JP4132821B2 - ポリエステルの連続製造方法 - Google Patents

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Description

【0001】
技術分野
本発明は、ポリエステルの連続製造方法に関する。さらに詳しくは、芳香族カルボン酸と炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たる成分とするポリエステルを、重縮合反応工程から回収されるグリコール成分から低沸点物を除去し再使用しつつ安定に連続的に製造する方法に関する。
【0002】
従来の技術
従来、炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たるグリコール成分とするポリエステル、中でもポリアルキレンテレフタレートはそのすぐれた物理的、化学的性質を有するため、種々の用途に広く用いられている。特に、繊維、フィルム、その他の成形品において、強度や弾性率等の機械特性、耐熱性等に優れているため、衣料、タイヤコード等の産業用繊維、エンジニアリングプラスチック等に広く用いられている。
一般に、このような各種の用途に使用されるポリアルキレンテレフタレートは、直接重合法またはエステル交換法によって製造される。直接重合法は、酸成分とグリコール成分との直接エステル化反応によりポリエステル先駆体を形成し、次いで該ポリエステル先駆体を常圧または減圧下で重縮合させて製造する方法である。他方、エステル交換法は、酸成分の低級アルキルエステルとグリコールとをエステル交換反応させてポリエステル先駆体を形成し、次いで該ポリエステル先駆体を常圧または減圧下で重縮合させて製造する方法である。
重縮合反応工程より留出するグリコール成分は、一般にチューブ型の熱交換器や湿式コンデンサーで凝縮した後、原料の一部として回収、再利用される。通常、留出する炭素数2〜4のアルキレングリコール中には、エステル化反応工程では副生する水が、あるいはエステル交換反応工程では副生する低級アルキルアルコールが含有される他に、主に重縮合反応中に生じる分解反応、およびその他の副反応により副生した様々な低沸点物を含有する。例えば、ポリブチレンテレフタレートの製造では、重縮合反応で留出する1,4−ブタンジオール中には、1,4−ブタンジオール自身の脱水環化反応により生成するテトラヒドロフランおよび水等を含有している。また、ポリエチレンテレフタレートの製造では、主に重縮合反応中の分解反応により生成するアセトアルデヒド、2−メチル−1,3−ジオキソラン、メチルセロソルブ、1,4−ジオキサンおよび水等を含有している。ポリプロピレンテレフタレートの製造では、主に重縮合反応中の分解反応により生成するアクロレイン、アリルアルコール、3−エトキシー1−プロパノールおよび水等を含有している。この為、留出したグリコール成分を蒸留せずにそのまま原料として用いた場合、含有されるこれらの低沸点物によりエステル交換反応器、エステル化反応器に付属の蒸留塔の蒸留負荷が増加あるいは変動して、製造工程が不安定化したり、特に、含有する水分の量が多い場合には、反応触媒の活性が阻害され、反応率が一定とならず、生産工程が不安定となったり、最終製品の品質がばらついたり、あるいは最終製品の色相が悪化する等の問題が起こる。このような問題を避けるには、再利用する前にグリコール成分を系外の別個の蒸留工程に供して精製を行うことが望ましいが、この方法は、蒸留塔や貯蔵タンク等の設置に多大な設備投資が必要であるのみならず、運転経費がかさむため、経済的に有利な方法であるとは言えない。その為、留出したグリコール成分の精製を行わずに原料として再利用しても、工程が不安定化することの無いような方法が提案されている。
【0003】
このような方法として、特公昭55−33734号公報には、ポリブチレンテレフタレートの製造において、重縮合反応工程からの留出液として、重縮合反応工程中で101kPa未満0.27kPa以上の圧力下で留出するグリコール成分を蒸留工程での精製を行わずに、原料として再利用する方法が示されている。特開平10−279677号公報には、ポリエステルの直接重合法において、エステル化反応2段目の反応槽から留出するグリコール成分を蒸留工程での精製を行わずに、原料として再利用する方法が示されている。特開平09−124783号公報には、ポリエステルの製造において、重縮合反応工程から留出するグリコール成分を蒸留工程での精製を行わずに、直接重合法でのエステル化反応槽に追添加する原料として再利用する方法が示されている。しかしながら、上記の何れの方法でも、グリコール成分は触媒が失活しうる濃度の水分を含有している為、エステル交換反応またはエステル化反応の原料として再利用された際、水分が触媒に接触して活性に影響を与え、工程が変動することは避けられない。
特開平04−65426号公報には、ポリエステルの製造において、全原料組成中に占める水の含有量を0.5重量%以下となる範囲内で、留出グリコール成分をそのまま再利用する方法が示されている。この場合、工程の安定化を達成することは可能であるものの、再利用に供することのできるグリコール成分は少量であり、その他大部分の留出グリコール成分は精製を実施する必要がある。この為、蒸留設備等の設置は必須であり、経済的な方法であるとは言えない。
【0004】
特公平7−100734号公報には、ポリブチレンテレフタレートの直接重合法において、エステル化反応器に付属の蒸留塔に、重縮合装置からの凝縮物であるテトラヒドロフランおよび水を含むグリコール成分を供給する方法が実施例として示されている。このようなポリエステルの製造は、新たな蒸留設備を付帯設備として設置する必要が無いという面からは有効な方法であるが、テトラヒドロフラン他の低沸点物も同時に供給する為、エステル交換反応器またはエステル化反応器付属の蒸留塔の蒸留負荷が上昇する。このことについては、なんら配慮も払われていないばかりか、この方法のみで目標の低沸点物濃度を達成することは困難である。
特開昭53−126096号公報には、直接重合法によるポリエチレンテレフタレートの製造において、エステル化反応工程で発生するエチレングリコール成分をエステル化反応槽に付属の蒸留塔に導入し、低沸点成分を除去した後に、原料として再利用する方法が示されている。この方法は、エステル化反応工程のみを対象としており、重縮合工程から発生するエチレングリコール成分をそのまま再利用する方法についてはなんら言及されていない。つまり、重縮合工程で発生するエチレングリコールは系外の大掛りな蒸留工程で蒸留精製を実行する必要があり、必ずしも、経済的な方法であるとは言えない。
特開昭60−163918号公報には、直接重合法によるポリエチレンテレフタレートの製造において、重縮合反応器より発生するエチレングリコール成分を主体とするガスを湿式コンデンサーにて凝縮し、その凝縮液をエステル化反応槽に付属の蒸留塔に導入して低沸点不純物を取り除き、原料として再利用する方法が示されている。このようなポリエチレンテレフタレートの製造方法は、新たな蒸留設備を付帯設備として設置する必要が無いという面からは有効な方法であるが、エステル化反応槽に付属の蒸留塔の蒸留負荷が上昇して、大きな蒸留塔の設置が必要となってしまう為、必ずしも経済的な方法であるとは言えないばかりか、この方法のみで目標の低沸点物濃度を達成することは困難である。
また、特開昭55−56120号公報には、直接重合法によるポリエチレンテレフタレートの製造において、エステル化反応工程から留出するエチレングリコール成分と、重縮合反応工程から留出し回収されるエチレングリコール成分とを混合した後に、原料として再利用する方法が示されている。この方法は、別工程で精製処理を実施したエチレングリコールを重縮合反応器に付属の湿式コンデンサーに、循環液として多量に供給する必要がある。他の方法と同様に、別工程の蒸留設備で精製を実施する必要があり、必ずしも経済的な方法とは言えない。
【0005】
発明の開示
以上に述べた諸問題に鑑み、本発明の目的は、芳香族ジカルボン酸またはその低級アルキルエステルと炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たる成分とするグリコール成分とを重合してポリエステルを連続製造する方法に際し、重縮合反応工程から留出する炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たる成分とするグリコール成分を大がかりな蒸留装置を用いて精製することなく原料として再使用し、そのようにしても、反応工程が不安定とならず、安定した品質のポリエステルが得られ、同時に、設備の簡略化と運転経費の削減を達成する方法を提供することにある。
本発明のさらに他の目的および利点は、以下の説明から明らかになろう。
【0006】
本発明によれば、本発明の上記目的および利点は、芳香族ジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分としそしてエチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールよりなる群から選ばれる1種のグリコールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエステルを、エステル化またはエステル交換反応および重縮合反応を経由して連続的に製造する方法であって、該重縮合反応からの上記グリコールを含有する留出液を上記エステル化またはエステル交換反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給しそしてその蒸留塔の缶出液をフラッシュ蒸留に付して低沸点物を除去した後、残留液の少なくとも1部を上記エステル化またはエステル交換反応に上記グリコールの1部として循環使用することを特徴とする芳香族ポリエステルの連続的製造方法によって達成される。
【0007】
発明の実施の形態
以下、本発明の実施の態様について説明する。
本発明の製造対象とする芳香族ポリエステルは、芳香族ジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分としそして主たるグリコール成分がエチレングリコール、1,3−プロパンジオールまたは1,4−ブタンジオールであるポリエステルである。
また、本発明で上記芳香族ポリエステルを製造する際に対象とする反応は、エステル交換反応またはエステル化反応およびその後の重縮合反応である。エステル交換反応では、芳香族ジカルボン酸成分は、好ましくは、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとして用いた原料に由来し、またエステル化反応では遊離の芳香族ジカルボン酸として用いた原料に由来する。
本発明で用いられる芳香族ジカルボン酸としては、例えばテレフタル酸、イソフタル酸、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェノキシカルボン酸、ジフェノキシエタンジカルボン酸等が挙げられる。また、芳香族ジカルボン酸の低級アルキルエステルとしては、例えばテレフタル酸ジメチル、ジメチルイソフタレート、ナフタレンジカルボン酸ジメチル等が挙げられる。
【0008】
本発明において、ポリエステルを構成するグリコールの「主たる」とは、全グリコール成分に対して該成分が50モル%以上、好ましくは80モル%以上、より好ましくは98モル%以上であることを言う。
炭素数2〜4のアルキレングリコールとしては、エチレングリコール、1,3−プロパンジオールまたは1,4−ブタンジオールが用いられる。
また、少割合で用いられてもよい、炭素数2〜4のアルキレングリコール以外のグリコール成分としては、例えばエチレングリコール(主たるグリコールがエチレングリコール以外のとき)、ネオペンチルグリコール、1,2−プロパンジオール、1,3−プロパンジオール(主たるグリコールが1,3−プロパンジオール以外のとき)、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール(主たるグリコールが1,4−ブタンジオール以外のとき)、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、1,3−シクロヘキサンジメタノール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、ポリアルキレングリコール、プロピレングリコール等を挙げることができる。これらのグリコール成分は、1種のみで用いても、あるいは2種以上を併せて用いてもよい。また炭素数2〜4のアルキレングリコールが全グリコール成分を基準として100モル%を占めていてもよい。
また、本発明のポリエステルには、例えばトリメリット酸、ピロメリット酸、グリセロール等の三官能以上の多官能化合物あるいは安息香酸、イソシアン酸フェニル等の単官能化合物等の化合物を共重合することができる。
【0009】
本発明のポリエステルの製造は触媒の存在下で行われる。
本発明において使用される触媒は、公知の反応触媒であり、例えばアンチモン化合物、マンガン化合物、チタン化合物、スズ化合物、亜鉛化合物、マグネシウム化合物、ゲルマニウム化合物等を用いることができる。このような触媒を供給する位置や供給方法については、特に限定されるものではなく、製造条件に対応して適宜決定すればよい。
また、必要に応じて、慣用されている他の熱可塑性樹脂、添加剤、無機充填剤、有機充填剤等の一種または二種以上をそのまま若しくはグリコール成分とともに本発明の反応工程中に添加したり、最終重縮合反応器の出側で直接、成形機、押出機、混合器等で練り込むこともできる。また、ぺレット化した後、再溶融させてこれらを練り込むことも勿論できる。
【0010】
本発明において、炭素数2〜4のアルキレングリコールを含有する留出物または缶出物から分離される低沸点物としては、炭素数2〜4のアルキレングリコールとしてエチレングリコールを使用した場合は、水、アセトアルデヒド、2−メチル−1,3−ジオキソラン、メチルセロソルブあるいはこれらの化合物以外の沸点が165℃以下のものが主たる対象となる。炭素数2〜4のアルキレングリコールとして1,3−プロパンジオールを使用した場合は、水、アリルアルコール、アクロレイン、3−エトキシ−1−プルパノールあるいはこれらの化合物以外の沸点が165℃以下のものが主たる対象となる。炭素数2〜4のアルキレングリコールとして1,4−ブタンジオールを使用した場合は、テトラヒドロフラン、水あるいはテトラヒドロフラン以外の沸点が165℃以下の化合物が主たる対象となる。
【0011】
以下、本発明の実施の態様について、図面を参照しながら詳細に説明する。図1は参考フロー図であり、図2および図3は、本発明を実施するためのフロー図を例示したものである。図中、同じ番号は同じ意味を表している。
本発明では、上記のとおり、重縮合反応からのグリコールを含有する留出液を、上記エステル化またはエステル交換反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給しそしてその蒸留塔の缶出液をフラッシュ蒸留に付して低沸点物を除去した後、残留液の少なくとも1部を上記エステル化またはエステル交換反応に上記グリコールの1部として循環使用する。
【0012】
まず、図1により、本発明を実施する方法とは異なるが、その基本構成からなる方法を説明する。
図1で、1はエステル交換反応器、2はエステル交換反応器に付属の蒸留塔であり、エステル交換反応器1と配管7を介して接続されている。エステル交換反応器1への原料として、配管5からテレフタル酸ジメチルが、配管6から炭素数2〜4のアルキレングリコールおよび反応触媒が供給される。前記のエステル交換反応器1より留出する水、その他の分解低沸点物および炭素数2〜4のアルキレングリコールなどを含むメタノールは配管7からエステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給される。さらに、該蒸留塔2の塔頂に上昇してくるメタノールを主たる成分とする蒸気は、凝縮器16で凝縮され、配管19を通して系外に排出される。炭素数2〜4のアルキレングリコールを主成分とするエステル交換反応器付属の蒸留塔2の缶出液は、ポンプ3、昇温機15を介して循環する他に、配管14を介してエステル交換反応の原料の一部として供給される。11はフラッシュ蒸留器であり、配管17を介して真空発生器(図示せず)に接続している。重縮合反応工程で回収される低沸点物を含むグリコール成分は配管10を通して、昇温機18で昇温された後、フラッシュ蒸留器11へ供給される。該フラッシュ蒸留器11で低沸点物が分離された炭素数2〜4のアルキレングリコール成分は、ポンプ4を介して配管8からエステル交換反応器1へ戻し入れ原料の一部として再利用される。また、フラッシュ蒸留器11で分離される低沸点物は、凝縮器13で凝縮され、配管12を通して系外に排出される。エステル交換反応の生成物であるビスヒドロキシアルキルテレフタレートを含む低分子量重合体は配管9を介して、初期重縮合反応器(図示せず)へ供給される。
【0013】
本発明方法は、これに対し、該重縮合反応からの上記グリコールを含有する留出液を、上記フラッシュ蒸留に付す前に、エステル交換またはエステル化反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給しそしてその蒸留塔の缶出液を上記フラッシュ蒸留に付すことによって実施される。
この方法を次に図2を用いて説明する。
図2は、重縮合反応工程で回収される炭素数2〜4のアルキレングリコール成分をエステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給し、低沸点物を分離した後に、フラッシュ蒸留器へ供給する場合に例示されるフローである。重縮合反応工程から留出する炭素数2〜4のアルキレングリコール成分はエステル交換反応器1から留出する炭素数2〜4のアルキレングリコール成分と共に、エステル交換反応器付属の蒸留塔2の缶出液として取出され一部は、ポンプ3を介してフラッシュ蒸留装置11に供給される。残りの缶出液は、図1で示される工程と同様に昇温機15を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給される。該フラッシュ蒸留器11で低沸点物が分離された炭素数2〜4のアルキレングリコール成分は配管8を介してエステル交換反応器1に供給され、再利用される。エステル交換反応の生成物であるビスヒドロキシアルキルテレフタレートを含む低分子量重合体は配管9を介して、初期重縮合反応器(図示せず)へ供給される。
【0014】
本発明方法は、好ましい態様として、該重縮合反応からの上記グリコールを含有する留出液を上記エステル化またはエステル交換反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給する前に、フラッシュ蒸留に付し、その残留液を上記エステル化またはエステル交換反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給する、ことによって実施される。
この方法を図3により説明する。
図3は、重縮合工程で回収される炭素数2〜4のアルキレングリコール成分をフラッシュ蒸留器21に導入し、次にエステル交換反応器1に付属の蒸留塔2に供給し、該蒸留塔2の缶出物をさらに、もう一つのフラッシュ蒸留器11に供給する場合に例示されるフローである。フラッシュ蒸留器21は、凝縮器22、配管24を介して真空発生器(図示せず)に接続している。重縮合反応から回収される低沸点物を含有する炭素数2〜4のアルキレングリコール成分は配管25を通して、昇温機26で昇温された後、フラッシュ蒸留器21へ供給される。その後、ポンプ20を介し、昇温機18で再昇温されてエステル交換反応器に付属の蒸留塔2に導入される。この際、該蒸留塔2に供給される炭素数2〜4のアルキレングリコール成分はフラッシュ蒸留器21で、低沸点物の一部が配管23から既に分離除去されている為、エステル交換反応器付属の蒸留塔2の運転負荷に与える影響は小さい。その後、エステル交換反応器1から留出する炭素数2〜4のアルキレングリコール成分と共に、エステル交換反応器付属の蒸留塔2の缶出液として取出され、ポンプ3を介してフラッシュ蒸留装置11に供給される。残りの缶出液は、図1および2で示される工程と同様に昇温機15を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給される。該フラッシュ蒸留器11でさらに低沸点物が分離された炭素数2〜4のアルキレングリコール成分は配管8を介してエステル交換反応器1に供給され、再利用される。エステル交換反応の生成物であるビスヒドロキシアルキルテレフタレートを含む低分子量重合体は配管9を介して、初期重縮合反応器(図示せず)へ供給される。
以上のように構成された本装置において、図1、図2および図3を用い、ポリアルキレンテレフタレートをエステル交換法によって連続的に製造する方法について詳しく説明する。
【0015】
図1において、先ず、原料であるテレフタル酸ジメチル、炭素数2〜4のアルキレングリコールおよびチタン酸テトラブトキサイトはエステル交換反応器1に供給される。ここで、該炭素数2〜4のアルキレングリコールと該テレフタル酸ジメチルとのモル比は1.1:1〜2.5:1の範囲が好ましく、特に好ましくは1.3:1〜2.0:1である。また、エステル交換反応器内の温度は、例えば150〜260℃に設定され、供給された原料は、常圧下でエステル交換反応に付される。この間、留出するメタノールを主たる成分とする副生蒸気は配管7よりエステル交換反応器付属の蒸留塔2へと導かれる。エステル交換反応の生成物は引き続き重縮合反応工程へと移送され、反応温度200〜300℃、減圧下で重縮合反応が行われる。ここで、エステル交換反応器および該重縮合反応器の数および反応器の形式については特に限定されるものではない。また、操作圧力や温度についても限定されるものではなく、必要に応じて不活性ガス雰囲気下でこれらの反応を行ってもよい。さらに、最終的に得られたポリアルキレンテレフタレート重合体は、造粒化工程等でペレット化され、必要に応じて固相重合によりさらに高分子量化される。
【0016】
各重縮合反応器より留出する炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たる成分とする副生蒸気はコンデンサーで凝縮され、凝縮された留出液は配管10と昇温機18を経てフラッシュ蒸留器11へと送られる。なお、留出液中には、固着性飛散物などの不純物が含まれているため、昇温機18に供する前に金網フィルターや遠心分離機などで固着性飛散物を除くことが好ましい。フラッシュ蒸留器11の操作圧力、重縮合反応工程から回収された炭素数2〜4のアルキレングリコール成分のフラッシュ蒸留器への供給温度は、低沸点物が分離され、原料として再利用された際、その最終製品の色相を悪化させないか、あるいは触媒活性を阻害しないか、あるいはエステル交換反応槽に付属の蒸留塔の蒸留工程やその他の工程に変動を与えないような条件であれば、どの様な条件でも採用することができる。ここで、炭素数2〜4のアルキレングリコール成分から分離される水分量が少なくなると、触媒活性を阻害する為、主たるアルキレングリコールとして、1,3−プロパンジオールあるいは1,4−ブタンジオールを使用した場合は、水分率が0.5重量%以下になるような操作圧力および1,3−プロパンジオールあるいは1,4−ブタンジオールを含有する留出液の供給温度条件を採用することが好ましい。また、主たるアルキレングリコールとして、エチレングリコールを使用した場合は、水分率が0.05重量%以下になるような操作圧力およびエチレングリコールを含有する該留出液の供給温度条件を採用することが好ましい。一例として、真空度67kPa未満13kPa以上、供給温度130〜220℃が示される。
また、主たるアルキレングリコールとして、エチレングリコールを使用した場合、エチレングリコールを含有する該留出液中に2−メチル−1,3−ジオキソランの含有量が50重量ppmを超えたり、メチルセロソルブの含有量が10重量ppmを超えたりすると、製品ポリマーの色相が悪くなる。
再利用される炭素数2〜4のアルキレングリコール成分中に含まれる水以外の低沸点物の含有量が増大すると、エステル交換反応器付属の蒸留塔2の負荷が増大し、その対応のために多くの設備投資が必要となったり、工程が不安定化したりする為、該フラッシュ蒸留器で水の他に、メタノールや前述の低沸点物も分離することが好ましい。
【0017】
次に図2について説明する。各重縮合反応工程より留出する炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たる成分とする副生蒸気はコンデンサーで凝縮され、凝縮された留出液は配管10と昇温機18を経てエステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給される。該蒸留塔2で、エステル交換反応で留出する炭素数2〜4のアルキレングリコール成分と共に、缶出液の一部として取出され、フラッシュ蒸留器11を経て、エステル交換反応器1に供給、再利用される。ここで、フラッシュ蒸留工程が問題無い範囲内であれば、エステル交換反応器付属の蒸留塔2の運転負荷低減を目的としてスチル温度を低下させ、缶出液中の低沸点物濃度を上昇させることも可能である。
【0018】
次に図3について説明する。各重縮合反応器より留出する炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たる成分とする副生蒸気はコンデンサーで凝縮され、凝縮された留出液は配管25,昇温器26を介してフラッシュ蒸留器21に導入される。その後、エステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給された後、エステル交換反応で留出する炭素数2〜4のアルキレングリコール成分と共に、缶出液の一部として取出され、フラッシュ蒸留器11を経て、エステル交換反応器1に供給、再利用される。この場合、エステル交換反応器付属の蒸留塔2に供給される炭素数2〜4のアルキレングリコール成分は、低沸点物の一部がフラッシュ蒸留器21で分離除去されている為、図2のフローの場合よりも、エステル交換反応器付属の蒸留塔2はさらなる負荷低減が期待できることに加えて、エステル交換反応器付属の蒸留塔2に工程変動が生じて缶出液中の低沸点物が増加するような場合でも、フラッシュ蒸留器11によりその変動を吸収することが可能となる為、さらなる工程の安定化を期待することができる。
【0019】
以上に述べた本発明方法を用いれば、重縮合で留出するグリコール成分を系外の別個の大規模な蒸留装置を用いて精製する必要がなく、設置コストや運転コストの安い小規模のフラッシュ蒸留設備を設けることで、反応工程が不安定とならない為、運転経費の削減と設備の簡略化を達成することができる。
またエステル交換反応またはエステル化反応装置付属の蒸留塔からの缶出液を取り出しフラッシュ蒸留装置で蒸留することによってエステル交換反応またはエステル化反応装置付属の蒸留塔の負荷を低減し、エステル交換反応またはエステル化反応装置付属の蒸留塔の運転経費を削減することができ、装置全体として運転経費が削減できる。
またフラッシュ蒸留装置で蒸留することによって、炭素数2〜4のアルキレングリコールの水分含有率を必要な値以下に制御することが容易となり、原料として再利用しても、反応工程が不安定とならない為、運転経費の削減と設備の簡略化を達成することができる。
【0020】
【実施例】
次に、本発明の参考例および実施例を図1、図2および図3のフローを用いて、具体的に説明する。
まず、炭素数2〜4のアルキレングリコールとして、1,4−ブタンジオールを採用した場合について述べる。
【0021】
参考例1
図1において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6から1,4−ブタンジオール24kg/hrおよびチタン酸テトラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度160〜190℃、常圧下でエステル交換反応を行い、理論量の85%のメタノールを留出させてビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重合体を配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度230℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリブチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリブチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのテトラヒドロフランを1.6重量%、メタノールを12重量%および水を0.7重量%含む1,4−ブタンジオールを含有する留出液を7kg/hrで昇温機18で150℃に昇温した後、配管10を介してフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後の1,4−ブタンジオール成分はテトラヒドロフランを0.2重量%、メタノールを2重量%および水を0.3重量%含有していた。この1,4−ブタンジオール成分を6kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からの1,4−ブタンジオール供給量は18kg/hrに減少させた。
【0022】
実施例
図2において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6から1,4−ブタンジオール24kg/hrおよびチタン酸テトラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度160〜190℃、常圧下でエステル交換反応を行い、理論量の85%のメタノールを留出させて、ビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重合体を配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度230℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリブチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリブチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのテトラヒドロフランを1.6重量%、メタノールを12重量%および水を0.7重量%含む1,4−ブタンジオールを含有する留出液を7kg/hrで昇温機18で150℃に昇温した後、配管10を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ供給した。エステル交換反応器1からエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ留出する1,4−ブタンジオール成分4kg/hrと併せて、合計11kg/hrを150℃にてフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後の1,4−ブタンジオール成分はテトラヒドロフランを0.1重量%以下およびメタノールを0.1重量%以下および水を0.2重量%含有していた。この1,4−ブタンジオール成分を10kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からの1,4−ブタンジオール供給量は18kg/hrに減少させた。
【0023】
実施例
図3において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6から1,4−ブタンジオール24kg/hr、およびチタン酸テトラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度160〜190℃、常圧下でエステル交換反応を行い、理論量の85%のメタノールを留出させて、ビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシブチルテレフタレートを含む低分子量重合体を配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度230℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリブチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリブチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのテトラヒドロフランを1.6重量%、メタノールを12重量%および水を0.7重量%含む1,4−ブタンジオールを含有する留出液を7kg/hrで昇温機26で150℃に昇温した後、配管25を介してフラッシュ蒸留器21へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器21の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器21で低沸点物を分離した後の1,4−ブタンジオール成分はテトラヒドロフランを0.2重量%、メタノールを2重量%および水を0.3重量%含有していた。続いて、この1,4−ブタンジオール成分を昇温器18で150℃に再昇温した後、配管10を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ供給した。エステル交換反応器1からの蒸留塔2へ留出する1,4−ブタンジオール成分4kg/hrと併せて、合計11kg/hrを150℃にてフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後の1,4−ブタンジオール成分はテトラヒドロフラン0.1重量%以下、メタノールを0.1重量%以下および水を0.1重量%含有していた。この1,4−ブタンジオール成分を10kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からの1,4−ブタンジオール供給量は18kg/hrに減少させた。
以上の実施例において述べたポリブチレンテレフタレートの連続製造方法において、重縮合反応工程から発生する低沸点物を含むグリコール成分を、系外の別個な大掛かりな蒸留装置で精製することなく、原料の一部として再利用しても、触媒の活性が阻害されることが無く、安定した生産が可能であった。
【0024】
次に、炭素数2〜4のアルキレングリコールとして、エチレングリコールを採用した場合について述べる。なお、参考および比較例中における色調は、ハンター型カラーマシン(日本電色工業社製 Σ80)で測定してL,b値を求めた。L値は明るさを表し、L値の高いほど明るい色相のポリマーである。b値は黄味〜青味を表し、b値の低いほど黄味の少ない色相のポリマーであることを表している。
参考
図1において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6からエチレングリコール21kg/hr、および酢酸マンガン四水塩0.01kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜240℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させてビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を、配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、三酸化アンチモン0.02kg/hrを添加し、温度290℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリエチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度295〜300℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリエチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのメタノールを0.7重量%および水を1.5重量%含むエチレングリコールを含有する留出液を9kg/hrの速度で、昇温機18にて150℃に昇温した後、配管10を介してフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後のエチレングリコール成分はメタノールを0.01重量%および水を0.04重量%含有していた。このエチレングリコール成分を9kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からのエチレングリコール供給量は12kg/hrに減少させた。
【0025】
実施例
図2において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6からエチレングリコール21kg/hr、および酢酸マンガン四水塩0.01kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜240℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させて、ビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を、配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、三酸化アンチモン0.02kg/hrを添加し、温度290℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリエチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度295〜300℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリエチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのメタノールを0.7重量%および水を1.5重量%含むエチレングリコールを含有する留出液を9kg/hrの速度で、昇温機18にて150℃に昇温した後、配管10を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ供給した。エステル交換反応器1からエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ留出するエチレングリコール成分4kg/hrと併せて、合計13kg/hrを150℃にてフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後のエチレングリコール成分はメタノールを0.01重量%および水を0.04重量%含有していた。このエチレングリコール成分を13kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からのエチレングリコール供給量は12kg/hrに減少させた。
【0026】
実施例
図3において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6からエチレングリコール21kg/hr、および酢酸マンガン四水塩0.01kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜240℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させて、ビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を、配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、三酸化アンチモン0.02kg/hrを添加し、温度290℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリエチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度295〜300℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリエチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのメタノールを0.7重量%および水を1.5重量%含むエチレングリコールを含有する留出液を9kg/hrの速度で、昇温機26にて140℃に昇温した後、配管25を介してフラッシュ蒸留器21へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器21の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器21で低沸点物を分離した後のエチレングリコール成分はメタノールを0.03重量%および水を0.10重量%含有していた。続いて、このエチレングリコール成分を昇温器18で150℃に再昇温した後、配管10を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ供給した。エステル交換反応器1からの蒸留塔2へ留出するエチレングリコール成分4kg/hrと併せて、合計13kg/hrを150℃にてフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後のエチレングリコール成分はメタノールを0.01重量%および水を0.04重量%含有していた。このエチレングリコール成分を13kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からのエチレングリコール供給量は12kg/hrに減少させた。
以上の実施例1〜実施例において述べたポリエチレンテレフタレートの連続製造方法において、重縮合反応工程から発生する低沸点物を含むグリコール成分を、系外の別個な大掛かりな蒸留装置で精製することなく、原料の一部として再利用しても、触媒の活性が阻害されることが無く、安定した生産が可能であった。
【0027】
参考
図1において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6からエチレングリコール21kg/hr、および酢酸マンガン四水塩0.01kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜240℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させてビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を、配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、三酸化アンチモン0.02kg/hrを添加し、温度290℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリエチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度295〜300℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリエチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのメタノールを0.7重量%、水を1.4重量%および2−メチル−1,3−ジオキソソランを400重量ppm含有するエチレングリコールを9kg/hrで供給し昇温機18で155℃に昇温した後、配管10を介してフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後のエチレングリコール成分はメタノールを0.01重量%、水を0.03重量%および2−メチル−1,3−ジオキソソランを40重量ppm含有していた。このエチレングリコール成分を9kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からのエチレングリコール供給量は12kg/hrに減少させた。
このように実施したポリエチレンテレフタレートの連続製造方法において、重縮合反応工程から発生する低沸点物を含むグリコール成分を、系外の別個な大掛かりな蒸留装置で精製することなく、原料の一部として再利用しても、触媒の活性が阻害されることが無く、安定した生産が可能であったばかりか、製品ポリエチレンテレフタレートの色調は良好で、L値が68、b値が+1.5であった。
【0027】
参考
図1において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6からエチレングリコール21kg/hrおよび酢酸マンガン四水塩0.01kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜240℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させてビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシエチルテレフタレートを含む低分子量重合体を、配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、三酸化アンチモン0.02kg/hrを添加し、温度290℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリエチレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度295〜300℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリエチレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのメタノールを0.7重量%、水を1.4重量%およびメチルセロソルブを500重量ppm含有するエチレングリコールを9kg/hrの速度で、昇温機18にて155℃に昇温した後、配管10を介してフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は27kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後のエチレングリコール成分はメタノールを0.01重量%、水を0.03重量%および2−メチル−1,3−ジオキソソランを8重量ppm含有していた。このエチレングリコール成分を9kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からのエチレングリコール供給量は12kg/hrに減少させた。
このように実施したポリエチレンテレフタレートの連続製造方法において、重縮合反応工程から発生する低沸点物を含むグリコール成分を、系外の別個な大掛かりな蒸留装置で精製することなく、原料の一部として再利用しても、触媒の活性が阻害されることが無く、安定した生産が可能であったばかりか、製品ポリエチレンテレフタレートの色調は良好で、L値が68、b値が+1.4であった。
【0029】
比較例1
実施例との比較の為、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのエチレングリコールを主成分とする留出液をフラッシュ蒸留器で処理すること無く、直接、エステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として再利用して、ポリエチレンテレフタレートの製造を行ったところ、エステル交換反応触媒の活性が阻害されて、エステル交換反応工程が不安定となったばかりか、エステル交換反応槽に付属の蒸留塔の蒸留負荷が変動して、安定した運転をすることができなかった。また、このようにして生産した製品ポリエチレンテレフタレートの色調は、L値が60、b値が+3.0であった。
【0030】
次に、炭素数2〜4のアルキレングリコールとして、1,3−プロパンジオールを採用した場合について述べる。
参考
図1において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6から1,3−プロパンジオール22kg/hrおよびチタン酸テトラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜220℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させてビスヒドロキシプロピルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシプロピルテレフタレートを含む低分子量重合体を配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度235℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリプロピレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリプロピレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのアリルアルコールを500重量ppm、メタノールを2重量%および水を0.7重量%含む1,3−プロパンジオールを含有する留出液を7.5kg/hrで昇温機18で200℃に昇温した後、配管10を介してフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は13kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後の1,3−プロパンジオール成分はアリルアルコールを150重量ppm、メタノールを0.3重量%および水を0.2重量%含有していた。この1,3−プロパンジオール成分を7kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からの1,3−プロパンジオール供給量は15kg/hrに減少させた。
【0031】
実施例
図2において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6から1,3−プロパンジオール22kg/hrおよびチタン酸テトラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜220℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させて、ビスヒドロキシプロピルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシプロピルテレフタレートを含む低分子量重合体を配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度235℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリプロピレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリプロピレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのアリルアルコールを500重量ppm、メタノールを2重量%および水を0.7重量%含む1,3−プロパンジオールを含有する留出液を7.5kg/hrで昇温機18で200℃に昇温した後、配管10を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ供給した。エステル交換反応器1からエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ留出する1,3−プロパンジオール成分4kg/hrと併せて、合計11.5kg/hrを200℃にてフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は13kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後の1,3−プロパンジオール成分はアリルアルコールを10重量ppm、メタノールを0.1重量%以下および水を0.1重量%以下含有していた。この1,3−プロパンジオール成分を9kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からの1,3−プロパンジオール供給量は17kg/hrに減少させた。
【0032】
実施例
図3において、配管5からテレフタル酸ジメチル37kg/hrと配管6から1,3−プロパンジオール22kg/hrおよびチタン酸テトラブトキサイト0.03kg/hrをエステル交換反応器1へ連続的に供給し、温度200〜220℃、常圧下でエステル交換反応を行い、メタノールを留出させて、ビスヒドロキシプロピルテレフタレートを含む低分子量重合体を得た。次いで、得られたこのビスヒドロキシプロピルテレフタレートを含む低分子量重合体を配管9を介して初期重縮合反応器へ連続的に供給し、温度235℃、真空度4.0kPaで重縮合反応を行い、ポリプロピレンテレフタレート低重合体を得た。次いで、得られた低重合体を最終重縮合反応器へと連続的に供給し、温度247〜248℃、真空度0.2kPaで重縮合反応を行った。得られたポリプロピレンテレフタレート重合体の固有粘度(オルソクロロフェノール中35℃で測定した溶液粘度から算出した値)は0.62であり、これをギヤポンプによって取り出し、造粒化工程でペレット化した。
また、初期重縮合反応器および最終重縮合反応器からのアリルアルコールを500重量ppm、メタノールを2重量%および水を0.7重量%含む1,3−プロパンジオールを含有する留出液を7.5kg/hrで昇温機26で200℃に昇温した後、配管25を介してフラッシュ蒸留器21へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器21の操作圧力は13kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器21で低沸点物を分離した後の1,3−プロパンジオール成分はアリルアルコール150重量ppm、メタノールを0.3重量%および水を0.2重量%含有していた。続いて、この1,3−プロパンジオール成分を昇温器18で200℃に再昇温した後、配管10を介してエステル交換反応器付属の蒸留塔2へ供給した。エステル交換反応器1からの蒸留塔2へ留出する1,3−プロパンジオール成分4kg/hrと併せて、合計11.5kg/hrを200℃にてフラッシュ蒸留器11へ供給した。なお、フラッシュ蒸留器11の操作圧力は13kPaにコントロールした。フラッシュ蒸留器11で低沸点物を分離した後の1,3−プロパンジオール成分はアリルアルコール10重量ppm以下、メタノールを0.1重量%以下および水を0.1重量%以下含有していた。この1,3−プロパンジオール成分を9kg/hrで配管8を介してエステル交換反応器1に供給し、出発原料であるグリコールの一部として、再利用した。なお、この際、配管6からの1,3−プロパンジオール供給量は17kg/hrに減少させた。
【0033】
以上の実施例において述べたポリプロピレンテレフタレートの連続製造方法において、重縮合反応工程から発生する低沸点物を含むグリコール成分を、系外の別個な大掛かりな蒸留装置で精製することなく、原料の一部として再利用しても、触媒の活性が阻害されることが無く、安定した生産が可能であった。
本発明によれば、芳香族ジカルボン酸または、その低級アルキルエステルと、炭素数2〜4のアルキレングリコールを主たる成分とするグリコール成分とから、ポリエステルを連続的に製造する際に、重縮合工程で回収されるグリコ−ル成分を系外の精製装置で精製する必要が無く、小規模のフラッシュ蒸留設備の設置によって、しかも水分含有率が少なく純度の高い原料として再利用でき、運転経費の削減と設備の簡略化を達成することができ、さらには安定した安価なポリエステルの連続製造方法を提供できるという極めて顕著な効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】 本発明の参考の為の模式フロー図である。
【図2】 本発明を実施する為の別の模式フロー図である。
【図3】 本発明を実施する為のさらに別の模式フロー図である。

Claims (7)

  1. 芳香族ジカルボン酸を主たるジカルボン酸成分としそしてエチレングリコール、1,3−プロパンジオールおよび1,4−ブタンジオールよりなる群から選ばれる1種のグリコールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエステルを、エステル化またはエステル交換反応および重縮合反応を経由して連続的に製造する方法であって、該重縮合反応からの上記グリコールを含有する留出液を、上記エステル化またはエステル交換反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給しそしてその蒸留塔の缶出液をフラッシュ蒸留に付して低沸点物を除去した後、残留液の少なくとも1部を上記エステル化またはエステル交換反応に上記グリコールの1部として循環使用することを特徴とする芳香族ポリエステルの連続的製造方法。
  2. 該重縮合反応からの上記グリコールを含有する留出液を上記エステル化またはエステル交換反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給する前に、フラッシュ蒸留に付し、その残留液を上記エステル化またはエステル交換反応の実施工程に付属する蒸留塔に供給する、請求項1に記載の方法。
  3. 上記芳香族ポリエステルが1,4−ブタンジオールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエステルでありそして上記エステルまたはエステル交換反応に循環使用する上記残留液水分含有率0.5重量%以下の残留液である請求項1または2に記載の方法。
  4. 上記芳香族ポリエステルがエステル交換反応および重縮合反応を経由して製造するエチレングリコールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエステルであり、そして上記エステル交換反応に循環使用する上記残留液水分含有率0.05重量%以下の残留液である請求項1または2に記載の方法。
  5. 上記芳香族ポリエステルがエチレングリコールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエステルであり、そして上記エステルまたはエステル交換反応に循環使用される上記残留液2−メチル−1,3−ジオキソランの含有率50ppm以下残留液である請求項1または2に記載の方法。
  6. 上記芳香族ポリエステルがエチレングリコールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエステルであり、そして上記エステルまたはエステル交換反応に循環使用される上記残留液メチルセロソルブの含有率10ppm以下残留液である請求項1または2に記載の方法。
  7. 上記芳香族ポリエステルが1,3−プロパンジオールを主たるグリコール成分とする芳香族ポリエステルであり、そして上記エステルまたはエステル交換反応に循環使用される上記残留液水分含有率0.5重量%以下残留液である請求項1または2に記載の方法。
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