JP4120328B2 - 画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム - Google Patents

画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラム Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、画像処理装置、画像処理方法及び画像処理プログラムに関し、特に、複写による偽造が禁止される文書データに対応した背景パターンを生成し、生成した背景パターンを文書データに合成する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年、パーソナルコンピュータやプリンタ、複写機の普及によって、有価証券の偽造の問題や、機密文書の不正コピーによる機密漏洩の問題が顕在化してきており、対策技術が開発されている。有価証券の不正コピーや偽造に対する従来技術として、プリンタや複写機の機械識別番号やコピー日時(またはプリント日時)等の情報を微小ドットパターンでコード化し、画像に埋め込んでプリント出力を行う技術がある。
【0003】
微小ドットパターンは、画質に影響を与えないように、人間の目に識別しにくい色成分、例えば、イエロー成分で付加される。有価証券が偽造されて不正に使用された場合には、その偽造された有価証券の画像中に埋め込まれた微小ドットコードを解読して機械識別番号や日時情報を読み出すことによって、どのプリンタ・複写機でいつプリント出力されたかを特定することが出来る。
【0004】
また、機密文書の不正コピーや機密漏洩の抑制のための従来技術として、特許文献1に記載された、コピー牽制用紙と同様の効果が得られる背景パターン(以下、コピー牽制パターン)を画像処理によって生成し、文書画像に合成してプリント出力する技術がある。このコピー牽制パターンは、均一濃度の背景中に、「複写禁止」等の文字列を潜像として埋め込んだパターン画像である。
【0005】
潜像文字領域と背景領域は、異なるパターンで構成されるが、両方の領域の平均濃度が同じになるようにパターンが構成されているため、潜像文字が目立たなくなっている。潜像文字領域は、複写機でコピー再現される比較的大きなドットパターンが比較的粗く配列されたパターンとなっており、背景領域は、複写機でコピー再現されない比較的小さいなドットパターンが比較的密に配置されたパターンとなっている。このパターン画像を文書画像の背景全面に合成してプリント出力した場合、背景全面が均一色・均一濃度となって潜像文字は目立たない。
【0006】
但し、このプリント出力された画像を複写機でコピーすると、潜像文字領域のドットパターンはコピー再現されるが、背景領域のドットパターンはコピー再現されないので、背景部分だけが白くなり、結果として、コピー出力される文書画像の背景に「複写禁止」等の文字が浮かび上がることになり、不正に複写する行為に対して心理的な抑止になると共に、オリジナルとコピー物とを区別することを可能とする。
【0007】
【特許文献1】
特開2001−197297号公報
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、文書画像にコピー牽制パターンを合成してプリント出力する従来技術では、コピー牽制パターンを構成するドットパターンと、機械識別番号を表すコードを構成する微小ドットパターンが重なってしまい、機械識別番号の読み出しが不可能になる場合がある、という課題がある。
【0008】
そこで、本発明は上記従来技術の問題点を解決し、文書画像に背景画像を合成する場合でも、不正コピーや情報漏洩の防止効果を保ちつつ、所定のコードを読み出すことができる画像処理装置、画像処理方法、及び画像処理プログラムを提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために、請求項1記載の画像処理装置は、文書データに合成される背景パターンを生成する画像処理装置において、プリント出力を行った機器を特定するための追跡コードを生成する追跡コード生成部と、前記追跡コード生成部によって生成される前記追跡コードと重ならないように、複写時に再現される第1のパターンが配置される第1領域と、複写時に再現されない第2のパターンが配置される第2領域とを含む背景パターンを生成する手段と、を有し、前記手段は、前記第2領域中、前記追跡コードを構成するパターンの周辺領域を白画素に置き換えるマスク部を有することを特徴とする。
【0010】
上記請求項1の発明によれば、前記手段は、機械識別番号等を表す追跡コードを構成するパターンと重ならないように、背景パターンを生成するため、プリント出力された画像から機械識別番号等を確実に読み出すことができる。また、第2領域中(図6の潜像文字部部分)、追跡コードを構成するパターン(例えば、微小ドット)の周辺の誤差拡散パターンは、マスク(白抜き)されているので、追跡コードを構成するパターンと誤差拡散パターンは重なることがない。従って、プリント出力された画像から機械識別番号等を確実に読み出すことができる。
【0011】
また、請求項2記載の画像処理装置は、請求項1記載の画像処理装置において、前記手段は、前記第1のパターンを、前記追跡コードを構成するパターンと同一方向に、前記追跡コードを構成するパターンの間隔が前記第1のパターンの間隔に対して倍数の関係となるように生成することを特徴とする。
【0012】
上記請求項2の発明によれば、追跡コードを構成するパターンと第1のパターン(後述する図7のディザパターン)は、同一方向に並ぶようにかつ、追跡コード構成するパターンの間隔は、第1のパターンの間隔の倍数の関係となるように生成されるので、画像全面において、第1のパターンと追跡コードを構成するパターンは重なることがない。従って、プリント出力された画像から機械識別番号等を確実に読み出すことができる。
【0014】
請求項3記載の画像処理装置は、請求項1又は2記載の画像処理装置において、前記手段は、所定の情報から二次元状に配列した二次元コードを生成し、生成した二次元コードを繰り返し配置して前記第1領域を生成することを特徴とする。請求項記載の発明によれば、第1領域は、二次元状に配置した二次元コードを繰り返し配置して構成されるので、文書画像に、画像処理装置に複写指示をしたクライアント装置のIP(Internet Protocol)アドレス、ログインしたユーザー名、文書ファイルのファイル名などをデジタル情報として埋め込むことができる。
【0015】
請求項3記載の画像処理装置は、請求項1から3のいずれか一項記載の画像処理装置において、前記手段は、前記追跡コードと重ならないように、前記第1領域と前記第2領域上に連続的なカモフラージュ模様を合成するカモフラージュ合成部を有することを特徴とする。請求項5記載の発明によれば、コピー牽制パターンにカモフラージュ模様をつけることで、コピー牽制パターンに含まれる文字列をより見えづらくすることができる。
【0016】
請求項記載の画像処理装置は、請求項記載の画像処理装置において、前記カモフラージュ合成部は、前記追跡コードと同一方向に、追跡コードを構成するパターンの間隔のN分の1倍の間隔で白画素が含まれるように前記カモフラージュ模様を合成することを特徴とする。請求項記載の発明によれば、カモフラージュ模様と追跡コードとが重なることはない。
【0017】
請求項記載の画像処理装置は、請求項4又は5記載の画像処理装置において、前記カモフラージュ合成部は、前記追跡コードを構成するパターンよりも大きい領域の白画素が含まれるように前記カモフラージュ模様を合成することを特徴としている。請求項記載の発明によれば、追跡コードを構成するパターンがカモフラージュ模様でマスクされてしまうことを防ぐことができる。
【0018】
請求項記載の画像処理装置は、請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置において、更に、前記手段が生成する背景パターンと重ならないように、前記追跡コードを合成する追跡コード合成部を有することを特徴とする。請求項記載の発明によれば、背景パターンと重ならないように追跡コードを合成するようにしたので、背景パターンと追跡コードを構成するパターンは重なることがなく、プリント出力された画像から機械識別番号等を確実に読み出すことができる。
【0019】
請求項記載の画像処理装置は、請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置において、前記追跡コード生成部は、前記第1のパターンと同一方向に前記第1パターンの間隔に対して倍数の関係にある間隔で前記追跡コードを生成することを特徴とする。請求項記載の発明によれば、追跡コードを構成するパターンと第1のパターンは、同一方向に並ぶようにかつ、追跡コード構成するパターンの間隔は、第1のパターンの間隔の倍数の関係となるように生成されるので、画像全面において、第1のパターンと追跡コードを構成するパターンは重なることがない。従って、プリント出力された画像から機械識別番号等を確実に読み出すことができる。
【0020】
請求項記載の画像処理装置は、請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置において、前記追跡コード生成部は、前記カモフラージュ模様に含まれる少なくとも1つの白画素の位置に前記追跡コードを構成するパターンが合成されるように前記追跡コードを生成することを特徴とする。請求項記載の発明によれば、カモフラージュ模様の白画素の位置に追跡コードを構成するパターンが合成されるので、画像全面において、カモフラージュ模様と追跡コードを構成するパターンは重なることがない。このため、プリント出力された画像から機械識別番号等を確実に読み出すことができる。
【0021】
請求項10記載の画像処理装置は、請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置において、前記画像処理装置は更に、入力される文書データに前記手段で生成される背景パターンを合成するパターン合成部を有し、前記コード合成部は、入力された前記文書画像のイエロー成分に前記追跡コードを合成し、前記手段は、入力された前記文書画像のイエロー成分以上の色成分に背景パターンを合成することを特徴としている。請求項10記載の発明によれば、追跡コードは、イエロー色で付加され、コピー牽制パターンは、イエロー成分以外の例えば、ブラック色、マゼンタ色、又はサイアン色で付加されるので、コピー牽制パターンの背景中から、追跡コードを構成するパターンを確実に識別することが可能となるため、追跡コードを確実に読み出すことができる。
【0022】
請求項11記載の画像処理装置は、請求項1から10のいずれか一項記載の画像処理装置において、前記画像処理装置は更に、原稿を光学的に読み取る読み取り部と、該読み取り部が出力する入力画像と前記背景パターンとを合成するパターン合成部とを有することを特徴とする。
【0023】
請求項12記載の画像処理装置は、請求項1から11のいずれか一項記載の画像処理装置において、更に、入力画像に前記背景パターンを合成するかどうかを選択する手段を有することを特徴とする。
【0024】
請求項1記載の画像処理方法は、文書データに合成される背景パターンを生成する画像生成方法において、プリント出力を行った機器を特定するための追跡コードを生成する第1の段階と、前記第1の段階によって生成される前記追跡コードと重ならないように、複写時際に再現される第1のパターンが配置される第1領域と、複写時に再現されない第2のパターンが配置される第2領域とを含む背景パターンを生成する第2の段階とを有し前記第2の段階は、前記第2領域中、前記追跡コードを構成するパターンの周辺領域を白画素に置き換えるマスク処理を行うことを特徴とする。
【0025】
請求項14記載の画像処理装置は、請求項13記載の画像処理方法において、前記第2の段階は、前記第1のパターンを、前記追跡コードを構成するパターンと同一方向に、前記追跡コードを構成するパターンの間隔が前記第1のパターンの間隔に対して倍数の関係にあるように生成することを特徴とする。
【0026】
請求項15記載の画像処理方法は、請求項13又は14記載の画像処理方法において、前記第2の段階は、前記追跡コードと重ならないように、前記第1領域と前記第2領域上に連続的なカモフラージュ模様を合成する段階を含むことを特徴とする。
【0027】
請求項16記載の画像処理方法は、請求項13から15のいずれか一項記載の画像処理方法において、前記第2の段階は、所定の情報から二次元状に配列した二次元コードを生成し、生成した二次元コードを繰り返し配置して前記第1領域を生成する段階を含むことを特徴とする。
【0028】
請求項17記載の画像処理プログラムは、文書データに合成される背景パターンを生成するためにコンピュータを、プリント出力を行った機器を特定するための追跡コードを生成する第1の手段、前記第1の手段によって生成される前記追跡コードと重ならないように、複写時際に再現される第1のパターンが配置される第1領域と、複写時に再現されない第2のパターンが配置される第2領域とを含む背景パターンを生成する第2の手段として機能させるための画像処理プログラムであって、前記第2の手段は、前記第2領域中、前記追跡コードを構成するパターンの周辺領域を白画素に置き換えるマスク部を有することを特徴とする
【0029】
請求項18記載の画像処理プログラムは、請求項17記載の画像処理プログラムにおいて、前記第2の手段は、前記第1のパターンを、前記追跡コードを構成するパターンと同一方向に、前記追跡コードを構成するパターンの間隔が前記第1のパターンの間隔に対して倍数の関係にあるように生成することを特徴とする。
【0030】
請求項19記載の画像処理プログラムは、請求項17又は18記載の画像処理プログラムにおいて、前記第2の手段は、前記追跡コードと重ならないように、前記第1領域と前記第2領域上に連続的なカモフラージュ模様を合成する手段を含むことを特徴する。
【0031】
【発明の実施の形態】
(第1の実施の形態)
図1は、本実施の形態に係る画像処理システムを示している。図1に示すように、画像処理システム100は、パーソナルコンピュータで構成されたクライアント装置1と、プリント機能及びコピー機能を持ったフルカラー複合機2とが、インターネット等のネットワーク3に接続されている。複合機2は、画像形成装置に相当する。なお、後述する本発明の第5の実施形態では、クライアント装置1が本発明の画像処理装置に相当する。
【0032】
次に、複合機2の内部構成について説明する。図2は、複合機の内部構成を説明するための図である。図2に示すように、複合機2は、ネットワークインターフェース(以下、ネットワークI/F)4と、制御部5と、画像読み取り部6と、画像処理部7と、画像形成部8と、コントロールパネル9とを有する。
【0033】
ネットワークI/F4は、ネットワーク3を通してクライアント装置1からプリント記述言語(PDL)で記述されたプリントデータ(以下、PDLデータ)の受信を行うとともに、その他のネットワーク接続機器との通信を行う。制御部5は、複合機2全体の制御を行う。画像読み取り部6は、原稿を光学的に読み取り、読み取った画像を色変換処理部12に送出する。画像処理部7は、入力された画像に対して所定の処理を行い、処理した画像を形成部8に送出する。画像形成部8は、画像処理部7からのフルカラー画像を用紙上に印字出力する。コントロールパネル9は、ユーザーへの情報表示とキー入力を行う。
【0034】
また、画像処理部7は、文書画像生成部10と、ページバッファ11と、色変換処理部12と、スクリーン処理部13と、コピー牽制パターン生成部14と、ページバッファ15と、パターン合成部16と、追跡コード生成部17と、コード合成部18とを有する。
【0035】
文書画像生成部10は、制御部5から受け取ったPDLデータをデコンポーズして文書画像の生成を行い、生成した文書画像をページバッファ11へ送出する。ページバッファ11は、文書画像処理部10で生成された文書画像データを一旦格納する。色変換処理部12は、画像読み取り部6で読み取った画像をCMYK(Cyan、Magenta、Yellow、Black)色空間へ変換し、ページバッファ11に出力する。スクリーン処理部13は、ページバッファ11からの文書データをスクリーン処理して、2値画像に変換し、変換した2値画像をパターン合成部16へ出力する。
【0036】
また、コピー牽制パターン生成部14は、追跡コード生成部17からの追跡コードを参照しつつ、コピー牽制パターン画像を生成し、生成したコピー牽制パターン画像をページバッファ13に送出する。このコピー牽制パターン生成部14は、追跡コード生成部17によって生成される追跡コードと重ならないように、複写時に再現される第1のパターンが配置される第1領域と、複写時に再現されない第2のパターンが配置される第2領域とを含む背景パターンを生成する。
【0037】
ページバッファ15は、コピー牽制パターン生成部14によって生成された文書画像データを一旦格納する。パターン合成部16は、スクリーン処理部13から出力された画像データの背景全面に、ページバッファ15に格納されたコピー牽制パターン画像データを合成する。
【0038】
追跡コード生成部18は、機械識別番号や日時情報を符号化し、微小ドットの配列によるコードを生成する。コード合成部18は、パターン合成部16でパターン合成された画像データの背景に、追跡コード生成部17で生成された追跡コードを繰り返し合成する。
【0039】
次に、図3を用いて、コピー牽制パターン生成部14について説明する。図3は、コピー牽制パターン生成部14を説明するための図である。図4は、コピー牽制パターン生成部14で生成されるコピー牽制パターン画像を説明するための図である。
【0040】
まず、図4を用いて、コピー牽制パターン画像について説明する。図4(A)は、コピー牽制パターン画像の全体を示す図である。この画像データは、1ビット/画素の2値モノクロ画像である。図4中の「COPY」の文字は、潜像文字であり、実際には、背景濃度と同一の濃度としてあるため、図のようにはっきり見えないが、説明のために見えるように描いてある。この潜像文字の一部(矩形で囲った領域)を拡大したものが図4(C)である。
【0041】
図4(c)に示すように、潜像文字の内部は、比較的細かいドットがランダムに密に配置されたパターンで構成されており、潜像文字の外部は、比較的大きなドットパターンが比較的粗く配置されて構成されている。潜像文字内外で構成しているパターンは異なるが、用紙上にプリント出力した際の潜像文字内外の平均濃度(単位面積当りの黒画素面積)は、同一になるようになっており、人間の目には、全面均一のグレイ背景に見える。
【0042】
この画像がプリント出力された原稿を複写機でコピーすると、潜像文字外部の比較的大きなドットは忠実にコピー再現されるが、潜像文字内部の比較的細かいドットは複写機では忠実にコピー再現できないため、結果として、コピー出力上には潜像文字の外部(背景部)のみが再現され、潜像文字部分は、白く抜け、結果として、図4(B)のような画像となる。
【0043】
なお、実際に用紙にプリント出力されるのは、図4(A)に示すパターン画像に文書画像が合成された画像となるが、ここでは、説明しやすいように、文書画像は文字や図形を一切含まない真っ白の文字画像であった場合の例を示している。
【0044】
次に、図3を用いて、コピー牽制パターン生成部14の内部構成について説明する。図3に示すように、コピー牽制パターン生成部14は、潜像生成部141と、背景画像生成部142と、ディザ処理部143と、階調補正部144と、誤差拡散処理部145と、マスク部146と、選択合成部147とを有する。また、コピー牽制パターン生成部14には、制御部5から潜像文字列が潜像生成部141へ入力され、又は階調値が背景画像生成部142へ入力されている。また、追跡コード生成部17からディザ処理部143及びマスク部146へ追跡コードが入力されている。
【0045】
ここで、追跡コードについて説明する。図5は、追跡コードを説明するための図である。図5に示すように、追跡コードは、微小ドットを等間隔で二次元状に配置したコードである。二次元状の格子位置のドットの有無によって、プリント出力を行った複合機の機械識別番号、プリント出力日時等の情報を符号化したコードになっている。各ドットのサイズは、2画素×1画素であり、ドットの間の間隔は、縦方向横方向とも24画素間隔となっている。
【0046】
また、追跡コードを付加することによる画質劣化を最小限に抑えるために、微小ドットは、人間の目に見え難いイエロー成分のみに付加される。このコードがプリント出力された文書画像の全面に繰り返し埋め込まれている。このコードは、プリント出力される全ての画像に付加されるようになっている。そのため、万が一、紙幣へ有価証券等のコピーが禁じられた画像を不正にプリント出力された場合に、そのプリント出力された画像に付加された追跡コードを読み取り解読することによって、いつ、どの機械で出力されたものかを割り出し、不正なプリント出力を行ったユーザーを絞り込めるようになっている。
【0047】
図3に戻って、潜像生成部141は、制御部5から入力された潜像文字列を内部の潜像画像メモリ(図示せず)中に描画して、2値の潜像画像を生成し、生成した潜像画像を選択合成部147へ出力する。ここで、潜像画像は、プリンタ解像度に一致した2値画像データである。
【0048】
背景画像生成部142は、制御部5からの階調値に基づき、プリンタ解像度に一致した多値グレイスケールの背景画像を生成し、生成した多値グレイスケールの背景画像をディザ処理部143、階調補正部144へ送出する。背景画像生成部142で生成される背景画像の全画素値は、制御部5から背景画像生成部142へ入力されている階調値になっている。すなわち、画像全面均一の画像となっている。
【0049】
ディザ処理部143は、背景画像生成部142から入力された背景画像に対してディザ処理を行い、ディザ処理された2値画像として選択合成部147へ出力する。ここで、ディザ処理部143は、コード合成部18から入力される追跡コードを参照して、追跡コードの微小ビットと、生成されるディザドットが重ならないようにディザ画像の生成を行う。
【0050】
生成されるディザドットの方向が、追跡コードのドットパターンの並びと同じ方向になるようにディザ画像を生成する(図7参照)。本実施の形態では、追跡コードが画像の水平方向垂直方向に格子状に配列され、微小ドットの間隔は、縦横方向とも24画素である。よって、ディザドットが画像の水平方向垂直方向に並び、ディザドットの間隔を24画素の2分の1である12画素としている。プリンタ解像度が600dpiの場合、ディザ処理部143で生成されるディザ画像は、スクリーン線数50線、スクリーン角度0度の網点画像となる。また、ディザ処理部143は、追跡コードの微小ドットが、隣接する4つのディザドットの中央付近に位置するように調整してディザ画像を生成する。このようにして生成されたディザ画像は、選択合成部147へ出力される。
【0051】
階調補正部144は、背景画像生成部142から入力された背景画像に対して、用紙上で誤差拡散画像とディザ画像の再現濃度が同一になるように予め設定されたトーンカーブに従って階調補正を行い、階調補正後の画像を誤差拡散処理部145へ出力する(図6参照)。誤差拡散処理部145は、入力された画像に対して誤差拡散処理を行い、2値画像としてマスク部146へ出力する。
【0052】
マスク部146は、コード合成部18から入力され追跡コードを参照して、追跡コードの微小ドットの位置の周辺3画素以内の領域を強制的に白画素に置き換える。すなわち、追跡コードの微小ドットの周辺領域を白抜きした誤差拡散画像を生成する。白抜きされた誤差拡散画像は、選択合成部147へ出力される。
【0053】
選択合成部147は、潜像生成部141から出力される潜像画像を参照し、ディザ処理部143から入力されているディザ画像とマスク部146から入力されている誤差拡散画像を画素単位に選択して合成する。選択合成部147では、潜像画像の画素が白画素の場合(背景部)は、ディザ画像が選択され、潜像画像の画素が黒画素の場合(潜像文字部)は、誤差拡散画像が選択される。すなわち、選択合成部147の出力画像は、潜像文字内部は、図6に示すように、孤立ドットがランダムに配置されたパターンとなり、背景部は、図7に示すように、比較的大きな網点ドットが比較的粗く配列したコピー牽制パターンとなる。このようにして生成されたコピー牽制パターンは、図2に示すページバッファ15へ格納される。
【0054】
次に、コピー牽制パターンと追跡コードの関係について図6、図7を用いて
上記で説明したように、コピー牽制パターンの背景領域は、ディザ画像となっており、潜像文字領域は、誤差拡散画像となっており、追跡コードは、コピー牽制パターンの全面に上書き合成されている。
【0055】
ここで、背景領域のディザパターンと追跡コードの微小ビットは、図7のようになっている。追跡コードを構成する微小ビットが、ディザドットの中央に位置するようにして合成されている。微小ドットとディザドットが、ディザドットの中央に位置するようにして合成されている。
【0056】
また、図7に示すように、微小ドットとディザドットは、同一方向に並んでいる。微小ドットの間隔は、24画素間隔であり、ディザドットの間隔は、12画素間隔である。すなわち、微小ドットの間隔は、ディザドットの間隔の倍数となっているので、画像全面においてディザドットと微小ドットは絶対に重なることがない。また、ディザドットは、ブラック色、マゼンタ色、またはサイアン色であり、微小ドットは、イエロー色で付加されているので、コピー牽制パターンの背景中から、微小パターンを確実に識別することが可能であり、追跡コードを確実に読み出すことができるようになっている。
【0057】
図6は、潜像領域の誤差拡散パターンと追跡コードの微小ドットの関係を示している。微小ドットの周辺の誤差拡散パターンは、マスク(白抜き)されているので、微小ドットと誤差拡散パターンは、重なることがない。また、微小ドットは、イエロー色のドットで付加されおり、一方、誤差拡散画像のドットは、ブラック色、マゼンタ色、又はサイアン色で付加されているので、微小ドットを誤差拡散画像中から確実に識別することが可能であり、追跡コードを確実に読み出すことができるようになっている。
【0058】
次に、プリント動作について説明する。クライアント装置1から文書データのプリントを行う際の動作は次のようになる。図1に示すように、まず、ユーザーがクライアント装置1から文書のプリント指示を行う。その際、プリンタドライバが表示するメニュー画像上で、プリントする文書の背景にコピー牽制パターンを付加するか否か、付加する場合には、潜像文字として埋め込む文字列の設定、コピー牽制パターンの色の設定、コピー牽制パターンの濃度(階調値)の設定を行う。これらの設定を行った後、プリンタドライバは文書データ(アプリケーションデータ)を、PDLデータへ変換し、コピー牽制パターンの設定情報をPDLデータのヘッダー部へ付加した後、ネットワーク3を経由して複合機2へ送信する。
【0059】
図2に示すように、ネットワークI/F4で受信されたPDLデータは、制御部5内部のメモリ(図示せず)に一旦格納される。制御部5は、メモリに格納されたPDLデータをチェックし、コピー牽制パターン設定情報が付加されているかを調べる。もし、コピー牽制パターン設定情報が付加されていれば、画像処理装置1の動作モードをコピー牽制パターン合成モードに設定し、さらにコピー牽制パターン設定情報に含まれている潜像文字列情報及び階調値情報を取り出して、画像処理部7のコピー牽制パターン生成部14へ設定する。
【0060】
一方、コピー牽制パターン設定情報が付加されていない場合、画像処理装置の動作モードは、通常動作モードに設定される。通常動作モードでは、以下で説明するコピー牽制パターンの生成と合成処理は行われない。画像処理部7は、制御部5内部のメモリからPDLデータを読み出し、文書画像生成部10へ入力する。文書画像生成部10は、PDLデータのデコンポーズを行って文書画像を生成し、ページバッファ11へ出力して格納する。ここで、生成される文書画像の解像度はプリンタ解像度に一致したブラック、サイアン、マゼンタ、イエローの4成分からなるフルカラー画像データである。
【0061】
その動作と並行して、図3に示すように、コピー牽制パターン生成部14には、制御部5から潜像文字列が潜像生成部141へ入力される。潜像生成部141は、制御部5から入力された潜像文字列を内部の潜像画像メモリ(図示せず)中に描画して、2値の潜像画像を生成し、生成した潜像画像を選択合成部147へ出力する。背景画像生成部142は、制御部5からの階調値に基づき、プリンタ解像度に一致した多値グレイスケールの背景画像を生成し、生成した多値グレイスケールの背景画像をディザ処理部143、階調補正部144へ送出する。
【0062】
ディザ処理部143は、背景画像生成部142から入力された背景画像に対してディザ処理を行い、ディザ処理された2値画像として選択合成部147へ出力する。ここで、ディザ処理部143は、コード合成部18から入力される追跡コードを参照して、追跡コードの微小ビットと、生成されるディザドットが重ならないようにディザ画像の生成を行う。
【0063】
階調補正部144は、背景画像生成部142から入力された背景画像に対して、用紙上で誤差拡散画像とディザ画像の再現濃度が同一になるように予め設定されたトーンカーブに従って階調補正を行い、階調補正後の画像を誤差拡散処理部145へ出力する。誤差拡散処理部145は、入力された画像に対して誤差拡散処理を行い、2値画像としてマスク部146へ出力する。マスク部146は、コード合成部18から入力され追跡コードを参照して、追跡コードの微小ドットの位置の周辺3画素以内の領域を強制的に白画素に置き換え、選択合成部147へ出力する。
【0064】
選択合成部147は、潜像生成部141から出力される潜像画像を参照し、ディザ処理部143から入力されているディザ画像とマスク部146から入力されている誤差拡散画像を画素単位に選択して合成する。選択合成部147の出力画像は、潜像文字内部は、孤立ドットがランダムに配置されたパターンとなり、背景部は、比較的大きな網点ドットが比較的粗く配列したコピー牽制パターンとなる。このようにして生成されたコピー牽制パターンは、図2に示すページバッファ15へ格納される。
【0065】
次に、文書画像、コピー牽制パターン画像の生成が終わった後、画像出力動作が行われる。ページバッファ11に格納されている文書画像データが、ブラック、サイアン、マゼンタ、イエローの順に面順次で1色成分毎に読み出され、スクリーン処理部13でスクリーン処理された2値画像に変換され、パターン合成部16で画像データにコピー牽制パターンが合成され、コード合成部18で追跡コードが合成されて、画像形成部8へ出力される。
【0066】
画像形成部8では、1色成分毎に画像生成が行われ、フルカラー画像のプリント処理が行われる。ここで、パターン合成部16では、ブラック、サイアン、マゼンタのうちの予め設定された色成分の出力時にのみ、スクリーン処理された2値の文書画像データと、2値のコピー牽制パターン画像をOR演算によって合成処理を行う。他の色成分の出力時には、コード合成部18では何も処理を行わず、入力された画像をそのまま出力する。また、コード合成部18は、イエロー成分の出力時にのみ、追跡コードの合成処理を行う。他の色成分の出力時には、コード合成部18では何も処理を行わず、入力された画像をそのまま出力する。
【0067】
(第2の実施の形態)
次に、本発明による第2の実施の形態について説明する。第1の実施の形態では、クライアント装置1から受信した画像をプリント出力する際に、コピー牽制パターンと追跡コードを合成する実施形態であったが、本実施形態では、画像読み取り部6から原稿を読み取ってコピー出力を行う際にコピー牽制パターンと追跡コードを合成する実施形態である。複合機2の内部構成は、第1の実施形態と同じであるため、図2を参照しつつ、動作を説明する。また、複合機2のコントロールパネル9は、通常コピーモードの設定の他に、コピー牽制パターンを付加する動作モードを選択できるようになっている。
【0068】
まず、ユーザーは、コントロールパネル9を操作してコピー牽制パターンを付加するモードに設定する。その際に、コントロールパネル9には、潜像文字列の設定画面、コピー牽制パターンの濃度(階調値)の設定画面、コピー牽制パターンの色の設定画面が表示され、ユーザーはそれぞれの設定を行う。設定が行われると、コピー牽制パターン動作モードに入る。コントローラパネル9から設定された、潜像文字列、階調値が、制御部5によってコピー牽制パターン生成部14へ設定される。また、コピー牽制パターンの合成色がパターン合成部16に設定される。
【0069】
コピー牽制パターン生成部14は、第1の実施形態と同様の動作を行ってコピー牽制パターン画像を生成し、ページバッファ2へ格納する。
すなわち、潜像生成部141は、制御部5から入力された潜像文字列を内部の潜像画像メモリ(図示せず)中に描画して、2値の潜像画像を生成し、生成した潜像画像を選択合成部147へ出力する。また、背景画像生成部142は、制御部5からの階調値に基づき、プリンタ解像度に一致した多値グレイスケールの背景画像を生成し、生成した多値グレイスケールの背景画像をディザ処理部143、階調補正部144へ送出する。
【0070】
ディザ処理部143は、背景画像生成部142から入力された背景画像に対してディザ処理を行い、ディザ処理された2値画像として選択合成部147へ出力する。ここで、ディザ処理部143は、コード合成部18から入力される追跡コードを参照して、追跡コードの微小ビットと、生成されるディザドットが重ならないようにディザ画像の生成を行う。
【0071】
階調補正部144は、背景画像生成部142から入力された背景画像に対して、用紙上で誤差拡散画像とディザ画像の再現濃度が同一になるように予め設定されたトーンカーブに従って階調補正を行い、階調補正後の画像を誤差拡散処理部145へ出力する。誤差拡散処理部145は、入力された画像に対して誤差拡散処理を行い、2値画像としてマスク部146へ出力する。マスク部146は、コード合成部18から入力され追跡コードを参照して、追跡コードの微小ドットの位置の周辺3画素以内の領域を強制的に白画素に置き換え、選択合成部147へ出力する。
【0072】
選択合成部147は、潜像生成部141から出力される潜像画像を参照し、ディザ処理部143から入力されているディザ画像とマスク部146から入力されている誤差拡散画像を画素単位に選択して合成する。選択合成部147の出力画像は、潜像文字内部は、孤立ドットがランダムに配置されたパターンとなり、背景部は、比較的大きな網点ドットが比較的粗く配列したコピー牽制パターンとなる。このようにして生成されたコピー牽制パターンは、図2に示すページバッファ15へ格納される。
【0073】
コピー牽制パターンの生成が完了すると、コピー動作の準備が完了する。ユーザーは、画像読み取り部6のプラテン上に原稿を置いて、コピー開始ボタン(図示省略)を押すと、コピー動作が開始される。画像読み取り部6によって原稿の読み取りが行われ、色変換処理部12において、CMYK色空間へ変換されてページバッファ1へ格納される。ページバッファ11からは、ブラック、サイアン、マゼンタ、イエローの順に面順次で1色成分毎に読み出され、スクリーン処理部13でスクリーン処理された2値画像に変換され、パターン合成部16でコピー牽制パターンが合成され、コード合成部18で追跡コードを合成して、画像形成部8へ出力される。
【0074】
画像形成部8では、1色成分毎に画像生成が行われ、フルカラー画像のプリント処理が行われる。ここで、パターン合成部では、ブラック、サイアン、マゼンタのうちの予め設定された1成分の出力時にのみ、スクリーン処理された、2値の文書画像データと2値のコピー牽制パターン画像をOR演算によって合成処理を行う。他の色成分の出力時には、コード合成部18では何も処理を行わず、入力された画像をそのまま出力する。また、コード合成部18は、イエロー成分の出力時にのみ、追跡コードの合成処理を行う。他の色成分の出力時には、コード合成部18では何も処理を行わず、入力された画像をそのまま出力する。
【0075】
(第3の実施の形態)
次に、本発明による第3の実施の形態について説明する。第1の実施の形態及び第2の実施の形態は、文書画像の背景にコピーすると文字が浮き出るコピー牽制パターンを合成するように構成されていたが、本実施の形態では、コピー牽制パターンの背景領域を2種類の斜線パターンで構成された二次元コードとすることで、第1の実施形態と同様にコピーすると文字が浮き出ることができるようにすることができ、かつ、任意のデジタル情報を埋め込めるようになる。
【0076】
第1の実施形態及び第2の実施形態とは、プリント時の動作が異なる。
また、コピー牽制パターン生成部の内部構成が、図3で示したコピー牽制パターン生成部14とは異なる。また、図8は、このコピー牽制パターン生成部によって生成されるコピー牽制パターン画像を説明するための図である。図9は、本実施の形態に係るコピー牽制パターン生成部を説明するための図である。
【0077】
まず、図8を用いて、本実施形態によるコピー牽制パターン画像について説明する。図8(A)は、コピー牽制パターン画像の全体を示す図である。この画像データは、1ビット/画素の2値モノクロ画像である。図中の「COPY」の文字は、潜像文字であり、実際には背景濃度と同一の濃度としてあるため、図のようにはっきり見えないが、説明のために見えるように描いてある。図8(C)は、この潜像文字の一部(矩形で囲った領域)を拡大したものである。
【0078】
図8(C)に示すように、潜像文字の内部は、比較的細かいドットがランダムに密に配置されたパターンで構成されており、潜像文字の外部は、比較的大きな2種類の傾斜パターンが比較的粗く配置されて構成されている。潜像文字の内外で構成しているパターンは異なるが、用紙上にプリント出力した際の潜像文字内外の平均濃度(単位面積当りの黒画素面積)は同一になるようになっており、人間の目には全面均一のグレイ背景に見える。
【0079】
この画像がプリント出力された原稿を複写機でコピーすると、潜像文字外部の比較的大きな傾斜パターンは、忠実にコピー再現されるが、潜像文字内部の比較的細かいドットは複写機では忠実にコピー再現されないため、結果として、コピー出力上には、潜像文字の外部(背景部)のみが再現され、潜像文字部は白く抜け、結果として図8(B)のような画像となる。実際に用紙にプリント出力されるのは、図8(A)に示すパターン画像に文書画像が合成された画像となるが、ここでは、説明がしやすいように、文書画像は文字や図形を一切含まない真っ白の文字画像であった場合の例を示している。また、コピー牽制パターンの背景部は、2種類の斜線パターンがそれぞれビット0、1を表現した二次元コードとなっており、二次元コードとしてデジタル情報が埋め込まれている。
【0080】
次に、図2、図9を用いて、コピー牽制パターン生成部について説明する。図9に示すように、コピー牽制パターン生成部14Aは、潜像生成部21と、符号化部22と、パターン格納部23と、パターン選択部24と、画像シフト部25とを有する。また、コピー牽制パターン生成部14Aには、制御部5から潜像文字列、付加情報が入力されており、追跡コード生成部17からは追跡コードが入力されている。ここで、付加情報には、クライアント装置のIPアドレス、プリント出力を行ったユーザー名、プリント出力を行う文書ファイルのファイル名が含まれている。
【0081】
潜像生成部21は、制御部5から入力されてきた潜像文字列を内部の潜像画像メモリ(図示省略)中に描画して、潜像画像を生成し、生成した潜像画像をパターン選択部24へ出力する。ここで、潜像画像は、プリンタ解像度の12分の1の解像度で描画される。プリンタ解像度が600dpiの場合、潜像画像は50dpiの解像度で描画される。符号化部22は、制御部5から入力された付加情報を誤り訂正符号化し、ビット列を二次元のコードとして並べ替えたコードとして生成し、生成した二次元コードを解像度50dpiの画像全面に繰り返してパターン選択部24へ出力する。
【0082】
パターン格納部23には、例えば、図10(A)に示す右下がりの斜線パターン0、図10(B)に示す左下がりの斜線パターン1、図10(C)に示すドットパターン2の3種類のパターンが格納されている。パターン選択部24は、パターン格納部23に格納された3種類のパターンで構成されたパターン画像を生成する。
【0083】
パターン選択部24は、符号化部22から入力される二次元コードの各ビットの値、及び潜像生成部21から入力される潜像画像の各画素の画素値に応じて、パターン格納部23に格納されている3つのパターンのうち1つを選択し、そのパターンを画像データとして出力する。パターン選択部24は、潜像画像の画素値が黒の場合には、図10(C)のパターン2を選択し、潜像画像の画素値が白の場合には、コードのビット値が0の場合に、図10(A)のパターン0を選択し、コードのビット値が1の場合には、図10(B)のパターン1を選択する。
【0084】
結果として、潜像画像の1画素が、12画素×12画素の大きさのパターン画像に置き換えられた画像データが出力される。1つのパターンの大きさは、12画素×12画素であるので、パターン選択部24から出力される画素の解像度は50dpiの12倍、すなわち、600dpiとなる。また、この出力画像は、潜像文字部分が孤立ドットのパターンとなり、背景部分に、2種類の傾斜パターンでビット値を表現した二次元コードが全面に繰り返されたパターンとなる。そのようにして生成されたパターン画像は、画像シフト部25へ入力される。
【0085】
画像シフト部25は、追跡コードを参照し、追跡コードの微小ドットが、パターン画像の各パターンのセルの角に位置になるように、パターン画像全体をシフトさせる。このようにして生成されたコピー牽制パターンは、ページバッファ15へ格納される。
【0086】
次に、コピー牽制パターンと追跡コードの関係について、図11、図12を用いて説明する。図11は、追跡コードと潜像領域におけるコピー牽制パターンとの関係を説明するための図である。また。図12は、追跡コードと背景領域におけるコピー牽制パターンとの関係を説明するための図である。図12に示すように、コピー牽制パターンの背景領域は、2種類の傾斜パターン、潜像文字領域は、孤立ドットパターンとなっており、追跡コードは、コピー牽制パターンの全面に上書き合成されている。
【0087】
背景領域の傾斜パターンと追跡コードの微小ドットは、図12のようになっている。追跡コードを構成する微小ドットが、傾斜パターンの中央に位置するようにして合成されている。また、図12に示すように、微小ドットと傾斜パターンは同一方向に並んでいる。また、微小ドットの間隔は、24画素間隔であり、背景パターンの間隔は、12画素間隔である。すなわち、微小ドットの間隔は、傾斜パターンの間隔の倍数となっているので、画像全面において傾斜パターンと微小ドットは絶対に重なることがない。
【0088】
また、傾斜パターンは、ブラック色、マゼンタ色、またはサイアン色であり、微小ドットは、イエロー色で追加されているので、コピー牽制パターンの背景中から、微小パターンを確実に識別することが可能であり、追跡コードを確実に読み出すことができるようになっている。
【0089】
また、図11に示すように、▲1▼〜▲4▼は、12画素×12画素のセルを示す。また、追跡コードを構成する微小ドットは、セル▲1▼の右上コーナー、及びセル▲2▼の左上コーナーに位置している。孤立ドットパターンは、12画素×12画素のセル▲1▼〜▲4▼の中央部に配置されており、セルの4隅部分には、ドットが配置されていないパターンとなっている。このように、孤立ドットパターンは、セル▲1▼〜▲4▼の中央部に配置されているため、セル▲1▼〜▲4▼の外周部分には、孤立ドットパターンは配置されない。このため、潜像領域は、複数の孤立ドットパターンのセルが並べられており、セルの4隅部分は、白抜けとなっているので、孤立ドットパターンと誤差拡散パターンは重なることがない。
【0090】
また、微小ドットは、イエロー色のドットで付加されており、一方、孤立ドットパターンは、ブラック色、マゼンタ色、またはサイアン色で付加されているので、微小ドットを確実に識別することが可能であり、追跡コードを確実に読み出すことができるようになっている。
【0091】
次に、本実施の形態の動作について説明する。クライアント装置1から文書データのプリントを行う際の動作は次のようになる。まず、ユーザーがクライアント装置1から文書のプリント指示を行う。その際、プリンタドライバが表示するメニュー画面上で、プリントする文書の背景にコピー牽制パターンを付加するか否か、付加する場合には、潜像文字として埋め込む文字列の設定、コピー牽制パターンの色の設定を行う。
【0092】
これらの設定を行った後、プリンタドライバは、文書データ(アプリケーションデータ)をPDLデータへ変換し、コピー牽制パターンの設定情報をPDLデータのヘッダー部へ付加し、さらに、クライアント装置1のIPアドレス、ログインしているユーザー名、プリント出力をしようとしている文書ファイルのファイル名を付加情報としてヘッダー部へ付加する。その後、ネットワーク3を経由して複合機2へ送信する。
【0093】
複合機2において、ネットワークI/F4でPDLデータが受信されたPDLデータは、制御部5内部のメモリ(図示省略)に一旦格納される。制御部5は、メモリに格納されたPDLデータをチャックし、コピー牽制パターン設定情報が付加されているかいないかを調べる。もしコピー牽制パターン設定情報が付加されていれば、画像処理部7の動作モードをコピー牽制パターン合成モードに設定し、さらにコピー牽制パターン設定情報に含まれている潜像文字列情報、階調値情報、及び付加情報を取り出して、画像処理部7内のコピー牽制パターン生成部14Aへ設定する。もしコピー牽制パターン設定情報が付加されていない場合、画像処理装置の動作モードは通常動作モードに設定される。通常動作モードでは、以下で説明するコピー牽制パターンの生成と合成処理は行われない。
【0094】
画像処理部7は、制御部5内部のメモリからPDLデータを読み出し、文書画像生成部10へ入力する。文書画像生成部10は、PDLデータのデコンポーズを行って文書画像を生成し、ページバッファ11へ出力して格納する。ここで、生成される文書画像の解像度はプリンタ解像度に一致したブラック、サイアン、マゼンタ、イエローの4成分からなるフルカラー画像データである。
【0095】
その動作と並行して、コピー牽制パターン生成部14Aがコピー牽制パターン画像を生成する。潜像生成部21は、制御部5から入力されてきた潜像文字列を内部の潜像画像メモリ(図示省略)中に描画して、潜像画像を生成し、生成した潜像画像をパターン選択部24へ出力する。符号化部22は、制御部5から入力された付加情報を誤り訂正符号化し、ビット列を二次元のコードとして並べ替えたコードとして生成し、生成した二次元コードを解像度50dpiの画像全面に繰り返してパターン選択部24へ出力する。パターン選択部24は、符号化部22から入力される二次元コードの各ビットの値、及び潜像生成部21から入力される潜像画像の各画素の画素値に応じて、パターン格納部23に格納されている3つのパターンのうち1つを選択し、そのパターンを画像データとして出力する。
【0096】
画像シフト部25は、追跡コードを参照し、追跡コードの微小ドットが、パターン画像の各パターンのセルの角に位置になるように、パターン画像全体をシフトさせる。このようにして生成されたコピー牽制パターンは、ページバッファ15へ格納される。
【0097】
文書画像、コピー牽制パターン画像の生成が終わった後、画像出力動作が行われる。ページバッファ11に格納されている文書画像データが、ブラック、サイアン、マゼンタ、イエローの順次で1色成分毎に読み出され、スクリーン処理部13でスクリーン処理された2値画像に変換され、パターン合成部16でコピー牽制パターンが合成され、コード合成部18で追跡コードが合成され、画像形成部8へ出力される。
【0098】
画像形成部8は、1色成分毎に画像生成が行われ、フルカラー画像のプリント処理が行われる。ここで、パターン合成部16は、ブラック、サイアン、マゼンタのうちの予め設定された色成分の出力時にのみ、スクリーン処理された2値の文書画像データと、2値のコピー牽制パターン画像をOR演算によって合成処理を行う。他の色成分の出力時には、コード合成部では、何も処理行わず、入力された画像をそのまま出力する。また、コード合成部18は、イエロー成分の出力時にのみ、追跡コードの合成処理を行う。他の色成分の出力時には、コード生成部18では、何も処理を行わず、入力された画像をそのまま出力する。
【0099】
(第4の実施の形態)
コピー牽制パターンに含まれる文字列をより見えづらくするために、コピー牽制パターンに模様をつけることがしばしば行われている。この模様のことをカモフラージュパターンという。図14は、このカモフラージュパターンの一例を示している。通常、コピー牽制パターンに、図14に示すようなカモフラージュパターンを合成すると、カモフラージュパターンの白画素部分ではコピー牽制パターンの画素が白画素となる。
【0100】
カモフラージュパターンを使用する時のコピー牽制パターン生成部の動作を、図13を用いて詳しく説明する。図13は、第4の実施の形態におけるコピー牽制パターン生成部の内部構成を示している。なお、第1の実施の形態で説明した複合機2の構成は、コピー牽制パターン生成部14を除けば同一構成であるため、図2を参照しつつ、説明する。また、本実施の形態におけるコピー牽制パターン生成部は、第1の実施の形態で説明したコピー牽制パターン14とは異なる構成でため、符号14Bを用いて説明する。
【0101】
図13に示すように、コピー牽制パターン14Bは、潜像生成部31と、背景画像生成部32と、ディザ処理部33と、階調補正部34と、誤差拡散処理部35と、選択合成部36と、カモフラージュ合成部37とを有する。また、コピー牽制パターン生成部14Bには、制御部5から潜像文字列、階調値が入力されている。
【0102】
潜像生成部31は、入力されてきた潜像文字列を内部の潜像画像メモリ(図示せず)中に描画して、2値の潜像画像を生成する。ここで潜像画像は、プリンタ解像度に一致した2値画像データである。背景画像生成部32は、プリンタ解像度に一致した多値グレイスケールの背景画像を生成する。背景画像の全画素値は、制御部5から背景画像生成部32へ入力されている階調値になっている。すなわち、画像全面均一の画像となっている。背景画像生成部32で生成された背景画像は、ディザ処理部33および階調補正部34に入力されている。
【0103】
ディザ処理部33は、入力された背景画像に対してディザ処理を行い、ディザ処理された2値画像として選択合成部36へ出力する。一方、階調補正部34は、入力された背景画像に対して、用紙上で誤差拡散画像とディザ画像の再現濃度が同一になるように予め設定されたトーンカーブに従って階調補正を行い、階調補正後の画像が誤差拡散処理部35へ入力されて誤差拡散処理された2値画像として選択合成部36へ出力される。
【0104】
選択合成部36は、潜像生成部31から出力される潜像画像を参照し、ディザ処理部33から入力されているディザ画像と誤差拡散処理部35から入力されている誤差拡散画像を画素単位に選択して合成する。選択合成部36では、図16に示すように、潜像画像の画素が白画素の場合(背景部)は、ディザ画像が選択され、潜像画像の画素が黒画素の場合(潜像文字部)は、誤差拡散画像が選択される。すなわち、選択合成部36の出力画像は、潜像文字内部が、孤立ドットがランダムに配置されたパターンとなり、背景部は、比較的大きな網点ドットが比較的粗く配列したコピー牽制パターンとなる。
【0105】
カモフラージュ合成部37は、まずカモフラージュパターンと追跡コード生成部17から入力される追跡コードの合成を行う。カモフラージュパターン内の画素のうち、追跡コードの微小ドットの位置の周辺3画素以内の領域では強制的に黒画素に置き換える。図15は、追跡コードが合成されたカモフラージュパターンの例を示している。このように、カモフラージュ合成部37は、追跡コードと同一方向に、追跡コードを構成するパターンの間隔(図15の例では24画素)のN分の1倍(Nは自然数)の間隔で黒画素が含まれるように、そして追跡コードを構成するパターンよりも大きい領域の黒画素が含まれるようにカモフラージュ模様を合成する。
【0106】
また、ディザ画像と誤差拡散画像との合成画像は、カモフラージュ合成部37に入力される。合成画像にカモフラージュを繰り返し合成していくが、このとき、カモフラージュの黒画素の部分の合成画像は、白画素とすると、最終的には追跡コードと重ならないコピー牽制パターンが生成される。図16は、図15に示すカモフラージュパターンとして生成されたコピー牽制パターンの例を示している。このコピー牽制パターンは、追跡コードと同一方向に、追跡コードを構成するパターンの間隔(図15の例では24画素)のN分の1倍(Nは自然数)の間隔で白画素が含まれるように、そして追跡コードを構成するパターンよりも大きい領域の白画素が含まれるようにカモフラージュ模様が合成されたものである。このようにして生成されたコピー牽制パターンは、ページバッファ15へ格納され、合成処理、印刷処理が行われる。
【0107】
(第5の実施の形態)
第1〜第4の実施形態は、複合機内部に組み込まれた画像処理部7でコピー牽制パターンの生成を行う実施形態であったが、本実施形態は、クライアント装置1側のプリントドライバ内部でコピー牽制パターン画像の生成と合成を行う例であり、画像処理はコンピュータプログラムとして実装されている。プリント時のパターン画像生成処理について、図17のフローチャートを用いて説明する。
【0108】
まず、ユーザーがクライアント装置1から文書のプリント指示を行う。すると、プリンタドライバ画面が表示され、プリントする文書に埋め込む付加情報の設定を行う(S1)。ここで、プリントする文書の背景にコピー牽制パターンを付加するか否か、付加する場合には、潜像文字として埋め込む文字列の設定、コピー牽制パターンの色の設定を行う。これらの設定を行った後、プリンタドライバはまず、潜像画像の生成を行う(S2)。
【0109】
次に、クライアント装置1のIPアドレス、ログインしているユーザー名、プリント出力しようとしている文書ファイルのファイル名を付加情報として取得し、符号化する(S3)。次に、符号化データ及び潜像画像を参照して、コピー牽制パターン画像を生成する(S4)。以上の処理が終わった後、プリント指定された文書データをPDLデータへ変換する(S5)。
【0110】
次に、ステップS5で生成されたPDLデータへ、ステップS4で生成されたコピー牽制パターン画像を背景画像として合成する描画命令を追加する(S4)。最後に、PDLデータを複合機2へ送信する(S7)。複合機2側では、受信したPDLデータを通常通りデコンポーズし、通常の描画命令として文書画像へコピー牽制パターン画像の合成処理が行われ、合成された画像がプリント出力される。
【0111】
なお、上記実施の形態では、文書データをPDLデータへ変換し、コピー牽制パターン画像の合成を行う描画命令を追加してプリンタに送信し、プリンタ内部で実際の画像合成処理を行わせる例について説明したが、文書データをプリンタドライバ内部で画像データへ変換し、パターン画像を合成して、合成した画像データをプリンタへ送信しそのまま出力する構成とすることも可能である。
【0112】
また、上記実施の形態では、アプリケーション上で作成した文書データをPDLデータとして複合機へ送信しプリント出力する例について説明したが、クライアント装置に接続されたスキャナから読み取った画像データをプリントする際に、上記実施の形態と同様にドライバでパターン画像を生成して合成し、プリンタへ送信して出力される構成とすることも可能である。
【0113】
また、クライアント装置1のドライバにおける各処理は、画像生成プログラムによって実行される。画像生成プログラムは、ハードウエアと協働し、ハードウエアと一体となって画像生成処理を行う。ハードウエアは、図示は省略するが、CPUと、ROMやRAM等の内部記憶装置と、FDD、HDD、CD−ROMドライバ等の外部記憶装置と、キーボードやマウス等の入力装置と、プリンタ等の出力装置と、表示装置とを有するコンピュータその他によって構成される。
【0114】
また、画像処理方法は、画像処理プログラムとして、FD、HD、CD−ROM等の記憶媒体に記憶されており、それぞれが対応する外部記憶装置に装着され、実行時に読み出されてRAMにロードされる。なお、画像処理プログラムが記憶される記憶媒体は、ROM等の半導体メモリでも良い。
【0115】
以上本発明の好ましい実施例について詳述したが、本発明は係る特定の実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された本発明の要旨の範囲内において、種々の変形・変更が可能である。
【0116】
【発明の効果】
以上詳述したところから明らかなように、本発明によれば、背景パターンを構成するパターンと追跡コードを構成するパターンが重ならないようにコピー牽制パターンを生成し合成するので、コピー牽制パターンによる不正コピーや情報漏洩の防止効果を保ちつつ、プリント出力された画像から機械識別番号等を確実に読み出せるようにできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本実施の形態に係る画像処理システムを示す図である。
【図2】 複合機の内部構成を説明するための図である。
【図3】 第1の実施形態に係るコピー牽制パターン生成部を説明するための図である。
【図4】 コピー牽制パターン生成部で生成されるコピー牽制パターン画像を説明するための図である。
【図5】 追跡コードを説明するための図である。
【図6】 潜像領域の誤差拡散パターンと追跡コードの微小ドットの関係を示す図である。
【図7】 背景領域の追跡コードとコピー牽制パターンの関係を示す図である。
【図8】 第3の実施の形態に係るコピー牽制パターン生成部によって生成されるコピー牽制パターン画像を説明するための図である。
【図9】 第3の実施の形態に係るコピー牽制パターン生成部を説明するための図である。
【図10】 パターン格納部に格納されるパターンを示す図である。
【図11】 追跡コードと潜像領域におけるコピー牽制パターンとの関係を説明するための図である。
【図12】 追跡コードと背景領域におけるコピー牽制パターンとの関係を説明するための図である。
【図13】 第4の実施の形態におけるコピー牽制パターン生成部の内部構成を示す図である。
【図14】 カモフラージュパターンの一例を示す図である。
【図15】 追跡コードが合成されたカモフラージュパターンの例を示す図である。
【図16】 図15に示すカモフラージュパターンとして生成されたコピー牽制パターンの例を示す図である。
【図17】 第5の実施の形態におけるプリント時のパターン画像生成処理を示すフローチャートである。
【符号の説明】
5 制御部
6 画像読み取り部
7 画像処理部
8 画像形成部
9 コントロールパネル
14、14A、14B コピー牽制パターン生成部
17 追跡コード生成部
16 パターン合成部
18 コード合成部

Claims (19)

  1. 文書データに合成される背景パターンを生成する画像処理装置において、
    プリント出力を行った機器を特定するための追跡コードを生成する追跡コード生成部と、
    前記追跡コード生成部によって生成される前記追跡コードと重ならないように、複写時に再現される第1のパターンが配置される第1領域と、複写時に再現されない第2のパターンが配置される第2領域とを含む背景パターンを生成する手段と、を有し、
    前記手段は、前記第2領域中、前記追跡コードを構成するパターンの周辺領域を白画素に置き換えるマスク部を有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 前記手段は、前記第1のパターンを、前記追跡コードを構成するパターンと同一方向に、前記追跡コードを構成するパターンの間隔が前記第1のパターンの間隔に対して倍数の関係となるように生成することを特徴とする請求項1記載の画像処理装置。
  3. 前記手段は、所定の情報から二次元状に配列した二次元コードを生成し、生成した二次元コードを繰り返し配置して前記第1領域を生成することを特徴とする請求項1又は2記載の画像処理装置。
  4. 前記手段は、前記追跡コードと重ならないように、前記第1領域と前記第2領域上に連続的なカモフラージュ模様を合成するカモフラージュ合成部を有することを特徴とする請求項1から3のいずれか一項記載の画像処理装置。
  5. 前記カモフラージュ合成部は、前記追跡コードと同一方向に、追跡コードを構成するパターンの間隔のN分の1倍の間隔で白画素が含まれるように前記カモフラージュ模様を合成することを特徴とする請求項記載の画像処理装置。
  6. 前記カモフラージュ合成部は、前記追跡コードを構成するパターンよりも大きい領域の白画素が含まれるように前記カモフラージュ模様を合成することを特徴とする請求項又は記載の画像処理装置。
  7. 前記画像処理装置は更に、前記手段が生成する背景パターンと重ならないように、前記追跡コードを合成する追跡コード合成部を有することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置。
  8. 前記追跡コード生成部は、前記第1のパターンと同一方向に前記第1パターンの間隔に対して倍数の関係にある間隔で前記追跡コードを生成することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置。
  9. 前記追跡コード生成部は、前記カモフラージュ模様に含まれる少なくとも1つの白画素の位置に前記追跡コードを構成するパターンが合成されるように前記追跡コードを生成することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置。
  10. 前記画像処理装置は更に、入力される文書データに前記手段で生成される背景パターンを合成するパターン合成部を有し、
    前記コード合成部は、入力された前記文書画像のイエロー成分に前記追跡コードを合成し、前記手段は、入力された前記文書画像のイエロー成分以上の色成分に背景パターンを合成することを特徴とする請求項1からのいずれか一項記載の画像処理装置。
  11. 前記画像処理装置は更に、原稿を光学的に読み取る読み取り部と、該読み取り部が出力する入力画像と前記背景パターンとを合成するパターン合成部とを有することを特徴とする請求項1から10のいずれか一項記載の画像処理装置。
  12. 前記画像処理装置は更に、入力画像に前記背景パターンを合成するかどうかを選択する手段を有することを特徴とする請求項1から11のいずれか一項記載の画像処理装置。
  13. 文書データに合成される背景パターンを生成する画像生成方法において、
    プリント出力を行った機器を特定するための追跡コードを生成する第1の段階と、
    前記第1の段階によって生成される前記追跡コードと重ならないように、複写時際に再現される第1のパターンが配置される第1領域と、複写時に再現されない第2のパターンが配置される第2領域とを含む背景パターンを生成する第2の段階とを有し
    前記第2の段階は、前記第2領域中、前記追跡コードを構成するパターンの周辺領域を白画素に置き換えるマスク処理を行うことを特徴とする画像処理方法。
  14. 前記第2の段階は、前記第1のパターンを、前記追跡コードを構成するパターンと同一方向に、前記追跡コードを構成するパターンの間隔が前記第1のパターンの間隔に対して倍数の関係にあるように生成することを特徴とする請求項13記載の画像処理方法。
  15. 前記第2の段階は、前記追跡コードと重ならないように、前記第1領域と前記第2領域上に連続的なカモフラージュ模様を合成する段階を含むことを特徴とする請求項13又は14記載の画像処理方法。
  16. 前記第2の段階は、所定の情報から二次元状に配列した二次元コードを生成し、生成した二次元コードを繰り返し配置して前記第1領域を生成する段階を含むことを特徴とする請求項13から15のいずれか一項記載の画像処理方法。
  17. 文書データに合成される背景パターンを生成するためにコンピュータを、
    プリント出力を行った機器を特定するための追跡コードを生成する第1の手段、
    前記第1の手段によって生成される前記追跡コードと重ならないように、複写時際に再現される第1のパターンが配置される第1領域と、複写時に再現されない第2のパターンが配置される第2領域とを含む背景パターンを生成する第2の手段として機能させるための画像処理プログラムであって、
    前記第2の手段は、前記第2領域中、前記追跡コードを構成するパターンの周辺領域を白画素に置き換えるマスク部を有することを特徴とする画像処理プログラム。
  18. 前記第2の手段は、前記第1のパターンを、前記追跡コードを構成するパターンと同一方向に、前記追跡コードを構成するパターンの間隔が前記第1のパターンの間隔に対して倍数の関係にあるように生成することを特徴とする請求項17記載の画像処理プログラム。
  19. 前記第2の手段は、前記追跡コードと重ならないように、前記第1領域と前記第2領域上に連続的なカモフラージュ模様を合成する手段を含むことを特徴とする請求項17又は18記載の画像処理プログラム。
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