JP4117064B2 - 開溝ディスク装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、開溝ディスク装置に関し、さらに詳しくは、播種機や施肥機、さらには播種複合作業機などに装備される開溝ディスク装置に関し、播種溝、施肥溝など作業に適した溝形成の切換えを行うことができる開溝ディスク装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
圃場作業機として、耕起、不耕起栽培を問わず、圃場の耕耘、砕土作業、均平作業、播種を目的とした開溝作業、施肥作業を行う個々の作業機は、従来より広く知られているところであって、これらの作業を関連付けて二つ以上の作業を行うことで能率向上を図った作業機、いわゆる複合作業機も広く知られている。
例えば、稲作農作業における複合作業機としては、直播作業に先立ち、予め圃場条件を均一化するために、浅い位置での砕土、耕耘作業を行い、その後を均平にし、さらに播種に適した肥料を施す施肥作業を行いながら播種のための播種床に播種溝を形成し、これに播種するとともに、覆土、鎮圧する播種複合作業機が知られている。
具体的には、特開平9−275714号に示されているところで、これに示されたものは、ロータリ耕耘機による耕耘作業後をこの作業機がもつ砕土板の下端部により地ならしを施し、さらに、転圧ローラによって鎮圧を加え、播種溝を形成後、播種し、覆土する作業機である。
このように、複合的に農作業を行うものは前記公報に記載されたものだけではなく、その公報に従来例として挙げられているように枚挙にいとまのない程であって、特開平6−209613号公報、実公平4−49857号公報、実公平6−20334号公報などが挙げられる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、この種の播種複合作業機においては、播種のための播種溝の開溝装置が専用化されており、施肥のための施肥溝の開溝装置と兼用化するのが難しく、施肥溝を開溝することが事実上困難であるという問題があった。
そこで、本発明は、播種機や播種複合作業機などに装備される開溝ディスク装置において、播種溝の開溝作業や、播種溝および施肥溝の開溝形状選択のための切り換えを行うことができるようにするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】
前記の目的を達成するため、本発明に係る開溝ディスク装置は、圃場表面を転動して播種溝または施肥溝を開溝する開溝ディスクと、この開溝ディスクを回転自在に支持する支持軸とを備え、この支持軸は、軸周りに位置調節自在に固定されるボス部を左右方向中央部に有し、かつ、前記開溝ディスクを回転自在に嵌合して支持する偏心ピン部を左右両端部に有し、この左右一対の偏心ピン部は、ボス部を含む同一平面内でボス部の軸線に対し左右対称に所定角度傾斜していることを特徴とする。
【0005】
本発明の開溝ディスク装置においては、支持軸のボス部を軸周りに位置調節することにより、支持軸の偏心ピン部に回転自在に支持された左右の開溝ディスクは、その接地部分の平面投影形状および平面投影間隔が順次変化する。従って、左右の開溝ディスクの接地部分の平面投影形状を進行方向に向ってハの字形に調節した上で、その平面投影間隔を狭く調節することにより、1条の幅広の播種溝を開溝することができ、また、その平面投影間隔を広く調節することにより、2条の幅狭の播種溝および施肥溝を開溝することができる。また、左右の開溝ディスクの径寸法を異らせることにより、2条の深さの異る播種溝および施肥溝を開溝することができる。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、添付した図面に沿って本発明の実施の形態について説明する。先ず、図1、図2、図3に示すように、本発明に係る開溝ディスク装置は、圃場表面を転動して播種溝または施肥溝を開溝する開溝ディスク26、27と、この開溝ディスク26、27を回転自在に支持する支持軸41とを備えている。支持軸41は、軸周りに位置調節自在に固定されるボス部41Aを左右方向中央部に有し、また、開溝ディスク26、27をそれぞれ回転自在に嵌合して支持する偏心ピン部41Y,41Xを左右両端部に有している。左右一対の偏心ピン部41Y,41Xは、ボス部41Aを含む同一平面内でボス部41Aの軸線に対し左右対称に所定角度(10〜20度)傾斜している。
支持軸41の左右方向中央部のボス部41Aは、図1に示すように、軸受け装置40の軸受42に嵌合されており、軸受42にねじ込まれた固定ネジ43によって軸廻りに位置調節自在に固定されている。また、支持軸41の偏心ピン部41Y,41Xは、図2および図9に示すように、外面にボスブッシュ44,44が付設された左右の開溝ディスク26,27をベアリング45,45を介して回転自在に支持している。さらに、偏心ピン部41Y,41Xの先端に螺合されたナット46,46がボスブッシュ44,44およびベアリング45,45を介して開溝ディスク26,27をボス部41Aの端面に押圧して固定している。そして、前記支持軸41が軸廻りに位置調節されることにより、左右の開溝ディスク26,27の接地部分の平面投影形状および平面投影間隔が順次変化するように構成されている。なお、前記軸受42は、図9に示すように、作業機の機体枠等から伸びる支持部材42Aにより吊持状態で支持されている。
【0007】
次に、本発明に係る開溝ディスクを装着した播種複合作業機を図5を用いて説明すれば、符号10は縦軸を中心に回転する砕土装置としてのバーチカルハローを示しており、このバーチカルハロー10に対して平行四辺形のリンク22、23を介して播種作業機20が取り付けられている。
【0008】
さらに、播種複合作業機の各部の構成について説明を加える。先ず、砕土装置としてのバーチカルハロー10は、横軸回転のロータリハローに比較して土の上下方向の移動を抑える特長のあるもので、作業幅方向に沿って配列された複数のロータ11は、隣り合ったロータが互いに反対方向に回転するようになっていて、各ロータ11は円板に取り付けられた2本の回転爪11Aにより構成されている。このバーチカルハロー10は、トラクタのTPO軸から供給される回転トルクにより駆動されるもので、入力軸の回転が一旦水平面での回転に変換された後、歯車群を経て各ロータを回転させるようになっていて、隣り合った各ロータは互いに反対方向に回転するようになっている。
【0009】
図5に示される播種複合作業機は、トラクタ(図示省略)に対してトラクタが備える3点リンクヒッチ機構を形成するアッパリンクU及び左右一対のロアリンクLにより装着されるもので、これの各リンクに対応してバーチカルハロー10にはマスト12にヒッチピン孔h、マスト部材に相当する部材の下部位置に下部ヒッチピン13が設けてある。
そして、前記マスト12に形成されているヒッチピン孔hは、アッパリンクUを装着するヒッチピン14が作業進行方向に沿って長い形状でアッパリンクUの端部が作業進行方向に対して垂直面内で適当な範囲で移動することができるようになってフリーゾーンhを形成している。このアッパリンクUを取り付けるヒッチピン14の移動は、後述するように重要な点であり、このフリーゾーンh内での移動によりトラクタのリフト動作がそのまま作業機に伝達されることがないのである。
【0010】
さらに、このバーチカルハロー10には、側面視平行四辺形を形成する1本の上部平行リンク15及び2本の下部平行リンク16の一端部がそれぞれ枢着ピン15A、16Aを介して取り付けられ、平行リンク15、16の他端部には枢着ピン15B、16Bを介して播種作業機20が取り付けられている。これらの平行リンク15、16の枢着ピン15B、16Bは、直接播種作業機20に取り付けられているのではなく、A型フレーム17に対して取り付けられており、このA型フレーム17は播種作業機20が備える連結用のA型フレームに対して連結されるようになっている。このA型フレーム17と、連結用のA型フレームについては後で詳しく説明する。
【0011】
そして、前記上部平行リンク15には、リフトシリンダ18のロッド18Aの端部がピン18Bを介して枢着されており、リフトシリンダ18の伸縮によりバーチカルハロー10とは独立して播種作業機20を適当にリフトさせることができるようになっている。
【0012】
バーチカルハロー10には、その後方位置に均平板19が取り付けられており、この均平板19はバーチカルハロー10のフレームに対してアーム19Aを介してその上端部が取り付けられており、その下端部は押付けロッド19Bと、この押付けロッド19Bの長さを螺合調節するねじ部19Cを介して圃場表面に押付けられている。
【0013】
そして、播種作業機20は前記連結用のA型フレーム21を先頭位置に備え、この連結用のA型フレーム21の上部位置と、下部位置にリンク22、23の一端部がピン22A、23Aにより枢着されており、各リンク22、23の他端部はピン22B、さらには鎮圧ローラ24の回転軸24Aに対して枢着されている。前記ピン22Bは、播種作業機20の最後尾に配置された鎮圧ローラ24の回転軸24Aを支えるフレーム25の上端部間を連結固定している横フレーム25Aから張り出しているフレーム25Bに位置している。
【0014】
播種作業機20は、最後部位置に配置されている前記鎮圧ローラ24の外周面に、土の付着防止のためのチューブ状の土付着防止帯、すなわち、鎮圧ローラ24の周長より長い付着防止シート24Xが幅いっぱいに巻つけられており、圃場表面の土と鎮圧ローラ24の外周面とが直接に接触することがないようになっている。この付着防止シート24Xは剥離性に優れた材質により形成されていて、鎮圧ローラ24が回転する度に付着防止シート24Xに土が付着しても土の重量で変形することでその土を圃場に落すことができるようになっている。
【0015】
前記鎮圧ローラ24の外周面に圃場表面の土が付着するのを効果的に防止するには、鎮圧ローラ24自体を図15に示すように構成するのが好ましい。この鎮圧ローラ24は、中心軸24Bを有する中空ドラム24Cの外周面に合成ゴムや樹脂発泡体からなる弾性体層24Dを有する。そして、弾性体層24Dの表面には、剥離性の高いポリエチレンシートなどの樹脂シート24Eが接着あるいは溶着され、この樹脂シート24Eによって弾性体層24Dの表面が被覆されている。なお、中心軸24Bは、中空ドラム24Cの左右の外側板24Fおよび内側板24Gを貫通している。
この鎮圧ローラ24によれば、圃場表面の土は樹脂シート24Eに接触し、これに付着する土は、弾性体層24Dの弾力により弾かれて樹脂シートに24Eから容易に剥離する。すなわち、鎮圧ローラ24の外周面に圃場表面の土が付着するのを確実に抑制することができ、完全均平に近い精確な鎮圧作業が可能になる。
【0016】
本実施形態において、前記鎮圧ローラ24の前位置には、本発明に係る開溝ディスク装置が装備されている。なお、開溝ディスク装置は、その軸受42が播種作業機の機体枠から伸びる支持部材42Aにより吊持状態で支持されている。
前記開溝ディスク装置の開溝ディスク26、27により開溝された播種溝および施肥溝に種子および肥料を落下させるために、種子タンク29および肥料タンク28がフレーム上に搭載されている。
前記肥料は顆粒状のものが用いられ、種子同様に肥料タンク28、種子タンク29の底部に設けてある繰り出しローラをもつ繰り出し部28A、29Aにより供給パイプ28B、29Bを介して前記開溝ディスク26、27により形成される播種溝26Z、施肥溝27Z中にそれぞれ落下供給することができるようになっている(図4参照)。
前記肥料タンク28、種子タンク29の下部に設けた繰り出し部28A、29Aには繰り出しローラ(図示を省略してある)が、互いにコグベルトにより連動関係におかれており、肥料タンク28の繰り出しローラは前記鎮圧ローラ24の軸24Aに取り付けてあるスプロケット輪31Aとの間においてチェーン31により連動関係に置かれ、鎮圧ローラ24の回転が繰り出しローラの回転駆動源になっている。
【0017】
前記開溝ディスク26、27の後方位置に形成される肥料用の施肥溝26Z、種子用の播種溝27Zに対して覆土する覆土板32があって、作業機の移動に伴い、開溝ディスク26、27の後方位置において前記ディスクが掘り起した土を溝に対して前記溝に土を被せることができるようになっている。
この覆土板32は板状の形状のものに限らず覆土ディスクに置き換えて実施することができ、作業機の能力や対象圃場の規模などにより選択して設ける。
この場合、平面視上覆土ディスクの配置形状は逆ハ状となり、進行方向前側が広く開き、後方が閉じた形となる。覆土板を採用した場合、各開溝ディスクが形成する溝の傍に形成される山状の凸状を前記溝上に移動させる機能があればよい。
【0018】
前記A型フレーム17と連結用のA型フレーム21について以下説明する。A型フレーム17におけるピン16は図8に示すように、フレームの下端部の補強機能をもったクロスシャフト状になっており、その両端部が幅方向外側に突出した状態になっている。
さらに、A型フレーム17の頂点位置にはピンを受けるピン受け17Xが形成されており、その軸心は前後方向を向いている。このA型フレーム17は角型の材料により形成されており、各材料の面、とくに外側の面と前側の面より荷重負担を行うことができるようになっている。
【0019】
これに対し、このA型フレーム17が負担する連結用のA型フレーム21は、チャンネル材21A、21Aにより形成されており、各チャンネル材21Aの解放面が内側を向いていて、前記A型フレーム17が連結用のA型フレーム21の下側から各チャンネル材で形成される空間21X内に前記A型フレーム17の各面が接触した状態で収容されるようになっている。各チャンネル材の頂部は合掌型に組み立てられ、その頂部位置には連結ピン21Yを挿通するピン受け21Zが形成されている。また、チャンネル材21Aの中間位置には補強材21Bが渡されて剛性が増している。
【0020】
また、図6に示す本発明の実施形態では、図5におけるフリーゾーンhを長い孔に代えて可動的なものにした例である。すなわち、トラクタのアッパリンクUの端部はバーチカルハロー10に対して枢着軸51を介して短いアーム52が取り付けられており、このアーム52の他端部にはU型のくぼみ53Aをもった規制アーム53が設けられている。この規制アーム53は前記くぼみ53Aがバーチカルハロー10に設けてあるストッパピン54を中心に揺動可能となって、くぼみ53Aの両端部がストッパ53Bになっている。このストッパ53B間がフリーゾーンhとして機能することができる。言い換えると、このストッパ53B間だけ前記アーム52が揺動可能領域になている。言い換えると、アッパリンクUのヒッチピンの直線的な移動を一旦回転運動に変換し、その回転範囲の規制によりフリーゾーンの範囲を決めている。
【0021】
またさらに、図7に示すものはトラクタと作業機の装着を容易にするオートヒッチ形式を採用した実施の形態であって、これではバーチカルハロー10の前部にはアッパヒッチピン51があり、このアッパヒッチピン51の側面視上の真下にはロアオートヒッチクロスシャフト52が設けられている。
【0022】
そして、前記アッパヒッチピン51は、バーチカルハロー10の前部の部材に形成されている長孔54の中に嵌っており、この長孔54の範囲内で作業進行方向に沿って移動することができるようになっている。この長孔54がフリーゾーンhになっていて、トラクタのリフト作業に対応して適当な位置に前記アッパヒッチピン51が移動するのである。
【0023】
さらに、これらのヒッチピン51、52を捕捉するオートヒッチ部材60があり、このオートヒッチ部材60は図11、図12に示すように、逆U型をした門形部材61の下端部両側垂直面に沿ったプレート62、62をもち、この両プレート62の下端位置にはロアリンクLを装着するためのロアリンクヒッチピン63が設けてある。前記門形部材61の頂部中央位置には上面が開放されているフック64があって作業機寄りの部分がフック部64Aになっており、このフック64のトラクタ側の端部はトラクタ寄りに張り出したアッパリンク取り付け座64Bになっている。
【0024】
さらに、前記プレート62、62には前記ロアオートヒッチクロスシャフト52を捕捉するフック溝65が作業機側を開放された状態で形成されている。そして、このロアオートヒッチクロスシャフト52がフック溝65中に収容された状態を保持させるためにフック溝65の傍にはフック66がピン66Aにより枢着されており、このフック66を回転させるための揺動フック67が前記プレート62、62にピン67Aにより枢着されている。このピン67Aにはトグルばねが取り付けられ揺動フック67を図12において左回転させる習性が与えられている。これにより揺動フック67は常時フック66の端部の段部に噛み合ってフック溝65を閉じるようになっている。
この揺動フック67と前記フック66との関係はヒッチ操作レバー68を引き上げるか押し下げるかで、その下端部に取り付けてある揺動フック67を回転させることで、前記フック66を枢着ピン66Aを中心として自然回転させ、例えば、ヒッチピン操作レバー68を引き上げたときフック溝65に収容されたロアオートヒッチクロスシャフト52を前記フック溝65中の捕捉固定状態から、解放することができるようになっている。
このフック66を回転させるためには、トラクタに対して作業機が装着されていないときには起立状態におかれているヒッチ操作レバー68を押し下げることで回転させ、これにより前述のように揺動フック67の端部がフック66のフック部66Bとの反対端部を押して、フック部66Bの開放部を閉塞することができるようになっている。
このヒッチ操作レバー68の頂部には実際の操作に便利なように操作レバー68Aが起立していて、オートヒッチ作業を作業者が手動により行うことができるようになっている。図11、図12において符号69はヒッチ操作レバー68がトラクタ側に倒れ込まないようにしたストッパを示している。
【0025】
次に、オートヒッチ作業について説明を加える。先ず、トラクタのアッパリンクUを予めオートヒッチ部材60のアッパリンク取り付け座64Bに対して取り付け、さらに、ロアリンクLをロアリンクヒッチピン63に取り付けることでオートヒッチ部材60をトラクタに対して一体化する。そして、バーチカルハロー10に対してこのオートヒッチ部材60を装着することでトラクタとバーチカルハロー10とを装着するのであって、先ず、オートヒッチ部材60をリフトした状態にしてトラクタをバーチカルハロー10に対して後退させながら、フック部64Aによりアッパヒッチピン51を下側から引っかけ、バーチカルハロー10の前部をリフとさせる。これにより前側の上端部において1点支持された状態になったバーチカルハロー10は自重によりアッパヒッチピン51を中心とした回転を起こし、オートヒッチ部材60のフック溝65中にロアオートヒッチクロスシャフト52が導入される。この状態になったとき、操作レバー68Aを押し下げることでフック66を回転させ、フック部66Bによりバーチカルハロー10が備えるロアオートヒッチクロスシャフト52を捕捉する。これにより、トラクタと作業機を直装状態で一体化することができる。
【0026】
また、バーチカルハロー10と、その後部に連結してある播種作業機20とは両者のA型フレームにより連結してあるので、この連結状態を解除するには先ず、トラクタのリフト機構によりバーチカルハロー10と播種作業機20をリフトし、播種作業機20を別途設けたスタンドによりその前部を浮かせた状態に保ち、A型フレームからロックピン21Yを抜き取り、バーチカルハロー10のみをリフトダウンさせることでA型フレーム17を連結用のA型フレーム21の空間21Xから脱出させることで両者の結合状態を解除する。これによりバーチカルハロー10と、播種作業機20とを分離独立させることができる。言い換えると、それぞれ独立した作業に使用することができる。
【0027】
次に、上記播種複合作業機の使用状態について説明する。先ず、均平状態に整備された圃場に対して播種作業は行われるのであるが、その表面の比較的浅い部分をバーチカルハロー10のロータ11により耕起し、一旦圃場表面を軟らかくした後の圃場表面を均平板19により均平にして播種床を形成する。
そして、形成された播種床に播種溝を形成しながら、この播種溝に種子タンク29から種子を供給するとともに、肥料タンク28から顆粒状の肥料を肥料溝に対してそれぞれ供給パイプ28A、29Aを経由して供給する。供給された種子や、さらには肥料には覆土ディスク、あるいは、覆土板32による覆土が施される。
【0028】
このとき、バーチカルハロー10に備えてある均平板19は、圃場の表面土を寄せながら移動するので、これにより作業一行程の終端位置(枕地部分)では、寄せられた土が図14のように盛り上がって土溜りKが形成される。この土溜りKは圃場においては枕地に沿って形成されるので、作業の最終段階に枕地の長さ方向に沿って作業を施し、圃場全表面を均平に近づけるためにこの土溜りKをできるだけ解消させる作業を行う必要がある。
このとき、均平板19の高さに変化を与えずに前記播種作業の場合と同様の状態で行ったのでは、土溜りKの位置を移動させるだけになり、土溜りKを解消するに至らないことになる。
そこで、本発明においては、枕地に対して作業を施す際に、均平板19の高さをわずかだけ上昇させることで土溜りKの上部を削り、図13に示すように、比較的高さが低く、平らな丘K1に修正する。
【0029】
そのために、均平板19をトラクタの出力を用いて上昇させるのであるが、トラクタのリフト機構を直接的に均平板19に伝達したのでは土溜りKの上部を削るための微妙な高さ制御を行い難いのである。そこで、リフト操作により均平板19をリフトさせようとしてトラクタのロアリンクLをリフト機構の出力によりリフトさせるのであるが、このとき作業機全体(バーチカルハロー10と、播種作業機20との一体的なもの)は、作業機全体の最後尾に位置する鎮圧ローラ24の接地点(あるいは鎮圧ローラ24の中心軸)を支点としたリフト状態となり、均平板19の実際のリフト高さより低い高さだけリフトされることになる。
【0030】
すなわち、トラクタのアッパリンクUのヒッチピン14は、フリーゾーンhの範囲内で自由に作業進行方向に沿って移動することができるようになっているので、トラクタのリフト機構が実際にリフト作業をした場合、そのリフト力はまずロアリンクLに作用する。このときアッパリンクUのヒッチピン14はフリーゾーンhに沿って後方に移動することになる。この時の移動距離はリフト高さにより決められるのである。フリーゾーンhにより移動が許容されている範囲では、実際のリフト高さ分だけ作業機全体はリフトされることがなく、許容された範囲(フリーゾーンh)を越える分リフトが行われた場合に初めて作業機はリフトされる。このリフトにおいて作業機全体は、鎮圧ローラ24の接地点を支点として作業機が前上がり状態にさせられる。
言い換えると、作業機全体が鎮圧ローラ24の接地点を支点としたてこ杆となり、そのてこ杆の中間位置に存在する均平板19は、てこ比に従いロアリンクLに加えられるリフト高さより低いものになる。
【0031】
さらに、詳しくは鎮圧ローラ24の接地点を支点としててこ運動になるために作業機の最前部は、ロアリンクLのヒッチ点におけるリフト高さに比例して、てこ杆の中間位置にあることになる均平板19は、そのリフト高さは低くなり、土溜りKを削るのに適当な高さに置かれる。土溜りKを削る高さが十分でないときに2度、3度にわたって枕地の修正作業を行う。
これにより枕地における土溜りKは圃場中央部Tの均平部分に比較してやや高いものではあるが全体として低いものになり、圃場に水を張った場合に圃場中央部と、枕地部分との高低差は極めて小さいので圃場環境をほぼ同一にすることができる。
【0032】
一方、鎮圧ローラ24による圃場表面の鎮圧作業中、圃場表面の土は鎮圧ローラ24に巻装された付着防止シート24Xに接触するのであって、鎮圧ローラ24の外周面には直接接触しない。この場合、付着防止シート24Xは、剥離性に優れた材質により形成されているため、圃場表面の土の付着が殆どなく、仮に付着したとしても、その土は鎮圧ローラ24の回転に伴い容易に剥離される。すなわち、付着防止シート24Xの巻装により、鎮圧ローラ24の外周面に圃場表面の土が付着するのを確実に抑制することができ、従来のように鎮圧ローラ24の外周面に付着した土が凸凹になって作業中に圃場表面に凹凸を形成するようなことが全くなく、完全均平に近い精確な鎮圧作業が可能になる。
【0033】
なお、図15に示した鎮圧ローラ24により圃場表面を鎮圧する場合には、圃場表面の土は弾性体層24Dの表面を被覆する樹脂シート24Eに接触し、これに付着する土は、弾性体層24Dの弾力により弾かれて樹脂シートに24Eから容易に剥離する。従って、鎮圧ローラ24の外周面に圃場表面の土が付着するのを確実に抑制することができ、完全均平に近い精確な鎮圧作業が可能になる。
【0034】
ここで、本発明においては、開溝ディスク装置の支持軸41を軸廻りに位置調節することにより、左右一対の開溝ディスク26,27は、その接地部分の平面投影形状および平面投影間隔が順次変化する。そこで、左右の開溝ディスク26,27の接地部分の平面投影形状が機体進行方向に向ってハの字形になる範囲で、その平面投影間隔を極端に狭く調節することにより、図1に示すように、1条の幅広の播種溝を開溝することができる。また、その平面投影間隔を広く調節することにより、2条の幅狭の溝を開溝することができる。
平面投影間隔を広く調節して2条の溝を開溝する場合、図3および図4に示すように、左右の開溝ディスク26,27の径寸法を異らせ、例えば開溝ディスク27の径寸法を開溝ディスク26より大きく設定することにより、浅い播種溝26Zと深い施肥溝27Zとを同時に開溝することができる。反対に、図10に示すように、開溝ディスク26の径寸法を開溝ディスク27より大きく設定することにより、幅広で深い施肥溝Mと幅狭で浅い播種溝Sとを同時に開溝することができる。
【0035】
なお、上記実施形態においては、本発明に係る開溝ディスクを播種複合作業機に装着したものを用いて説明したが、本発明は何らこれに制限されるものではなく、他の各種作業機に装着することも可能である。
【0036】
【発明の効果】
以上の説明から明らかなように、本発明の開溝ディスク装置においては、支持軸のボス部を軸廻りに位置調節することにより、左右の開溝ディスクは、その接地部分の平面投影形状および平面投影間隔が順次変化する。従って、本発明の開溝ディスク装置によれば、左右の開溝ディスクの接地部分の平面投影形状を進行方向に向ってハの字形に調節した上で、その平面投影間隔を極端に狭く調節することにより、1条の幅広の播種溝を開溝することができ、また、その平面投影間隔を広く調節することにより、2条の幅狭の播種溝および施肥溝を開溝することができる。また、左右の開溝ディスクの径寸法を異らせることにより、2条の深さの異る播種溝および施肥溝を開溝することができる。すなわち、支持軸のボス部を軸廻りに位置調節するだけで、播種溝のみの開溝作業と、播種溝および施肥溝の開溝作業との切替えを極めて簡単に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る開溝ディスク装置の開溝ディスクの正面図である。
【図2】本発明に係る開溝ディスク装置の開溝ディスクに異形ディスクを用いた例を示す正面図である。
【図3】図2の一部拡大正面図である。
【図4】図3における7−7線に沿う断面図である。
【図5】本発明に係る開溝ディスク装置を装着した播種複合作業機を示す側面図である。
【図6】本発明に係る開溝ディスク装置を装着した播種複合作業機のフリーゾーン部分の他の実施例を示した播種複合作業機を示す側面図である。
【図7】本発明に係る開溝ディスク装置を装着した播種複合作業機にオートヒッチ機構を採用した例の播種複合作業機の側面図である。
【図8】A型フレームと連結用のA型フレームとの関係を示す分解説明図である。
【図9】開溝ディスクの作業状態における間隔を調節するための機構の分解説明図である。
【図10】開溝ディスクの径を互いに異径とした場合の正面図である。
【図11】オートヒッチ部材の正面図である。
【図12】オートヒッチ部材の側面図である。
【図13】土溜りを修正した状態の圃場の説明的断面図である。
【図14】土溜りが形成された状態の圃場の説明的断面図である。
【図15】鎮圧ローラの構造を示す断面図である。
【符号の説明】
10 バーチカルハロー
11 ロータ
12 マスト
13 下部ヒッチピン
14 ヒッチピン
15 上部平行リンク
16 下部平行リンク
15A、16A 枢着ピン
15B、16B 枢着ピン
17 A型フレーム
18 リフトシリンダ
18A ロッド
18B ピン
19 均平板
19A アーム
19B 押付けロッド
19C ねじ部
20 播種作業機
21 A型フレーム
21A チャンネル
21B 補強材
21Y ロックピン
21Z ピン受け
22、23 リンク
24 鎮圧ローラ
24A 回転軸
24B 中心軸
24C 中空ドラム
24D 弾性体層
24E 樹脂シート
24F 外側板
24G 内側板
24X 付着防止シート
25 フレーム
25A 横フレーム
25B フレーム
26 開溝ディスク
26Z 播種溝
27 開溝ディスク
27Z 施肥溝
28 肥料タンク
29 種子タンク
28A、29A 繰出部
31A スプロケット輪
32 覆土板
40 軸受け装置
41 支持軸
41A ボス部
41X、41Y 偏心ピン部
42 軸受
43 固定ネジ
51 枢着軸
52 短いアーム
53 規制アーム
53A、53B ストッパ
60 オートヒッチ部材
61 門型部材
62 プレート
63 ロアリンクヒッチピン
64 フック
64A フック部
64B アッパリンク取り付け座

Claims (1)

  1. 圃場表面を転動して播種溝または施肥溝を開溝する開溝ディスクと、この開溝ディスクを回転自在に支持する支持軸とを備え、この支持軸は、軸周りに位置調節自在に固定されるボス部を左右方向中央部に有し、かつ、前記開溝ディスクを回転自在に嵌合して支持する偏心ピン部を左右両端部に有し、この左右一対の偏心ピン部は、ボス部を含む同一平面内でボス部の軸線に対し左右対称に所定角度傾斜していることを特徴とする開溝ディスク装置。
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