JP4119153B2 - 回転角度検出装置及び検出方法 - Google Patents

回転角度検出装置及び検出方法 Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、回転体の回転角度を検出する回転角度検出装置及び検出方法に関し、特に、ステアリングシャフトの舵角を検出するのに好適な回転角度検出装置及び検出方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
この種の回転角度検出装置としてのエンコーダが特開昭60−218027号公報に開示されている。同公報のエンコーダでは、図9に示すように、第1、第2の2つのセンサからの矩形状の信号1、2により角度変化を検出し、カウンターにて絶対値を算出することで、回転角度を検出している。また、同公報のエンコーダでは、消費電流を少なくするために、2つのセンサによる計測を間欠駆動させている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところが、上記従来例では、消費電流を少なくするために、2つのセンサによる検出を間欠駆動させてはいるものの、ステアリングの高速回転による信号の読み飛ばしを防ぐためには短い周期での2つのセンサによる計測を繰り返す必要があるので、結果的には消費電流を大幅に少なくすることはできない。例えば、分解能を1deg、ステアリングの最高角速度を1000deg/secとした場合、最低でも1msecに1回は2つのセンサを駆動して計測する必要があった。
【0004】
そこで、本発明は、消費電流をより低減することができる回転角度検出装置及び検出方法の提供を目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するため請求項1記載の発明は、回転体の全回転角度範囲を正逆双方向において1回転以上の回転角度範囲に変換するギヤ機構と、このギヤ機構の出力軸に取り付けられ該出力軸と共に回転し半径方向に着磁、もしくは端面2極着磁された磁石と、この磁石に近接して設けられ前記出力軸の1回転で所定の角度に等分割された各角度で出力信号をそれぞれ出力すると共に、出力軸の1回転で各角度で出力された複数の出力値を前記回転体の回転により繰り返し出力する磁気センサと、前記回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と既に検出している旧検出値との差の絶対値を求め、この差の絶対値と前記磁気センサの所定の角度分割数の半分の値とを比較し、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値以下のとき前記磁気センサからの出力値の累積値に新検出値と旧検出値との差を加えて新累積値とし、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値以上のとき前記累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とし、前記差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とし、前記新累積値から回転体の絶対回転角度を求める演算手段とからなることを特徴とする。
【0006】
この回転角度検出装置では、一つの磁気センサからの出力値として、磁気センサからの出力値の累積値と新検出値と旧検出値から演算手段によって回転体の絶対角度を求めるので、2つ以上のセンサを駆動することがないので消費電流を低減することが可能となる。また、回転体の高速回転の場合に信号の読み飛ばしを防ぐために短い周期で計測を繰り返しても一つのセンサの駆動だけなので消費電流をより低減することができる。
【0007】
また、消費電流を少なくするため間欠駆動した場合、角度が、前記磁気センサの角度分割数の半分の値以内の変化ならば、角度演算が可能なため、間欠駆動の繰り返しタイミングを長く取れ、消費電流をより低減することができる。
【0008】
また、この回転角度検出装置では、一つの磁気センサからの出力値として、出力値の累積値、最新の出力値としての新検出値、既に検出されている旧検出値から演算手段が最新の累積値を演算し、累積値を順次更新する。例えば、回転体を正逆双方向の中心位置からある一定角度回転させた位置からさらに所定の角度回転させたときの回転角度を求める場合、磁気センサは1回転で複数の出力信号を繰り返し出力しこの出力は演算手段によって累積され一定角度回転させたときの累積値とし、これと共に、一定角度回転させた位置での磁気センサの出力値を旧検出値とする。この一定角度回転させた位置から、さらに回転体を所定角度回転させた場合の角度は、所定角度回転させたときの磁気センサの出力を新検出値として、既に検出されている累積値と、旧検出値と、新検出値とから演算手段によって求められる。
【0009】
請求項2記載の発明は、請求項1記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が、前記磁気センサからの出力値の累積値を記憶する累積値記憶部と、磁気センサが最後に検出した出力値を旧検出値として記憶する旧検出値記憶部と、前記累積値と前記新検出値と前記旧検出値とから累積値を更新する演算装置とを備え、
前記演算装置が、前記回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と旧検出値記憶部に記憶されている旧検出値との差の絶対値を求める絶対値演算部と、この絶対値演算部によって求められた差の絶対値と前記磁気センサの所定の角度分割数の半分の値とを比較する比較部と、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値以下のとき前記累積値記憶部の累積値に新検出値と旧検出値との差を加えて新累積値とし、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値以上のとき前記累積値記憶部に記憶されている累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とし、前記差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とする加減演算部と、前記加減演算部で求めた新累積値から回転体の絶対回転角度を求める絶対角度演算部とからなることを特徴とする。
【0010】
この回転角度検出装置では、絶対値演算部により回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と旧検出値記憶部に記憶されている旧検出値との差の絶対値が求められ、比較部によって差の絶対値と磁気センサの所定の角度分割数の半分の値とを比較する。加減演算部では、差の絶対値が角度分割数の半分値以下のとき累積値記憶部の累積値に新検出値と旧検出値との差を加えて新累積値とする。また、差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく新検出値が角度分割数の半分の値以上のとき累積値記憶部に記憶されている累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とする。さらに、差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく新検出値が角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とする。絶対角度演算部では、加減演算部で求められた新累積値を用いて、回転体の絶対回転角度を求める。
【0011】
請求項3記載の発明は、転体の回転を1回転以上の回転角度範囲に変換し、1回転で所定の角度に分割された各角度で出力信号を出力すると共に、出力軸の1回転で各角度で出力された複数の出力値を前記回転体の回転により繰り返し出力する磁気センサで回転体の回転角度を検出する回転角度検出方法であって、
前記回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と既に検出している旧検出値との差の絶対値を求め、この差の絶対値と前記磁気センサの所定の角度分割数の半分の値とを比較し、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値以下のとき累積値に前記差の絶対値を加えて新累積値とし、前記差の絶対値が前角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値以上のとき累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とし、前記差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とし、前記新累積値から回転体の絶対回転角度を求めることを特徴とする。
【0012】
この回転角度検出方法では、回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と既に検出している旧検出値との差の絶対値を求め、この差の絶対値と磁気センサの所定の角度分割数の角度分割数の半分の値とを比較する。この比較において、差の絶対値が角度分割数の半分の値以下のとき累積値に差の絶対値を加えて新累積値とする。また、差の絶対値が前記角度分割数の半分の値より大きく新検出値が角度分割数の半分の値以上のとき累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とする。さらに、差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく新検出値が角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とする。これらの新累積値から回転体の絶対回転角度を求める。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。図1は、回転軸としてステアリングシャフトの舵角を検出する回転角度検出装置10を示す平面図、図2は、回転角度検出装置の一部を拡大した斜視図、図3は、磁気センサとしてのホールICと磁石との関係を示す説明図、図4はホールICの出力信号とステアリングシャフトの絶対角度との関係を示す出力波形図である。
【0014】
図1に示すように、回転角度検出装置10は、ステアリングシャフト18の全回転角度範囲を正逆双方向において1回転以上の回転角度範囲に変換するギヤ機構11と、このギヤ機構11の出力軸12に取り付けられ出力軸12と共に回転し半径方向に着磁もしくは端面2極着磁された磁石13と、この磁石13に近接して設けられた磁気センサ14と、磁気センサ14が出力した出力値を用いてステアリングシャフトの絶対舵角を演算する演算手段としてのマイコン15とを備えている。また、回転角度検出装置10は、磁気センサ14、マイコン15に電源を供給するレギュレータ16と、発振器17とを備えている。
【0015】
上記ギヤ機構11は、ステアリングシャフト18の外周に一体に固定されてステアリングシャフト18と一体に回転する大径歯車19と、この大径歯車19に噛み合うと共に、所定の減速比に設定された小径歯車20とからなる。この小径歯車20の出力軸12に、半径方向に着磁もしくは端面2極着磁された磁石13が一体に設けられている。そして、ステアリングシャフト18の回転により大径歯車19を介して小径歯車20が、ステアリングシャフトの全回転角度範囲を正逆(左右)方向において1回転以上の角度範囲で回転する。また、小径歯車20の出力軸12に一体に設けられた磁石13の下部側にホールICからなる磁気センサ(以下「ホールIC」という)14が配置されている。そして、小径歯車20の回転により磁石13が回転すると、ホールIC14を通過する磁束が変化することでホールIC14からの磁石13の回転角度、すなわち小径歯車20の回転角度に応じて出力される。
【0016】
図3に示すように、ホールIC14は、1回転(360°)を64に等分割した分割数(0・・・4・・・・64)に応じた出力値を2進値で出力する。この出力値は、小径歯車20の回転に応じて繰り返し出力されるため、ステアリングシャフト18を回転させると、図4に示すように、ステアリングシャフト18の絶対角に対して小歯車20の1回転ごとに繰り返し出力される。すなわち、図4において、L1が小歯車20の一回転(360°)分の出力値(64個分)を示し、直線L2は、64分割分だけの出力値が示されている。
【0017】
また、本実施形態では、ホールIC14からの出力(小歯車20の一回転における各絶対角度での出力)は64分割数あるので、
360[deg]/64[position]=5.625[deg]の分解能を持つ。
【0018】
なお、さらに精度を上げる為にステアリングシャフト18に大歯車を取り付け、それに噛み合わせた小歯車の増速された回転角度を検出する。例えば、45:8の増速比を持つギヤ機構を取り付けた場合バックラッシュ等の誤差を無視すると、
5.625[deg]/(45/8)=1.0[deg]
となるように検出の分解能を自由に調整することができる。この場合、減速比を大きくすると単位時間あたりの検出回数を増やす必要があるので、要求される精度と追従速度(ステアリングシャフトの回転速度)の関係を考慮して増速比が設定されている。このホールIC14から出力された出力値は演算手段であるマイコン15に入力されてステアリングシャフト18の絶対角度が求められる。
【0019】
演算手段としてのマイコン15は、図5に示すように、入力部21、累積値記憶部22、演算部23、旧検出値記憶部24、出力部25からなる。また、演算部23は、絶対値演算部26、比較部27、加減演算部28、絶対角度演算部29とからなる。そして、マイコン15は、ホールIC14からの出力値の累積値とステアリングシャフト18を回転させたときにホールIC14から出力された最新の新検出値と既にホールIC14から出力されていた旧検出値とからステアリングシャフト18を回転させたときのホールIC14からの出力値の累積値を更新してステアリングシャフト18の絶対回転角度を求める。
【0020】
次に、上記構成の回転角度検出装置10によるステアリングシャフト18の回転角度を検出する検出方法について、図6乃至図8に示すフローチャートを用いて説明する。
【0021】
図6に示すように、ステアリングシャフト18の回転角度の検出が開始すると、ステップS1で初期設定がなされ、次にステップS2で絶対舵角検出がなされ、ステップS3で通信処理される。ステップS1における初期設定は、図7に示す手順で行われる。
【0022】
図7に示すようにステップS11で減速比「RT」が定義され、ステップS12で上述した分解能「RZ」が定義される。次にステップS13でホールIC14の絶対角「Aθ」が初期化されて「0」に設定され、ステップS14でステアリングシャフト18の絶対角「Bθ」が「0」に設定される。さらに、ステップS15で旧検出値「θ0」が初期化されて「0」に設定され、ステップS16で新検出値「θ1」が初期化されて「0」に設定される。
【0023】
そして、RT:歯車の減速比
RZ:センサ(ホールIC14)の分割数
AG:センサ(ホールIC14)の分解能
Aθ:センサ(ホールIC14)の累積値
Bθ:ステアリングシャフト18の絶対角
θ0:旧検出値
θ1:新検出値
がそれぞれ定義され、初期化されると、図8に示す手順により、ステアリングシャフト18の絶対角度が検出される。
【0024】
図8に示すように、絶対舵角の検出が開始されると、ステップS21で前回のホールIC14の検出値θ1を旧検出値θ0に置き換えた後、ステップS22で現在の最新の新検出値θ1を取り込む。次に、ステップS23で絶対値演算部26が新検出値θ1と旧検出値θ0との差の絶対値A(検出値差の絶対値)を求め、ステップS24でホールIC14の一回転分の出力の半分の値、すなわち分解能の半分の値Bを求める。そして、ステップS25で検出値差の絶対値Aと分解能の半分の値Bとの比較が比較部27でなされ、検出値差の絶対値Aが分解能の半分の値Bより大きくない場合、すなわち、検出値差の絶対値Aが分解能の半分の値Bより小さい場合には、ステップS26でホールIC14からの出力値の累積値Aθに新検出値θ1と旧検出値θ0との差が加えられて新累積値Aθが求められる。この場合は、ホールIC14の検出値が変化した間に0→63の繰り上がり(図4の線図において、ホールIC14の1回転の出力波形の次の出力波形で示される出力になる場合)や、63→0の繰り下がり(ホールIC14の1回転の出力波形の前の出力波形で示される出力波形になる場合)がないので、新検出値から旧検出値を引いた値を単純に累積値に加えて、新累積値とする。
【0025】
次にステップS25で差の絶対値Aが半分の角度における出力値Bより大きい場合、すなわち、ホールIC14の検出値が変化した間に0→63の繰り上がり(図4の線図において、ホールIC14の1回転の出力波形の次の出力波形で示される出力になる場合)や、63→0の繰り下がり(ホールIC14の1回転の出力波形の前の出力波形で示される出力波形になる場合)がある場合は、ステップS26で、新検出値θ1が分割数の半分の値Bより小さいか否かが判断され、新検出値が分割数の半分の出力より大きいか否かが判断され、上記繰り上がりの場合なのか、上記繰り下がりの場合なのかが判断される。この判断において、新検出値θ1が分割数の半分の値Bより小さい場合、すなわち新検出値θ1が分割数の半分の値Bより大きく繰り上がりであるときは、ステップS28で累積値記憶部22に記憶されている累積値AθからホールIC14の分割数RZから新検出値θ1を引いた値と旧検出値θ0とを引いて新累積値Aθを求める。
【0026】
また、ステップS27で、差の絶対値Aが分割数の半分の値Bより大きく新検出値θ1が分割数の半分の値Bより小さいとき、すなわち繰り下がりであるとき、累積値AθにホールIC14の1回転での総出力値RZから旧検出値θ0を引いた値と新検出値θ1とを加えて新累積値Aθを求める。
【0027】
そして、ステップS30で、絶対角度演算部29がステップS26、28、29で求めたそれぞれの新累積値AθにホールIC14の分解能を掛けて、ギヤ機構11の減速比RTで割ることによりステアリングシャフト18の絶対舵角を求める。そして、上記により求めた最新の累積値が出力部25から出力信号として出力され、ステップS3の通信処理で通信処理される。
【0028】
また、ステアリングシャフト18の回転方向の判断方法については、前後2回の検出間にステアリングシャフトが急に回転させられると、磁気式センサの出力値の読み飛ばしが発生し回転方向の判断ができなくなってしまう。従って、回転方向を判断するために検出間隔の長さを制限する必要がある。すなわち、前後2回の検出間における磁気式センサの出力値の差が分割数の半分未満に収まるように検出間隔を短くする必要がある。このように設定することで、上述した出力値の繰り上がりや、繰り下がりが起こっても上記図8のフローチャートで示す手順に従って回転方向を判断することができる。
【0029】
検出間隔は、演算時間を無視して考えると次式で表すことができる。
【0030】
X=180[deg]/(V[deg/sec]×RT)
ここで、Xは検出間隔、Vはステアリングシャフト18の最高回転速度、RTは減速比である。磁気式センサの角度分解能は、
360[deg]/64=5.625[deg]
である。ステアリングシャフト18に対する角度検出の分解能を1degとすると歯車機構の減速比は、
5.625[deg]/1[deg]=5.625
で、ステアリングシャフトの最高回転速度を1000deg/secとした場合は、
X=180[deg]/(1000[deg/sec]×5,625)=32[msec]
となる。
【0031】
上記実施形態の回転角度検出装置によれば、一つのホールIC(磁気センサ)14からの出力値として、ホールIC14からの出力値の累積値Aθと新検出値θ1と旧検出値θ0からマイコン15によってステアリングシャフト(回転体)18の絶対角度を求めるので、2つ以上のセンサを駆動することがないので消費電流を低減することが可能となる。
【0032】
また、ステアリングシャフト18の高速回転の場合に信号の読み飛ばしを防ぐために短い周期で計測を繰り返しても一つのセンサの駆動だけなので消費電流をより低減することができる。
【0033】
さらに、一つのホールIC14からの出力値として、出力値の累積値Aθ、最新の出力値として新検出値θ1、既に検出されている旧検出値θ0からマイコン15が最新の累積値Aθを演算し、累積値Aθを順次更新することでステアリングシャフト18の絶対角度を演算しているので、疑似絶対角の検出を実現することで、検出範囲に限定がない。
【0034】
また、一つのホールIC14で回転角度を求めることができるので、車両のステアリングシャフト18の舵角センサとして用いた場合、暗電流を低く押さえることができ、バッテリー上がり等の不具合の発生を防止することができる。
【0035】
なお、上記実施形態では、回転体としてステアリングシャフト18の絶対舵角を求める例に説明したが、これ以外の回転体の回転角度を求める場合においても、本発明を適用することができる。
【0036】
また、上記実施形態では、ホールICの1回転における分割数を64分割した例について説明したが、この分割数は、64以下であっても64以上であっても良い。
【0037】
さらに、上記ギヤ機構、磁石、ホールICを用いて、ホールICからの出力値の累積値と、新検出値と、旧検出値とから新累積値を求める方法は、上記演算方法以外であっても良く、上記演算方法の一部が異なる方法であっても良い。
【0038】
【発明の効果】
以上説明したように、請求項1記載の発明によれば、一つの磁気センサからの出力値として、累積値と新検出値と旧検出値から演算手段によって回転体の絶対角度を求めるので、2つ以上のセンサを駆動することがないので消費電流を低減することが可能となる。また、回転体の高速回転の場合に信号の読み飛ばしを防ぐために短い周期で計測を繰り返しても一つのセンサの駆動だけなので消費電流をより低減することができる。
【0039】
また、この回転角度検出装置では、一つの磁気センサからの出力値として、出力値の累積値、最新の出力値として新検出値、既に検出されている旧検出値から演算手段が最新の累積値を演算し、累積値を順次更新することで回転体の絶対角度を演算しているので、疑似絶対角の検出を実現することで、検出範囲に限定がない。
【0040】
また、一つの磁気センサで回転角度を求めることができるので、例えば、車両のステアリングシャフトの舵角センサとして用いた場合、暗電流を低く押さえることができ、バッテリー上がり等の不具合の発生を防止することができる。
【0041】
請求項2記載の発明によれば、請求項1と同様の効果が得られると共に、演算手段により回転体の累積角度を演算するので検出する角度に範囲がなく、検出範囲にかかわらず一定の精度の角度検出を行うことができる。
【0042】
請求項3記載の発明によれば、2つ以上のセンサを駆動することがないので消費電流を低減することが可能となる。また、回転体の高速回転の場合に信号の読み飛ばしを防ぐために短い周期で計測を繰り返しても一つのセンサの駆動だけなので消費電流をより低減することができる。
【0043】
また、この回転角度検出装置では、一つの磁気センサからの出力値として、出力値の累積値、最新の出力値として新検出値、既に検出されている旧検出値から演算手段が最新の累積値を演算し、累積値を順次更新することで回転体の絶対角度を演算しているので、疑似絶対角の検出を実現することで、検出範囲に限定がない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る回転角度検出装置の構成を示す平面図である。
【図2】図1に示す回転角度検出装置の一部を拡大した斜視図である。
【図3】磁気センサ(ホールIC)の分割数と磁石との関係を示す説明図である。
【図4】ステアリングシャフトの絶対角に対する磁気センサ(ホールIC)からの出力信号を示す線図である。
【図5】演算手段(マイコン)の内部を示す機能ブロック図である。
【図6】回転角度検出方法の処理手順を示すフローチャートである。
【図7】回転角度検出方法の初期設定手順を示すフローチャートである。
【図8】回転角度検出方法の絶対舵角検出手順を示すフローチャートである。
【図9】従来の2つのエンコーダから出力される信号を示す波形図である。
【符号の説明】
10 回転角度検出装置
11 ギヤ機構
12 出力軸
13 磁石
14 ホールIC(磁気センサ)
15 マイコン(演算手段)
18 ステアリングシャフト(回転体)

Claims (3)

  1. 回転体の全回転角度範囲を正逆双方向において1回転以上の回転角度範囲に変換するギヤ機構と、このギヤ機構の出力軸に取り付けられ該出力軸と共に回転し半径方向に着磁、もしくは端面2極着磁された磁石と、この磁石に近接して設けられ前記出力軸の1回転で所定の角度に等分割された各角度で出力信号をそれぞれ出力すると共に、出力軸の1回転で各角度で出力された複数の出力値を前記回転体の回転により繰り返し出力する磁気センサと、前記回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と既に検出している旧検出値との差の絶対値を求め、この差の絶対値と前記磁気センサの所定の角度分割数の半分の値とを比較し、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値以下のとき前記磁気センサからの出力値の累積値に新検出値と旧検出値との差を加えて新累積値とし、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値以上のとき前記累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とし、前記差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とし、前記新累積値から回転体の絶対回転角度を求める演算手段とからなることを特徴とする回転角度検出装置。
  2. 請求項1記載の回転角度検出装置であって、前記演算手段が、前記磁気センサからの出力値の累積値を記憶する累積値記憶部と、磁気センサが最後に検出した出力値を旧検出値として記憶する旧検出値記憶部と、前記累積値と前記新検出値と前記旧検出値とから累積値を更新する演算装置とを備え、
    前記演算装置が、前記回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と旧検出値記憶部に記憶されている旧検出値との差の絶対値を求める絶対値演算部と、この絶対値演算部によって求められた差の絶対値と前記磁気センサの所定の角度分割数の半分の値とを比較する比較部と、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値以下のとき前記累積値記憶部の累積値に新検出値と旧検出値との差を加えて新累積値とし、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値以上のとき前記累積値記憶部に記憶されている累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とし、前記差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値記角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とする加減演算部と、前記加減演算部で求めた新累積値から回転体の絶対回転角度を求める絶対角度演算部とからなることを特徴とする回転角度検出装置。
  3. 回転体の全回転角度範囲を1回転以上の回転角度範囲に変換し、1回転で所定の角度に分割された各角度で出力信号を出力すると共に、出力軸の1回転で各角度で出力された複数の出力値を前記回転体の回転により繰り返し出力する磁気センサで回転体の回転角度を検出する回転角度検出方法であって、
    前記回転体を回転させたときの磁気センサからの最新の新検出値と既に検出している旧検出値との差の絶対値を求め、この差の絶対値と前記磁気センサの所定の角度分割数の半分の値とを比較し、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値以下のとき前記磁気センサからの出力値の累積値に新検出値と旧検出値との差を加えて新累積値とし、前記差の絶対値が前記角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値以上のとき前記累積値から磁気センサの角度分割数から新検出値を引いた値と旧検出値とを引いて新累積値とし、前記差の絶対値が角度分割数の半分の値より大きく前記新検出値が前記角度分割数の半分の値より小さいとき累積値に磁気センサの角度分割数から旧検出値を引いた値と新検出値とを加えて新累積値とし、前記新累積値から回転体の絶対回転角度を求めることを特徴とする回転角度検出方法。
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