JP4123099B2 - 材料試験機 - Google Patents

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本発明は、電磁力式アクチュエータを使用した材料試験機に関し、さらに詳細には電磁力式アクチュエータをPIDフィードバック制御する材料試験機に関する。
試験片に任意波形の荷重(試験力)を負荷して疲労強度試験を行う材料試験機では、負荷用アクチュエータとして電気油圧式アクチュエータが一般的に用いられているが、荷重(試験力)の制御精度をより高めるため、近年、電磁力式アクチュエータを使用した材料試験機も普及している。
この電磁力式アクチュエータは、コアと永久磁石とヨークで磁気回路を形成し、コアに対して可動なボビンにコイルを巻き回し、コイルに駆動電流を供給することにより、ボビンに荷重(試験力)を発生するようにしたものである。
電磁力式アクチュエータを材料試験機に使用する場合の制御には、通常、電気油圧式アクチュエータの場合と同様に、PIDフィードバック制御が用いられている。
PIDフィードバック制御は、目標信号に対して応答信号(変位信号や荷重信号)をフィードバックして目標信号と応答信号との偏差(制御偏差)がゼロとなるように制御するフィードバック制御方法のひとつであり、偏差に対する比例成分(P)、積分成分(I)、微分成分(D)をそれぞれ適当な比率で組み合わせてフィードバックのゲインを決定し、偏差にフィードバックゲインを乗じた信号を制御信号としてフィードバックすることにより最適な制御を行うようにしている。(例えば特許文献1参照)。
材料試験機のアクチュエータの制御で用いられるPIDフィードバック制御では、オーバーシュート現象によって試験片を破壊しないようにするため、PIDの比率を設定して、オーバーシュートが生じないようにしている。
図2は、PIDフィードバック制御を行う電磁力式アクチュエータを用いた従来の材料試験機の制御系の概略構成を説明するブロック図である。
この材料試験機は、試験片に荷重(試験力)を与える電磁力式アクチュエータ61、試験片に加わる荷重を検出する荷重センサ62、試験片の変位を検出する変位センサを有する試験機本体部60と、試験片に与える荷重の目標信号を発生する目標信号発生部70と、試験機本体部60の電磁力式アクチュエータ61の駆動信号を生成して出力するフィードバック制御部80とから構成される。
フィードバック制御部80は、目標信号発生部70からの目標信号と荷重センサ62または変位センサ63のいずれかからの検出信号との偏差(制御偏差)とを求める加算点81、偏差に基づいてPID制御信号を生成し出力するPID制御信号出力部82、PID制御信号を増幅して電磁力式アクチュエータ61に印加して電磁力式アクチュエータ61を駆動するパワーアンプ83とから構成される。
PID制御信号出力部82は、加算点81での偏差がゼロに近づくようにPID制御信号を出力し、PID制御信号を受けたパワーアンプ83からコイル電流が供給されることで電磁力式アクチュエータ61を駆動する。
特開2000−180328号公報
電磁力式アクチュエータでは、無負荷静止状態でアクチュエータの位置制御を行う場合にはコイルに流す電流はほとんど必要ない(アクチュエータの自重を支える電流のみでよい)ため、上述したような従来からなされている通常のPIDフィードバック制御を行うだけで電気油圧式アクチュエータと同様の制御を行うことができる。
しかしながら、実際に試験片を取り付けてこれに負荷を与えているときは、たとえ静止状態であっても試験片に負荷荷重を与え続けるためのコイル電流を供給し続けることが必要となる。
ところが、通常のPIDフィードバック制御は上述したように目標信号と応答信号との偏差がゼロに近づくように制御信号を出力するものであり、仮に偏差がゼロになると制御信号もゼロとなり、電磁力式アクチュエータのコイルへの駆動電流もゼロ、すなわち荷重(試験力)がゼロになってしまい、負荷荷重が与えられないことになる。
この矛盾を解決するため、電磁力式アクチュエータでPIDフィードバック制御による制御を行う場合は、積分成分(I)を与えるようにしている。すなわち、比例成分(P)、積分成分(I)、微分成分(D)のうちで、比例成分(P)や微分成分(D)は偏差に急激な変化があるときの瞬時の補正に大きな影響を及ぼすが、積分成分(I)は、逆に定常的な偏差に対するなだらかな補正に影響を及ぼす性質がある。そのため、積分成分(I)のゲイン(時定数)を増やして除々に偏差をゼロにしていくようにしている。つまり、ゆっくりとした積分成分(I)の補正と、急峻な比例成分(P)および微分成分(D)の補正とのバランスにより、フィードバックゲインがゼロにならないようにしてアクチュエータの位置保持を行ったり、アクチュエータを低速度で駆動して試験を行ったりしている。
しかしながら、目標信号の周波数が高くなると、すなわち試験速度が速くなると、積分成分(I)によるゆっくりとした補正が追従できなくなるため、波形応答が悪くなってしまい、PIDフィードバック制御では目標値へ到達できなくなる場合が生じる。
目標値に到達させるために、むりに比例成分(P)、微分成分(D)のゲインを積分成分(I)のゲインに対して増大すればオーバーシュートやハンチングなどの問題が生じ誤って試験片を破損するおそれもある。
そこで、本発明は、電磁力式アクチュエータによる材料試験において、従来のPIDフィードバック制御を改良することにより、試験速度がより速くなっても波形応答性が良好であるフィードバック制御を行うようにした材料試験機を提供することを目的とする。
上記課題を解決するためになされた本発明の材料試験機は、試験片に荷重を与える電磁力式アクチュエータと、電磁力式アクチュエータの制御目標となる目標信号を与える目標信号発生部と、試験片に加わる荷重を検出して荷重信号を出力する荷重センサと、目標信号と荷重信号との偏差に基づいてPID制御信号を出力するPID制御信号出力部と、荷重信号に基づいて加算信号に一定の比率K(0<K<1)を乗じたPID制御信号に加算するように出力する加算信号出力部とを備え、PID制御信号と加算信号との和信号に基づいて電磁力式アクチュエータを駆動するようにしている。
この材料試験機によれば、試験目的に応じて目標信号発生部から矩形波、サイン波、三角波などの所望の波形、振幅、周波数の目標信号が出力され、荷重センサからは試験片に加わる荷重を検出して荷重信号が出力される。そして、PID制御信号出力部は、目標信号と荷重信号との偏差に基づいてPID制御信号を出力する。一方、加算信号出力部は、荷重信号に基づいて加算信号を出力する。この加算信号は荷重信号を小さくした信号であり、例えば荷重信号に一定の比率K(0<K<1)を乗じた信号が用いられる。
そして、PID制御信号に加算信号を加えた和信号に基づいて電磁力式アクチュエータを駆動するようにする。すなわち、PID制御信号とは別に荷重信号の一部をハンチングしない程度にして正帰還させることで、PID制御信号のみで補償していた偏差の一部を加算信号で補償する。
したがって、PID制御信号で補償しなければならない偏差が小さくなり、応答波形の立ち上がりが改善され、積分(I)成分による補正の負担が軽減されるので応答波形の追従性を改善することができる。
また、上記材料試験機において、変位センサと、変位信号と荷重信号とのいずれかを選択するスイッチとをさらに設け、目標信号とスイッチにより選択された荷重信号または変位信号のいずれかとの偏差に基づいてPID制御信号を出力し、このPID制御信号に加算信号を加えて和信号としてもよい。
これによれば、スイッチ選択により、荷重信号による荷重フィードバック制御だけではなく、変位信号による変位フィードバック制御において負荷荷重が加わった場合にも同様の制御を行うことができる。
本発明の材料試験機によれば、加算信号出力部からの加算信号をPID制御信号に加えることにより、試験速度が速い材料試験の場合でも制御の追従性がよくなり、応答波形が良好な材料試験を行うことが可能となる。
また、実際の負荷(試験力)をフィードバックさせることにより応答波形を改善しているため、負荷がない場合、試験中に試験片が破断して負荷がゼロになった場合にも暴走現象等が発生しにくくなり、制御に悪影響を与えることがない。
以下、本発明の材料試験機について図面を用いて説明する。
図1は本発明の一実施形態である電磁力式アクチュエータを用いた材料試験機の構成を示す図である。この材料試験機は、試験片に負荷を与える試験機本体部10と、その制御を行う制御系とからなる。制御系には、試験片に与える負荷の目標信号を発生する目標信号発生部30と、試験機本体部10の電磁力式アクチュエータ12の駆動信号を生成するフィードバック制御部50とが含まれる。
試験機本体部10は、フレーム11により支持される電磁力式アクチュエータ12を有する。電磁力アクチュエータ12は、ピストンロッド13を鉛直方向に駆動できるようにしてある。すなわち電磁力式アクチュエータ12内には、図示しない円筒状のボビン、ボビンに巻かれたコイル、コイル位置に磁場(B)を形成する磁気回路が形成されており、ボビンはボビンの中心軸に沿ってかつ鉛直方向に向けてピストンロッド13を固定している。
このコイルに駆動電流(A)を流すことによりボビンに推力(F)が発生し、ボビンに固定されたピストンロッド13に上下方向の推力が伝達される。
コイルの長さをLとすると、推力Fは、次式で表される。
F=A・B・L
すなわち、コイル電流(A)に比例した推力(F)がピストンロッド13に伝達される。
また、フレーム11には、変位センサ14が取り付けてあり、変位センサ14はピストンロッド13の変位(ロッド上端の変位)を検出してフィードバック制御部50に出力する。
ピストンロッド13の下方には試験治具15上に載置された試験片TPがあり、ピストンロッド13が下降していくと試験片TPに当接するようになっている。ピストンロッド13と試験片TPとが当接した状態では、ピストンロッド13の変位と試験片TPの変位とが一致するので、当接状態の変位センサ14の出力信号は試験片TPの変位を表すことになる。なお、試験片の形状はさまざまであり、試験治具15も試験片の形状に応じてさまざまな形状、構造のものが利用できることはいうまでもない。
ピストンロッド13の下端近傍には荷重センサ16(例えばロードセル)が設けられ、荷重センサ16は負荷荷重を検出してフィードバック制御部50に出力する。
目標信号発生部30は、目標設定を行うための図示しない公知の設定部と信号形成回路とを有し、材料試験の目的に応じて波形、振幅、周波数、変位、荷重の平均値などの必要な情報を設定することにより、設定情報に応じた目標信号が出力できるようにしてある。
フィードバック制御部50は、荷重センサ16で検出された荷重信号を増幅して出力する荷重アンプ51、変位センサ14で検出された変位信号を増幅して出力する変位アンプ52、荷重アンプ51からの荷重信号と変位アンプ52からの荷重信号のいずれかを選択的に取り出すためのスイッチ53、目標信号発生部30から供給される目標信号と、荷重信号または変位信号との偏差(制御偏差)を算出する加算点51、算出された偏差に基づいてP、I、Dそれぞれのゲインを算出し、あらかじめ設定した所定の比率で組み合わせることによりフィードバックゲインを算出してPID制御信号を出力するPID制御信号出力部55、荷重アンプ51からの荷重信号に対して係数K(0<K<1)をゲインとして乗じた加算信号を出力する加算信号出力部58、PID制御信号に加算信号を正帰還してPID制御信号と加算信号との和信号を算出する第2加算点56、第2加算点56で算出された和信号を増幅して電磁力式アクチュエータ12のコイル電流を出力するパワーアンプ57とからなる。
次に、フィードバック制御部50による制御動作について説明する。荷重フィードバック制御を行うか変位フィードバック制御を行うかが選択されると、制御系によりスイッチ53が手動又は自動で切り替えられ、荷重アンプ51からの荷重信号、変位アンプ52からの変位信号のいずれかが加算点54に送られる。
加算点54では、目標信号発生部30からの目標信号に対して荷重信号あるいは変位信号を負帰還することにより偏差(制御偏差)を算出する。
PID制御信号出力部55は、あらかじめP、I、D成分ごとにゲイン係数が設定してあり、これらの各係数と加算点54で算出された偏差との演算によりフィードバックゲインを算出してPID制御信号として第2加算点56に出力する。
する。
加算信号出力部58は、あらかじめ設定された係数Kを荷重信号に乗じた加算信号を算出し、これを第2加算点56に出力する。Kの値を1以下の適当な値に設定することにより、加算信号は荷重信号を減衰させた信号として正帰還することになる。なお、Kの値を1以上にして第2加算点56に正帰還すると電磁力式アクチュエータへのフィードバック制御信号は目標値に収束することができずにハンチングしてしまうので1未満に設定してある。このKの値は、0.1〜0.9程度であるのが好ましい。
なお、本実施形態での加算信号には、荷重信号に係数Kを乗じた値を用いているがこれに限られず、荷重信号に基づいて加算信号を算出する際に、波形や目標信号の周波数などの影響も加味して加算信号を算出するようにしてもよい。
第2加算点56では、PID制御信号に加算信号を正帰還させて和信号を算出し、これをパワーアンプ57に送る。パワーアンプ57は和信号を増幅して電磁力式アクチュエータのコイル電流として出力する。
このようにして、電磁力式アクチュエータにかかる負荷荷重を減衰させた加算信号をフィードバック制御のループに加算することにより、電磁力式アクチュエータの負荷荷重に応じた制御出力信号の補償を働かせる。これによりPID制御信号による補正の軽減、特に積分(I)成分の応答の負担を軽減させ、波形応答を改善するようにする。
次に、実際の材料試験機により各種条件で試験片を計測したときの波形データに基づいて、荷重およびコイル電流の応答特性について説明する。
図3、図4は、目標信号として方形波を与えたときの応答波形とコイルの電流信号を示す図であり、図3は負荷荷重がかかっているときの荷重フィードバック制御(試験力制御)を、図4は無負荷での変位フィードバック制御を示す図である。
荷重フィードバック制御の場合は、応答波形と電流信号波形とが同じような波形形状をしている。これは、電磁力式アクチュエータでは、荷重(試験力)とコイル電流とが比例関係にあり、荷重を持続する限りコイル電流も持続する必要があることに起因している。
一方、無負荷での変位フィードバック制御は、応答波形を微分した波形が電流信号波形となっている。無負荷では電磁力式アクチュエータにかかる荷重(試験力)がゼロであり、コイル電流もゼロとなる。ただ、方形波の立ち上がり、立下りに対応して電磁力式アクチュエータの位置が変位するので、その変位の際に必要なコイル電流がパルス的に流れている。
通常の(電気油圧式アクチュエータで用いられる)PIDフィードバック制御の場合、電流(制御)信号が図4の無負荷状態のときの波形形状の応答になることが前提となっているため、電流(制御)信号が図3の荷重がかかっているときのような電流(制御)信号の応答になる場合には、応答特性が悪くなってしまう。
すなわち、図3に見られるような方形波を与えた場合に、荷重(試験力)はある程度の値までは急峻に立ち上がり、そこから目標値まではなだらかに収束するような波形になっている。ここで、最初の急峻な立ち上がりはPIDフィードバック制御のうち、比例成分(P)と微分成分(D)による急峻な補正が働いた変化であり、なだらかに収束する波形部分は、積分成分(I)によるゆるやかな補正が働いた変化である。
次に、材料試験の試験速度や本発明の加算信号による応答波形への影響について、実際の測定データを用いて説明する。
図5、図6、図7は、1Hzの矩形波の目標信号を与えたときの荷重フィードバック制御による応答波形と加算信号出力部の係数Kとの関係を示す図であり、図5はK=0(加算信号がゼロ)、図6はK=0.25、図7はK=0.5とした場合の応答波形を示している。
ここで、矩形波の目標信号の周波数は試験速度に相当し、周波数が高くなるほど試験速度が速くなることを意味する。
また、係数Kを大きくするほど、PID制御信号に対する加算信号の影響を大きくしたフィードバック制御を行うことになる。
図5、図6、図7の試験力(荷重)波形を比較すれば、係数Kが増すにつれて立ち上がり時の急峻さが増すとともに、その後の目標値に収束していくなだらかな部分が小さくなっている。特にK=0.5(図7参照)では、ほぼ方形波になるまで改善されている。
立ち上がりの急峻さが増したのは、PID制御の比例成分(P)と微分成分(D)による補償に加えて加算信号を正帰還したことによる補償が追加されたことによるものであり、これによりその後のPID制御の積分成分(I)による補償の負担が軽減したため、応答波形の追随性が改善され、波形改善の効果が得られたものである。
また、図8、図9は、10Hzの矩形波の目標信号を与えたときの荷重フィードバック制御による応答波形であり、図8はK=0(加算信号がゼロ)、図9はK=0.5とした場合の応答波形である。なお、周波数以外の条件は図5と同じである。
図8の場合は加算信号がゼロであって、PID制御信号のみで荷重フィードバック制御を行ったときの応答波形であるが、積分成分(I)によるゆるやかな応答が目標信号の周波数変化に追従できておらず、応答波形は目標値に到達できていない。
これに対して、図9では加算信号を正帰還したことによる波形の改善がなされており、波形自体はやや歪んでいるものの目標値に到達できている。これも、加算信号の追加により、PID制御の積分成分(I)の負担が軽減し、応答波形の追随性が改善されたものである。
上記図5から図9の波形データは、荷重フィードバック制御において加算信号を加えた影響を比較したデータであるが、変位フィードバック制御においても同様の加算信号による波形改善を効果を得ることができる。
すなわち変位フィードバック制御の場合は、目標信号と変位センサからの変位信号との偏差に基づいてPID制御信号を算出する一方で、荷重センサからの荷重信号に基づいて加算信号を算出するようにして、PID制御信号と加算信号との和信号を求めるようにする。これにより、変位フィードバック制御においても電磁力式アクチュエータの負荷荷重に応じた制御出力信号の補償を働かせて、PID制御信号による補正の軽減、特に積分(I)成分の応答の負担を軽減させることができる。
なお、上記実施形態の材料試験機では、荷重フィードバック制御と変位フィードバック制御とをフィードバック制御部のスイッチの切替えにより選択できるようにしているが、荷重フィードバック制御しか行わない場合には、変位センサやスイッチを設ける必要がない。この場合は、試験片に加わる荷重を検出して荷重信号を出力する荷重センサと、目標信号と荷重信号との偏差に基づいてPID制御信号を出力するPID制御信号出力部と、荷重信号に基づいて加算信号を算出してPID制御信号に加算するように出力する加算信号出力部とを備えるようにすればよい。
本発明によれば、電磁力式アクチュエータを用いた材料試験機において、荷重がかかっているときの波形応答を改善することができるので、試験速度が速い材料試験測定に適用でき、また、測定可能な最高試験速度をより高くした材料試験機を提供することができる。
本発明の一実施形態である材料試験機の構成を示す図。 従来からの材料試験機のPIDフィードバック制御を説明する図。 矩形波(1Hz)の目標信号を与えたときの応答波形とコイル電流との関係を示す図(荷重フィードバック制御)。 矩形波(1Hz)の目標信号を与えたときの応答波形とコイル電流との関係を示す図(無負荷の変位フィードバック制御)。 矩形波(1Hz)の目標信号を与えたときの応答波形を示す図(加算信号出力部の係数K=0)。 矩形波(1Hz)の目標信号を与えたときの応答波形を示す図(加算信号出力部の係数K=0.25)。 矩形波(1Hz)の目標信号を与えたときの応答波形を示す図(加算信号出力部の係数K=0.5)。 矩形波(10Hz)の目標信号を与えたときの応答波形を示す図(加算信号出力部の係数K=0)。 矩形波(10Hz)の目標信号を与えたときの応答波形を示す図(加算信号出力部の係数K=0.5)。
符号の説明
10 試験機本体部
12 電磁力式アクチュエータ
13 ピストンロッド
14 変位センサ
16 荷重センサ
30 目標信号発生部
50 フィードバック制御部
53 スイッチ
54 加算点
55 PID制御信号出力部
56 第2加算点
57 パワーアンプ
58 加算信号出力部

Claims (2)

  1. 試験片に荷重を与える電磁力式アクチュエータと、
    電磁力式アクチュエータの制御目標となる目標信号を与える目標信号発生部と、
    試験片に加わる荷重を検出して荷重信号を出力する荷重センサと、
    目標信号と荷重信号との偏差に基づいてPID制御信号を出力するPID制御信号出力部と、
    荷重信号に一定の比率K(0<K<1)を乗じた加算信号をPID制御信号に加算するように出力する加算信号出力部とを備え、
    PID制御信号と加算信号との和信号に基づいて電磁力式アクチュエータを駆動することを特徴とする材料試験機。
  2. 試験片に荷重を与える電磁力式アクチュエータと、
    電磁力式アクチュエータの制御目標となる目標信号を与える目標信号発生部と、
    試験片の変位を検出して変位信号を出力する変位センサと、
    試験片に加わる荷重を検出して荷重信号を出力する荷重センサと、
    変位信号と荷重信号とのいずれかを選択するスイッチと、
    スイッチにより選択された荷重信号または変位信号のいずれかと目標信号との偏差に基づいてPID制御信号を出力するPID制御信号出力部と、
    荷重信号に一定の比率K(0<K<1)を乗じた加算信号をPID制御信号に加算するように出力する加算信号出力部とを備え、
    PID制御信号と加算信号との和信号に基づいて電磁力アクチュエータを駆動することを特徴とする材料試験機。
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