JP4114479B2 - 苗挿し機 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、キク等の苗作りにおいて行なう苗挿しを機械的に行なう苗挿し機の技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】
キク等の苗作りでは、まず、親株から苗(挿し穂)を取り、次に、苗から下葉を除去し、そして、下葉を除去した苗を苗床に挿すという手順で苗挿しを行って苗作りをしている。この苗挿し作業は、人手によって行なわれており、未だ、機械化はされていない。なお、苗作りのために行なう苗挿し機における下葉除去装置ではないが、下記特許文献1〜3に示されるように、葉菜類や生花などを収穫して出荷する際に下葉を除去するものは知られている。
【0003】
【特許文献1】
特開昭55−92681号公報
【0004】
【特許文献2】
実開平4−17877号公報
【0005】
【特許文献3】
特開平8−140478号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、上記のように、従来、人手により行なわれてきた苗挿し作業を機械的に行なう苗挿し機において、下葉の除去を適確に行なえるようにすることを課題とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記課題を解決するために、以下の技術的手段を講じたものである。
即ち、請求項1記載の発明は、苗を保持して育苗器2の苗床に苗挿しする苗挿し装置7を設けた苗挿し機において、苗挿し前に苗の下葉を除去する下葉除去装置8に、複数の回転体50を左右に互いに近接配置するとともに、左右の回転体50の近接部が上方から下方に移動するよう回転するように設け、左右の回転体50の間の下方に左右の回転体50の間に挿し込まれた苗の茎の下部を保持する苗保持手段52を設け、該苗保持手段52には、保持した苗の茎の下部を下降する機構と、保持した苗の茎の下部を上下軸心周りに回転する機構とを備え、前記左右の回転体50の間の上方には、左右の回転体50の間に挿し込まれた茎の上部側を挾み込む一対或いは複数対の挾持部材53を備えた挾持手段54を設けたことを特徴とする苗挿し機の構成とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、前記苗保持手段52が保持した苗の茎の下部を上下軸心回りに回転する角度を120度以上に設定したことを特徴とする請求項1に記載の苗挿し機の構成としたものである。
請求項3に記載の発明は、前記一対或いは複数対の挾持部材53の各対向部にV字状の挾持縁55を形成し、該挾持部材53をV字状の挾持縁55が上下に重なる状態に移動して苗の茎を挟持する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗挿し機の構成としたものである。
【0009】
【作用】
請求項1記載の発明では、苗挿し装置7が苗を保持して育苗器2の苗床に苗挿しする。苗挿し前は、下葉除去装置8が苗の下葉を除去する。下葉除去装置8では、左右に互いに近接配置された複数の回転体50が、左右の回転体50の近接部が上方から下方に移動するよう回転していて、その左右の回転体50の間に苗の茎の下部を挿し込む。そして、左右の回転体50の間の下方に出た苗の茎の下部を苗保持手段52が保持する。苗保持手段52は、保持した苗の茎の下部を下降させ、また、保持した苗の茎の下部を上下軸心周りに回転する。これにより、苗の茎の下部側外周複数箇所から生えている下葉が左右の回転体50の回転作用を受けて下方に掻き下ろされる。そして、左右の回転体50の間の上方に設けた挾持手段54の一対或いは複数対の挾持部材53が左右の回転体50の間に挿し込まれた茎の上部側を挾み込む。この後、苗保持手段52の茎の保持を解除して苗を上方に引き抜く。すると、除去すべき下葉は、上記のように左右の回転体50の下方に引きずり下ろされているので、挾持部材53の作用を受けて削ぎ落とされる。
【0010】
請求項2記載の発明では、前記苗保持手段52が保持した苗の茎の下部は上下軸心回りに120度以上回転し、キク等のように茎の外周に回りに略等間隔で三方向に下葉が出ている苗の場合、除去すべき下葉の全部が左右の回転体50の作用を受けて下方に掻き下ろされるようになる。
【0011】
請求項3記載の発明では、前記一対或いは複数対の挾持部材53の各対向部に形成したV字状の挾持縁55が上下に重なる状態に移動して苗の茎を挟持する。これにより、苗の茎は、挾持部材53のV字状の最奥部に案内されて挾持され、苗を上方に引き抜くときに、挾持部材53が除去すべき下葉に的確に作用して削ぎ落とすようになる。
【0012】
【発明の効果】
請求項1に記載の発明は、上記のように構成したものなので、従来、人手により行なわれてきた苗挿し作業を機械的に行なう苗挿し機において、苗の茎の外周複数箇所に生えている下葉を適確に除去できるようになる。
【0013】
請求項2に記載の発明は、上記のように構成したものなので、上記効果を奏するとともに、キク等のように茎の外周に回りに略等間隔で三方向に下葉が出ている苗の場合に、下葉を適確に除去できるようになる。
請求項3に記載の発明は、上記のように構成したものなので、上記効果を奏するとともに、苗を上方に引き抜くときに、挾持部材53が除去すべき下葉に的確に作用するものとなって、下葉の除去精度が向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】
図1〜図10に記載した苗挿し機1は、複数のセル2aが前後左右に整列状態に配置された育苗器(セルトレイ)2に苗挿しするもので、育苗器2を搬送する育苗器搬送装置3、この育苗器搬送装置3で搬送中の育苗器2のセル2a内の床土に苗挿し用の穴を開ける穴開け装置4、横方向にわたり複数の苗収容部5aを形成した苗カートリッジ5を搬送する苗搬送装置6、この苗搬送装置6によって搬送された苗カートリッジ5の各苗収容部5aから苗を取り出して育苗器2のセル2a内の床土に挿し込む苗挿し装置7、育苗器2に苗挿しする苗の下葉を除去する下葉除去装置8、及び、これら各装置の作動を制御する制御装置を収容した制御ボックス9を備えている。
【0015】
前記育苗器搬送装置3は、モータ10でチエーンコンベアが駆動されて、そのチエーンコンベア上に載せられた育苗器2を収容させたアンダートレイ11を、育苗器2のセル2aが一列分づつ移動するように間欠的に搬送する。この1回当たり搬送量を決定するための育苗器2の位置確認は、フォトセンサ12によるセル2aの検出に基づいて行う。なお、育苗器搬送装置3の搬送上手側にはセル2aに床土が充填された育苗器2を供給する供給コンベア13が接続され、搬送下手側には苗挿しされた育苗器2を搬出する搬出コンベア14が接続される。
【0016】
図4に示すように、後述する苗挿し位置Pよりも搬送上手の供給コンベア13の両側には、ずれ防止板16を育苗器搬送経路と直交する方向に進退させる一対のエアシリンダ17が設けられる。なお、ずれ防止板16の対向面には緩衝用のパット16aを貼着してある。ずれ防止板16は、育苗器搬送時には育苗器搬送経路から後退し(図4a)、搬送停止時には育苗器搬送経路側に進出して育苗器2を固定する(図4b)。これにより、供給コンベア13で供給される育苗器2Aによって苗挿し中の育苗器が玉突き状に押されて位置がずれるのを防止する。又、育苗器搬送経路に対し育苗器2が斜めになって搬送されてきた場合(図5a)、ずれ防止板16で育苗器2を固定して当該育苗器の姿勢を真っ直ぐになるように修正する(図5b)。
【0017】
穴開け装置4は、図6に示すように、育苗器2のセル2aの列に沿わせて配置された穴開けピン20と、スプリング21を介して支持された育苗器押え22とをピン取付体23に取り付け、この取付体23を、育苗器搬送経路の両側の立設した一体のガイド支柱24に沿って上下に摺動自在に支持させて、穴開けシリンダ25で上下動させる構成である。前記ずれ防止板16によって育苗器2が固定されているときに、穴開けシリンダ25が突出作動し、かつ育苗器押え22が育苗器2の上面を押し付けた状態で、該穴開けピン20がセル2aの床土内に押し込まれて苗挿し用の穴が形成される。
【0018】
苗搬送装置6は、平行に配した一対の無端チェーン30にそれぞれ等間隔で支持具31を取り付け、この支持具31に苗カートリッジ5を支持させている。無端チェーン30をモータ32で駆動することにより、人手により苗収容部5aに苗を収容させた各苗カートリッジ5が、無限軌道の回動上辺部を通って図1及び図2の右から左へ移動され、苗が取り出された空の苗カートリッジ5が無限軌道の下辺部を通って左から右へ移動される。
【0019】
苗カートリッジ5は、苗を一株づつ収容することのできる複数の苗収容部5aが苗搬送方向と直交する方向に直列に配置されている。苗収容部5aの数は、対応する育苗器2のセルの数の半数で、図例では10個である。図7に示すように、苗収容部5aは上下に連通する漏斗状で、必要に応じて適当な肉厚のスペーサ5bを内側に嵌め込むことにより、苗の種類に応じて苗収容部5aの大きさを調節するように構成している。各苗収容部5aの下方には一対のロータリアクチュエータ34で開閉させるシャッタ5cが設けられており、このシャッタ5cを開いて苗を下方から取り出す。35はエアシリンダで、ロータリアクチュエータ34を作用位置と非作用位置とに進退させる。
【0020】
苗カートリッジ5の無端チエン30による移動経路の左端終端部付近には、この移送されてきた苗カートリッジ5を固定する固定板36が設けられる。この固定板36は上下動シリンダ36aで上下動され、前後動シリンダ36bで前後方向Xに移動される。また、固定板36には、移動経路左端に位置する苗カートリッジ5の苗収容部5a内に挿入されて、苗の下端をシャッタ5cに当てるようにして下端位置を揃える苗揃え具37が設けられている。苗収容部5a内に挿入される挿入部分37aは、スポンジ等のように柔らかくて変形可能な材料で成形されている。この苗揃え具37は下端揃えシリンダ38で上下動させる。苗揃え具37によって苗の下端が揃えられた後、シャッタ5cが開いて苗カートリッジ5から苗を取出可能な状態になる。
【0021】
前記苗挿し装置7は苗の茎を把持する側面L字形の各部把持ハンド40〜43(図5)を有する。このうち第一取出把持ハンド40は、上下電動スライダ40aで上下動Zさせ、前後動シリンダ40bで前後方向Xに移動させ、ずらしスライダ40c(図9参照)で横方向へ移動させる。横移動把持ハンド41は、上下動シリンダ41aで上下動Zさせ、前後動シリンダ41bで前後方向Xに移動させ、横移動電動スライダ41cで苗搬送装置6の上方と育苗器搬送装置3の上方との間を横方向Yに移動させる。第二苗取出把持ハンド42は、上下動シリンダ42aで上下動Zさせ、前後動シリンダ42bで前後方向Xに移動させる。又、苗挿し把持ハンド43は、ストロークの大きい受け取りシリンダ43aとストロークの小さい苗挿しシリンダ43bとで上下動zさせ、前後動シリンダ43cで前後方向Xに移動させる。
【0022】
なお、苗挿し把持ハンド43には上からエアを吹き付けるエアノズル45が設けられている。また、苗挿し位置Pよりも少し搬送上手側の位置には、往復シリンダ46aによって育苗器搬送装置3の上方を搬送方向を交差する方向に往復動させるバキューム具46が設けられている。
【0023】
苗カートリッジ5が移動終端に位置するとき、第一苗取出把持ハンド40が苗カートリッジ5の下部に挿入され、各苗収容部5aに収容されている苗の茎部の下端部を把持する。次いで、苗カートリッジのシャッタ5cが開くとともに、第一苗取出把持ハンド40が下降して、苗収容部5aから苗を下方に取り出す。苗を取り出した第一苗取出把持ハンド40は、後述する下葉除去のための動作を行った後、図2で図示されている苗受渡し位置まで移動する。
【0024】
第一苗取出把持ハンド40が苗受渡し位置に到達すると、該把持ハンド40の苗を横移動把持ハンド41が受け取る。横移動把持ハンド41は育苗器搬送装置3の上方まで移動し、固定苗カートリッジ15の苗収容部15aに苗を落下投入する。なお、固定苗カートリッジ15は、苗搬送装置6の苗カートリッジ5と全く同じ構造で、シャッタ開閉ロータリアクチュエータ34aでシャッタを開閉させるようになっている。また、固定苗カートリッジ15にも前記苗カートリッジ5の苗揃え具37と同様の苗揃え具37bが設けられ、収容された苗の下端位置を揃えるようになっている。
【0025】
固定苗カートリッジ15に苗が収容されると、第二苗取出把持ハンド42が固定苗カートリッジ15の下部に挿入され、各苗収容部15に収容されている苗の茎部の下端部を把持する。次いで、固定苗カートリッジ15のシャッタが開くとともに、第二苗取出把持ハンド42が下降して、苗収容部15aから苗を下方に取り出す。
【0026】
第二苗取出把持ハンド42が取り出した苗は苗挿し把持ハンド43に移し替えられ、この苗を苗挿し把持ハンド43が、苗の下部を育苗器2のセル2a内に挿し込む。この一連の動作では、育苗器2の前後方向一つおきのセル2aに苗が挿し込まれる。同様の一連の動作を苗挿し把持ハンド43を前後に1ピッチずらして行うことにより、育苗器2の全セル2aに苗が挿し込まれる。
【0027】
第二苗取出把持ハンド42が上記苗挿し動作を終了した後、エアノズル45がエアを吹きつけて当該ハンド42に付着している土を除去する。これにより、常に苗を適正に把持することが可能である。また、苗挿し動作後、苗挿し位置Pの搬送上手側をバキューム具46が往復動し、苗挿しミスにより倒れている苗を吸引除去することにより、苗挿し動作を正確に維持する。
【0028】
下葉除去装置8は、図8〜図13に示すように、複数の回転体50を左右に互いに近接配置するとともに、左右の回転体50の近接部が上方から下方に移動するよう回転するように設け、左右の回転体50の間の下方に左右の回転体50の間に挿し込まれた苗の茎の下部を保持する苗保持手段52を設け、該苗保持手段52には、保持した苗の茎の下部を下降する機構と、保持した苗の茎の下部を上下軸心周りに回転する機構とを備え、前記左右の回転体50の間の上方には、左右の回転体50の間に挿し込まれた茎の上部側を挾み込む一対或いは複数対の挾持部材53を備えた挾持手段54を設けた構成としている。
【0029】
従って、下葉除去装置8では、左右に互いに近接配置された複数の回転体50が、左右の回転体50の近接部が上方から下方に移動するよう回転していて、その左右の回転体50の間に苗の茎の下部を挿し込む。そして、左右の回転体50の間の下方に出た苗の茎の下部を苗保持手段52が保持する。苗保持手段52は、保持した苗の茎の下部を下降させ、また、保持した苗の茎の下部を上下軸心周りに回転する。これにより、苗の茎の下部側外周複数箇所から生えている下葉が左右の回転体50の回転作用を受けて下方に掻き下ろされる。そして、左右の回転体50の間の上方に設けた挾持手段54の一対或いは複数対の挾持部材53が左右の回転体50の間に挿し込まれた茎の上部側を挾み込む。この後、苗保持手段52の茎の保持を解除して苗を上方に引き抜く。すると、除去すべき下葉は、上記のように左右の回転体50の下方に引きずり下ろされているので、挾持部材53の作用を受けて削ぎ落とされる。よって、苗の茎の外周複数箇所に生えている下葉を適確に除去できるようになる。
【0030】
また、前記苗保持手段52が保持した苗の茎の下部を上下軸心回りに回転する角度を120度以上に設定している。よって、前記苗保持手段52が保持した苗の茎の下部は上下軸心回りに120度以上回転し、キク等のように茎の外周に回りに略等間隔で三方向に下葉が出ている苗の場合、除去すべき下葉の全部が左右の回転体50の作用を受けて下方に掻き下ろされるようになって、下葉を適確に除去できるようになる。
【0031】
更に、前記一対或いは複数対の挾持部材53の各対向部にV字状の挾持縁55を形成し、該挾持部材53をV字状の挾持縁55が上下に重なる状態に移動して苗の茎を挟持する構成としている。よって、前記一対或いは複数対の挾持部材53の各対向部に形成したV字状の挾持縁55が上下に重なる状態に移動して苗の茎を挟持する。これにより、苗の茎は、挾持部材53のV字状の最奥部に案内されて挾持され、苗を上方に引き抜くときに、挾持部材53が除去すべき下葉に的確に作用して削ぎ落とすようになって、下葉の除去精度が向上する。
【0032】
以下、図示した下葉除去装置8の詳細な構成を説明する。
下葉除去装置8には、互いに逆向きに回転する一対の回転ブラシ50A,50Bが苗カートリッジ5の苗収容部数(10)に相当する数の組だけ設けられている。各回転ブラシ50Aはモータ51Aによってチェーン52Aを介して回転駆動され、各回転ブラシ50Bはモータ51Bによってチェーン52Bを介して回転駆動される。
【0033】
前記一対の回転体50の上側に接近して設けられる挾持手段54は、前後一対のV字形の挾持縁55を形成のプレートからなる挾持部材53を、板バネ材からなる開閉アーム56の先端に設けて、回転体50軸方向に沿って水平移動させることによって苗Nの上部を寄せ集めるように絞ることができる。又、回転体50の下側に設けられる苗保持手段52は、この回転体50間から下方に垂下される苗Nの茎部N1を受ける支持プレート57と、この支持プレート57の前後から挾持シリンダ59で中央部側へ移動されてこの茎部N1を挾持できる前後一対の挾持ハンド58とを有する。この支持プレート57の中央部上面に円形状の適宜深さの座ぐり形成の受穴60が形成されて、茎部N1に下端をこの受穴60に嵌合させることによって茎部N1の傾斜を少くすることができる。この支持プレート57は、垂直方向の軸周りに略180度旋回されるロータリアクチュエータ61により支持される。更に、このロータリアクチュエータ61は上下シリンダ62によって適宜高さ上下動可能に支持される。
【0034】
挾持部材53と把持ハンド58が前後に開いた状態で、各ブラシ50A,50Bが回転されているところに、前記第一苗取出把持ハンド40が、苗カートリッジ5に供給されている苗Nを挾持して引き抜いて、このブラシ50A,50B間に下動して茎部N1を挿入して挾持を開放する。茎部N1はブラシ50A,50B間から下方へ掻出され乃至繰出されて、受穴60に受け止められる。ここで、把持ハンド58が閉じて茎部N1が把持され、ロータリアクチュエータ61と上下動シリンダ62が駆動されて、支持プレート57と把持ハンド58が略180度旋回されながら下動される。更に、上側部の挾持部材53が閉じてV字形の挾持縁55間を苗N葉部の周りに狭く絞る。続いて、前記第一苗取出把持ハンド40が苗Nの葉部を把持して、把持ハンド58が開き、この第一苗取出把持ハンド40の上動によって茎部N1をブラシ50A,50B間から上方へ引き抜いて、前記横移動把持ハンド41へ受け継がせて、育苗器2へ苗挿しさせる。
【0035】
このようにしてブラシ50A,50B間に挾んで、しかも挾持部材53間に挾んだ苗Nを上方へ引き抜くことによって、下方に掻き下された葉部を茎部N1から正確に扱き取ることができる。又、苗Nは図11のように茎部N1の周りに略三等分角方向に葉部N2を分岐することが多いが、このような場合に前記茎部N1を挾持する把持ハンド58がブラシ50A,50Bに対して180度の角度にわたって旋回されるため、葉部N2の掻取除去域を正確に維持できる。
【0036】
又、前記茎部N1を挾持する把持ハンド58は、ブラシ50A,50Bの軸方向に沿って挾持作動するため、この軸方向に沿って傾斜しようとする苗Nの姿勢を垂直状に修正することができる(図12)。
又、前記挾持部材53の開閉アーム56を板バネ材等の弾性体で構成することによって、図13のようにこの挾持部材53を開口位置Cから閉じて挾持縁55間に茎部N1を挾持したとき、この茎部N1の太さに大A、小Bの差異があっても、この開閉アーム56の歪みで吸収でき、挾持縁55を茎部N1周面にできるだけ密着させて、前記第一苗取出把持ハンド40による苗N引抜時における、茎部N1周面に付着する下葉等を扱いて除去することができる。
【0037】
次に、各部の別実施例を説明する。図14では前記下葉除去装置8にノズル61によるエアーを噴射して、苗Nに付着する水滴Wを振り払って、茎部N1に対する下葉N2の付着をなくして、下葉除去を正確に行わせるものである。苗Nに水滴Wが付着していると下葉N2は開かないで茎部N1の周りに密着して、分離し難い状態にある。このため苗N部にエアーを噴射するノズル61を設ける。
【0038】
図15では前記下葉除去装置8の挾持部材53を、回転体50の前幅にわたる一枚のプレート状部材で形成し、各ブラシ50A,50B上に対向するV字状の各挾持縁55が連続的に鋸歯形状形態に形成される。構成が簡潔となる。
図16では前記下葉除去装置8による下葉除去作用を受けた後ちに、この茎部N1から除去されないで垂れ下って残った下葉N2を取り除くもので、前記横移動把持ハンド41の横移動行程中に、モータ62で回転されるブレード63を設けて、この茎部N1から垂れ下る下葉N2を切断Dして除去するものである。
【0039】
図17では前記第一苗取出把持ハンド40の作動を示すもので、このハンド40は、前記苗カートリッジ5から引き取った苗Nを一対のブラシ回転体50間に下降F供給させると、この下降位置で挾持を開いて苗Nを開放して、水平方向Eへ一旦後退する。この間に苗Nが下葉N2の除去作用を受ける。この下葉N2の除去された苗Nは、前進して戻るEハンド40によって挾持されて上方Fへ引き抜かれる。このように回転体50による下葉の除去作用を受けている間、ハンド40が苗N挾持位置から完全に後退することによって、下葉N2の掻取りを正確に行わせることができる。64はこのハンド40の下側に沿って設けられる苗規制板である。
【0040】
図18、図19では前記下葉処理装置8において、前記回転体50に代えてピアノ線からなる櫛66を有した櫛体65を設けたもので、この櫛体65を茎部N1周部に挿し込むことによって、ハンド40で苗Nを上方へ引き抜くとき茎部N1から下葉N2を引き裂いて除去し易くする。この櫛体65は前記挾持部材53の上側において、周囲三方向から茎部N1へ向けて移動するように構成され、各下葉N2の引き裂きを正確に行わせる。ハンド40が苗カートリッジ5に供給された苗Nを把持して一定の下葉処理位置へ移動させると、挾持部材53が出てきて茎部N1を挾持して上下一直線状にする。ここで、櫛体65が三方向から出てきて茎部N1と下葉N2との間に挿し込まれる。挾持部材53が後退して茎部N1の挾持を開放して、ハンド40で苗Nを上昇させると下葉N2が茎部N1から分離される。このため下葉N2の除去が行われ易くなる。各櫛体65の櫛66は複数本を適宜間隔、長さに配置し、先端は折曲部67乃至カール状に形成して、茎部N1を突刺損傷しない形態にしている。
【0041】
図20、図21ではこの櫛体65の櫛66の先端屈曲部68を内側乃至中央側へ適宜の角度αに屈曲させたもので、茎部N1と外側の下葉N2との間の狭い間隙部Mに挿し込み易くしたものである。各櫛66の屈曲部68が茎部N1周りに挿し込まれるとき、この茎部N1の周面を押し掻くように作用するため、茎部N1の径の大L、小Sに拘らず、茎部N1周面に対する押し掻き域を広くして、下葉N2の掻き取りをよくする。
【0042】
図22、図23では前記櫛体65の各櫛66にわたって扱き板69を嵌合させるもので、この扱き板69に対して櫛体65を出没作動させることにより、櫛66部に付着された下葉N2を掃除するものである。この扱き板69は各櫛66の貫通する櫛穴70を有し、機枠等の一部に固定させている。
【0043】
図24では前記横移動把持ハンド41の別実施例を示すもので、下葉処理装置8から把持移送して前記固定苗カートリッジ15へ供給する横移動把持ハンド41を、このアーム部71の先端から下方に適宜高さにして挾持片72を形成し、この挾持片72部を固定苗カートリッジ15の苗収容部15a内に適宜深さに介入させて、この挾持片72を開いて上昇させる構成とする。このため、苗Nのハンド41から固定苗カートリッジ15への受継ぎを各苗収容部15a内で行わせるため、苗の脱落やカートリッジ15線への引っ掛り等を少くして正確な受渡しを行わせて茎部N1下端を底部のシャッター15cに支持させる。
【0044】
図25、図26では前記苗挿し把持ハンド43による育苗器2への苗挿し形態を示すもので、各セル2aに苗Nを植付ける通常植え形態Gと、一部のセル2aに苗Nを千鳥状に植付ける千鳥植え形態Hとを選択することができる。このような切替は、苗Nの種類や大きさ、育苗環境等によって選択するが、制御ボックス9の操作パネル73画面で行うことができる。例えば、通常時は運転画面73Aになっているが、この「運転切替」をタッチすると、植付形態の画面73Bに切替わり、「ON」をタッチすると千鳥植え形態Hを選定できる。「OFF」をタッチすると通常植え形態Gを選定できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】苗挿し機の一部省略側面図。
【図2】苗挿し機の平面図。
【図3】図2中のS−S部の側面図。
【図4】ずれ防止板の動作説明図。
【図5】把持ハンドの(a)正面図、及び(b)側面図。
【図6】穴開け装置の(a)正面図、及び(b)側面図。
【図7】苗カートリッジ及び苗揃え具の作動説明図。
【図8】下葉除去装置部の平面図。
【図9】そのS1ーS1断面図。
【図10】下葉除去装置部の斜視図。
【図11】その一部の正面図と、その苗の平面図。
【図12】その一部の作用状態を示す平面図と、側面図。
【図13】その挾持部材の作用状態を示す平面図。
【図14】その一部の作用状態を示す側面図。
【図15】挾持部材の別実施例の作用状態を示す斜視図と、その側面図。
【図16】横移動把持ハンド部の作用状態を示す斜視図。
【図17】下葉除去装置部の側面図。
【図18】その別実施例を示す斜視図。
【図19】その作用状態を示す正面図。
【図20】その一部別実施例を示す平面図と、一部の拡大平面図、側面図。
【図21】その作用状態を示す平面図。
【図22】その一部別実施例を示す斜視図。
【図23】その作用状態を示す平面図。
【図24】横移動把持ハンド部の別実施例を示す側面図と、その斜視図。
【図25】育苗器部の苗植形態を示す平面図。
【図26】その操作パネル部の正面図。
【符号の説明】
1 苗挿し機
2 育苗器
52 苗保持手段
53 挾持部材
54 挾持手段
55 挾持縁
56 開閉アーム
57 支持プレート

Claims (3)

  1. 苗を保持して育苗器2の苗床に苗挿しする苗挿し装置7を設けた苗挿し機において、苗挿し前に苗の下葉を除去する下葉除去装置8に、複数の回転体50を左右に互いに近接配置するとともに、左右の回転体50の近接部が上方から下方に移動するよう回転するように設け、左右の回転体50の間の下方に左右の回転体50の間に挿し込まれた苗の茎の下部を保持する苗保持手段52を設け、該苗保持手段52には、保持した苗の茎の下部を下降する機構と、保持した苗の茎の下部を上下軸心周りに回転する機構とを備え、前記左右の回転体50の間の上方には、左右の回転体50の間に挿し込まれた茎の上部側を挾み込む一対或いは複数対の挾持部材53を備えた挾持手段54を設けたことを特徴とする苗挿し機。
  2. 前記苗保持手段52が保持した苗の茎の下部を上下軸心回りに回転する角度を120度以上に設定したことを特徴とする請求項1に記載の苗挿し機。
  3. 前記一対或いは複数対の挾持部材53の各対向部にV字状の挾持縁55を形成し、該挾持部材53をV字状の挾持縁55が上下に重なる状態に移動して苗の茎を挟持する構成としたことを特徴とする請求項1に記載の苗挿し機。
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