JP4128308B2 - 移動式吊り足場装置およびこれを用いた吊り足場作業工法 - Google Patents

移動式吊り足場装置およびこれを用いた吊り足場作業工法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、橋脚に支持された構築物に対してメンテナンス作業を行うための移動式吊り足場装置に関し、詳しくは、橋脚や大型屋根用支柱脚開口部を通過して連続作業が行えるようにした移動式吊り足場装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
メンテナンス作業が必要な構築物として、高架道路や高架橋がある。
これら構築物におけるメンテナンス作業には足場装置が用いられ、この足場装置としては、移動式吊り足場装置が従来一般に知られている(例えば、特公平5−54551号公報)。
【0003】
前記移動式吊り足場装置は、高架道路や鉄道用高架橋の長手方向に沿ってその下面側に固定される複数本(一般には左右一対)のハンガーレールと、これらのハンガーレールに沿って前後方向に移動自在な複数個の吊持機と、各吊持機に吊持された複数個の第2吊持機と、各第2吊持機に相対移動自在に吊持される複数本のガイドレールを有することで上記ハンガーレールと直交する左右方向に移動自在な足場デッキなどで構成されている。そしてこの移動式吊り足場装置では、高架道路や鉄道用高架橋の下方に吊持された足場デッキが前後左右に移動できることで、高架道路や鉄道用高架橋などのメンテナンス作業を幅方向及び長手方向に渡って行えるようになっている。
ここで、前記移動式吊り足場装置が使用される高架道路や鉄道用高架橋は、その長手方向に沿って所定間隔で配置された複数の橋脚により支持されており、各橋脚は一般に高架道路や鉄道用高架橋の幅内に配置されるが、各橋脚には比較的大きな開口部が設けられている。
【0004】
一方、メンテナンス作業とは別に、構築物の一つに、例えば、ドーム状運動場などがある。このような構築物にはアーチ状の大型屋根が装備され、その屋根下面での作業が行われる場合があり、この作業に上述した移動式吊り足場装置を用いることがある。
【0005】
大型屋根の場合には、その作業範囲が高架道路や高架橋に比べて極めて広い。
そこで、高架道路や高架橋などを対象とした移動式吊り場装置を用いると、その構造がガイドレールに沿った移動範囲のみが作業対象範囲となるだけであるので、作業効率が悪い。
このような作業効率の悪化を防ぐために、足場を旋回させる構造も提案されている(例えば、本出願人の先願に係る特開平8−42133号公報)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
しかし、上記公報に示されている構造の足場装置を用いて大型屋根のでの作業を行う場合には次のような問題がある。
すなわち、上述した構造の移動式吊り足場装置を大型屋根などの広範囲の作業場に設置する際には、移動式吊り足場装置を移動させるためのハンガーレールを敷設する必要がある。このハンガーレールは、作業が終了すると、吊り足場装置の移動方向前方に敷設されることになるが、このような敷設作業は大型屋根での作業内容とは別の作業工程であるので作業時間が長大化することになり、作業効率を妨げる要因となる。
一方、大型屋根を作業対象とした場合、その大型屋根には地面に設置されている台座部から屋根内面に向けて支持脚が張り出されており、この支持脚の張り出し方向が、移動式吊り足場装置の移動方向を横断する方向、つまり、吊り足場装置が水平方向に移動する場合には縦方向に横断する方向でしかも、吊り足場の移動路に干渉する方向に設定されていることがある。
図1は、本発明実施例を説明するための構築物の図であるが、同図において、上記支持脚(便宜上、符号1Aで示す)が台座部2に基端を纏めて取り付けられ、この基端から逆三角錐の稜線上に沿った方向に先端が張り出されている場合がある。しかも、屋根自体も傾斜していることから、支持脚1A同士の間で吊り足場装置を旋回させようとした場合、足場デッキが支持脚や屋根に干渉してしまい、支持脚1A間を移動させることができなくなる。
【0007】
本発明の目的は、上記従来の移動式足場装置における問題、特に、作業範囲を拡大しようとした場合の問題に鑑み、周辺部材に干渉することなく異なる方向での作業領域を確保して作業効率を向上させることができる構成を備えた移動式吊り足場装置およびこれを用いた吊り足場作業工法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するため、請求項1記載の発明は、構築物の下面に掛け止めされた懸垂部材に吊り持ちされている複数の上段吊持機と、上記上段吊持機同士に橋渡されて該吊持機に噛み合いながら移動可能な上段足場デッキを備え、上記上段足場デッキには、その下面に上記上段吊持機とは別に該上段足場デッキの長手方向に沿って移動可能な吊持機を備え、該吊持機には、上記上段足場デッキの長手方向と直角な方向に移動可能な下段足場デッキが吊り持ちされていることを特徴としている。
【0009】
請求項2記載の発明は、上記下段足場デッキを吊り持ちする吊持機には、上記上段足場デッキの長手方向に沿って移動可能な中段吊持機と、該中段吊持機に直接設けられ、上記下段足場デッキの上面に設けられているラックに噛み合いながら上記上段足場デッキの長手方向と直角な方向に移動可能な下段吊持機とが備えられていることを特徴としている。
【0010】
請求項3記載の発明は、上記上段足場デッキおよび下段足場デッキには、その長手方向両端部に上記上段吊持機および下段吊持機にそれぞれ係合可能なストッパが設けられて各足場デッキの移動量を規制する構成を備えていることを特徴としている。
【0011】
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3記載の移動式吊り足場装置を用いる吊り足場作業工法であって、上記構築物下面の梁部に上段吊持機を懸垂支持し、この上段吊持機に噛み合いながら移動可能な上段足場デッキを設け、上記上段足場デッキの下面にその上段足場デッキの長手方向に移動可能な中段吊持機およびこれに直接取り付けられている下段吊持機を介して上記上段足場デッキの移動方向と直角な方向に移動可能な下段足場デッキを設け、上記上段足場デッキは、上記上段吊持機を上記移動する方向の前方に位置する上記梁部に順次懸垂支持されて前進移動することができるとともに、その移動位置にて上記下段足場デッキを該上段足場デッキの移動方向と直角な方向に移動可能に支持することを特徴としている。
【0012】
請求項5記載の発明は、上記上段足場デッキおよび下段足場デッキは、上記構築物の下面で該上段足場デッキの移動路中に位置する支持部に対してその支持部と干渉しない位置に移動した上で次の作業位置に向け連続的に移動することができることを特徴としている。
【0013】
【作用】
請求項1乃至3記載の発明では、構築物下面に懸垂支持されて移動可能な上段足場デッキの下面にこの上段足場デッキの長手方向および長手方向と直角な方向に移動可能な下段足場デッキを備えることで平面視において縦横の作業範囲を確保することができる。しかも、移動量は吊持機に係合可能なストッパにより規定されるので、吊持機が脱落するような事態を防止でき安全に作業場を提供することができる。
【0014】
請求項4および5記載の発明では、構築物下面に位置する梁部に対して上段吊持機を順次懸垂支持されることにより上段足場デッキを連続的に移動させて作業範囲を拡大できると共に、この移動した上段足場デッキに対して下段足場デッキを上段足場デッキの移動方向およびこの方向と直角な方向に移動させることができるので、ハンガーレールなどの継ぎ足し作業を要することなく平面視において連続的に縦横方向での作業範囲を拡大していくことができる。
【0015】
請求項5記載の発明では、構築物において上段足場デッキの移動路に介在する支持部が存在していてもその支持部との干渉を裂ける位置に上段足場デッキを移動させて次の作業位置に上段足場デッキを位置させることができるので、足場デッキが途中で分断されることなく同じ足場デッキを連続的に次の作業位置に位置決めすることができる。
【0016】
【実施例】
以下、図示実施例により本発明の詳細を説明する。
図1は、本発明実施例による移動式吊り足場装置が適用される構築物の一部を示しており、同図に示した構築物は、アーチ状の大型屋根を備えたドーム状運動場である。
図1において、大型屋根1は、地上側から傾斜させて構築されており、その地上側の下面には、地上に設置された台座部2に基端が纏めて取り付けられている支持脚1Aの先端が取り付けられている。
支持脚1Aは、前述したように、逆三角錐の稜線上に配置された状態をなし、その先端が大型屋根1の支持梁1Bに固定されている。
【0017】
支持梁1Bの敷設方向における複数箇所には懸垂支持された上段吊持機3が設けられている。
上段吊持機3は、図2に示すように、支持梁1Bの下片をなすフランジ1B1に掛け止めされたワイヤあるいはチェーンなどの懸垂部材4により懸垂支持されており、内部には、図3に示す構成が設けられている。
図3において上段吊持機3は、ケーシング3A内に横架されている連結ピン3Bに懸垂部材4の下端が取り付けられており、ケーシング3Aの内部には、回転自在に支持された前後左右4個のフランジ付車輪3Cが備えられている。
フランジ付車輪3Cは、後述する上段足場デッキ5の上面に設けられているガイドレール部5Aに沿って移動することができ、フランジ部3C1がガイドレール5Aのレール部5A1を挟持することで脱輪が防止されている。
上記上段吊持機3のうちの少なくとも一つには、図3に示すように、ガイドレール部5Aにおいて側面視形状が波形に形成されているラック歯5A2に噛み合うピニオン輪3Dが中心軸3Eを介してケーシング3Aに回転自在に支持されており、この中心軸3Eには、従動ギヤ3Fが固定されている。この従動ギヤ3Fには、ケーシング3Aにより回転自在に支持されている駆動ハンドル3Gの支軸3G1に取り付けられて減速機構をなすピニオンギヤ3Hが噛み合わせてある。従って、駆動ハンドル3Gを回転させることで従動ギヤ3Fが連動し、減速機構を介してピニオン輪3Dが回転することにより、上段吊持機3がガイドレール5Aに沿って走行することができる。上段吊持機3の走行位置での係止は、ガイドレール5Aのラック歯5A2に対向して形成された挿通孔3A1からロックピン6を挿通してラック歯5A2の一つを係止することで行われる。
【0018】
上段足場デッキ5は、図2に示すように、支持梁1B間を長手方向とし、上縁が断面形状T字状をなすガイドレール部5Aで構成され、下縁がパイプ材5Bで構成された左右一対のトラスビーム5Cと、図4に示すように、下縁のパイプ材5B間にフック5D1を介して掛け渡されることでトラスビーム5Cの長手方向に沿って敷き詰められる多数の足場板5Dとを備えている。
【0019】
上段足場デッキ5の下縁には、パイプ材5Bの下周面に一体化されている下向きT字状をなす下部フレーム7が上段足場デッキ5の長手方向に平行して設けられている。
図5において下部フレーム7には、そのフランジに固定されたC型万力8を介して断面逆T字状をなす下部ガイドレール9が懸垂支持されており、下部ガイドレール9に沿って中段吊持機10が移動可能に設けられている。
中段吊持機10は、上記上段吊持機3と略同様な構造であり、前記ケーシング3A、フランジ付車輪3Cに対応したケーシング10A、フランジ付車輪10Cを備えている。
ここで、中段吊持機10のうち、少なくとも1個の中段吊持機10は、前記上段吊持機3におけるピニオン輪3D、中心軸3E、従動ギヤ3F、ピニオンギヤ3H、駆動ハンドル3G、挿通孔3A1にそれぞれ対応したピニオン輪、中心軸、従動ギヤ、ピニオンギヤ、駆動ハンドル、挿通孔(いずれも図示されず)が設けられ、駆動ハンドルを回転させることで下部ガイドレール9に沿って上段足場デッキ5の長手方向に平行して移動するようになっている。なお、下部ガイドレール9のレール部9A1に設けられているラック歯9A2は、その詳細が図6に示されている。
【0020】
上記中段吊持機10には、上段吊持機3における連結ピンに相当するものがなく、その代わり、ケーシング10Aの下面に一体化されているブラケット10Bを介して下段吊持機11が直接取り付けられている。
下段吊持機11は、中段吊持機10の移動方向と直角な方向、換言すれば、上段吊持機3の移動方向と直角な方向に長手方向を有するケーシング11Aを備えており、そのケーシング11Aの上面に設けられているブラケット11Bが中段吊持機10のブラケット10Bに直接一体化されている。
ケーシング11Aの内部には、ケーシング11Aの長手方向に沿って前後左右4個のフランジ付車輪11Cが回転自在に支持されている。
フランジ付車輪11Cは、後述する下段足場デッキ12の上面に設けられているガイドレール部12Aに沿って移動することができ、フランジ部11C1がガイドレール部12Aのレール部12A1を挟持することで脱輪が防止されている。
上記下段吊持機11のうちの少なくとも一つには、図3に示した上段吊持機3と同様に、ガイドレール部12Aにおいて側面視形状が波形に形成されているラック歯12A2に噛み合うピニオン輪(図示されず)が中心軸(図示されず)を介してケーシング11Aに回転自在に支持されており、この中心軸には、従動ギヤ(図示されず)が固定されている。この従動ギヤには、ケーシング11Aにより回転自在に支持されている駆動ハンドル(図示されず)の支軸(図示されず)に取り付けられて減速機構をなすピニオンギヤ(図示されず)が噛み合わせてある。従って、駆動ハンドルを回転させることで従動ギヤが連動し、減速機構を介してピニオン輪が回転することにより、下段吊持機11がガイドレール12Aに沿って走行することができる。下段吊持機11の走行位置での係止は、図3に示した上段吊持機3の場合と同様に、ガイドレール12Aのラック歯12A2に対向して形成された挿通孔(図示されず)からロックピン(図示されず)を挿通してラック歯12A2の一つを係止することで行われる。
【0021】
下段足場デッキ12は、支持梁1B間を長手方向とする上段足場デッキに対して直角な方向を長手方向とし、上縁が断面形状T字状をなすガイドレール部12Aで構成され、下縁がパイプ材12Bで構成された左右一対のトラスビーム12Cと、図4に示した構成と同様に、下縁のパイプ材12B間にフック(図示されず)を介して掛け渡されることでトラスビーム12Cの長手方向に沿って敷き詰められる多数の足場板(図示されず)とを備えている。
下段足場デッキ12は、下段吊持機11が中段吊持機10の移動方向と直角な方向に移動できることにより、図7に示すように、上段足場デッキ5に対してその長手方向および交差する方向に移動することができるようになっており、図8に示すように、上段足場デッキ5における長手方向と直角な方向である幅方向での移動量を確保できるようになっている。
上記上段足場デッキ5および下段足場デッキ12には、ラック歯5A2,12A2の長手方向両端部に、各吊持機3,10,11の移動量を規定するために上段吊持機3,厳談吊持機11の移動路中に突出する突起で構成された係止片(図7中、符号5P、12Pで示す部材)が設けられており、この係止片に吊持機が衝合することでそれ以上の移動を規制するようになっている。
なお、図8中、符号5E、12Dは、起倒可能に設けられた手摺りを示している。
【0022】
本実施例は以上のような構成であるから、図2に示すように、上段吊持機3が大型屋根1の支持梁1Bに対して直接懸垂支持されるので、従来必要とされていたハンガーレールを用いることなく、上段足場デッキ5の移動方向と下段足場デッキ12の移動方向とで平面視において縦横の作業面積を確保することができる。これにより、ハンガーレールを装備しなくて良い分、作業工数および作業時間の短縮が図れ、しかも、作業範囲の面積を縦横方向で拡大させることができるので、一つの移動式吊り足場を用いた場合の作業効率を向上させることができる。
【0023】
次に上記構成の足場装置を用いた足場作業工法について説明する。
図9は、図1に示した大型屋根1の傾斜方向に沿って複数箇所(図1中、符号(A)、(B)、(C)、(D)の各位置)に設置されている足場装置の平面図であり、X方向での上段足場デッキ5の長さに対してY方向での下段足場デッキ12の長さを(これら各長さは、図9においてスクリーントーンにより示してある)相乗した面積が単位位置での作業範囲となり、この作業範囲がX方向での上段足場デッキ5の移動により連続して得られることになる。
【0024】
上段足場デッキ5がX方向に移動する際には、図10および図11に示す手順が実行される。なお、図における符号(A)、(B)、(C)、(D)で示す位置は、図11における符号A、B、C、Dで示す位置に対応していることを前提として説明する。
すなわち、図10(A)に示すように、クレーン13によって吊り持ちされた移動式吊り足場装置を隣り合う支持梁1B同士(図10(A)において符号A、Bで示す位置の支持梁)に対応するように位置決めし、支持梁1Bに掛け止めされている懸垂部材4により上段吊持機3を連結する。これにより、支持梁1B間に懸垂された移動式吊り足場装置は、上段足場デッキ5の長手方向に移動できると共にこの移動方向と直角な方向に下段足場デッキ12が移動することにより図9に示した作業面積が得られる。この時の上段足場デッキ5の位置は、図11における符号(10−a)で示す位置に相当している。
次に図10(B)において、符号Bで示した位置の支持梁1Bから更に隣り合う位置(符号Cで示す位置)の支持梁1Bに対して上段足場デッキ5を移し換える場合には、符号A、Bで示す位置の支持梁1Bの中間位置に設けられている梁部材1B1に対して懸垂部材4を掛け止め直すとともに、符号Aで示す位置の支持梁1Bから懸垂部材4を取り外す。これにより、上段足場デッキ5の移動方向後端部が、符号Aで示す位置から符号D(図10(C)参照)で示す位置に変更されるので、上段足場デッキ5は、矢印で示す方向に移動することができる。この時の上段足場デッキ5の位置は、図11における符号(10−b)で示す位置に相当している。
さらに、図10(C)において、符号Dで示す位置の梁部材1B1に懸垂部材4を掛け止めした状態で上段足場デッキ5を矢印方向に移動させる際には、その移動方向先端部をクレーン13によって吊り持ちし、符号Cで示す位置の支持梁1Bに向け移動させる。このときの上段足場デッキ5の位置は図11における符号(10−c)で示す位置に相当している。
一方、図10(D)において符号Cで示す位置の支持梁1Bに対応した位置に上段足場デッキ5が達すると、符号Cで示す位置の支持梁1Bに対して懸垂部材4を掛け止めしてその位置での作業を行う。この位置での上段足場デッキ5の位置は、図11における符号(10−d)で示す位置に相当している。
このように、隣り合う支持梁1B間で上段吊持機3の懸垂支持を順次変更していくことで連続した足場デッキの移動が可能となり、各位置での作業面積を上段および下段の各足場デッキ5,12の移動により拡大させることができる。
【0025】
一方、図2において支持脚1Aの近傍に配置されている移動式吊り足場装置は、図2を示す紙面に対して直角な方向に下段足場デッキ12が移動する際、支持脚11Aに干渉する状態で位置していることがある。そこで、本実施例では、干渉する虞のある下段足場デッキ12を上段足場デッキ5の移動方向と直角な方向に移動させることで干渉しない位置に置くことができるので、支持脚1Aの存在に関係なく、上段足場デッキ5を連続して移動させることができる。
【0026】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、請求項1乃至3記載の発明によれば、構築物下面に懸垂支持されて移動可能な上段足場デッキの下面にこの上段足場デッキの長手方向および長手方向と直角な方向に移動可能な下段足場デッキを備えることで平面視において縦横の作業範囲を確保することができる。しかも、移動量は吊持機に係合可能なストッパにより規定されるので、吊持機が脱落するような事態を防止でき安全に作業場を提供することができる。これにより、構築物に直接懸垂支持される上段足場デッキおよび下段足場デッキを用いるだけで、作業範囲の面積を拡大して作業範囲を広げることができるので、一つの移動式吊り足場装置による作業範囲を拡大して作業効率を向上させることが可能となる、
【0027】
請求項4および5記載の発明によれば、構築物下面に位置する梁部に対して上段吊持機を順次懸垂支持されることにより上段足場デッキを連続的に移動させて作業範囲を拡大できると共に、この移動した上段足場デッキに対して下段足場デッキを上段足場デッキの移動方向およびこの方向と直角な方向に移動させることができるので、ハンガーレールなどの継ぎ足し作業を要することなく平面視において連続的に縦横方向での作業範囲を拡大していくことが可能となる。
【0028】
請求項5記載の発明によれば、構築物において上段足場デッキの移動路に介在する支持部が存在していてもその支持部との干渉を裂ける位置に上段足場デッキを移動させて次の作業位置に上段足場デッキを位置させることができるので、足場デッキが途中で分断されることなく同じ足場デッキを連続的に次の作業位置に位置決めすることができ、これにより作業効率を向上させることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明実施例による移動式吊り足場装置の全体概略構造を示す構築物の側面図である。
【図2】図1に示した構築物に設置される移動式吊り足場装置に用いられる上段足場デッキおよび下段足場デッキを示す図である。
【図3】図2に示した上段および下段足場デッキの移動に用いられる吊持機のうちで、上段吊持機の構成を説明するための図である。
【図4】図2に示した上段足場デッキに用いられる足場板を示す斜視図である。
【図5】図2に示した下段足場デッキの移動に用いられる中段吊持機および下段吊持機の構成を説明するための図である。
【図6】図5中、符号(6)で示す方向の矢視図である。
【図7】図2に示した上段足場デッキおよび下段足場デッキの平面図である。
【図8】図2に示した上段および下段足場デッキと構築物下面とのは位置関係を説明するための側面図である。
【図9】図2に示した上段および下段足場デッキの移動状態を説明するための構築物の平面図である。
【図10】図2に示した上段および下段足場デッキの移動状手順を説明するための図である。
【図11】図10に示した移動手順の過程毎での上段および下段足場デッキの位置を説明するための構築物の平面図である。
【符号の説明】
1 構築物の一つである大型屋根
1A 支持脚
1B 支持梁
1B1,1B2 梁部材
3 上部吊持機
4 懸垂部材
5 上段足場デッキ
5A ガイドレール部
5A1 レール部
5A2 ラック歯
5C トラスビーム
5D 足場板
7 下部フレーム
9 下部ガイドフレーム
10 中段吊持機
11 下段吊持機
12 下段足場デッキ
12A ガイドレール部
12A1 レール部
12A2 ラック歯
13 クレーン

Claims (5)

  1. 構築物の下面に掛け止めされた懸垂部材に吊り持ちされている複数の上段吊持機と、
    上記上段吊持機同士に橋渡されて該吊持機に噛み合いながら移動可能な上段足場デッキを備え、
    上記上段足場デッキには、その下面に上記上段吊持機とは別に該上段足場デッキの長手方向に沿って移動可能な吊持機を備え、該吊持機には、上記上段足場デッキの長手方向と直角な方向に移動可能な下段足場デッキが吊り持ちされていることを特徴とする移動式吊り足場装置。
  2. 上記下段足場デッキを吊り持ちする吊持機には、上記上段足場デッキの長手方向に沿って移動可能な中段吊持機と、該中段吊持機に直接設けられ、上記下段足場デッキの上面に設けられているラックに噛み合いながら上記上段足場デッキの長手方向と直角な方向に移動可能な下段吊持機とが備えられていることを特徴とする請求項1記載の移動式吊り足場装置。
  3. 上記上段足場デッキおよび下段足場デッキには、その長手方向両端部に上記上段吊持機および下段吊持機にそれぞれ係合可能なストッパが設けられて各足場デッキの移動量を規制する構成を備えていることを特徴とする請求項1または2記載の移動式吊り足場装置。
  4. 請求項1乃至3記載の移動式吊り足場装置を用いる吊り足場作業工法であって、
    上記構築物下面の梁部に上段吊持機を懸垂支持し、この上段吊持機に噛み合いながら移動可能な上段足場デッキを設け、
    上記上段足場デッキの下面にその上段足場デッキの長手方向に移動可能な中段吊持機およびこれに直接取り付けられている下段吊持機を介して上記上段足場デッキの移動方向と直角な方向に移動可能な下段足場デッキを設け、
    上記上段足場デッキは、上記上段吊持機を上記移動する方向の前方に位置する上記梁部に順次懸垂支持されて前進移動することができるとともに、その移動位置にて上記下段足場デッキを該上段足場デッキの移動方向と直角な方向に移動可能に支持することを特徴とする移動式吊り足場装置を用いた吊り足場作業工法。
  5. 上記上段足場デッキおよび下段足場デッキは、上記構築物の下面で該上段足場デッキの移動路中に位置する支持部に対してその支持部と干渉しない位置に移動した上で次の作業位置に向け連続的に移動することができることを特徴とする請求項4記載の移動式吊り足場装置を用いた吊り足場作業工法。
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