による電弧を発生させることなく回路を遮断する、いわゆる無電弧開放を実行できなくなるという問題があった。
【0009】
本発明は、上述の課題を解決するためになされたものであって、その目的は、複数の電気回路が電源を共有する電源システムにおいて無電弧開放を実行することができる遮断制御方法およびその電源システムの信号線に関する故障を判定することができる故障判定方法を提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段】
第1の発明に係る遮断制御方法は、電源システムに関する異常を検出する検出ステップと、異常が検出されると、発電機からの電力の供給を停止する停止ステップと、異常が検出されると、電子機器の回路の遮断を電子機器に指令する指令ステップと、電子機器の回路の遮断を実行する実行ステップと、電力の供給が停止され、かつ、電子機器の回路の遮断が実行されると、遮断器の開放を実行する開放ステップとを含む。
【0011】
第1の発明によると、遮断制御方法は、車両に搭載される電源システムの遮断を制御する。その電源システムには、電源と遮断器と発電機と電子機器とが含まれる。電源は、たとえば12V、24V、36V等のバッテリである。遮断器は、たとえば電源と電気回路との接続および開放を制御するメインリレーである。発電機は、たとえばモータジェネレータである。電子機器は、たとえばエアコンインバータ、電動パワーステアリングシステム等である。検出ステップにより、電源システムに関する異常が検出されると、停止ステップにて、発電機からの電力の供給が停止される。たとえば発電が中止される。あるいは発電機と電源システムとの接続が遮断される。また、その異常が検出されると、指令ステップにて、電子機器の回路の遮断が電子機器に指令され、実行ステップにて、その遮断が実行される。電力の供給が停止され、さらに電子機器の回路の遮断が実行されると、開放ステップにて、遮断器の開放が実行される。このようにすると、遮断器を開放するまでに、発電機からの電力の供給が停止されるので、不要な電圧が電源システムに発生しない。また、遮断器を開放するまでに、電子機器の回路が遮断されているので、異常時に電流が電子機器に流入することが防止される。したがって、複数の遮断回路(すなわち遮断器と電子機器内の遮断回路)を含む電源システムは、電弧を発生することなく開放される。これにより、複数の電気回路が電源を共有する電源システムにおいて無電弧開放を実行することができる遮断制御方法を提供することができる。
【0012】
第2の発明に係る遮断制御方法は、第1の発明の構成に加えて、高電圧の電源を含む電源システムの遮断を制御する。
【0013】
第2の発明によると、複数の電気回路が高電圧電源を共有する電源システムにおいて無電弧開放を実行することができる。
【0014】
第3の発明に係る遮断制御方法は、第1または第2の発明の構成に加えて、エアコンインバータを含む電源システムの遮断を制御する。
【0015】
第3の発明によると、電源が複数の電気回路に共有され、その電気回路の一つにエアコンインバータが含まれる電源システムにおいて、無電弧開放を実行することができる。
【0016】
第4の発明に係る故障判定方法は、電源システムに関する異常を検出する検出ステップと、異常が検出されると、第1の制御装置が電子機器の回路の遮断を指令する指令ステップと、第2の制御装置が、第1の制御装置から信号を受信するステップと、受信した信号に基づいて、電子機器の状態を検出する検出ステップと、電子機器の状態を認識する認識ステップと、検出された状態および認識された状態に基づいて、信号線に関する複数の故障から一つの故障を判定する故障判定ステップとを含む。
【0017】
第4の発明によると、故障判定方法は、車両に搭載される電源システムの信号線に関する故障(たとえば、短絡、断線など)を判定する。その電源システムは、発電機(たとえばモータジェネレータ)、電子機器(たとえばエアコンインバータ、電動パワーステアリング装置その他の機器)、その発電機を制御する第1の制御装置、およびその電子機器を制御する第2の制御装置を含む。この故障判定方法の検出ステップにて、電源システムに関する異常が検出されると、指令ステップにて、第1の制御装置は電子機器の回路の遮断を指令する。受信ステップにて、第2の制御装置は、第1の制御装置が電子機器に出力した信号を受信する。検出ステップにて、第2の制御装置は、その信号に基づいて電子機器の状態を検出する。認識ステップにて、第2の制御装置は、電子機器から受信した信号に基づいて電子機器の状態を認識する。この検出された状態あるいは認識された状態とは、たとえば、電子機器の回路が接続されている状態、あるいは、その回路が遮断されている状態などである。故障判定ステップにて、第2の制御装置は、検出された状態および認識された状態に基づいて、複数の故障から一つの故障を判定する。たとえば、これらの状態が不整合である(すなわち、それぞれ異なる状態である)場合、その信号線は接地短絡する故障であると判定される。これらの状態が整合している(すなわち、それぞれ同じ状態を示している)場合、その信号線はその他の故障であると判定される。このように、第1の制御装置からの信号および電子機器からの信号に基づいて検出される電子機器の状態を比較することにより、第1の制御装置と電子機器とを接続する信号線に関する故障を判定することができる。これにより、複数の電源回路が電源を共有する電源システムにおいて信号線に関する故障を判定することができる故障判定方法を提供することができる。
【0018】
第5の発明に係る故障判定方法は、第4の発明の構成に加えて、故障判定ステップは、検出された状態と認識された状態とが不整合であるとき、第1の信号線は接地短絡する故障であると判定するステップを含む。
【0019】
第5の発明によると、故障判定方法は、第1の信号線の信頼性が第2の信号線の信頼性よりも下回る電源システムにおいて、第1の信号線が接地短絡する故障であることを判定する。ここで、第1の信号線は、第1の制御装置と電子機器とを接続するケーブル、たとえば銅線である。第2の信号線は、電子機器と第2の制御装置とを接続する、たとえばシリアル通信可能なワイヤハーネスである。このような電源システムにおいて、検出された状態と認識された状態とが不整合であるとき、故障判定ステップにて、第1の信号線は接地短絡する故障であると判定される。このようにして電源システムの信号線に関する故障を判定することができる。
【0020】
第6の発明に係る故障判定方法は、第4の発明の構成に加えて、故障判定ステップは、検出された状態と認識された状態とが整合すると、第1の信号線は接地短絡する故障と異なる故障であると判定するステップを含む。
【0021】
第6の発明によると、故障判定方法は、第1の信号線の信頼性が第2の信号線の信頼性よりも下回る電源システムにおいて、第1の信号線が接地短絡する故障と異なる故障を判定する。ここで、第1の信号線は、第1の制御装置と電子機器とを接続するケーブル、たとえば銅線である。第2の信号線は、電子機器と第2の制御装置とを接続する、たとえばシリアル通信可能なワイヤハーネスである。このような電源システムにおいて、検出された状態と認識された状態とが整合すると、故障判定ステップにて、第1の信号線は接地短絡する故障と異なる故障(たとえば断線する故障、あるいは電源システムの電源に短絡する故障)であると判定される。このようにして電源システムの信号線に関する故障を判定することができる。
【0022】
第7の発明に係る故障判定方法は、第6の発明の構成に加えて、判定ステップは、第1の信号線が電源短絡する故障および第1の信号線が断線する故障のいずれかを判定するステップを含む。
【0023】
第7の発明によると、第1の信号線が断線する故障および第1の信号線が電源システムの電源に短絡する故障のいずれかを判定することができる。
【0024】
第8の発明に係る故障判定方法は、第4〜7のいずれかの発明の構成に加えて、高電圧の電源を含む電源システムにおける故障を判定する。
【0025】
第8の発明によると、高電圧の電源を含む電源システムにおいて、信号線に関する故障を判定することができる。
【0026】
第9の発明に係る故障判定方法は、第4〜7のいずれかの発明の構成に加えて、エアコンインバータを含む電源システムにおける故障を判定する。
【0027】
第9の発明によると、エアコンインバータを含む電源システムにおいて、エアコンインバータと第1の制御装置とを接続する信号線に関する故障を判定することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照しつつ、本発明の実施の形態について説明する。以下の説明では、同一の部品には同一の符号を付してある。それらの名称および機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明は繰返さない。
【0029】
<第1の実施の形態>
図1を参照して、本発明の第1の実施の形態に係る遮断制御方法が使用される電源システム1000について説明する。この電源システム1000は、エンジンとモータとにより駆動力を発生する、いわゆるハイブリッド車両に搭載される。
【0030】
図1に示すように、電源システム1000は、HV_ECU(Hybrid Vehicle_Electronic Control Unit)100、SMR(System Main Relay)120、モータジェネレータインバータ(以下「モータジェネレータ」をMGと表わす。)130、第1のMG140、第2のMG142、高電圧電源160、低電圧電源170、ACインバータ200、およびAC(Air Conditioner)_ECU400を含む。高電圧電源160は、たとえば36Vのバッテリである。低電圧電源170は、たとえば12Vのバッテリである。
【0031】
HV_ECU100は、信号線102を介してMGインバータ130に接続される。HV_ECU100は、信号線104を介してACインバータ200に接続される。HV_ECU100は、信号線110を介してSMR120のコントローラ(図示しない)に接続される。AC_ECU400は、信号線106を介してACインバータ200に接続される。AC_ECU400は、信号線108を介してHV_ECU100に接続される。ここで、信号線106および信号線108は、車両における多重通信(たとえばシリアル通信)を行なうことができる、データ通信の信頼性が高い信号線(たとえばワイヤハーネス)である。このような信号線により、電源システム1000の省線化が図られるとともに、膨大な量の信号を的確に伝送することができる。
【0032】
HV_ECU100は、第1のIG(Ignition)180を介して接地される。AC_ECU400は、第2のIG190を介して接地される。
【0033】
高電圧電源160は、SMR120を介してMGインバータ130およびACインバータ200に電力を供給する。低電圧電源170は、HV_ECU100、AC_ECU400その他の電子機器(図示しない)に電力を供給する。また、低電圧電源170は、専用の発電機(図示しない)により、あるいは、高電圧電源160からの高電圧電流をコンバータ(図示しない)により降圧して得られる低電圧電流により充電される。
【0034】
SMR120は、高電圧電源160を含む電気回路の接続および遮断を行なう。この接続および遮断は、信号線110を介して受信するHV_ECU100からの指令に基づいて行なわれる。
【0035】
MGインバータ130は、高電圧電源160からの直流電流を所定の交流電流に変換して、その電流を第1のMG140と第2のMG142とに供給する。MGインバータ130は、信号線102を介して受信するHV_ECU100からの指令に基づいて制御される。
【0036】
ACインバータ200は、高電圧電源160からの直流電流を所定の交流電流に変換して、その電流をAC駆動モータ150に供給する。ACインバータ200は、信号線104を介して受信するHV_ECU100からの指令と、信号線106を介して受信するAC_ECU400からの指令とのいずれかに基づいて制御される。
【0037】
第1のMG140および第2のMG142は、所定の条件が成立すると駆動力(トルク)を発生あるいは増加する。たとえば、車両の運転者による加速要求が検知されると、第1のMG140および第2のMG142はトルクを増加し、車両は加速する。第1のMG140および第2のMG142は、車両が減速しているとき、回生制動により発電する。このように発電された電力がMGインバータ130を介して高電圧電源160に供給されると、高電圧電源160は充電される。
【0038】
AC駆動モータ150は、ACインバータ200から供給される交流電流により動力を発生し、車両の空調装置、いわゆるエアコンのコンプレッサ(図示しない)を駆動する。
【0039】
図2を参照して、本実施の形態に係るACインバータ200の構成について説明する。図2に示すように、ACインバータ200は、CPU(Central Processing Unit)210、信号入力部220、信号出力部230、インバータ部240、および遮断回路250を含む。CPU210は、制御回路212および論理演算回路214を含む。
【0040】
CPU210には、信号入力部220からの制御信号が入力される。この制御信号は、AC_ECU400がAC駆動モータ150の作動を変更するための指示信号、AC_ECU400によるACインバータ200の回路の遮断指示信号、HV_ECU100によるACインバータ200の回路の遮断指示信号などである。制御回路212は、これらの信号に基づいて、後述するACインバータ200内の他の回路あるいはAC駆動モータ150を制御する。また、論理演算回路214は、入力された信号に基づいて所定の論理演算を行なう。この論理演算には、論理和の算出などが含まれる。
【0041】
信号入力部220には、HV_ECU100およびAC_ECU400からの信号が入力される。信号出力部230は、信号線106を介してAC_ECU400に接続され、CPU210からの制御信号を出力する。
【0042】
インバータ部240は、高電圧電源160から供給される直流電流を交流電流に変換して、その交流電流をAC駆動モータ150に供給する。遮断回路250は、制御回路212からの制御信号に基づいてACインバータ200の内部の回路を遮断する。
【0043】
図3を参照して、本実施の形態に係る遮断制御方法を実現するプログラムの制御構造を、フローチャートに基づいて説明する。
【0044】
ステップ(以下「ステップ」をSと表わす。)302にて、HV_ECU100は、電源システム1000の異常を検知する。この検知は、電源システム1000の各部に設けられたセンサ(図示しない)からの信号に基づいて行なわれる。検知される異常には、たとえば電源システム1000における信号線の断線、短絡、あるいは第1のMG140あるいは第2のMG142からの過大な放電等が含まれる。
【0045】
S304にて、HV_ECU100は、第1のMG140および第2のMG142の停止をMGインバータ130に指令する。これにより、第1のMG140および第2のMG142に対する交流電流の供給が停止され、これらのMGは停止する。また、第1のMG140あるいは第2のMG142が発電している場合には、高電圧電源160の充電が行なわれなくなる。
【0046】
S306にて、HV_ECU100は、ACインバータ200の停止を指令する。この指令は、信号線104を介してACインバータ200に送信されるとともに、信号線108を介してAC_ECU400に送信される。これにより、AC_ECU400は、自己の内部に保持する、ACインバータ200の状態に関するデータを、HV_ECU100からの出力指令が表わすデータに同期させることができる。
【0047】
S308にて、ACインバータ200のCPU210は、HV_ECU100からの指令に基づいて、遮断回路250に遮断を実行させる。これにより、ACインバータ200の内部の回路が遮断される。その結果、AC駆動モータ150に対する交流電流の供給が停止され、AC駆動モータ150は停止する。
【0048】
S310にて、HV_ECU100は、SMR120の遮断を指令する。すなわち、SMR120を開放するための信号がSMR120のコントローラ(図示しない)に送信され、SMR120の遮断が実行される。
【0049】
以上の構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る遮断制御方法が使用される電源システム1000の動作について説明する。
【0050】
電源システム1000において異常が検知されると(S302)、HV_ECU100は、MGインバータ130に第1のMG140および第2のMG142の停止の指令を出力する(S304)。これにより、第1のMG140および第2のMG142の駆動が停止し、これらのMGによる発電が行なわれなくなる。
【0051】
HV_ECU100がACインバータ200の遮断を指令すると(S306)、ACインバータ200のCPU210は、遮断回路250による遮断を実行する(S308)。これにより、高電圧電源160とAC駆動モータ150との接続が遮断される。
【0052】
HV_ECU100がSMR120の遮断を指令すると(S310)、SMR120はコントローラ(図示しない)により開放される。この開放のとき、第1のMG140および第2のMG142による発電は行なわれていないので、SMR120は無電弧開放される。
【0053】
以上により、本実施の形態に係る遮断制御方法によると、電源システム1000において異常が検知された場合には、HV_ECU100は、MGインバータ130の内部の回路とACインバータ200の内部の回路とを遮断した後に、SMR120を開放する。このようにすると、電源を共有する複数の電気回路(すなわち、ACインバータ200を含む回路、MGインバータ130を含む回路)が別々の制御装置(すなわち、AC_ECU400、HV_ECU100)により制御されていても、電弧を発生させることなくSMR120を開放することができる。これにより、複数の電気回路が電源を共有する電源システムにおいて無電弧開放を実行することができる遮断制御方法を提供することができる。
【0054】
<第2の実施の形態>
以下、本発明の第2の実施の形態について説明する。なお本実施の形態に係る故障判定方法が使用される電源システムは、前述の第1の実施の形態に係る電源システム1000(図1)と同じハードウェア構成を有する。それらの機能も同じである。したがって、それらについての詳細な説明はここでは繰返さない。
【0055】
図4を参照して、本実施の形態に係る故障判定方法が使用されるAC_ECU400の構成について説明する。図4に示すように、AC_ECU400は、入力回路410、認識回路420、検出回路430、判定回路440、および出力回路450を含む。
【0056】
入力回路410には、図1に示された信号線106,108が接続される。認識回路420および検出回路430には、入力回路410からの信号が入力される。判定回路440には、認識回路420および検出回路430からの信号が入力される。出力回路450には、判定回路からの信号が入力される。この出力回路450には、車両の故障診断システムに含まれるメモリ(図示しない)への信号線(図示しない)が接続される。
【0057】
図5を参照して、本実施の形態に係る故障判定方法を実現するプログラムの制御構造を、フローチャートに基づいて説明する。
【0058】
S502にて、AC_ECU400は、HV_ECU100から信号を受信する。この信号には、指令信号が含まれている。ここで指令信号とは、HV_ECU100からACインバータ200に送信された、ACインバータ200を制御するための信号をいう。この指令信号には、ACインバータ200の回路を遮断させる指令が含まれる。
【0059】
S504にて、AC_ECU400は、S502にて受信した信号に基づいてACインバータ200の状態を検出する(以下、この検出された状態を「状態A」という)。この状態には、ACインバータ200の回路が接続している状態あるいは開放されている状態が含まれる。
【0060】
S506にて、AC_ECU400は、ACインバータ200から信号を受信する。この信号には、ACインバータ200の状態を表わす信号が含まれている。この状態には、ACインバータ200の回路が接続している状態もしくは開放されている状態、またはACインバータ200の内部における電流もしくは電圧の値などが含まれる。
【0061】
S508にて、AC_ECU400は、S506にて受信した信号に基づいてACインバータ200の状態を認識する(以下、この認識された状態を「状態B」という)。
【0062】
S510にて、AC_ECU400は、状態Aと状態Bとが不整合であるか否かを判断する。この判断は、状態Aを表わすデータと状態Bを表わすデータとが不一致であるか否かに基づいて行なわれる(すなわち、これらのデータが不一致であるとき、状態Aと状態Bとは不整合であると判断される)。状態Aと状態Bとが不整合であるとき(S510にてYES)、処理はS512に移される。そうでないとき(S510にてNO)、処理はS514に移される。
【0063】
S512にて、AC_ECU400は、信号線104がGND(Ground)ショート(すなわち接地短絡)する故障であると判定する。
【0064】
S514にて、AC_ECU400は、その他の故障であると判定する。その他の故障には、断線、電源ショート等が含まれる。
【0065】
S516にて、AC_ECU400は、判定結果を出力する。この出力先は、たとえば故障診断システムに含まれるメモリ(図示しない)あるいは運転席のダッシュボードに設けられる警告灯(図示しない)などである。
【0066】
以上の構造およびフローチャートに基づく、本実施の形態に係る故障判定方法が使用される電源システムの動作について説明する。
【0067】
車両の走行中に、AC_ECU400は、HV_ECU100から信号を受信すると(S502)、その信号に含まれている、HV_ECU100がACインバータ200に出力した指令信号に基づいて、ACインバータ200の状態(状態A)を検出する(S504)。AC_ECU400は、ACインバータ200から信号を受信すると(S506)、その信号に基づいてACインバータ200の状態(状態B)を認識する(S508)。
【0068】
検出された状態Aと認識された状態Bとが不整合であるとき(S510にてYES)、AC_ECU400は、信号線104がGNDショートする故障であると判定する(S512)。その後、その判定結果が出力され(S516)、必要な処置が促される。
【0069】
以上により、本実施の形態に係る故障判定方法によると、2つの制御装置(すなわち、HV_ECU100とACインバータ200)からの各信号に基づいて取得したACインバータ200の状態(すなわち、状態Aと状態B)の不整合を検出することにより、HV_ECU100とACインバータ200とを接続する信号線104がGNDショートする故障であるか否かを判定することができる。このようにすると、SMR120を無電弧開放させるために、HV_ECU100とACインバータ200との間に設けられた信号線104に関する故障を判定することができる。これにより、無電弧開放を実行する電源システムにおける故障を判定することができる故障判定方法を提供することができる。
【0070】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施の形態に係る遮断制御方法および第2の実施の形態に係る故障判定方法が使用される電源システムの概略図である。
【図2】 本発明の第1の実施の形態に係るACインバータの構成を表わすブロック図である。
【図3】 本発明の第1の実施の形態に係る遮断制御方法を実現するプログラムの制御構造を表わすフローチャートである。
【図4】 本発明の第2の実施の形態に係る故障判定方法が使用されるAC_ECUの構成を表わすブロック図である。
【図5】 本発明の第2の実施の形態に係る故障判定方法を実現するプログラムの制御構造を表わすフローチャートである。
【符号の説明】
100 HV_ECU、102,104,106,108,110 信号線、120 SMR、130 MGインバータ、140 第1のMG、142 第2のMG、150 AC駆動モータ、160 高電圧電源、170 低電圧電源、180 第1のIG、190 第2のIG、200 ACインバータ、210 CPU、400 AC_ECU、1000 電源システム。
Claims (3)
- 車両に搭載される電源システムの遮断を制御する遮断制御方法であって、前記電源システムは、電源と、発電機と、前記電源に対して前記発電機と並列に接続される電子機器と、前記電源から前記発電機および前記電子機器への電力供給を遮断するための遮断器と、前記発電機を制御する第1の制御装置と、前記電子機器を制御する第2の制御装置とを含み、
前記遮断制御方法は、
前記第1の制御装置が、前記電源システムに関する異常を検出する検出ステップと、
前記異常が検出されると、前記第1の制御装置が、前記発電機の運転を停止させるための停止指令を生成して前記発電機へ出力することにより、前記発電機からの電力の供給を停止する停止ステップと、
前記異常が検出されると、前記第1の制御装置が、前記電子機器の回路を遮断させるための遮断指令を生成して前記遮断指令を前記電子機器へ出力する指令ステップと、
前記第1の制御装置から受信した前記遮断指令に従って、前記電子機器の回路の遮断を実行する実行ステップと、
前記電力の供給が停止され、かつ、前記電子機器の回路の遮断が実行されると、前記第1の制御装置が、前記遮断器の開放を実行する開放ステップとを含む、遮断制御方法。 - 前記電源の出力電圧は、前記第1および第2の制御装置の電源電圧よりも高い、請求項1に記載の遮断制御方法。
- 前記電子機器はエアコンインバータである、請求項1または2に記載の遮断制御方法。
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