JP4123052B2 - 液滴吐出装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、液滴吐出装置、電気光学パネル、電気光学装置、電子機器、液滴吐出方法、電気光学パネルの製造方法及び電子機器の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、液晶パネルの製造に際し、シール剤で囲まれた範囲内に液晶を滴下する装置としてディスペンサーがある。ディスペンサーを用いた場合、ある一定量まではある程度の精度で液晶を滴下することが可能であるが、それ以下の量を滴下するとなると吐出量の精度の面での信頼性に欠ける。また、ディスペンサーで液晶を滴下する場合、滴下した跡がそのままムラになるという現象が起こる。
【0003】
特開平5−281562号公報には、一滴が極めて微少量で高精度な吐出が可能なインクジェットを利用した液晶パネルの製造方法が開示されている。同公報によれば、液晶のような高粘度の液体はインクジェットで適切に吐出することができないため、液晶室底部に設けられたヒータで加熱することで液晶の粘度を低下させてインクジェットヘッドからの吐出を行っている。具体的には、そこで使用している液晶は粘度が20cps以上のものであり、これを40℃以上に加熱することにより粘度を低下させ、吐出量のばらつき±2%を実現している。また、同公報には、加熱機構は圧力室にも設ければ更によい旨と、加熱機構は液晶室底部に設けられたヒータに限られず、他のヒータであってもかまわない旨が記載されている。
【0004】
【特許文献1】
特開平5−281562号公報
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
上記公報の技術では、インクジェットヘッドから液晶を適切に吐出するために、液晶タンク(液晶室)において液晶を加熱して、液晶の粘度を下げている。また、吐出時点での液晶の粘度を低く抑えることで吐出を適切に行うという上記と同じ目的で、圧力室にも加熱機構が設けられると更によいとされている。
【0006】
しかしながら、上記のようにインクジェットヘッド(吐出部)における液晶の粘度を低く抑えるのみでは、吐出量の精度を十分に高くすることはできない。特に、高い周波数でインクジェットヘッドが駆動され、単位時間当たりの吐出回数が多い場合には、一層、安定的な吐出ができない。
【0007】
本発明の目的は、安定的に高粘度液状体(液晶を含む)の吐出を行うことのできる液滴吐出装置及び方法を提供することである。
本発明の他の目的は、高粘度液状体(液晶を含む)の吐出量の精度を十分に高くすることができる液滴吐出装置及び方法を提供することである。
本発明の更に他の目的は、比較的簡易な構成で高粘度液状体(液晶を含む)の温度制御を高精度に行うことができる液滴吐出装置及び方法を提供することである。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明の液滴吐出装置は、液晶からなる液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドから吐出される前記液晶からなる高粘度液状体を入れる容器と、前記容器内の前記高粘度液状体が前記液滴吐出ヘッドに至る途中に通過する流路と、前記流路を加熱する加熱部とを備えている。
【0009】
本発明の液滴吐出装置は、液晶からなる液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、前記液滴吐出ヘッドから吐出される前記液滴からなる高粘度液状体を入れる容器と、前記容器内の前記高粘度液状体が前記液滴吐出ヘッドから吐出される途中に通過する流路と、前記液滴吐出ヘッドに対する前記高粘度液状体の供給に際して前記流路において前記高粘度液状体に必要とされる粘度を有するように、前記流路における前記高粘度液状体の温度を管理する温度管理部とを備えている。
【0010】
本発明の液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッドと前記容器とは互いに接触部にて接触可能な位置に設けられ、前記流路は、前記接触部又は前記接触部の近傍に設けられている。
【0011】
本発明の液滴吐出装置において、前記容器は、前記液滴吐出ヘッドの走査時に前記液滴吐出ヘッドと共に移動可能な一体型として設けられている。
【0012】
本発明の液滴吐出装置において、前記容器、前記流路及び前記液滴吐出ヘッドは、加熱手段で覆われている。
【0013】
本発明の液滴吐出装置において、前記容器、前記流路及び前記液滴吐出ヘッドは、同じ温度となるように制御されている。
【0014】
本発明の液滴吐出装置において、前記液滴吐出ヘッド内において前記高粘度液状体が吐出されるノズルに連通し、前記液滴吐出ヘッド内において前記高粘度液状体を一時的に溜めるキャビティには、温度センサが設けられ、前記液滴吐出ヘッドの温度は、前記温度センサによる検出結果に基づいて制御される。
【0015】
本発明の液滴吐出装置において、前記キャビティには、前記キャビティ内の前記高粘度液状体を加熱するキャビティ加熱部が設けられている。
【0016】
本発明の液滴吐出装置において、前記容器内の前記高粘度液状体の量に依らず、前記容器内の前記高粘度液状体の水頭値が一定となるようにする水頭値維持部を備えている。
【0017】
本発明の液滴吐出装置において、前記水頭値維持部は、前記液滴吐出ヘッドから独立して前記容器の位置を上昇させる。
【0018】
本発明の液滴吐出装置において、前記水頭値維持部は、前記容器内を負圧にする。
【0019】
本発明の電気光学パネルは、基板と、前記基板に対し、液滴吐出ヘッドにより吐出された液晶を含む高粘度液状体の液滴により形成される薄膜とを備え、前記液滴は、前記高粘度液状体を入れる容器から前記容器内の前記高粘度液状体を吐出する前記液滴吐出ヘッドに至る途中に設けられた前記高粘度液状体の流路において、前記高粘度液状体の温度が管理された状態で前記液滴吐出ヘッドから吐出されたものである。
【0020】
本発明の電気光学装置は、上記本発明の電気光学パネルを備えたものである。
【0021】
本発明の電子機器は、上記本発明の電気光学装置を備えたものである。
【0022】
本発明の高粘度液状体の液滴吐出方法は、(a) 容器に液晶からなる高粘度液状体を入れるステップと、(b) 前記容器から前記容器内の前記高粘度液状体を吐出する液滴吐出ヘッドに至る途中に設けられた前記高粘度液状体の流路において、前記高粘度液状体の温度を管理するステップとを備えている。
【0023】
本発明の液滴吐出方法において、前記(b)は、前記流路を加熱することを含む。
【0024】
本発明の液滴吐出方法において、前記(b)は、前記流路での前記高粘度液状体の温度低下分を考慮して、前記容器での前記高粘度液状体の加熱温度を設定することを含む。
【0025】
本発明の液滴吐出方法において、前記(b)は、前記流路において、前記液滴吐出ヘッドに対する前記高粘度液状体の供給が異常なく行われるために必要な粘度を前記流路内の高粘度液状体が有するように行う。
【0026】
本発明の液滴吐出方法において、前記(b)は、単位時間当たり前記液滴吐出ヘッドからの前記高粘度液状体の所定の吐出回数分だけ所定の吐出量で行われるべき吐出に対応して、前記容器から前記液滴吐出ヘッドへの前記高粘度液状体の所定の供給回数分だけ所定の供給量の供給が得られるために必要な粘度を前記流路内の高粘度液状体が有するように行う。
【0027】
本発明の電気光学パネルの製造方法は、(c) 基材にカラーフィルタ材料の液滴を液滴吐出ヘッドから吐出するステップと、(d) 前記カラーフィルタの上へ液晶を含む高粘度液状体の液滴を前記液滴吐出ヘッドから吐出するステップとを備え、前記(d)は、前記高粘度液状体を入れる容器から前記容器内の前記高粘度液状体を吐出する前記液滴吐出ヘッドに至る途中に設けられた前記高粘度液状体の流路において、前記高粘度液状体の温度が管理された状態で行う。
【0028】
本発明の電子機器の製造方法は、上記本発明の電気光学パネルの製造方法で製造された電気光学パネルに実装部品を実装して電子機器を製造するステップを備えたものである。
【0029】
液晶は、液晶タンク(液晶室)からヘッドに供給される過程(流路)においても、粘度が高いと移動が円滑に行われない。特に、微量の液滴が吐出される場合には、吐出までの温度変化によって吐出量が大きく変化する可能性がある。また、特に、高い周波数でインクジェットヘッドが駆動される場合には、その周波数に応じて液晶タンク(液晶室)から液晶がヘッドに供給される必要がある。本発明は、これらの問題点を解決している。
【0030】
また、本発明では、タンク内の液状体が消費されて、タンク内の液面が下がることによる液状体の圧力の変化が生じないようにタンク内の液面高さを制御する。
【0031】
【発明の実施の形態】
以下、この発明につき図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施の形態によりこの発明が限定されるものではない。なお、本発明に係る電子光学パネルとしては、例えば液晶表示パネルが挙げられる。
【0032】
(実施の形態1)
以下、本発明の液滴吐出装置の一実施形態として、インクジェット方式の液晶滴下装置について説明する。
【0033】
まず、図1を参照して、本実施形態の液晶滴下方法により製造される液晶パネル(電子光学パネル100)について説明する。この電子光学パネル100は、所定の粘度に正確に制御された液晶33が、インクジェット方式により高周波数(高速)で吐出されてなる点に特徴がある。
【0034】
図1に示すように、電子光学パネル100は、基材1の上にカラーフィルタ11を表面に形成したカラーフィルタ基板10aと、これに対向配置される対向基板10bとの間に液晶12が封入されている。カラーフィルタ基板10aと対向基板10bとの間には、スペーサー13が配置されており、両基板の間隔tを全面にわたって略一定にする。
【0035】
カラーフィルタ基板10aには、カラーフィルタ保護膜20(以下CF保護膜)が形成されており、基材1上に形成されたカラーフィルタ11を保護している。また、CF保護膜20上には、ITO14及び配向膜16が形成されている。CF保護膜20は、ITO14を形成するときの高温からカラーフィルタ11を保護する機能、及びカラーフィルタ11間の凹凸を平坦にしてITO14の断線及び配向膜16のラビング不良を抑制する機能を備えている。
【0036】
図2及び図3は、本実施形態に係る電子光学パネル及び電子機器の製造方法を示す説明図である。図4は、本実施形態に係る電子光学パネル及び電子機器の製造方法を示すフローチャートである。図5は、本実施形態に係る液滴吐出装置を示す説明図である。
【0037】
まず、図2(a)に示すように、基材1上に、フォトリソグラフィーあるいはインクジェットやプランジャ等の液滴吐出によってカラーフィルタ11を形成する(ステップS101)。
【0038】
次に、カラーフィルタ11と、この上に塗布される液状の保護膜材料との濡れ性を向上させるため、図2(b)に示すようにカラーフィルタ11へ表面改質処理を施し(ステップS102)、保護膜材料に対する濡れ性を向上させる。濡れ性が悪いと保護膜材料が凝集しやすくなるので、カラーフィルタ11上へ保護膜材料が均一に塗布されないからである。また、カラーフィルタ11間へ保護膜材料が浸透しにくくなり、この部分へ気泡が生ずることもあり、電子光学パネルの表示画像品質を低下させるおそれもあるからである。本実施形態においては、UVランプ3を用いて紫外線光を照射することにより表面改質処理を施しているが、この他にも酸素プラズマ処理を適用することができる。特に酸素プラズマ処理によれば、カラーフィルタ11上の残渣も除去できるので、CF保護膜20の品質が高くなり好ましい。
【0039】
カラーフィルタ11と、この上に塗布される液状の保護膜材料との濡れ性は、カラーフィルタ11に対する保護膜材料の接触角βで規定できる(図2(c)参照)。本実施形態に係る電子光学パネルの製造方法においては、前記接触角βは10度以下が好ましい。この範囲であればカラーフィルタ11間へ保護膜材料を十分に浸透させ、また、カラーフィルタ11上へ保護膜材料が均一の厚さで形成できるので、高品質なCF保護膜20を形成することができる。
【0040】
表面改質処理が終了したら、図2(d)に示すように、液滴吐出によって液状の保護膜材料をカラーフィルタ11上へ塗布する(ステップS103)。
【0041】
カラーフィルタ基板10a上へ保護膜材料を塗布したら、保護膜材料中の溶媒を揮発させるため、保護膜材料を乾燥させる(ステップS104)。本実施の形態においては、図2(e)に示すように、保護膜材料の液滴を塗布した基材1をホットプレート67上へ載せて、保護膜材料中の溶媒を揮発させる。このとき、CF保護膜20の表面を平滑にするために、比較的低温度で、ある程度の時間をかけて乾燥させることが好ましい。具体的には70℃以下で5分以上の時間を要することが好ましい。CF保護膜20の表面状態をより平滑にするためには、50℃以下で10分以上の時間を要することが好ましく、さらには30℃以下で1時間以上の時間を要することが好ましい。なお、乾燥はホットプレート67に限られず、赤外線ヒータの加熱により乾燥させたり、オーブン内で乾燥させたりしてもよい。このようにして保護膜材料中の溶媒を揮発させて、カラーフィルタ基板10aへCF保護膜20が形成される。
【0042】
次に、図3(f)に示すように、CF保護膜20上へITO14及び配向膜16を形成する(ステップS105)。その後、配向膜16のラビングを行う(ステップS106)。
【0043】
次に、図3(g)に示すように、配向膜16の上に、シール材32をスクリーン印刷等により形成する。ここで、シール材32は、紫外線硬化型樹脂を使用した(ステップS107)。
【0044】
シール材の形成が終了したら、図3(h)に示すように、液滴吐出によって液晶33を配向膜16上に塗布する(ステップS108)。ここで、液滴として吐出される液晶33には、スペーサ13Aとなるスペーサ材が混入されている。
【0045】
ここで、図5を用いて液晶の塗布について説明する。
本実施形態においては、液滴吐出としてインクジェットを使用する。図5(a)に示すように、薄膜形成装置10は、基板1の表面に例えば液晶の塗布液33を吐出する液滴吐出ヘッド12を有する液滴吐出手段(液晶滴下装置)13と、液滴吐出ヘッド12と基板1との位置を相対的に移動させる移動手段14と、液滴吐出手段13及び移動手段14を制御する制御手段15とを具備している。
【0046】
移動手段14は、ステージ16上に載置された基板1の上方に、液滴吐出ヘッド12を下方側に向けて支持すると共に移動自在のステージ18によりX軸方向に移動自在のヘッド支持部17と、上方の液滴吐出ヘッド12に対して基板ステージ16と共に基板をY軸方向に移動させるステージ駆動部19とから構成されている。
【0047】
ヘッド支持部17は、液滴吐出ヘッド12を基板1に対してその鉛直軸方向(Z軸)に任意の移動速度で移動可能且つ位置決め可能な例えばリニアモータ等の機構と、鉛直軸を中心に液滴吐出ヘッド12を回転させることによって下方の基板1に対して任意な角度に設定可能なステッピングモータ等の機構とを備えたものである。
【0048】
ステージ駆動部19は、鉛直軸を中心に基板ステージ16を回転させて上方の液滴吐出ヘッド12に対して任意な角度に設定可能なθ軸ステージ20と、基板ステージ16とを液滴吐出ヘッド12に対して水平方向(Y方向)に移動させ且つ位置決めするステージ21とを備えている。なお、θ軸ステージ20は、ステッピングモータ等から構成され、ステージ21はリニアモータ等から構成されている。
【0049】
図5(b)に示すように、液滴吐出ヘッド12は、配列幅Hの間に複数のノズル54が一定のピッチPで配列されている。また、それぞれのノズル54はピエゾ素子(図示せず)を備えており、制御装置15からの指令によって、任意のノズル54から液晶の液滴を吐出する。また、ピエゾ素子に与える駆動パルスを変化させることにより、ノズル54から吐出される液晶の吐出量を変化させることができる。なお、制御装置15は、パーソナルコンピュータやワークステーションを使用してもよい。
【0050】
この液滴吐出ヘッド12の構成の一例について図6、図7を参照して説明する。図6、図7に示すように、液滴吐出ヘッド12は、例えばステンレス製のノズルプレート131と振動版132とを備え、仕切り部材(リザーバプレート)133を介して両者を接合したものである。ノズルプレート133と振動板132との間には、仕切り部材によって複数の空間(キャビティ)134と液溜まり135とが形成されている。各空間134と液溜まり135の内部は液状材料(図示せず)で満たされており、各空間134と液溜まり135とは供給口136を介して連通したものとなっている。また、ノズルプレート131には、各空間134から液状材料111を噴射するための微小孔のノズル54が形成されている。一方、振動板132には、液溜まり135に塗布液111を供給するためのノズル54が形成されている。
【0051】
振動板132の空間に対向する面と反対側の面上には、図6、図7に示すように、圧電素子(ピエゾ素子)138が接合されている。この圧電素子138は、図7に示すように一対の電極139,139の間に位置し、通電するとこれが外側に突出するように撓曲するようになっている。そして、このような構成のもとに圧電素子138が接合されている振動板132は、圧電素子138と一体になって同時に外側へ撓曲するようになっており、これによって空間134の内部容積が増大するようになっている。したがって、空間134内に増大した容積分に相当する液状材料が液溜まり135から供給口136を介して流入する。また、このような状態から圧電素子138への通電を解除すると、圧電素子138と振動板113とは共に元の形状に戻る。したがって、空間134も元の容積に戻ることから、空間内部の塗布液111の圧力が上昇し、ノズル54から基材1に向けて液状材料の噴霧状液滴が吐出される。
【0052】
なお、液滴吐出ヘッド12の方式としては、上述したような圧電素子を用いたピエゾジェットタイプ以外の方式でもよく、超音波モータ,リニアモータ等により、振動を付与し、またはタンク内に圧力を印加することにより、上記微***から塗布液111である液晶を射出させるようにしてもよい。ここで、タンク内の液晶は、前もって脱泡処理されていることが望ましい。尚、液滴吐出ヘッド12は、タンク内の液晶ないしは液晶と低粘性揮発性液体の混合物を加熱して、該物質の膨張・発泡により、微***から液晶を射出させる、所謂バブルジェット(R)方式として構成されていてもよい。
【0053】
また、液滴吐出ヘッド12は、当該ヘッド中心に垂直な回転軸Aを回転中心として回転軸Aの周りを回転可能となっている。図5(c)に示すように、液滴吐出ヘッド12を回転軸Aの周りに回転させて、ノズル54の配列方向とX方向とに角度θを与えると、見かけ上ノズル54のピッチをP’=P×Sinθとすることができる。これにより、液晶の塗布領域や塗布条件に応じて、ノズル54のピッチを変更することができる。配向処理が施された透明電極付き基板1は、ステージ16に設置されている。ステージ16は、Y方向(副走査方向)に移動でき、また、ステージ16中心に垂直な回転軸Bを回転中心として回転軸Bの周りに回転できる。
【0054】
液滴吐出ヘッド12は、図中X方向(主走査方向)に往復して、その間に液晶33(111)の液滴をカラーフィルタ基板10a上へノズル54の配列幅Hで吐出する。一回の走査で液晶33を塗布したら、ステージ16がY方向にノズル54の配列幅Hだけ移動して、液滴吐出ヘッド12は次の領域へ液晶33を吐出する。液滴吐出ヘッド12の動作、ノズル54の吐出及びステージ16の動作は、制御装置15によって制御される。これらの動作パターンを予めプログラムしておけば、カラーフィルタ基板10aの塗布領域や液晶33の種類その他の塗布条件に応じて塗布パターンを変更することも容易である。上記動作を繰り返して、カラーフィルタ基板10aの全領域に液晶33を塗布することができる。
【0055】
図8を参照して、液滴吐出ヘッド12のノズル54のピッチと、主走査方向(描画方向)の走査ピッチについて説明する。
図8は、液滴吐出ヘッド12から吐出された液晶の液滴が滴下された状態を示す平面図である。カラーフィルタ基板10aの配向膜16上に、液晶の液滴が主走査方向(X方向)に10μm、副走査方向(Y方向)に100μmの間隔で、液晶の液滴が滴下されるとする。この場合、副走査方向における液滴の間隔yは、ノズル54のピッチPと同じであり、主走査方向における液滴の間隔xは、液滴吐出ヘッド12の走査速度と吐出周波数とに依存する。
【0056】
上記のようにして、液晶の液滴33の塗布が終了し、図3(i)に示すように、単一の薄膜が形成されると、次の工程に進む。即ち、液晶が塗布されたカラーフィルタ基板10aと対向基板10bとの貼り合わせ工程を経て(ステップS109)、電子光学パネル100が完成する。
【0057】
次いで、図3(j)に示すように、完成した電子光学パネル100にハーネスやFC(Flexible Cable)基板7、あるいはドライバIC5が実装される(ステップS110)。そして、図3(k)に示すように、携帯電話やPDA等の電子機器9へ取り付けられて、これらの電子機器が完成する(ステップS111)。
【0058】
次に、本実施形態の特徴の一つである液晶滴下装置(吐出手段)13について説明する。
【0059】
図9に示すように、吐出手段13は、液滴吐出ヘッド12とタンク23とを備えている。タンク23は、液滴吐出ヘッド12の上に載置されるように設けられ、液滴吐出ヘッド12とタンク23は、それぞれの接触面が互いに接触している。液滴吐出ヘッド12とタンク23は、樹脂により一体として形成されることができる。タンク23は、流路22を介して液滴吐出ヘッド12に接続されている。
【0060】
タンク23は塗布液33(111)である液晶を貯留し、流路22を介してこの塗布液33を液滴吐出ヘッド12に供給する。このような構成によって液滴吐出手段13は、タンク23に貯留された塗布液33を液滴吐出ヘッド12から吐出し、これを基板1上に塗布する。液滴吐出ヘッド12は、例えばピエゾ素子によって液室を圧縮し、その圧力で液滴(液状材料)を吐出させるものであり、一列又は複数列に配列された複数のノズル(ノズル孔)54を有している。流路22は、最小限の長さとなるように設計されている。流路22は、例えば、液滴吐出ヘッド12とタンク23とを連通させる連通口であることができる。
【0061】
本実施形態において、液滴吐出ヘッド12から吐出されるべく、タンク23に貯留される液晶33の量は、一日の作業時間あたり、数十mlと比較的少量である。よって、タンク23の容量をそれほど大型化する必要は無い。このことから、タンク23は、液滴吐出ヘッド12の上に載せられた状態に設けられて、走査時に液滴吐出ヘッド12と共に移動する構成に適している(図5(a)参照)。
【0062】
図9に示すように、液滴吐出ヘッド12と流路22とタンク23は、加熱手段51によって覆われている。加熱手段51は、液滴吐出ヘッド12のノズル54が設けられる位置(液滴吐出ヘッド12の下部)h1からタンク23の上部h2までの高さを有し、液滴吐出ヘッド12のノズル54が形成される面(下面)を除いて、液滴吐出ヘッド12及びタンク23を覆っている。
【0063】
加熱手段51は、液滴吐出ヘッド12と流路22とタンク23とを全て同じ温度に加熱する。加熱手段51はリボンヒータである。リボンヒータとは、FC(Flexible Cable)のような平坦で可撓性のある帯状のケーブル内に熱電対(電熱線)が設けられているものである。
【0064】
リボンヒータ51によって液滴吐出ヘッド12と流路22とタンク23の周囲が覆われている。タンク23に巻かれたリボンヒータ51と、液滴吐出ヘッド12に巻かれたリボンヒータ51とをそれぞれ同じ電源に接続することにより、同じ温度に加熱することができる。
【0065】
本実施形態では、加熱手段51による、液滴吐出ヘッド12、流路22及びタンク23の加熱温度を60℃とする。この温度まで加熱することにより粘度が所定の低い粘度まで下げられた液晶33は、液滴吐出ヘッド12の駆動周波数が高くなり、単位時間あたりの液滴吐出ヘッド12からの液晶33の吐出、及びタンク23から液滴吐出ヘッド12への液晶33の供給の回数が多い場合であっても、不都合無く移動し、吐出される。
【0066】
従来は、上記公報に示されるように、液晶室や圧縮室にそれぞれ加熱手段を設けることで、吐出時点(吐出部)での液晶の粘度を所定の粘度まで下げる技術は一応存在したと思われる。しかしながら、本発明者が実験したところ、その従来の構成では、以下のような問題が生じることが明らかとなった。
【0067】
即ち、従来は、液晶タンクと液滴吐出ヘッドとの間の流路(連通口)には、加熱手段が設けられていないため、液晶タンクにおいて所定の粘度が得られる温度まで一旦加熱された液晶は、加熱手段が無い流路部分において温度が低下し、その分だけ粘度が上がる。その後、吐出部(吐出時点)において、再度、所定の粘度が得られる温度まで液晶が加熱された後、液滴吐出ヘッドから吐出される。
【0068】
確かに、吐出部においては、液晶が所定の粘度となる温度まで加熱された後に、吐出部から吐出されるため、吐出の動作自体には問題が無いと考えられる。しかしながら、液滴吐出装置全体としての動作には、次のような問題が生じる。
【0069】
吐出部においては、液晶が十分に加熱されて粘度が所定の値まで下がっているために、単位時間当たり所定の吐出回数分だけ所定の吐出量で、問題なく液晶が吐出される(理論上)。
これに対し、その吐出部に液晶を供給するための流路においては、適切な温度管理がなされていない結果、粘度が所定の粘度よりも上昇している。そのため、流路内では、吐出部で上記のように所定の吐出が行われる動作に対して、適切に対応(追従,同期)するような液晶の移動が行われない。よって、吐出部に対する液晶の供給が追いつかずに、吐出部において液晶量が不足し、単位時間当たり所定の吐出回数分だけ所定の吐出量で行われるべき吐出が行われない。上記問題は、特に、液滴吐出ヘッドの駆動周波数が高い(単位時間当たりの吐出回数が多い)場合に顕著である。
【0070】
このことから分かるように、吐出部に対する液晶の供給が吐出部での要求どおりに適切に行われるべく、液晶が問題なく移動するためには、吐出部を含めて、液晶の供給ルートにおいて吐出部よりも前段(液晶タンク及び液晶タンクから吐出部までの流路)の全てにおいて、吐出部にて要求される所定の粘度まで液晶の粘度が下がっていることが求められる。即ち、吐出部を含めて、液晶の供給ルートにおいて吐出部よりも前段(液晶タンク及び液晶タンクから吐出部までの流路)の全てにおいて、吐出部における液晶の加熱温度まで、液晶が加熱されている必要がある。
【0071】
加熱手段51は、上記リボンヒータに限定されるものではない。例えば、タンク23及び液滴吐出ヘッド12を樹脂で成形するときに、樹脂の内部にニクロム線を埋め込む構成をとることもできる。
液滴吐出ヘッド12において、加熱手段51が設けられる具体的な位置は、液滴吐出ヘッド12の内部において塗布液(液晶)を一時的に溜めるキャビティ134である。液滴吐出ヘッド12において、キャビティ134は、前述した通り、ノズル54の数と同じ数だけ存在する(図6及び図7参照)。
【0072】
タンク23及び液滴吐出ヘッド12のキャビティ134には、それぞれ温度センサ(図示せず)が設けられており、各温度センサの検出結果に基づいて、タンク23及び液滴吐出ヘッド12のそれぞれの加熱手段51での加熱温度が制御される。
【0073】
なお、温度センサは、全てのキャビティ134にそれぞれ設けられるのがよいが、必ずしも全てのキャビティ134のそれぞれに設けられなくてもよい。例えば、連続する10個のノズル54群のうちの1つのノズル54のキャビティ134にのみ温度センサを設け、それ以外の9個のノズル54群の各キャビティ134の温度を、上記1つのノズル54のキャビティ134に設けた温度センサの検出結果と同じとみなして、液滴吐出ヘッド12の加熱手段51での加熱温度を制御することができる。
【0074】
タンク23は、図9に示すように、所謂横置きと呼ばれる、横断面の面積が大きくなるような形状に形成されている。タンク23は、液晶33が液滴吐出ヘッド12から吐出された結果、タンク23内の液晶33の量が減ったときに、液晶33の液面の高さがなるべく変わらないようにするために、上記横置きの形状に形成されている。
【0075】
タンク23の上面23aは、可撓性のある樹脂により形成されており、その上面23aには、バネ(引き上げ手段,付勢手段,弾性部材)52が接続されている。また、その上面23aには、大気を取り込み可能な大気連通孔(図示せず)が形成されている。タンク23には、タンク23内の液晶の重量を測る重量センサ(図示せず)が設けられている。その重量センサの検出結果に基づいて、タンク23に貯留された液晶の量を検出することができる。
【0076】
液晶33が液滴吐出ヘッド12から吐出された結果、タンク23内の液晶33の量が減った(水頭が下がった)ことが上記重量センサの検出結果に基づいて検出されたときには、その検出結果に応じた分だけ、バネ52によりタンク23の上面23aを引っ張る。これにより、タンク23内が負圧となり、タンク23内の液晶33の液面高さが、タンク23内の液晶33の量が減る前と同じ高さとなる。
【0077】
バネ52によりタンク23の上面23aが引っ張られると、大気連通孔からタンク23内に大気が導入されてタンク23内の液晶33に所定の圧力(背圧)が作用し、タンク23内の液晶33の水頭が下がったことによる液晶33への圧力低下を補うことができる。
これにより、タンク23内における液晶33の貯留量によらずに、液滴吐出ヘッド12の上記キャビティ134内の圧力を同じにすることができ、常に同じ条件で液滴吐出ヘッド12から液滴を吐出することができる。
【0078】
本実施形態によれば、以下の効果を奏することができる。
【0079】
本実施形態では、タンク23と液滴吐出ヘッド12とが互いに直接接触するような隣接した配置とされている。タンク23と液滴吐出ヘッド12とが一体型に構成されている。これにより、タンク23から液滴吐出ヘッド12に対して液晶33が流れる流路22の長さを最小限に構成することが可能である。
【0080】
液晶33を液滴吐出ヘッド(吐出部)12から安定的に吐出させるには、タンク23から出て吐出部から吐出されるまで、温度の変化がないことが望ましい。液晶タンクからヘッドまでを長い流路でつないだ場合、流路に加熱機構を設けない限り、流路を通っている間に液晶の温度低下が起こり吐出が困難になる。特に、単位時間当たりの吐出回数が多い場合には顕著である。よって、タンク23は液滴吐出ヘッド12の直上に取り付けることで流路22を最小限にしている。
【0081】
また、タンク23を液滴吐出ヘッド12に連結させて一体型とすることにより、液滴吐出ヘッド12とタンク23を結ぶ流路を短くすることが可能であるため、吐出装置13自体をコンパクトにすることができ、装置10の簡素化に繋がる。また、流路22内に留まる液晶33の量を少なくさせるため、液晶材料の削減に繋がる。
【0082】
タンク23と液滴吐出ヘッド12とを一体型にするのは、液晶33が吐出されるまでの移動量を最小限として、液晶33の温度低下を防ぐためである。本実施形態では、更に、加熱機構を、液滴吐出ヘッド12、流路22及びタンク23を一体型にしたシステム全体に設置することで、液滴吐出ヘッド12、流路22及びタンク23の加熱温度を等しくさせている。
【0083】
また、インクジェットで吐出可能な粘度は、20mPa,s以下であるため、液滴吐出ヘッド12のキャビティ134内の温度制御を厳密に行う温度センサをキャビティ134内に設置し、キャビティ134内の液晶温度を常に20mPa,s以下に制御する。これにより、ナノグラムオーダーの吐出重量の制御が可能となる。
【0084】
一体型になった装置全体を加熱する機構を設けることにより、タンク23、液滴吐出ヘッド12、流路22の各点での温度変化(温度ばらつき)を抑制することが可能となり、加熱しながら高粘度液晶を吐出させるときの吐出重量のばらつきを低減することが可能となる。
【0085】
液体を吐出させるとき、タンク内の液面の高さが吐出量に大きく影響する。ヘッドの吐出面(ノズルが開口した面)に対するタンク内の液面の高さが変動すると、一定量の液晶の吐出が難しくなる。よって、本実施形態では、タンク23内の液晶33の液面を常に同じ高さにするような機構を設けることで吐出量を安定させる。
【0086】
例えばタンク23の液晶量(重量、又は液面の高さ)を検出するシステムを設ける。例として、重量を測定するセンサ(図示せず)をタンク23の底面に設けることができる。また、液面の決まった位置を通過するレーザ(図示せず)をタンクに設け、絶えず液面がレーザに当たっているようにすることで液面高さの維持を図ることができる。
【0087】
液晶33の液面の高さを常に一定に保つ制御については、例えば、タンク23の底面に、上記重量センサからの情報に基づいて上下に移動するような台を設けることで対応することができる。
【0088】
タンク23の液面と液滴吐出ヘッド12の吐出面を常に一定にすることによって水頭値を等しくし、大気圧の影響による吐出重量のばらつきを抑える。
【0089】
本実施形態では、図5(a)及び図9に示すように、ヘッド12、流路22、タンク23を一体型にしたシステムを基板1の上部に設置し、レール又はアームで連結させた、上記一体型のシステムを移動させることで、基板1のどの位置に対しても移動が可能となる。
【0090】
図10に示すように、基板91の上で複数のチップ92のそれぞれに対して吐出装置13から液状体(液晶33)を吐出する場合、従来のように、ある位置(範囲)に固定されたタンクと、吐出位置(走査)に応じて移動する液滴吐出ヘッドとが流路によって接続されているとすると、液滴吐出ヘッドの移動範囲が制限されることがある。これに対し、本実施形態では、タンク23と液滴吐出ヘッド12とが一体型であるため、基板91上で最初に吐出されるチップ92aと、それ以外に(特に最後に)吐出されるチップ92lとを同じ吐出条件で吐出することができる。
【0091】
一体型になった吐出システム全体を移動させることで、目的の吐出位置まで速やかに移動が可能となり、流路を通る液晶33の量も常に一定とすることで吐出ばらつきを抑えることができる。
【0092】
次に、図11を参照して、第2実施形態について説明する。
以下では、第1実施形態との相違点のみを中心として説明する。
【0093】
図11に示すように、第2実施形態の吐出手段13’では、タンク23と液滴吐出ヘッド12とが蛇腹状のフレキシブルジョイント53によって接続されている。タンク23と液滴吐出ヘッド12とを結ぶ流路22’は、フレキシブルジョイント53の内部に蛇腹状の流路として形成されている。流路22’には、リボンヒータが巻かれている等、加熱手段51が設けられている。
【0094】
液滴吐出ヘッド12の上面には、タンク23を所定の高さ分だけ持ち上げる持上手段(図示せず)が設けられている。通常時は、図11(a)に示すように、タンク23の下面は、液滴吐出ヘッド12の上面に接触している。図11(a)の状態では、蛇腹状のフレキシブルジョイント53及び流路22’は、縮んだ状態にある。持上手段が作動すると、図11(b)に示すように、タンク23が液滴吐出ヘッド12から上方に離間するように持ち上げられる。図11(b)の状態では、蛇腹状のフレキシブルジョイント53及び流路22’は、伸びた状態にある。
【0095】
液晶33が液滴吐出ヘッド12から吐出された結果、タンク23内の液晶33の量が減った(水頭が下がった)ことが上記重量センサの検出結果に基づいて検出されたときには、持上手段が作動する。図11(b)に示すように、持上手段は、上記検出結果に基づいて、タンク23内の液晶33の液面の高さの減少分だけ上方にタンク23を持ち上げて(図中矢印M参照)、タンク23内の液晶33の量によらず、液晶33の水頭(液面高さ)が同じ高さ(符号hで示す)となるようにしている。上記のことから、第2実施形態には、第1実施形態で用いたバネ52は不要である。なお、前述した通り、本実施形態において1日の作業において消費する液晶33の量は、数十mlと少なく、またタンク23が液晶33の量が減っても液面高さが大きく下がらないような例えば横置き形状とされているため、上記持上手段による持ち上げ量は、それほど大きくはならない。
【0096】
本実施形態において、蛇腹状の構成に代えて、高さの変化を吸収可能な部材を使用することも可能である。
【0097】
以上述べた、第1及び第2実施形態では、流路22(タンク23とヘッド12の間)において、タンク23からヘッド12に対する液晶33の供給が円滑に行われるために必要な粘度を液晶33が有するように、流路22における液晶23の温度を管理する。
【0098】
そのためには、タンク23、流路22及びヘッド12を一体型にしてその全体を加熱手段51で覆って、流路22を含めた全体を加熱するのが有効である。また、タンク23、流路22及びヘッド12を一体型にしてその全体を加熱手段51で覆って、その全体を同じ温度に制御するのが有効である。
【0099】
流路22における液晶23の温度を管理する上では、上記のように、流路22を加熱する方法がある。その他の方法としては、流路22を加熱しなくてもその流路22での液晶33の温度低下分だけ前段のタンク23での加熱温度を高く設定してもよい。流路22での液晶33の温度低下分を決める要素(例えば、流路22の長さや流路22の材質や液晶22の供給速度や流路22の周辺の温度)に基づいて、タンク23での加熱温度の設定を変えることができる。
【0100】
上記の液滴滴下装置13,13’において、塗布液33として吐出されるものは、液晶の他、高粘度の液状体であってその原液のまま滴下(吐出)されるべきものを使用することができる。原液の状態で吐出される必要がないものは、溶剤で粘度を制御可能であり、本実施形態のように粘度低下のための加熱又は厳密な温度制御が不要である。そのため、敢えて本実施形態を適用する意義は低いと思われる。
【0101】
(本発明の適用対象)
本発明に係る電子光学パネルが適用できる電子機器としては、携帯電話機の他に、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)と呼ばれる携帯型情報機器や携帯型パーソナルコンピュータ、パーソナルコンピュータ、デジタルスチルカメラ、車載用モニタ、デジタルビデオカメラ、液晶テレビ、ビューファインダ型、モニタ直視型のビデオテープレコーダ、カーナビゲーション装置、ページャ、電子手帳、電卓、ワードプロセッサ、ワークステーション、テレビ電話機、POS端末機等、電気光学装置である電子光学パネルを用いる機器が挙げられる。したがって、これらの電子機器における電気的接続構造であっても、本発明が適用可能であることはいうまでもない。
【0102】
また、この電子光学パネルは、透過型又は反射型の電子光学パネルであり、図示しない照明装置をバックライトとして用いる。なお、アクティブマトリックス型のカラー電子光学パネルであっても同様である。例えば、以上説明した各実施形態においては、いずれもパッシブマトリクス型の電子光学パネルを例示してきたが、本発明の電子光学装置としては、アクティブマトリクス型の電子光学パネル(例えば、TFT(薄膜トランジスタ)やTFD(薄膜ダイオード)をスイッチング素子として備えた電子光学パネル)にも同様に適用することができる。また、透過型又は反射型の電子光学パネルだけでなく、エレクトロルミネッセンス装置、無機エレクトロルミネッセンス装置、プラズマディスプレイ装置、電気泳動表示装置、電界放出表示装置、LED(ライトエミッティングダイオード)表示装置などのように、複数の画素毎に表示状態を制御可能な各種の電気光学装置においても本発明を同様に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の一実施形態に係る電子光学パネルの構造を示す一部断面図。
【図2】 本実施形態に係る電子光学パネルの製造方法の一部を示す説明図。
【図3】 本実施形態に係る電子光学パネル及び電子機器の製造方法の一部を示す説明図。
【図4】 本実施形態に係る電子光学パネル及び電子機器の製造方法を示すフローチャート。
【図5】 本実施形態に係る液滴吐出装置を示す説明図。
【図6】 本実施形態に係る液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドを示す斜視図。
【図7】 本実施形態に係る液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドを示す断面図。
【図8】 本実施形態に係る液滴吐出装置の液滴吐出ヘッドを示す説明図。
【図9】 本実施形態に係る液晶の液滴吐出装置の吐出手段を示す側面図。
【図10】 本実施形態に係る液晶の液滴吐出装置の吐出手段を説明するための説明図。
【図11】 本実施形態に係る液晶の液滴吐出装置の他の吐出手段を示す側面図。
【符号の説明】
1 基材、 9 電子機器、 10a カラーフィルタ基板、 11 カラーフィルタ、 12 液滴吐出ヘッド、 20 カラーフィルタ保護膜(CF保護膜)、 22 流路、 23 タンク、 51 加熱手段、 54 ノズル、 100 電子光学パネル

Claims (6)

  1. 液晶からなる液滴を吐出する液滴吐出ヘッドと、
    前記液滴吐出ヘッドから吐出される前記液晶を入れる容器と、
    前記容器内の前記液晶が前記液滴吐出ヘッドに至る途中に通過する流路とを備え
    前記容器、前記流路及び前記液滴吐出ヘッドは、加熱手段で覆われており、
    _さらに前記容器の上面には、バネが接続されている
    _滴吐出装置。
  2. 請求項1記載の液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッドと前記容器とは互いに接触部にて接触可能な位置に設けられ、
    前記流路は、前記接触部又は前記接触部の近傍に設けられている
    液滴吐出装置。
  3. 請求項1または2に記載の液滴吐出装置において、
    前記容器は、前記液滴吐出ヘッドの走査時に前記液滴吐出ヘッドと共に移動可能な一体型として設けられている
    液滴吐出装置。
  4. 請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置において、
    前記容器、前記流路及び前記液滴吐出ヘッドは、同じ温度となるように制御されている
    液滴吐出装置。
  5. 請求項1からのいずれか1項に記載の液滴吐出装置において、
    前記液滴吐出ヘッド内において前記液晶が吐出されるノズルに連通し、前記液滴吐出ヘッド内において前記液晶を一時的に溜めるキャビティには、温度センサが設けられ、
    前記液滴吐出ヘッドの温度は、前記温度センサによる検出結果に基づいて制御される
    液滴吐出装置。
  6. 請求項記載の液滴吐出装置において、
    前記キャビティには、前記キャビティ内の前記液晶を加熱するキャビティ加熱部が設けられている
    液滴吐出装置。
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