JP4127028B2 - レーザ光照射装置及び画像表示装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、レーザ光の波面曲率を変化させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来より、レーザ光の波面曲率を変化させる技術が知られている。
例えば、特許文献1には、レーザ光を二次元的に走査し、この走査光を観察者の瞳孔へ入射させることで観察者に画像を認識させる画像表示装置(いわゆる網膜走査型ディスプレイ)が開示されている。この画像表示装置では、観察者の瞳孔へ入射させるレーザ光の波面曲率を波面曲率変調手段によって変化させるようになっており、レーザ光入射方向延長上で波面曲率半径に等しい距離に輝点があるのと同一の視覚を観察者に与え、立体画像を認識させる。この波面曲率変調手段は、電圧が印加されることにより変形する圧電板の表面にレーザ光を反射する反射膜を設けたものであり、圧電板に電圧を印加することで、反射膜の前後でのレーザ光の波面曲率が変化する。
【0003】
なお、特許文献1には、波面曲率変調手段として、低速が許容されれば可動レンズを使用できる旨が、また、より高速化が必要な場合は、屈折率分布型の導波路を電気光学効果のある材料で形成し、その屈折率分布形状を電気的手段で変調するという形式も採用できる旨が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特許第2874208号公報(第2頁、第1,2図)
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、圧電板の変形を利用してレーザ光の波面曲率を変化させる構成のように、部材の形状を変化させる構成では、波面曲率を高速に変化させることが困難であった。
【0006】
なお、前述したような屈折率分布型の導波路を用いた構成によれば、理論上はレーザ光の波面曲率を高速に変化させることが可能となるが、現在の技術でこの構成を実現しようとすると極めて高価なものとなってしまうため、現実的な意味で採用することが困難である。
【0007】
本発明は、こうした問題に鑑みなされたものであり、レーザ光の波面曲率を高速に変化させることを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段及び発明の効果】
上記目的を達成するためになされた請求項1に記載のレーザ光照射装置は、レーザ光を出力すると共に、そのレーザ光の波面曲率を所望の大きさに調整可能なものであり、略同一色を示し波長が異なる数のレーザ光1本のレーザ光として出力可能なレーザ光出力手段と、レーザ光出力手段により出力されるレーザ光の通過経路に設けられ、該レーザ光の波面曲率を、そのレーザ光の波長に応じて変化させる曲率可変手段とを備えている。そして、本レーザ光照射装置では、曲率可変手段を通過したレーザ光が当該装置から出力されるレーザ光(出力レーザ光)となっており、この出力レーザ光の波面曲率を所望の大きさに変化させるため、波長指示手段が、レーザ光出力手段により出力されるレーザ光の波長を、そのレーザ光出力手段に出力する波長値により指示するこれにより、レーザ光出力手段は、相異なる波長のレーザ光を出射する複数の出射手段からの選択又は出射するレーザ光の波長を変化可能な出射手段の制御によって波長指示手段により指示された波長のレーザ光を出力する。
【0009】
このように、本レーザ光照射装置は、レーザ光出力手段により出力されるレーザ光の波長を変化させることで出力レーザ光の波面曲率を所望の大きさに変化させるという従来にはない全く新しい構成を採用している。そして、出力されるレーザ光の波長を変化させるレーザ光出力手段としては、幅広い分野で様々なタイプのものが用いられている。したがって、本レーザ光照射装置によれば、出力されるレーザ光の波長を高速に変化させることのできるレーザ光出力手段を用いることができ、これにより、出力レーザ光の波面曲率を高速に変化させることができる。
また、本レーザ光照射装置の曲率可変手段では、レーザ光の波面曲率を相異なる値に変化させる複数のレンズ系が設けられており、分岐手段が、レーザ光出力手段により出力されるレーザ光をその波長領域に応じて複数のレンズ系のうちの何れかに分岐させ、出力合成手段が、レンズ系を通過したレーザ光を合成するようになっている。
このため、各レンズ系が波面曲率を変化させる比率は固定値でよいため、部材の位置や形状を変化させる必要が無く、波面曲率を高速に変化させることができる。
【0010】
ここで、波長指示手段としては、例えば、波長の長さを増減する調節つまみのようなものであってもよいが、請求項2に記載のように、波長指示手段が、出力レーザ光の波面曲率を目標の値とするための波長をレーザ光出力手段に指示するものであれば、出力レーザ光の波面曲率を目標の値とするような制御が可能となる。
【0011】
【0012】
【0013】
【0014】
一方また、レーザ光出力手段としては、例えば、請求項3又は請求項4のように構成するとよい。
【0015】
即ち、請求項3に記載のレーザ光照射装置のレーザ光出力手段では、温度に応じた波長のレーザ光を出射する温度依存型出射手段が設けられており、温度制御手段が、温度依存型出射手段の温度を制御するようになっており、温度制御手段による温度制御によって波長が変化する温度依存型出射手段からのレーザ光を上記1本のレーザ光として出力する。
また、請求項4に記載のレーザ光照射装置のレーザ光出力手段では、相異なる波長のレーザ光を出射する複数の出射手段が設けられており、選択手段が、出力すべきレーザ光を出射する出射手段を複数の出射手段から選択又は合成するようになっており、選択手段により選択又は合成されたレーザ光を上記1本のレーザ光として出力する。
【0016】
そして、上記請求項3のレーザ光照射装置によれば、レーザ光出力手段により出力されるレーザ光の波長を連続的に変化させることができるため、波面曲率の微調整を行いやすくすることができる。
また、上記請求項4のレーザ光照射装置によれば、レーザ光出力手段により出力されるレーザ光の波長を高速に変化させることができる。
【0017】
ところで、出力レーザ光の波面曲率を変化させるためにレーザ光出力手段により出力されるレーザ光の波長を大きく変化させると、そのレーザ光の色の変化も大きくなる。
そこで、請求項5に記載のように、波長指示手段が、レーザ光出力手段の出力するレーザ光の波長を10nm以下の範囲内で変更するようにするとよい。このようにすれば、レーザ光の波長を変化させることによって生じるそのレーザ光の色の変化を、人間が視覚的に気にならない程度に抑えることができる。
【0018】
次に、請求項6に記載のレーザ光照射装置は、上記請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のレーザ光照射装置を、波長が赤、緑、青色の3系統備えている
【0019】
【0020】
【0021】
次に、請求項7に記載の画像表示装置は、観察者の瞳孔へ向けてレーザ光を照射することで観察者の網膜に画像を表示するものであって、上記請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のレーザ光照射装置と、レーザ光照射装置により出力されたレーザ光を走査する走査手段と、走査手段からのレーザ光の進行方向を観察者の瞳孔へ向ける光学手段とを備えている。この構成によれば、レーザ光の波面曲率を高速に変化させることができるため、高精度の立体画像を表示することができる。また特に、上記請求項4のレーザ光照射装置を用いている場合、選択手段に、出力すべきレーザ光を出射する出射手段として複数の出射手段を同時に選択させることで、波面曲率の異なる複数のレーザ光を同時に出力することができるため、奥行き方向に距離を空けて重なった画像(例えば、ある画像の手前に半透明の画像を重ねたような画像)を表示することができる。
【0022】
次に、請求項8に記載の画像表示装置は、投影面上にレーザ光を走査させることで画像を表示するものであって、上記請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のレーザ光照射装置と、レーザ光照射装置により出力されたレーザ光を走査する走査手段とを備えている。この構成によれば、レーザ光の波面曲率を高速に変化させることができるため、例えば投影面が曲面である等のように、投影距離が一定でない場合にも、全ての場所で良好にピントを合わせることができ、その結果、高精度の画像を表示することができる。
【0023】
【発明の実施の形態】
以下、本発明が適用された実施形態について、図面を用いて説明する。
まず図1は、第1実施形態の画像表示装置としての網膜走査型ディスプレイ10の概略構成図である。
【0024】
この網膜走査型ディスプレイ10は、観察者の瞳孔2へレーザ光を入射させることで網膜上に投影した画像を観察者に認識させるためのものであり、図1に示すように、赤(R),緑(G),青(B)の各色(各波長領域)のレーザ光をそれぞれ出力するRレーザ出力部12,Gレーザ出力部14,Bレーザ出力部16を有したレーザ光出力部18と、レーザ光出力部18の各レーザ出力部12,14,16から出力される各レーザ光の通過経路にそれぞれ設けられ、各レーザ出力部12,14,16から出力されたレーザ光の波面曲率をそれぞれ変化させるRレーザ可変部20,Gレーザ可変部22,Bレーザ可変部24と、Bレーザ可変部24を通過後のレーザ光を反射させる全反射ミラー26と、全反射ミラー26からのレーザ光を通過させると共にこのレーザ光と同軸となるようにGレーザ可変部22を通過後のレーザ光を反射させる部分透過ミラー28と、Rレーザ可変部20を通過後のレーザ光を通過させると共にこのレーザ光と同軸となるように部分透過ミラー28からのレーザ光を反射させる部分透過ミラー30と、各ミラー26,28,30により合成されたレーザ光を水平方向に走査するポリゴンミラー32と、ポリゴンミラー32によって走査されたレーザ光の進行方向を収束させる第1リレー光学系34と、第1リレー光学系34により入射されたレーザ光を垂直方向に走査するガルバノミラー36と、ガルバノミラー36によって走査されたレーザ光を観察者の瞳孔に入射させる第2リレー光学系38とを備えている。なお、第1リレー光学系34は、ポリゴンミラー32の偏向面32aと、ガルバノミラー36の偏向面36aとが光学的共役となるように、また、第2リレー光学系38は、ガルバノミラー36の偏向面36aと、観察者の瞳孔2の位置とが光学的共役となるように、各々設けられている。
【0025】
そして更に、本網膜走査型ディスプレイ10は、パソコン等の外部機器(図示せず)から画像信号(映像信号)を入力すると共に、この入力した画像信号の表わす画像を観察者に認識させるための要素となる信号としての奥行信号L、強度信号Ir,Ig,Ib、垂直同期信号Y及び水平同期信号Xを生成する画像信号供給回路40と、画像信号供給回路40から奥行信号Lを入力し、この入力した奥行信号Lの示す奥行きを観察者に認識させるためにレーザ光出力部18のRレーザ出力部12,Gレーザ出力部14,Bレーザ出力部16がそれぞれ出力すべきレーザ光の波長値であるR波長指示値λr,G波長指示値λg,B波長指示値λbを求め、この各波長指示値λr,λg,λbをレーザ光出力部18(具体的には、各波長指示値λr,λg,λbに対応する各レーザ出力部12,14,16)へ出力する波長指示部42と、画像信号供給回路40から強度信号Ir,Ig,Ibを入力し、この入力した強度信号Ir,Ig,Ibの値に応じた出力強度のレーザ光をレーザ光出力部18のRレーザ出力部12,Gレーザ出力部14,Bレーザ出力部16にそれぞれ出力させるための強度指示値であるR強度指示値Wr,G強度指示値Wg,B強度指示値Wbを求め、この各強度指示値Wr,Wg,Wbをレーザ光出力部18(具体的には、各強度指示値Wr,Wg,Wbに対応する各レーザ出力部12,14,16)へ出力する強度指示部44と、画像信号供給回路40から垂直同期信号Yを入力し、この入力した垂直同期信号Yと同期するようにガルバノミラー36を往復駆動する垂直走査駆動部46と、画像信号供給回路40から水平同期信号Xを入力し、この入力した水平同期信号Xと同期するようにポリゴンミラー32を回転駆動する水平走査駆動部48とを備えている。なお、強度信号Ir,Ig,Ibは、RGBの各色のバランスを0〜255の数値で表現した情報であり、また、各強度指示値Wr,Wg,Wbは、例えば20μWというように、各レーザ出力部12,14,16によるレーザ光の出力強度を直接表わした情報である。
【0026】
ここで、本網膜走査型ディスプレイ10において、各レーザ出力部12,14,16から出力されたレーザ光の波面曲率を各レーザ可変部20,22,24によって変化させる理由について簡単に説明する。光源から発した光は、発光点を中心として全方位に等速、同位相で進む光の波、いわゆる球面波として伝搬される。ここで、この球面波は、発光点と観察者との距離に応じて異なった大きさの曲率半径で観察者の網膜上に投影される。そして、観察者は、この曲率半径に応じた遠近感を感じることができるため、この球面波の曲率、つまり波面曲率を変化させることによって、より自然な感覚に近い立体画像を観察者に認識させるようにしているのである。
【0027】
次に、各レーザ出力部12,14,16及び各レーザ可変部20,22,24の具体的な構成について説明する。なお、以下の説明では、Bレーザ出力部16及びBレーザ可変部24について説明するが、他のレーザ出力部12,14やレーザ可変部20,22も同様の構成である。
【0028】
Bレーザ出力部16は、図2に示すように、レーザ光を出力すると共にその出力するレーザ光の波長を温度に応じて変化させるLD(レーザダイオード)チップ50と、LDチップ50を固定する基板52と、基板52に組み込まれ外部からの制御量に応じた発熱量で発熱する温度調節素子(本実施形態ではペルチェ素子)54と、LDチップ50から出力されたレーザ光を略平行な光に変換するレンズ56と、LDチップ50から出力されるレーザ光の出力強度及び温度調節素子54の発熱量を制御する制御部58とを備えている。
【0029】
この制御部58は、強度指示部44から入力したB強度指示値Wbに従いLDチップ50から出力されるレーザ光の出力強度を制御する。また、制御部58は、波長指示部42から入力したB波長指示値λbの示す波長のレーザ光がLDチップ50から出力されるように、温度調節素子54の発熱量を制御してLDチップ50の温度を調整する。
【0030】
なお、このBレーザ出力部16は、温度調節素子54が組み込まれた基板52にLDチップ50を直接固定することで、温度調節素子54の発熱量の変化に対するレーザ光の波長変化の応答性を高くする構造になっている。また、本実施形態のLDチップ50は、レーザ光の波長が約0.3nm/degの割合で変化するものである。
【0031】
一方、Bレーザ可変部24は、図3に示すように、Bレーザ出力部16により出力されるレーザ光の通過経路に、2つの同一のボールレンズ60,62を一定間隔を空けてレーザ光路に沿い並設した構成となっている。このボールレンズ60,62は、波長分散特性の大きい材料で生成されたものであり、本実施形態では、材料として株式会社オハラ製のガラス材料であるS−NHP2(商品名)が用いられている。なお、このBレーザ可変部24にボールレンズ60,62を用いているのは、通常のレンズに比べ、レーザ光の波長の変化に対する波面曲率の変化を大きくすることができるからである。また、各ボールレンズ60,62の直径は5mmであり、ボールレンズ60,62の中心間距離は5.062mmである。
【0032】
そして、このBレーザ可変部24では、Bレーザ出力部16により出力されてボールレンズ60に入射したレーザ光は、このボールレンズ60によって屈折されて収束光となり、ボールレンズ60,62間で焦点を結んだ後、拡散光となってボールレンズ62に入射し、このボールレンズ62によって屈折されて出射される。ここで、レーザ光が焦点を結ぶ位置がボールレンズ60,62間のちょうど中間位置であれば、ボールレンズ62から出射されるレーザ光は、ボールレンズ60に入射する前の状態(略平行な光)に戻されることとなるが、ボールレンズ60,62を通過する際のレーザ光の屈折率は、このボールレンズ60,62の波長分散特性によりレーザ光の波長に応じて変化するため、Bレーザ出力部16から出力されるレーザ光の波長が変化すると、そのレーザ光が焦点を結ぶ位置も移動して、ボールレンズ62から出射されるレーザ光の波面曲率が変化する。つまり、Bレーザ出力部16により出力されるレーザ光の波長に応じて、Bレーザ可変部24を通過後のレーザ光の波面曲率が変化することとなる。なお、「レーザ光の波面曲率が変化する」とは、正確に言えば、ある定位置(例えば、観察者の網膜上)におけるレーザ光の波面曲率が変化するということであり、別の言い方をすれば、レーザ光の平行度が変化するということである。
【0033】
具体的には、波長指示部42は、表1に示すように、B波長指示値λbを0.455μmから0.465μmまでの0.01μm(10nm)の範囲で変化させるようになっており、これにより、ボールレンズ62から出射されるレーザ光の波面曲率半径は、2.88×104m(ほぼ無限遠)から0.386mまで変化する。ここで、レーザ光の波長を10nmの範囲で変化させた際のレーザ光の色の変化は、人間が視覚的に気にならない程度であり、これにより、観察者に認識される画像の色の変化についても観察者が気にならない程度に抑えられる。なお、表1において、屈折率の値は、本実施形態のボールレンズ60,62のガラス材料(S−NHP2)についてのカタログ値であり、また、波面曲率半径の値は、この屈折率の値を用いて計算した値(ボールレンズ60,62の形状等を加味した値)である。
【0034】
【表1】
Figure 0004127028
そして、Bレーザ可変部24を通過して波面曲率の変化したレーザ光が観察者の網膜上に投影されることにより、観察者は、画像信号供給回路40で生成された奥行信号Lの示す奥行きの画像を認識することとなる。即ち、画像信号供給回路40から奥行信号Lを入力した波長指示部42は、Bレーザ可変部24を通過後のレーザ光の波面曲率を奥行信号Lの示す奥行きに対応する値とするためにBレーザ出力部16が出力すべきレーザ光の波長値を、B波長指示値λbとしてレーザ光出力部18へ出力するのである。
【0035】
次に、本網膜走査型ディスプレイ10が、外部機器からの画像信号を入力してから観察者の網膜上に画像を投影するまでの過程について説明する。
まず、外部機器からの画像信号が画像信号供給回路40に入力されると、画像信号供給回路40にて、奥行信号L、強度信号Ir,Ig,Ib、垂直同期信号Y及び水平同期信号Xが生成される。
【0036】
そして、画像信号供給回路40から波長指示部42へ奥行信号Lが出力されると、その波長指示部42にて、この奥行信号Lに対応するR波長指示値λr、G波長指示値λg及びB波長指示値λbが求められ、この各波長指示値λr,λg,λbがレーザ光出力部18へ出力される。
【0037】
また、画像信号供給回路40から強度指示部44へ強度信号Ir,Ig,Ibが出力されると、その強度指示部44にて、この強度信号Ir,Ig,Ibに対応するR強度指示値Wr、G強度指示値Wg及びB強度指示値Wbが求められ、この強度指示値Wr,Wg,Wbがレーザ光出力部18へ出力される。
【0038】
そして、レーザ光出力部18の各レーザ出力部12,14,16が、波長指示部42からの各波長指示値λr,λg,λb及び強度指示部44からの各強度指示値Wr,Wg,Wbに応じた波長及び出力強度のレーザ光を出力し、この各レーザ光が、対応する各レーザ可変部20,22,24を通過して波面曲率が変化された後、全反射ミラー26及び部分透過ミラー28,30によって合成される。
【0039】
一方、画像信号供給回路40から垂直走査駆動部46へ垂直同期信号Yが出力され、この垂直同期信号Yに同期してガルバノミラー36が往復駆動される。
また同様に、画像信号供給回路40から水平走査駆動部48へ水平同期信号Xが出力され、この水平同期信号Xに同期してポリゴンミラー32が回転駆動される。
【0040】
そして、全反射ミラー26及び部分透過ミラー28,30によって合成されたレーザ光は、ポリゴンミラー32の偏向面32aに入射され、ポリゴンミラー32の回転運動により水平方向に走査されて第1リレー光学系34によりガルバノミラー36の偏向面36aに入射される。そして更に、ガルバノミラー36の往復運動により垂直方向にも走査されて第2リレー光学系38により観察者の瞳孔2へ入射される。こうして、網膜上に投影された画像が、観察者に認識されることとなる。
【0041】
なお、本第1実施形態の網膜走査型ディスプレイ10では、レーザ光出力部18の各レーザ出力部12,14,16が、レーザ光出力手段に相当し、各レーザ可変部20,22,24が、曲率可変手段に相当し、波長指示部42が各レーザ出力部12,14,16について行う処理のそれぞれが、波長指示手段に相当している。また、LDチップ50が、温度依存型出射手段に相当し、温度調節素子54及び制御部58が、温度制御手段に相当している。また更に、ポリゴンミラー32、第1リレー光学系34及びガルバノミラー36が、走査手段に相当し、第2リレー光学系38が、光学手段に相当している。
【0042】
以上のように、本第1実施形態の網膜走査型ディスプレイ10によれば、各レーザ出力部12,14,16により出力されるレーザ光の波長を変化させることで各レーザ可変部20,22,24を通過後のレーザ光の波面曲率を変化させる構成により、レーザ光の波面曲率を高速に変化させることができる。その結果、高精度の立体画像を観察者に認識させることができる。
【0043】
また、各レーザ出力部12,14,16が、出力するレーザ光の波長を連続的に変化させることのできる構成であると共に、各レーザ可変部20,22,24も、レーザ光の波長に応じて波面曲率を連続的に変化させることのできる構成であるため、レーザ光の波面曲率の微調整を容易に行うことができる。
【0044】
また更に、各レーザ可変部20,22,24は、ボールレンズ60,62を並設しただけの単純な構成であるため、低コストで実現できる。特に、波長分散特性の大きい材料で生成したボールレンズを用いることでレーザ光の波長の変化に対する波面曲率の変化が大きくなるようにしているため、十分な奥行きのある画像を観察者に認識させるために必要な波面曲率の変化幅を得るためのレーザ光の波長の変化幅を小さくすることができ、その結果、レーザ光の色の変化を人間が気にならない程度に抑えることができる。
【0045】
加えて、各レーザ出力部12,14,16のそれぞれに対応させて各レーザ可変部20,22,24を設けているため、各レーザ出力部12,14,16により出力されるレーザ光の波面曲率を別途補正する必要が無い。即ち、仮に、各レーザ出力部12,14,16により出力されたレーザ光の波面曲率を共通のレーザ可変部を用いて変化させる構成とした場合、各色のレーザ光が共通のレンズを通過する際に各レーザ光の波面曲率の変化度合いに生じるズレ(色収差)を補正するため、各レーザ出力部12,14,16により出力される各レーザ光の波面曲率を独立して補正する構成を別途設ける必要が生じる。これに対し、本実施形態の網膜走査型ディスプレイでは、このような構成を別途設ける必要が無い。
【0046】
次に、第2実施形態の画像表示装置としての網膜走査型ディスプレイ70について、図4を用いて説明する。
図4に示すように、第2実施形態の網膜走査型ディスプレイ70は、第1実施形態の網膜走査型ディスプレイ10(図1)の構成に加え、強度変換部72を備えている。なお、図4において、図1に示した網膜走査型ディスプレイ10と同じ構成要素については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
【0047】
強度変換部72は、画像信号供給回路40から強度信号Ir,Ig,Ibを入力すると共に、波長指示部42から各波長指示値λr,λg,λbを入力する。そして、強度変換部72は、これらの値に基づいて新たな強度信号としての強度変換値Jr,Jg,Jbを求め、この強度変換値Jr,Jg,Jbを強度指示部44へ出力する。
【0048】
ここで、本網膜走査型ディスプレイ70において、画像信号供給回路40が生成した強度信号Ir,Ig,Ibを、強度変換部72により強度変換値Jr,Jg,Jbに変換する理由について説明する。
観察者の網膜上に照射されるレーザ光の色は、Rレーザ出力部12、Gレーザ出力部14及びBレーザ出力部16のそれぞれによって出力されるレーザ光の色が一定の基準色であれば、各レーザ光の出力強度のバランスにより定まる。
【0049】
しかしながら、本網膜走査型ディスプレイ70では、レーザ光の波長を変化させることによりそのレーザ光の波面曲率を変化させるようにしているため、各レーザ出力部12,14,16から出力されるレーザ光の色が正確には一定とならず、その結果、各レーザ光の出力強度のバランスを一定にしても、合成されたレーザ光の色が変化してしまう。
【0050】
そこで、各レーザ出力部12,14,16から出力されるレーザ光の色が変化しても、最終的に合成されたレーザ光が所望の色となるように、強度変換部72により出力強度のバランスを補正するようにしているのである。具体的には、強度変換部72は、下記式(1)〜式(3)に示すように、画像信号供給回路40から入力した強度信号Ir,Ig,Ibと波長指示部42から入力した各波長指示値λr,λg,λbとに基づき、赤(R),緑(G),青(B)の各色についての補正後の強度信号として、R強度変換値Jr,G強度変換値Jg,B強度変換値Jbを求めるようになっている。
【0051】
Jr=fr(Ir,Ig,Ib,λr,λg,λb) …式(1)
Jg=fg(Ir,Ig,Ib,λr,λg,λb) …式(2)
Jb=fb(Ir,Ig,Ib,λr,λg,λb) …式(3)
これにより、レーザ光の波面曲率の変化に関係なく、所望の色の画像を観察者に認識させることができる。
【0052】
以上のように、本第2実施形態の網膜走査型ディスプレイ70によれば、上記第1実施形態の網膜走査型ディスプレイ10と同様の効果を得ることができ、更に、強度変換部72により出力強度のバランスを補正するようにしているため、観察者に認識させようとする色を正確に表現することができる。
【0053】
次に、第3実施形態の画像表示装置としての画像投影装置80について、図5を用いて説明する。
図5に示すように、第3実施形態の画像投影装置80は、第1実施形態の網膜走査型ディスプレイ10(図1)と比較すると、第2リレー光学系82が、第1実施形態の第2リレー光学系38のようにガルバノミラー36によって走査されたレーザ光を観察者の瞳孔2に入射させるのではなく、投影面としてのスクリーン4上に走査させるようになっている点が異なっている。なお、図5において、図1に示した網膜走査型ディスプレイ10と同じ構成要素については、同一の符号を付しているため、詳細な説明は省略する。
【0054】
この画像投影装置80は、曲面状のスクリーン4上にレーザ光を走査させることで画像を表示するものであり、その際、スクリーン4上でのレーザ光の波面曲率がその照射位置に関係なく常に一定となるような制御を行うようになっている。このため、本実施形態において、外部機器から画像信号供給回路40に入力される画像信号は、スクリーン4の曲面度合いが加味された情報であり、画像信号供給回路40では、この画像信号から、スクリーン4上でのレーザ光の波面曲率を一定にするための奥行信号が生成される。
【0055】
以上のように、本第3実施形態の画像投影装置80によれば、レーザ光の波面曲率を高速に変化させることができるため、曲面状のスクリーン4上の全ての場所で良好にピントを合わせることができ、その結果、高精度の画像を表示することができる。
【0056】
なお、上記第3実施形態の画像投影装置80では、スクリーン4の曲面度合いが加味された画像信号が外部機器から入力されるようになっているが、これに限ったものではない。例えば、外部機器からはスクリーン4の曲面度合いが加味されていない二次元画像を表す画像信号が入力されるようになっていても、画像投影装置80が、スクリーン4の曲面度合いを認識しており、この曲面度合いに基づきレーザ光の波面曲率を変化するようになっていれば、スクリーン4の曲面度合いに応じて画像を良好に表示させることができる。そして特に、画像投影装置80が、スクリーン4の曲面度合いを検出する検出センサを備え、この検出センサの検出値に基づきスクリーン4の曲面度合いを判断するようになっていれば、スクリーン4の曲面度合いが変化しても、画像を常に良好な状態で表示させることができる。
【0057】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は、種々の形態を採り得ることは言うまでもない。
例えば、上記各実施形態のレーザ可変部20,22,24は、図3に示すように2つのボールレンズ60,62を並設した構成となっているが、これに限ったものではなく、このレーザ可変部20,22,24に代えて、図6に示すようなレーザ可変部90を用いてもよい。
【0058】
即ち、図6に示すレーザ可変部90は、入射したレーザ光を透過光と透過光の垂直方向に反射された反射光とに分離するビームスプリッタ92と、ビームスプリッタ92に反射されたレーザ光を収束するボールレンズ60と、ボールレンズ60に収束されたレーザ光を入射方向に反射するミラー94とを備えている。ここで、ビームスプリッタ92は、斜面に誘電体多層膜の施された直角プリズム2つが貼り合わされたキューブ状の形状をなしており、その斜面において、入力光の光量の約50%を直角方向に反射し、約50%を透過するようになっている。このため、ビームスプリッタ92に入射したレーザ光は、ボールレンズ60側へ反射され、ボールレンズ60を通過後にミラー94で反射されて再びボールレンズ60を通過し、更にビームスプリッタ92を通過して出射される。このため、この構成によっても、上記各実施形態のレーザ可変部20,22,24と同様の効果を得ることができる。
【0059】
また、上記各実施形態では、レーザ出力部12,14,16として、出力されるレーザ光の波長を温度制御により変化させる構成(図2)が、また、レーザ可変部20,22,24として、レーザ光の波面曲率をボールレンズ60,62の波長分散特性を利用して変化させる構成(図3)が用いられているが、これに限ったものではなく、例えば、図7に示すような構成にしてもよい。
【0060】
即ち、図7に示すレーザ出力部100は、相異なる固定波長のレーザ光を出射する第1出射部102,第2出射部104,第3出射部106,第4出射部108と、各出射部102,104,106,108から出射されたレーザ光をカップリング110,112,114,116を介して入力する第1入力光ファイバ118,第2入力光ファイバ120,第3入力光ファイバ122,第4入力光ファイバ124と、各入力光ファイバ118,120,122,124からのレーザ光を合成して中継用光ファイバ126に入力させるアレイ導波路格子型光合波器(AWG光合波器)128と、各出射部102,104,106,108から出射されるレーザ光の出力強度(出射のオン・オフを含む)を制御する制御部130とを備えている。なお、各入力光ファイバ118,120,122,124をAWG光合波器128を用いることなく中継用光ファイバ126にそのまま接続する構成にすることも可能であるが、AWG光合波器128を用いた構成の方がレーザ光を効率よく合波できるという面で有利である。また、本レーザ出力部100では、各出射部102,104,106,108のそれぞれが、出射手段に相当し、各入力光ファイバ118,120,122,124と、AWG光合波器128と、制御部130とが、選択手段に相当する。
【0061】
一方、レーザ可変部132は、中継用光ファイバ126から供給されてきたレーザ光をその波長領域に応じて分岐するアレイ導波路格子型光分波器(AWG光分波器)134と、AWG光分波器134によって分岐された各レーザ光の通過経路となる第1出力光ファイバ136,第2出力光ファイバ138,第3出力光ファイバ140,第4出力光ファイバ142と、各出力光ファイバ136,138,140,142からカップリング144,146,148,150を介して出射されるレーザ光の各通過経路に相異なる間隔で並設された2つのレンズからなる第1固定レンズ列152,第2固定レンズ列154,第3固定レンズ列156,第4固定レンズ列158と、第1固定レンズ列152を通過後のレーザ光を反射させる全反射ミラー160と、全反射ミラー160からのレーザ光を通過させると共にこのレーザ光と同軸となるように第2固定レンズ列154を通過後のレーザ光を反射させる部分透過ミラー162と、部分透過ミラー162からのレーザ光を通過させると共にこのレーザ光と同軸となるように第3固定レンズ列156を通過後のレーザ光を反射させる部分透過ミラー164と、第4固定レンズ列158を通過後のレーザ光を通過させると共にこのレーザ光と同軸となるように部分透過ミラー164からのレーザ光を反射させる部分透過ミラー166とを備えている。なお、本レーザ可変部132では、AWG光分波器134及び各出力光ファイバ136,138,140,142が、分岐手段に相当する。
【0062】
AWG光分波器134は、中継用光ファイバ126から供給されてきたレーザ光をその波長領域に応じた出力光ファイバ136,138,140,142へ分岐するが、この波長領域は、第1出射部102,第2出射部104,第3出射部106,第4出射部108から出射される各波長のレーザ光が、第1出力光ファイバ136,第2出力光ファイバ138,第3出力光ファイバ140,第4出力光ファイバ142へそれぞれ分岐されるような範囲に設定されている。このため、各出射部102,104,106,108から出射されるレーザ光は、それぞれ異なる固定レンズ列152,154,156,158を通過して出力されることとなる。ここで、各固定レンズ列152,154,156,158は、2つのレンズの間隔がそれぞれ異なるため、各固定レンズ列152,154,156,158を通過するレーザ光の波面曲率を、相異なる比率で変化させることとなる。したがって、制御部130によりレーザ光を出力する出射部102,104,106,108を切り替えることで、レーザ可変部132を通過後のレーザ光の波面曲率を瞬時に変化させることができる。
【0063】
そして特に、このような構成のレーザ出力部100及びレーザ可変部132では、複数の出射部102,104,106,108から異なる波長のレーザ光を同時に出射させることにより、複数種類の波面曲率のレーザ光を合成してレーザ可変部132から出力させることができる。このため、このレーザ出力部100及びレーザ可変部132を網膜走査型ディスプレイに適用すれば、奥行き方向に距離をおいて重なった画像(例えば、ある画像の手前に半透明の画像を重ねたような画像)を観察者に認識させることができる。
【0064】
なお、レーザ出力部100とレーザ可変部132とは、この組み合わせに限ったものではなく、例えば、レーザ出力部100と上記各実施形態のレーザ可変部20,22,24とを組み合わせてもよく、また、上記各実施形態のレーザ出力部12,14,16とレーザ可変部132とを組み合わせてもよい。
【0065】
また、各出射部102,104,106,108から出力されたレーザ光を合成するための光導波路は、光ファイバに限ったものではない。
例えば、図8に示すレーザ出力部170は、各出射部102,104,106,108から出射される各レーザ光の光軸上に配置された固定ミラー172,174,176,178と、固定ミラー172,174間に設けられ、固定ミラー172,174により反射されたレーザ光の何れか一方を選択的に反射する光スイッチ180と、固定ミラー176,178間に設けられ、固定ミラー176,178により反射されたレーザ光の何れか一方を選択的に反射する光スイッチ182と、光スイッチ180,182からの各レーザ光を反射する固定ミラー184,186と、固定ミラー184,186間に設けられ、固定ミラー184,186により反射されたレーザ光の何れか一方を選択的に反射して出力する光スイッチ188と、各出射部102,104,106,108から出射されるレーザ光の出力強度を制御すると共に、各光スイッチ180,182,188の向きを制御する制御部190とを備えている。なお、各光スイッチ180,182,188は、シリコンマイクロミラーアレイで形成することにより、シリコン微細加工などの半導体プロセスによって生産することが可能となり、小型化及び高速なスイッチングを実現することができる。また、このレーザ出力部170では、固定ミラー172〜178,184,186と、光スイッチ180,182,188と、制御部190とが、選択手段に相当する。
【0066】
そして、このレーザ出力部170では、制御部190が各光スイッチ180,182,188の向きを制御することで、レーザ出力部170から出力されるレーザ光を、各出射部102,104,106,108により出射される相異なる波長のレーザ光の中から選択することができる。
【0067】
一方また、レーザ光の波長は、レーザ光の出力強度を変えることによっても変化させることができるため、出力強度を変化させることによりレーザ光の波長を変化させる制御(いわゆる注入電流制御)を行うことも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】 第1実施形態の網膜走査型ディスプレイの概略構成図である。
【図2】 Bレーザ出力部の概略構成図である。
【図3】 Bレーザ可変部の概略構成図である。
【図4】 第2実施形態の網膜走査型ディスプレイの概略構成図である。
【図5】 第3実施形態の画像投影装置の概略構成図である。
【図6】 1つのボールレンズで構成した場合のレーザ可変部の概略構成図である。
【図7】 光ファイバを用いて構成した場合のレーザ出力部及びレーザ可変部の概略構成図である。
【図8】 光スイッチを用いて構成した場合のレーザ出力部の概略構成図である。
【符号の説明】
10,70…網膜走査型ディスプレイ、12…Rレーザ出力部、14…Gレーザ出力部、16…Bレーザ出力部、18…レーザ光出力部、20…Rレーザ可変部、22…Gレーザ可変部、24…Bレーザ可変部、26…全反射ミラー、28,30…部分透過ミラー、32…ポリゴンミラー、34…第1リレー光学系、36…ガルバノミラー、38,82…第2リレー光学系、40…画像信号供給回路、42…波長指示部、44…強度指示部、46…垂直走査駆動部、48…水平走査駆動部、50…LDチップ、52…基板、54…温度調節素子、56…レンズ、58…制御部、60,62…ボールレンズ、72…強度変換部、80…画像投影装置、90,132…レーザ可変部、92…ビームスプリッタ、94…ミラー、100,170…レーザ出力部、102,104,106,108…出射部、118,120,122,124…入力光ファイバ、126…中継用光ファイバ、128…AWG光合波器、130…制御部、134…AWG光分波器、136,138,140,142…出力光ファイバ、152,154,156,158…固定レンズ列、160…全反射ミラー、162,164,166…部分透過ミラー、172〜178,184,186…固定ミラー、180,182,188…光スイッチ、190…制御部

Claims (8)

  1. レーザ光を出力すると共に、該レーザ光の波面曲率を所望の大きさに調整可能なレーザ光照射装置であって、
    略同一色を示し波長が異なる数のレーザ光1本のレーザ光として出力可能なレーザ光出力手段と、
    レーザ光出力手段により出力されるレーザ光の通過経路に設けられ、該レーザ光の波面曲率を、そのレーザ光の波長に応じて変化させる曲率可変手段と、
    を備え、
    該曲率可変手段は、
    レーザ光の波面曲率を相異なる値に変化させる複数のレンズ系と、
    前記レーザ光出力手段により出力されるレーザ光をその波長領域に応じて前記複数のレンズ系のうちの何れかに分岐させる分岐手段と、
    前記レンズ系を通過したレーザ光を合成する出力合成手段と、
    を備えており、該曲率可変手段を通過したレーザ光が当該装置から出力されるレーザ光(以下、出力レーザ光という。)となっており、更に、該出力レーザ光の波面曲率を所望の大きさに変化させるため、前記レーザ光出力手段により出力されるレーザ光の波長を、該レーザ光出力手段に出力する波長値により指示する波長指示手段を備え、前記レーザ光出力手段は、相異なる波長のレーザ光を出射する複数の出射手段からの選択又は出射するレーザ光の波長を変化可能な出射手段の制御によって前記波長指示手段により指示された波長のレーザ光を出力すること、
    を特徴とするレーザ光照射装置。
  2. 請求項1に記載のレーザ光照射装置において、
    前記波長指示手段は、前記出力レーザ光の波面曲率を目標の値とするための波長を前記レーザ光出力手段に指示すること、
    を特徴とするレーザ光照射装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載のレーザ光照射装置において、
    前記レーザ光出力手段は、
    温度に応じた波長のレーザ光を出射する温度依存型出射手段と、
    該温度依存型出射手段の温度を制御する温度制御手段と、
    を備え、前記温度制御手段による温度制御によって波長が変化する前記温度依存型出射手段からのレーザ光を前記1本のレーザ光として出力することを特徴とするレーザ光照射装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載のレーザ光照射装置において、
    前記レーザ光出力手段は、
    相異なる波長のレーザ光を出射する複数の出射手段と、
    出力すべきレーザ光を出射する出射手段を前記複数の出射手段から選択又は合成する選択手段と、
    を備え、前記選択手段により選択又は合成されたレーザ光を前記1本のレーザ光として出力することを特徴とするレーザ光照射装置。
  5. 請求項1ないし請求項4の何れか1項に記載のレーザ光照射装置において、
    前記波長指示手段は、前記レーザ光出力手段の出力するレーザ光の波長を10nm以下の範囲内で変更すること、
    を特徴とするレーザ光照射装置。
  6. 請求項1ないし請求項5の何れか1項に記載のレーザ光照射装置を、波長が赤、緑、青色の3系統備えたことを特徴とするレーザ光照射装置。
  7. 観察者の瞳孔へ向けてレーザ光を照射することで観察者の網膜に画像を表示する画像表示装置であって、
    請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のレーザ光照射装置と、
    レーザ光照射装置により出力されたレーザ光を走査する走査手段と、
    該走査手段からのレーザ光の進行方向を観察者の瞳孔へ向ける光学手段と、
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
  8. 投影面上にレーザ光を走査させることで画像を表示する画像表示装置であって、
    請求項1ないし請求項6の何れか1項に記載のレーザ光照射装置と、
    レーザ光照射装置により出力されたレーザ光を走査する走査手段と、
    を備えたことを特徴とする画像表示装置。
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