JP4134071B2 - スロットマシン - Google Patents
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Description
このように形成されたスロットマシンにおいては、図柄の視認性が高まる等の利点がある一方、扉が垂直に取り付けられているものと比べ、開扉時の扉の重心が後方に移動しやすいので、扉を開けて作業等する際に、扉が自重で自然に閉まってしまうという問題点があった。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明は、上記した従来の技術の有する問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、本体キャビネットの正面が奥行き方向上側に傾斜しており、前扉が上下に二分割された遊技機において、前扉を段階的に開閉可能とし、扉を開けて行う作業時に扉が自然に閉じてしまうことがなく、作業性、安全性に優れたスロットマシンを提供しようとするものである。
請求2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、台交換の際、交換不要な部分はそのまま再利用することができ、資源の有効利用を図りつつ、経済性、機能性に優れた分離型スロットマシンを提供することを目的とする。
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、交換部分の取り付け取り外しの手間がかからない分離型スロットマシンを提供することを目的とする。
請求項4記載の発明は、上記した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の目的に加え、次の点を目的とする。
すなわち、請求項4記載の発明は、扉の段階的開閉角度を、筐体内部に収納されている部品の性質に応じたものにしようとするものである。
なお、かっこ内の符号及び図面番号は、発明の実施の形態において用いた符号及び番号を示し、本発明の技術的範囲を限定するものではない。
(請求項1)
請求項1記載の発明は、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項1記載の発明は、正面側に開口し、正面が奥行き方向上側に傾斜するように形成された筺形の本体キャビネット(1)と、本体キャビネット(1)の開口部(11)を開閉自在に塞ぐ前扉(3)と、複数の図柄が表示された複数の図柄表示手段を有するリールユニット(20)と、遊技メダルを貯留すると共に払い出すためのホッパーユニット(5)とを少なくとも有し、前記リールユニット(20)は前記本体キャビネット(1)の開口上部(13)に、前記ホッパーユニット(5)は前記本体キャビネット(1)の開口下部(14)にそれぞれ配置され、前記前扉(3)は、前記本体キャビネット(1)の開口上部(13)を開閉自在に塞ぐ上扉(30)と、前記本体キャビネット(1)の開口下部(14)を開閉自在に塞ぐ下扉(40)とに分割されているとともに、前記本体キャビネット(1)の正面の傾斜に添って取り付けられ、前記上扉(30)に上扉係合部(63)を、前記下扉(40)に下扉係合部(64)をそれぞれ設け、この上扉係合部(63)及び下扉係合部(64)と係合可能な他の係合部(上部係合部61、下部係合部62)を、前記本体キャビネット側に設けてあるスロットマシンに係る。そして、前記上扉係合部(63)及び他の係合部に、前記上扉(30)を開閉する途中で、上扉(30)の開閉位置を保持可能に形成された上扉開閉調節手段(70)を設け、前記下扉係合部(64)及び他の係合部(下部係合部62)に、前記下扉(40)を開閉する途中で、下扉(40)の開閉位置を保持可能に形成された下扉開閉調節手段(80)を設けてある。
前記本体キャビネット(1)は、正面側に開口する箱型の筐体であり、内部には、遊技メダルを貯留すると共に払い出すためのホッパーユニット(5)が設置されている。この他にスロットマシンに電源を入れるため電源ユニット(4)などが設置されていてもよい。
前記前扉(3)は、係合部(6)(前扉係合部及び他の係合部)を介して本体キャビネット(1)の開口部(11)を開塞自在に取り付けられており、扉を閉めるとスロットマシンの正面構造となるように形成されているものである。すなわち、スロットマシンを操作するための操作部(41)と、払い出されたメダルを貯留しておくためのメダル受け皿(43)が設けられており、この他にも、回転リール(23)を見ることができる図柄表示窓(31)等を設けることができるものである。
このように形成されたスロットマシンは、前扉(3)が垂直に取り付けられているスロットマシンと比べ、扉開閉時、特に扉を全開するまでの間は、扉の重心が後方にずれているために、前扉(3)が自重で自然に閉まってしまうことが多い。これは、扉を開けての作業がやり難いばかりでなく、重い扉が一気に閉まって怪我をする等、安全上も好ましくない。従って、前記前扉開閉調節手段(8)を設けることにより、作業がし易く、安全性も優れたスロットマシンを提供することができる。
そして、本発明においては、上扉(30)、下扉(40)のそれぞれに、前扉開閉調節手段(8)としての上扉開閉調整手段(70)と、下扉開閉調整手段(80)とが設けてある。
なお、この前扉(3)は、本体キャビネット(1)に固定されていてもよいし、分離可能に形成されていてもよい。
なお、開閉位置の保持は、上扉(30)及び下扉(40)を全開するまでに少なくとも一回行われるように形成されていればよく、二回、三回と保持可能であっても良い。
本発明によれば、上扉(30)及び下扉(40)を開く場合には、一定の力で扉を開けたときに、少なくとも一回開閉位置が保持され、さらに開く方向に力を加えれば開扉する。一方、上扉(30)及び下扉(40)を閉じる場合には、一定の力で扉を閉めたときに、あるいは扉が自重で自然に閉まったときに、少なくとも一回開閉位置が保持され、さらに閉じる方向に力を加えれば閉扉する。
ここで、少なくとも二面以上の平面部(73)は、ピン(67)の中心を挟んで相対向する平行面であるのが望ましいが、これには限られない。例えばピン(67)の断面形状が三角形になるように形成したものでもよい。
前記係止部材(74)は、前記ピン(67)の平面部(73)に当接すると共に、前記ピン(37)を挟持可能な弾力性を有する部材である。すなわち、係止部材(74)は、平面部(73)に接触した状態で前記ピン(67)を挟持でき、かつ、前記ピン(67)の平面部(73)以外の部分に接触した状態でも前記ピン(67)を挟持できるものである。具体的には、前記ピン(37)を側面側から挟持可能な板バネや、ねじりコイルバネとすることができる。
本発明においては、上扉(30)の開閉時、前記係止部材(74)が前記ピン(67)の平面部(73)に当接する摩擦抵抗により、上扉(30)の回動にブレーキがかかり、開閉途中の前扉(3)の開閉位置を保持させることができるものである。従って、前記係止部材(74)の挟持力及び前記ピン(67)の平面部(73)の面積を調整することにより、上扉(30)が自重で閉じない程度の制動力を与えることが可能である。また、平面部(73)の数や複数の平面部(73)の形成する角度により、上扉(30)が開閉途中で開閉位置を保持させる場合の扉開放角度を設定することができる。
本発明によれば、係合部(6)と、扉の開閉調節を行う手段とを兼用にすることが可能である。例えば、前記ピンは、係合部(6)のヒンジ部を構成する係合ピン(67)とすることができる。このように形成すれば、部品数を極力抑えることができ、容易かつ安価に前扉開閉調節手段(8)を有するスロットマシンを製造することができる。
請求項2記載の発明は、上記した請求項1記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項2記載の発明は、前記前扉(3)を本体キャビネット(1)から着脱自在に取り付け、支持体(21)に少なくとも前記リールユニット(20)を設置した交換ユニット(2)を、前記本体キャビネット(1)内部に着脱自在に形成したことを特徴とする。
本発明は、前扉(3)及びリールユニット(20)を最低限交換可能に形成した分離型スロットマシンである。
支持体(21)は、交換ユニット(2)を本体キャビネット内部に固定するためのものである。この支持体(21)は、リールユニット(20)及び主基板等の機器を設置することが可能な強度を有する枠状の構造体であれば良いものであり、具体的には、例えば、図1に示すように、直方体状の枠構造からなる金属枠のようなものを含むものである。そして、支持体(21)の内部には、複数の仕切り等を設けて、基板ユニット(24)等を配置しやすくしても良いものである。支持体(21)は、例えばクリップなどの固定装置(10)により本体キャビネット内部に固定されると共に、固定装置(10)を解除することにより、本体キャビネット(1)から取り出し可能となっている。
そして、前記上扉(30)、下扉(40)は、それぞれが、本体キャビネット(1)から取り外し可能に形成されている。従って、上扉(30)、下扉(40)を別々に交換することができる。
請求項3記載の発明は、上記した請求項2記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項3記載の発明は、前記他の係合部を前記交換ユニット(2)に設け、前記上扉(30)を、前記交換ユニット(2)に着脱自在に取り付けたことを特徴とする。
本発明は、上扉(30)と交換ユニット(2)を、係合部(6)を介して着脱自在に形成したものである。
本発明においては、交換ユニット(2)が本体キャビネット(1)の開口上部(13)内に収納固定された状態で上扉30を閉めると、本体キャビネット(1)の開口上部(13)が閉塞されるものである。
請求項4記載の発明は、上記した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の特徴点に加え、次の点を特徴とする。
すなわち、請求項4記載の発明は、前記前扉を開放した際、前記上扉開閉調節手段(70)及び下扉開閉調節手段(80)が最も本体キャビネットに近い位置で扉の開閉位置を保持した時の開放角度は、前記下扉(40)の方が、前記上扉(30)よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする。
本発明は、上扉(30)と下扉(40)とで、前扉開閉調節手段(8)による開閉位置の保持時の扉の開放角度が異なるように形成したものである。
上扉(30)が閉塞する本体キャビネット(1)の開口上部(13)には、リールユニット(20)が収納されており、ここには基板等の重要部品が配置されていることが多い。従って、特に、遊技者が居る前で扉を開いて作業をしなければならない場合には、なるべく扉を大きく開けたくない。
従って、本発明のように、上下扉にそれぞれ適した開放角度を設定することにより、きめ細かい対応が可能となる。
(請求項1)
すなわち、請求項1記載の発明によれば、本体キャビネットの正面が奥行き方向上側に傾斜しており、前扉が上下に二分割された遊技機において、前扉を段階的に開閉可能とし、扉を開けて行う作業時に扉が自然に閉じてしまうことがなく、作業性、安全性に優れたスロットマシンを提供することができる。
(請求項2)
請求項2記載の発明によれば、上記した請求項1記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
(請求項3)
請求項3記載の発明によれば、上記した請求項2記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項3記載の発明によれば、交換部分の取り付け取り外しの手間がかからない分離型スロットマシンを提供することができる。
請求項4記載の発明によれば、上記した請求項1乃至3のいずれか1項に記載の発明の効果に加え、次のような効果を奏する。
すなわち、請求項4記載の発明によれば、扉の段階的開閉角度を、筐体内部に収納されている部品の性質に応じたものにすることができる。
(図面の説明)
図1乃至図11は、本発明の実施の形態を示すものである。
図1は分離型スロットマシンSを示す分解斜視図、図2は分離型スロットマシンの開扉状態を示す斜視図、図3は上扉係合部の拡大斜視図、図4乃至図6は上扉の開閉動作を示す横断面図、図7は上扉開閉調節手段の平面図である。図8は下扉係合部の拡大斜視図、図9乃至図11は下扉の開閉動作を示す横断面図である。
本体キャビネット1は、底板15及び側板16及び天板及び裏板からなる正面側に開口する筺体であり、高さ方向略中央部には、二つの側板16の間に水平方向に中板12が設けられている。そして、この中板12の下面には電源ユニット4が設けられ、底板15にはホッパーユニット5が固定されている。
上記電源ユニット4及びホッパーユニット5は、交換ユニット2の交換に際し、必ずしも交換する必要のないものであり、交換時には設置されたままにしておけるようになっているものである。
ところで、前記上部係合部61には、上扉30の開閉を段階的に行わせるための上扉開閉調節手段70(前扉開閉調節手段8)が、また前記側板16の内側であって二つの上部係合部61の中間位置には、下扉40の開閉を段階的に行わせるための下扉開閉調節手段80(前扉開閉調節手段8)が、それぞれ設けられているが、これについては後述する。
交換ユニット2は、種々の部品を設置あるいは固定するための支持体21と、この支持体21に固定されたリールユニット20及び基板ユニット24とから形成されている。
ここで、リールユニット20は、周囲に複数の図柄を表示した複数の回転リール23と、特に図示しないが、回転リール23を回転させるための駆動モータを有している。また、前記基板ユニット24には、遊技及びスロットマシンの作動を制御するための主基板と、各種演出を行うための副基板が含まれている。
(上扉30)
上扉30は、本体キャビネット1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されている板状の扉であり、略中央部に前記回転リール23の図柄を正面側から見ることができる図柄表示窓31を有し、周囲に飾り部33を設けてある。そして、種々の表示を行うための表示部32が設けられているものである。
さらに、図2に示すように、上扉30の裏面には、前記上部係合部61に係合可能な上扉係合部63が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、上扉係合部63の対向側には、ロック機構7が設けられている。
そして、前記上扉係合部63には、上扉30の開閉を段階的に行わせるための上扉開閉調節手段70が設けられているが、これについては後述する。
なお、本実施の形態では、上扉30は、本体キャビネット1の側板16に取り付ける構成としたが、交換ユニット2の支持体21に取り付けるようにしてもよい。この場合は、支持体21に上部係合部61を設け、上扉係合部63を係合させるようにする。このように形成すると、上扉30と交換ユニット2とを同時に交換することができる。
下扉40は、本体キャビネット1の開口下部14を塞ぐための、上扉30よりも幅厚の扉であり、本体キャビネット1の側板16に回転自在かつロック可能に形成されているものである。
下扉40の上部は、スロットマシンを作動させるための操作部41となっており、下扉40の上面は、閉扉時においては、上扉30よりも前側に突出するようになっている。また、下部には払い出されたメダルを溜めておくためのメダル受け皿43が形成されており、前記操作部41とメダル受け皿43との間には、遊技内容その他の表示をするための表示パネルが取り付けられている。
また、下扉40の裏面には、前記下部係合部62と係合可能な下扉係合部64が上下方向に間隔をおいて二つ設けられており、下扉係合部64の対向側には、ロック機構7が設けられている。ロック機構7の構成は、上扉30のものとほぼ同様である。
(前扉開閉調節手段8)
前扉開閉調節手段8は、前扉3を開閉するとき途中で開閉位置を保持可能とし、前扉3を開いたままにしておいても、扉が自重で閉じてしまわないようにするためのものである。そして、本実施の形態においては、前扉開閉調節手段8として、上扉30と本体キャビネット1との間に設けられた上扉開閉調節手段70と下扉40と本体キャビネット1との間に設けられた下扉開閉調節手段80を有している。
上扉開閉調節手段70は、図3に示すように、本体キャビネット1の上部係合部61に設けられた本体側開閉調節手段71と、上扉30の上扉係合部63に設けられた扉側開閉調節手段72とからなる。
ここで、上部係合部61は、図3に示すように、本体キャビネット1の側板16の内側面に取り付けられた係合部取り付け部材55から正面側に突出する張り出し部65と、この張り出し部65の先端に設けられた係合ピン67とからなり、上下方向に一定の間隔を置いて並設されている(図1又は2参照)。
この上扉係合部63は、ピン穴68に向かって前記係合ピン67を下方向から挿入すると、板状の張り出し部66が係合ピン67の段差部分に引っかかり、上部係合部61と回転自在に係合されるものである。
そして、前記板状の張り出し部66の上面には、係止部材74が取り付けられている。係止部材74は、前記ピン穴68の上部に位置する相対向する二枚の板であり、この二枚の板はピン穴68の中心方向に向かって付勢されたバネ部材となっている。すなわち、図7(A)に示すように、係合ピン67の相対向する平面部を両側から挟持可能に形成されており、さらに、図7(B)に示すように係合ピン67の八角形の対角線も両側から挟持可能となっているものである。そして、この係止部材74と、係合ピン67がその内部で回転可能なピン穴68が、扉側開閉調節手段72となっている。
(下扉開閉調節手段80)
下扉開閉調節手段80は、図2及び図8に示すように、本体キャビネット1にある二つの下部係合部62の中間位置に設けられた本体側開閉調節手段81と、下扉40にある二つの下扉係合部64の中間位置に設けられた扉側開閉調節手段82とからなる。
前記本体側開閉調節手段81は、図8に示すように、本体キャビネット1の側板16の内側面に取り付けられた係合部取り付け部材55から正面側に突出する張り出し部83を有する板部材であり、扉を開く方向、すなわち、図8における左側方向に向かって付勢されている板バネとなっている。
一方、扉側開閉調節手段82は、図2及び図8に示すように、下扉40の内側面に取り付けられた係合部取り付け部材50に設けられた受け部53及び受け部53の側端部54である。受け部53は、下扉40の背面側に位置し、下扉40の閉扉時に本体キャビネット1の正面と平行となるように、前記本体側開閉調節手段81の張り出し部83に対しては垂直になるように形成された張り出し片である(図9参照)。また、側端部54は、前記受け部53の内側(図9における右側)の辺であり、本実施の形態においては、係合部取り付け部材50の角部にスリット52を設けて形成されている。スリット52は、閉扉時に前記本体側開閉調節手段81が貫通可能な位置に設けられているものであるが、これは、受け部53の側端に係合部取り付け部材50の強度保持のための折れ曲がり片が形成されているために、これを避けて本体側開閉調節手段81が扉側開閉調節手段82と係合可能とするためのものである。
なお、扉側開閉調節手段82は、必ずしも係合部取り付け部材50と併用する必要はなく、下扉40の内側面に、係合部取り付け部材50とは別個に設けても良い。
(前扉3の開閉)
次に、上記構成を有する前扉開閉調節手段8の作用を説明する。
(上扉30の開閉)
まず、上扉開閉調節手段70による上扉30の開閉について、図4乃至図7に基づき説明する。
なお開閉位置の保持時の扉開放角度を45度以外にしたい場合には、平面部73の面取り角度を変更すればよい。例えば、平面部73を正六角形に形成すれば、開閉位置が保持される時の扉開放角度は60度になる。
なお、扉を閉める場合にも、上述と同様に、扉開放角度が45度のところで開閉位置が保持され、さらに力を加えると扉が閉じるようになっている。従って、扉を閉じるときも一気に閉まることがないので、扉に挟まれるなどの閉扉時のトラブルもおきにくい。
以上のように、上扉30は、開閉途中において、扉側開閉調節手段72の係止部材74が本体側開閉調節手段71の係合ピン67の一の平面部73に当接する位置で係合ピン67を挟持することにより、所定の開放角度で開閉位置を保持され、前記係止部材73が前記係合ピン67の他の一の平面部73に当接する位置で係合ピン67を挟持することにより、前記所定の開放角度と異なる角度で開閉位置を保持されるように形成されているものである。
(下扉40の開閉)
次に、下扉開閉調節手段80による下扉40の開閉について、図9乃至図11に基づき説明する。
(2) 次に、下扉40を少し開くと、本体側開閉調節手段81と扉側開閉調節手段82は、図9に二点鎖線で示すようになる。すなわち、下扉40が下扉係合部62の係合ピン67を中心に回転し、本体側開閉調節手段81は、張り出し部83の外側面が扉側開閉調節手段82の受け部53の側端部54に押されて、内側(図9における右側)にたわんだ形となる。このとき、本体側開閉調節手段81はバネ力により復元しようとするので、側端部54には、外側すなわち扉を開く方向に力が加わる。
なお開閉位置の保持時の扉開放角度を60度以外にしたい場合には、第一係止部84の傾斜角度を変更すればよい。例えば、第一係止部84を、張り出し部83に対して略45度の角度で傾斜するようにに形成すれば、開閉位置の保持時の扉開放角度は略45度になる。
このように、下扉40は、開閉時に開閉位置を保持可能であるため、例えば遊技中に下扉40を開けて作業をしたい場合など、扉を全開しなくても扉が自重で閉まってしまうことがない。なお、下扉40について、開閉位置の保持時の扉開放角度を、上扉30よりも大きい略60度としたのは、本体キャビネット1の下扉40側には、基板等の重要部品は配置されていない一方、メダルの補給などの扉を広く開けて行う作業をする頻度が高いからであり、これらの作業を容易に行えるようにするためである。
本実施の形態によれば、下扉40に上扉30よりも扉の回動に対する制動力を大きくすることが可能な前扉開閉調節手段8を用いることにより、それぞれの扉の性質に応じた開閉位置保持機能を持たせることが可能となる。
2 交換ユニット 3 前扉
4 電源ユニット 5 ホッパーユニット
6 係合部 7 ロック機構
8 前扉開閉調節手段
10 固定装置 11 開口部
12 中板 13 開口上部
14 開口下部 15 底板
16 側板
20 リールユニット 21 支持体
23 回転リール 24 基板ユニット
30 上扉 31 図柄表示窓
32 表示部 33 飾り部
40 下扉 41 操作部
42 メダル投入口 43 メダル受け皿
44 鍵穴 48 メダルセレクター
49 スピーカ
50 係合部取り付け部材 51 孔
52 スリット 53 受け部
55 係合部取り付け部材
60 本体係合部 61 上部係合部
62 下部係合部 63 上扉係合部
64 下扉係合部 65 張り出し部
66 張り出し部 67 係合ピン
68 ピン孔
70 上扉開閉調節手段 71 本体側開閉調節手段
72 扉側開閉調節手段 73 平面部
74 係止部材
80 下扉開閉調節手段 81 本体側開閉調節手段
82 扉側開閉調節手段 83 張り出し部
84 第一係止部 85 第二係止部
100 店操作部
Claims (4)
- 正面側に開口し、正面が奥行き方向上側に傾斜するように形成された筺形の本体キャビネットと、
本体キャビネットの開口部を開閉自在に塞ぐ前扉と、
複数の図柄が表示された複数の図柄表示手段を有するリールユニットと、
遊技メダルを貯留すると共に払い出すためのホッパーユニットとを少なくとも有し、
前記リールユニットは前記本体キャビネットの開口上部に、前記ホッパーユニットは前記本体キャビネットの開口下部にそれぞれ配置され、
前記前扉は、前記本体キャビネットの開口上部を開閉自在に塞ぐ上扉と、前記本体キャビネットの開口下部を開閉自在に塞ぐ下扉とに分割されているとともに、前記本体キャビネットの正面の傾斜に添って取り付けられており、
前記上扉に上扉係合部を、前記下扉に下扉係合部をそれぞれ設け、この上扉係合部及び下扉係合部と係合可能な他の係合部を、前記本体キャビネット側に設けてあるスロットマシンにおいて、
前記上扉係合部及び他の係合部に、前記上扉を開閉する途中で、上扉の開閉位置を保持可能に形成された上扉開閉調節手段を設け、
前記下扉係合部及び他の係合部に、前記下扉を開閉する途中で、下扉の開閉位置を保持可能に形成された下扉開閉調節手段を設け、
前記上扉開閉調節手段は、
前記上扉係合部又は他の係合部のいずれか一方に設けられ、前記上扉が開閉する際の回動中心を同軸とし、側面に形成された少なくとも二面以上の平面部を有するピンと、
前記他の係合部又は上扉係合部のいずれか一方に設けられ、前記ピンの平面部に当接し前記ピンを挟持可能な弾力性を有する係止部材とを備え、
前記下扉開閉調節手段は、
前記下扉の係合部側内側面に設けられた扉側開閉調節手段と、前記本体キャビネットの他の係合部側内側面に設けられた本体側開閉調節手段とから成り、
前記扉側開閉調節手段は、下扉の閉扉時に、前記下扉係合部よりも奥側に位置し、本体キャビネットの正面と平行になる方向に張り出して形成された受け部を備え、
前記本体側開閉調節手段は、
前記本体キャビネットから正面側に突出し、閉扉時においてその側面が前記受け部の側端部に当接する張り出し部と、
この張り出し部の正面側に設けられ、閉扉時において前記受け部よりも手前に位置するとともに、前記張り出し部の側面に対して、奥側から手前に向かって前記下扉係合部から離れる方向に所定の角度傾斜して形成された第一係止部と、
この第一係止部の正面側に設けられ、第一係止部よりも前記本体キャビネットの係合部側に突出する第二係止部とを備え、
前記上扉は、開閉途中において、前記係止部材が前記ピンの平面部に当接する位置で前記ピンを挟持することにより、所定の開放角度で開閉位置を保持され、
前記下扉は、開閉途中において、前記受け部が前記第一係止部に係止されることにより、第一の開放角度で開閉位置を保持され、前記受け部が前記第二係止部に係止されることにより、前記第一の開放角度よりも大きい第二の開放角度で開閉位置を保持されることを特徴とするスロットマシン。 - 前記前扉を本体キャビネットから着脱自在に取り付け、
支持体に少なくとも前記リールユニットを設置した交換ユニットを、前記本体キャビネット内部に着脱自在に形成したことを特徴とする請求項1記載のスロットマシン。 - 前記他の係合部を前記交換ユニットに設け、前記上扉を、前記交換ユニットに着脱自在に取り付けたことを特徴とする請求項2記載のスロットマシン。
- 前記前扉を開放した際、前記上扉開閉調節手段及び下扉開閉調節手段が最も本体キャビネットに近い位置で扉の開閉位置を保持した時の開放角度は、前記下扉の方が、前記上扉よりも大きくなるように形成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項に記載のスロットマシン。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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