JP4117631B2 - 編集装置及び編集方法 - Google Patents
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本発明は編集装置及び編集方法に関し、特に複数の素材を使用して編集処理を行う編集装置に適用して好適なものである。
近年、ビデオカメラから得られたビデオデータを編集するポストプロダクシヨンの分野においては、素材のデータを記録する記録媒体としてデイスクを使用したノンリニア編集システムが提案されている。このノンリニア編集システムにおいて行われる編集処理としては、さまざまな種類の編集処理が存在している。例えば、複数の素材をつなぎ合わせて所望のビデオプログラムを作成するためのビデオ編集処理や、キー信号によつて複数の素材を合成するための合成処理や、素材に対して特殊効果処理を施す特殊効果処理等が存在する。一般的に、このビデオ編集処理は編集装置で行われ、合成処理はビデオスイツチヤで行われ、特殊効果処理は特殊効果装置において行われている。
近年のデイスク状記録媒体のランダムアクセス性の向上によつて、複数チヤンネルに対して同時にアクセスが可能になり、その結果、複数チヤンネルのビデオデータをリアルタイムで処理する編集処理が要望されるようになつてきた。例えば、テレビコマーシヤル作成用の編集業界や映画プログラム作成用の編集業界等では、数十から数百の素材を使用して編集処理を行うと共に、異なる種類の編集処理を組合わせて使用することが要望されている。さらに、これらの複数種類の編集処理を何度も繰返し行うことによつて高度で且つ複雑な編集結果データを生成することが要求されるようになつてきた。
ところでこのような高度で複雑な編集結果データを作成するためには、数十から数百の素材を管理すると共に、編集処理の履歴を記憶しておかなければいけない。しかしながら従来の編集システムは、このような多数の素材を管理するための装置及び編集履歴を記憶するための装置が無く、その結果、編集操作が煩雑なものとなつていた。具体的には、編集結果ビデオデータがどのような素材を使用してどのような編集処理を行うことによつて生成されたかといつた情報を、編集オペレータ(以下、単にオペレータと呼ぶ)が記憶しておくことは不可能であるので、従来の編集システムでは、編集作業を行う毎にオペレータがそのような情報を紙に書き込んで管理していた。また複数の編集結果ビデオデータからさらに新しい編集結果ビデオデータを生成するような編集処理を何度も繰り返すような複雑な編集処理を行つた場合には、最終結果としての編集結果ビデオデータがどの素材から作成されたかを示す編集履歴を示す情報が膨大なデータ量になり、オペレータが紙に書き込んで管理することさえも不可能であつた。
本発明は以上の点を考慮してなされたもので、複数の素材を独自の階層構造によつて管理することにより、編集作業の簡略化及び高速化を実現することができる編集システム及びその編集方法、並びにクリツプ管理装置及びクリツプ管理方法を提案しようとするものである。
かかる課題を解決するため本発明においては、複数の編集対象クリツプから編集結果クリツプを作成する編集システムにおいて、編集対象クリツプを編集するための複数の処理モジユールから構成され、該複数の処理モジユールのうちから選択された処理モジユールに対応した編集処理を複数の編集対象クリツプに対して施すことによつて編集結果クリツプを生成する編集手段と、編集結果クリツプがどの編集対象クリツプから生成されたクリツプであるかを表わすために、編集結果クリツプと複数の編集対象クリツプとを階層構造によつて管理する管理手段と、管理手段によつて管理されている情報に基づいて、編集手段を制御する制御手段とを設けるようにする。
また本発明においては、編集対象クリツプを編集するための編集システムにおいて、編集オペレータによつて指定された編集処理を編集対象クリツプに対して施すことによつて編集結果クリツプを生成する編集手段と、編集手段の編集処理によつて使用されたクリツプ及び編集処理によつて生成されたクリツプを階層構造によつて管理する管理手段と、管理手段によつて管理されている情報に基づいて、編集手段を制御する制御手段とを設けるようにする。
また本発明においては、供給されたクリツプを編集して編集結果クリツプを生成するための編集システムにおいて、編集処理対象となる編集対象クリツプに対して編集オペレータによつて指定された編集処理を施すことにより編集結果クリツプを生成する編集手段と、編集対象クリツプを編集結果クリツプの下位クリツプとしてリンクさせる又は編集結果クリツプを編集対象クリツプの上位クリツプとしてリンクさせることによつて各クリツプを階層構造によつて管理する管理手段と、管理手段によつて管理されている情報に基づいて、編集手段を制御する制御手段とを設けるようにする。
また本発明においては、供給されたクリツプを編集するための編集システムにおいて、供給されたクリツプに対して編集処理を施すための編集手段と、編集処理における編集処理の対象となつたクリツプを下位クリツプとし、編集処理における編集処理によつて生成されたクリツプを上位クリツプとして互いを上下関係でリンクさせることによつて、編集手段よつて使用された及び生成された全てのクリツプを上下関係からなる階層構造で管理する管理手段と、管理手段によつて管理されている情報に基づいて、編集手段を制御する制御手段とを設けるようにする。
また本発明においては、複数の編集対象クリツプから編集結果クリツプを作成する編集方法において、編集対象クリツプを編集するための複数の処理モジユールのうちから選択された処理モジユールに対応した編集処理を複数の編集対象クリツプに対して施すことによつて編集結果クリツプを生成し、編集結果クリツプがどの編集対象クリツプから生成されたクリツプであるかを表わすために、編集結果クリツプと複数の編集対象クリツプとを階層構造によつて管理するようにする。
また本発明においては、編集対象クリツプを編集するための編集方法において、編集オペレータによつて指定された編集処理を編集対象クリツプに対して施すことによつて編集結果クリツプを生成し、編集手段の編集処理によつて使用されたクリツプ及び編集処理によつて生成されたクリツプを階層構造によつて管理するための情報を登録し、登録された情報に基づいて、編集手段を制御するようにする。
また本発明においては、供給されたクリツプを編集して編集結果クリツプを生成するための編集方法において、編集処理対象となる編集対象クリツプに対して編集オペレータによつて指定された編集処理を施すことによつて編集結果クリツプを生成し、編集対象クリツプを編集結果クリツプの下位クリツプとしてリンクさせる又は編集結果クリツプを編集対象クリツプの上位クリツプとしてリンクさせることによつて各クリツプを階層構造によつて管理するようにする。
また本発明においては、供給されたクリツプを編集するための編集方法において、供給されたクリツプに対して編集処理を施し、編集処理の対象となつたクリツプを下位クリツプとし、編集処理によつて生成されたクリツプを上位クリツプとして互いを上下関係でリンクさせることによつて、編集処理によつて使用された及び生成された全てのクリツプを上下関係からなる階層構造で管理するようにする。
また本発明においては、供給されたクリツプを編集する編集装置のためのクリツプ管理装置において、供給されたクリツプに対して編集処理を施すための編集手段と、編集処理における編集処理の対象となつたクリツプを下位クリツプとし、編集処理における編集処理によつて生成されたクリツプを上位クリツプとすることによつて互いをリンクさせることによつて、編集処理の対象となつたクリツプ及び編集処理によつて生成されたクリツプを階層構造で管理する管理手段とを設けるようにする。
また本発明においては、供給されたクリツプを編集する編集装置のためのクリツプ管理方法において、編集処理対象となる編集対象クリツプに対して編集オペレータによつて指定された第1の編集処理を施すことにより第1の編集結果クリツプを生成し、編集対象クリツプを編集結果クリツプの下位クリツプとしてリンクさせる又は編集結果クリツプを編集対象クリツプの上位クリツプとしてリンクさせることによつて編集対象クリツプ及び第1の編集結果クリツプを階層構造によつて管理し、第1の編集結果クリツプに対して編集オペレータによつて指定された第2の編集処理を施すことによつて第2の編集結果クリツプを生成し、第1の編集結果クリツプを第2の編集結果クリツプの下位クリツプとしてリンクさせる又は第2の編集結果クリツプを第1の編集結果クリツプの上位クリツプとしてリンクさせることによつて編集対象クリツプ、第1の編集結果クリツプ及び第2の編集結果クリツプを階層構造によつて管理するようにする。
このように編集結果クリツプと編集対象クリツプの関係を管理し、これらクリツプ間の関係を示す情報に基づいて、編集結果クリツプを生成して行けば、従来のように編集オペレータがクリツプ間の関係を記憶又は紙等に記載して編集作業をしなくても、複雑な編集作業を容易にかつ効率的に行うことができる。
上述のように本発明によれば、編集結果クリツプと編集対象クリツプとの関係を階層構造で管理するようにしたことにより、その階層構造で管理されるクリツプ間の関係に基づいて編集結果クリツプを生成して行けば、複雑な編集作業を容易にかつ効率的に行うことができ、編集作業の簡略化及び高速化を実現することができる。
以下図面について、本発明の一実施の形態を詳述する。
(1)編集システムの全体構成
まず始めに図1を用いて、本発明による編集システムの全体構成を説明する。図1において、1は全体として本発明による編集システムを示し、当該システム全体をコントロールするワークステーシヨン2を備えている。このワークステーシヨン2はCPU(中央処理ユニツト)や各種処理回路、或いはフロツピーデイスクドライブやハードデイスクドライブ等を備える本体2Aと、当該本体2Aに接続されるデイスプレイ2B、キーボード2C、マウス2D及びペン・タブレツト2Eとを有している。このようなワークステーシヨン2は、編集のためのアプリケーシヨン・ソフトウエアがハードデイスクドライブに予めインストールされており、オペレーテイングシステムの基で当該アプリケーシヨン・ソフトウエアを動作させることにより編集用のコンピユータとして起動するようになされている。
まず始めに図1を用いて、本発明による編集システムの全体構成を説明する。図1において、1は全体として本発明による編集システムを示し、当該システム全体をコントロールするワークステーシヨン2を備えている。このワークステーシヨン2はCPU(中央処理ユニツト)や各種処理回路、或いはフロツピーデイスクドライブやハードデイスクドライブ等を備える本体2Aと、当該本体2Aに接続されるデイスプレイ2B、キーボード2C、マウス2D及びペン・タブレツト2Eとを有している。このようなワークステーシヨン2は、編集のためのアプリケーシヨン・ソフトウエアがハードデイスクドライブに予めインストールされており、オペレーテイングシステムの基で当該アプリケーシヨン・ソフトウエアを動作させることにより編集用のコンピユータとして起動するようになされている。
因みに、このアプリケーシヨン・ソフトウエアを動作させたときには、デイスプレイ2B上にGUI(グラフイカル・ユーザ・インターフエイス)のためのグラフイツク表示が表示されるようになされており、上述したペン・タブレツト2Eやマウス2Dを使用して、当該デイスプレイ2Bに表示される所望のグラフイツク表示を選択すれば、所望の編集コマンドをこのワークステーシヨン2に対して入力し得るようになされている。また編集に係わる各種数値データ等も、キーボード2Cを介してこのワークステーシヨン2に対して入力し得るようになされている。
なお、このワークステーシヨン2は、編集コマンドや各種数値データがオペレータの操作により入力されると、その編集コマンドや各種数値データに応じた制御データを後述するデバイスコントローラ3に出力するようになされており、これによりデバイスコントローラ3を介してこの編集システム1を構成する各機器を制御し得るようになされている。但し、ビデオデイスクレコーダ5に関しては、デバイスコントローラ3を介さずとも、一部の機能を直接制御することができるようになされている。
またこのワークステーシヨン2には、そのデバイスコントローラ3を介してビデオデータが入力されるようになされており、編集素材の画像や編集後の画像等をデイスプレイ2Bに表示し得るようになされている。
デバイスコントローラ3は、ワークステーシヨン2からの制御データを受けて、実際に各機器を制御する制御装置である。このデバイスコントローラ3に対しては、ダイアル操作子やスライド操作子等を有した専用コントローラ4が接続されており、これによりこの編集システム1ではワークステーシヨン2のキーボード2Cやマウス2D或いはペン・タブレツト2Eでは入力し得ないような漸次変化する制御データも入力し得るようになされている。
このデバイスコントローラ3は、ワークステーシヨン2や専用コントローラ4からの制御データを受け、その制御データに対応する機器を制御する。例えばビデオデイスクレコーダ5に対しては、デバイスコントローラ3は、素材の再生や編集後の素材の記録を指示する。この指示を受けたビデオデイスクレコーダ5は、その指示に応じて、内部のデイスク状記録媒体に記録されている所望素材のビデオデータやオーデイオデータを再生して出力したり、或いは編集されたビデオデータやオーデイオデータを当該デイスク状記録媒体に記録する。
同様に、ビデオテープレコーダ(VTR)6に対しても、デバイスコントローラ3は、素材の再生を指示する。この指示を受けたビデオテープレコーダ6は、その指示に応じて、内部のビデオテープに記録されている所望素材のビデオデータやオーデイオデータを再生して出力する。なお、この編集システム1の場合には、ビデオテープレコーダ6に記録されているビデオデータは一旦ビデオデイスクレコーダ5にダウンロードされてから素材のビデオデータとして扱われる。
またスイツチヤ7に対しては、デバイスコントローラ3は、ビデオデイスクレコーダ5、ビデオテープレコーダ6又はビデオカメラ8から出力されるビデオデータの選択を指示する。この指示を受けたスイツチヤ7は、その指示に応じて、入力される所望素材のビデオデータを選択してデイジタルマルチエフエクタ9に出力したり、デバイスコントローラ3を介してワークステーシヨン2に出力したり、或いは入力される所望素材のビデオデータを順次選択してつなぎ合わせたり、編集したビデオデータをモニタ10に出力して表示させたり、その編集したビデオデータをビデオデイスクレコーダ5に戻して記録させたりする。
またデイジタルマルチエフエクタ9に対しては、デバイスコントローラ3は、各種エフエクト処理を指示する。この指示を受けたデイジタルマルチエフエクタ9は、その指示に応じて、入力される所望素材のビデオデータに対して、モザイク処理や3次元的な画像変換処理等の特殊効果処理やトランジシヨンエフエクト等のエフエクト処理、或いは画像合成処理等を施し、その結果得られるビデオデータを再びスイツチヤ7に戻してワークステーシヨン2やモニタ10或いはビデオデイスクレコーダ5等に出力するようになされている。
またオーデイオミキサ11に対しては、デバイスコントローラ3は、ビデオデイスクレコーダ5やビデオテープレコーダ6から出力されるオーデイオデータの編集を指示する。この指示を受けたオーデイオミキサ11は、その指示に応じて、所望のオーデイオ素材を合成処理(ミキシング)し、その合成処理されたオーデイオデータを再びビデオデイスクレコーダ5に戻して記録させる。
かくしてこのような構成を有する編集システム1では、ワークステーシヨン2を介して所望の編集コマンドを入力することにより、ビデオデイスクレコーダ5やビデオテープレコーダ6に記録されている多種多様な複数の素材のビデオデータを使用して、高度でかつ複雑な所望のビデオデータを容易に作成することができるようになされている。これにより従来のようにオペレータが編集システムを構成する各機器を直接操作しなくても、ワークステーシヨン2を操作するだけで各種編集を行うことができ、従来に比して編集に係わる操作を低減し得ると共に、編集システムの使い勝手を向上することができる。
(2)ワークステーシヨンの構成
この項では、編集システム1の中心的存在であるワークステーシヨン2の構成について説明する。図2に示すように、ワークステーシヨン2は、コマンドデータやビデオデータを伝送するためのシステムバス20、ワークステーシヨン2の全体を制御するCPU21、デバイスコントローラ3より供給されるビデオデータS1に対して画像処理等を行うビデオプロセツサ22、デイスプレイ2Bに表示されるビデオデータやGUIのためのグラフイツク表示を管理する表示コントローラ23、ローカルハードデイスクドライブ(ローカルHDD)24Aを制御するためのHDDインターフエイス24、フロツピーデイスクドライブ(FDD)25Aを制御するためのFDDインターフエイス25、キーボード2C、マウス2D及びペン・タブレツト2E等のポインテイングデバイスからのコマンドに基づいて制御コマンドを生成するポインテイングデバイスインターフエイス26、デバイスコントローラ3に対して制御データS2を送出するためのソフトウエアドライバを備えた外部インターフエイス27を有している。
この項では、編集システム1の中心的存在であるワークステーシヨン2の構成について説明する。図2に示すように、ワークステーシヨン2は、コマンドデータやビデオデータを伝送するためのシステムバス20、ワークステーシヨン2の全体を制御するCPU21、デバイスコントローラ3より供給されるビデオデータS1に対して画像処理等を行うビデオプロセツサ22、デイスプレイ2Bに表示されるビデオデータやGUIのためのグラフイツク表示を管理する表示コントローラ23、ローカルハードデイスクドライブ(ローカルHDD)24Aを制御するためのHDDインターフエイス24、フロツピーデイスクドライブ(FDD)25Aを制御するためのFDDインターフエイス25、キーボード2C、マウス2D及びペン・タブレツト2E等のポインテイングデバイスからのコマンドに基づいて制御コマンドを生成するポインテイングデバイスインターフエイス26、デバイスコントローラ3に対して制御データS2を送出するためのソフトウエアドライバを備えた外部インターフエイス27を有している。
システムバス20は、ワークステーシヨン2内部でビデオデータやコマンドデータ、或いはアドレスデータ等の伝送を行うためのバスであり、ビデオデータを伝送するための画像データバス20Aと、コマンドデータやアドレスデータを伝送するためのコマンドデータバス20Bとからなる。
画像データバス20AにはCPU21、ビデオプロセツサ22、表示コントローラ23、HDDインターフエイス24及びFDDインターフエイス25がそれぞれ接続されており、当該CPU21、ビデオプロセツサ22、表示コントローラ23、HDDインターフエイス24及びFDDインターフエイス25はこの画像データバス20Aを介してビデオデータの伝送を行うようになされている。
一方、コマンドデータバス20Bには、CPU21、ビデオプロセツサ22、表示コントローラ23、HDDインターフエイス24、FDDインターフエイス25、ポインテイングデバイスインターフエイス26及び外部インターフエイス27がそれぞれ接続されており(すなわちワークステーシヨン2内部の全てのブロツクが接続されている)、当該コマンドデータバス20Bを介してコマンドデータやアドレスデータの伝送を行うようになされている。
CPU21は、ワークステーシヨン2全体の制御を行うブロツクであり、ワークステーシヨン2のオペレーテイングシステムが格納されているROM21Aと、アツプロードされたアプリケーシヨン・ソフトウエアやデータベース等が格納されるRAM21Bとを有している。ワークステーシヨン2を起動する場合には、CPU21はROM21Aに記憶されているオペレーテイングシステムに基づいて動作することにより起動するようになされている。またアプリケーシヨン・ソフトウエアをこの起動中のオペレーテイングシステムの下で起動する場合には、CPU21はまずハードデイスクドライブ24Aのハードデイスクに記録されているアプリケーシヨン・ソフトウエアを読み出してRAM21Bにアツプロードし、その後、当該アプリケーシヨン・ソフトウエアを実行して起動するようになされている。
なお、アプリケーシヨン・ソフトウエアは機能毎に分割されてモジユール化されており、後述するように大きく分けて、素材のつなぎ合わせ等を行うための編集モジユールと、素材の重ね合わせ等といつた合成処理を行うための合成モジユールと、素材の3次元的な画像変換等といつた特殊効果処理を行うための特殊効果モジユールと、これらモジユールの起動やモジユール間のデータの受渡し等を管理する制御モジユールとによつて構成されている。すなわちこのシステムの場合には、アプリケーシヨン・ソフトウエアを起動したときには、まず制御モジユールが起動し、オペレータより編集指示が入力されると、その制御モジユールの管理の下で対応するモジユール(編集モジユール、合成モジユール又は特殊効果モジユール)を適宜起動して、オペレータより指示された編集を行うようになされている。
ビデオプロセツサ22は、ワークステーシヨン2に入力されるSDI(Serial Digital Interface)規格のビデオデータS1を受け取り、当該ビデオデータS1に対してデータ変換を施すと共に、その変換されたビデオデータを一時的にバツフアリングするためのブロツクである。具体的には、ビデオプロセツサ22は、当該ビデオプロセツサ22の全体を制御するプロセツサコントローラ22Aと、受け取つたビデオデータS1のペイロード部からコンポジツトビデオ信号を抽出し、かつ当該コンポジツトビデオ信号をデイジタルのコンポーネントビデオデータに変換するデータ変換部22Bと、データ変換部22Bから送出される数フレーム分のビデオデータを一時的に記憶するフレームメモリ22Cとによつて構成さる。
プロセツサコントローラ22Aは、データ変換部22Bに対して制御信号を送出することにより当該データ変換部22Bのデータ変換動作を制御すると共に、当該データ変換部22BにビデオデータS1からタイムコードを抽出させる。またプロセツサコントローラ22Aは、フレームメモリ22Cに対して制御信号を送出することにより当該フレームメモリ22Cのリード/ライトタイミング及びリード/ライトアドレスを制御する。因みに、リードタイミングに関しては、プロセツサコントローラ22Aは、表示コントローラ23に送出するタイムコードとビデオデータ(フレームデータ)とが対応するようにフレームメモリ22Cのリードタイミングを制御する。
データ変換部22Bは、プロセツサコントローラ22Aからの制御信号に基づいてコンポジツトビデオ信号をデイジタルのコンポーネントビデオデータに変換する。因みに、タイムコードはこの変換過程において抽出される。この変換により得られたビデオデータは上述したようにフレームメモリ22Cに送出され、また抽出されたタイムコードはプロセツサコントローラ22Aに送出される。
フレームメモリ22Cは、データ変換部22Bから供給されるビデオデータを一時的に記憶する。このフレームメモリ22Cのリード/ライトタイミングは、上述したようにプロセツサコントローラ22Aによつて制御される。このフレームメモリ22Cは少なくとも2個のフレームメモリから構成され、少なくとも2フレーム分のビデオデータを記憶し得るようになされている。
このフレームメモリ22Cに記憶されたビデオデータは、プロセツサコントローラ22Aの読み出し制御に基づいて読み出される。その際、フレームメモリ22Cに記憶されたビデオデータを全画素読み出すのではなく、所定の間隔で間引いて読み出すことにより画像サイズを原画像よりも小さくする。このようにして画像サイズが小さく変換されたビデオデータは、素材又は編集結果の確認用としてデイスプレイ2Bの所定表示エリアに表示されるため、画像データバス20Aを介して表示コントローラ23に送出される。
表示コントローラ23は、デイスプレイ2Bに表示されるデータを制御するための制御ブロツクである。表示コントローラ23はメモリコントローラ23AとVRAM(ビデオ・ランダム・アクセス・メモリ)23Bとを有している。メモリコントローラ23Aはワークステーシヨン2の内部同期に従つてVRAM23Bのリード/ライトタイミングを制御する。このVRAM23Bには、ビデオプロセツサ22のフレームメモリ22Cから送出されたビデオデータ及びCPU21によつて生成されるイメージデータが、メモリコントローラ23Aからのタイミング制御信号に基づいて記憶される。このVRAM23Bに記憶されたビデオデータやイメージデータは、ワークステーシヨン2の内部同期に基づいたメモリコントローラ23Aからのタイミング制御信号に基づいて読み出され、デイスプレイ2Bに表示される。
この場合、イメージデータによるグラフイツク表示がGUIのためのグラフイツク表示となる。因みに、CPU21からVRAM23Bに送出さるイメージデータは、例えばウインドウやカーソル、或いはスクロールバーやデバイスを示すアイコン等のイメージデータである。
かくしてこのワークステーシヨン2においては、これらのイメージデータやビデオデータをデイスプレイ2Bに表示することにより、当該デイスプレイ2Bにオペレータ操作のためのGUIや素材又は編集結果の画像を表示するようになされている。
HDDインターフエイス24は、ワークステーシヨン2内部に設けられたローカルハードデイスクドライブ24Aと通信するためのインターフエイスブロツクである。このHDDインターフエイス24とハードデイスクドライブ24AとはSCSI(Small Computer System Interface )の伝送フオーマツトに基づいて通信が行われるようになされている。
ハードデイスクドライブ24Aには、このワークステーシヨン2で起動するアプリケーシヨン・ソフトウエアがインストールされており、当該アプリケーシヨン・ソフトウエアを実行する場合には、このハードデイスクドライブ24Aから読み出されてCPU21のRAM21Bにアツプロードされる。またこのアプリケーシヨン・ソフトウエアを終了する際には、RAM21Bに記憶されている編集オペレーシヨンによつて生成された各種情報(例えば編集素材に関するデータベースの情報等)は、このハードデイスクドライブ24Aを介してハードデイスクにダウンロードされる。
FDDインターフエイス25は、ワークステーシヨン2内部に設けられたフロツピーデイスクドライブ25Aと通信するためのインターフエイスブロツクである。このFDDインターフエイス25とフロツピーデイスクドライブ25AとはSCSIの伝送フオーマツトに基づいて通信が行われるようになされている。
ポインテイングデバイスインターフエイス26は、ワークステーシヨン2に接続されたキーボード2C、マウス2D及びペン・タブレツト2Eからの情報を受信するインターフエイスブロツクである。ポインテイングデバイスインターフエイス26はキーボード2Cに設けられたボタンからの入力情報を受け取り、受け取つた入力情報をデコードしてCPU21に送出する。同様に、ポインテイングデバイスインターフエイス26は、マウス2Dに設けられた2次元ロータリーエンコーダの検出情報と、マウス2Dに設けられた左右のボタンのクリツク情報(すなわちボタン押下による選択指定情報)とを当該マウス2Dから受け取り、受け取つたそれらの情報をデコードしてCPU21に送出する。同様に、ポインテイングデバイスインターフエイス26は、ペン・タブレツト2Eからの2次元の位置データを受け取り、受け取つたその位置データをデコードしてCPU21に送出する。このようなポインテイングデバイスインターフエイス26からの情報に基づいて、CPU21は、デイスプレイ2Bに表示されるGUIのうちいずれのコマンドボタンが指示されたか認識し得ると共に、キーボード2Cより入力された各種データを認識し得、それらに対応する制御を行うことができる。
外部インターフエイス27は、ワークステーシヨン2の外部に接続されたデバイスコントローラ3と通信するためのブロツクである。外部インターフエイス27はCPU21で生成された再生コマンドや記録コマンド等の各種制御コマンドを所定の通信プロトコルのデータに変換するドライバを有しており、当該ドライバを介して制御コマンドデータS2をデバイスコントローラ3に送出する。
(3)編集システムにおける編集の原理
この項では、編集システム1における編集の原理について以下に順を追つて説明する。
この項では、編集システム1における編集の原理について以下に順を追つて説明する。
(3−1)編集用のアプリケーシヨン・ソフトウエアの基本構成
まず始めにこの項では、ワークステーシヨン2において用意されている編集用のアプリケーシヨン・ソフトウエアの基本構成について説明する。図3に示すように、この編集システム1においては、機能毎にモジユール化された編集用のアプリケーシヨン・ソフトウエアがワークステーシヨン2に用意されている。このモジユール化されたアプリケーシヨン・ソフトウエアは、大きく分けて、素材のつなぎ合わせ処理等の編集処理を行う編集モジユールEMと、素材の重ね合わせ処理等の合成処理を行う合成モジユールCMと、素材に対する特殊効果処理を行う特殊効果モジユールSMと、これら機能毎にモジユール化された編集モジユールEM、合成モジユールCM及び特殊効果モジユールSMの起動等を管理する制御モジユールCNTMとによつて構成される。このような構成を有するアプリケーシヨン・ソフトウエアは、ハードデイスクドライブ24AからRAM21Bにアツプロードされると、まず制御モジユールCNTMが起動し、その制御モジユールCNTMの管理の下で、各モジユールEM、CM及びSMがそれぞれオペレータからの指示に応じて適宜起動するようになされている。
まず始めにこの項では、ワークステーシヨン2において用意されている編集用のアプリケーシヨン・ソフトウエアの基本構成について説明する。図3に示すように、この編集システム1においては、機能毎にモジユール化された編集用のアプリケーシヨン・ソフトウエアがワークステーシヨン2に用意されている。このモジユール化されたアプリケーシヨン・ソフトウエアは、大きく分けて、素材のつなぎ合わせ処理等の編集処理を行う編集モジユールEMと、素材の重ね合わせ処理等の合成処理を行う合成モジユールCMと、素材に対する特殊効果処理を行う特殊効果モジユールSMと、これら機能毎にモジユール化された編集モジユールEM、合成モジユールCM及び特殊効果モジユールSMの起動等を管理する制御モジユールCNTMとによつて構成される。このような構成を有するアプリケーシヨン・ソフトウエアは、ハードデイスクドライブ24AからRAM21Bにアツプロードされると、まず制御モジユールCNTMが起動し、その制御モジユールCNTMの管理の下で、各モジユールEM、CM及びSMがそれぞれオペレータからの指示に応じて適宜起動するようになされている。
クリツプデータベースCDBは、ビデオデイスクレコーダ5及びRAM21Bによつて構成され、素材のビデオデータや編集に関する各種データを記憶している。各モジユールEM、CM及びSMは、オペレータより指定された素材をクリツプデータベースCDBから読み出し、上述したスイツチヤ7やデイジタルマルチエフエクタ9等のハードウエアを使用しながら、その素材に対してオペレータの指示に応じた編集を行い、その結果得られる編集された後の素材をクリツプデータベースCDBに登録する。また各モジユールEM、CM及びSMは、編集に使用した各種パラメータ等、編集に関するデータもクリツプデータベースCDBに登録する。なお、クリツプデータベースCDBとしては、主に素材のビデオデータをビデオデイスクレコーダ5に記憶し、編集に関する各種データをRAM21Bに記憶するようになされている。
(3−2)クリツプの定義
本発明による編集システム1では、各素材はクリツプと呼ばれる単位で扱われる。この項では、このクリツプについて定義する。本発明による編集システム1では、ビデオ動画データの1シーケンスをクリツプビデオデータと定義し、そのクリツプビデオデータがどのようにして生成されたものであるか管理するデータをクリツプ管理データと定義し、さらにこれらのクリツプビデオデータとクリツプ管理データからなるデータをクリツプと定義する。また本発明による編集システム1では、ソースビデオデータから単に切り出すことにより生成された素材を素材クリツプ(MC)と呼び、その素材クリツプを編集することにより生成された素材を結果クリツプ(FC)と呼ぶ。
本発明による編集システム1では、各素材はクリツプと呼ばれる単位で扱われる。この項では、このクリツプについて定義する。本発明による編集システム1では、ビデオ動画データの1シーケンスをクリツプビデオデータと定義し、そのクリツプビデオデータがどのようにして生成されたものであるか管理するデータをクリツプ管理データと定義し、さらにこれらのクリツプビデオデータとクリツプ管理データからなるデータをクリツプと定義する。また本発明による編集システム1では、ソースビデオデータから単に切り出すことにより生成された素材を素材クリツプ(MC)と呼び、その素材クリツプを編集することにより生成された素材を結果クリツプ(FC)と呼ぶ。
本発明による編集システム1では、素材クリツプや結果クリツプからなる複数のクリツプを、クリツプ間の関係に基づいた階層構造によつて管理するようになされている。この様子を図4に示す例を参照しながら、以下に説明する。
図4に示す例では、結果クリツプFC−008は、素材クリツプMC−001、素材クリツプMC−002及び素材クリツプMC−003の3つの素材クリツプを合成することによつて生成されたクリツプである。すなわち結果クリツプFC−008と、素材クリツプMC−001、素材クリツプMC−002及び素材クリツプMC−003との関係は、上下関係になつている。このような上下関係にある場合、素材クリツプMC−001、素材クリツプMC−002及び素材クリツプMC−003は結果クリツプFC−008の配下にあることからそれぞれ下位クリツプと呼ばれ、逆に結果クリツプFC−008はこれら下位クリツプを統括して生成されたものであることから上位クリツプと呼ばれる。
同様に、結果クリツプFC−009は、素材クリツプMC−004に対して特殊効果を施すことによつて生成されたクリツプである。このため素材クリツプMC−004は結果クリツプFC−009の下位クリツプとなり、逆に結果クリツプFC−009は素材クリツプMC−004の上位クリツプとなる。
また結果クリツプFC−010は、結果クリツプFC−008と結果クリツプFC−009とを編集する(この場合、例えばワイプ等によつてつなぎ合わせる)ことによつて生成された結果クリツプである。このため結果クリツプFC−008及び結果クリツプFC−009はそれぞれ結果クリツプFC−010の下位クリツプとなり、結果クリツプFC−010は結果クリツプFC−008及び結果クリツプFC−009の上位クリツプとなる。
このように各クリツプ間には上下関係があり、この編集システム1では、クリツプデータベースCDBにおいてこのクリツプ間の上下関係を基に当該クリツプを階層構造で管理するようになされている。なお、何ら編集処理に使用されない素材クリツプは他のクリツプと関係し合つていないが、そのような素材クリツプはリンク先がないものとして管理される。またここで示した例は、あくまで一例であつてクリツプ間の上下関係としてはその他の組合せも当然存在する。
(3−3)合成処理の原理
続いてこの項では、合成モジユールCMで行う合成処理の原理について説明する。図4に示した結果クリツプFC−008のビデオイメージは、素材クリツプMC−001、素材クリツプMC−002及び素材クリツプMC−003のビデオイメージを合成処理(すなわちコンポジツト処理)することによつて生成される。この合成処理の原理を図5及び図6に示す。図5は、3つの素材クリツプMC−001、MC−002及びMC−003のビデオイメージを合成する様子を示しており、図6は、合成処理によつて生成される結果クリツプFC−008のビデオイメージを表している。
続いてこの項では、合成モジユールCMで行う合成処理の原理について説明する。図4に示した結果クリツプFC−008のビデオイメージは、素材クリツプMC−001、素材クリツプMC−002及び素材クリツプMC−003のビデオイメージを合成処理(すなわちコンポジツト処理)することによつて生成される。この合成処理の原理を図5及び図6に示す。図5は、3つの素材クリツプMC−001、MC−002及びMC−003のビデオイメージを合成する様子を示しており、図6は、合成処理によつて生成される結果クリツプFC−008のビデオイメージを表している。
本発明による編集システム1においては、複数のクリツプの合成を行う場合、各クリツプを1つのレイヤ(すなわち層)とみなし、そのレイヤを重ねることにより合成処理を行うようになされている。図5に示す例では、第1のレイヤL1として素材クリツプMC−003を指定し、第2のレイヤL2として素材クリツプMC−002を指定し、第3のレイヤL3として素材クリツプMC−001を指定している。各レイヤL1、L2及びL3に割り当てられた素材クリツプを合成する場合には、レイヤL1を最下層としてその上に順次各レイヤL2、L3を重ねて行くことにより行われる。すなわち第1のレイヤL1として指定された素材クリツプMC−003のビデオイメージ(例えば背景を表すイメージ)の上に、第2のレイヤL2として指定された素材クリツプMC−002のビデオイメージ(例えば人物を表すイメージ)を重ね合わせて合成し、さらにその合成したビデオイメージの上に第3のレイヤL3として指定された素材クリツプMC−001のビデオイメージ(例えばキヤラクタを表すイメージ)を重ね合わせて合成する。このような合成処理により、図6に示すような3つの素材が重なり合つたようなビデオイメージの結果クリツプFC−008を生成することができる。
なお、この図5に示す例では、3つのレイヤL1〜L3にそれぞれ割り当てられた素材クリツプMC−003、MC−002及びMC−001を合成する例を示したが、本発明による編集システム1では、最大で10個のレイヤを確保することができるようになつており、第1のレイヤL1から第10のレイヤL10にそれぞれ割り当てられた10個の素材クリツプを合成することができるようになされている。因みに、この場合には、第1のレイヤL1が最下層のレイヤとなり、最もレイヤ番号が大きい第10のレイヤL10が最上層のレイヤとなる。
次に図7を参照して、この合成処理についてさらに詳しく説明する。図7は、横軸方向を時間として、第1のレイヤL1として指定された素材クリツプMC−003と、第2のレイヤL2として指定された素材クリツプMC−002と、第3のレイヤL3として指定された素材クリツプMC−001との合成処理により結果クリツプFC−008が生成される様子を示している。この図7に示すように、結果クリツプFC−008においては、各素材クリツプの編集開始点(以下、これをイン点と呼ぶ)及び編集終了点(以下、これをアウト点と呼ぶ)や合成又は画像変換等の各パラメータの変更ポイントとして、第1の編集点EP1から第8の編集点EP8が設定されている。
第1の編集点EP1は素材クリツプMC−003のイン点IN3を示し、第2の編集点EP2は素材クリツプMC−002のイン点IN2を示し、第4の編集点EP4は素材クリツプMC−001のイン点IN1を示している。また第6の編集点EP6は素材クリツプMC−002のアウト点OUT2を示し、第7の編集点EP7は素材クリツプMC−001のアウト点OUT1を示し、第8の編集点EP8は素材クリツプMC−003のアウト点OUT3を示している。なお、第3の編集点EP3及び第5の編集点EP5は、各レイヤの合成パラメータを変更するために設定された編集点である。これらの編集点EP3及びEP5については、詳細は後述する。
各クリツプは、図7に示すように、各クリツプのビデオデータの先頭位置から始まる独自の内部タイムコードを有している。例えば第1のレイヤL1として指定された素材クリツプMC−003はそのビデオデータの先頭位置S3からスタートする内部タイムラインt3を有し、第2のレイヤL2として指定された素材クリツプMC−002はそのビデオデータの先頭位置S2からスタートする内部タイムラインt2を有し、第3のレイヤL3として指定された素材クリツプMC−001はそのビデオデータの先頭位置S1からスタートする内部タイムラインt1を有している。
同じように、結果クリツプFC−008は、そのビデオデータの先頭位置S8からスタートする内部タイムラインt8を有しており、上述した第1の編集点EP1から第8の編集点EP8のタイムコードはそれぞれ結果クリツプFC−008のタイムラインt8上のタイムコードによつて定義付けされている。
素材クリツプMC−003のイン点IN3及びアウト点OUT3は、それぞれ素材クリツプMC−003のタイムラインt3によつて定義され、これらのタイムコードはそれぞれ「00:00:31:02」及び「00:05:18:02」となつている。従つてこのイン点IN3のタイムコードが結果クリツプFC−008における第1の編集点EP1のタイムコード「00:00:00:00」に対応し、アウト点OUT3のタイムコードが結果クリツプFC−008における第8の編集点EP8のタイムコード「00:04:47:00」に対応している。
同じように、素材クリツプMC−002のイン点IN2及びアウト点OUT2は、それぞれ素材クリツプMC−002のタイムラインt2によつて定義され、これらのタイムコードはそれぞれ「00:00:51:00」及び「00:03:04:20」となつている。従つてこのイン点IN2のタイムコードが結果クリツプFC−008における第2の編集点EP2のタイムコード「00:00:42:20」に対応し、アウト点OUT2のタイムコードが結果クリツプFC−008における第6の編集点EP6のタイムコード「00:02:59:20」に対応している。
同じように、素材クリツプMC−001のイン点IN1及びアウト点OUT1は、それぞれ素材クリツプMC−001のタイムラインt1によつて定義され、これらのタイムコードはそれぞれ「00:01:40:03」及び「00:02:45:48」となつている。従つてこのイン点IN1のタイムコードが結果クリツプFC−008における第4の編集点EP4のタイムコード「00:01:56:00」に対応し、アウト点OUT1のタイムコードが結果クリツプFC−008における第7の編集点EP7のタイムコード「00:03:19:45」に対応している。
依つて結果クリツプFC−008を再生すると、第1の編集点EP1から第2の編集点EP2までの期間では、素材クリツプMC−003のビデオイメージが出力され、第2の編集点EP2から第4の編集点EP4までの期間では、素材クリツプMC−003の上に素材クリツプMC−002が合成されたビデオイメージが出力され、第4の編集点EP4から第6の編集点EP6までの期間では、素材クリツプMC−003の上に素材クリツプMC−002及び素材クリツプMC−001が合成されたビデオイメージが出力され、第6の編集点EP6から第7の編集点EP7までの期間では、素材クリツプMC−003の上に素材クリツプMC−001が合成されたビデオイメージが出力され、第7の編集点EP7から第8の編集点EP8までの期間では、素材クリツプMC−003のビデオイメージが出力されることになる。
なお、ここで説明した合成処理はあくまで一例であり、合成処理されるクリツプの組合せとしては当然その他の組合せも存在する。
(3−4)特殊効果処理の原理
続いてこの項では、特殊効果モジユールSMで行う特殊効果処理の原理について説明する。図4に示した結果クリツプFC−009は素材クリツプMC−004に特殊効果処理を施すことにより生成されたクリツプである。ここでは説明を分かりやすくするため、素材クリツプMC−004に対して、モザイク効果、クロツプ効果、3次元画像変換及びトレイル効果の4つの特殊効果処理を施すものとして、特殊効果処理の原理を図8を用いて説明する。
続いてこの項では、特殊効果モジユールSMで行う特殊効果処理の原理について説明する。図4に示した結果クリツプFC−009は素材クリツプMC−004に特殊効果処理を施すことにより生成されたクリツプである。ここでは説明を分かりやすくするため、素材クリツプMC−004に対して、モザイク効果、クロツプ効果、3次元画像変換及びトレイル効果の4つの特殊効果処理を施すものとして、特殊効果処理の原理を図8を用いて説明する。
図8に示すように、この例では、素材クリツプMC−004に対しては、第1の特殊効果E1としてモザイク効果が指定され、第2の特殊効果E2としてクロツプ効果が指定され、第3の特殊効果E3として3次元画像変換が指定され、第4の特殊効果E4としてトレイル効果が指定されている。
この場合、モザイク効果とは、ビデオイメージをタイル状の小片に分けてモザイク画のように見せる効果のことである。本発明による編集システム1では、このモザイク効果に関するパラメータを任意の値に設定できるようになされており、これによりこのタイル状の小片の大きさ及びアスペクト比を任意の値に設定することができるようになつている。
クロツプ効果とは、画枠を小さくすることによつてビデオイメージの一部を切り出す効果のことであり、ビデオイメージの一部を切り出すことから切り出し効果とも呼ばれている。本発明による編集システム1では、このクロツプ効果に関するパラメータを任意の値に設定できるようになつており、これにより画枠の右辺及び左辺位置、並びに上辺及び下辺位置、さらにはエツジのぼかし具合を任意に設定することができるようになつている。
3次元画像変換(3-Dimensional Transform )とは、3次元空間上で画像を仮想的に変換する効果のことである。例えば画像の水平方向をX軸、垂直方向をY軸、奥行き方向をZ軸として定義したとすれば、当該X軸、Y軸又はZ軸を回転軸として画像を回転させたり、或いはX軸、Y軸又はZ軸方向に画像を移動させたりする画像変換のことである。本発明による編集システム1では、この3次元画像変換に関するパラメータを任意の値に設定できるようになつており、これにより任意の画像変換を行うことができるようになつている。
トレイル効果とは、画像を空間的に移動させる際に、所定間隔で画像を静止画としてフリーズし、そのフリーズした画像を残像イメージとして残す効果のことであり、一般にはリカーシブ効果とも呼ばれている。本発明による編集システム1では、このトレイル効果に関するパラメータを任意の値に設定することができるようになつており、これにより画像をフリーズする間隔及び残像として残す期間を任意に設定することができるようになつている。
またこの特殊効果処理の場合にも、この図8に示すように、結果クリツプFC−009においては、素材クリツプの編集開始点(イン点)及び編集終了点(アウト点)や、画像変換のパラメータ変更ポイントとして、第1の編集点EP1から第7の編集点EP7が設定されている。
第1の編集点EP1は素材クリツプMC−004のイン点IN4、モザイク効果の開始点及びクロツプ効果の開始点を示し、第2の編集点EP2は3次元画像変換の開始点を示し、第4の編集点EP4はトレイル効果の開始点を示し、第7の編集点EP7は素材クリツプMC−004のアウト点OUT4、モザイク効果の終了点、クロツプ効果の終了点、3次元画像変換の終了点及びトレイル効果の終了点を示している。なお、第3の編集点EP3、第5の編集点EP5及び第6の編集点EP6は、3次元画像変換の変換パラメータを変更するために設定された編集点である。これらの編集点EP3、EP5及びEP6については、詳細は後述する。
特殊効果の場合も合成処理の場合と同様に、素材クリツプMC−004及び結果クリツプFC−009は、それぞれ各クリツプのビデオデータの先頭位置からスタートする独自の内部タイムコードによつて表現される内部タイムラインt4、t9を有しており、上述した第1の編集点EP1から第7の編集点EP7のタイムコードは、結果クリツプFC−009のタイムラインt9上のタイムコードによつて定義付けされている。
素材クリツプMC−004のイン点IN4及びアウト点OUT4は、それぞれ素材クリツプMC−004のタイムラインt4によつて定義され、これらのタイムコードはそれぞれ「00:10:12:00」及び「00:12:18:00」となつている。従つてこのイン点IN4のタイムコードが結果クリツプFC−009における第1の編集点EP1のタイムコード「00:00:00:00」に対応し、アウト点OUT4のタイムコードが結果クリツプFC−009における第7の編集点EP7のタイムコード「00:02:06:00」に対応している。
また第1の特殊効果E1として指定されたモザイク効果の開始ポイントは、図8に示すように、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「00:00:00:00」となる第1の編集点EP1になつており、モザイク効果の終了ポイントは、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「00:02:06:00」となる第7の編集点EP7になつている。
同じように、第2の特殊効果E2として指定されたクロツプ効果の開始ポイントは、図8に示すように、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「「00:00:00:00」となる第1の編集点EP1になつており、クロツプ効果の終了ポイントは、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「00:02:06:00」となる第7の編集点EP7になつている。
また第3の特殊効果E3として指定された3次元画像変換の開始ポイントは、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「00:00:12:03」となる第2の編集点EP2になつており、3次元画像変換の終了ポイントは、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「00:02:06:00」となる第7の編集点EP7になつている。
また第4の特殊効果E4として指定されたトレイル効果の開始ポイントは、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「00:01:02:50」となる第4の編集点EP4になつており、トレイル効果の終了ポイントは、結果クリツプFC−009におけるタイムコードが「00:02:06:00」となる第7の編集点EP7になつている。
依つて結果クリツプFC−009を再生すると、第1の編集点EP1から第2の編集点EP2までの期間では、素材クリツプMC−004のビデオイメージにモザイク効果とクロツプ効果が施されたビデオイメージが出力され、第2の編集点EP2から第4の編集点EP4までの期間では、素材クリツプMC−004のビデオイメージにモザイク効果、クロツプ効果及び3次元画像変換が施されたビデオイメージが出力され、第4の編集点EP4から第7の編集点EP7までの期間では、素材クリツプMC−004のビデオイメージにモザイク効果、クロツプ効果、3次元画像変換及びトレイル効果が施されたビデオイメージが出力されることになる。
(3−5)編集処理の原理
続いてこの項では、編集モジユールEMで行う編集処理の原理について説明する。図4に示した結果クリツプFC−010は、結果クリツプFC−008及び結果クリツプFC−009を編集処理することによつて生成されたクリツプである。ここでは説明を分かりやすくするため、ワイプ効果によつて編集処理を行うものとして、編集処理の原理を図9を用いて説明する。
続いてこの項では、編集モジユールEMで行う編集処理の原理について説明する。図4に示した結果クリツプFC−010は、結果クリツプFC−008及び結果クリツプFC−009を編集処理することによつて生成されたクリツプである。ここでは説明を分かりやすくするため、ワイプ効果によつて編集処理を行うものとして、編集処理の原理を図9を用いて説明する。
図9に示すように、この例では、第1のレイヤL1として結果クリツプFC−008が指定されていると共に、第2のレイヤL2として結果クリツプFC−009が指定されている。また第1のレイヤL1として指定された結果クリツプFC−008から、第2のレイヤL2として指定された結果クリツプFC−009に切り換える際の切換処理としてワイプ効果が指定されている。なお、この編集処理においては、合成処理のようにビデオデータを重ね合わせるのではなく、ビデオデータをつなぎ合わせるので、時間的に先になる方が第1のレイヤL1として指定され、時間的に後になる方が第2のレイヤとして指定される。
また切換処理として指定されているワイプ効果とは、現在表示されている古い画像を新しい画像でぬぐい消すようにして、画面に表示される画像を切り換えるトランジシヨンエフエクトのことである。因みに、この図9に示す例で指定されているワイプ効果は、結果クリツプFC−008のイメージから結果クリツプFC−009のイメージに切り換わる際、画面の左側から右側に向かつて切り換わる種類のワイプ効果である。
またこの編集処理の場合にも、この図9に示すように、結果クリツプFC−010においては、各クリツプの編集開始点(イン点)及び編集終了点(アウト点)や、編集処理のパラメータ変更ポイントとして、第1の編集点EP1から第5の編集点EP5が設定されている。
第1の編集点EP1は結果クリツプFC−008のイン点IN8を示し、第2の編集点EP2はワイプ効果の開始点及び結果クリツプFC−009のイン点IN9を示し、第4の編集点EP4はワイプ効果の終了点及び結果クリツプFC−008のアウト点OUT8を示し、第5の編集点EP5は結果クリツプFC−009のアウト点OUT9を示している。なお、第3の編集点EP3は、ワイプ効果のエフエクトパラメータを変更するために設定された編集点である。この編集点EP3については、詳細は後述する。
先に説明した合成処理や特殊効果処理と同様に、これらの結果クリツプFC−008、FC−009及びFC−010は、各クリツプのビデオデータの先頭位置からスタートする独自の内部タイムコードによつて表現される内部タイムラインt8、t9及びt10を有しており、上述した第1の編集点EP1から第5の編集点EP5は、結果クリツプFC−010のタイムラインt10上のタイムコードによつて定義付けされている。
結果クリツプFC−008のイン点IN8及びアウト点OUT8は、それぞれ結果クリツプFC−008のタイムラインt8によつて定義され、これらのタイムコードはそれぞれ「00:01:01:20」及び「00:04:43:00」となつている。従つてこのイン点IN8のタイムコードが結果クリツプFC−010における第1の編集点EP1のタイムコード「00:00:00:00」に対応し、アウト点OUT8のタイムコードが結果クリツプFC−010における第4の編集点EP4のタイムコード「00:03:42:00」に対応している。
同じように、結果クリツプFC−009のイン点IN9及びアウト点OUT9は、それぞれ結果クリツプFC−009のタイムラインt9によつて定義され、これらのタイムコードはそれぞれ「00:00:00:50」及び「00:02:06:00」となつている。従つてこのイン点IN9のタイムコードが結果クリツプFC−010における第2の編集点EP2のタイムコード「00:03:39:00」に対応し、アウト点OUT9のタイムコードが結果クリツプFC−010における第5の編集点EP5のタイムコード「00:05:44:10」に対応している。
また結果クリツプFC−008と結果クリツプFC−009の画像を切り換えるために設定されたワイプ効果の開始点は、結果クリツプFC−010における第2の編集点EP2に設定され、タイムコードとして「00:03:39:00」に設定されている。またワイプ効果の終了点は、結果クリツプFC−010における第4の編集点EP4に設定され、タイムコードとしては「00:03:42:00」に設定されている。
依つて結果クリツプFC−010を再生すると、第1の編集点EP1から第2の編集点EP2までの期間では、結果クリツプFC−008のビデオイメージが出力され、第2の編集点EP2から第4の編集点EP4までの期間では、ワイプ効果によつて結果クリツプFC−008のビデオイメージから結果クリツプFC−009のビデオイメージに画面の左側から右側に向かつて順に切り換わるようなイメージが出力され、第4の編集点EP4から第5の編集点EP5までの期間では、結果クリツプFC−009のイメージが出力されることになる。
(4)GUIとして表示されるグラフイツク表示
続いてこの項では、各モジユールを起動したときにワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bに表示されるGUIの画面について説明する。
続いてこの項では、各モジユールを起動したときにワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bに表示されるGUIの画面について説明する。
(4−1)合成モジユールを起動したときのGUI
まず始めにこの項では、合成モジユールCMを起動したときのGUIについて説明する。この編集システム1では、合成モジユールCMが起動されると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bには、合成モジユールCMのGUIとして図10に示すようなグラフイツク表示が表示される。
まず始めにこの項では、合成モジユールCMを起動したときのGUIについて説明する。この編集システム1では、合成モジユールCMが起動されると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bには、合成モジユールCMのGUIとして図10に示すようなグラフイツク表示が表示される。
この図10に示すように、合成モジユールCMのGUIとしては、大きく分けてメニユーウインドウ30と、クリツプツリーウインドウ31と、キーウインドウ32と、ライブラリーウインドウ33と、タイムラインウインドウ34と、パラメータ設定ウインドウ35と、プレビユウ画面表示ウインドウ36と、デバイスコントールウインドウ37と、編集内容表示ウインドウ38と、制御コマンドウインドウ39とによつて構成されている。
メニユーウインドウ30は、この編集システム1において用意されているトツプメニユーを表示するためのエリアである。なお、このメニユーウインドウ30は、制御モジユールCNTMが立ち上がつた時点から表示されるものである。
本発明による編集システム1においては、トツプメニユー項目として、例えばフアイル読出メニユーや初期設定メニユー、或いはモジユール起動メニユー等が用意されている。フアイル読出メニユーをマウス2Dのボタンを押して指定すると(以下、このマウス2Dを使用した指定動作をクリツクと呼ぶ)、既に登録されている結果クリツプのリストが表示され、その中から所望の結果クリツプをクリツク操作によつて選択すると、その選択された結果クリツプの編集内容が後述するタイムラインウインドウに表示されると共に、その結果クリツプに対して設定されているパラメータの内容が後述するパラメータ設定ウインドウに表示される。従つて既に登録されている結果クリツプを修正する場合には、このフアイル読出メニユーを使用してその結果クリツプを読み出せば、その結果クリツプを修正することができる。
また初期設定メニユーをクリツク操作によつて選択すると、各種設定項目が読み出され、その中から所望の項目を選択すると、その選択された項目に対する設定画面が表示される。従つて所望の項目に対して初期設定する場合には、初期設定メニユーによつてその項目の設定画面を読み出せば、その項目について所望の値を設定することができる。
またモジユール起動メニユーをクリツク操作によつて選択すると、合成モジユールCM、特殊効果モジユールSM又は編集モジユールEMを起動するためのコマンドが表示され、その中から所望のコマンドを選択すると、選択されたモジユールが起動され、そのモジユールに対応するGUIが画面上に表示される。実際上、この図10に示す合成モジユールCMのGUIも、このモジユール起動メニユーによつて合成モジユールCMを起動することにより得られた画面である。
クリツプツリーウインドウ31には、クリツプデータベースに登録されている各クリツプの上下関係が視覚的に分かるようなグラフイツク表示が表示されるエリアである。各クリツプの上下関係が図4に示したような関係にある場合には、その上下関係に応じて、図10に示すようなクリツプツリーが表示される。すなわちこの場合には、最上位のクリツプは結果クリツプFC−010であるので、結果クリツプFC−010のクリツプ名「FC−010」がクリツプツリーウインドウ31の一番上に表示される。この結果クリツプFC−010の下位にリンクする下位クリツプとしては、結果クリツプFC−008と結果クリツプFC−009がある。これら下位クリツプのクリツプ名「FC−008」及び「FC−009」はそれぞれ上位クリツプである結果クリツプFC−010よりも下方であつてかつ一段右側にシフトした位置に並列的に表示される。このとき結果クリツプFC−010と結果クリツプFC−008及びFC−009を結ぶ線が表示され、これによつてこれらの結果クリツプFC−010、FC−008及びFC−009が上下関係にあることが示される。
また結果クリツプFC−008の下位にリンクする下位クリツプとしては、素材クリツプMC−001と素材クリツプMC−002と素材クリツプMC−003とがある。これら下位クリツプのクリツプ名「MC−001」、「MC−002」及び「MC−003」はそれぞれ上位クリツプである結果クリツプFC−008の下方であつて一段右側にシフトした位置に並列的に表示される。このときも結果クリツプFC−008と素材クリツプMC−001、MC−002及びMC−003とを結ぶ線が表示され、これによつてこれらのクリツプFC−008、MC−001、MC−002及びMC−003が上下関係にあることが示される。
同様に、結果クリツプFC−009の下位にリンクする下位クリツプとしては素材クリツプMC−004がある。この下位クリツプのクリツプ名「MC−004」は上位クリツプである結果クリツプFC−009の下方であつてかつ一段右側にシフトした位置に表示される。このときも結果クリツプFC−009と素材クリツプMC−004を結ぶ線が表示され、これによつてこれらのクリツプFC−009及びMC−004が上下関係にあることが示される。
このようにしてクリツプツリーウインドウ31においては、各クリツプのクリツプ名をツリー状に表示するようにしたことにより、クリツプデータベースに登録されているクリツプ間の関係が視覚的に一目で分かるようになされている。
なお、クリツプ名を囲む枠が太線で表示されているクリツプは、現在、タイムラインウインドウ34において表示され、編集対象となつているクリツプである。またこのクリツプツリーウインドウ31の下辺位置には左右方向のスクロールボタン31Aが表示されており、このスクロールボタン31Aをマウス2Dを使用して操作することにより、表示されるクリツプツリーを左右方向にスクロールし得るようになされている。
同様に、クリツプツリーウインドウ31の右辺位置には上下方向のスクロールボタン31Bが表示されており、このスクロールボタン31Bを操作することにより、表示されるクリツプツリーを上下方向にスクロールし得るようになされている。
キーウインドウ32は、編集対象のクリツプに対してキー処理を指定するためのキー選択ボタンが表示されるエリアであり、このキー選択ボタンの中の所望ボタンをクリツクすることにより編集対象のクリツプに対して所望のキー処理を指定することができる。この場合、キー選択ボタンとしては、図10に示すように、ルミナンスキーボタン、リニアキーボタン、クリーンキーボタン、パターンキーボタン、エクスターナルキーボタン等が用意されている。
因みに、キー処理とは、ビデオイメージからキー信号に基づくエリアをくり抜き、そこに別の画像をはめ込む処理のことである。またルミナンスキーとは、キー信号に含まれる輝度信号に基づいてくり抜き処理を行うキー処理であり、リニアキーとは、ルミナンスキーの一種で、ルミナンスキーに比してゲインの可変幅が狭くなつたキー処理であり、クリーンキーとは、キー処理においてはめ込む画像をキー信号でくり抜かずにはめ込む処理である。またパターンキーとは、ワイプパターンに基づいて切り抜き処理を行うキー処理であり、エクスターナルキーとは、外部より供給されるキー信号に基づいてキー処理を行うことである。
このキーウインドウ32においても、当該キーウインドウ32の下辺位置には左右方向のスクロールボタン32Aが表示されており、このスクロールボタン32Aを操作することにより、表示されるキー選択ボタンを左右方向にスクロールし得るようになされている。同様に、キーウインドウ32の右辺位置には上下方向のスクロールボタン32Bが表示されており、このスクロールボタン32Bを操作することにより、表示されるキー選択ボタンを上下方向にスクロールし得るようになされている。
ライブラリーウインドウ33は、クリツプデータベースに登録されている素材クリツプ又は結果クリツプをリスト表示するためのエリアである。このライブラリーウインドウ33に表示されるクリツプの中から所望のクリツプを選択すれば、その選択されたクリツプを編集対象として指定することができる。なお、このライブラリーウインドウ33の詳細については、後述する。
タイムラインウインドウ34は編集対象のクリツプを時間軸上に並べて編集内容を指定するためのエリアである。合成モジユールCMで表示されるタイムラインウインドウ34としては、当然合成処理に関するものが表示される。このタイムラインウインドウ34は、大きく分けて上から順にタイムコード表示エリア(Time Code )と、編集点表示エリア(Edit Point)と、プレビユウ範囲表示エリア(Preview )と、クリツプ指定エリア(L1〜L10)とに分かれている。
タイムコード表示エリアは、編集点におけるタイムコードが表示されるエリアである。なお、このタイムコードは、このタイムラインウインドウ34において指定された編集内容に基づいて生成される結果クリツプのタイムライン上におけるタイムコードである。
編集点表示エリアは、編集点として設定されているポイントを三角マークによつて指し示すエリアである。例えば図4及び図7に示したような合成処理が指定されている場合には、その編集点EP1〜EP8が三角マークを使用して指し示される。
プレビユウ範囲表示エリアには、後述するプレビユウボタンやビユウボタンを操作したときにプレビユウ画面表示ウインドウ36に表示されるビデオデータの範囲を示すエリアである。この例の場合、編集点EP1から編集点EP8まで(すなわち結果クリツプFC−008全体)が表示範囲として設定されているので、その区間を示すバーが表示される。
クリツプ指定エリアは、合成処理を行う編集対象のクリツプを各レイヤに対して指定するためのエリアである。この編集システム1においては、レイヤL1からレイヤL10までの10個のレイヤが用意されており、その1つ1つに合成処理の素材となるクリツプを指定することができる。なお、このクリツプ指定エリアとしては表示範囲が限られており(図に示すようにレイヤ5つ分程度)、一度に全てのレイヤL1〜L10を表示することができない。しかしながらこのクリツプ指定エリアの右辺に表示されているスクロールボタン34Aを操作することにより、クリツプ指定エリアを上下方向にスクロールさせることができるので、これによつて所望のレイヤを表示させることができるようになつている。
10個あるレイヤL1〜L10のうちレイヤL1は合成処理時にベース(最下層)画像となるクリツプを指定するためのレイヤであり、レイヤL2からレイヤL10まではそのベース画像に対して重ねて行くクリツプを指定するためのレイヤである。なお、レイヤ番号が大きいものほど上層のレイヤとなり、ここではレイヤL10が最上層のレイヤとなる。
各レイヤL1〜L10はそれぞれ合成処理対象のクリツプを指定するためのビデオエリア(Video )と、その指定されたクリツプに対して施すキー処理を指定するためのキーエリア(Key )に分かれている。この場合、ビデオエリアにおいてクリツプを示す長方形状のグラフイツクイメージ(以下、これをセルと呼ぶ)を置くことにより、そのレイヤに対してそのクリツプが設定される。同様に、キーエリアにキー処理を示すセルを置くことにより、そのレイヤに指定されたクリツプに対するキー処理が設定される。
ここでこの図10に示すように、レイヤL1に対して素材クリツプMC−003を設定する場合には、まずクリツプツリーウインドウ31において素材クリツプMC−003をクリツクするか、もしくはライブラリーウインドウ33において素材クリツプMC−003をクリツクすることにより、素材クリツプMC−003を選択する。このような処理を行うと、素材クリツプMC−003のセルが表示されるので、これをレイヤL1のビデオエリアに移動して所望位置に置けば、レイヤL1に対して素材クリツプMC−003が設定される。
同様に、レイヤL1に対してエクスターナルキーを設定する場合には、まずキーウインドウ32においてエクスターナルキーボタンをクリツクすることにより、エクスターナルキーを選択する。このような処理を行うと、エクスターナルキーを示すセルが表示されるので、これをレイヤL1のキーエリアにおけば、レイヤL1に対してエクスターナルキーが設定される。因みに、レイヤL2〜L10に対してクリツプやキー処理を設定するときの操作も上述したレイヤL1のときの操作と同じである。
なお、クリツプを示すセルの長さは、そのクリツプのデユレーシヨン(クリツプの始まりから終わりまでの時間)に対応した長さになつている。またキー処理を示すセルは、ビデオエリアに置かれたクリツプと対になるものなので、ビデオエリアに置かれたクリツプと同じ長さになる。また各セルの中には、クリツプ名又はキー処理名を示す文字が表示されるようになされており、これによりどのクリツプ又はキー処理が設定された一目で分かるようになつている。
また既にクリツプ指定エリアに置かれて表示されている結果クリツプをダブルクリツクして選択すると、その結果クリツプを作成したモジユール(すなわち合成モジユールCM、特殊効果モジユールSM又は編集モジユールEM)が起動され、その結果クリツプに対して施されている編集内容が対応するモジユールのGUI上のタイムラインウインドウに表示されると共に、その結果クリツプに対して設定されているパラメータがパラメータ設定ウインドウに表示される。
パラメータ設定ウインドウ35は、編集に係わる各種パラメータを設定するエリアである。合成モジユールCMを起動したときに表示されるパラメータ設定ウインドウ35としては、当然合成処理に関するものが表示され、図10に示すように、合成処理時のゲインを設定するためのグラフイツク表示が表示される。
この場合、合成処理時のゲインとは、ビデオデータを重ね合わせるときの合成比率である。すなわちゲインが 100パーセントであれば下層のビデオデータが完全に見えないように上層のビデオデータを重ね、例えばゲインが50パーセントであれば下層のビデオデータがほぼ半分位の割合で透けて見えるように上層のビデオデータを重ね、ゲインが0パーセントであれば下層のビデオデータが完全に透けて見え、上層のビデオデータが見えないように重ね合わせることである。
なお、このパラメータ設定ウインドウ35と上述したタイムラインウインドウ34とは、横軸(すなわち時間軸)が一致しており、タイムラインウインドウ34で指定した合成処理内容を見ながらパラメータの変更ポイントを決めることができるようになされている。因みに、この横軸方向、すなわち左右方向に関しては、パラメータ設定ウインドウ35の下辺位置にあるスクロールボタン35Aを操作することにより、このパラメータ設定ウインドウ35内のグラフイツクイメージを左右方向にスクロールさせることができる。このときタイムラインウインドウ34とパラメータ設定ウインドウ35は横軸が対応していることから、当該タイムラインウインドウ34内のグラフイツクイメージとパラメータ設定ウインドウ35内のグラフイツクイメージは連動して同時に左右方向にスクロールされる。なお、上下方向に関しては、パラメータ設定ウインドウ35の右辺位置にあるスクロールボタン35Bを操作することにより、当該パラメータ設定ウインドウ35内のグラフイツクイメージを上下方向にスクロールさせることができる。
ここで各レイヤに指定されたクリツプのゲインを設定する場合には、まずパラメータ設定ウインドウ35の左隅に表示されるレイヤ番号の中から所望のレイヤ番号をクリツクしてこれからパラメータ設定するレイヤを指定する。続いてタイムラインウインドウ34で指定した合成処理内容を見ながらパラメータを変更するポイントを決めると共に、設定するゲイン値を決め、縦軸がゲイン値で横軸が時間軸からなるパラメータ設定ウインドウ35においてその決めたポイント及び値に対応する位置をクリツクする。これによりそのクリツクした位置に対応するゲイン値及びゲイン変更ポイントがクリツプデータベースに自動的に登録される。
例えばこの図10に示すように、レイヤL1に指定された素材クリツプMC−003のゲインを 100パーセントに設定する場合には、素材クリツプMC−003のイン点及びアウト点の位置でゲインが 100パーセントの位置をクリツクすれば、素材クリツプMC−003のイン点からアウト点までが全てゲインが 100パーセントに設定される。なお、この編集システム1においては、パラメータ設定ポイント間は、設定値が連続的になるように補間処理され、その補間された値が自動的に設定されるので、このように2つのパラメータ設定ポイントにおいて同じ値を設定すれば、その間が全てその値に設定される。
またレイヤL2に設定された素材クリツプMC−002に対して、イン点(編集点EP2)のところでゲインを59パーセントに設定し、レイヤL3の素材クリツプMC−003が重ねられるポイントのすこし前の位置(編集点EP3)でゲインを100 パーセントに設定し、アウト点(編集点EP6)のところでゲインを0パーセントに設定する場合には、パラメータ設定ウインドウ35において対応するポイントをそれぞれクリツクすれば良い。このようにすれば、設定されたゲイン値がそれぞれ自動的にクリツプデータベースに登録される。なお、編集点EP2から編集点EP3までの間、及び編集点EP3から編集点EP6までの間は、各編集点で設定された値に基づいてゲイン値が直線的に連続するように補間処理され、その補間された値が自動的に設定される。
同様に、レイヤL3に設定された素材クリツプMC−003に対して、イン点(編集点EP4)のところでゲインを100 パーセントに設定し、素材のほぼ中心位置(編集点EP5)でゲインを67パーセントに設定し、アウト点(編集点EP7)のところでゲインを51パーセントに設定する場合には、パラメータ設定ウインドウ35において対応するポイントをそれぞれクリツクすれば良い。このようにすれば、設定されたゲイン値がそれぞれ自動的にクリツプデータベースに登録される。なお、この場合も、編集点EP4から編集点EP5までの間、及び編集点EP5から編集点EP7までの間は、各編集点で設定された値に基づいてゲイン値が直線的に連続するように補間処理され、その値が自動的に設定される。
かくしてこのようにゲイン値を設定すると、各タイミングで当該ゲイン値が順次変化して行くことにより、ベースとなる素材クリツプMC−003のビデオデータの上に素材クリツプMC−002のビデオデータが徐々に見えはじめた後、さらにそれらのビデオデータの上に素材クリツプMC−001のビデオデータが見え、その後、素材クリツプMC−002及びMC−001のビデオデータが徐々に薄らいで行くようなイメージの画像が得られる。
なお、パラメータ設定ウインドウ35においては、図10に示すように、設定したパラメータの値を編集点と対応させて、横軸を時間、縦軸をゲイン値としたグラフ状に表示するようになされており、これによりオペレータはその表示を見て、どのレイヤに対してどのようなパラメータをどのタイミングで設定したかを視覚的に一目で把握することができる。
プレビユウ画面表示ウインドウ36は、後述するプレビユウボタン、ビユウボタン、オールプレビユウボタン又はオールビユウボタンを操作したときに、素材クリツプ又は結果クリツプのビデオデータが表示されるエリアである。このような表示エリアを設けたことにより、編集作業をしながら素材クリツプ又は編集の結果生成された結果クリツプのビデオイメージを確認することができる。
デバイスコントールウインドウ37は、クリツプのビデオデータが保存されているビデオデイスクレコーダ5の動作を制御するためのコマンドボタンが表示されるエリアである。この図10に示すように、コマンドボタンとしては、再生ボタン37Aとストツプボタン37B及び6つのスキツプボタン37C〜37Hが設けられている。この場合、再生ボタン37Aは、ビデオデイスクレコーダ5に対して再生コマンドを送出するためのコマンドボタンである。またストツプボタン37Bはビデオデイスクレコーダ5に対して再生停止コマンドを送出するためのコマンドボタンである。またスキツプボタン37C、37Dはそれぞれ再生位置を1フレーム前又は1フレーム後ろにスキツプさせるスキツプコマンドをビデオデイスクレコーダ5に送出するためのコマンドボタンである。またスキツプボタン37E、37Fはそれぞれ1つ前の編集点又は1つ後の編集点に再生位置をスキツプさせるスキツプコマンドをビデオデイスクレコーダ5に送出するためのコマンドボタンである。またスキツプボタン37G、37Hはそれぞれビデオデータの先頭又は最後に再生位置をスキツプさせるスキツプコマンドをビデオデイスクレコーダ5に送出するためのコマンドボタンである。このようなコマンドボタンを設けることにより、編集作業をしながら容易にビデオデイスクレコーダ5の動作をコントロールすることができる。
編集内容表示ウインドウ38はコ・タイムラインとも呼ばれ、タイムラインウインドウ34によつて指定した編集内容を表示するためのエリアである。この場合、タイムラインウインドウ34においては、画面の制約上、全ての編集内容を一度に全部表示することができないので、この編集内容表示ウインドウにおいてその編集内容を縮小したグラフイツクイメージを表示することにより、全体としてどのような編集内容を指定しているのかを容易に把握し得るようになされている。例えばタイムラインウインドウ34において上述したような3つの素材クリツプMC−003、MC−002及びMC−001を合成するような編集内容を指定した場合には、その編集内容に合わせて、各レイヤに指定されたクリツプを示す棒状グラフイツクイメージが3段重なつたようなグラフイツクイメージが編集内容表示ウインドウ38に表示される。これによりオペレータはこの表示を見て、指定されている編集内容の全貌を把握し得ると共に、その内容が3つのクリツプの合成処理であることを容易に把握し得る。
なお、この編集内容表示ウインドウ38においては、ライブラリーウインドウ33やクリツプツリーウインドウ31に表示されている既にクリツプデータベースに登録されている結果クリツプを選択した場合にも、その結果クリツプの編集内容を示すグラフイツクイメージが表示される。これによりタイムラインウインドウ34において編集作業中にライブラリーウインドウ33やクリツプツリーウインドウ31に表示されている結果クリツプを選択した場合にも、その選択した結果クリツプに対して指定されている編集内容を容易に把握することがてきる。
最後に制御コマンドウインドウ39は、この編集システム1において使用される制御コマンドの一覧が表示されるエリアである。この図10に示すように、表示される制御コマンドボタンとしては、例えばエデイタボタン(Editor)、コンポジツトボタン(Composite )、特殊効果ボタン(S-Effect)、プレビユウボタン(Preview )、ビユウボタン(View)、オールプレビユウボタン(All Preview )及びオールビユウボタン(All View)等がある。
エデイタボタン、コンポジツトボタン及び特殊効果ボタンはそれぞれ編集のためのモジユールを起動するためのボタンである。すなわちエデイタボタンは編集モジユールEMを起動するためのボタンであり、このエデイタボタンをクリツクすると、例えば合成モジユールCMを起動中であつても編集モジユールEMを起動することができる。またコンポジツトボタンは合成モジユールCMを起動するためのボタンであり、このコンポジツトボタンをクリツクすると、例えば特殊効果モジユールSMを起動中であつても合成モジユールCMを起動することができる。また特殊効果ボタンは特殊効果モジユールSMを起動するためのボタンであり、この特殊効果ボタンをクリツクすると、例えば編集モジユールEMを起動中であつても特殊効果モジユールSMを起動することができる。
一方、プレビユウボタン、ビユウボタン、オールプレビユウボタン及びオールビユウボタンは、素材クリツプ又は結果クリツプの内容確認用のボタンである。すなわちプレビユウボタンは、選択したクリツプのビデオデータをプレビユウ画面表示ウインドウ36に表示させるときに使用するボタンである。なお、このプレビユウボタンを操作したときには、指定された編集内容が実行されないため、表示されるビデオデータは最終結果と異なることがある(編集内容が既に実行されてその編集内容に合つたビデオデータが生成されている場合には、最終結果のビデオデータが表示される)。しかしながらこのプレビユウボタンを操作すると、すぐに表示が開始されるため、編集過程においてクリツプの長さをチエツクしたいとき等に使用される。
ビユウボタンは、選択したクリツプのビデオデータをプレビユウ画面表示ウインドウ36に表示させるときに使用するボタンである。このビユウボタンは、プレビユウボタンと異なり、指定された編集内容が実行されるので、このビユウボタンを操作したときには、表示されるまでに時間がかかるが、編集後のビデオデータを確認することができる。
オールプレビユウボタンはクリツプを選択せずとも、編集対象の最初のクリツプから編集対象の最後のクリツプまでのビデオデータをプレビユウ画面表示ウインドウ36に表示させるときに使用するボタンである。なお、このオールプレビユウボタンもプレビユウボタンと同様に指定されている編集内容が実行されない。
オールビユウボタンは編集対象の全てのクリツプに対して指定されている編集内容を実行して、そのビデオデータをプレビユウ画面表示ウインドウ36に表示させるときに使用するボタンである。このオールビユウボタンを操作することにより、指定した編集内容が実行され、最終結果のビデオデータを確認することができる。なお、編集内容が実行されたときには、生成されたクリツプビデオデータは自動的にビデオデイスクレコーダ5に記憶され、クリツプデータベースCDBに登録される。
(4−2)特殊効果モジユールを起動したときのGUI
続いてこの項では、特殊効果モジユールSMを起動したときのGUIについて説明する。この編集システム1では、特殊効果モジユールSMが起動されると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bには、特殊効果モジユールSMのGUIとして図11に示すようなグラフイツク表示が表示される。
続いてこの項では、特殊効果モジユールSMを起動したときのGUIについて説明する。この編集システム1では、特殊効果モジユールSMが起動されると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bには、特殊効果モジユールSMのGUIとして図11に示すようなグラフイツク表示が表示される。
この図11に示すように、特殊効果モジユールSMのGUIとしては、大き分けてメニユーウインドウ30と、クリツプツリーウインドウ31と、エフエクト選択ウインドウ40と、ライブラリーウインドウ33と、タイムラインウインドウ41と、パラメータ設定ウインドウ42と、プレビユウ画面表示ウインドウ36と、デバイスコントールウインドウ37と、編集内容表示ウインドウ38と、制御コマンドウインドウ39とによつて構成されている。
なお、この特殊効果モジユールSMのGUIにおいて表示されるウインドウのうち、メニユーウインドウ30、クリツプツリーウインドウ31、ライブラリーウインドウ33、プレビユウ画面表示ウインドウ36、デバイスコントールウインドウ37、編集内容表示ウインドウ38及び制御コマンドウインドウ39は、上述した合成モジユールCMの場合と同じであるので、ここでは説明を省略する。
まずエフエクト選択ウインドウ40は、クリツプのビデオデータに対して施す特殊効果を選択するためのエリアであり、各種特殊効果のコマンドボタンが表示される。この場合、表示されるコマンドボタンとしては、3次元画像変換を指定するための3Dボタン、残像を付加するトレイル処理を指定するためのトレイルボタン、立方体の面にビデオイメージを張り付けてそれを回転させて行くようなブリツク処理を指定するためのブリツクボタン、ビデオデータに影を付加するシヤドウ処理を指定するためのシヤドウボタン、ビデオデータを混合するミツクス処理を指定するためのミツクスボタン、一方向からライトを浴びせて物体に影を付加するライト処理を指定するためのライトボタン、ビデオデータの所定範囲を切り出すクロツプ処理を指定するためのクロツプボタン等が用意されている。
このエフエクト選択ウインドウ40においては、エリアの下辺位置に左右方向のスクロールボタン40Aが表示されており、このスクロールボタン40Aを操作することにより、表示されるコマンドボタンを左右方向にスクロールし得るようになされている。同様に、エフエクト選択ウインドウ40の右辺位置には上下方向のスクロールボタン40Bが表示されており、このスクロールボタン40Bを操作することにより、表示されるコマンドボタンを上下方向にスクロールし得るようになされている。
このようなエフエクト選択ウインドウ40において、所望の特殊効果を選択する場合には、タイムラインウインドウ41において特殊効果を施す編集点を指定した上で、所望する特殊効果に対応したコマンドボタンをクリツクすれば、その特殊効果が自動的に指定されるようになつている。
タイムラインウインドウ41は、編集対象のクリツプを時間軸上に並べて編集内容を指定するためのエリアである。特殊効果モジユールSMで表示されるタイムラインウインドウ41としては、当然特殊効果処理に関するものが表示される。このタイムラインウインドウ41は、大きく分けて上から順にタイムコード表示エリア(Time Code )と、編集点表示エリア(Edit Point)と、プレビユウ範囲表示エリア(Preview )と、クリツプ及び特殊効果指定エリア(L1〜L10)とに分かれている。
タイムコード表示エリアは、編集点におけるタイムコードが表示されるエリアである。なお、このタイムコードは、このタイムラインウインドウ41において指定された編集内容に基づいて生成される結果クリツプのタイムライン上におけるタイムコードである。
編集点表示エリアは、編集点として設定されているポイントを三角マークによつて指し示すエリアである。例えば図4及び図8に示したような特殊効果処理が指定されている場合には、その編集点EP1〜EP7が三角マークを使用して指し示される。
プレビユウ範囲表示エリアには、上述したプレビユウボタンやビユウボタンを操作したときにプレビユウ画面表示ウインドウ36に表示されるビデオデータの範囲を示すエリアである。この例の場合、編集点EP1から編集点EP7まで(すなわち結果クリツプFC−009全体)が表示範囲として設定されているので、その区間を示すバーが表示される。
クリツプ及び特殊効果指定エリアは、レイヤ毎にクリツプに対して施す特殊効果を指定するためのエリアである。この編集システム1においては、レイヤL1からレイヤL10までの10個のレイヤが用意されており、その1つ1つに特殊効果処理の対象となるクリツプを指定することができると共に、そのクリツプに対してそれぞれ特殊効果処理を指定することができるようになつている。なお、このクリツプ及び特殊効果指定エリアとしては表示範囲が限られており(図に示すようにレイヤほぼ2つ分程度)、一度に全てのレイヤL1〜L10を表示することができない。しかしながらこのクリツプ及び特殊効果指定エリアの右辺に表示されているスクロールボタン41Aを操作することにより、クリツプ及び特殊効果指定エリアを上下方向にスクロールさせることができので、これによつて所望のレイヤを表示させることができるようになつている。
各レイヤL1〜L10は、それぞれ4つの特殊効果指定エリア(E1〜E4)と、特殊効果を施すクリツプを指定するためのビデオエリア(Video )と、そのクリツプに対するキー処理を指定するためのキーエリア(Key )とに分かれている。特殊効果指定エリアは、ビデオエリアに登録されたクリツプに対して施す特殊効果を指定するためのエリアであり、これが1つのレイヤにおいて4つ設けられていることから、1つのクリツプに対して4つの特殊効果を同時に指定し得るようになされている。例えばこの図11に示すように、特殊効果E1としてモザイク処理を指定し、特殊効果E2としてクロツプ処理を指定し、特殊効果E3として3次元画像変換を指定し、特殊効果E4としてトレイル処理を指定すると、ビデオエリアで指定されたクリツプMC−004に対してその4つの特殊効果処理を施すことができる。
特殊効果指定エリアにおいて、特殊効果を設定する場合には、予め編集点を指定することによつて特殊効果を施す範囲を指定した上で、エフエクト選択ウインドウ40内の所望のコマンドボタンをクリツクすれば、その選択された特殊効果を示すセルが表示されるので、そのセルを特殊効果指定エリアにおけばその特殊効果が自動的に設定される。
ビデオエリアにおいてクリツプを設定する場合には、まずライブラリーウインドウ33に表示されるクリツプをクリツクするか、もしくはクリツプツリーウインドウ31に表示されるクリツプをクリツクすることにより、編集対象のクリツプを選択する。このような処理を行うと、その選択したクリツプを示すセルが表示されるので、これをビデオエリアの所望位置に置けば、ビデオエリアに対してクリツプを設定することができる。
またキーエリアにおいてキー処理を設定する場合には、まずキーエリアの「Key 」の部分をクリツクすると、エフエクト選択ウインドウ40が先に説明したキーウインドウ32に切り換わるので、その中から所望のキーボタンをクリツクしてキー処理を選択する。このような処理を行うと、その選択したキー処理を示すセルが表示されるので、そのセルをキーエリアに置けば、そのキー処理が自動的に設定される。
なお、既にビデオエリアに置かれて表示されている結果クリツプをダブルクリツクして選択すると、その結果クリツプを作成したモジユール(すなわち合成モジユールCM、特殊効果モジユールSM又は編集モジユールEM)が起動され、その結果クリツプに対して施されている編集内容が対応するモジユールのGUI上のタイムラインウインドウに表示されると共に、その結果クリツプに対して設定されているパラメータがパラメータ設定ウインドウに表示される。
パラメータ設定ウインドウ42は、オペレータが指定した特殊効果処理におけるパラメータを設定するエリアである。このパラメータ設定ウインドウ42においては、エフエクト選択ウインドウ40のコマンドボタンをクリツクすると、そのクリツクされた特殊効果に関するパラメータ設定画面が表示される。例えばエフエクト選択ウインドウ40において3Dボタンをクリツクして、3次元画像変換を指定すると、このパラメータ設定ウインドウ42には図11に示すような3次元画像変換に関するパラメータ設定画面が表示される。
3次元画像変換におけるパラメータとしては、図11に示すように、3次元空間上における位置(X,Y,Z)と、3次元空間上における回転方向(X,Y,Z)と、画像の縦横比を示すアスペクト比(Asp)と、歪みのパラメータであるスキユー(Skew)と、遠近値を表すパースペクテイブ値(Pers)とがある。これらのパラメータの値はデフオルト値(=「0」)を基準にした最大設定範囲MAXから最小設定範囲MINの間で任意の値に設定し得るようになされている。
パラメータ設定ウインドウ42と上述したタイムラインウインドウ41とは、横軸(すなわち時間軸)が一致しており、タイムラインウインドウ41で指定した特殊効果処理の内容を見ながらパラメータの変更ポイントを決めることができるようになつている。因みに、この横軸方向、すなわち左右方向に関しては、パラメータ設定ウインドウ42の下辺位置にあるスクロールボタン42Aを操作することにより、このパラメータ設定ウインドウ42内のグラフイツクイメージを左右方向にスクロールさせることができる。このときタイムラインウインドウ41とパラメータ設定ウインドウ42は横軸が対応していることから、当該タイムラインウインドウ41内のグラフイツクイメージとパラメータ設定ウインドウ42内のグラフイツクイメージは連動して同時に左右方向にスクロールされる。なお、上下方向に関しては、パラメータ設定ウインドウ42の右辺位置にあるスクロールボタン42Bを操作することにより、当該パラメータ設定ウインドウ42内のグラフイツクイメージを上下方向にスクロールさせることができる。
ここで実際に3次元画像変換のパラメータを設定する場合には、まずパラメータ設定ウインドウ42の左隅に表示されるパラメータ項目の中から所望の項目をクリツクしてこれからパラメータ設定する項目を指定する。続いてタイムラインウインドウ41で指定した内容を見ながらパラメータを変更するポイントを決めると共に、設定値を決め、縦軸がパラメータ値で横軸が時間軸からなるパラメータ設定ウインドウ42においてその決めたポイント及び設定値に対応する位置をクリツクする。これによりそのクリツクした位置に対応するパラメータ値及びパラメータ変更ポイントがクリツプデータベースCDBに自動的に登録される。
例えば図11に示すように、X軸方向の位置を編集点EP4から徐々にマイナス方向に移動するのであれば、希望する値のところを順にクリツクして行けば、その値が自動的に登録される。同様にY軸方向の位置を編集点EP6から徐々にプラス方向に移動するのであれば、希望する値のところを順にクリツクして行けば、その値が自動的に登録される。同様にZ軸方向の位置を編集点EP2から徐々にプラス方向に移動するのであれば、希望する値のところを順にクリツクして行けば、その値が自動的に登録される。なお、オペレータが指定したポイントとポイントとの間は、補間処理により、ビデオイメージが連続的に移動するような値が自動的に設定される。
また編集点EP2から編集点EP5までの範囲においてX軸を中心としてマイナス方向にビデオイメージを徐々に回転させ、編集点EP5以降に再び逆方向に徐々に回転させるような回転処理を行うのであれば、編集点EP5及びEP7において所望の値のところをクリツクすれば、その値が自動的に登録される。なお、この場合にも、オペレータが指定したポイントとポイントとの間は、補間処理により、ビデオイメージが連続的に回転するような値が自動的に設定される。因みに、直線的に補間するか、スプラインカーブで補間するかは、設定により任意に決めることができる。この例では、回転処理についてはスプラインカーブで補間するように設定されているので、オペレータが指定したポイント間はスプラインカーブに沿つた値に設定される。
かくしてこのパラメータ設定ウインドウ42において、特殊効果のパラメータに対して所望の値を設定すると、そのパラメータの値がクリツプデータベースCDBに登録され、その登録されたパラメータの値に基づいて編集対象のクリツプのビデオデータに対して特殊効果が施される。なお、このパラメータ設定ウインドウ42においては、図11に示すように、設定したパラメータの値を編集点と対応させて、横軸を時間、縦軸をパラメータ値としたグラフ状に表示するようになされており、これによりオペレータはその表示を見て、どのパラメータに対してどのような値をどのタイミングで設定したかを視覚的に一目で把握することができる。
(4−3)編集モジユールを起動したときのGUI
続いてこの項では、編集モジユールEMを起動したときのGUIについて説明する。この編集システム1では、編集モジユールEMが起動されると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bには、編集モジユールEMのGUIとして図12に示すようなグラフイツク表示が表示される。
続いてこの項では、編集モジユールEMを起動したときのGUIについて説明する。この編集システム1では、編集モジユールEMが起動されると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bには、編集モジユールEMのGUIとして図12に示すようなグラフイツク表示が表示される。
この図12に示すように、編集モジユールEMのGUIとしては、大きく分けてメニユーウインドウ30と、クリツプツリーウインドウ31と、エフエクト選択ウインドウ50と、ライブラリーウインドウ33と、タイムラインウインドウ51と、パラメータ設定ウインドウ52と、プレビユウ画面表示ウインドウ36と、デバイスコントールウインドウ37と、編集内容表示ウインドウ38と、制御コマンドウインドウ39とによつて構成されている。
なお、この編集モジユールEMのGUIにおいて表示されるエリアのうち、メニユーウインドウ30、クリツプツリーウインドウ31、プレビユウ画面表示ウインドウ36、デバイスコントールウインドウ37及び制御コマンドウインドウ39は、上述した合成モジユールCMの場合と同じであるので、ここでは説明を省略する。
まずエフエクト選択ウインドウ50は、編集対象として指定されたクリツプのビデオデータを切り換えるときに使用するトランジシヨンエフエクトを選択するためのエリアであり、各種トランジシヨンエフエクトのコマンドボタンが表示される。この場合、表示されるコマンドボタンとしては、現在表示されている画像を新しい画像でぬぐい消すようにして画像を切り換えるワイプ効果を指定するワイプボタン、紙芝居のように古い画像をスライドさせることによつて新しい画像を切り換えるスライド効果を指定するスライドボタン、古い画像を分割してその分割された画像をスライドさせることによつて新しい画像に切り換えるスプリツト効果を指定するためのスプリツトボタン、古い画像の上に新しい画像を広げるようにして画像を切り換えるスクイズ処理を指定するためのスクイズボタン、古い画像をページをめくるようにして画像を切り換えるページターン処理を指定するためのページターンボタン等が用意されている。
このエフエクト選択ウインドウ50においては、エリアの下辺位置に左右方向のスクロールボタン50Aが表示されており、このスクロールボタン50Aを操作することにより、表示されるコマンドボタンを左右方向にスクロールし得るようになされている。同様に、エフエクト選択ウインドウ50の右辺位置には上下方向のスクロールボタン50Bが表示されており、このスクロールボタン50Bを操作することにより、表示されるコマンドボタンを上下方向にスクロールし得るようになされている。
このようなエフエクト選択ウインドウ50において、所望のトランジシヨンエフエクトを選択する場合には、タイムラインウインドウ51においてトラジシヨンエフエクトを施す編集点を指定した上で、所望するトランジシヨンエフエクトに対応したコマンドボタンをクリツクすれば、そのトランジシヨンエフエクトが自動的に指定されるようになつている。
ライブラリーウインドウ33は、クリツプデータベースCDBに登録されている素材クリツプ又は結果クリツプをリスト表示するためのエリアである。このライブラリーウインドウ33は、図10や図11に示すように、通常はタイトルバーのみが表示されているが、そのタイトルバーのところをクリツクしてウインドウエリアを広げることにより、この図12に示すようにライブラリーウインドウ33の全体が表示されるようになされている。
ライブラリーウインドウ33においては、この図12に示すように、各クリツプがカード状グラフイツク表示33Aによつて表示される。この場合、カード状グラフイツク表示33Aは静止画表示部33Bと属性表示部33Cとクリツプ名表示部33Dとによつて構成される。静止画表示部33Bには、そのクリツプのイン点又はアウト点の静止画が表示されるようになされており、これによりオペレータはその静止画表示部33Bに表示される画面を見てクリツプがどのようなビデオデータで形成されているものか容易に把握することができる。
属性表示部33Cには、そのクリツプの属性を示す「FC」又は「MC」なる文字が表示される。この場合、「FC」はそのクリツプが編集処理の結果生成された結果クリツプであることを示し、「MC」はそのクリツプが単にソースビデオデータから取り出した素材クリツプであることを示している。このようにして属性を示す情報を表示するようにしたことにより、オペレータはその表示を見てそのクリツプが結果クリツプであるか素材クリツプであるかを容易に把握することができる。クリツプ名表示部33Dには、そのクリツプを生成したときにオペレータが付加したクリツプ名称が表示される。なお、このクリツプ名称は、後述するようにクリツプ管理データとしてクリツプデータベースCDBに登録されているものである。
かくしてこのようにライブラリーウインドウ33において、既にクリツプデータベースCDBに登録されているクリツプをリスト表示するようにしたことにより、既に登録されているクリツプの中から編集対象のクリツプを容易に選択することができる。
なお、このライブラリーウインドウ33の右辺位置にはスクロールボタン33Eが表示されており、このスクロールボタン33Eを操作すれば、このライブラリーウインドウ33を上下方向にスクロールさせることができ、当該ライブラリーウインドウ33に登録されている全てのクリツプを表示させることができる。これにより現状見えていないクリツプであつても、そのクリツプを選択することかできる。
タイムラインウインドウ51は、編集対象のクリツプを時間軸上に並べて編集内容を指定するためのエリアである。編集モジユールEMで表示されるタイムラインウインドウ51としては、当然編集処理に関するものが表示される。このタイムラインウインドウ51は、大きく分けて上から順にタイムコード表示エリア(Time Code )と、編集点表示エリア(Edit Point)と、プレビユウ範囲表示エリア(Preview )と、ビデオ及びエフエクト指定エリア(V)と、オーデイオ指定エリア(A)とに分かれている。
タイムコード表示エリアは、編集点におけるタイムコードが表示されるエリアである。なお、このタイムコードは、このタイムラインウインドウ51において指定された編集内容に基づいて生成される結果クリツプのタイムライン上におけるタイムコードである。
編集点表示エリアは、編集点として設定されているポイントを三角マークによつて指し示すエリアである。例えば図4及び図9に示すような編集処理が指定されている場合には、その編集点EP1〜EP5が三角マークを使用して指し示される。但し、図12においては、タイムラインウインドウ51においてトランジシヨンエフエクトを施す付近のみを表示している関係上、編集点EP2〜EP4のみが表示されている。なお、編集点EP1や編集点EP5を表示させる場合には、後述するように、パラメータ設定ウインドウ52において左右方向のスクロールボタンを操作すれば、タイムラインウインドウ51内のグラフイツクイメージを左右方向にスクロールして、編集点EP1や編集点EP5を表示させることができる。
プレビユウ範囲表示エリアには、上述したプレビユウボタンやビユウボタンを操作したときにプレビユウ画面表示ウインドウ36に表示されるビデオデータの範囲を示すエリアである。この例の場合、編集点EP1と編集点EP2の間から編集点EP4と編集点EP5の間までが表示範囲として設定されているので、その区間を示すバーが表示される。
ビデオ及びエフエクト指定エリアは、編集対象のクリツプを指定するための第1及び第2のビデオエリア(Video-L1、Video-L2)と、その編集対象のクリツプに対して施すトランジシヨンエフエクトを指定するためのエフエクトエリア(Effect)とに分かれている。
第1又は第2のビデオエリアにおいて編集対象のクリツプを指定する場合には、ライブラリーウインドウ33又はクリツプツリーウインドウ31において所望のクリツプをクリツクすると、そのクリツプを示すセルが表示されるので、そのセルを第1又は第2のビデオエリアに置けば、そのクリツプが第1又は第2のビデオエリアに設定され、編集対象のクリツプとして登録される。例えば結果クリツプFC−008をクリツクしてそのセルを第1のビデオエリアに置き、結果クリツプFC−009をクリツクしてそのセルを第2のビデオエリアに置けば、この図12に示すように、第1及び第2のビデオエリアにそれぞれ結果クリツプFC−008、FC−009が設定される。なお、第1のビデオエリアに設定されたクリツプのビデオデータが古いビデオデータとなり、第2のビデオエリアに設定されたクリツプのビデオデータが新しく切り換わるビデオデータになる。
同様に、エフエクトエリアにおいてトランジシヨンエフエクトを指定する場合には、エフエクト選択ウインドウ50において所望のエフエクトボタンをクリツクすると、そのエフエクトを示すセルが表示されるので、そのセルをエフエクトエリアに置けば、そのエフエクトが編集対象のクリツプに対して施すエフエクトとして設定される。例えばエフエクト選択ウインドウ50においてワイプボタンをクリツクすると、ワイプを示すセルが表示されるので、そのセルをエフエクトエリアにおけば、この図12に示すように結果クリツプFC−008と結果クリツプFC−009の切り換え処理としてワイプ処理が設定される。
オーデイオ指定エリアは、ビデオデータと共に送出するオーデイオデータを指定するためのエリアであり、この場合には、第1及び第2のオーデイオエリア(Audio-1ch 、Audio-2ch )に分かれている。なお、第1及び第2のオーデイオエリアにおいて、オーデイオデータを設定する場合には、ビデオエリアにおける設定方法と同じで、所望のクリツプをクリツクしてそのセルを第1又は第2のオーデイオエリアに置けば、そのクリツプのオーデイオデータが送出するオーデイオデータとして設定される。因みに、第1のオーデイオエリアに設定されたオーデイオデータがステレオ放送の第1チヤネルに送出され、第2のオーデイオエリアに設定されたオーデイオデータがステレオ放送の第2チヤネルに送出される。
なお、第1又は第2のビデオエリアに既に置かれて表示されている結果クリツプをダブルクリツクして選択すると、その結果クリツプを作成したモジユール(すなわち合成モジユールCM、特殊効果モジユールSM又は編集モジユールEM)が起動され、その結果クリツプに対して施されている編集内容が対応するモジユールのGUI上のタイムラインウインドウに表示されると共に、その結果クリツプに対して設定されているパラメータがパラメータ設定ウインドウに表示される。
パラメータ設定ウインドウ52は、オペレータが指定したトランジシヨンエフエクトのパラメータを設定するエリアである。このパラメータ設定ウインドウ52においては、エフエクト選択ウインドウ50のエフエクトボタンをクリツクすると、そのクリツクされたエフエクトに関するパラメータ設定画面が表示される。例えばエフエクト選択ウインドウ50においてワイプボタンをクリツクして、ワイプ処理を指定すると、このパラメータ設定ウインドウ52には図12に示すようなワイプ処理に関するパラメータ設定画面が表示される。
ワイプ処理におけるパラメータとしては、この図12に示すように、ワイプパターンの縦横比を示すアスペクト比(Aspect)と、ワイプパターンの角度を規定するアングル(Angle)と、画面切換時のワイプパターンの速度を規定するスピード(Speed)と、ワイプパターンエツジの水平方向に与えるゆらぎを規定する水平モジユレーシヨン(H Mod)と、ワイプパターンエツジの垂直方向に与えるゆらぎを規定する垂直モジユレーシヨン(H Mod)とがある。これらのパラメータの値はデフオルト値(=「0」)を基準にした最大設定範囲MAXから最小設定範囲MINの間で任意の値に設定し得るようになされている。但し、スピードのパラメータに関しては、デフオルト値が最小設定範囲MINに設定されており、可変範囲としてはデフオルト値から最大設定値MAXまでとなつている。
パラメータ設定ウインドウ52と上述したタイムラインウインドウ51とは、横軸(すなわち時間軸)が一致しており、タイムラインウインドウ51で指定した編集処理内容を見ながらパラメータの変更ポイントを決めることができるようになつている。因みに、この横軸方向、すなわち左右方向に関しては、パラメータ設定ウインドウ52の下辺位置にあるスクロールボタン52Aを操作することにより、このパラメータ設定ウインドウ52内のグラフイツクイメージを左右方向にスクロールさせることができる。このときタイムラインウインドウ51とパラメータ設定ウインドウ52は横軸が対応していることから、当該タイムラインウインドウ51内のグラフイツクイメージとパラメータ設定ウインドウ52内のグラフイツクイメージは連動して同時に左右方向にスクロールされる。なお、上下方向に関しては、パラメータ設定ウインドウ52の右辺位置にあるスクロールボタン52Bを操作することにより、当該パラメータ設定ウインドウ52内のグラフイツクイメージを上下方向にスクロールさせることができる。
ここで実際にワイプ処理のパラメータを設定する場合には、まずパラメータ設定ウインドウ52の左隅に表示されるパラメータ項目の中から所望の項目をクリツクしてこれからパラメータ設定する項目を指定する。続いてタイムラインウインドウ51で指定した内容を見ながらパラメータを変更するポイントを決めると共に、設定値を決め、縦軸がパラメータ値で横軸が時間軸からなるパラメータ設定ウインドウ52においてその決めたポイント及び設定値に対応する位置をクリツクする。これによりそのクリツクした位置に対応するパラメータ値及びパラメータ変更ポイントがクリツプデータベースCDBに自動的に登録される。
例えば図12に示すように、ワイプパターンのアスペクト比を編集点EP2から編集点EP4にかけて徐々に大きくしたいのであれば、希望する値のところを順にクリツクして行けば、その値が自動的に登録される。なお、オペレータが指定したポイントとポイントとの間は、補間処理により、ワイプパターンのアスペクト比が連続的に変化するような値が自動的に登録される。
同様に、ワイプパターンのアングルを編集点EP2から編集点EP3にかけて徐々に大きくし、また編集点EP3から編集点EP4にかけてはワイプパターンを逆方向に徐々に傾けて行くようにしたいのであれば、希望する値のところを順にクリツクして行けば、その値が自動的に登録される。なお、この場合にも、オペレータが指定したポイントとポイントとの間は、補間処理により、ワイプパターンが連続的に変化するような値が自動的に登録される。因みに、直線的に補間するか、スプラインカーブで補間するかは、設定により任意に決めることができる。この例では、アングルに関してはスプラインカーブで補間するように設定されているので、オペレータが指定したポイント間はスプラインカーブに沿つた値に設定される。
またワイプパターンのスピードを編集点EP2から編集点EP3までは一定にし、編集点EP3から編集点EP4にかけては徐々にスピードを上げていきたいのであれば、希望する値のところを順にクリツクして行ければ、その値が自動的に登録される。なお、この場合にも、オペレータが指定したポイントとポイントとの間は、補間処理により、ワイプパターンのスピードが連続的に変化するような値が自動的に登録される。
かくしてこのパラメータ設定ウインドウ52において、トランジシヨンエフエクトのパラメータに対して所望の値を設定すると、そのパラメータの値がクリツプデータベースCDBに登録され、その登録されたパラメータの値に基づいて編集対象のクリツプのビデオデータに対してトランジシヨンエフエクトが施される。なお、このパラメータ設定ウインドウ52においては、図12に示すように、設定したパラメータの値を編集点と対応させて、横軸を時間、縦軸をパラメータ値としたグラフ状に表示するようになされており、これによりオペレータはその表示を見て、どのパラメータに対してどのような値をどのタイミングで設定したかを視覚的に一目で把握することができる。
編集内容表示ウインドウ38は、上述したようにタイムラインウインドウ51によつて指定した編集内容を、グラフイツクイメージによつて表示するためのエリアである。タイムラインウインドウ51において上述したように2つのクリツプFC−008、FC−009をワイプ処理によつて切り換えるような編集処理を指定した場合には、ワイプ処理を示すグラフイツクイメージをそれぞれのクリツプを示す棒状グラフイツクイメージで段違いに挟んだようなグラフイツクイメージが表示される。これによりオペレータは、この表示を見て、全体としてどの様な編集内容を指示したかを容易に把握することができる。特にこの図12に示すように、タイムラインウインドウ51において一部の範囲のみ表示したときには、全体の処理内容が分かりずらいが、この編集内容表示ウインドウ38を見れば全体の処理内容を容易に把握することができる。
(5)クリツプデータベースにおけるクリツプ管理データの管理方法
本発明による編集システム1においては、素材クリツプやその素材クリツプに編集を行うことによつて生成された結果クリツプを全てクリツプデータベースCDBに登録するようになされいる。クリツプデータベースCDBに登録されるデータとしては、大きく分けて素材クリツプ又は結果クリツプのクリツプビデオデータと、そのクリツプビデオデータを管理するためのクリツプ管理データがある。この項では、このクリツプ管理データの管理方法について説明する。
本発明による編集システム1においては、素材クリツプやその素材クリツプに編集を行うことによつて生成された結果クリツプを全てクリツプデータベースCDBに登録するようになされいる。クリツプデータベースCDBに登録されるデータとしては、大きく分けて素材クリツプ又は結果クリツプのクリツプビデオデータと、そのクリツプビデオデータを管理するためのクリツプ管理データがある。この項では、このクリツプ管理データの管理方法について説明する。
図13は、例えば図7、図8及び図9に示した編集処理が指示されたとき、クリツプデータベースCDB(主にRAM21B)において形成されたクリツプ管理データ用のデータベースである。このクリツプ管理データを管理するためのデータベースは、この図13に示すように、大きく分けてクリツプIDコード、クリツプ名称、属性、画像データへのポインタ、デユレーシヨン、上位リンク先IDコード、下位リンク先IDコード、有効/無効フラグ及び作業データによつて構成される。
クリツプIDコードは、クリツプとして登録された順に当該クリツプに対して自動的に付与されたシリアルナンバーの識別番号である。従つてこのクリツプIDコードを基に、登録されているクリツプを識別することができる。
クリツプの属性は、そのクリツプが単なる素材クリツプであるのか、或いは素材クリツプを編集することにより生成された結果クリツプであるのかを識別するためのデータである。素材クリツプの場合には、このクリツプの属性のところに「M」というコードが登録され、結果クリツプの場合には、「F」というコードが登録される。
クリツプ名称は、そのクリツプに対して付与されたクリツプ識別用の名称である。この例では、クリツプIDコードが「001」であつて、クリツプの属性が「M」である場合には、そのクリツプ名称として「MC−001」という名前を自動的に付与した例を示している。なお、このクリツプ名称は、ユーザの趣向に合わせて任意の名前を付与することもできる。因みに、ライブラリーウインドウ33のクリツプ名表示部33Dに表示されるクリツプ名は、このクリツプ名称である。
画像データへのポインタは8バイトのデータからなり、ビデオデイスクレコーダ5に記録されたクリツプビデオデータの先頭アドレスを示すポインタである。この編集システム1においては、クリツプビデオデータは複数のハードデイスクを有するビデオデイスクレコーダ5に記憶されているので、この画像データへのポインタは、そのハードデイスクアレイの論理アドレスを指している。
デユレーシヨンは、そのクリツプのクリツプビデオデータの再生期間を表すタイムコードである。すなわちそのクリツプビデオデータの始まりから終わりまでの時間を表すタイムコードである。
上位リンク先IDコードは、そのクリツプに対して上位クリツプとしてリンクしているクリツプのクリツプIDコードである。例えばクリツプIDコードが「001」である素材クリツプMC−001は、クリツプIDコードが「008」の結果クリツプFC−008にリンクしているので、この結果クリツプFC−008のクリツプIDコード「008」が上位リンク先IDコードとして登録されている。
なお、最上位のクリツプになつているため上位クリツプを持たないクリツプの場合には、上位リンク先IDコードとして「000」が登録される。例えば結クリツプFC−010は上位クリツプを持つておらず、このため上位リンク先IDコードとして「000」が登録されている。これにより上位リンク先IDコードが「000」であれば、最上位のクリツプであることを容易に把握することができる。
下位リンク先IDコードは、そのクリツプに対して下位クリツプとしてリンクしているクリツプのクリツプIDコードである。例えばクリツプIDコードが「008」である結果クリツプFC−008には、下位クリツプとして、それぞれ素材クリツプMC−001、MC−002及びMC−003がリンクしている。その際、素材クリツプMC−001は第3のレイヤL3として指定され、素材クリツプMC−002は第2のレイヤL2として指定され、素材クリツプMC−003は第1のレイヤL1として指定されている。従つて結果クリツプFC−008の下位クリツプであつて、かつ第1のレイヤL1に指定されているクリツプのクリツプIDコードとして「003」が登録され、結果クリツプFC−008の下位クリツプであつて、かつ第2のレイヤL2に指定されているクリツプのクリツプIDコードとして「002」が登録され、結果クリツプFC−008の下位クリツプであつて、かつ第3のレイヤL3に指定されているクリツプのクリツプIDコードとして「001」が登録されている。なお、このように下位にリンクしている下位クリツプをレイヤに対応付けて管理したことにより、どの下位クリツプがどのレイヤに指定されているかを容易に把握することができる。
なお、下位クリツプを持たないクリツプの場合には、下位リンク先IDコードとして何のデータも登録されない。例えば素材クリツプMC−001は単なる素材クリツプであるので下位クリツプを持つておらず、このため下位リンク先IDコードとしては空欄になつている。
有効/無効フラグは、そのクリツプが有効(Enable)なクリツプであるか、無効(Disable )なクリツプであるかを表すフラグである。この場合、クリツプが有効であれば「E」のコードが登録され、クリツプが無効であれば「D」のコードが登録される。因みに、指定されている編集内容が実行され、編集結果としてのクリツプビデオデータが生成されている場合に、有効のフラグが登録され、編集内容が実行されていないためクリツプビデオデータが生成されていないときや、一旦編集内容を実行してクリツプビデオデータを生成したが、その後に編集内容や素材とするクリツプを変更したために実際の編集内容とクリツプビデオデータが一致していないときに、無効のフラグが登録される。なお、このような有効/無効フラグをクリツプ管理データとして持つことにより、このクリツプ管理データ用のデータベースを参照すれば、クリツプが有効であるか無効であるかを容易に把握することができる。
作業データは、そのクリツプに対して指定されている編集内容を示すデータである。従つて編集によつて生成された結果クリツプFC−008、FC−009及びFC−010に対しては何らかの作業データが登録されているが、編集によつて生成されていない素材クリツプMC−001から素材クリツプMC−007に対しては作業データとしては何も登録されていない。
作業データは、この図13に示すように、大きく分けてモジユールIDコードと、編集点データと、画像処理データとに分けられる。このうちモジユールIDコードは、その結果クリツプを作成する編集作業において使用したモジユールを示す識別番号である。この場合、合成モジユールCMが使用されたのであれば「C」のコードが登録され、特殊効果モジユールSMが使用されたのであれば「S」のコードが登録され、編集モジユールEMが使用されたのであれば「E」のコードが登録される。
また編集点データは、その結果クリツプに対して指定された全ての編集点と、その編集点に対応するタイムコードからなるデータである。
また画像処理データは、合成(コンポジツト)データと、特殊効果(スペシヤルエフエクト)データと、編集(エデイツト)データとから構成される。このうち合成データは合成処理において指定されたパラメータ値からなるデータであり、特殊効果データは特殊効果処理において指定されたパラメータ値からなるデータであり、編集データは編集処理において指定されたパラメータ値からなるデータである。
なお、編集処理内容が修正された場合には、これらのクリツプ管理データの内容は、その新たな編集内容に基づいて随時書き換えられる。但し、過去のクリツプ管理データは消去されず、別のクリツプIDコード及びクリツプ名称が付加されてバツクアツプ用として保持される。例えば結果クリツプFC−009に対する特殊効果処理の内容が修正された場合には、図14に示すように、修正前のクリツプ管理データがバツクアツプとして保持される。
すなわち結果クリツプFC−009に対して新たな特殊効果処理が指示された場合には、その新たな特殊効果処理の内容に基づいて、修正後の編集点データ及び修正後の特殊効果データが生成され、これがそれぞれ修正前のクリツプのところ(すなわちクリツプIDデータが「009」のところ)に作業データとして登録される。一方、新たな特殊効果処理が指示される前に作業データとして登録されていた修正前の編集点データ及び修正前の特殊効果データは、新たにクリツプIDコード「009BK1」及びクリツプ名称「FC−009BK1」が割り当てられた上で、それらの識別情報を基に、バツクアツプ用のクリツプ管理データとしてデータベース内の別の領域に登録される。但し、バツクアツプとして登録されたクリツプ管理データにおいては、有効/無効フラグが無効を示す「D」のコードに修正される。
このようにして修正前のクリツプ管理データをバツクアツプとして残しておくことにより、修正後の結果クリツプFC−009が気に入らない場合でも、バツクアツプとして残してある修正前のクリツプ管理データに基づいて修正前の結果クリツプFC−009BK1に容易に戻ることができる。
ここで上述した作業データとして登録される編集点データ、合成データ、特殊効果データ及び編集データについて以下に具体例を上げて説明する。まず図15〜図17を用いて編集点データについて説明する。
結果クリツプFC−008に対して、図7に示すような合成処理が指示された場合には、図15に示すような編集点データが登録される。この図15に示すように、編集点データは、下位クリツプのクリツプデータのうちどの部分を上位クリツプのクリツプビデオデータに使用するかを指定するためのデータであつて、その下位クリツプのスタート位置を示すイン点のタイムコードと、そのエンド位置を示すアウト点のタイムコードとからなつている。
図7に示したように、第1のレイヤL1として指定された素材クリツプMC−003のイン点のタイムコードは、タイムラインt3上において「00:00:31:02」になつており、そのイン点の位置は結果クリツプFC−008のタイムラインt8上においてタイムコード「00:00:00:00」に対応している。従つて編集点データにおいては、図15に示すように、結果クリツプFC−008のタイムコード「00:00:00:00」と、素材クリツプMC−003のイン点のタイムコード「00:00:31:02」とが編集点EP1のところに対応付けて登録される。また図7に示したように、第1のレイヤL1として指定された素材クリツプMC−003のアウト点のタイムコードは、タイムラインt3上において「00:05:18:02」になつており、そのアウト点の位置は結果クリツプFC−008のタイムラインt8上においてタイムコード「00:04:47:00」に対応している。従つて編集点データにおいては、図15に示すように、結果クリツプFC−008のタイムコード「00:04:47:00」と、素材クリツプMC−003のアウト点のタイムコード「00:05:18:02」とが編集点EP8のところに対応付けて登録される。このイン点とアウト点のタイムコードによつて、第1のレイヤL1として指定された素材クリツプMC−003の編集点が決まることになる。
同じように、第2のレイヤL2として指定された素材クリツプMC−002のイン点及びアウト点のタイムコード「00:00:51:00」及び「00:03:04:20」も、図15に示すように、それぞれ結果クリツプFC−008のタイムコードと対応付けて登録される。同様に、第3のレイヤL3として指定された素材クリツプMC−001のイン点及びアウト点のタイムコード「00:01:40:03」及び「00:02:45:48」も、図15に示すように、それぞれ結果クリツプFC−008のタイムコードと対応付けて登録される。
また結果クリツプFC−009に対して、図8に示すような特殊効果処理が指示された場合には、図16に示すような編集点データが登録される。この図16に示すように、特殊効果処理の場合であつても、編集点データにおいては、下位クリツプのタイムコードと上位クリツプのタイムコードとが対応付けて登録される。すなわち第1のレイヤL1として指定されている素材クリツプMC−004のイン点及びアウト点のタイムコード「00:10:12:00」及び「00:12:18:00」が、図16に示すように、結果クリツプFC−009のタイムコードと対応付けて登録される。
また結果クリツプFC−010に対して、図9に示すような編集処理が指示された場合には、図17に示すような編集点データが登録される。この図17に示すように、編集処理の場合であつても、編集点データにおいては、下位クリツプのタイムコードと上位クリツプのタイムコードとが対応付けて登録される。すなわち第1のレイヤL1として指定されている結果クリツプFC−008のイン点及びアウト点のタイムコード「00:01:01:20」及び「00:04:43:00」が、図17に示すように結果クリツプFC−010のタイムコードと対応付けて登録されると共に、第2のレイヤL2として指定されている結果クリツプFC−009のイン点及びアウト点のタイムコード「00:00:00:50」及び「00:02:06:00」が、同じく図17に示すように結果クリツプFC−010のタイムコードと対応付けて登録される。
続いて図18を用いて、合成データについて説明する。合成データは、各レイヤに指定されたクリツプのビデオデータを合成するときの合成比率(ゲイン)を表すデータであり、値としては「0」〜「100 」までの値を取り得るようになされている。なお、合成データの値が「0」であれば、合成するビデオデータを0パーセントの割合で合成することを意味しており、この場合には、下層のビデオデータが完全に透けて見えることを意味している。また合成データの値が「50」であれば、合成するビデオデータを50パーセントの割合で合成することを意味しており、この場合には、半分位の割合で下層のビデオデータが透けて見えることを意味している。さらに合成データの値が「100 」であれば、合成するビデオデータを100 パーセントの割合で合成することを意味しており、この場合には、下層のビデオデータが完全に隠れて見えないことを意味している。
ここで合成データの具体例を図18に示す。この図18は、図7に示したような合成処理を指定した上で、図10に示したパラメータ設定ウインドウ35を使用して合成データ(ゲイン)を指定したときに生成された合成データのデータベースである。
第1のレイヤL1に対して指定された素材クリツプMC−003に対して、編集点EP1の位置及び編集点EP8の位置でゲイン「100 」を指定すると、この図18に示すように、編集点EP1及び編集点EP8に対応する欄にゲイン「100 」が登録される。また編集点EP1から編集点EP8の間は、当該編集点EP1及びEP8をキーポイントとしてその値に基づいた直線補間がなされるので、自動的にゲイン「100 」が登録される(図中、「−−」は補間値が登録されていることを示す)。
また第2のレイヤL2に対して指定された素材クリツプMC−002に対して、編集点EP2の位置でゲイン「59」を指定し、編集点EP3の位置でゲイン「100 」を指定し、編集点EP6の位置でゲイン「0」を指定すると、この図18に示すように、編集点EP2、EP3及びEP6に対応する欄にそれぞれ順にゲイン「59」、「100 」及び「0」が登録される。この場合も、編集点EP2から編集点EP3の間、及び編集点EP3から編集点EP6の間は、当該編集点EP2、EP3及びEP6をキーポイントとしてその値に基づいた直線補間がなされ、直線的に連続するようなゲイン値が自動的に登録される。
また第3のレイヤL3に対して指定された素材クリツプMC−001に対して、編集点EP4の位置でゲイン「100 」を指定し、編集点EP5の位置でゲイン「67」を指定し、編集点EP7の位置でゲイン「51」を指定すると、この図18に示すように、編集点EP4、EP5及びEP7に対応する欄にそれぞれ順にゲイン「100 」、「67」及び「51」が登録される。この場合も、同様に、編集点EP4から編集点EP5、及び編集点EP5から編集点EP7の間は、当該編集点EP4、EP5及びEP7をキーポイントとしてその値に基づいた直線補間がなされ、直線的に連続するようなゲイン値が自動的に登録される。
かくしてこのような合成データを登録して編集作業を実行すると、各編集点のタイミングで合成データの値が順次切り換えられると共に、各編集点間においては補間された値に順次切り換えられ、その結果、レイヤL1に指定された素材クリツプMC−003のビデオイメージ上に編集点EP2の時点からレイヤL2に指定された素材クリツプMC−002のビデオイメージが徐々に現れ、編集点EP3以降にその素材クリツプMC−002のビデオイメージが徐々に薄らいで行くようなビデオイメージであつて、かつ編集点EP4の時点でレイヤL3に指定された素材クリツプMC−001のビデオイメージが現れ、その後その素材クリツプMC−001のビデオイメージが徐々に薄らいで行くようなビデオイメージを得ることができる。
続いて図19を用いて、特殊効果データについて説明する。特殊効果データは、基本的に編集対象のクリツプに対して施す特殊効果処理の種類を表すエフエクトIDデータと、その指定した特殊効果処理の各パラメータ値と、その特殊効果処理を施す期間とによつて構成される。
ここで特殊効果データの具体例を図19に示す。この図19は、図8に示した3次元画像変換に関するものであつて、かつ図11に示したパラメータ設定ウインドウ42を使用してパラメータ設定されたときに生成された特殊効果データのデータベースである。
この図19において、エフエクトIDデータとして登録されている「1025」は、3次元画像変換に割り当てられたエフエクト識別番号であり、このエフエクト識別番号「1025」によつて特殊効果処理として3次元画像変換が指定されていることが分かる。また「Loc X」、「Loc Y」及び「Loc Z」は3次元画像変換のパラメータである位置(X,Y,Z)を示しており、「Rot X」、「Rot Y」及び「Rot Z」は3次元画像変換のパラメータである回転方向(X,Y,Z)を示しており、「Asp」は3次元画像変換のパラメータであるアスペクト比を示しており、「Skew」は3次元画像変換のパラメータであるスキユーを示しており、「Pers」は3次元画像変換のパラメータであるパースペクテイブ値を示している。これらのパラメータは、図19に示すように、編集点EP2から編集点EP7にかけて指定されており、これにより3次元画像変換が指定されている期間としては、編集点EP2が開始点となつており、編集点EP7が終了点になつていることが容易に分かる。なお、3次元画像変換の開始点及び終了点の具体的な値、すなわちタイムコードは、先に説明した図16の編集点データを参照すれば容易に把握できる。
ここで図11に示したパラメータ設定ウインドウ42において、パラメータ「Loc X」に対して編集点EP2、EP4、EP6及びEP7のところでそれぞれ座標値「0」、「0」、「−1.6 」及び「−1.6 」を指定すると、この図19に示すように、編集点EP2、EP4、EP6及びEP7に対応する欄にそれぞれ座標値「0」、「0」、「−1.6 」及び「−1.6 」が登録される。この場合、編集点EP2から編集点EP4、編集点EP4から編集点EP6、編集点EP6から編集点EP7の間は、当該編集点EP2、EP4、EP6及びEP7をキーポイントとしてその値に基づいた直線補間がなされ、直線的に連続するような座標値が自動的に登録される。
同様に、パラメータ「Loc Y」に対して編集点EP2、EP6及びEP7のところでそれぞれ座標値「0」、「0」及び「+2」を指定すると、編集点EP2、EP6及びEP7に対応する欄に対応する座標値が登録され、パラメータ「Loc Z」に対して編集点EP2、EP6及びEP7のところでそれぞれ座標値「0」、「+2.2 」及び「+2.2 」を指定すると、編集点EP2、EP6及びEP7の欄に対応する座標値が登録される。
またパラメータ「Rot X」に対して編集点EP2、EP5及びEP7のところでそれぞれ回転角「0」、「−180 」及び「−102 」を指定すると、編集点EP2、EP5及びEP7に対応する欄に対応する回転角が登録される。なお、この場合には、スプラインカーブによる補間が設定されているので、編集点EP2から編集点EP5、及び編集点EP5から編集点EP7の間は、それぞれスプラインカーブに沿つて連続する値が自動的に登録される。なお、特に指定のなかつたパラメータ「Rot Y」、「Rot Z」、「Asp」、「Skew」及び「Pers」については、デフオルト値として「0」が自動的に登録される。
かくしてこのような3次元画像変換に関するパラメータを登録して編集作業を実行すると、各編集点のタイミングでパラメータの値が順次切り換えられると共に、各編集点間においては補間された値に順次切り換えられ、その結果、X軸を中心にして回転しながら3次元空間上を移動して行くようなビデオイメージを得ることができる。
続いて図20を用いて、編集データについて説明する。編集データは、基本的に編集対象のクリツプに対して施すトランジシヨンエフエクトの種類を表すエフエクトIDデータと、その指定したトランジシヨンエフエクトに関するパラメータ値と、そのトランジシヨンエフエクトを施す期間とによつて構成される。
ここで編集データの具体例を図20に示す。この図20は、トランジシヨンエフエクトとして図9に示したようなワイプ処理を指定し、かつ図12に示したパラメータ設定ウインドウ52を使用してパラメータ設定されたときに生成された編集データのデータベースである。
この図20において、エフエクトIDデータとして登録されている「0001」は、第1のビデオデータのイメージから第2のビデオデータのイメージに切り換わるときに画面の左側から右側に向かつて切り換わるようなワイプ処理に対して割り当てられたエフエクト識別番号であり、このエフエクト識別番号「0001」によつてトランジシヨンエフエクトとしてこの種のワイプ処理が指定されていることを意味している。
なお、エフエクトIDデータとしてエフエクト識別番号「1300」が登録されている場合には、第1のビデオデータのイメージから第2のビデオデータのイメージに切り換わるときに画面の両端から中央に向かつて切り換わるような種類のワイプ処理が指定されていることを意味し、エフエクトIDデータとしてエフエクト識別番号「2123」が登録されている場合には、第1のビデオデータのイメージが丁度ページをめくるような感じで切り換わるベージターン処理が指定されていることを意味している。
また「Aspect」はトランジシヨンエフエクトのワイプパターンの縦横比を示すパラメータであり、「Angle」はワイプパターンの角度を示すパラメータであり、「Speed」は切換速度を示すパラメータであり、「H−Mod」及び「V−Mod」はそれぞれワイプパターンのゆらぎを示すパラメータである。これらのパラメータは、図20に示すように、編集点EP2から編集点EP4にかけて指定されており、これによりワイプ処理が指定されている期間としては、編集点EP2が開始点となつており、編集点EP4が終了点になつていることが容易に分かる。なお、ワイプ処理の開始点及び終了点の具体的な値、すなわちタイムコードは、先に説明した図17の編集点データを参照すれば容易に把握できる。
ここで図12に示したパラメータ設定ウインドウ52において、パラメータ「Aspect」に対して編集点EP2及びEP4のところでそれぞれ値「0」及び「+25」を指定すると、この図20に示すように、編集点EP2及びEP4に対応する欄にそれぞれ対応する値が登録される。この場合、編集点EP2から編集点EP4の間は、当該編集点EP2及びEP4をキーポイントとしてその値に基づいた直線補間がなされ、直線的に連続するような値が自動的に登録される。
またパラメータ「Speed」に対して編集点EP2、EP3及びEP4のところでそれぞれ値「20」、「20」及び「100 」を指定すると、この図20に示すように、編集点EP2、EP3及びEP4に対応する欄にそれぞれ対応する値が登録される。この場合も、同様に、編集点EP2から編集点EP3、及び編集点EP3から編集点EP4の間は、当該編集点EP2、EP3及びEP4をキーポイントとしてその値に基づいた直線補間がなされ、直線的に連続するような値が自動的に登録される。
一方、パラメータ「Angle」に対して編集点EP2、EP3及びEP4のところでそれぞれ値「0」、「+180 」及び「−180 」を指定すると、この図20に示すように、編集点EP2、EP3及びEP4に対応する欄にそれぞれ対応する値が登録される。この場合には、スプラインカーブによる補間が設定されているので、編集点EP2から編集点EP3、及び編集点EP3から編集点EP4の間は、それぞれスプラインカーブに沿つて連続する値が自動的に登録される。なお、特に指定のなかつたパラメータ「H Mod」及び「V Mod」については、デフオルト値として「0」が自動的に登録される。
かくしてこのようなワイプ処理に関するパラメータを登録して編集作業を実行すると、各編集点のタイミングでパラメータの値が順次切り換えられると共に、各編集点間においては補間された値に順次切り換えられ、その結果、ワイプパターンの形状及び角度並びに切換速度が順次変化して行くようなトランジシヨンエフエクトのビデオイメージを得ることがてきる。
(6)編集システムにおける各種処理手順
続いてこの項では、この編集システム1における各処理の動作手順について、フローチヤートを用いて説明する。なお、以降説明する動作手順の内容は、全てアプリケーシヨンプログラムに基づいたCPU21の動作によつて行われる。
続いてこの項では、この編集システム1における各処理の動作手順について、フローチヤートを用いて説明する。なお、以降説明する動作手順の内容は、全てアプリケーシヨンプログラムに基づいたCPU21の動作によつて行われる。
まずこの編集システム1において所定の立ち上げ処理を行うと、CPU21は、図21に示すステツプSP1において制御モジユールCNTMを起動し、続くステツプSP2においてワークステーシヨン2のデイスプレイ2B上にトツプメニユーを表示する。
次のステツプSP3においては、CPU21は、トツプメニユーにおいて何らかのメニユー項目が選択されたか否か判断し、その結果、何らかのメニユー項目が選択された場合には、続くステツプSP4からステツプSP7においてその選択されたメニユー項目を判断する。
ステツプSP4における判断の結果、編集モジユールEMの起動コマンドが選択された場合には、CPU21は、ステツプSP8に進んで編集モジユールEMの起動処理を行い、ステツプSP5における判断の結果、合成モジユールCMの起動コマンドが選択された場合には、ステツプSP9に進んで合成モジユールCMの起動処理を行い、ステツプSP6における判断の結果、特殊効果モジユールSMの起動コマンドが選択された場合には、ステツプSP10に進んで特殊効果モジユールSMの起動処理を行う。
一方、ステツプSP7の判断の結果、既に登録されている結果クリツプのフアイルをオープンするコマンドが選択された場合には、CPU21は、次のステツプSP11において選択された結果クリツプで使用されているモジユールを認識し、次のステツプSP12において認識したモジユール(すなわち編集モジユールEM、合成モジユールCM又は特殊効果モジユールSM)を起動する。なお、ステツプSP11においては、CPU21は、クリツプデータベースCDBに登録されている作業データを参照することにより、その選択された結果クリツプのモジユール認識を行う。
ここでステツプSP8における編集モジユールEMの起動処理を、図22に具体的に示す。編集モジユールEMの起動が指示されると、CPU21は、ステツプSP20から入つたステツプSP21において、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bにまず編集モジユールEMのGUIを表示する。次のステツプSP22においては、CPU21は、先のステツプSP12を介して編集モジユールEMの起動が指示されたか否か判断し、ステツプSP12を介して編集モジユールEMの起動が指示された場合には、ステツプSP23に進み、指定された結果クリツプの編集処理内容をクリツプデータベースCDBに登録されているクリツプ管理データを基に読出し、上述した編集モジユール用のGUIのタイムラインウインドウ51にその編集処理内容を表示する。
一方、ステツプSP22における判断の結果、ステツプSP12を介した起動ではなく、新規の起動であれば、CPU21は、ステツプSP24に進み、これから新たに行われる編集処理に備えてクリツプ管理データの登録準備を行う。具体的には、これから新たに指示される編集処理内容に備えて、クリツプ管理データを登録するエリアをクリツプデータベースCDB上に確保する。これらのステツプSP23又はステツプSP24の処理が行われると、CPU21は、次のステツプSP25に進み、実際の編集処理に移行する。
またステツプSP9における合成モジユールCMの起動処理を、図23に具体的に示す。合成モジユールCMの起動が指示されると、CPU21は、ステツプSP30から入つたステツプSP31において、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bにまず合成モジユールCMのGUIを表示する。次のステツプSP32においては、CPU21は、先のステツプSP12を介して合成モジユールCMの起動が指示されたか否か判断し、ステツプSP12を介して合成モジユールCMの起動が指示された場合には、ステツプSP33に進み、指定された結果クリツプの合成処理内容をクリツプデータベースCDBに登録されているクリツプ管理データを基に読出し、上述した合成モジユール用のGUIのタイムラインウインドウ34にその合成処理内容を表示する。
一方、ステツプSP32における判断の結果、ステツプSP12を介した起動ではなく、新規の起動であれば、CPU21は、ステツプSP34に進み、これから新たに行われる合成処理に備えてクリツプ管理データの登録準備を行う。具体的には、これから新たに指示される合成処理内容に備えて、クリツプ管理データを登録するエリアをクリツプデータベースCDB上に確保する。これらのステツプSP33又はステツプSP34の処理が行われると、CPU21は、次のステツプSP35に進み、実際の合成処理に移行する。
またステツプSP10における特殊効果モジユールSMの起動処理を、図24に具体的に示す。特殊効果モジユールSMの起動が指示されると、CPU21は、ステツプSP40から入つたステツプSP41において、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bにまず特殊効果モジユールSMのGUIを表示する。次のステツプSP42においては、CPU21は、先のステツプSP12を介して特殊効果モジユールSMの起動が指示されたか否か判断し、ステツプSP12を介して特殊効果モジユールSMの起動が指示された場合には、ステツプSP43に進み、指定された結果クリツプの特殊効果内容をクリツプデータベースCDBに登録されているクリツプ管理データを基に読出し、上述した特殊効果モジユール用のGUIのタイムラインウインドウ41にその特殊効果内容を表示する。
一方、ステツプSP42における判断の結果、ステツプSP12を介した起動ではなく、新規の起動であれば、CPU21は、ステツプSP44に進み、これから新たに行われる特殊効果処理に備えてクリツプ管理データの登録準備を行う。具体的には、これから新たに指示される特殊効果処理に備えて、クリツプ管理データを登録するエリアをクリツプデータベースCDB上に確保する。これらのステツプSP43又はステツプSP44の処理が行われると、CPU21は、次のステツプSP45に進み、実際の特殊効果処理に移行する。
ここで図22のステツプSP25に示した編集処理の詳細を、図25に示す。なお、ここでは図示は省略するが、図23のステツプSP35に示した合成処理、及び図24のステツプSP45に示した特殊効果処理も、この図25に示す編集処理とほぼ同じであり、その違いはその処理内容が合成処理又は特殊効果処理に代わるだけである。
図25に示すように、CPU21は、まずステツプSP50から入つたステツプSP51において編集処理を指示する入力があつたか否か判断し(例えばタイムラインウインドウ51を使用した操作或いはパラメータ設定ウインドウ52を使用した操作等があつたか否か判断する)、その結果、そのような入力があつた場合には、ステツプSP52に進み、入力に対応する編集データを作成し、それをクリツプ管理データとしてクリツプデータベースCDBに適宜書込み、その結果クリツプの有効/無効フラグを無効に設定する。なお、既に登録されている結果クリツプを読出してその内容を修正するための入力であつた場合には、CPU21は単に上書きするのではなく、修正前のクリツプ管理データに対して別のクリツプIDコードを割り当て、別の領域に保持するようになつている。これにより修正前のクリツプ管理データを後で読み出すこともできる。
このステツプSP52の処理が終わると、CPU21は、次のステツプSP53に進む。ステツプSP53においては、CPU21は、クリツプ管理データの上位リンク先IDコードを参照することにより、ステツプSP52で作成した結果クリツプに対する上位のクリツプが存在するか否か判断する。その結果、上位のクリツプが無い場合にはステツプSP51に戻り、上位のクリツプが存在する場合には、ステツプSP54に進み、その上位のクリツプを管理するクリツプ管理データの有効/無効フラグを全て無効に設定し、その後、ステツプSP51に戻る。なお、ステツプSP54に進む場合は、殆どの場合、既に登録されている結果クリツプを修正した場合である。また上位のクリツプというのは、ステツプSP52で作成した結果クリツプを下位クリツプとする上位クリツプのみならず、その上位クリツプをさらに下位クリツプとする結果クリツプも含み、少なくともその結果クリツプを素材として使用している結果クリツプ全てである(以降、これを関連するクリツプとも呼ぶ)。
例えば既に登録されている各素材クリツプ及び結果クリツプの関係が図26に示すような関係にあつたとする。すなわち素材クリツプMC−G1及びMC−G2によつて結果クリツプFC−Gが生成されており、結果クリツプFC−Eは、その結果クリツプFC−Gと素材クリツプMC−E1及びMC−E2とを素材として生成されている。また結果クリツプFC−Cは、その結果クリツプFC−Eと素材クリツプMC−C1とを素材として生成されている。
また結果クリツプFC−Fは素材クリツプMC−F1、MC−F2及びMC−F3を素材として生成されており、結果クリツプFC−Dはその結果クリツプFC−Fと素材クリツプMC−D1及びMC−D2と結果クリツプFC−Eとを素材として生成されている。また結果クリツプFC−Bは結果クリツプFC−D及びFC−Cと素材クリツプMC−B1とを素材として生成されており、結果クリツプFC−Aは結果クリツプFC−Bを素材として生成されている。
このようなクリツプ間の関係があるとき、一旦、それぞれ結果クリツプのクリツプビデオデータを生成した後に特に修正を加えない限りにおいては、通常、これらのクリツプを管理するクリツプ管理データの有効/無効フラグは有効に設定されている。しかしながら例えば結果クリツプFC−Eの編集処理内容に修正を加えた場合には、結果クリツプFC−Eの有効/無効フラグは当然無効に変更されるが、結果クリツプFC−Eのみならず、当該結果クリツプFC−Eを下位クリツプとする結果クリツプFC−C及びFC−D、さらに当該結果クリツプFC−C及びFC−Dを下位クリツプとする結果クリツプFC−B、さらに当該結果クリツプFC−Bを下位クリツプとする結果クリツプFC−Aも全て有効/無効フラグが無効に変更される。
再び図25に示したフローチヤートの説明に戻る。ステツプSP51における判断の結果、特に編集処理の入力がなされなかつた場合には、続くステツプSP55に進む。ステツプSP55においては、CPU21は、タイムラインウインドウ51のビデオエリアに表示されている結果クリツプが選択されたか否か判断し、表示されている結果クリツプが選択された場合には、ステツプSP56においてその結果クリツプを作成したモジユール(すなわち合成モジユールCM又は特殊効果モジユールSM)を起動し、表示されている結果クリツプが選択されなかつた場合には、ステツプSP58に進む。なお、ステツプSP56の詳細は、後述する。
ステツプSP58においては、CPU21は、再実行指令が入力されたか否か判断し、再実行指令が入力された場合には、ステツプSP59に進んで再実行処理を行い、再実行指令が入力されなかつた場合には、ステツプSP26を介して元のフローチヤートに戻る。なお、ここで言う再実行指令とは、GUI画面に表示されているビユウボタン又はオールビユウボタンがマウス2Dによつてクリツクされ、ビユウ又はオールビユウの指示が入力されたことを意味している。ビユウ又はオールビユウのときには、指定されている編集処理内容が実際に実行され、その結果クリツプのビデオクリツプデータが生成されるのでこのような名前が付けられている。
ここで先に説明したステツプSP56の具体的な処理(すなわちモジユールの起動処理)を、図27に示す。この図27に示すように、表示されている結果クリツプが選択された場合には、CPU21は、ステツプSP60から入つたステツプSP61において、その選択された結果クリツプのクリツプ管理データを読み出す。次にステツプSP62において、CPU21は、そのクリツプ管理データ内に登録されているモジユールIDコードを参照し、次のステツプSP63において、そのモジユールIDコードに対応するモジユール(すなわち合成モジユールCM又は特殊効果モジユールSM)を起動して、GUI上のタイムラインウインドウにその結果クリツプの編集処理内容を表示する。
続いて先に説明したステツプSP59の具体的な処理(すなわち再実行処理)を、図28に示す。但し、この図28においては、図26に示すようなクリツプ間の関係があるものとし、かつ先に説明したステツプSP54の処理によつて結果クリツプFC−E、FC−D、FC−C、FC−B及びFC−Aが全て無効とされているものとする。
この図28に示すように、再実行指令が指示された場合には、CPU21は、ステツプSP70から入つたステツプSP71において、まずRAM21B上にスタツクメモリを形成し、そのスタツクメモリにクリツプツリー上において最上位にある結果クリツプのクリツプ管理データをプツシユする。例えば図26に示す例では、結果クリツプFC−Aが最上位になつているので、この結果クリツプFC−Aのクリツプ管理データをスタツクメモリにプツシユする。なお、ここで言うプツシユとは、スタツクメモリ空間においてデータを上積みすることを言う。
次のステツプSP72においては、CPU21は、そのスタツクメモリの中身が空であるか否か判断する。いまの場合、ステツプSP71において、スタツクメモリにクリツプ管理データをプツシユしたのでデータが存在しており、否定結果が得られる。このためCPU21は次のステツプSP74に進む。
ステツプSP74においては、CPU21は、スタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データの有効/無効フラグを基にそのクリツプが有効であるか否か判断する。図26に示した例では、結果クリツプFC−Aは無効とされているので、否定結果が得られ、ステツプSP75に進む。なお、ここで言うポツプとは、スタツクメモリ空間において上積みされているデータを一番上のものから読み出すことを言う。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。この場合、CPU21は、その結果クリツプのクリツプ管理データに登録されている下位リンク先IDコードを参照し、そこに登録されているクリツプIDコードを基に下位クリツプを判断し、その下位クリツプの有効/無効フラグをクリツプデータベースから参照することにより、下位クリツプが全て有効であるか否かを判断する。図26に示した例では、結果クリツプFC−Aの下位クリツプである結果クリツプFC−Bは無効となつているので、否定結果が得られ、次のステツプSP77に進む。
ステツプSP77においては、CPU21は、先程ポツプした結果クリツプのクリツプ管理データを再びスタツクメモリにプツシユし、次のステツプSP78に進む。図26に示した例では、結果クリツプFC−Aのクリツプ管理データを再びスタツクメモリにプツシユすることになる。ステツプSP78においては、CPU21は、ステツプSP77で再プツシユした結果クリツプの下位クリツプのうち、無効とされているクリツプのクリツプ管理データを1つスタツクメモリにプツシユする。図26に示した例では、結果クリツプFC−Aの下位クリツプFC−Bは無効とされているので、この結果クリツプFC−Bのクリツプ管理データがスタツクメモリにプツシユされる。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、スタツクメモリ内にはクリツプ管理データが存在するので、否定結果が得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74では、CPU21は、スタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データ内の有効/無効フラグを基にその結果クリツプが有効であるか否かを判断する。図26に示した例では、結果クリツプFC−Bのクリツプ管理データが読み出されるが、その結果クリツプFC−Bは無効とされているので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Bの下位クリツプである結果クリツプFC−C及びFC−Dは無効とされているので、否定結果が得られ、次のステツプSP77に進む。
ステツプSP77においては、CPU21は、先程ポツプした結果クリツプのクリツプ管理データを再びスタツクメモリにプツシユし、次のステツプSP78に進む。図26の例では、結果クリツプFC−Bのクリツプ管理データが再プツシユされる。次のステツプSP78においては、CPU21は、ステツプSP77で再プツシユした結果クリツプの下位クリツプのうち、無効とされているクリツプのクリツプ管理データを1つスタツクメモリにプツシユする。図26の例では、結果クリツプFC−Cのクリツプ管理データがプツシユされる。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、空でないので否定結果が得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74においては、CPU21はスタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データを基にその結果クリツプが有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Cのクリツプ管理データが読み出されるが、その結果クリツプFC−Cは無効であるので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Cの下位クリツプである結果クリツプFC−Eが無効とされているので、否定結果が得られ、次のステツプSP77に進む。
ステツプSP77においては、CPU21は、先程ポツプした結果クリツプのクリツプ管理データを再びスタツクメモリにプツシユし、次のステツプSP78に進む。図26の例では、結果クリツプFC−Cのクリツプ管理データが再プツシユされる。次のステツプSP78においては、CPU21は、ステツプSP77で再プツシユした結果クリツプの下位クリツプのうち、無効とされているクリツプのクリツプ管理データを1つスタツクメモリにプツシユする。図26の例では、結果クリツプFC−Eのクリツプ管理データがプツシユされる。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、空でないので否定結果が得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74においては、CPU21はスタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データを基にその結果クリツプが有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Eが読み出されるが、その結果クリツプFC−Eは無効であるので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Eの下位クリツプであるクリツプMC−E1、MC−E2及びFC−Gは全て有効であるので、肯定結果が得られ、ステツプSP76に進む。
ステツプSP76においては、CPU21は、クリツプ管理データに登録されている作業データを基に、素材として指定されているクリツプのクリツプビデオデータを用いて編集処理を行うことにより、その結果クリツプのクリツプビデオデータを作成すると共に、その結果クリツプに対するクリツプ管理データの有効/無効フラグを有効に変更する。図26の例では、素材として指定されているクリツプFC−G、MC−E1及びMC−E2を用いて編集処理を行うことにより結果クリツプFC−Eのクリツプビデオデータを作成すると共に、結果クリツプFC−Eの有効/無効フラグを有効に変更する。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、空でないので否定結果が得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74においては、CPU21はスタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データを基にその結果クリツプが有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Cのクリツプ管理データが読み出されるが、その結果クリツプFC−Cは無効であるので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Cの下位クリツプであるクリツプFC−E及びMC−C1はそれぞれ有効とされているので、肯定結果が得られ、ステツプSP76に進む。
ステツプSP76においては、CPU21は、クリツプ管理データに登録されている作業データを基に、素材として指定されているクリツプのクリツプビデオデータを用いて編集処理を行うことにより、その結果クリツプのクリツプビデオデータを作成すると共に、その結果クリツプに対するクリツプ管理データの有効/無効フラグを有効に変更する。図26の例では、クリツプFC−E及びMC−C1を用いた編集処理が行われ、結果クリツプFC−Cのクリツプビデオデータが作成されると共に、その結果クリツプFC−Cの有効/無効フラグが有効に変更される。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、空でないので否定結果得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74においては、CPU21はスタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データを基にその結果クリツプが有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Bのクリツプ管理データが読み出されるが、その結果クリツプFC−Bは無効であるので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、下位クリツプである結果クリツプFC−Dが無効とされているので、否定結果が得られ、ステツプSP77に進む。
ステツプSP77においては、同様に、CPU21は、その結果クリツプのクリツプ管理データを再びスタツクメモリにプツシユし、次のステツプSP78において無効であつた下位クリツプのクリツプ管理データをスタツクメモリにプツシユする。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、空でないので否定結果が得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74においては、CPU21はスタツクメモリかららクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データを基にその結果クリツプが有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Dが読み出されるが、その結果クリツプFC−Dは無効であるので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Dの下位クリツプであるクリツプFC−E、FC−F、MC−D1及びMC−D2は全て有効であるので、肯定結果が得られ、ステツプSP76に進む。
ステツプSP76においては、CPU21は、クリツプ管理データに登録されている作業データを基に、素材として指定されているクリツプのクリツプビデオデータを用いて編集処理を行うことにより、その結果クリツプのクリツプビデオデータを作成すると共に、その結果クリツプに対するクリツプ管理データの有効/無効フラグを有効に変更する。図26の例では、クリツプFC−E、FC−F、MC−D1及びMC−D2を用いた編集処理が行われ、結果クリツプFC−Dのクリツプビデオデータが作成されると共に、その結果クリツプFC−Dの有効/無効フラグが有効に変更される。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、空でないので否定結果得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74においては、CPU21はスタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データを基にその結果クリツプが有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Bのクリツプ管理データが読み出されるが、その結果クリツプFC−Bは無効であるので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、下位クリツプである結果クリツプFC−C及びFC−Dは有効であるので、肯定結果が得られ、次のステツプSP76に進む。
ステツプSP76においては、CPU21は、クリツプ管理データに登録されている作業データを基に、素材として指定されているクリツプのクリツプビデオデータを用いて編集処理を行うことにより、その結果クリツプのクリツプビデオデータを作成すると共に、その結果クリツプに対するクリツプ管理データの有効/無効フラグを有効に変更する。図26の例では、クリツプFC−C及びFC−Dを用いた編集処理が行われ、結果クリツプFC−Bのクリツプビデオデータが作成されると共に、その結果クリツプFC−Bの有効/無効フラグが有効に変更される。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空であるか否か判断する。いまの場合、空でないので否定結果得られ、次のステツプSP74に進む。ステツプSP74においては、CPU21はスタツクメモリからクリツプ管理データを1クリツプ分ポツプし、そのクリツプ管理データを基にその結果クリツプが有効であるか否か判断する。図26の例では、結果クリツプFC−Aのクリツプ管理データが読み出されるが、その結果クリツプFC−Aは無効であるので、否定結果が得られ、次のステツプSP75に進む。
ステツプSP75においては、CPU21は、先のステツプSP74で読出したクリツプ管理データに基づいて、その結果クリツプの下位クリツプが全て有効であるか否か判断する。図26の例では、下位クリツプである結果クリツプFC−Bは有効であるので、肯定結果が得られ、次のステツプSP76に進む。
ステツプSP76においては、CPU21は、クリツプ管理データに登録されている作業データを基に、素材として指定されているクリツプのクリツプビデオデータを用いて編集処理を行うことにより、その結果クリツプのクリツプビデオデータを作成すると共に、その結果クリツプに対するクリツプ管理データの有効/無効フラグを有効に変更する。図26の例では、結果クリツプFC−Bを用いた編集処理が行われ、結果クリツプFC−Aのクリツプビデオデータが作成されると共に、その結果クリツプFC−Aの有効/無効フラグが有効に変更される。
次にCPU21は、再びステツプSP72に戻り、ここでスタツクメモリ内が空である否か判断する。いまの場合、先程のポツプ処理により最上位の結果クリツプまで全て読み出されているので、スタツクメモリ内は空になつており、肯定結果が得られる。従つてCPU21はステツプSP73に進んで、再実行処理を終える。
なお、ステツプSP74において、スタツクメモリから読み出されたクリツプ管理データのクリツプが有効であると判断された場合には、ステツプSP72に戻る。例えばクリツプツリーにおいて最上位の結果クリツプが有効であつた場合には、ステツプSP71の処理によりスタツクメモリにクリツプ管理データがプツシユされるが、その後のステツプSP74の判断により肯定結果が得られるので、ステツプSP72に戻り、ここで肯定結果が得られることから直ぐさま再実行処理が終了する。このように、最上位の結果クリツプが有効である場合には、再実行処理は実質的に実行されないことになる。
ここで以上説明した再実行処理のフローチヤートの内容を、模式的に示したものを図29に示す。本発明による編集システム1においては、最上位の結果クリツプFC−Aが無効であつたとき、その下位クリツプである結果クリツプFC−Bが有効であるか否か調べ、無効であつた場合には、さらにその結果クリツプFC−Bの下位クリツプFC−Cが有効であるか否か調べる。その結果、結果クリツプFC−Cが無効であつた場合には、さらにその結果クリツプFC−Cの下位クリツプFC−Eが有効であるか否か調べ、その結果クリツプFC−Eが無効であつた場合には、さらにその結果クリツプFC−Eの下位クリツプFC−Gが有効であるか否か調べる。
その結果、結果クリツプFC−Gが有効であれば、その結果クリツプのクリツプビデオデータを転送し、そのクリツプビデオデータを基にした編集処理を再実行することにより上位クリツプに相当する結果クリツプFC−Eのクリツプビデオデータを作成する。結果クリツプFC−Eのクリツプビデオデータが作成されると、次にそのクリツプビデオデータを基にした編集処理を再実行することにより上位クリツプに相当する結果クリツプFC−Cのクリツプビデオデータを作成する。結果クリツプFC−Cのクリツプビデオデータが作成されると、次にそのクリツプビデオデータを基にした編集処理を再実行しようとするが、下位クリツプである他方の結果クリツプFC−Dが未だ無効であるため、その結果クリツプFC−Dの下位クリツプである結果クリツプFC−Eが有効であるか否か調べる。
結果クリツプFC−Eが有効である場合には、その結果クリツプFC−Eのクリツプビデオデータを転送する。また結果クリツプFC−Dの下位クリツプである他方の結果クリツプFC−Fが有効であるか否か調べ、有効であれば、その結果クリツプFC−Fのクリツプビデオデータも転送する。下位クリツプFC−E及びFC−Fからのクリツプビデオデータが転送されると、それらのクリツプビデオデータを基にした編集処理を再実行することにより上位クリツプに相当する結果クリツプFC−Dのクリツプビデオデータを作成する。次に結果クリツプFC−Dのクリツプビデオデータが作成されると、そのクリツプビデオデータを基にした編集処理を再実行することにより上位クリツプに相当する結果クリツプFC−Bのクリツプビデオデータを作成する。次に結果クリツプFC−Bのクリツプビデオデータが作成されると、そのクリツプビデオデータを基にした編集処理を再実行することにより上位クリツプに相当する結果クリツプFC−Aのクリツプビデオデータを作成する。
このようにして本発明による編集システム1においては、例えば結果クリツプFC−Eの編集処理内容が修正された場合、その結果クリツプFC−Eの識別用フラグを無効に変更すると共に、その結果クリツプFC−Eよりも上位にリンクしている結果クリツプFC−C、FC−D、FC−B及びFC−Aの識別用フラグも全て無効に変更して行く。そしてビユウ又はオールビユウのコマンド選択によつて再実行処理が指定された場合には、最上位の結果クリツプFC−Aから下位のクリツプに向かつてクリツプが有効であるか否か調べて行き、下位にリンクしているクリツプが全て有効であるクリツプに達したら、そのクリツプの編集処理を再実行してそのクリツプを有効なクリツプに変更すると共に、そのクリツプよりも上位にリンクしているクリツプの編集処理を順に再実行して行くことにより上位にリンクしている全てのクリツプを有効なクリツプに変更する。かくして本発明による編集システム1においては、このような処理を行うことにより、従来のようにオペレータがクリツプ間の関係を覚えていなくとも、一旦作成した編集結果を容易に修正することができる。
(7)編集システムの動作及び効果
以上の構成において、この編集システム1を立ち上げると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2B上にはトツプメニユーが表示される。オペレータは、このトツプメニユー内の所望のモジユール起動のコマンドを選択し、これから行う編集作業に合つたモジユールを起動する。モジユールが起動すると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2B上には、編集のためのGUIが表示される。
以上の構成において、この編集システム1を立ち上げると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2B上にはトツプメニユーが表示される。オペレータは、このトツプメニユー内の所望のモジユール起動のコマンドを選択し、これから行う編集作業に合つたモジユールを起動する。モジユールが起動すると、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2B上には、編集のためのGUIが表示される。
例えば合成モジユールCMを起動したときには、図10に示すようなGUIがデイスプレイ2Bに表示される。この合成処理用のGUIにおいては、合成処理専用のタイムラインウインドウ34が表示され、このタイムラインウインドウ34の画面に応じた操作をして行けば、容易に素材となるクリツプを指定したり、所望の合成処理を指定したりすることができる。その際、このGUIにおいては、クリツプデータベースCDBとして登録されているクリツプがクリツプツリーウインドウ31やライブラリーウインドウ33に表示されるので、登録されているクリツプの中から編集に使用する素材を容易に選び出すこができる。またクリツプツリーウインドウ31やライブラリーウインドウ33から選択した所望のクリツプをタイムラインウインドウ34内のビデオエリアに置けば、合成処理に使用する素材を容易に指定することができる。
またタイムラインウインドウ34で指定した合成処理のパラメータを設定する場合には、同じGUI上に表示されるパラメータ設定ウインドウ35を使用して画面を見ながらパラメータを設定して行けば、所望の合成パラメータを設定することができる。またパラメータ設定ウインドウ35においては、設定したパラメータの値がグラフ状のグラフイツク表示で表示されるので、このグラフイツク表示を見れば、オペレータはどのようなタイミングでどのような値を設定したかを容易に把握することができる。なお、既に登録されている結果クリツプを読出したとき、このパラメータ設定ウインドウ35には、その結果クリツプに対して設定されていたパラメータの値が表示されるので、過去に設定したパラメータであつても容易に把握することができる。
またクリツプツリーウインドウ31においては、クリツプデータベースCDBに登録されている各クリツプの関係が分かるようなクリツプツリーが表示されるので、このクリツプツリーを見れば、各クリツプがどのようなクリツプを素材として生成されているのかを容易に把握することができる。
またタイムラインウインドウ34内のビデオエリアに置かれている結果クリツプをダブルクリツクすると、その結果クリツプの編集内容に合つたモジユール(すなわち合成モジユールCM、特殊効果モジユールSM又は編集モジユールEM)が自動的に起動し、そのモジユールに合つたGUIが画面上に表示される。そしてその選択された結果クリツプの編集内容がそのGUI上のタイムラインウインドウに表示される。このようにしてタイムラインウインドウ34上において結果クリツプを選択すると、その結果クリツプにあつたモジユールが自動的に起動するので、オペレータがわざわざその結果クリツプの編集内容を調べて対応するモジユールを起動しなくても良くなり、オペレータにかかる作業負担を軽減することができると共に、迅速に対応するモジユールを起動することができる。
同様に、特殊効果モジユールSMを起動したときには、図11に示すようなGUIがデイスプレイ2Bに表示される。この特殊効果処理のGUIにおいても、特殊効果専用のタイムラインウインドウ41が表示され、このタイムラインウインドウ41の画面に応じた操作をして行けば、容易に素材となるクリツプを指定したり、所望の特殊効果処理を指定したりすることができる。またこの特殊効果処理のGUIにおいても、クリツプツリーウインドウ31やライブラリーウインドウ33が設けられており、これによりクリツプデータベースCDBに登録されている所望のクリツプを容易に素材として選択することができる。
同様に、編集モジユールEMを起動したときには、図12に示すようなGUIがデイスプレイ2Bに表示される。この編集処理のGUIにおいても、編集処理専用のタイムラインウインドウ51が表示され、このタイムラインウインドウ51の画面に応じた操作をして行けば、容易に素材となるクリツプを指定したり、所望の編集処理を指定したりすることができる。
このようにしてこの編集システム1では、ワークステーシヨン2のデイスプレイ2Bに表示される各機能毎のGUIを見ながら所望の素材や編集内容を指定して行けば、所望の編集作業を容易に行うことができる。またこの編集システム1では、ワークステーシヨン2を介して編集作業に係わる一切の指示を入力することができ、従来のように各機器をオペレータがわざわざ操作しなくても容易に編集作業を行うことができる。
かくしてこの編集システム1では、従来に比して簡易にかつ高速に編集作業を行うことができると共に、クリツプデータベースCDBに登録されている多種多様な素材を編集して複雑かつ高度なビデオデータを容易に得ることができる。
一方、この編集システム1では、素材としての各クリツプをクリツプ間の関係を基に階層構造で管理している。すなわちどのクリツプがどのクリツプにリンクしているのかを把握している。また一旦、編集作業を行つた後に、その編集内容を変更した場合には、そのクリツプを無効にすると共に、そのクリツプ間の関係を基にそのクリツプの上位にリンクしているクリツプも無効にする。従来のようにオペレータが各クリツプ間の関係を記憶して管理している場合には、下位のクリツプを無効にしたとき、その下位クリツプの上位にリンクしているクリツプをオペレータが探してそれらを無効としなければならなかつたが、本発明の編集システム1では、上位にリンクしているクリツプをも自動的に無効にするので、このような煩雑な作業をオペレータがする必要がなくなり、編集時の作業負担を軽減することができる。また下位クリツプを修正したにも係わらず、上位クリツプが修正前のまま使用されることを未然に防止できる。
またこの編集システム1においては、そのように下位のクリツプに対する編集内容を修正し、それを実行したとき、クリツプ間の関係を基にそのクリツプの上位にリンクしているクリツプ(すなわち修正のあつたクリツプを素材として用いたクリツプ)についても同様に編集内容を再実行して、自動的に変更するようになされている。このため従来のように修正のあつたクリツプに対して上位にリンクしているクリツプをオペレータが探し、その上位クリツプに対する編集作業をオペレータがわざわざやり直さなくても、容易に上位にリンクするクリツプを変更し得、オペレータにかかる作業負担を低減することができる。
このようにして本発明の編集システム1においては、クリツプ間の上下関係を基に各クリツプを階層構造で管理するようにしたことにより、従来のようにオペレータがわざわざそのクリツプ間の関係を記憶しておかなくても、容易に編集作業の変更を行うことができると共に、効率的に編集作業を行うことができる。
また編集内容を変更した場合でも、編集に係わる元の作業データを残しているので、編集内容変更後にも、元の状態に容易に戻すことができる。さらに各クリツプ間の関係を階層構造で管理していることから、その階層構造で管理されるクリツプ間の関係に基づいて順次編集作業を行えば、複雑な編集作業も容易に行うことができる。
以上の構成によれば、素材としての各クリツプをクリツプ間の関係に基づいて階層構造で管理するようにしたことにより、複雑な編集作業を容易に行うことができると共に、編集作業の変更を容易に行うことができ、複雑な編集作業を簡易にかつ高速に行うことができる編集システムを実現することができる。
なお上述の実施の形態においては、図13に示すようなフオーマツトで下位クリツプと上位クリツプの関係を管理した場合について述べたが、本発明はこれに限らず、少なくとも各クリツプのリンク先が分かるように階層構造で管理するようにすれば、上述の場合と同様の効果を得ることができる。
本発明の編集装置及び編集方法は、例えば複数の素材を使用して編集処理を行う用途に適用することができる。
1……編集システム、2……ワークステーシヨン、2A……本体、2B……デイスプレイ、2C……キーボード、2D……マウス、2E……ペン・タブレツト、3……デバイスコントローラ、4……専用コントローラ、5……ビデオデイスクレコーダ、6……ビデオテープレコーダ、7……スイツチヤ、8……ビデオカメラ、9……デイジタルマルチエフエクタ、10……モニタ、11……オーデイオミキサ、20……システムバス、21……CPU、21A……ROM、21A……RAM、22……ビデオプロセツサ、23……表示コントローラ、24……HDDインターフエイス、25……FDDインターフエイス、26……ポインテイングデバイスインターフエイス、27……外部インターフエイス、30……メニユーウインドウ、31……クリツプツリーウインドウ、32……キーウインドウ、33……ライブラリーウインドウ、34、41、51……タイムラインウインドウ、35……パラメータ設定ウインドウ、36……プレビユウ画面表示ウインドウ、37……デバイスコントールウインドウ、38……編集内容表示ウインドウ、39……制御コマンドウインドウ、40、50……エフエクト選択ウインドウ、42、52……パラメータ設定ウインドウ。
Claims (9)
- 複数の編集対象クリップを編集するための編集装置において、
編集対象クリツプを編集するための複数の処理モジユールから構成され、当該複数の処理モジユールのうちから選択された処理モジュールに対応した編集処理を上記編集対象クリップに対して施すことによって編集結果クリップを生成する編集部と、
上記編集結果クリップと上記複数の編集対象クリップとのリンク状態を示すためのリンク状態表示ウインドウと、上記編集対象クリップの編集区間に対応するセルを時間軸上において表示するためのタイムラインウインドウとを含んだグラフィカルユーザインターフェースをディスプレイに表示するための表示制御部と、
上記表示制御部により上記ディスプレイに表示された上記グラフィカルユーザインターフェース上の上記リンク状態表示ウインドウから、ユーザの操作に応じた上記編集対象クリップを選択して編集対象として上記タイムラインウインドウに移動する選択操作部と、
を具え、
上記表示制御部は、
上記リンク状態表示ウインドウ上の上記編集結果クリップ及び上記複数の編集対象クリップのうち、上記タイムラインウインドウ上に上記編集対象として表示されている上記編集対象クリップを強調表示するように制御する
ことを特徴とする編集装置。 - 上記表示制御部は、
上記選択操作部により上記リンク状態表示ウインドウから上記編集対象クリップが選択されると、当該リンク状態表示ウインドウ上の当該編集対象クリップが選択された位置に対し、当該編集対象クリップの編集区間に対応する上記セルを表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。 - 上記編集結果クリップがどの編集対象クリップから生成されたクリップであるかを表わすために、上記編集結果クリップと上記複数の編集対象クリップとを階層構造によって管理する管理部をさらに具え、
上記表示制御部は、
上記管理部によって上記階層構造となるように管理されている上記編集結果クリップ及び上記複数の編集対象クリップの上記リンク状態をツリー状に示すための上記リンク状態表示ウインドウとしてのツリーウインドウと、上記タイムラインウインドウとを含んだ上記グラフィカルユーザインターフェースを上記ディスプレイに表示するように制御する
ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。 - 上記管理部は、
上記編集結果クリップ及び上記複数の編集対象クリップに関する情報を登録するためのクリップデータベースを有している
ことを特徴とする請求項3に記載の編集装置。 - 上記クリップデータベースは、
上記階層構造によつて管理された上記編集結果クリップ及び上記複数の編集対象クリップのリンク状態を示すリンク情報を含んでいる
ことを特徴とする請求項4に記載の編集装置。 - 上記リンク情報は、
上記編集結果クリップ及び上記複数の編集対象クリップの下位にリンクする下位クリップを示す下位リンク先情報と、上記複数の編集対象クリップの上位にリンクする上位クリップを示す上位リンク先情報とから構成される
ことを特徴とする請求項5に記載の編集装置。 - 上記表示制御部は、
上記リンク状態表示ウインドウに表示された上記編集結果クリップ及び上記複数の編集対象クリップのそれぞれに対し、当該編集結果クリップ及び当該複数の編集対象クリップのそれぞれのクリップ名称を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。 - 上記表示制御部は、
上記タイムラインウインドウに上記編集対象として表示された、上記編集対象クリップの編集区間に対応する上記セルに対し、当該編集対象クリップのクリップ名称を表示する
ことを特徴とする請求項1に記載の編集装置。 - 複数の編集対象クリップを編集するための編集装置の編集方法において、
編集対象クリツプを編集するための複数の処理モジユールのうち、選択された処理モジュールに対応した編集処理を上記編集対象クリップに対して施すことによって編集結果クリップを生成する編集ステップと、
上記編集結果クリップと上記複数の編集対象クリップとのリンク状態を示すためのリンク状態表示ウインドウと、上記編集対象クリップの編集区間に対応するセルを時間軸上において表示するためのタイムラインウインドウとを含んだグラフィカルユーザインターフェースをディスプレイに表示する表示制御ステップと、
上記デイスプレイに表示した上記グラフィカルユーザインターフェース上の上記リンク状態表示ウインドウから、ユーザの操作に応じた上記編集対象クリップを選択して編集対象として上記タイムラインウインドウに移動したときに、当該リンク状態表示ウインドウ上の上記編集結果クリップ及び上記複数の編集対象クリップのうち、上記タイムラインウインドウ上に上記編集対象として表示されている上記編集対象クリップを強調表示する強調表示ステップと
を具えることを特徴とする編集方法。
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