JP4126881B2 - 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置 - Google Patents

燃料噴射式エンジンの吸気制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP4126881B2
JP4126881B2 JP2001092402A JP2001092402A JP4126881B2 JP 4126881 B2 JP4126881 B2 JP 4126881B2 JP 2001092402 A JP2001092402 A JP 2001092402A JP 2001092402 A JP2001092402 A JP 2001092402A JP 4126881 B2 JP4126881 B2 JP 4126881B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
throttle
throttle valve
sub
engine
valve
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Lifetime
Application number
JP2001092402A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002285862A (ja
JP2002285862A5 (ja
Inventor
宏海 出口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Co Ltd
Original Assignee
Suzuki Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Co Ltd filed Critical Suzuki Motor Co Ltd
Priority to JP2001092402A priority Critical patent/JP4126881B2/ja
Publication of JP2002285862A publication Critical patent/JP2002285862A/ja
Publication of JP2002285862A5 publication Critical patent/JP2002285862A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4126881B2 publication Critical patent/JP4126881B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Control Of Throttle Valves Provided In The Intake System Or In The Exhaust System (AREA)

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、エンジンの吸気制御装置に関し、特に、サブスロットルバルブを有する燃料噴射式エンジンの吸気制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、車載用エンジン等の内燃機関は、そのシリンダブロック内にピストンが往復移動可能に設けられ、ピストンはコンロッドを介して内燃機関のクランクシャフトに連結されている。そして、ピストンの往復移動は、コンロッドによりクランクシャフトの回転へと変換されるようになっている。
【0003】
前記シリンダブロックにはシリンダヘッドが取付けられ、シリンダヘッドとピストンの頭部との間には燃焼室が設けられている。シリンダヘッドには燃焼室と連通する吸気通路及び排気通路が設けられている。この吸気通路には同通路を流れる空気の量を制御するスロットルバルブと、燃焼室に向う吸気通路内へ燃料を噴射するインジェクタとが設けられている。又、シリンダヘッドには、燃焼室内の混合ガスに点火するための点火プラグが設けられている。
【0004】
そして、内燃機関の吸気行程においては、燃焼室へ向う吸気通路に空気が吸入されるとともに、インジェクタから燃料が噴射され、その空気と燃料とからなる混合ガスが燃焼室に充填される。その後、内燃機関の圧縮行程において、ピストンの移動により燃焼室内の混合ガスが圧縮される。圧縮された混合ガスは点火プラグにより点火されて爆発し、その爆発力によりピストンが前記と逆方向に移動して内燃機関は爆発行程に移る。その後、内燃機関の排気行程において、ピストンの移動により燃焼室内の排気ガスが排気通路を介して外部へ排出される。
【0005】
このように構成されたエンジンにおいて、吸気制御は、近年、吸気通路にサブスロットルバルブを設けて、エンジンの運転状況に応じてサブスロットルバルブを開閉することで最適な吸気制御を行なう方式が知られている。
エンジン低回転時、メインスロットルバルブを低開度状態から急激に高開度へ操作すると、メインスロットルバルブ付近で吸入空気がスムーズに流れなくなり、モタツキが生じる瞬間がある。このとき、メインスロットルバルブより上流側のサブスロットルバルブを全閉としておくことで、メインスロットルバルブの操作に応じた吸気量の増加を実現できスムーズにエンジン回転が上昇する。
一方、エンジン高回転時は、サブスロットルバルブが閉じていると吸気抵抗が増し吸気効率が低下するため、サブスロットルバルブを全開として吸気量増加を妨げないようにするものである。
【0006】
例えば、実開平3−116740号公報に開示されているように、吸気通路に第1の絞り弁と第2の絞り弁を配置して、機関温度に基づいて空気制御を行なうことで最適な吸気制御を行なうようにしたものが提案されている。この方式によると、吸気にバイパス通路を設けて吸気制御するので、第2の絞り弁が全閉される冷機時においてもエンジンストールの発生を防止することができる。
【0007】
また、実公平5−31231号公報に開示されているように、吸気通路に第1の絞り弁と第2の絞り弁を配置して、この二つの絞り弁をリンク機構により連動させて、第1の絞り弁が全開位置に達した状態で、第2の絞り弁を強制的に全閉状態にするようにしたものが提案されている。この方式によると、アクセルに連動する第1の絞り弁にトラブルが生じて制御不能となり、第1の絞り弁が全開位置に達した場合に、第2の絞り弁を強制的に全閉状態にしてエンジンを停止することができるので、安全を確保することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述したような第2の絞り弁、いわゆるサブスロットルバルブを採用する方式においては、一般に、サブスロットルバルブの駆動用アクチュエータとしてモータが使用されており、このモータは、サブスロットルバルブを制御することだけに用いられているのが現状である。このサブスロットルバルブ用モータは、一般にスロットルボディの端に配置されているため、スロットルボディの幅が広くなり限られたスペースを占有するという問題点があった。
【0009】
さらに、サブスロットルバルブはスロットルボディの端から操作されるため、該サブスロットルバルブを操作するシャフトに強度が必要となり、それに対応して部品点数増大やコストアップとなるという問題点があった。
また、前記サブスロットルバルブは、メインスロットルバルブが中〜高開度のエンジン運転状況時に効果を奏するもので、メインスロットルバルブが閉じている時は効果を奏し得ない。
【0010】
また、エンジン始動時のFID(ファーストアイドル)を冷却水とワックスによりバイパス通路面積を制御して行なう方式も知られているが、水温が上昇するまでエンジン回転数を高回転で維持した状態でアイドリング運転が行なわれ、制御性が悪いという問題点がある。さらに、バイパス通路を確保する必要があり、コストアップや重量増大になるという問題点がある。
【0011】
一方、従来のエンジンの問題点として、エンジンの冷間始動時の際にFIDレバーを手動で操作する方式の場合、暖機運転終了後でもレバーを戻し忘れてFID状態のまま放置して通常運転を行なってしまう場合があり、エンジンや環境にとって好ましくないという問題点がある。
【0012】
本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなされたものであり、簡単な構成で吸気制御におけるサブスロットルバルブの制御とFID制御とを両立でき、ファーストアイドルの自動制御を実現できる省スペースな燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を提供することを目的とするものである。
【0013】
【課題を解決するための手段】
エンジンの燃焼室に吸気を供給する吸気通路と、該吸気通路に燃料を噴射するインジェクタと、該インジェクタよりも吸気上流側に配設したメインスロットルバルブおよびサブスロットルバルブとを備えたスロットルボディを有する燃料噴射式エンジンであって、
前記メインスロットルバルブを前記スロットルボディに回動自在に取付けられるバルブ軸に一体的に取付けと共にスロットルグリップの動作に連動して開閉する一方、前記サブスロットルバルブを前記スロットルボディに回動自在に取付けられる別のバルブ軸に一体的に取付けると共にエンジンの運転状況に応じてモータにより開閉する燃料噴射式エンジンの吸気制御装置において、
前記スロットルボディは、
前記メインスロットルバルブのバルブ軸一側端部にメインスロットルプーリを一体的に設けると共に、前記サブスロットルバルブのバルブ軸一側端部にファーストアイドルカムを一体的に設け、
エンジンの冷間始動時に前記サブスロットルバルブの全閉状態からの開動作途中で前記ファーストアイドルカムに当接して該ファーストアイドルカムの動作を受ける一方、少なくとも前記サブスロットルバルブが全閉状態のときは前記ファーストアイドルカムとの間に所定のクリアランスを持たせて互いに当接しないようにした第1リンクと、
該第1リンクの動作をコイルバネを介して受けて前記メインスロットルプーリに伝達して、前記スロットルグリップの動作によらずとも前記メインスロットルバルブを所定の微小開度だけ開く第2リンクとを備え、
前記第1リンクと第2リンクとを、前記メインスロットルバルブのバルブ軸方向に見て、前記スロットルボディにおける吸気通路の中心軸線よりも前記インジェクタ取付け側に偏倚して配設したことを特徴とする燃料噴射式エンジンの吸気制御装置。
【0014】
また、前記第1リンクを、その一端部を支点として前記スロットルボディの外周部に揺動自在に軸支すると共に、
前記第2リンクを、その一端部を支点として前記第1リンクと同軸上に前記スロットルボディ外周部に揺動自在に軸支したことが好ましい。
【0015】
前記第1リンクおよび第2リンクの支点を、前記メインスロットルバルブのバルブ軸方向に見て、前記スロットルボディにおける吸気通路の中心軸線よりも前記インジェクタ取付け側に偏倚して配設したことが好ましい。
【0019】
本発明、燃料噴射式エンジンの吸気制御装置において、スロットルボディの外方に剥き出しにされる連動機構を、複数の並設されるスロットルボディの略中央に隣接配置される吸気通路同士の間に配設することで、風雨に直接さらされること無く、長期使用でも各摺動部の作動性を損なうことがない。また、連動機構周辺の部品は他部品との間に微小間隙を有しており、この間隙に微小な石や砂などを噛み込んでしまうと誤作動の原因になるが、小石や砂が届きにくい場所に連動機構を配設するので正確な作動を実現できる。
【0020】
また、複数のシリンダを並列に配設するとともに、その並列配置したシリンダの中央に位置するシリンダピッチ内に動弁装置駆動用のカムチェーンを配設する燃料噴射式エンジンは、ミッションの配設位置を車幅方向中心に設定することで車幅方向の重量バランスを均等にすることができ、また、カムシャフトの略中心にカムドリブンギヤを配置することでカムシャフトのしなりや撓みを抑制するとともに、カムシャフト軸受に加わる荷重を均一に分散できること等の利点が有り、並設配置されたシリンダのうち中心に位置するもののシリンダピッチが他よりも広くなる。そこで、前記シリンダの後方にスロットルボディを配設するとともに、該スロットルボディの前記カムチェーンに対向する箇所に連動機構を配設したことで、各シリンダに対応する吸気通路形状を均一化できるので、シリンダ毎に出力がばらつくことを抑制することができる。
【0021】
また、前記サブスロットルバルブを開閉するアクチュエータとして駆動モータを採用し、該駆動モータを連動機構が配設される同じ吸気通路同士の間にカムチェーンに対向させて配設することで、スペース効率良く配置できる。
【0022】
また、サブスロットルバルブは、エンジンが高回転となるにしたがい開くように設定されるものであって、一般路にあっては頻繁に略全開になることはない。このような部品を他の部品と常時当接させたのでは耐摩耗性が悪いものとなってしまう。そこで、サブスロットルバルブが全開近くまで回動した位置で、カムを連動機構に当接させてメインスロットルバルブを開方向に回動させるようにして、サブスロットルバルブの動きにメインスロットルバルブの動きを連動させる必要のないときには、カムと連動機構との当接を断つことで耐摩耗性の良い装置構成を実現できる。
【0023】
また、V型に傾斜したシリンダを持ち、各シリンダに対応したスロットルボディを備えて夫々吸気を供給するエンジンにおいて、スロットルボディを前方および後方に傾斜したシリンダのバンク間に配設し、前記シリンダへ各々吸気を供給する吸気通路を略平行に並列配置するとともに、該スロットルボディの一方に前記連動機構を設け、該連動機構により回動される一方のメインスロットルバルブと他方のメインスロットルバルブとを連結するリンク機構を設けることで、各スロットルボディのメインスロットルバルブ同士を連結して、FID制御におけるメインスロットルバルブの動きを統一化することができる。
【0024】
また、前記スロットルボディの一側方に、サブスロットルバルブ同士を連結するとともに連動するサブスロットル連結バーを配置し、サブスロットル連結バーと反対側のスロットルボディ側方に、メインスロットルバルブ同士を連結するとともに連動するメインスロットル連結バーを配置したことで、スロットルボディの両側に均等に張出させることができる。
【0025】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1〜図5は発明を実施する形態の一例であって、図1は本発明の第1実施形態に係る燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を採用したエンジンが搭載された自動二輪車の全体の構成を示す全体側面図、図2は前記エンジンのシリンダヘッド内の装置構成を示す平面断面図、図3は本実施形態に係るスロットルボディの構成を示す平面図、図4は図3のA−A断面矢視図であってサブスロットルバルブが全閉状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図、図5は図3のA−A断面矢視図であってサブスロットルバルブが全開状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図である。図中、図と同一の符号を付した部分は同一物を表わす。
【0026】
第1実施形態は、図1に示すように、自動二輪車1において、車体フレーム2の前頭部には、前輪3を軸支するフロントフォーク4が、ハンドルバー5によって左右回動自在に設けられ、一方、前記車体フレーム2の中央部に架設されたピボット軸7には、後方に延びて後輪8を軸支するスイングアーム9が上下回動自在に支持されており、このスイングアーム9はその基端部に設けられたサスペンション機構(図示省略)によって緩衝懸架されている。
【0027】
前記車体フレーム2は、ヘッドパイプ2aから車体前後方向後斜め下方に向けて延設される車体幅方向左右一対のメインフレーム2bを有し、前記車体フレーム2の前方下部には、前記メインフレーム2bの下側にシリンダヘッド31を配置するようにエンジン30が懸架されている。このエンジン30の動力はチェーン11によって前記後輪8に伝達される。
【0028】
前記エンジン30は、エンジンの冷却水温を検出する水温センサ(図示省略)と、該水温センサからの検出値を入力するとともに後記するサブスロットルバルブ52を開閉制御する電子制御装置(図示省略)とを有する吸気制御装置100を備えたものである。前記電子制御装置は、エンジン始動時に入力された水温が設定値より低い場合に、サブスロットルバルブ52を一定時間全開にするようにしている。
【0029】
前記エンジン30の後方にはエアクリーナ(図示省略)が配置されている。該エンジン30の前部には、該エンジン30の下方に向かい該エンジン30の下側を回り込んで後方に延びる排気パイプ13が連結され、さらに、該エンジン30下側より車体幅方向右側に沿って後方に向かい延設され、後輪8に隣接して排気マフラ14が連結されている。
【0030】
また、前記エンジン30の前方にはラジエータ17が設けられており、このラジエータ17はエンジン30の側部に設けられた冷却水ポンプ(図示省略)に冷却水ホース(図示省略)を介して接続されている。前記エンジン30の上部には燃料タンク21が設置され、この燃料タンク21の後部に着座シート22が着脱可能に載置されている。この着座シート22の下部および後部周囲は、後部フレームカバー23によって覆われている。前記後部フレームカバー23は合成樹脂の型成型品である。
【0031】
前記エンジン30は、4気筒式4サイクルエンジンであって、シリンダブロック32内で、ピストン(図示省略)が往復移動可能に設けられ、該ピストンはコンロッド(図示省略)を介してエンジン30の出力軸であるクランクシャフト(図示省略)に連結されている。前記ピストンの往復運動は、このコンロッドによりクランクシャフトの回転運動へと変換されるようになっている。シリンダブロック32の上端には、シリンダヘッド31が設けられている。
【0032】
前記シリンダヘッド31には、図2に示すように、吸気バルブ及び排気バルブを開閉駆動するための吸気カムシャフト41及び排気カムシャフト42が回転可能に支持されている。前記吸気カムシャフト41及び排気カムシャフト42は、カムチェーン43を介してクランクシャフト(図示省略)に連結され、該カムチェーン43によりクランクシャフトの回転が吸気カムシャフト41及び排気カムシャフト42へ伝達されるようになっている。
【0033】
前記カムチェーン43は、吸気カムシャフト41および排気カムシャフト42の略中央部、すなわちエンジン30の車幅方向の略中央で、各カムシャフトに対して略垂直に配置されている。
【0034】
前記吸気カムシャフト41が回転すると、吸気バルブ(図示省略)が開閉駆動されて、吸気ポート(図示省略)と燃焼室(図示省略)とが連通/遮断される。又、排気カムシャフト42が回転すると、排気バルブ(図示省略)が開閉駆動されて、排気ポート(図示省略)と燃焼室とが連通/遮断されるようになっている。
【0035】
前記吸気ポート及び排気ポートには、それぞれサクションパイプ(図示省略)及びエキゾーストマニホールド(図示省略)が接続されている。このサクションパイプ内及び吸気ポート内は吸気通路となっており、エキゾーストマニホールド内及び排気ポート内は排気通路となっている。
前記吸気通路は、図1に示すように、エンジン30の後方に向かい設けられ、サクションパイプの上流部にスロットルボディ50が配置されている。
前記排気通路はエンジン30の前方に向かい設けられている。
【0036】
前記スロットルボディ50は、図1〜図5に示すように、車体幅方向に沿って並設された4個のシリンダの後方に配設されるとともに、4体の吸気通路50a、50b、50c、50dを並列に備え、前記スロットルグリップ70の動作に連動して開閉するメインスロットルバルブ51と、エンジン30の運転状況に応じてモータ54により開閉するサブスロットルバルブ52と、燃料を噴射するためのインジェクタ120が設けられるとともに、前記カムチェーン43に対向する箇所であって、該スロットルボディ50の略中央に隣接配置される吸気通路50b、50cの間に連動機構60が設けられている。
【0037】
前記サブスロットルバルブ52は、図4に示すように、メインスロットルバルブ51よりも空気流れ方向上流側に配置されており、前記インジェクタ120は、前記メインスロットルバルブ51の空気流れ方向下流側に配置されている。
【0038】
前記メインスロットルバルブ51は、スロットルボディ50に回動自在に取付けられるバルブ軸55に一体的に取付けられている。前記バルブ軸55のスロットルボディ50外周の一側端部55aには、図4、図5に示すように、メインスロットルバルブ51を動作するためのメインスロットルプーリ56が該バルブ軸55と一体的に設けられている。
【0039】
前記メインスロットルプーリ56の外周には、該メインスロットルプーリ56に近接配置されたバルブ位置調整ボルト66に当接して位置決めされるストッパ部56aが外周の外側に向かい突設されている。
【0040】
前記メインスロットルプーリ56は、運転者の操作するスロットルグリップ70の動作に連動して押し引きされるスロットルワイヤ(図示省略)を介して作動して、メインスロットルバルブ51を開閉するようにされている。このメインスロットルバルブ51の開度調節により燃焼室内へ吸入される空気の量が調節されるようになっている。
【0041】
前記サブスロットルバルブ52は、スロットルボディ50に回動自在に取付けられるバルブ軸58に一体的に取付けられている。該バルブ軸58は、その一端をスロットルボディ50内から外部に突出して、その突出端部にバルブ軸58と一体的に回動するFID(ファーストアイドル)カム61が設けられ、前記サブスロットルバルブ52が全開近くまで回動した位置で、前記FIDカム61を後記する連動機構60に当接してメインスロットルバルブ51を開方向に回動するようにされている。前記FIDカム61は、異径円形状を呈し、その外周部の大径部に後記する第1FIDリンク62と当接するカム動作部61aが形成されている。
【0042】
前記バルブ軸58は、サブスロットルバルブ52に直接駆動力が掛かるようにバルブ駆動用のモータ54に連結されている。前記モータ54は、並設される中央部の吸気通路50b、50cの間に配設されている。
【0043】
前記連動機構60は、スロットルボディ50の外周部に前記FIDカム61と隣接して設けられ、メインスロットルバルブ51が略全閉かつサブスロットルバルブ52が略全開のとき、該メインスロットルバルブ51を開方向に微小角度だけ強制回動させるものであって、FID(ファーストアイドル)カム61の動作を受ける第1FIDリンク62と、該第1FIDリンク62の動作をコイルバネ63を介して受ける第2FIDリンク64を備えている。
【0044】
前記第1FIDリンク62は、一端部62aを自由端としてFIDカム61に近接配置するとともに、他端部62bを支点としてスロットルボディ50の外周部に揺動自在に軸支している。前記一端部62aには、前記FIDカム61のカム動作部61aと当接するサブスロットルバルブ側ピン体62cが突設されている。
【0045】
前記第2FIDリンク64は、第1端部64aを自由端として第1FIDリンク62の揺動範囲内に突出形成するとともに、コイルバネ63を介して配置し、他端部64bを支点として第1FIDリンクと同軸上に揺動自在に軸支するとともに、もう一つの自由端として第2端部64cをメインスロットルプーリ56の一部と当接する位置に延設している。前記第2端部64cにはメインスロットルプーリ56の一部と当接するメインスロットルバルブ側ピン体64dが設けられている。
【0046】
次に、本実施形態に係る吸気制御装置100のメインスロットルバルブ51とサブスロットルバルブ52の動作について図面を参照して説明する。
図4はサブスロットルバルブ52が全閉状態のときの連動機構60の動作を示すスロットルボディ構成図、図5はサブスロットルバルブ52が全開状態のときの連動機構60の動作を示すスロットルボディ構成図である。
【0047】
まず、エンジンが停止時は、図4に示すように、サブスロットルバルブ52が全閉状態であり、前記サブスロットルバルブ52は図上で略水平に配置されている。また、FIDカム61のカム動作部61aは第1FIDリンク62の一端部62aのサブスロットルバルブ側ピン体62cと接しない位置に配置されている。
この時、メインスロットルバルブ51は全閉状態であり、ストッパ部56aはバルブ位置調整ボルト66と当接した状態でメインスロットルバルブ51を位置決めしている。
【0048】
次に、エンジン冷間始動時は、図5に示すように、サブスロットルバルブ52が全開状態となり、前記サブスロットルバルブ52は反時計回りに略90度回転して吸気通路軸線方向に略平行に開放される。その全開動作途中でFIDカム61が反時計回りに略90度揺動し、カム動作部61aがサブスロットルバルブ側ピン体62cに当接して、さらにカム動作部61aが反時計回りに揺動することで第1FIDリンク62は時計回りに揺動する。
【0049】
ここで、コイルバネ63が所定量圧縮された後、そのバネ力が勝って第2FIDリンク64が時計回りに揺動する。これに伴いメインスロットルプーリ56に当接しているメインスロットルバルブ側ピン体64dが時計回り(図中で上方)に揺動する。これにより、メインスロットルプーリ56が反時計周りに回転し、これに伴いメインスロットルバルブ51は反時計回りに微小角度開放する方向に回転する。
【0050】
このようにして、エンジン冷間始動時にサブスロットルバルブ52を全開にすることにより、メインスロットルバルブ51をファーストアイドルに必要な所定の微小角度(例えば、略1度)開放することができる。
【0051】
そして、エンジン始動後、所定時間アイドリング運転を行なった後は、サブスロットルバルブ52は、時計回りに回転されて再び全閉位置に戻される。それに伴い、第1FIDリンク62が反時計回りに揺動するとともに第2FIDリンク64が戻されることにより、メインスロットルプーリ56のストッパ部56aがバルブ位置調整ボルト66に当接するまで時計回りに戻される。
このようにして、メインスロットルバルブ51を通常の運転状態にすることができる。
【0052】
以上のように構成したので、第1実施形態によれば、連動機構60によりメインスロットルバルブ51とサブスロットルバルブ52とを連動するようにしたので、簡単な構成でファーストアイドルに必要な角度だけメインスロットルバルブ51を開くことができる。しかも、燃料タンク21下側に設けられた複数のスロットルボディの略中央に隣接配置される吸気通路同士の間に配設したので、風雨に直接さらされること無く、長期使用でも各摺動部の作動性を損なうことがないという利点がある。
【0053】
また、本実施形態によれば、エンジン始動時のエンジン状態を水温センサにより検出して、ファーストアイドルを一定時間行なうようにしたので、チョークレバーを必要とすることなく、しかも、エンジンの始動性の向上を図ることができる。
【0054】
また、本実施形態によれば、並列配置したシリンダヘッド31の中央に位置するシリンダピッチ内にカムチェーン43を配設した燃料噴射式エンジンに採用したので、並設配置されたシリンダヘッド31のシリンダピッチが他よりも広くなる中心部のシリンダヘッド31の後方にスロットルボディ50を配設するとともに、該スロットルボディ50のカムチェーンに対向する箇所に連動機構60を配設したことで、各シリンダに対応する吸気通路形状を短い距離で均一化できるので、シリンダ毎の出力がばらつくことを抑制することができる。
【0055】
さらに、サブスロットルバルブ52を開閉するアクチュエータにモータ54を採用し、該モータを連動機構60が配設される同じ吸気通路の間にカムチェーン43に対向させた位置に配設したので、デッドスペースを生かしたスペース効率の良い吸気制御装置のレイアウトが可能となった。
【0056】
また、本実施形態においては、サブスロットルバルブ52が全開近くまで回動した位置で、FIDカム61をサブスロットルバルブ側ピン体62cに当接するようにしたので、メインスロットルバルブ51の動きを連動させる必要のないときには、FIDカム61とサブスロットルバルブ側ピン体62cとの当接を断つことで耐摩耗性の良い吸気制御装置を実現できる。
【0057】
尚、本実施形態では、水冷エンジンを採用した場合を実施例として説明したが、油冷エンジンであっても空冷エンジンであっても良い。また、その際、本実施形態の水温センサ(図示省略)に替えて油温センサ等のシリンダヘッド温度を検出する手段を用いても良いことは言うまでもない。
【0058】
また、本実施形態では、メインスロットルバルブ51とサブスロットルバルブ52とを連動する連動機構60にリンク機構を採用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、連動機構の構成部品にチェーンを採用して各スロットルバルブを連動するようにしたものや、ギヤを採用して各スロットルバルブの動作を伝達するようにしたものであっても良い。
【0059】
また、本実施形態では、並列4気筒エンジンに本発明の吸気制御装置を採用しているが、本発明は、エンジンの配列や気筒数に限定されるものではなく、例えば、並列2気筒エンジンや単気筒エンジンに適用したものであっても良い。
【0060】
次に、第2実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図6〜図9は本発明の第2実施形態であって、図6は本発明の第2実施形態に係る燃料噴射式エンジンの吸気装置を採用したエンジンの構成を示す全体側面図、図7は図6のB−B断面矢視図、図8はサブスロットルバルブが全閉状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図、図9はサブスロットルバルブが全開状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図である。図中、図と同一の符号を付した部分は同一物を表わす。
【0061】
第2実施形態は、図6に示すように、自動二輪車に搭載されるエンジンであって、車両側面視で略V字状となるように2個のシリンダブロック132a、132bを前方および後方に傾斜させて配置したエンジン130に、本発明に係る燃料噴射式エンジンの吸気制御装置200を採用したものである。
【0062】
前記エンジン130は、エンジンの冷却水温を検出する水温センサ(図示省略)と、該水温センサからの検出値を入力するとともに後記するサブスロットルバルブ152を開閉制御する電子制御装置(図示省略)とを有する吸気制御装置200を備えた燃料噴射式エンジンである。前記電子制御装置は、エンジン始動時に入力された水温が設定値より低い場合に、サブスロットルバルブ152を一定時間全開にするようにしている。
【0063】
また、前記エンジン130は、2気筒式4サイクルエンジンであって、シリンダブロック132a、132b内で、ピストン(図示省略)が往復移動可能に設けられ、該ピストンはコンロッド(図示省略)を介してエンジン130の出力軸であるクランクシャフト(図示省略)に連結されている。前記ピストンの往復運動は、このコンロッドによりクランクシャフトの回転運動へと変換されるようになっている。シリンダブロック132a、132bの上端には、シリンダヘッド131a、131bが設けられている。
【0064】
前記エンジン130の上方にはエアクリーナ140が配置されている。シリンダブロック132aの前部には、該シリンダブロック132aの下方に向かい該シリンダブロック132aの下側を回り込んで後方に延びる前側の排気パイプ113が連結され、さらに、該エンジン130下側より車体幅方向右側に沿って後方に向かい延設されている。また、前記エンジン130の前方にはラジエータ117が設けられており、このラジエータ117はエンジン130の側部に設けられた冷却水ポンプ(図示省略)に冷却水ホース(図示省略)を介して接続されている。
【0065】
前記吸気制御装置200は、図6〜図9に示すように、燃焼室に吸気を供給する吸気通路210と、該吸気通路210に燃料を噴射するインジェクタ220と、該インジェクタ220の吸気上流側にメインスロットルバルブ151およびサブスロットルバルブ152とを備えたスロットルボディ150を有し、前記スロットルボディ150に、メインスロットルバルブ151が略全閉かつサブスロットルバルブ152が略全開のとき、該メインスロットルバルブ151を開方向に微小角度だけ強制回動させる連動機構160を備えたものである。
【0066】
前記インジェクタ220は、並設されたスロットルボディ150間の内側に配置されるとともに、その上部が燃料ポンプ(図示省略)に連通するデリバリパイプ221に接続されて、該燃料ポンプから燃料が供給される。
【0067】
前記スロットルボディ150は、図6に示すように、前方および後方に各々傾斜したシリンダブロック132のバンク間に各シリンダブロック132に隣接して2箇所配設されるとともに、各気筒へ各々吸気を供給する吸気通路210を一体的に形成されている。
【0068】
また、スロットルボディ150は、図7、図8に示すように、その外周部の一方側にサブスロットルバルブ152と一体的に回動するFIDカム161と、該FIDカム161の回動を受けてメインスロットルバルブ151を回動させるメインスロットルプーリ156が設けられ、サブスロットルバルブ152同士を連結するとともに連動するサブスロットル連結バー164が配置されている。
【0069】
一方、スロットルボディ150の一側方、すなわち前記サブスロットル連結バー164と反対側のスロットルボディ150側方には、メインスロットルバルブ151同士を連結するとともに連動するメインスロットル連結バー165が配設されている。
【0070】
前記スロットルボディ150内の略中央付近にはメインスロットルバルブ151が配置され、該メインスロットルバルブ151の空気流れ方向上流側には前記サブスロットルバルブ152が配置され、該メインスロットルバルブ151の空気流れ方向下流側にはインジェクタ220が配置されている。
【0071】
前記メインスロットルバルブ151は、スロットルボディ150内の略中央付近に回動自在に取付けられるバルブ軸155に一体的に取付けられている。
前記バルブ軸155のスロットルボディ150外周の一側端部155aには、図7〜図9に示すように、メインスロットルバルブ151を動作するためのメインスロットルプーリ156が一体的に設けられている。
【0072】
前記メインスロットルプーリ156の外周には、該メインスロットルプーリ156に近接配置されたバルブ位置調整ボルト166に当接して位置決めされるストッパ部156aが外周方向外側に向かい突設されるとともに、サブスロットルバルブ152に近い位置で、FIDカム161に当接するサブスロットルバルブ側ピン体156cが設けられる動作レバー156bが外周方向外側に向かい突設されている。
【0073】
前記サブスロットルバルブ152は、スロットルボディ150に回動自在に取付けられるバルブ軸158に一体的に取付けられている。
一方のスロットルボディ150のバルブ軸158は、その一端をスロットルボディ150内から外部へ突出して、その突出端部158aには前記FIDカム161がバルブ軸158と一体的に回動するように設けられている。
【0074】
前記FIDカム161は、異径円形状を呈し、その外周部の大径部に前記サブスロットルバルブ側ピン体156cと当接するカム動作部161aが形成され、前記サブスロットルバルブ152が全開近くまで回動した位置で、該FIDカム161をメインスロットルプーリ156に突設された動作レバー156bに設けたサブスロットルバルブ側ピン体156cに当接してメインスロットルバルブ151を開方向に回動するようにされている。
【0075】
前記バルブ軸158の他端部、すなわち反FIDカム設置側の端部には、バルブ駆動用のモータ154が連結されている。
【0076】
連動機構160の構成部品として、前記スロットルボディ150の反メインスロットルプーリ156側の外周部に、メインスロットルプーリ156が取付けられるバルブ軸155上にメインスロットルレバー162aが該バルブ軸155と一体的に設けられている。
【0077】
もう一方のスロットルボディ150の外周部にも、前記メインスロットルレバー162aと同一側にメインスロットルレバー162bが設けられている。
前記メインスロットルレバー162a、162bは、メインスロットル連結バー165により連結されてメインスロットルバルブ151の開閉動作を連動するようにされている。
【0078】
また、前記スロットルボディ150外周部には、FIDカム161が取付けられるバルブ軸158の端部に該バルブ軸158と一体的にサブスロットルレバー167aが設けられている。
【0079】
もう一方のスロットルボディ150の外周部にも、前記サブスロットルレバー167aと同一側にサブスロットルレバー167bが設けられている。
前記サブスロットルレバー167a、167bは、サブスロットル連結バー164により連結されてサブスロットルバルブ152の開閉動作を連動するようにされている。
【0080】
次に、第2実施形態に係る吸気制御装置200のメインスロットルバルブ151とサブスロットルバルブ152の動作について図面を参照して説明する。
図8はサブスロットルバルブ152が全閉状態のときのリンク機構の構成を示すスロットルボディ構成図、図9はサブスロットルバルブ152が全開状態のときのリンク機構の構成を示すスロットルボディ構成図である。
【0081】
まず、エンジンが停止時は、図8に示すように、サブスロットルバルブ152が全閉状態であり、前記サブスロットルバルブ152は図上で略水平に配置されている。また、FIDカム161のカム動作部161aは、メインスロットルプーリ156のサブスロットルバルブ側ピン体156cと接しない位置に配置されている。この時、メインスロットルバルブ151は全閉状態であり、ストッパ部156aはバルブ位置調整ボルト166と当接した状態でメインスロットルバルブ151を位置決めしている。
【0082】
次に、エンジン冷間始動時は、図9に示すように、サブスロットルバルブ152が全開状態となり、前記サブスロットルバルブ152は反時計回りに略90度回転して吸気通路軸線方向に略平行に開放される。それに伴いFIDカム161が反時計回りに略90度揺動し、カム動作部161aがサブスロットルバルブ側ピン体156cに当接して、さらにカム動作部161aが反時計回りに揺動することでメインスロットルプーリ156は時計回りに回動する。これにより、メインスロットルバルブ151は時計回りに微小角度開放する方向に回転する。
【0083】
このようにして、エンジン冷間始動時にサブスロットルバルブ152を全開にすることにより、メインスロットルバルブ151をファーストアイドルに必要な所定の微小角度(例えば、略1度)開放することができる。
【0084】
そして、エンジン始動後、所定時間アイドリング運転を行なった後は、サブスロットルバルブ152は、時計回りに回転されて再び全閉位置に戻される。それに伴い、メインスロットルプーリ156が反時計回りに回動して、ストッパ部156aがバルブ位置調整ボルト166に当接するまで時計回りに戻される。
このようにして、メインスロットルバルブ151を通常の運転状態にすることができる。
【0085】
以上のように構成したので、第2実施形態によれば、V型エンジンのシリンダのバンク間に吸気制御装置200を設置することで、スロットルボディ150を含む吸気通路を一体的に形成することができるとともに、デッドスペースを利用したスペース効率の良い吸気制御装置を実現できる。
【0086】
さらに、連動機構160を、スロットルボディ150の一方にサブスロットルバルブ152と一体的に回動するFIDカム161と、該FIDカム161の回動を受けてメインスロットルバルブ151を回動させるメインスロットルプーリ156を設け、該メインスロットルプーリ156の回動を他方のメインスロットルバルブ151に設けられたメインスロットルレバー162bへ伝達するようにしたので、各スロットルボディ150のメインスロットルバルブ151同士を連結して、FID制御におけるメインスロットルバルブ151の動きを統一化することができる。
【0087】
また、本実施形態によれば、スロットルボディ150の一側方に、サブスロットル連結バー164を配置し、該サブスロットル連結バー164と反対側のスロットルボディ150の側方に、メインスロットル連結バー165を配置したので、該スロットルボディ150の両側方に均等に張出させることができ、バランスよく吸気制御装置を構成することができる。
【0088】
また、本実施形態によれば、エンジン始動時のエンジン状態を水温センサにより検出して、ファーストアイドルを一定時間行なうようにしたので、チョークレバーを必要とすることなく、しかも、エンジンの始動性の向上を図ることができる。
【0089】
尚、本実施形態では、水冷エンジンを採用した場合を実施例として説明したが、油冷エンジンであっても空冷エンジンであっても良い。また、その際、本実施形態の水温センサ(図示省略)に替えて油温センサ等のシリンダヘッド温度を検出する手段を用いても良いことは言うまでもない。
【0090】
また、本実施形態では、メインスロットルバルブとサブスロットルバルブとの連動機構にリンク機構を採用しているが、本発明はこれに限定されるものではなく、例えば、連動機構にチェーンを利用して各スロットルバルブを連動するようにしたものや、ギヤを利用して各スロットルバルブの動作を伝達するようにしたものであっても良い。
【0091】
また、本実施形態では、サブスロットルバルブ152のバルブ駆動用のモータ154を、メインスロットルプーリ156と同じスロットルボディ150側に配置しているが、本発明は、モータの設置位置に限定されるものではなく、例えば、メインスロットルプーリ156を別のスロットルボディ側に配置するものであっても良い。
また、本実施形態では、V型2気筒エンジンに本発明の吸気制御装置を採用しているが、本発明は、エンジンの構成や気筒数に限定されるものではなく、例えば、V型4気筒エンジンに適用したものであっても良い。
【0092】
【発明の効果】
以上、説明したように本発明の請求項1〜に記載の燃料噴射式エンジンの吸気制御装置によれば、簡単な構成で吸気制御におけるサブスロットルバルブの制御とFID制御とを両立でき、ファーストアイドルの自動制御を実現できる省スペースな燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を実現することができる。
前記サブスロットルバルブを開閉するアクチュエータとして駆動モータを採用し、サブスロットルバルブは、エンジンが高回転となるにしたがい高開度まで開くように設定されるものであって、一般路にあっては頻繁に略全開になることはない。このような部品を他の部品と常時当接させたのでは耐摩耗性が悪いものとなってしまう。そこで、サブスロットルバルブが低開度の位置ではカムを連動機構に当接させないようにして、サブスロットルバルブの動きにメインスロットルバルブの動きを連動させる必要のないときには、カムと連動機構との当接を断つことで耐摩耗性の良い装置構成を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態に係る燃料噴射式エンジンの吸気制御装置を採用したエンジンが搭載された自動二輪車の全体の構成を示す全体側面図である。
【図2】前記エンジンのシリンダヘッド内の装置構成を示す平面断面図である。
【図3】本実施形態に係るスロットルボディの構成を示す平面図である。
【図4】図3のA−A断面矢視図であってサブスロットルバルブが全閉状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図である。
【図5】図3のA−A断面矢視図であってサブスロットルバルブが全開状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る燃料噴射式エンジンの吸気装置を採用したエンジンの構成を示す全体側面図である。
【図7】図6のB−B断面矢視図である。
【図8】本実施形態に係るサブスロットルバルブが全閉状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図である。
【図9】前記サブスロットルバルブが全開状態のときの連動機構の構成を示すスロットルボディ構成図である。
【符号の説明】
1 自動二輪車
30、130 エンジン
31、131 シリンダヘッド
32、132 シリンダブロック
41 吸気カムシャフト
42 排気カムシャフト
43 カムチェーン
50、150 スロットルボディ
51、151 メインスロットルバルブ
52、152 サブスロットルバルブ
54、154 モータ
56、156 メインスロットルプーリ
60、160 連動機構
61、161 FIDカム
62 第1FIDリンク
64 第2FIDリンク
100、200 吸気制御装置
162a、162b メインスロットルレバー
164 サブスロットル連結バー
165 メインスロットル連結バー
167a、167b サブスロットルレバー
220 インジェクタ
221 デリバリパイプ

Claims (3)

  1. エンジンの燃焼室に吸気を供給する吸気通路と、該吸気通路に燃料を噴射するインジェクタと、該インジェクタよりも吸気上流側に配設したメインスロットルバルブおよびサブスロットルバルブとを備えたスロットルボディを有する燃料噴射式エンジンであって、
    前記メインスロットルバルブを前記スロットルボディに回動自在に取付けられるバルブ軸に一体的に取付けと共にスロットルグリップの動作に連動して開閉する一方、前記サブスロットルバルブを前記スロットルボディに回動自在に取付けられる別のバルブ軸に一体的に取付けると共にエンジンの運転状況に応じてモータにより開閉する燃料噴射式エンジンの吸気制御装置において、
    前記スロットルボディは、
    前記メインスロットルバルブのバルブ軸一側端部にメインスロットルプーリを一体的に設けると共に、前記サブスロットルバルブのバルブ軸一側端部にファーストアイドルカムを一体的に設け、
    エンジンの冷間始動時に前記サブスロットルバルブの全閉状態からの開動作途中で前記ファーストアイドルカムに当接して該ファーストアイドルカムの動作を受ける一方、少なくとも前記サブスロットルバルブが全閉状態のときは前記ファーストアイドルカムとの間に所定のクリアランスを持たせて互いに当接しないようにした第1リンクと、
    該第1リンクの動作をコイルバネを介して受けて前記メインスロットルプーリに伝達して、前記スロットルグリップの動作によらずとも前記メインスロットルバルブを所定の微小開度だけ開く第2リンクとを備え、
    前記第1リンクと第2リンクとを、前記メインスロットルバルブのバルブ軸方向に見て、前記スロットルボディにおける吸気通路の中心軸線よりも前記インジェクタ取付け側に偏倚して配設したことを特徴とする燃料噴射式エンジンの吸気制御装置。
  2. 前記第1リンクを、その一端部を支点として前記スロットルボディの外周部に揺動自在に軸支すると共に、
    前記第2リンクを、その一端部を支点として前記第1リンクと同軸上に前記スロットルボディ外周部に揺動自在に軸支したことを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射式エンジンの吸気制御装置。
  3. 前記第1リンクおよび第2リンクの支点を、前記メインスロットルバルブのバルブ軸方向に見て、前記スロットルボディにおける吸気通路の中心軸線よりも前記インジェクタ取付け側に偏倚して配設したことを特徴とする請求項2に記載の燃料噴射式エンジンの吸気制御装置。
JP2001092402A 2001-03-28 2001-03-28 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置 Expired - Lifetime JP4126881B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001092402A JP4126881B2 (ja) 2001-03-28 2001-03-28 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001092402A JP4126881B2 (ja) 2001-03-28 2001-03-28 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2002285862A JP2002285862A (ja) 2002-10-03
JP2002285862A5 JP2002285862A5 (ja) 2005-08-11
JP4126881B2 true JP4126881B2 (ja) 2008-07-30

Family

ID=18946866

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001092402A Expired - Lifetime JP4126881B2 (ja) 2001-03-28 2001-03-28 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4126881B2 (ja)

Families Citing this family (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007064061A (ja) * 2005-08-30 2007-03-15 Kawasaki Heavy Ind Ltd 吸気装置及び自動二輪車
JP4602273B2 (ja) * 2006-03-17 2010-12-22 株式会社ケーヒン 内燃機関の吸気制御装置
JP4669812B2 (ja) * 2006-05-11 2011-04-13 株式会社ケーヒン 内燃機関の吸気制御装置
JP4800282B2 (ja) * 2007-09-29 2011-10-26 本田技研工業株式会社 V型4気筒エンジンの吸気量制御装置
JP5419758B2 (ja) * 2010-03-10 2014-02-19 本田技研工業株式会社 自動二輪車の吸気装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002285862A (ja) 2002-10-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3925073B2 (ja) 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置
US7753013B2 (en) Variable compression ratio control method for variable compression ratio engine, and variable compression ratio engine
EP1179676A1 (en) In-cylinder injection engine
TW200821459A (en) Multicylinder internal combustion engine
JP4463488B2 (ja) スロットルボディ
US5537958A (en) Variable compression ratio system for two-cycle engine
US6672283B2 (en) Four-cycle engine for marine drive
EP0972919B1 (en) Internal combustion engine
JP4126881B2 (ja) 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置
US7673610B2 (en) Intake device for vehicle engine
US6019083A (en) Throttle and sensor arrangement for engine
JPH07150937A (ja) 火花点火式2サイクルエンジンの冷却装置
JP2002242680A (ja) 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置
JP4198554B2 (ja) 排気ガス還流装置を備える筒内噴射式内燃機関
JP3865195B2 (ja) 2サイクル内燃機関の排気制御装置
JP3925550B2 (ja) 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置
JP3925551B2 (ja) 燃料噴射式エンジンの吸気制御装置
US20040187827A1 (en) Air intake structure for engine
JP3562609B2 (ja) 火花点火式2サイクル内燃機関の燃焼制御装置
JP3184247B2 (ja) 機械式過給機付エンジンの吸気装置
JP2006200463A (ja) 内燃機関の吸気遮断装置
JP4704368B2 (ja) 燃料直接噴射型内燃機関
US4669437A (en) Governor device for an air-fuel mixture suction type engine
JP3622019B2 (ja) 内燃エンジン
JP6824218B2 (ja) 内燃機関の副燃焼室

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050121

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20050121

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070730

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20071016

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071212

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20080122

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080319

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20080402

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080422

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080505

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 3

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 4126881

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110523

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120523

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130523

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140523

Year of fee payment: 6

EXPY Cancellation because of completion of term