JP4127077B2 - 希土類系ボンド磁石の製造方法 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、表面や内部における空孔部の発生が軽減された、耐食性に優れるとともに高い磁気特性を示す希土類系ボンド磁石の簡便な製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
Nd−Fe−B系磁石粉末に代表されるR−Fe−B系磁石粉末などの希土類系磁石粉末を、樹脂バインダとして熱硬化性樹脂や熱可塑性樹脂などを用いて所定形状に成形することで製造される希土類系ボンド磁石は、樹脂バインダを含有しているために希土類系焼結磁石に比較すれば磁気特性が低くなるものの、フェライト磁石などに比べればなお十分に高い磁気特性を有しており、また、複雑形状や薄肉形状の磁石やラジアル異方性磁石を容易に得ることができるといった希土類系焼結磁石にはない特徴を持っている。従って、希土類系ボンド磁石は、特にスピンドルモータやステッピングモータなどの小型モータに多く用いられ、近年、その需要が増加している。
希土類系ボンド磁石の代表的な製造方法として、希土類系磁石粉末とエポキシ樹脂などの熱硬化性樹脂を混練して混練物とし、この混練物を圧縮成形して所定形状に成形してから加熱硬化する方法がある。しかしながら、このような方法で製造されたボンド磁石には、磁石粉末の粒子と粒子の間に樹脂バインダが十分に充填されないことに起因する空孔(空隙)部が磁石の表面や内部に存在するので、わずかな酸やアルカリや水分などによっても、これらが空孔部に浸入することにより磁石の表面から腐食が進行して錆が発生するという問題がある。この問題の解決手段としては、混練物における磁石粉末に対する熱硬化性樹脂の配合割合を増やす方法が考えられるが、熱硬化性樹脂の配合割合を増やした場合には、混練物の流動性が悪くなるので製造上の問題が発生したり、磁石粉末の密度が低下することで磁気特性が低くなったりするので、混練物における磁石粉末に対する熱硬化性樹脂の配合割合には上限があることから(通常3重量%程度)、この方法は有効な解決手段にはならない。
このため、希土類系ボンド磁石に存在する空孔部の処理方法について種々の方法が提案されていることは周知の通りであるが、例えば、下記の特許文献1に記載されている方法のように、既に存在する空孔部を封孔する方法では、磁石の表面における空孔部の処理には効果を発揮するものの、磁石の内部の空孔部は十分に処理できないという問題がある。
【0003】
以上の点に鑑みれば、希土類系ボンド磁石の表面や内部に発生する空孔部に対しては、既に存在する空孔部をいかに封孔するかという視点よりも、空孔部が発生しないようにいかにボンド磁石を製造するかという視点に立って解決手段を検討する方が適切であると考えられる。例えば、下記の特許文献2に記載されている、核となる磁石粉末の表面に固体樹脂の被膜を形成し、さらにその表面に液体樹脂の被膜を介して核となる磁石粉末よりも小さい磁石粉末を付着させた造粒粉末を用いたボンド磁石の製造方法は、この視点に立ったものであり、圧縮成形時における成形体の高密度化を促進して空孔部の発生を軽減するものである。しかしながら、この方法は注目に値するものであるが、幾つもの製造工程を経なければならないといった問題がある。
【0004】
また、希土類系ボンド磁石に耐食性を付与する方法として、下記の特許文献3において、希土類系磁石粉末に耐食性を付与する目的でその表面に、リン酸塩の被覆処理を施し、リン酸塩被膜で表面被覆された磁石粉末を用いて所定形状に成形するボンド磁石の製造方法が提案されている。しかしながら、磁石粉末の表面に形成されるリン酸塩被膜は、リン酸塩被膜処理液成分と磁石粉末成分とが磁石粉末表面において化学反応することにより形成されるものであるため、その反応過程において、処理液中に磁石粉末の構成成分であるRやFeが溶出してしまうことで磁石粉末の表面付近(表面から深さ0.1μm程度)が変質して磁石粉末の磁気特性が劣化するという問題がある。
【0005】
【特許文献1】
特開2001−11504号公報
【特許文献2】
特開平5−129119号公報
【特許文献3】
特開昭64−11304号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
そこで本発明は、表面や内部における空孔部の発生が軽減された、耐食性に優れるとともに高い磁気特性を示す希土類系ボンド磁石の簡便な製造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
上記の技術背景に基づいてなされた本発明の希土類系ボンド磁石の製造方法は、請求項1記載の通り、希土類系磁石粉末と、平均粒径が0.01μm〜0.5μmの有機顔料および有機分散媒を含む処理液を混合した後、この処理液が表面に付着した希土類系磁石粉末を減圧濾過を行って濾取してから乾燥することで、前記有機顔料を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末を得、この希土類系磁石粉末と樹脂バインダを混練して得られる混練物を用いて少なくとも圧縮成形を含む工程にて所定形状に成形し、得られた成形体を140℃〜200℃にて加熱硬化することを特徴とする。
また、請求項2記載の製造方法は、請求項1記載の製造方法において、有機顔料がインダンスレン系顔料またはフタロシアニン系顔料であることを特徴とする。
また、請求項3記載の製造方法は、請求項1または2記載の製造方法において、希土類系磁石粉末の平均粒径(長径)が200μm以下であることを特徴とする。
また、請求項4記載の製造方法は、請求項3記載の製造方法において、希土類系磁石粉末がHDDR磁石粉末であることを特徴とする。
また、請求項5記載の製造方法は、請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法において、圧縮成形を0.1GPa〜1GPaの圧力で加圧して行うことを特徴とする。
また、本発明の希土類系ボンド磁石は、請求項6記載の通り、請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法によって製造されてなることを特徴とする。
【0008】
【発明の実施の形態】
本発明の希土類系ボンド磁石の製造方法は、希土類系磁石粉末と、平均粒径が0.01μm〜0.5μmの微粒子(有機顔料)および有機分散媒を含む処理液を混合した後、この処理液が表面に付着した希土類系磁石粉末を減圧濾過を行って濾取してから乾燥することで、前記微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末を得、この希土類系磁石粉末と樹脂バインダを混練して得られる混練物を用いて少なくとも圧縮成形を含む工程にて所定形状に成形し、得られた成形体を140℃〜200℃にて加熱硬化することを特徴とするものである。
本発明の希土類系ボンド磁石の製造方法は、所定の大きさの微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末を用いて希土類系ボンド磁石を製造する方法であり、この方法によれば、圧縮成形時に磁石粉末の粒子と粒子の間に、磁石粉末の表面に形成された被着層を構成する微粒子が充填されることで、ボンド磁石の表面や内部における空孔部の発生を軽減することができる。また、磁石粉末の表面に形成された被着層は、リン酸塩被膜のように、磁石粉末成分が関与する化学反応に基づいて形成されたものではなく、微粒子が分子間力で磁石粉末の表面に吸着して形成されたものであるので、その形成過程において、処理液中に磁石粉末の構成成分であるRやFeが溶出してしまうことで磁石粉末の表面付近が変質して磁石粉末の磁気特性が劣化するといった問題などがないので、磁石粉末に対して優れた耐食性を付与するものである。従って、所定の大きさの微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末を用いて行う本発明の希土類系ボンド磁石の製造方法によれば、表面や内部における空孔部の発生が軽減された、耐食性に優れるとともに高い磁気特性を示す希土類系ボンド磁石を簡便に製造することができる。
【0009】
本発明の希土類系ボンド磁石の製造方法においては、まず、希土類系磁石粉末と、平均粒径が0.01μm〜0.5μmの微粒子および有機分散媒を含む処理液を混合した後、この処理液が表面に付着した希土類系磁石粉末を乾燥することで、前記微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末を得る。
【0010】
平均粒径が0.01μm〜0.5μmの微粒子および有機分散媒を含む処理液の調製方法としては、例えば、アンモニアなどでpHを6.5〜9.0に調整した弱アルカリ性水に、有機分散媒を添加するとともに所定の微粒子を分散させる方法が挙げられる。処理液のpHを6.5〜9.0に調整するのは、処理液による希土類系磁石粉末の腐食を防止するためである。処理液の粘度は、良好な取扱性を確保するといった観点から、2cP〜20cPが望ましい。なお、処理液は、エチルアルコールやイソプロピルアルコールなどの有機溶媒を用いて調製してもよい。
【0011】
平均粒径が0.01μm〜0.5μmの微粒子としては、この大きさの顔料の他、金属や金属酸化物やガラスなどの微粒子が挙げられるが、本願発明においては有機顔料を採用する。微粒子の平均粒径を0.01μm〜0.5μmと規定するのは、主に処理液中における微粒子の均一分散性を確保する観点からであり、平均粒径が0.01μm未満であると、その製造が困難であるととも処理液中で凝集しやすくなって取扱性に劣る一方、平均粒径が0.5μmを超えると、処理液中における比重が大きくなってしまって沈降してしまったりする恐れがあるからである。
【0012】
顔料としては、無機顔料と有機顔料のいずれの顔料も用いることができるが、本願発明においては有機顔料を採用する。無機顔料としては、カーボンブラックの他、二酸化チタン、酸化鉄、酸化クロム、酸化亜鉛、アルミナ、硫化亜鉛、タルク、マイカ、炭酸カルシウムなどが挙げられる。有機顔料としては、インダンスレン系顔料の他、アゾ系、フタロシアニン系、キナクリドン系、アントラキノン系、ジオキサンジン系、インジゴ系、チオインジゴ系、ペリノン系、ペリレン系、イソインドレン系、アゾメチンアゾ系、ジケトピロロピロール系の顔料などが挙げられる。
顔料として無機顔料を用いた場合、希土類系磁石粉末の表面に形成された無機顔料を主たる構成成分とする被着層は、酸素や水蒸気などの非透過性に優れることから、磁石粉末にとりわけ優れた耐食性を付与することができる点において都合がよい。好適な無機顔料としては、カーボンブラックが挙げられる。
顔料として有機顔料を用いた場合、有機顔料を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末は、樹脂バインダと混練することで得る混練物に適度の粘弾性と優れた流動性を付与するとともに、被着層を構成する有機顔料が圧縮成形時に受ける応力を吸収して緩和するので磁石粉末の破砕が起こって新生破面が生成するといったことが起きにくくなる点において都合がよい。また、有機顔料の種類によっては、ボンド磁石に高抵抗性を付与することができることが期待される。中でも、インダンスレン系顔料やフタロシアニン系顔料は、磁石粉末に対する吸着性に加え、耐食性や耐熱性に優れるので、これらは好適な有機顔料であるといえる。
【0013】
有機分散媒は、処理液中での微粒子の凝集や沈降を抑制することで均一な処理液を調製し、希土類系磁石粉末の表面全体に微粒子を均一に吸着させる目的で使用するものである。有機分散媒としては、アニオン性分散媒(脂肪族系多価カルボン酸、ポリエーテルポリエステルカルボン酸塩、高分子ポリエステル酸ポリアミン塩、高分子量ポリカルボン酸長鎖アミン塩など)、非イオン性分散媒(ポリオキシエチレンアルキルエーテルやソルビタンエステルなどのカルボン酸塩やスルフォン酸塩やアンモニウム塩など)、高分子分散媒(水溶性エポキシのカルボン酸塩やスルフォン酸塩やアンモニウム塩など、スチレン−アクリル酸共重合物、ニカワなど)が、上記の目的の観点から、また、微粒子(特に顔料)との親和性やコストの観点などから好適に用いられる。
【0014】
処理液中における微粒子の含有量は、5重量%〜33重量%が望ましい。含有量が5重量%未満であると、十分量の微粒子から構成される被着層が希土類系磁石粉末の表面に形成されず、所定の効果を奏することができなくなる恐れがある一方、含有量が33重量%を超えると、処理液中で微粒子が凝集や沈降してしまい、その分散性が悪化する恐れがあるからである。なお、処理液中における微粒子の含有量は、より望ましくは10重量%〜30重量%である。
処理液中への有機分散媒の添加量は、9重量%〜24重量%が望ましい。添加量が9重量%未満であると、微粒子の分散性が低下する恐れがある一方、24重量%を超えると、処理液の粘性が高くなりすぎて取扱性に劣る恐れがあるからである。
【0015】
所定の大きさの微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末は、希土類系磁石粉末と、例えば、以上のようにして調製された処理液を混合した後、この処理液が表面に付着した希土類系磁石粉末を乾燥することで得る。具体的な方法としては、処理液に磁石粉末を浸漬して混合攪拌した後、処理液が表面に付着した磁石粉末を濾取してからこれを乾燥する方法が挙げられる。処理液に磁石粉末を浸漬して混合攪拌する時間は、磁石粉末の処理量などにも依存するが、概ね1分〜20分である。処理液が表面に付着した磁石粉末を濾取する際、減圧濾過を行えば、磁石粉末の表面に微粒子をより強固に吸着せしめることができる。処理液が表面に付着した希土類系磁石粉末の乾燥は、磁気特性の劣化を招くことなく耐食性を付与するためには、自然乾燥または不活性ガス(窒素ガスやアルゴンガスなど)雰囲気中や真空中80℃〜120℃加熱乾燥が望ましい。加熱乾燥を採用する場合の乾燥時間は、磁石粉末の処理量などにも依存するが、概ね20分〜2時間である。濾取した処理液が表面に付着した磁石粉末が凝集塊となっている場合には予め解砕してから乾燥することが望ましい。なお、磁石粉末と処理液の混合による処理液が表面に付着した磁石粉末の取得は、磁石粉末に処理液を噴霧することで行ってもよい。
【0016】
このようにして得られた所定の大きさの微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末は、磁石粉末の表面全体に微粒子が均一に吸着して被着層が形成されており、優れた耐食性を有する。従って、その後の工程においても磁石粉末が腐食するといったことがない。また、樹脂バインダと混練して混練物を得る際に、被着層が混練物を得る際に用いる有機溶媒に溶解するといったことがない。さらに、被着層の存在によって磁石粉末の流動性が増すので、その後の工程において磁石粉末の流動性不良による破砕が起って新生破面が生成するといったことが起きにくくなる。
【0017】
所定の大きさの微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末と樹脂バインダを混練して混練物を得る工程は、常法、即ち、この磁石粉末と有機溶媒に溶解した樹脂バインダを均一混合した後、有機溶媒を蒸発させることで行えばよい。樹脂バインダとしては、エポキシ樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂などの熱硬化性樹脂、ポリアミド(ナイロン66やナイロン6やナイロン12など)、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、ポリフェニレンサルファイドなどの熱可塑性樹脂、ゴムやエストラマ、これらの変性体や共重合体や混合物(例えば、熱硬化性樹脂(エポキシ樹脂など)に熱可塑性樹脂の粉末を分散させたもの:F.Yamashita, Applications of Rare-Earth Magnets to the Small motor industry, pp.100-111, Proceedings of the seventeenth international workshop, Rare Earth Magnets and Their Applications, August 18-22, 2002, Newark, Delaware, USA, Edited by G.C. Hadjipanayis and M.J.Bonder, Rinton Pressを参照)などを用いることができる。混練物における磁石粉末に対する樹脂バインダの配合割合は、3重量%を上限とすることが望ましい。混練物を得る際には、カップリング剤や潤滑剤や硬化剤などの添加剤を通常用いられる添加量にて添加してもよい。なお、このようにして得られた混練物は希土類系ボンド磁石用コンパウンドとして粉末顆粒などの形状に造粒してもよい。
【0018】
所定の大きさの微粒子を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末と樹脂バインダを混練して得られる混練物を少なくとも圧縮成形を含む工程にて所定形状に成形する。ここで、「少なくとも圧縮成形を含む工程」とは、一般的に行われる圧縮成形方法の他、圧縮成形と圧延成形を組み合わせた成形方法(例えば、前出のF.Yamashita, Applications of Rare-Earth Magnets to the Small motor industry, pp.100-111, Proceedings of the seventeenth international workshop, Rare Earth Magnets and Their Applications, August 18-22, 2002, Newark, Delaware, USA, Edited by G.C. Hadjipanayis and M.J.Bonder, Rinton Pressを参照)などを用いた工程を意味する。
【0019】
混練物を圧縮成形することにより、磁石粉末の表面に形成された被着層を構成する微粒子が磁石粉末の粒子と粒子の間に押しやられて充填されることで、ボンド磁石の表面や内部における空孔部の発生を軽減することができる。混練物の圧縮成形は、0.1GPa〜1GPaの圧力で加圧して行うことが望ましく、0.3GPa〜0.6GPaの圧力で加圧して行うことがより望ましい。圧力が0.1GPa未満であると、圧力が小さすぎてボンド磁石の高密度化を十分に図ることができないことに起因して空孔部の発生を効果的に軽減することができない恐れがある一方、圧力が1GPaを越えると、圧力が大きすぎて磁石粉末の破砕が起って新生破面が生成したりする恐れがあるからである。成形温度は、樹脂バインダの種類にも依存するが、通常、室温(20℃)〜120℃である。磁石粉末の粒子相互間や磁石粉末の粒子と樹脂バインダとの間の摩擦を低減させて高密度なボンド磁石とするため、また、磁石粉末の表面に形成された被着層を構成する微粒子の流動性を高めて微粒子が磁石粉末の粒子と粒子の間に円滑に押しやられて充填されやすくするためには、成形温度は80℃〜100℃とすることが望ましい。
【0020】
樹脂バインダとして熱硬化性樹脂を用いた場合、最後に、得られた成形体を加熱硬化することで希土類系ボンド磁石とする。成形体の加熱硬化は常法に従って行えばよく、例えば、不活性ガス(窒素ガスやアルゴンガスなど)雰囲気中や真空中140℃〜200℃にて1時間〜5時間の条件で行えばよい。
【0021】
希土類系磁石粉末の表面に形成された所定の大きさの微粒子を主たる構成成分とする被着層は、リン酸塩被膜のように、磁石粉末成分が関与する化学反応に基づいて形成されたものではなく、微粒子が分子間力で磁石粉末の表面に吸着して形成されたものである。従って、平均粒径(長径)が小さい(例えば200μm以下)磁石粉末、具体例を挙げると、平均粒径が80μm〜100μm程度の、希土類系磁石合金を水素中で加熱して水素を吸蔵させた後、脱水素処理し、次いで冷却することによって得られる磁気的異方性のHDDR(Hydrogenation-Disproportionation-Desorption-Recombination)磁石粉末(特公平6−82575号公報参照)などにも、磁気特性の劣化を引き起すことなく優れた耐食性を付与することができる。なお、希土類系磁石粉末は、予め、自体公知の方法によって耐食性や絶縁性などの機能を付与するための表面処理が施されたものであってもよい。
【0022】
本発明により製造される希土類系ボンド磁石にさらなる耐食性を付与することなどを目的として、その表面に樹脂塗装被膜や電気めっき被膜などの各種被膜を単層形成や積層形成してもよいことはいうまでもない。
【0023】
【実施例】
以下、本発明を実施例によってさらに詳細に説明するが、本発明はこれに限定して解釈されるものではない。なお、以下の実施例は、高周波溶解によって組成:Nd12.8原子%,Dy1.0原子%,B6.3原子%,Co14.8原子%,Ga0.5原子%,Zr0.09原子%,残部Feの鋳隗を作製し、アルゴンガス雰囲気中で1100℃×24時間焼鈍したものを酸素濃度0.5%以下のアルゴンガス雰囲気中で粉砕して平均粒径100μmの粉砕粉としてからこれを0.15MPaの水素ガス加圧雰囲気中で870℃×3時間の水素化熱処理を行い、その後、減圧(1kPa)アルゴンガス流気中で850℃×1時間の脱水素処理を行ってから冷却して製造したHDDR磁石粉末(平均結晶粒径0.4μm)を用いて行った。
【0024】
実施例A:
工程1:
顔料として無機顔料であるカーボンブラック(平均粒径0.08μm)を17重量%と有機分散媒として水溶性エポキシのカルボン酸塩を15重量%含み、アンモニアでpHを7.2に調整して水性処理液(粘度10cP)を調製した。
50mlの処理液にHDDR磁石粉末50gを室温で3分間浸漬して混合攪拌した後、処理済磁石粉末を水流アスピレータを用いて30秒間減圧濾過を行って濾取し、その後、真空中100℃で1時間加熱乾燥した。得られた凝集塊を乳鉢で解砕することで、カーボンブラックを主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる黒色の耐食性HDDR磁石粉末を製造した。
このようにして製造された耐食性HDDR磁石粉末1gに対し、大気中150℃で100時間加熱する加熱試験を行い、試験前に対する試験後における酸化による重量増加率を測定した。結果を表1に示す。
【0025】
工程2:
エポキシ樹脂とフェノール系硬化剤を重量比率で100:3の割合でメチルエチルケトンに溶解して樹脂液を調製した。工程1で製造した耐食性HDDR磁石粉末と樹脂液を、耐食性HDDR磁石粉末と樹脂液の合計重量に対する樹脂液の重量の比率が3%となるように均一混合した後、メチルエチルケトンを常温で蒸発させて粉末顆粒状の希土類系ボンド磁石用コンパウンドを得た。得られた希土類系ボンド磁石用コンパウンドを、圧縮成形(100℃温間磁場中成形、Hex=0.96MA/m、0.6GPa)し、得られた成形体を150℃のアルゴンガス雰囲気中で1時間加熱してエポキシ樹脂を硬化させて、寸法が縦12.0mm×横7.6mm×高さ7.4mmで密度が5.9g/cm3のボンド磁石を製造した。
こうして製造されたボンド磁石に対し、大気中150℃で100時間加熱する加熱試験を行い、試験前に対する試験後における酸化による重量増加率を測定した。また、ボンド磁石に対して着磁を行った後、大気中100℃で500時間加熱する加熱試験と大気中150℃で100時間加熱する加熱試験を行い、それぞれの加熱試験について、試験前に対する試験後における磁束劣化率(不可逆減磁率)を測定した。さらに、大気中150℃で100時間加熱する加熱試験を行ったボンド磁石については再着磁を行い、加熱試験前に対する再着磁後における磁束劣化率(永久減磁率)を測定した。これらの結果を図1と図2と表2に示す。
【0026】
実施例B:
工程1:
顔料として有機顔料であるインダンスレン(平均粒径0.06μm)を17重量%と有機分散媒として水溶性エポキシのカルボン酸塩を15重量%含み、アンモニアでpHを7.2に調整して水性処理液(粘度15cP)を調製した。
この処理液を用いて実施例Aの工程1と同様にしてインダンスレンを主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる藍色の耐食性HDDR磁石粉末を製造した。こうして製造された耐食性HDDR磁石粉末に対し、実施例Aの工程1と同様の加熱試験を行い、試験前に対する試験後における酸化による重量増加率を測定した。結果を表1に示す。
【0027】
工程2:
工程1で製造した耐食性HDDR磁石粉末を用いて実施例Aの工程2と同様にしてボンド磁石を製造した。こうして製造されたボンド磁石に対し、実施例Aの工程2と同様の各種試験を行った。これらの結果を図1と図2と表2に示す。
【0028】
比較例:
何らの表面処理も行っていないHDDR磁石粉末に対し、実施例Aの工程1と同様の加熱試験を行い、試験前に対する試験後における酸化による重量増加率を測定した。結果を表1に示す。また、何らの表面処理も行っていないHDDR磁石粉末を用いて実施例Aの工程2と同様にしてボンド磁石を製造した。こうして製造されたボンド磁石に対し、実施例Aの工程2と同様の各種試験を行った。これらの結果を図1と図2と表2に示す。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】
表1から明らかなように、実施例Aと実施例Bにおいて製造された耐食性HDDR磁石粉末は、何らの表面処理も行っていないHDDR磁石粉末よりも酸化による重量増加率が遥かに少なく、これらの磁石粉末は耐食性に優れることがわかった。
また、図1と図2と表2から明らかなように、実施例Aと実施例Bにおけるボンド磁石は、比較例におけるボンド磁石よりも酸化による重量増加率も磁束劣化率も少なかった。
【0032】
評価A:ボンド磁石の表面に存在する空孔部の個数
実施例Aと実施例Bと比較例における3種類のボンド磁石について、縦12.0mm×高さ7.4mmの面を高さ方向に7エリアに均等区分し、圧縮方向である上方から下方に向かってナンバリングを行い、各エリアの表面を電子顕微鏡にて観察した。各エリアに存在する直径20μm以上の空孔部の個数をカウントし、1mm2あたりの個数を算出した。結果を図3に示す。図3から明らかなように、実施例Aと実施例Bにおけるボンド磁石は、比較例におけるボンド磁石よりも空孔部の個数が遥かに少なかった。
【0033】
評価B:ボンド磁石の水への浸漬時間と重量変化率の関係
実施例Aと実施例Bと比較例における3種類のボンド磁石について、水への浸漬時間と重量変化率の関係を調べた。結果を図4に示す。図4から明らかなように、実施例Aと実施例Bにおけるボンド磁石は、比較例におけるボンド磁石よりも重量変化率が遥かに少なかった。また、比較例におけるボンド磁石を封孔処理したボンド磁石の重量変化率は、実施例Aと実施例Bにおけるボンド磁石の重量変化率と、比較例におけるボンド磁石の重量変化率の中間的なものであった。この結果は、比較例におけるボンド磁石を封孔処理したボンド磁石は、磁石の表面における空孔部は効果的に処理されているものの、磁石の内部の空孔部は十分に処理されていないことを示す一方、実施例Aと実施例Bにおけるボンド磁石は、磁石の表面のみならず内部における空孔部の発生も軽減されていることを示すものであると考えられた。
【0034】
注:比較例におけるボンド磁石の封孔処理方法
比較例におけるボンド磁石を実施例Aの工程1で調製した水性処理液に浸漬し、圧力を0.5Paに保持した真空容器中で空孔部に処理液を減圧含浸させた後、真空容器内を常圧に戻してからボンド磁石を取り出し、その表面を水洗することにより過剰に付着している処理液を除去した後に大気中120℃で20分間乾燥させて行った。
【0035】
評価C:ボンド磁石の圧縮破壊強度
実施例Bと比較例における2種類のボンド磁石について、万能試験機(AUTOGRAPH AG−10TB:島津製作所社製)にて圧縮破壊強度を測定した。結果を表3に示す。表3から明らかなように、実施例Bにおけるボンド磁石は、比較例におけるボンド磁石よりも圧縮破壊強度が約10%程度向上していることがわかった。この結果は、実施例Bにおけるボンド磁石は、磁石粉末の粒子と粒子の間に、顔料が充填されることで樹脂バインダによる粒子同士の接着性が高まり、凝集力が向上したことによるものと考えられた。
【0036】
【表3】
【0037】
【発明の効果】
本発明によれば、表面や内部における空孔部の発生が軽減された、耐食性に優れるとともに高い磁気特性を示す希土類系ボンド磁石の簡便な製造方法が提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施例のボンド磁石についての、大気中100℃で500時間加熱する加熱試験による磁束劣化率(不可逆減磁率)の測定結果を示すグラフ。
【図2】 同、大気中150℃で100時間加熱する加熱試験における測定結果を示すグラフ。
【図3】 同、表面に存在する空孔部の個数を示すグラフ。
【図4】 同、水への浸漬時間と重量変化率の関係を示すグラフ。
Claims (6)
- 希土類系磁石粉末と、平均粒径が0.01μm〜0.5μmの有機顔料および有機分散媒を含む処理液を混合した後、この処理液が表面に付着した希土類系磁石粉末を減圧濾過を行って濾取してから乾燥することで、前記有機顔料を主たる構成成分とする被着層を表面に有してなる希土類系磁石粉末を得、この希土類系磁石粉末と樹脂バインダを混練して得られる混練物を用いて少なくとも圧縮成形を含む工程にて所定形状に成形し、得られた成形体を140℃〜200℃にて加熱硬化することを特徴とする希土類系ボンド磁石の製造方法。
- 有機顔料がインダンスレン系顔料またはフタロシアニン系顔料であることを特徴とする請求項1記載の製造方法。
- 希土類系磁石粉末の平均粒径(長径)が200μm以下であることを特徴とする請求項1または2記載の製造方法。
- 希土類系磁石粉末がHDDR磁石粉末であることを特徴とする請求項3記載の製造方法。
- 圧縮成形を0.1GPa〜1GPaの圧力で加圧して行うことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の製造方法。
- 請求項1乃至5のいずれかに記載の製造方法によって製造されてなることを特徴とする希土類系ボンド磁石。
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