JP4127078B2 - 車両用電源制御装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、車両用電源制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
【特許文献1】
特開2001−145333号公報
車両停止時にエンジンのアイドルをストップし、発進時にエンジンを再始動する、あるいは駆動用モータを備えて駆動用モータの駆動力のみで発進するアイドルストップシステムが知られている。このようなシステムは通常、アイドルストップ状態からの発進時にエンジンを再始動するための始動用モータまたは駆動用モータに電力を供給する高電圧バッテリとそれを充電する高電圧発電機とを含む高電圧電源系と、例えばメータやオーディオなどの一般電装品や低電圧バッテリ等の低電圧負荷を含む低電圧電源系とを備え、高電圧バッテリからの電力を降圧して低電圧電源系へ電力供給をしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
このようなシステムにおいては、アイドルストップ状態からの発進時に、高電圧バッテリが駆動用モータに大電力を供給して車両を発進させたり、始動用モータに大電力を供給してエンジンを短時間で始動させなくてはならないが、上述のように高電圧バッテリが低電圧電源系へ電力供給を行っているため、長時間の車両停止アイドルストップの後に、例えばエンジンを再始動する場合に高電圧バッテリの電力が不足する可能性がある。
このようなことを防止するために、高電圧バッテリの容量を大きくすることが考えられるが、バッテリの大型化を招き、適切な解決方法ではない。
【0004】
一方、特開2001−145333号公報においては、アイドルストップ時には高電圧バッテリからの電力を降圧するDC/DCコンバータの出力を停止し、高電圧バッテリからの低電圧負荷への電力供給を遮断して、一般電装品への電力供給を低電圧バッテリのみから行う技術が提案されている。
【0005】
しかしながら、高電圧バッテリに比べ低電圧バッテリの容量が小さく、このため長時間のアイドルストップ時や元々充電レベルが低い場合には低電圧バッテリが上がってしまう可能性があるという問題があった。
本発明は、上記従来の問題点に鑑み、低電圧バッテリが上がるのを防止しつつ、車両の発進に備え高電圧バッテリの電力を維持可能な車両用電源制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】
このため本発明は、車両の発進時またはエンジンの始動時に、高電圧の電力によって駆動する高電圧負荷に電力供給を行う高電圧バッテリと、高電圧バッテリの出力電圧を降圧して電力を出力する降圧手段と、降圧手段から出力される電力によって充電される低電圧バッテリとを備え、高電圧バッテリはエンジンの駆動力で発電する発電機からの電力で充電されるとともに、降圧手段によって出力される電力が低電圧バッテリまたは低電圧負荷に供給される車両用電源制御装置において、降圧手段の目標出力電圧を、エンジンの駆動時には低電圧バッテリの端子電圧よりも高い予め定められた第1の所定電圧に設定し、エンジンの停止時には予め定められた第1の所定の電圧より低い第2の所定電圧に設定するようにした。
そしてとくに、低電圧バッテリの端子電圧を検出する電圧検出手段を備え、電圧設定手段は、電圧検出手段によって検出された低電圧バッテリの端子電圧に所定の加算電圧を加算して上記の第1の所定電圧とするものである。
【0007】
【発明の効果】
本発明によれば、エンジンの駆動時には、降圧手段の目標出力電圧を低電圧バッテリの端子電圧に所定の加算電圧を加算した第1の所定電圧に設定することによって、発電機からの電力供給で高電圧バッテリが充電されるときに、低電圧バッテリも同時に充電され、エンジン停止時に利用する電力を蓄えることが可能である。
【0008】
エンジンの停止時には、降圧手段の目標出力電圧を第1の所定電圧より低い第2の所定電圧に設定することによって、低電圧負荷への電力供給を高電圧バッテリから除々に低電圧バッテリに切り替えることができるとともに、低電圧バッテリの出力電圧を第2の所定電圧以上に維持することが可能で低電圧バッテリが上がる過放電を防止することができる。
【0009】
【発明の実施の形態】
次に、発明の実施の形態を実施例により説明する。
図1は、第1の実施例の構成を示す図である。
例えば42Vの高電圧を出力するメインバッテリ2と12Vバッテリ4とを有し、メインバッテリ2はモータジェネレータ1と接続される。モータジェネレータ1は、エンジンを始動するとき、メインバッテリ2の電力供給を受け始動を行い、始動した後、エンジンの駆動力を受け発電しメインバッテリ2に充電を行う。
12V系電装負荷5には12Vバッテリ4が接続される。
【0010】
メインバッテリ2には、DC/DCコンバータ3が接続され、DC/DCコンバータ3は、メインバッテリ2の端子電圧を降圧して12Vバッテリ4と12V系電装負荷5に電力を出力する。
DC/DCコンバータ3の出力電圧は、コントロールユニット7に制御される。
コントロールユニット7は、電圧検出部6によって検出された12Vバッテリ4の端子電圧と、クランク角センサ8によって検出されたエンジンのクランク角に基づいてDC/DCコンバータ3の出力電圧を演算し制御を行う。
【0011】
次に、図2、図3のフローチャートに基づいて、コントロールユニット7における出力電圧制御の流れを説明する。
ステップ110において、クランク角センサ8から、エンジンのクランク角の検出信号を読み込む。
ステップ120において、クランク角によって、車両がアイドルストップ状態であるか否かを判断する。つまり、クランク軸が回転していればエンジンが回転しており、アイドルストップ状態ではないと判断し、回転していなければアイドルストップ状態であると判断する。
【0012】
アイドルストップ状態である場合、ステップ130へ進み、電圧検出部6から、12Vバッテリ4の端子電圧Vbの検出信号を読み込む。
アイドルストップ状態でない場合には、ステップ110に戻り、ステップ110とステップ120のルーチンを繰り返す。
【0013】
ステップ130で12Vバッテリ4の端子電圧Vbの検出信号を読み込むと、ステップ140において、DC/DCコンバータ3の目標出力電圧値Vt(第2の所定電圧)を演算する。
この演算では、以下の式(1)を用いて12Vバッテリ4の端子電圧Vbに減算値ΔV1を減算して算出する。
Vt=Vb−ΔV1 (1)
但し、ΔV1は、DC/DCコンバータ3の調整電圧のバラツキやDC/DCコンバータ3と12Vバッテリ4の間のハーネス上の電圧降下などを考慮して設定する。その値としては、例えば0.3Vに設定することができる。
このように演算されたDC/DCコンバータ3の目標出力電圧値Vtの値は、12Vバッテリ4の端子電圧より小さくなっている。
【0014】
目標出力電圧Vtを演算すると、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcが目標出力電圧Vtになるように、コントロールユニット7は、DC/DCコンバータ3を制御する。
これによって、図4の電圧変化図に示すように、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcが除々に下がり、12V系電装負荷5への電力供給を12Vバッテリ4に切り替えることになる。
【0015】
ステップ150において、再びクランク角センサ8からクランク角の検出信号を読み込む。
ステップ160において、エンジンの始動が開始したか否かを判断する。
エンジンの始動を開始していない場合は、ステップ170において、目標出力電圧Vtがその下限値Vtminに達したか否かを判断する。達していないときは、ステップ130に戻り、ステップ130からステップ160のルーチンを繰り返す。
【0016】
つまり、ステップ140にてDC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを12Vバッテリ4の端子電圧以下に設定することにより、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcが低下して、12バッテリ4の端子電圧Vbが低下する。この低下した12Vバッテリの端子電圧Vb以下に再度目標出力電圧Vtを設定し、これを目標出力電圧Vtが下限値Vtminに達するまで繰り返すことにより、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcを除々に低下させる。
【0017】
こうして、ステップ170で目標出力電圧Vtが下限値Vtminに達したと判断すると、ステップ150に戻る。このときからは、新たな目標出力電圧Vtを演算せず、その直前に演算した目標出力電圧Vtに基づいてDC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcを制御する。
目標出力電圧Vtを保持することによって、図4に示すように、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcが、目標出力電圧Vtに接近し、やがて同じ値になる。
これによって、アイドルストップ中に、12Vバッテリ4の端子電圧Vbを目標出力電圧Vtの下限値Vtmin以上に保つことができる。
そして車両に始動信号が与えられると、メインバッテリ2がモータジェネレータ1を回転させエンジンを始動する。
【0018】
ステップ160でエンジンの始動を開始したと判断すると、ステップ180へ進み、12Vバッテリ4の端子電圧Vbの検出信号を再び読み込む。
エンジンを始動することによって、モータジェネレータ1が発電することになり、メインバッテリ2が充電される。
ステップ190において、メインバッテリ2を充電するときのDC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vt(第1の所定電圧)を演算する。
この演算では、次の式(2)を用いて行う。
Vt=Vb+ΔV2 (2)
但し、ΔV2は、DC/DCコンバータ3の調整電圧のバラツキやDC/DCコンバータ3と12Vバッテリ4の間のハーネス上の電圧降下などを考慮して設定する。ΔV2の値は、例えば12Vバッテリ4の充電状態に応じてΔV1より大きく設定することができる。
ここで、DC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtは、12Vバッテリ4の端子電圧Vbに加算値ΔV2を加算することによって算出されているため、図4に示すようにDC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcの値が除々に上昇することになり、12Vバッテリ4の端子電圧を元に戻し、満充電させることができる。
【0019】
ステップ200において、目標出力電圧Vtが電圧上限値Vsetに達したか否かを判断する。
上限値Vsetに達していなければ、ステップ180に戻り、ステップ180からステップ190のルーチンを繰り返して再びDC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを算出して、12Vバッテリ4を充電させる。
【0020】
ステップ200の判断で目標出力電圧Vtが上限値Vsetに達したならば、ステップ210へ進む。
上限値Vsetは、12Vバッテリ4が過充電にならないように設定したもので、目標出力電圧Vtが上限値Vsetに達すると、図4に示すように目標出力電圧Vtの値が固定される。
その後、ステップ210において、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcを読み込んでステップ220において、それが上限値Vsetに達したか否かを判断する。上限値Vsetに達していない場合は、ステップ210へ戻り、ステップ210のルーチンを繰り返して、12Vバッテリ4への充電を継続させる。
【0021】
そして、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcが上限値Vsetに達したと判断すると、12Vバッテリ4はほぼ満充電になったものとして、ステップ110に戻り、ステップ110からステップ220のルーチンを繰り返す。
このように、DC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを12Vバッテリ4の端子電圧より高く設定することによって、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcを除々に上昇させて、12V系電装負荷5への電力供給を12Vバッテリ4から、メインバッテリ2に切り替える。このとき、メインバッテリ2には、エンジンからの駆動力でモータジェネレータ1が発電しているので、メインバッテリ2の電力が減らない。
【0022】
本実施例は、以上のように構成され、アイドルストップ中は、DC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを12Vバッテリ4の出力電圧Vbより低く設定したから、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcを除々に低下させて、12V系電装負荷5への電力供給を12Vバッテリ4に切り替えることができるとともに、12Vバッテリ4の出力電圧Vbを下限値Vtmin以上に維持することができ、長時間アイドルストップしても、12Vバッテリが上がる(過放電する)ことは生じない。
また、メインバッテリ2は、エンジン始動に備え電力を保つことも可能である。
【0023】
このように、エンジンの動作を問わず、DC/DCコンバータ3の出力電圧Vdcを除々に変化させるから、単位時間あたりの電圧変動量が小さく、例えば12V系電装負荷5内のランプ等に照度が著しい変化を生じない効果が得られる。
また、従来では、アイドルストップ中で、メインバッテリからの電力供給を停止するようになっていたため、12Vバッテリの充電量が低くても、メインバッテリからの電力供給がないのに対して、本実施例では、メインバッテリ2は、12Vバッテリ4の放電状態に応じて電力供給をするから、その分、走行時に車両からの回生電力を受けることができ、燃費率が向上する。
本実施例では、ステップ130、ステップ180が、電圧検出手段を構成している。
ステップ140、ステップ190が、電圧設定手段を構成している。
ステップ170が、下限電圧設定手段を構成している。
【0024】
次に、第2の実施例について説明する。
図5は、第2の実施例の構成を示す図である。
この実施例は、図1に示す第1の実施例に対して、メインバッテリ2の出力電圧と出力電流を検出する電圧電流検出部9と、バッテリ状態演算装置10を加えて構成される。バッテリ状態演算装置10は、メインバッテリ2の充電状態SOC(State OF Charge)を検出する第1の充電状態検出部11と、メインバッテリ2の劣化状態SOH(State OF Health)を検出する第1の劣化状態検出部12を有している。コントロールユニット7aは、検出されたメインバッテリ2の充電状態と劣化状態に応じてDC/DCコンバータ3の出力電圧Vtの下限値Vtminを演算することによって、メインバッテリ2の状態に応じて下限値Vtminを変化させることを可能にした。
【0025】
第1の充電状態検出部11は、電圧電流検出部9によって検出された例えばイグニツションスイッチオンからのメインバッテリ2の電流値の積算値から、満充電時を100%とした場合の充電状態を算出する。
第1の劣化状態検出部12は、メインバッテリ2の内部抵抗値と劣化状態関係を示すマップをもち、電圧電流検出部9によって検出されたメインバッテリ2の電圧値および電流値から内部抵抗を算出し、算出した内部抵抗値とマップから、新品時を100%としたメインバッテリ2の劣化状態を算出する。劣化状態の検出は、例えばイグニッションスイッチオン時に行うことが可能である。
【0026】
バッテリ状態演算装置10は第1の充電状態検出部11で算出した充電状態SOCと、第1の劣化状態検出部12で算出した劣化状態SOHをコントロールユニット7aへ送信し、コントロールユニット7aは送信された充電状態SOC及び劣化状態SOHと所定の閾値(%)とを比較し、送信された充電状態SOC及び劣化状態SOHが所定の閥値(%)以上であればHと判断し、所定の閥値(%)未満で有ればLと判断する。そして判断の結果にしたがって、目標出力電圧Vtの下限値Vtminを決定する。
充電状態SOCと劣化状態SOHに関しては、例えば充電状態SOCが80%以上であればH、80%未満であればLと判断し、劣化状態SOHが50%以上であればH、50%未満であればL、すなわち劣化が進んでいない場合をH、進んでいる場合をLと判断することができる。
【0027】
図6は、充電状態SOCと劣化状態SOHおよび目標出力電圧Vtの下限値Vtminの関係を示す図である。
すなわち、充電状態SOCがHで、劣化状態もHと判断したときは、下限値Vtminの値を例えば12.5Vと高く設定する。
充電状態SOCがLで、劣化状態SOHもLと判断したときは、下限値Vtminの値を例えば12Vと低く設定する。
そのほかは、例えば12.3Vと普通の状態として設定する。
【0028】
すなわち、コントロールユニット7aにおいては、充電状態SOC及び劣化状態SOHが共に閥値以上であり、12V系電装負荷5へ電力を供給しても問題無い場合は下限値Vtminを高い値(例えば12、5V)に設定し、充電状態SOC及び劣化状態SOHが共に閥値未満であれば12V系電装負荷5へ電力を供給するとメインバッテリ2が上がる(過放電となる)可能性があるので、下限値Vtminを低い値(例えば12.0V)に設定する。
【0029】
このように、下限値Vtminをメインバッテリ2の状態に応じて設定すると、アイドルストップ中に、12V系電装負荷5への電力負担分を変化させることができ、メインバッテリ2の状態に応じた配分を行うことができる。
本実施例は、以上のように構成され、第1の実施例と同様に、12Vバッテリ4が上がることを防止しつつ、エンジン始動に備えメインバッテリ2の電力を維持することが可能であると同時に、メインバッテリの充電状態と劣化状態を検出し、それに応じてDC/DCコンバータ3の出力電圧Vtの下限値Vtminを変化させるようにしたから、劣化状態や充電状態が変化しても、その効果を維持可能である。
【0030】
次に、第3の実施例について説明する。
前記第1、第2の実施例では、アイドルストップ中に、DC/DCコンバータの目標出力電圧Vtを演算するΔV1は、一定値としたが、この実施例では、ΔV1をメインバッテリ2と12Vバッテリ4の充電状態および劣化状態に応じ変更するようにした。ΔV1の値を変更することによって、メインバッテリ2と12Vバッテリ4の充電状態と劣化状態に応じて、12V電装負荷5に対するそれぞれのバッテリの負担分をより正確に調整することができる。
【0031】
図7は、第3の実施例を示す図である。
この実施例では、図5に示す第2の実施例に対して12Vバッテリ4の出力電流を検出する電流検出部61を設け、電流検出部61の検出値と、電圧検出部6の検出値をそれぞれバッテリ状態検出装置10bに出力するようにし、バッテリ状態演算装置10bには、メインバッテリ2の充電状態、劣化状態を検出する第1の充電状態検出部11と、第1の劣化状態検出部12に加え、12Vバッテリ4の充電状態と劣化状態を検出する第2の充電状態検出部13と、第2の劣化状態検出部14を設ける。
【0032】
第2の充電状態検出部13と、第2の劣化状態検出部14は、メインバッテリ2の充電状態SOC及び劣化状態SOHと同様に、電圧検出部6、電流検出部61の検出値によって検出された12Vバッテリ4の電流値及び電圧値から12Vバッテリの充電状態SOC及び劣化状態SOHを算出する。
算出された12Vバッテリ4の充電状態SOC及び劣化状態SOHがコントロールユニット7bへ送信され、コントロールユニット7bは各値に対して、第2の実施例と同様に閾値によってそれぞれがHかLの判断を行う。判断の結果、H、Lの組み合わせで、ΔV1の補正値θを演算する。
つまり、目標出力電圧VtをVt=Vb−(ΔV1+θ)の式に基づいて算出し、θの値をメインバッテリ2および12Vバッテリ4それぞれのSOCおよびSOHに基づいて設定する。
【0033】
図8は、メインバッテリ、12Vバッテリのそれぞれの充電状態SOCと劣化状態SOHと補正値θの値の関係を示す図である。
すなわち、メインバッテリ2と12Vバッテリ4が同じ充電状態SOCと劣化状態SOHの時は、補正値θをゼロとする。
それ以外は、メインバッテリ2の充電状態SOC、劣化状態SOHが悪いほど、補正値θが高く、12Vバッテリ4の充電状態SOC、劣化状態SOHが悪いほど、補正値θが低い値となっている。
【0034】
これによって、メインバッテリ2とバッテリ4のそれぞれの充電状態SOCと劣化状態SOHに応じて、補正値θの値を決定し、目標出力電圧Vtの値を調整することができる。補正値θの値が大きいと、12Vバッテリ4の端子電圧Vbの下がりが早く12Vバッテリ4の負担が大きいから、メインバッテリ2の負担分が低くなる。補正値θの値が小さいと、12Vバッテリ4の端子電圧Vbの下がりが遅く、12Vバッテリ4の負担が小さいから逆に、メインバッテリ2の負担分が高くなる。
これによって、第1の実施例と第2の実施例と同様の効果が得られるとともに、それぞれのバッテリの充電状態の変化やバッテリの劣化が進んでも、常に、最適な負担分で、12V系電装負荷4へ電力供給ができるようになる。
【0035】
なお、メインバッテリ2の状態や12Vバッテリ4の状態に応じてDC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを制御するために、第2の実施例においてはメインバッテリ2の充電状態および劣化状態と12Vバッテリ4の端子電圧Vbに基づいてDC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを算出し、第3の実施例においてはメインバッテリ2と12Vバッテリ4それぞれの充電状態および劣化状態と12Vバッテリ4の端子電圧値に基づいてDC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを算出するようにしたが、メインバッテリ2の状態や12Vバッテリ4の状態に応じて両バッテリの負担を最適に分担するようにDC/DCコンバータ3の目標出力電圧Vtを制御できればよく、例えばメインバッテリ2と12Vバッテリ4それぞれの充電状態と12Vバッテリ4の端子電圧Vbに基づいて算出してもよく、またメインバッテリ2の劣化状態および充電状態と12Vバッテリ4の充電状態と12バッテリ4の端子電圧Vbに基づいて算出、若しくは12Vバッテリ4の劣化状態および充電状態とメインバッテリ2の充電状態と12Vバッテリ4の端子電圧Vbに基づいて算出するなど、適宜変更可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1の実施例の構成を示す図である。
【図2】コントロールユニットにおける出力電圧制御の流れを示すフローチャートである。
【図3】コントロールユニットにおける出力電圧制御の流れを示すフローチャートである。
【図4】目標出力電圧などの変化を示す図である。
【図5】第2の実施例を示す図である。
【図6】充電状態と劣化状態および目標出力電圧の下限値の関係を示す図である。
【図7】第3の実施例を示す図である。
【図8】メインバッテリ、12Vバッテリのそれぞれの充電状態と劣化状態と補正値の値の関係を示す図である。
【符号の説明】
1 モータジェネレータ(発電機)
2 メインバッテリ(高電圧バッテリ)
3 DC/DCコンバータ(降圧手段)
4 12Vバッテリ(低電圧バッテリ)
5 12V系電装負荷(低電圧負荷)
6 電圧検出部
7、7a、7b コントロールユニット
8 クランク角センサ
9 電圧電流検出部
10 バッテリ状態演算装置
11 第1の充電状態検出部
12 第1の劣化状態検出部
13 第2の充電状態検出部
14 第2の劣化状態検出部
61 電流検出部
Claims (8)
- 車両の発進時またはエンジンの始動時に、高電圧の電力によって駆動する高電圧負荷に電力供給を行う高電圧バッテリと、
前記エンジンからの駆動力によって発電し、前記高電圧バッテリに対して充電を行う発電機と、
前記高電圧バッテリの出力電圧を降圧して電力を出力する降圧手段と、
前記降圧手段から出力される電力によって充電される低電圧バッテリと、
前記降圧手段または前記低電圧バッテリからの電力によって駆動される低電圧負荷とを備えた車両用電源制御装置において、
前記降圧手段の目標出力電圧を設定する電圧設定手段と、
前記低電圧バッテリの端子電圧を検出する電圧検出手段とを備え、
前記電圧設定手段は、前記エンジンの駆動時には前記目標出力電圧を、前記電圧検出手段によって検出された低電圧バッテリの端子電圧に所定の加算電圧を加算した第1の所定電圧に設定し、前記エンジンの停止時には前記目標出力電圧を前記第1の所定電圧より低い第2の所定電圧に設定することを特徴とする車両用電源制御装置。 - 前記電圧設定手段は、前記電圧検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの端子電圧から所定の減算電圧を減算して前記第2の所定電圧を算出することを特徴とする請求項1に記載の車両用電源制御装置。
- 前記高電圧バッテリの充電状態を検出する第1の充電状態検出手段を備え、
前記電圧設定手段は、少なくとも前記電圧検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの端子電圧と、前記第1の充電状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの充電状態とに基づいて、前記減算電圧を算出することを特徴とする請求項2に記載の車両用電源制御装置。 - 前記低電圧バッテリの充電状態を検出する第2の充電状態検出手段をさらに備え、
前記電圧設定手段は、少なくとも前記第1の充電状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの充電状態と、前記第2の充電状態検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの充電状態と、前記電圧検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの端子電圧とに基づいて、前記減算電圧を算出することを特徴とする請求項3に記載の車両用電源制御装置。 - 前記高電圧バッテリの劣化状態を検出する第1の劣化状態検出手段を備え、
前記電圧設定手段は、少なくとも前記第1の劣化状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの劣化状態と、前記第1の充電状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの充電状態と、前記第2の充電状態検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの充電状態と、前記電圧検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの端子電圧とに基づいて、前記減算電圧を算出することを特徴とする請求項4に記載の車両用電源制御装置。 - 前記高電圧バッテリの劣化状態を検出する第1の劣化状態検出手段と、
前記低電圧バッテリの劣化状態を検出する第2の劣化状態検出手段とを備え、
前記電圧設定手段は、前記第1の劣化状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの劣化状態と、前記第2の劣化状態検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの劣化状態と、前記第1の充電状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの充電状態と、前記第2の充電状態検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの充電状態と、前記電圧検出手段によって検出された前記低電圧バッテリの端子電圧とに基づいて、前記減算電圧を算出することを特徴とする請求項4に記載の車両用電源制御装置。 - 少なくとも前記第1の充電状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの充電状態に基づいて、前記第2の所定電圧の下限値である下限電圧を設定す る下限電圧設定手段を備え、
前記電圧設定手段は、前記第2の所定電圧を前記下限電圧設定手段によって設定された前記下限電圧以上の電圧とすることを特徴とする請求項3から6のいずれか1に記載の車両用電源制御装置。 - 前記高電圧バッテリの劣化状態を検出する第1の劣化状態検出手段を備え、
前記下限電圧設定手段は、前記第1の劣化状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの劣化状態と、前記第1の充電状態検出手段によって検出された前記高電圧バッテリの充電状態とに基づいて、前記下限電圧を設定することを特徴とする請求項7に記載の車両用電源制御装置。
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