JP4120699B2 - ガスタービン発電設備及び空気増湿装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ガスタービンの作動媒体に水分を付加して増湿するその高湿分の作動媒体によりガスタービンを駆動し、そのガスタービン排ガスから湿分を回収し再利用又は再循環するガスタービン発電設備に係り、特に、前記作動媒体の圧力損失又は前記ガスタービン排ガスの圧力損失を低減するガスタービン発電設備に関する。
HAT(Humid Air Turbine)サイクルに関する従来技術として、米国特許第5,507,141号,特公平1−31012号公報,特公平1−195053号公報,特開平9−264158号公報,特開平10−103079 号公報には、支燃剤ガス・作動媒体ガス等として用いる空気もしくは空気を主体とするガスを圧縮機で圧縮してなる圧縮空気の一部あるいは全部に液相水を注入して得た圧縮空気/水/水蒸気の液相混合物でタービンの排気の熱回収またはタービン排気の熱回収と該圧縮機の中間冷却とを行うガスタービンサイクルが記載されている。
このガスタービンサイクルは、蒸気タービンを必要とせずガスタービンのみで、コンバインドサイクルに匹敵し又はそれ以上の出力と高効率を達成可能と考えられているが、多量の水を消費するという問題点も指摘されている。
そこで、「IGTI−Vol.7,ASME COGEN-TURBO 1992」のp239−245の「FT4000 HAT WITH NATURAL GAS FUEL」,特開平10−30811 号公報,特開平10−110628号公報では、ガスタービン排ガスから水分を回収し再利用又は再循環するシステムが考えられている。ここで、水分を回収された排ガスは、凝縮温度(100℃)以下の例えば40℃程度となるが、環境上その温度で大気中に放出できないため、水分を回収された排ガスを水分を回収する前の排ガスと熱交換して再加熱している。
そして、上記従来技術では、水分を回収された排ガスの再加熱媒体として水分を回収する前の排ガスを用い、ガス/ガスの熱交換を行うため、その熱交換設備が大型化し、排ガスの圧力損失が大きくなる。大気圧力との関係から煙突の入口部での排ガス圧力が定まるため、その煙突に至るまでの排ガスの圧力損失が大きくなると、ガスタービン出口部の排ガス圧力を高くしなければならない。つまり、ガスタービンの入口と出口との作動媒体の圧力差が小さくなり、ガスタービンの出力が小さくなる。しかしながら、上記従来技術では、かかる点に関し何ら検討されていない。
また、上記従来技術では、ガスタービンへ供給する圧縮空気を増湿するものとして、増湿塔を採用している。この増湿塔の詳細な構造は、例えば、米国特許第2,186,706 号等に記載されている。
この従来の増湿塔は、圧縮空気と水とを対向流でかつ直接に接触するものである。即ち、増湿塔内で、上方向に流れる圧縮空気に対して、スプレー又は滴下した水滴を多孔質媒体(圧縮空気と水との接触を促進するもの)を介して直接に接触させて、圧縮空気に水分を付加している。
故に、従来の増湿塔は、対向流にしているのに加え、多孔質媒体を介しているため、圧縮空気の圧力損失が非常に大きい。圧縮空気の圧力損失が大きいと、ガスタービンの作動媒体の圧力が小さくなるので、ガスタービンの出力が小さくなる。しかしながら、上記従来技術においては、かかる点に関し何ら検討されていない。
米国特許第5,507,141号 特公平1−31012号公報 特公平1−195053号公報 特開平9−264158号公報 特開平10−103079号公報 IGTI−Vol.7,ASME COGEN-TURBO 1992、p239−245 特開平10−30811号公報 特開平10−110628号公報
本発明の目的は、ガスタービンの燃焼排ガスの圧力損失を低減して、発電出力又は発電効率を向上したガスタービン発電設備を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明のガスタービン発電設備は、空気の水蒸気量又は相対湿度又は絶対湿度の少なくとも1つを増加する増湿装置と、前記増湿装置で得た増湿空気と燃料とにより燃焼ガスを発生する燃焼器と、前記燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するタービンと、前記タービンにより駆動し発電する発電機と、前記タービンから排出された燃焼排ガスの熱により前記増湿装置へ供給する給水を加熱する給水加熱器と、前記給水加熱器から排出された燃焼排ガスを冷却して前記燃焼排ガス中の水分を回収する水回収器と、前記給水加熱器で加熱されて得た給水の一部により前記水回収器から排出された燃焼排ガスを加熱する排ガス再熱器とを備える。
又は、上記目的を達成するために、本発明のガスタービン発電設備は、空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で得た圧縮空気に水分を付加する増湿装置と、前記増湿装置で得た増湿空気と燃料とにより燃焼ガスを発生する燃焼器と、前記燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するタービンと、前記タービンにより駆動し発電する発電機と、前記タービンから排出された燃焼排ガスにより前記燃焼器へ供給する前記増湿空気を加熱する再生器と、前記再生器から排出された燃焼排ガスにより前記増湿装置へ供給する給水を加熱する給水加熱器と、前記給水加熱器から排出された燃焼排ガスを冷却して前記燃焼排ガス中の水分を回収する水回収器と、前記給水加熱器で加熱されて得た給水の一部により前記水回収器から排出された燃焼排ガスを加熱する排ガス再熱器とを備える。
そして、上記本発明のガスタービン発電設備によれば、タービンの燃焼排ガスの圧力損失を低減して、発電出力又は発電効率を向上するという効果を奏する。
本発明によれば、ガスタービンの燃焼排ガスの圧力損失を低減して、発電出力又は発電効率を向上したガスタービン発電設備を提供することができる。
以下、本発明の実施例を図面を参照して説明する。
図1に、本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の系統図を示す。図1中、1は空気aに水を噴霧するWAC装置、2は空気aを圧縮する圧縮機、3は圧縮空気bを増湿する空気増湿装置、4は増湿空気cを加熱する再生器、5は燃料dと増湿空気c又は圧縮空気bとを混合し燃焼し燃焼ガスeを発生する燃焼器、6は燃焼ガスeにより駆動するタービン、7は動力を電気に変換して発電する発電機、8は圧縮機2とタービン6と発電機7とを機械的に連結するタービンロータ、9は給水kを加熱する給水加熱器、10は排ガスf中の水分を回収する水回収器、11は排ガスfを加熱する排ガス再熱器、12は排ガスfを放出する煙突、13は回収水gを浄化する水処理装置、14は回収水gを冷却する冷却器、15は海水jを汲み上げる海水ポンプ、16は補給水iを貯蔵する補給水タンク、20及び21は流量を調節する調節弁、30〜34は液体を昇圧するポンプ、50は空気aが流通する吸気ダクト、51及び52は圧縮空気bが流通する圧縮空気ライン、53〜55は増湿空気cが流通する増湿空気ライン、56は燃料dが流通する燃料ライン、57は燃焼ガスeが流通する燃焼ガスライン、58及び59は排ガスfが流通する排気ダクト、60が流通する回収水ライン、61及び62は給水kが流通する給水ライン、63は循環水lが流通する循環水ライン、65及び66は余剰水hが流通する余剰水ライン、67は補給水iが流通する補給水ライン、68は海水jが流通する海水ラインを示す。尚、図示しないが、aは空気、bは圧縮空気、cは増湿空気、dは燃料(例えば、天然ガス,石炭ガス,油等)、eは燃焼ガス(タービン6の作動媒体)、fは排ガス、gは回収水、hは余剰水、iは補給水、jは海水、kは給水、lは循環水である。
吸気ダクト50内にWAC装置1を配置する。WAC装置1において、圧縮機2に吸い込まれる空気aに水(好ましくは、回収水gの一部)を噴霧する。このとき、調節弁21において、圧縮機2内で空気a中の水滴が蒸発するように、噴霧する水の量(例えば、空気aの0.1%vol程度)を調節する。これにより、空気aが冷却されて圧縮機2の動力を低減するという効果を得ると共に、圧縮機2内で空気a中の水滴が蒸発することにより圧縮空気bの密度が増加しタービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の密度が増加するため、発電出力が増加するという効果を得る。
WAC装置1により水滴を含んだ空気aは、圧縮機2に吸い込まれる。圧縮機2において、空気aを15気圧程度まで圧縮する。このとき、得られた圧縮空気bの温度は、370℃程度となる。
圧縮機2で圧縮された圧縮空気bは、圧縮空気ライン51を経由して、空気増湿装置3へ供給される。空気増湿装置3において、圧縮空気bに給水kを混合して、圧縮空気bの水蒸気量又は相対湿度又は絶対湿度の少なくとも1つを増加する。即ち、圧縮空気bに水分を付加して圧縮空気bを増湿する。得られた増湿空気cの湿度は、例えば19%程度である。そして、調節弁20において、当該ガスタービン発電設備の系全体の熱バランスを考慮して、混合する給水kの量を調節する。尚、当該ガスタービン発電設備の運転状態(起動,停止,負荷変動,定格負荷運転,部分付加運転等)に応じて、圧縮空気bの一部を加湿器3を介さずに、圧縮空気ライン52を経由して、燃焼器5へ供給してもよい。
空気増湿装置3で圧縮空気bを増湿した残りの給水kは、余剰水h(空気増湿装置3内の圧力、即ち圧縮空気bの圧力に相当する飽和水)として、ポンプ31で昇圧された後、排ガス再熱器11へ供給される。
空気増湿装置3で増湿された増湿空気cの一部又は全部は、増湿空気ライン53を経由して、再生器4へ供給される。再生器4は、対向流でかつ間接熱交換式の熱交換器である。再生器4において、増湿空気cと排ガスfとを伝熱管等を介して間接的に熱交換することにより、増湿空気cを例えば572℃程度にまで加熱すると共に、排ガスfを例えば361℃程度にまで冷却する。即ち、排ガスfの熱量を増湿空気cへ移動させることにより、タービン6から排出された熱量を、再度タービン6の上流側へ供給し、タービン6の動力として回収するものである。これにより、タービン6の出力が増加する。また、再生器4において、燃料dと排ガスfとを熱交換することにより、排ガスfの熱量を燃料dで回収してもよい。
再生器4で加熱された増湿空気cは、増湿空気ライン55を経由して、燃焼器5へ供給される。一方、燃料dが、燃料ライン56を経由して、燃焼器5へ供給される。そして、燃焼器5において、増湿空気cと燃料dとを混合し、燃焼して、例えば1260℃程度の燃焼ガスeを発生する。尚、燃焼用空気の湿分が多いことから火炎が吹き消えるのを防止するため、燃焼器5の構造は、中央に火炎温度の高い拡散燃焼部を設け、その周囲に比較的温度の低い希薄燃焼部を設けるのが好ましい。
燃焼器5で発生した燃焼ガスeは、燃焼ガスライン57を経由して、タービン6へ供給される。タービン6内において、燃焼ガスeが膨張する過程で、動翼を回転させ、その動翼が固定されるタービンロータ8を回転させる。そして、タービンロータ8の一方に連結された発電機7を回転し、発電機7において、動力を電気に変換して電力を発生する。この電力が、発電機出力となる。
タービン6で膨張した燃料ガスeは、排ガスf(その温度が例えば602℃程度、その圧力が例えば1.12 気圧程度)となり、排気ダクトfを経由して、再生器4へ供給される。再生器4において、排ガスfと増湿空気cとを熱交換して、排ガスfを冷却する。
再生器4を経た排ガスfは、給水加熱器9へ供給される。給水加熱器9は、再生器4と同様に、対向流でかつ間接熱交換式の熱交換器である。給水加熱器9において、給水kと排ガスfとを伝熱管等を介して間接的に熱交換することにより、給水kを例えば250℃程度にまで加熱し、排ガスfを例えば93℃程度にまで冷却する。即ち、再生器4と同様に、排ガスfの熱量を給水fへ移動させることにより、タービン6から排出された熱量を、再度タービン6の上流側へ供給し、タービン6の動力として回収するものである。これにより、タービン6の出力が増加する。但し、給水加熱器9は、給水kという液体を用いて排ガスfから熱を回収するため、増湿空気cという気体(蒸気)を用いて排ガスfから熱を回収する再生器4に比較して、伝熱効率が高い。よって、同一の熱量を回収するのであれば、給水加熱器9は、再生器4に比較して、伝熱面積を小さくできるので、その構造をコンパクトにできる。
給水加熱器9を経た排ガスfは、水回収器10へ供給される。水回収器10において、排ガスfに循環水l(その温度が好ましくは20℃〜40℃で例えば30℃程度)を水回収器10の上部から噴霧又は滴下して、排ガスfと循環水lとを直接に接触させて、排ガスfを冷却(循環水lを加熱)することにより、排ガスfに含まれる水分を凝縮し、排ガスfから水分を回収する。これにより、水回収器10において、排ガスfの気体成分と液体成分とが分離され、その気体成分はその流れに沿って排出され、一方、その液体成分(水分)は底部から排出される。尚、水回収器10は、排ガスfと循環水l又は海水jとを伝熱管等を介して間接的に接触させるものでもよいが、排ガスfと循環水lとを直接に接触させた方が、伝熱面積を大きくでき、伝熱効率が高いので、好ましい。排ガスfの除熱量が大きいほど、即ち、循環水lの温度が低いほど及び伝熱効率が高いほど、排ガスfの温度が低くなるため、排ガスfの飽和蒸気量が小さくなり、回収できる水分が増加する。
水回収器10で得た凝縮水の一部は、循環水lとなり、循環水ライン63を経由して、ポンプ34で昇圧された後、冷却器14へ供給される。冷却器14は、対向流でかつ間接熱交換式の熱交換器である。冷却器14において、循環水hと海水jとを伝熱管等を介して間接的に熱交換することにより、循環水hを冷却すると共に、海水jを加熱する。水回収器10で冷却された循環水lは、再度水回収器10へ供給されて、水回収器10の上部から噴霧又は滴下される。尚、海水jは、海水ポンプ15により汲み上げ、海水ライン68を経由して、冷却器14へ供給する。また、海水jに移動した熱量は、当該ガスタービン発電設備の系外へ排出されるため、当該ガスタービン発電設備の損失となる。故に、海水jの加熱量、即ち、循環水hの除熱量が小さいほど、当該ガスタービン発電設備の熱効率が高くなる。また、循環水hを冷却する冷媒としては、海水j以外に循環水hよりも低温の媒体であればよい。
また、補給水タンク16に貯蔵される補給水iを補給水ライン67を経由して、循環水lに加える。これにより、当該ガスタービン発電設備の系内で不足した水分、即ち、排ガスfに含まれて系外へ排出される水分を補給することができる。本実施例のガスタービン発電設備は、タービン6の上流側で付加した水分をタービン6の下流側で回収し、さらにその回収した水分をタービン6の上流側で付加する水分として使用することにより、水分を当該ガスタービン発電設備の系内で循環させている。故に、当該ガスタービン発電設備の系内で不足する水分が非常に少ない。しかしながら、タービン6の上流側で付加した水分を、すべてタービン6の下流側で回収できるわけではない。これは、空気aが含む水分量に比較して、水回収器10から排出された排ガスfが含む水分量(排ガスfの飽和蒸気量相当)が大きいこと等による。そこで、補給水iが必要となる。
また、水回収器10で得た凝縮水の一部は、回収水gとなり、回収水ライン60を経由して、水処理装置13へ供給される。水処理装置13において、回収水gを脱硝,脱硫する。水処理装置13で浄化された回収水gの一部又は全部は、ポンプ30で例えば50気圧程度にまで昇圧された後、給水kとして給水加熱器9へ供給される。給水kの圧力を高くすることにより、給水kの飽和温度も高くなるため、給水加熱器9内で給水kが沸騰するのを防止することができる。そして、コンバインドサイクル発電プラントの排熱回収ボイラを利用した熱回収で問題となる熱交換器のピンチポイントの制限を受けずに、熱回収が可能になる。一方、水処理装置13で浄化された回収水gの一部は、ポンプ32で昇圧された後、給水kとしてWAC装置1へ供給される。
一方、水回収器10である程度の水分を除去された排ガスfは、排ガス再熱器11へ供給される。排ガス再熱器11は、対向流でかつ間接熱交換式の熱交換器である。排ガス再熱器11において、排ガスfと余剰水hとを熱交換することにより、排ガスfを例えば140℃程度にまで加熱すると共に、余剰水hを例えば77℃程度にまで冷却する。尚、排ガス再熱器11は、排ガスfと余剰水hとを直接に接触させるものでもよいが、排ガスfと余剰水hとを直接に接触させるものであると、ある程度の水分を除去した排ガスfに再度水分が付加されることになるため、排ガスfと余剰水hとを間接的に接触させるものの方が好ましい。
排ガス再熱器11で加熱された排ガスfは、排ガスダクト59を経由して、煙突12へ供給され、大気中へ放出される。一方、排ガス再熱器11で冷却された余剰水hは、余剰水ライン66を経由して、ポンプ33で例えば50気圧程度にまで昇圧された後に、給水加熱器9へ供給され、給水kと合流する。
本第1の実施例によれば、排ガス再熱器11において排ガスfを加熱する加熱媒体として、余剰水hという液体を使用することにより、加熱媒体として気体を使用することに比較して、伝熱効率が高くなり、伝熱面積が小さくなるので、排ガス再熱器11をコンパクトにすることができる。これにより、排ガス再熱器11における排ガスfの圧力損失を低減することができる。煙突12における排ガスfの圧力が決まっているので、排ガス再熱器11における排ガスfの圧力損失が低減すると、タービン6の出口部の排ガスfの圧力を小さくすることができる。よって、タービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の、タービン6の入口部とタービン6の出口部との圧力差が大きくなるので、タービン6で得られる動力、即ちタービンロータ8の回転力が大きくなり、発電出力を増加することができる。
さらに、本第1の実施例によれば、排ガス再熱器11において排ガスfを加熱する加熱媒体として、余剰水hを使用することにより、当該ガスタービン発電設備の系全体の熱バランスが良くなり、空気増湿装置3内の温度が高くなる。これにより、系全体の熱バランスを考慮して、空気増湿装置3内の温度を低くするために圧縮空気bを冷却する必要がなくなり、圧縮空気bを冷却するために圧縮空気ライン51上に配置される後置冷却器等が不要となる。これにより、圧縮空気bの圧力損失を低減でき、タービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の圧力損失を低減でき、タービン6の入口部のタービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の圧力が大きくなるので、発電出力を増加することができる。また、後置冷却器等がない分、圧縮機2から燃焼器5に至る流路の容積が小さくなることから、システム応答性を改善し、圧縮機2の空力特性の劣化を少なくできる。また、後置冷却器等を経由する際に生じる圧縮空気bの伝熱損失がなくなる。
さらに、本第1の実施例によれば、上述のように、空気増湿装置3内の温度が高くなるため、増湿空気cの温度も高くなり、再生器5における増湿空気cと排ガスfとの熱交換量が小さくなり、必然的に再生器5がコンパクトになる。これにより、再生器6における排ガスfの圧力損失が小さくなり、タービン6の出口部の排ガスfの圧力を小さくすることができる。よって、タービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の、タービン6の入口部とタービン6の出口部との圧力差が大きくなるので、タービン6で得られる動力、即ちタービンロータ8の回転力が大きくなり、発電出力を増加することができる。
次に、空気増湿装置3の詳細な構造について説明する。
図2に、本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の空気増湿装置の構造図を示す。図2中、3aは膨張した給水b(例えば50気圧程度の圧縮水)と圧縮空気bとが合流する合流部(圧縮空気bが流通する流路)、3bは給水kが膨張する膨張部(給水bが気化する気化部)、80は空気増湿装置3内を合流部3aと膨張部3bとに仕切る仕切り板、81は給水bをスプレーするスプレーノズル、82は仕切り板80に設けられた開口部(合流部3aと膨張部3bとを連通する連通部)を示す。
空気増湿装置3は、その内部が仕切り板80により上下に分割されている。そして、仕切り板80により仕切られた上部の領域が合流部3aで、仕切り板80により仕切られた下部の領域が膨張部3bである。膨張部3bには、給水ライン61に連通するスプレーノズル81が配置される。また、仕切り板80は、圧縮空気bや膨張した給水kの流れに沿った下流側に、開口部82を有する。
そして、圧縮空気bは、合流部3a内を流れる。一方、給水kは、スプレーノズル81から膨張部3bにスプレーされて、膨張し、その一部が気化して蒸気m(膨張部3bの圧力、即ち圧縮空気bの圧力に相当する圧力の飽和蒸気)となり、その残りが余剰水h(膨張部3bの圧力、即ち圧縮空気bの圧力に相当する圧力の飽和水)となる。そして、蒸気mは、開口部82から合流部3aに流入し、圧縮空気bと合流し、増湿空気cとなる。一方、余剰水hは、膨張部3bの下部から空気増湿装置3外へ排出される。
ここで、給水kの圧力が圧縮空気bの圧力よりも高ければ、給水kが膨張部3bで膨張することになるが、給水kの圧力と圧縮空気bの圧力との圧力差が小さいと、給水kが気化する量が少なく、十分に圧縮空気bを増湿することができない。そこで、給水kの圧力と圧縮空気bの圧力との圧力差が例えば20気圧以上であるのが好ましい。即ち、圧縮空気bの圧力が15気圧とすると、給水kの圧力は35気圧以上であるのが好ましい。但し、給水kの圧力の上限は、給水kを昇圧するポンプ30の昇圧能力や、給水ライン61の耐圧力により定まる。例えば、圧縮空気bの圧力が15気圧、その温度が366℃、給水kの圧力は50気圧、その温度が250℃とすると、給水kは膨張部3bで15気圧程度まで膨張し、これにより、重量割合で給水kの10%程度が気化する。即ち、給水kの10%程度が蒸気mとなり、残りの90%程度が余剰水hとなる。高圧の給水kが膨張すると、膨張後の圧力に相当する飽和蒸気温度まで温度が変化するが、過剰になった熱エネルギーは給水kの蒸発潜熱として放出されるため、蒸気が発生する。よって、さらに多量の蒸気mを得たい場合は、圧縮空気bと給水kとの圧力差を例えば50気圧,100気圧,150気圧,200気圧のように大きくすればよい。また、増湿空気cの水蒸気量,相対湿度,絶対湿度は、蒸気mの発生量、即ち、給水kの流量と圧力に依存することになる。よって、給水kの流量又は圧力を制御することにより、増湿空気cの水蒸気量,相対湿度,絶対湿度を制御することができる。
上記に示した空気増湿装置によれば、圧縮空気bと同一圧力の蒸気mと圧縮空気bとを、圧縮空気bの流れに沿って、合流(混合)させているので、圧縮空気と水滴とを対向流でかつ直接に接触させる公知の増湿塔に比較して、圧縮空気bの流れの乱れが少なく、圧縮空気b(増湿空気c)の圧力損失を低減することができる。また、圧縮空気と水滴とを対向流でかつ直接に接触させていた従来の増湿塔に比較して、空気増湿装置の構造が単純になり、空気増湿装置をコンパクトにすることができる。つまり、従来の増湿塔では、圧縮空気の熱量を利用して水滴を蒸気にかえるため、必要な蒸気量を得るために圧縮空気と水滴との接触を促進しなければならず、故に圧縮空気と水滴とを多孔質媒体を介して対向流に接触させなければならなかった。これに対し、上記に示した空気増湿装置では、圧縮空気の熱量だけでなく膨張に伴う水自身の熱量を利用して、水分が最も多く含まれた蒸気である飽和蒸気を得ることができるため、対向流にしなくても又は多孔質媒体がなくても、必要な蒸気量を確保することができる。
さらに、かかる空気増湿装置を備えた本実施例のガスタービン発電設備によれば、空気増湿装置3での圧縮空気b(増湿空気c)の圧力損失が少ないため、タービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の圧力損失を低減でき、タービン6の入口部のタービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の圧力が大きくなるので、発電出力を増加することができる。
次に、空気増湿装置3の他の構造について説明する。
図3に、本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の他の空気増湿装置の構造図を示す。図3中、3c及び3dは給水kが膨張する膨張部、83及び84は給水bをスプレーするスプレーノズル、85及び86は仕切り板80に設けられた開口部を示す。
図2の空気増湿装置との違いは、膨張部が複数個(3b,3c,3d)あり、夫々異なる圧力の給水kがスプレーされる点である。即ち、給水ライン61から供給された給水kは、スプレーノズル81からスプレーされて、膨張部3bで膨張し、蒸気mを発生する。膨張部3bと膨張部3cとが連通しており、膨張部3bで発生した蒸気mが、スプレーノズル83からスプレーされて、膨張部3cでさらに膨張し、蒸気nを発生する。膨張部3cと膨張部3dとが連通しており、膨張部3cで発生した蒸気nが、スプレーノズル84からスプレーされて、膨張部3dでさらに膨張し、蒸気oを発生する。即ち、(蒸気mの圧力)>(蒸気nの圧力)>(蒸気oの圧力)=(圧縮空気bの圧力)となる。そして、蒸気oの圧力が圧縮空気b相当となり、蒸気oが開口部80から合流部3aに流入して、圧縮空気bと合流する。
この空気増湿装置によれば、給水kの膨張部における膨張幅(圧力低下幅)が小さくなるので、給水kの膨張を緩やかに生じさせることにより、膨張時に発生する音や振動を小さくできる。特に、圧縮空気bと給水kとの圧力差が、50気圧以上のように大きい場合に有効である。
また、図4に、本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の他の空気増湿装置の構造図を示す。図4中、3eは圧縮空気bに余剰水hを混合する混合部、85は余剰水hをスプレーするスプレーノズルを示す。
図2の空気増湿装置との違いは、圧縮空気bは供給される領域を、並列な複数の合流部3aと混合部3eとに分けた点である。そして、合流部3aでは圧縮空気bと蒸気mとを合流させ、混合部3eでは膨張部3d等からの余剰水hをスプレー等して、圧縮空気bと余剰水hとを混合する。つまり、混合部3eでは、圧縮空気bと余剰水hとを直接に接触させる。
この空気増湿装置によれば、混合部3eで余剰水hが蒸発するので、その蒸発により気化熱が奪われるので、余剰水ライン65へ排出される余剰水hの温度を低下することができる。
また、図5に、本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の他の空気増湿装置の構造図を示す。図4中、87は多孔質媒体、88はタービン、89は圧縮機、90はタービンロータ、91は合流部3aと混合部3eとが連通する連通部を示す。
図4の空気増湿装置との違いは、混合部3eに多孔質媒体87を配置し、圧縮空気bと余剰水hとの接触量を多くした点である。そして、多孔質媒体87を用いて圧縮空気bと余剰水hとを接触させると圧縮空気bと余剰水hとの接触量が多くなる反面、圧縮空気b(増湿空気c)の圧力損失が大きくなる。そこで、給水kの圧力エネルギーを利用して圧縮空気bを圧縮し、圧縮空気bの圧力低下を補正する。
即ち、給水kをタービン88へ供給する。一方、圧縮空気bを圧縮機89へ供給する。タービン88において、給水kが膨張するのを利用して、タービン動翼を回転し、タービンロータ90を回転する。このタービンロータ90の回転を利用して、タービンロータ90の他方に連結される圧縮機89を回転する。これにより、圧縮空気bをさらに圧縮する。圧縮機89で圧縮された圧縮空気bは、混合部3eへ供給される。そして、タービン88において膨張した給水kは、膨張部3bへ供給されて、さらに膨張し、蒸気mと余剰水hとに分離する。そして、蒸気mは、合流部3aへ供給されて、圧縮空気bに合流する。一方、余剰水hは、混合部3eへ供給されて、多孔質媒体87を介して、圧縮機89で圧縮された圧縮空気bと混合される。これにより、多孔質媒体87を有する混合部3eにおける圧縮空気bの圧力損失を防止することができる。
次に、本発明のガスタービン発電設備の他の構成について説明する。
図6に、本発明の第2の実施例のガスタービン発電設備の系統図を示す。図6中、17は圧縮空気bを増湿する空気増湿装置、18は圧縮空気bを冷却する後置冷却器、35〜37は液体を昇圧するポンプ、69は余剰水hが流通する余剰水ライン、70は後置冷却器18で冷却された圧縮空気bが流通する圧縮空気ライン、71〜74は給水kが流通する給水ラインを示す。
図1のガスタービン発電設備との違いは、空気増湿装置17として、圧縮空気と水滴とを対向流でかつ直接に接触させる公知の増湿塔を用いた点、及び排ガス再熱器11において給水kの一部を利用して排ガスfを加熱した点である。
即ち、圧縮空気bは、圧縮空気ライン51を経由して、後置冷却器18へ供給される。後置冷却器18は、対向流でかつ間接熱交換式の熱交換器である。後置冷却器18において、圧縮空気bと給水ライン61を経由した給水kとを伝熱管等を介して間接的に熱交換することにより、圧縮空気bを例えば100℃程度まで冷却すると共に、給水kを例えば80℃程度まで加熱する。尚、図6に示すように、給水ライン61を経由した給水kに、余剰水ライン69を経由した余剰水hを合流させて後置冷却器18へ供給した方が好ましい。
後置冷却器18で冷却された圧縮空気bは、圧縮空気ライン70を経由して、空気増湿装置17へ供給される。一方、後置冷却器18で加熱された給水kも、給水ライン71を経由して、空気増湿装置17へ供給される。また、給水ライン73を経由した給水kも、空気増湿装置17へ供給される。そして、空気増湿装置17において、給水ライン71を経由した給水k及び給水ライン73を経由した給水kを滴下すると共に、一方圧縮空気ライン72を経由した圧縮空気bを空気増湿装置17の下部から上方部へ向かって吹き上げることにより、給水ライン71を経由した給水k及び給水ライン73を経由した給水kと圧縮空気ライン72を経由した圧縮空気bとを対向流でかつ直接に接触させて、圧縮空気bを増湿する。つまり、空気増湿装置17は、その下方部から流入した圧縮空気bがその上方部から流出するまでの間に空気中の湿分を増加させるものである。空気増湿装置17の内部では、給水kが上方から下方に向かって流下し、上方に向かって流れる空気と対向流の状態で直接に接触している。この流下する給水kは、水が蒸発する際に蒸発潜熱を失い自分自身の温度が低下するという原理により、上方から流下する給水kの温度は下方にゆくほど低下し、空気増湿装置17の下端(即ち、余剰水hの状態)では空気増湿装置17に流入してきた圧縮空気bの温度よりも低くなる。そして余剰水hは、排ガスfから熱回収し、再び空気増湿装置17の上方に供給される。この熱回収過程において、できるだけ低温域まで回収可能とするためには、熱回収に利用する余剰水hの温度が低いほうが好ましい。そして、低い温度の余剰水hを得るために空気増湿装置17へ流入する圧縮空気bの温度を低下させる必要があり、それ故、後置冷却器18が設置されている。
そして、空気増湿装置17で増湿された圧縮空気bは、増湿空気cとして、増湿空気53を経由して、再生器4へ供給される。また、空気増湿装置17の余剰水hの一部は、空気増湿装置17の下部から排出されて、余剰水ライン69を経由して、ポンプ35で昇圧された後、給水ライン61を経由した給水kに合流し、後置冷却器18へ供給される。
また、空気増湿装置17の余剰水hの一部又は全部は、空気増湿装置17の下部から排出されて、余剰水ライン65を経由して、ポンプ36で昇圧された後、給水kとして、給水加熱器9へ供給される。給水加熱器9において、給水kと排ガスfとを熱交換することにより、給水kを加熱する。
そして、給水加熱器9で加熱された給水kの一部は、給水ライン72を経由して、ポンプ37で昇圧された後、排ガス再熱器11へ供給される。排ガス再熱器11において、排ガスfと給水kとを熱交換することにより、排ガスfを例えば140℃程度にまで加熱すると共に、給水kを例えば77℃程度にまで冷却する。排ガス再熱器11で冷却された給水kは、給水ライン74を経由して、再び給水加熱器9に戻される。ここで、排ガス再熱器11で冷却された給水kが戻る給水加熱器9内の位置(即ち、給水加熱器9と給水ライン74との連結点)は、給水加熱器9で加熱された給水kの一部が排出される給水加熱器9内の位置(即ち、給水加熱器9と給水ライン72との連結点)よりも、給水kの流れに沿った上流側(即ち、給水kの低温側)であるのが好ましい。
本第2の実施例によれば、排ガス再熱器11において排ガスfを加熱する加熱媒体として、給水加熱器9で加熱された給水kの一部という液体を使用することにより、加熱媒体として気体を使用することに比較して、伝熱効率が高くなり、伝熱面積が小さくなるので、排ガス再熱器11をコンパクトにすることができる。これにより、排ガス再熱器11における排ガスfの圧力損失を低減することができる。煙突12における排ガスfの圧力が決まっているので、排ガス再熱器11における排ガスfの圧力損失が低減すると、タービン6の出口部の排ガスfの圧力を小さくすることができる。よって、タービン6の作動媒体(燃焼ガスe)の、タービン6の入口部とタービン6の出口部との圧力差が大きくなるので、タービン6で得られる動力、即ちタービンロータ8の回転力が大きくなり、発電出力を増加することができる。
即ち、空気増湿装置17として、圧縮空気と水滴とを対向流でかつ直接に接触させる公知の増湿塔を用いたとしても、排ガス再熱器11において給水kの一部を利用して排ガスfを加熱することにより、排ガスfの圧力損失が低減するため、発電出力を増加することができる。
尚、本第2の実施例の空気増湿装置17として、図2〜図5に示した空気増湿装置を用いたとしても、同様の効果を得ることができる。
図7に、本発明の第3の実施例のガスタービン発電設備の系統図を示す。図7中、22は流量を調節する調節弁、75及び76は翼冷却水pが流通する翼冷却水ラインを示す。
図1のガスタービン発電設備との違いは、排ガス再熱器11で冷却された余剰水hの一部を用いて、タービン6を冷却した点である。
即ち、排ガス再熱器11で冷却された余剰水hの一部は、翼冷却水ライン75を経由して、翼冷却水pとしてタービン6へ供給される。タービン6において、翼冷却水pがタービン静翼等の内部を循環し、タービン静翼等を冷却する。そして、タービン静翼等を冷却することによりタービン6で加熱された翼冷却水pは、翼冷却水ライン76を経由して、給水ライン61を経由した給水kと合流し、空気増湿装置3へ供給される。つまり、タービン静翼等を冷却した後の翼冷却水pを用いて、圧縮空気bを増湿する。尚、発電出力又はタービン静翼等の温度又は燃焼ガスeの温度又は当該ガスタービン発電設備の運転状態等の少なくとも1つに基づいて、調節弁22を制御し、翼冷却水pの流量を調節するとよい。
本第3の実施例によれば、上記第1の実施例の効果に加えて、タービン静翼等の効率よく冷却できる。即ち、タービン静翼等の冷却媒体として翼冷却水pという液体を使用するため、タービン静翼等を増湿空気cにより冷却するよりも、さらには公知の蒸気冷却や公知の空気冷却よりも、伝熱効率がよい。
さらに、タービン静翼等を増湿空気c、公知の蒸気冷却や公知の空気冷却の冷却媒体等は、通常、発電に寄与する空気や蒸気等であるため、これらの空気や蒸気等をタービン静翼等の冷却に利用することにより、発電効率が低下する等の問題があった。しかしながら、本第3の実施例によれば、タービン静翼等の冷却媒体として、発電に寄与しない翼冷却水pを利用するため、タービン静翼等の冷却に伴う発電効率の低下を防止することができる。
本発明のガスタービン発電設備は、電力を生産する発電分野に利用する。
本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の系統図。 本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の空気増湿装置の構造図。 本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の他の空気増湿装置の構造図。 本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の他の空気増湿装置の構造図。 本発明の第1の実施例のガスタービン発電設備の他の空気増湿装置の構造図。 本発明の第2の実施例のガスタービン発電設備の系統図。 本発明の第3の実施例のガスタービン発電設備の系統図。

Claims (2)

  1. 空気の水蒸気量又は相対湿度又は絶対湿度の少なくとも1つを増加する増湿装置と、前記増湿装置で得た増湿空気と燃料とにより燃焼ガスを発生する燃焼器と、前記燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するタービンと、前記タービンにより駆動し発電する発電機と、前記タービンから排出された燃焼排ガスの熱により前記増湿装置へ供給する給水を加熱する給水加熱器と、前記給水加熱器から排出された燃焼排ガスを冷却して前記燃焼排ガス中の水分を回収する水回収器とを備えたガスタービン発電設備において、
    前記給水加熱器で加熱されて得た給水の一部により前記水回収器から排出された燃焼排ガスを加熱する排ガス再熱器を備えたことを特徴とするガスタービン発電設備。
  2. 空気を圧縮する圧縮機と、前記圧縮機で得た圧縮空気に水分を付加する増湿装置と、前記増湿装置で得た増湿空気と燃料とにより燃焼ガスを発生する燃焼器と、前記燃焼器で発生した燃焼ガスにより駆動するタービンと、前記タービンにより駆動し発電する発電機と、前記タービンから排出された燃焼排ガスにより前記燃焼器へ供給する前記増湿空気を加熱する再生器と、前記再生器から排出された燃焼排ガスにより前記増湿装置へ供給する給水を加熱する給水加熱器と、前記給水加熱器から排出された燃焼排ガスを冷却して前記燃焼排ガス中の水分を回収する水回収器とを備えたガスタービン発電設備において、
    前記給水加熱器で加熱されて得た給水の一部により前記水回収器から排出された燃焼排ガスを加熱する排ガス再熱器を備え、前記給水加熱器は前記排ガス再熱器から排出された排水を加熱し前記増湿装置へ供給することを特徴とするガスタービン発電設備。
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