JP4117568B2 - 誘導加熱調理器 - Google Patents

誘導加熱調理器 Download PDF

Info

Publication number
JP4117568B2
JP4117568B2 JP2004269431A JP2004269431A JP4117568B2 JP 4117568 B2 JP4117568 B2 JP 4117568B2 JP 2004269431 A JP2004269431 A JP 2004269431A JP 2004269431 A JP2004269431 A JP 2004269431A JP 4117568 B2 JP4117568 B2 JP 4117568B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
parallel
switching element
clamp diode
current
output
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2004269431A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2005116522A (ja
Inventor
智 野村
広一 木下
智広 小川
茂哉 松本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd, Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Home Appliance Co Ltd
Priority to JP2004269431A priority Critical patent/JP4117568B2/ja
Publication of JP2005116522A publication Critical patent/JP2005116522A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4117568B2 publication Critical patent/JP4117568B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Induction Heating Cooking Devices (AREA)

Description

この発明は誘導加熱調理器、特に誘導加熱調理器の火力出力制御の改良に関する。
従来、一対のスイッチング素子を有し、その一対のスイッチング素子を一定周期でデューティを変えて交互にオン、オフするインバータ回路の出力により加熱出力を制御する誘導加熱調理器があった。このような加熱調理器のインバータ回路からの出力は、低電位の電圧を0Vと仮定すると、出力電圧がV0と0Vの矩形波を出力し、V0を出力する時間が0.5の時に出力電力が最大になることが特許文献1に、また、V0の出力される時間が一周期の1/2以下の領域に制限していることが特許文献2にそれぞれ示されている。この一周期の時間に対する、出力電圧V0を出力する時間の割合をデューティと呼んでいる。
特開2002−75623号公報(特に図15参照) 特開平4−43591号公報(特に図3参照)
上記従来の誘導加熱調理器では、最大電力はデューティが0.5の時に得られると考えて、デューティの可変範囲は0%〜50%に制限されている。このためデューティの可変範囲は最大でも50%となっていた。
そして誘導加熱調理器は被加熱物を誘導加熱するための加熱コイルと、載置された鍋やフライパンなどの被加熱物との間で磁気結合により磁気回路を形成し、加熱コイルの磁束変化により被加熱物自体に誘導電流(渦電流)を発生させて、その電流によるジュール熱で被加熱物自身を発熱させるものであった。
このように誘導加熱調理器は載置された鍋やフライパンなどの被加熱物と加熱コイルの間に磁気回路を形成させるため、被加熱物も誘導加熱調理器の電気回路の一部を形成しているとみなすこともできる。このため使用される被加熱物の材質や大きさにより被加熱物とコイルの間で形成される磁気回路の特性が変化するため、加熱調理器で同じ加熱出力の設定であってもコイルに流れる電流が変化してしまう。中でも特に問題となるのが、誘導加熱を行うためにはコイルに流れる電流が常に変化していないと、磁束の変化が被加熱物に与えられず、被加熱物に誘導電流が流れなくなり、加熱効率が悪化することである。しかし、被加熱物の材質や大きさによっては、形成される磁気回路の影響で、加熱コイルに流れる電流がほとんど変化しない期間が発生する。この期間はコイル電流が変化しないので、被加熱物を誘導加熱することができないことから、無効期間と呼んでいる。
このような無効期間が発生するとデューティ50%までの範囲で制御を行っていても本来の誘導加熱調理器の最大電力を引き出せないという問題点があった。本発明は、上記問題点を解決するためになされたもので、デューティ50%までの範囲で制御を行うと無効期間が発生してしまう鍋やフライパンなどの被加熱物に対しても良好に加熱することができる誘導加熱調理器を提供することを目的としている。
前記目的を達成するために本発明にかかる誘導加熱調理器は、交流電源を整流して直流に変換する直流電源回路と、直列に接続された2つのスイッチング素子を含み、その2つのスイッチング素子を交互にオンオフして高周波電流を発生するインバータ回路と、前記2つのスイッチング素子の一方と並列に接続された共振コンデンサ及び前記2つのスイッチング素子の少なくとも一方と並列に接続された加熱コイルからなる負荷回路と、前記共振コンデンサと並列に接続されたクランプダイオードと、加熱出力を調整するために前記2つのスイッチング素子へ出力する駆動信号のデューティを制御するインバータ制御手段と、前記加熱コイルにほぼ一定の電流が流れる無効期間を検出する無効期間検出手段とを有し、前記インバータ制御手段は、前記無効期間検出手段より無効期間が検出された場合に、前記共振コンデンサに充電される充電電圧をより高くするべく、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子への駆動信号の最大デューティを50%超に設定し、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子と前記クランプダイオードと並列に接続されているスイッチング素子を交互にオンすることを特徴とする。
本発明によれば、誘導加熱が行われない無効期間が発生する被加熱物に対して、無効期間を短縮して出力可能な誘導加熱調理器を得ることができる。よって、無効期間が発生する被加熱物に対しても良好な火力出力制御を行うことが可能となる。
以下、本発明の一実施形態を用いて本発明を詳細に説明する。
実施の形態1.
図1は、本発明の一実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示すブロック図である。同図に示すように、本実施形態における誘導加熱調理器は、交流電源1に接続されており、交流電源1から供給される電力は直流電源回路2で直流電力に変換される。直流電源回路2は、交流電力を整流する整流ダイオードブリッジ3と平滑コンデンサ4から構成されている。そして直流電源回路2へ入力される入力電力は入力電力検出回路5(本実施形態では商用電源の電圧は一定と考え、入力電流を検出する)によって検出される。直流電源回路2で直流電力に変換された電力はインバータ回路6に供給される。インバータ回路6は、直流電源回路2の正負母線間に直列に接続された2つのスイッチング素子(IGBT)7、8とそのスイッチング素子7、8とそれぞれ逆並列に接続されたダイオード9、10によって形成されている。2つのスイッチング素子7、8はインバータ制御手段11から出力される駆動信号によってオンオフ駆動され、インバータ制御手段11はスイッチング素子7をオンさせている間はスイッチング素子8をオフに、スイッチング素子7をオフさせている間はスイッチング素子8をオンにすると言うように、交互にオンオフする駆動信号を出力するものである。なお、複数の誘導加熱調理器を近接させて使用する場合では、それらの動作周波数差の干渉音がそれぞれの誘導加熱調理器に載置した鍋から発生する問題点がある。その問題点に対処するため、インバータ制御手段11を一定周波数でデューティ制御を行うことにより火力を調整して、このような問題を解決することができるものである。
インバータ回路6を構成する低電位側スイッチング素子8は、負荷回路12と並列に接続されている。負荷回路12は、加熱コイル13と共振コンデンサ14から構成されており、この負荷回路12のインピーダンスや共振周波数は、誘導加熱調理器上に載置されて加熱コイル13と磁気結合する鍋等の被加熱物の形状や材質により大きく変化する。また、共振コンデンサ14は、クランプダイオード15と並列に接続されている。このクランプダイオード15は、加熱コイル13と共振コンデンサ14の接続点電位が直流電源回路2の負側母線の電位を下回らないようにクランプしている。また、クランプダイオード15に流れる電流はダイオード電流検出手段16で検出される。このようにクランプダイオード15を設けることにより、負荷回路12のインピーダンスや共振周波数が変化しても、一定周波数によるデューティ制御でゼロ電流ゼロ電圧スイッチングを可能として、スイッチング素子の損失増加を回避している。
前記のように構成されたデューティ制御により加熱出力を調整する誘導加熱調理器において、図2と図3に異なる鍋を載置して50%のデューティでインバータ回路6を駆動した場合に加熱コイル13等で発生する電流・電圧の波形例を示し、その動作を説明する。図2は、負荷回路の抵抗が大きく、共振周波数も低くなる鍋を載置した場合の波形で、(a)は高電位側スイッチング素子7への駆動信号波形、(b)は低電位側スイッチング素子8への駆動信号波形、(c)はインバータ回路6の出力波形、(d)は加熱コイル13に流れる電流波形、(e)は共振コンデンサ14に発生する電圧波形であり、V0は直流電源回路2の正(高電位)側電位、0Vは直流電源回路の負(低電位)側電位を示す。また、(f)はクランプダイオード15に流れる電流波形を示す。高電位側スイッチング素子7をオンしている期間(図2におけるA期間)では、加熱コイル13に直流電源電圧V0と共振コンデンサ14の充電電圧の差が印加され、インバータ回路6から流れ出る方向に加熱コイル13の電流が増加し、また、共振コンデンサ14に充電している。高電位側スイッチング素子7がオフして低電位側スイッチング素子8がオンしている期間(図2におけるB期間)では、加熱コイル13に共振コンデンサ14の充電された電圧が印加され、インバータ回路6に流れ込む方向に電流が増加し、共振コンデンサ14は放電する。図2の例では、共振コンデンサ14の充電電荷が0にならないため、(f)に示すようにクランプダイオード15は導通しない。誘導加熱調理器上に載置された鍋には、加熱コイル13に流れる電流により発生した磁束が鎖交し、その磁束の変動に伴い鍋底に生じる起電力により渦電流が発生し、誘導加熱される。図2の場合、加熱コイル13に流れる電流の変動(振幅)は、デューティ50%のときに最大となり、加熱出力も最大となる。
図3は別の鍋を誘導加熱調理器上に載置した場合の加熱コイル等に発生する電流・電圧の波形例であり、図2と同等個所に対応する波形には同等の符号を付し、同様に説明する。(a)、(b)は高電位側スイッチング素子7および低電位側スイッチング素子8への駆動信号であり、(c)はインバータ回路6の出力波形、(d)は加熱コイル13に流れる電流波形、(e)は共振コンデンサ14に発生する電圧波形、(f)はクランプダイオード15に流れる電流波形である。高電位側スイッチング素子7がオンしている期間(図3におけるA期間)では、図2と同様にインバータ回路6から加熱コイル13へ流れ出る電流が増加し、共振コンデンサ14への充電が行われるが、図2と比較して図3の鍋では負荷回路の抵抗が小さく、共振周波数も高くなっており、加熱コイル13の電流の立ち上がりが速く、振幅も大きくなっている。また、共振コンデンサ14の充電電圧は、そのピーク電圧が直流電源電圧V0を超えている。共振コンデンサ14の充電電圧が直流電源電圧V0を超えると、加熱コイル13に印加される電圧は逆方向となり、加熱コイル13に流れる電流は減少する。高電位側スイッチング素子7がオフし、低電位側スイッチング素子8がオンしている期間(図4におけるB期間)では、初期は共振コンデンサ14の充電電圧が直流電源電圧V0を超えているので、インバータ回路6に流れ込む方向の電流が急増し、共振コンデンサに充電されていた電荷が急減して0となり、クランプダイオード15が導通して、共振コンデンサ14と加熱コイル13の接続点の電位は、直流電源回路6の負側母線電位(0V)に固定される。この時、加熱コイル13に印加される電圧は0Vとなるので、低電位側スイッチング素子8のオン抵抗や加熱コイル13の銅損等により加熱コイル電流はわずかに減少するものの、ほぼ一定の電流が流れつづける。この一定電流の流れる期間は、磁束の変化も無いため誘導加熱調理器上に載置された鍋に起電力が生じず、誘導加熱が行われない無効期間となる。無効期間に流れる電流は、(f)に示したようにクランプダイオード15を経由して流れるので、ダイオード電流検出手段16で電流を検出することにより無効期間の発生を検知できる。
図4は図3と同じ鍋を誘導加熱調理器上に載置して、高電位側スイッチング素子7にデューティ50%超の駆動信号を出力した場合の加熱コイル等に発生する電流・電圧の波形例であり、図3と同等個所に対応する波形には同等の符号を付している。高電位側スイッチング素子7がオンしている期間(図4におけるA期間)が図3の場合より長くなり、共振コンデンサ14にはより高い電圧(より大きな電荷)が充電される。一方、高電位側スイッチング素子7をオフし、低電位側スイッチング素子8をオンしている期間(図4におけるB期間)は短縮され、クランプダイオード15を経由して電流の流れる無効期間も短縮する。また、共振コンデンサ14の充電電圧が図3(デューティ50%)より高くなっているので、加熱コイル13に流れる電流の立下りが速く、電流振幅がより大きくなっており、鍋に鎖交する磁束の振幅も図3(デューティ50%)のときより大きくすることが出きるので、加熱出力を増大させることが可能となる。
前記のように、クランプダイオード15を経由して電流の流れる無効期間の発生する鍋に対しては、ダイオード電流検出手段16によりクランプダイオード15に流れる電流を検出して、インバータ制御手段11からデューティ50%超の駆動信号をインバータ回路6(高電位側スイッチング素子7)に出力することにより、デューティ50%よりも無効期間を短縮するとともに加熱コイル13に流れる電流振幅を大きくして、より大きな加熱出力を得ることができる誘導加熱調理器が得られる。
このように本実施形態では、ダイオード電流検出手段16が無効期間検出手段として動作し、クランプダイオード15に流れる電流がダイオード電流検出手段16で検出されると、無効期間が発生していると判断され、インバータ回路6の出力デューティを、50%を越えて駆動させる。これにより、無効期間の短縮を図ることができ、無効期間が発生してしまうような鍋やフライパンなどの被加熱物も良好に加熱することができるものである。
実施の形態2.
図5はこの発明の形態2の構成を示すものであり、図において実施の形態1の図1と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。本実施形態では、共振コンデンサ14に発生する電圧を検出するコンデンサ電圧検出手段17を有している。共振コンデンサ14は実施の形態1で説明したように、インバータ回路6が負荷回路12に高周波電力を供給すると、加熱コイル13に流れる電流により充放電を繰り返すが、クランプダイオード15を経由して加熱コイル13に電流の流れる誘導加熱が行われない無効期間は共振コンデンサ14の充電電圧は0Vとなっているので、コンデンサ電圧検出手段17により共振コンデンサ電圧が0Vとなる期間を検出することにより無効期間の発生を検知できる。無効期間を検出した鍋等の被加熱物に対しては、インバータ制御手段11からデューティ50%超の駆動信号をインバータ回路6(高電位側スイッチング素子7)に出力することにより、デューティ50%よりも大きな加熱出力を可能とした誘導加熱調理器が得られる。
このように本実施形態では、コンデンサ電圧検出手段17が無効期間検出手段として動作し、コンデンサ電圧検出手段17で共振コンデンサ14の電圧が0Vであることが検出されると、無効期間が発生していると判断され、インバータ回路6の出力デューティを、50%を越えて駆動させる。これにより、無効期間の短縮を図ることができ、無効期間が発生してしまうような鍋やフライパンなどの被加熱物も良好に加熱することができるものである。
実施の形態3.
前記実施の形態2では共振コンデンサ14の電圧が0Vになる期間を検出することにより無効期間の発生を検出していたが、デューティ50%でインバータ回路を駆動した際に無効期間が発生する場合には、共振コンデンサ14に生じるピーク電圧が直流電源電圧V0を超えるので、コンデンサ電圧検出手段17により直流電源電圧V0を超えるピーク電圧を検出した場合に、インバータ制御手段11からデューティ50%超の駆動信号をインバータ回路6(高電位側スイッチング素子7)に出力可能としても、デューティ50%よりも大きな加熱出力を可能とした誘導加熱調理器が得ることができる。
このように本実施形態では、コンデンサ電圧検出手段17が無効期間検出手段として動作し、コンデンサ電圧検出手段17で共振コンデンサ14の電圧が直流電源電圧V0を超える電圧が検出されると、無効期間が発生していると判断され、インバータ回路6の出力デューティを、50%を越えて駆動させる。これにより、無効期間の短縮を図ることができ、無効期間が発生してしまうような鍋やフライパンなどの被加熱物も良好に加熱することができるものである。
実施の形態4.
図6はこの発明の形態4の構成を示すものであり、図において実施の形態1の図1と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。本実施形態では加熱コイル13に流れる電流を検出する出力電流検出手段18を有している。加熱コイル13に流れる電流は、実施の形態1(図2、図3)で示したように、デューティ50%でインバータ回路6を駆動した場合に無効期間が生じる鍋等の被加熱物を載置したときの振幅が、無効期間が生じない鍋を載置したときより大きくなる。そこで、出力電流検出手段18により加熱コイル13に無効期間の生じる所定値以上の電流が流れるのを検出した場合(所定以上の振幅が検出された場合)には、デューティ50%超の駆動信号を出力可能とすることにより、より大きな加熱出力を可能とした誘導加熱調理器を得ることが出来る。なお、ここで言う電流の所定値は回路構成により変化するため、無効期間が発生する電流値をあらかじめ調べておき、それをデューティ50%以上で駆動するトリガーとして使用すればよい。
このように本実施形態では、出力電流検出手段18が無効期間検出手段として動作し、出力電流検出手段18で無効期間の生じる所定値以上の電流が流れる(所定以上の振幅が検出された場合)のが検出されると、無効期間が発生していると判断され、インバータ回路6の出力デューティを、50%を越えて駆動させる。これにより、無効期間の短縮を図ることができ、無効期間が発生してしまうような鍋やフライパンなどの被加熱物も良好に加熱することができるものである。
実施の形態5.
前記実施の形態4では加熱コイル13に流れる電流が所定値以上になるのを検出することにより無効期間の発生と判断していたが、クランプダイオード15を経由して流れる直流電流成分を検出しても誘導加熱が行われない無効期間の発生を検出できる。従って、出力電流検出手段18により加熱コイル13に所定値以上の直流電流を検出した場合に、インバータ制御手段11からデューティ50%超の駆動信号をインバータ回路6(高電位側スイッチング素子7)に出力可能として、より大きな加熱出力を可能とした誘導加熱調理器が得ることができる。
実施の形態6.
前記実施の形態4では加熱コイル13に流れる電流が所定値以上になるのを検出することにより無効期間の発生と判断していたが、無効期間が生じる鍋等の被加熱物を載置したときの負荷回路12に流れる出力電流値は、直流電源回路2に入力される入力電流と比較して、その割合が大きくなる。そこで、入力電流検出手段5と出力電流検出手段18により検出される電流値を比較し、その入力電流値に対して出力電流値が所定以上の大きさであることが検知された際には、デューティ50%超の駆動信号を出力可能とすることにより、より大きな加熱出力を可能とした誘導加熱調理器を得ることが出来る。なお、ここで言う入力電流値に対して出力電流値が所定以上の大きさであるとは、その割合が回路構成により変化するため、無効期間が発生する割合をあらかじめ調べておき、それ以上の割合となったときに、デューティ50%以上で駆動するようにトリガーとして使用すればよい。
つまり、加熱調理器の特性は、電気回路を構成する加熱コイル13や共振コンデンサ14の大きさ、加熱時に駆動するインバータの出力周波数や、そのときのデューティなどにより変化するが、電気回路が決定した状態で出力周波数が決まれば、デューティ50%時の特性が決定する。この状態で無効期間が発生する状態をあらかじめ調べておけば、その加熱調理器における無効期間が発生する条件が入力電流と出力電流の差、又は入力電流と出力電流の比として、その閾値を決定することが可能となる。なお加熱調理器の閾値として用いる入力電流と出力電流の差または比としては、回路構成により用いやすいほうを選択して用いればよい。
このように本実施形態では、入力電流検出手段5と出力電流検出手段18が無効期間検出手段として動作し、入力電流検出手段5と出力電流検出手段18により検出される電流値を比較し、その入力電流値に対して出力電流値が所定以上の大きさであることが検知されると、無効期間が発生していると判断され、インバータ回路6の出力デューティを、50%を越えて駆動させる。これにより、無効期間の短縮を図ることができ、無効期間が発生してしまうような鍋やフライパンなどの被加熱物も良好に加熱することができるものである。
実施の形態7.
前記各実施の形態では負荷回路12を低電位側スイッチング素子8と並列に接続した例をあげて説明した。このため、インバータ回路6の出力デューティを50%以上とするために高電位側スイッチング素子7のON時間を一周期の50%以上ONさせる構成で説明したが、負荷回路12を高電位側スイッチング素子7と並列に接続した場合はインバータ回路6の出力がちょうど逆になるため、低電位側スイッチング素子8のON時間を一周期の50%以上ONさせる構成とすることで、前述の各実施の形態で説明したのと同様の動作をさせることが可能で、同様の効果を奏するものである。
また、図7に本発明を適用したさらに他の実施の形態を示す。同図において実施の形態1の図1と同一または相当部分には同じ符号を付し、説明を省略する。本実施形態では負荷回路12が高電位側スイッチング素子7と並列に接続された共振コンデンサ14’、及び低電位側スイッチング素子8と並列に接続された共振コンデンサ14と、この両スイッチング素子7、8それぞれと並列回路を形成する加熱コイル13を有しており、共振コンデンサ14と並列にクランプダイオード15が設けられている。このような形態であっても、前述の各実施形態で説明した構成をクランプダイオード15が設けられた側の並列回路に適用することで適用可能であり、前述の各実施形態で説明したのと同様の効果を奏することができるものである。
この発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態1〜5を示す誘導加熱調理器に鍋を載置して50%デューティでインバータ回路を駆動した場合に加熱コイル等で発生する電流・電圧波形の例を示す図である。 この発明の実施の形態1〜5を示す誘導加熱調理器に別の鍋を載置して50%デューティでインバータ回路を駆動した場合に加熱コイル等で発生する電流・電圧波形の例を示す図である。 この発明の実施の形態1〜5を示す誘導加熱調理器に図3と同じ鍋を載置して50%超デューティでインバータ回路を駆動した場合に加熱コイル等で発生する電流・電圧波形の例を示す図である。 この発明の実施の形態2、および実施の形態3における誘導加熱調理器の構成を示す図である。 この発明の実施の形態4、および実施の形態5、実施の形態6における誘導加熱調理器の構成を示す図である。 この発明の他の実施の形態における誘導加熱調理器の構成を示す図である。
符号の説明
1 交流電源、2 直流電源回路、6 インバータ回路、11 インバータ制御回路、13 加熱コイル、14 共振コンデンサ、15 クランプダイオード、16 ダイオード電流検出手段、17 コンデンサ電圧検出手段、18 出力電流検出手段。

Claims (6)

  1. 交流電源を整流して直流に変換する直流電源回路と、
    直列に接続された2つのスイッチング素子を含み、その2つのスイッチング素子を交互にオンオフして高周波電流を発生するインバータ回路と、
    前記2つのスイッチング素子の一方と並列に接続された共振コンデンサ及び加熱コイルからなる負荷回路と、
    前記共振コンデンサと並列に接続されたクランプダイオードと、
    加熱出力を調整するために前記2つのスイッチング素子へ出力する駆動信号のデューティを制御するインバータ制御手段と、
    前記加熱コイルにほぼ一定の電流が流れる無効期間またはその発生の有無を検出する無効期間検出手段と、
    を有し、
    前記インバータ制御手段は、
    前記無効期間検出手段より無効期間が検出された場合に、
    前記共振コンデンサに充電される充電電圧をより高くするべく、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子への駆動信号の最大デューティを50%超に設定し、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子と前記クランプダイオードと並列に接続されているスイッチング素子を交互にオンする
    ことを特徴とする誘導加熱調理器。
  2. 前記無効期間検出手段が前記クランプダイオードに流れる電流を検出するダイオード電流検出手段より構成され、
    前記インバータ制御手段は、
    前記ダイオード電流検出手段よりクランプダイオードに流れる電流を検出した場合に、
    前記共振コンデンサに充電される充電電圧をより高くするべく、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子への駆動信号の最大デューティを50%超に設定し、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子と前記クランプダイオードと並列に接続されているスイッチング素子を交互にオンする
    ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記無効期間検出手段が前記共振コンデンサに発生する電圧を検出する出力電圧検出手段より構成され、
    前記インバータ制御手段は、
    前記出力電圧検出手段により共振コンデンサに0V期間を検出した場合に、
    前記共振コンデンサに充電される充電電圧をより高くするべく、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子への駆動信号の最大デューティを50%超に設定し、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子と前記クランプダイオードと並列に接続されているスイッチング素子を交互にオンする
    ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記無効期間検出手段が前記共振コンデンサに発生する電圧を検出する出力電圧検出手段より構成され、
    前記インバータ制御手段は、
    前記出力電圧検出手段により検出したピーク電圧が直電源電圧を超える場合に、
    前記共振コンデンサに充電される充電電圧をより高くするべく、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子への駆動信号の最大デューティを50%超に設定し、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子と前記クランプダイオードと並列に接続されているスイッチング素子を交互にオンする
    ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記無効期間検出手段が前記負荷回路に流れる電流を検出する出力電流検出手段より構成され、
    前記インバータ制御手段は、
    前記出力電流検出手段の検出値が所定値以上の場合に、
    前記共振コンデンサに充電される充電電圧をより高くするべく、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子への駆動信号の最大デューティを50%超に設定し、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子と前記クランプダイオードと並列に接続されているスイッチング素子を交互にオンする
    ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記無効期間検出手段が前記負荷回路に流れる電流を検出する出力電流検出手段より構成され、
    前記インバータ制御手段は、
    前記出力電流検出手段が所定値以上の直流分を検出した場合に、
    前記共振コンデンサに充電される充電電圧をより高くするべく、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子への駆動信号の最大デューティを50%超に設定し、前記クランプダイオードと並列に接続されていないスイッチング素子と前記クランプダイオードと並列に接続されているスイッチング素子を交互にオンする
    ことを特徴とする請求項1に記載の誘導加熱調理器。
JP2004269431A 2003-09-17 2004-09-16 誘導加熱調理器 Expired - Fee Related JP4117568B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004269431A JP4117568B2 (ja) 2003-09-17 2004-09-16 誘導加熱調理器

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2003324350 2003-09-17
JP2004269431A JP4117568B2 (ja) 2003-09-17 2004-09-16 誘導加熱調理器

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2005116522A JP2005116522A (ja) 2005-04-28
JP4117568B2 true JP4117568B2 (ja) 2008-07-16

Family

ID=34554497

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004269431A Expired - Fee Related JP4117568B2 (ja) 2003-09-17 2004-09-16 誘導加熱調理器

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4117568B2 (ja)

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
DE102005050038A1 (de) * 2005-10-14 2007-05-24 E.G.O. Elektro-Gerätebau GmbH Verfahren zum Betrieb einer Induktionsheizeinrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
JP2005116522A (ja) 2005-04-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5677203B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2009136104A (ja) 電力変換装置および電力変換装置の制御方法
CN107436198B (zh) 锅具温度检测***、方法和电磁炉
JP5872235B2 (ja) 電磁誘導加熱装置
TWI596991B (zh) A bridgeless circuit and induction cooker for induction cooktops
KR100745896B1 (ko) 유도 가열 조리기
JP4868952B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5641947B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2009295392A (ja) 電磁誘導加熱装置
JP5402663B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4117568B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP2010267636A (ja) 誘導加熱調理器
JP5223315B2 (ja) 誘導加熱装置
JP4383942B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP7344740B2 (ja) 電磁誘導加熱装置
JPH11121159A (ja) 電磁調理器
JP2005116385A (ja) 誘導加熱装置
JP4103081B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP5068695B2 (ja) 誘導加熱方法及び誘導加熱装置
WO2018186036A1 (ja) 電磁誘導加熱調理器
JP6076040B2 (ja) 誘導加熱調理器
JP4000992B2 (ja) 誘導加熱装置
JP3931831B2 (ja) 誘導加熱調理器とその制御プログラム
JP2011150799A (ja) 誘導加熱装置
JP4158753B2 (ja) 誘導加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060728

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20060728

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20070820

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070911

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20071025

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20080401

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20080409

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110502

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120502

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130502

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140502

Year of fee payment: 6

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees