JP4111424B2 - 現像ロール - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、複写機、プリンター、ファクシミリ等の電子写真装置に用いられる現像ロールに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
電子写真複写機等に用いられる現像ロールには、主に、半導電性,低圧縮永久歪み性,トナー帯電性およびトナー離型性といった性能が要求される。これらの性能を発現させるため、通常、上記現像ロールを多層構造にし、その最内層において、半導電性や低圧縮永久歪み性といった性能を受け持たせるようにし、トナーへの直接的な特性付与については、その最外層で受け持たせるようにしている。そして、上記現像ロールの電気抵抗を中抵抗領域(1.0×105 〜1.0×1010程度)に設定するため、従来においては、上記ロールの最外層形成材料として、極性ポリマーを用い、このポリマーの有するイオン導電性を利用したり、上記最外層形成材料中にカーボンブラック等の電子導電剤を配合することにより、半導電性制御が行われてきた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上述のような従来の現像ロールを、例えば、昨今の高画質対応カラープリンターに組み込み、これにより画出し評価を行うと、濃度のムラや階調性不足、さらには、電荷の蓄積による不具合であるゴースト現象が発生するといった難点がある。このようになる理由としては、イオン導電性を利用して電気抵抗を調整した場合には、ロールの電気抵抗がより低い範囲に調整されていないことがあげられる。また、カーボンブラック等の電子導電剤で電気抵抗を調整した場合には、これが凝集体となり、電気的なムラを生じさせていたり、さらに、この凝集体により上記最外層中の微小な部分において絶縁部分と導電部分とが出現し、その絶縁部分に電荷が蓄積しやすくなるなど電気的に不均一になっていることがあげられる。なお、このような難点を解決し、現像ロールとして要求される性能を満足すべきものは、未だ得られていないのが実状である。
【0004】
本発明は、このような事情に鑑みなされたもので、高画質対応プリンター等に組み込んでも、濃度ムラ、階調性不足、ゴースト発生を生じない現像ロールの提供をその目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成するため、本発明の現像ロールは、軸体の外周に少なくとも一つの層が形成された現像ロールであって、その最外層が、イオン導電剤として、下記の一般式(1または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩を含有する導電性材料を用いて形成されてなるという構成をとる。
【0006】
【化3】
Figure 0004111424
【0007】
【化4】
Figure 0004111424
【0008】
すなわち、本発明者らは、前記課題を解決すべく、鋭意研究を重ねた。その過程で、現像ロールの最外層に着目し、その形成材料として、カーボンブラック等の電子導電剤の配合やイオン導電剤の多量配合によらずに、従来のイオン導電剤よりも低い範囲に電気抵抗を調整することができる導電性材料を得るべく、イオン導電剤である第四級アンモニウム塩を中心に鋭意研究を重ねた。そして、第四級アンモニウム塩の正イオン側のNに結合する4つの置換基に着目し、さらに研究開発を重ねた結果、Nに結合する4つのアルキル基のうち、いずれか1つが所定炭素数のアルキル基であり、残りの3つがメチル基またはエチル基であるか、もしくはいずれか1つがメチル基またはエチル基であり、残りの3つが所定炭素数のアルキル基である場合に、正イオンの中心であるNのチャージ量(電荷量)を大きくすることができることを見出した。そして、これを用いることにより電荷の受け渡しがしやすい電荷分布となるために、従来よりも低い範囲まで電気抵抗を調整することができ、さらに、上記第四級アンモニウム塩の添加量を低く抑えた場合でも低抵抗化が図れるようになった。そして、このような構造の第四級アンモニウム塩を用いると、ロール表面での電気的なムラがなくなるため、所期の目的を達成できることを突き止め、本発明に到達した。
【0009】
さらに、上記最外層形成用の導電性材料に、上記第四級アンモニウム塩とともに電子導電剤を併用したものを用いると、現像ロールのさらなる低抵抗化が図れるようになる。
【0010】
また、上記第四級アンモニウム塩の配合量を特定の範囲に設定すると、現像ロールの電気抵抗を所望の範囲まで下げることが容易となり、さらに、上記第四級アンモニウム塩のブルームアウト発生をより効果的に抑制することができるようになる。
【0011】
【発明の実施の形態】
つぎに、本発明の実施の形態について説明する。
【0012】
本発明の現像ロールの一例を図1に基づいて説明する。この現像ロールは、軸体1の外周面に沿って最内層2が形成され、その外周面に中間層3が形成され、さらにその外周面に最外層4が形成されて構成されている。そして、本発明の現像ロールは、上記最外層4が、イオン導電剤として特定の第四級アンモニウム塩を含有する導電性材料を用いて形成されてなることを最大の特徴としている。
【0013】
上記軸体1としては、導電性を有するものであれば特に限定されるものではなく、金属製の中実体からなる芯金や、内部を中空にくり抜いた金属製の円筒体が用いられる。上記軸体1の材料としては、アルミニウム、ステンレス等があげられる。また、必要に応じ軸体1上に接着剤、プライマー等を塗布することができる。なお、接着剤、プライマー等は必要に応じて導電化してもよい。
【0014】
上記軸体1の外周面に形成される最内層2形成材料としては、特に制限はなく、例えばシリコーンゴム、エチレン−プロピレン−ジエンゴム(EPDM)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、ポリウレタン系エラストマー等があげられる。なかでも、低硬度でへたりが少ないという点から、シリコーンゴムを主成分とする層形成材料によって形成するのが好ましい。ここで「主成分」とは、上記最内層2形成材料を構成する主たる成分のことであって、組成物の特性に大きな影響を与えるもののことを意味し、全体が主成分のみからなる場合も含まれる。なお、最内層2形成材料としてシリコーンゴムを用いた場合には、シリコーンゴム表面をコロナ放電、プラズマ等により活性化させる工程や、さらにその後、プライマーを塗布する工程を行ってもよい。
【0015】
上記最内層2形成材料には導電剤を適宜に添加してもよい。上記導電剤としては、従来から用いられているカーボンブラック、グラファイト、チタン酸カリウム、酸化鉄、c−TiO2 、c−ZnO、c−SnO2 、イオン導電剤(四級アンモニウム塩、ホウ酸塩、界面活性剤等)等があげられる。なお、上記「c−」は、導電性を有するという意味である。
【0016】
上記最内層2の外周面に形成される中間層3形成材料としては、特に制限はなく、例えばアクリロニトリル−ブタジエンゴム(ニトリルゴム)(以下「NBR」と略す)、水素添加アクリロニトリル−ブタジエンゴム(水素化ニトリルゴム)(以下「H−NBR」と略す)、ポリウレタン系エラストマー、クロロプレンゴム(CR)、天然ゴム、ブタジエンゴム(BR)、ブチルゴム(IIR)、ヒドリンゴム、ナイロン等があげられる。なかでも、接着性およびコーティング液の安定性の点から、H−NBRが特に好ましい。
【0017】
上記中間層3の外周面に形成される最外層4形成材料としては、前述のように、イオン導電剤として特定の第四級アンモニウム塩を含有する導電性材料が用いられる。そして、上記イオン導電剤としては、下記の一般式(1または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩が用いられる。
【0018】
【化5】
Figure 0004111424
【0019】
【化6】
Figure 0004111424
【0020】
本発明では、上記一般式(1a)または一般式(1b)において、上記R1 〜R4 のいずれか1つが所定炭素数のアルキル基で、残りの3つがメチル基またはエチル基であること、あるいは、上記R1 〜R4 のいずれか1つがメチル基またはエチル基で、残りの3つが所定炭素数のアルキル基であることが特徴であり、さらに、これら一般式では、X n- で表されるn価の陰イオンに、特定のものが用いられる。
【0021】
上記所定炭素数のアルキル基は、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよいが、分子内の立体障害の点で、直鎖状が好ましい。上記アルキル基としては、上記一般式(1a)または一般式(1b)にそれぞれ規定する炭素数のものであれば特に限定はなく、具体的には、一般式(1a)では、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基が好ましく、一般式(1b)では、ブチル基、ヘキシル基、オクチル基、ドデシル基が好ましい。
【0022】
上記一般式(1a)または一般式(1b)において、R1 〜R4 で表される残余のアルキル基(上記所定炭素数以外のアルキル基)は、メチル基、エチル基である。このようなアルキル基の具体例としては、上記R1 〜R4 のうちのいずれか1つが炭素数4のアルキル基である場合、残りの基は、メチル基、エチル基であるといった組み合わせの例や、また、上記R1 〜R4 のうちのいずれか1つが炭素数12のアルキル基である場合、残りの基は、メチル基、エチル基であるといった組み合わせの例があげられる
【0023】
上記一般式(1a)または一般式(1b)において、X n- で表されるn価の陰イオンは、F - 、Cl- 、Br- 、I- といったハロゲンイオンや、ClO4 - 、BF4 - 、SO4 2-、HSO4 - 、CH3 SO4 - 、C2 5 SO4 - 、CH3 SO3 - 、C2 5 SO3 - またはCOOH- である。これらのなかでも、低抵抗化が可能である点で、Br- 、I- 、ClO4 - 、HSO4 - 、C2 5 SO4 - が好ましい。
【0024】
上記一般式(1a)または一般式(1b)において、nは1〜2の整数である。
【0025】
また、上記一般式(1a)で表される第四級アンモニウム塩のように、Nに結合する4つのアルキル基のうち1個が炭素数4〜のアルキル基で、残りの3つがメチル基またはエチル基であると、Nのチャージ量がより大きくなり、上記第四級アンモニウム塩の添加量を低く抑えた場合でも低抵抗化が図れるようになるため、上記第四級アンモニウム塩のブルームアウトの抑制等がなされる。また、上記一般式(1b)において、Nに結合する4つのアルキル基のうち1個がメチル基またはエチル基で、残りの3つが炭素数4〜12のアルキル基である場合も、Nのチャージ量が大きくなるため、上記と同様の作用効果が得られる。
【0026】
最外層4形成材料である導電性材料には、上記特定の第四級アンモニウム塩とともにベースポリマーが用いられる。上記ベースポリマーとしては、特に限定はなく、ポリウレタン系,ポリアミド系,シリコーン系,アクリル系,尿素系等のゴム材料や樹脂材料があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0027】
上記ベースポリマーに対する上記特定の第四級アンモニウム塩の配合量は、上記ベースポリマー100重量部(以下「部」と略す)に対して、0.01〜10部の範囲に設定することが好ましく、より好ましくは0.1〜1部である。すなわち、上記特定の第四級アンモニウム塩の配合量が0.01部未満であると、電気抵抗を所望の値まで下げることが困難となり、逆に10部を超えると、ベースポリマーとの相溶性が悪くブルームしやすくなる傾向がみられるからである。
【0028】
なお、本発明の現像ロールにおける最外層4形成材料には、上記特定の第四級アンモニウム塩およびベースポリマーに加えて、架橋剤、架橋促進剤、加工助剤、老化防止剤、軟化剤、補強剤等を必要に応じて添加しても差し支えない。
【0029】
また、上記最外層4形成材料には、上記特定の第四級アンモニウム塩とともに、電子導電剤や他のイオン導電剤を併用しても差し支えない。上記電子導電剤としては、例えば、アルミニウム粉末、ステンレス粉末等の金属粉末;c−ZnO、c−TiO2 、c−Fe3 4 、c−SnO2 等の導電性金属酸化物;グラファイト、カーボンブラック等の導電性粉末;イオン導電剤としては、リン酸エステル、スルホン酸塩、脂肪族多価アルコール、脂肪族アルコールサルフェート塩等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。なお、上記「c−」とは、導電性を有するという意味である。
【0030】
上記最外層4形成材料は、例えば、先に述べた材料を有機溶剤に溶解し、サンドミル等で分散することにより、作製される。上記有機溶剤としては、メチルエチルケトン、トルエン、テトラヒドロフラン、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、メチルイソブチルケトン、シクロヘキサン、メタノール、イソプロピルアルコール等があげられる。これらは単独でもしくは2種以上併せて用いられる。
【0031】
そして、本発明の現像ロールは、例えば、つぎのようにして作製することができる。
【0032】
すなわち、まず、前記最内層2形成材料用の各成分をニーダー等の混練機で混練し、最内層2形成材料を作製する。また、前記中間層3形成材料用の各成分をロール等の混練機を用いて混練し、この混合物に有機溶剤を加えて混合、攪拌することにより、中間層3形成材料(コーティング液)を作製する。さらに、先に述べた方法に従い、前記最外層4形成材料(コーティング液)を作製する。
【0033】
ついで、円筒状金型の中空部に、金属製の軸体1をセットし、上記円筒状金型と軸体1との空隙部に、上記最内層2形成材料を注型した後、金型を蓋し、加熱して、最内層2形成材料を架橋させる。その後、上記円筒状金型から脱型することにより、軸体1の外周面に最内層2を形成する。なお、必要に応じロール表面にコロナ放電処理を行う。さらに必要に応じロール表面にカップリング剤の塗布を行う。そして、上記最内層2の外周に中間層3形成材料となるコーティング液を塗布し、もしくは上記最内層2形成済みのロールを前記コーティング液中に浸漬して引き上げた後、乾燥および加熱処理を行うことにより、最内層2の外周に中間層3を形成する。さらに、上記中間層3の外周に、上記最外層4形成用溶液を塗工する。この塗工法は、特に制限するものではなく、ディッピング法、スプレー法、ロールコート法等の従来の方法が適用できる。そして、塗工後、乾燥および加熱処理(加硫処理、条件:120〜200℃×20〜90分)を行うことにより、上記最外層4形成用溶液中の溶剤の除去および架橋するものについては架橋を行う。このようにして、図1に示すような三層構造のロールを作製することができる。
【0034】
この現像ロールにおいて、最内層2の厚みは、通常0.5〜10mmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは厚み1〜6mmである。また、中間層3の厚みは、3〜90μmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは厚み5〜40μmである。そして、最外層4の厚みは、3〜100μmの範囲に設定することが好ましく、特に好ましくは厚み5〜50μmである。
【0035】
なお、本発明の現像ロールの例として、図1において三層構造のものをあげたが、軸体1の外周に形成される層は必ずしも三層でなくてもよく、ロールの用途等に応じ、適宜の数の層が形成される。ただし、必ず最外層(単層の場合にはその層)が、上記最外層4形成用溶液で形成されている必要がある。
【0036】
つぎに、実施例について比較例と併せて説明する。
【0037】
【実施例1】
〔最内層形成材料〕
導電性シリコーンゴム(X34−264 A/B、信越化学工業社製)を使用した。
【0038】
〔中間層形成材料〕
H−NBR(ゼットポール2020、日本ゼオン社製)100部と、ステアリン酸0.5部と、亜鉛華(ZnO)5部と、デンカブラック(電気化学社製)30部と、加硫剤として硫黄1部と、加硫促進剤としてテトラメチルチウラムジスルフィド0.5部と、オルト−トリル−ビグアニジン1部とを混合分散させて、中間層形成材料を調製した。
【0039】
〔最外層形成材料〕
ウレタン樹脂(ニッポラン5230、日本ポリウレタン社製)100部と、硬化剤(コロネートL、日本ポリウレタン社製)10部と、イオン導電剤として下記の式()で表される第四級アンモニウム塩5部とを加えて、混合,攪拌し、メチルエチルケトンに溶解することにより、最外層形成材料を調製した。
【0040】
【化7】
Figure 0004111424
【0041】
〔現像ロールの作製〕
つぎに、軸体としてSUS303製芯金(直径10mm)を準備し、この外周面に接着剤を塗布したものを、ロール型内部にセットし、上記軸体とロール型内周面の間の空隙部に上記最内層形成材料であるコンパウンドを注型し、加熱加硫(160℃×40分)させた後、脱型することにより軸体の外周に最内層(厚み4mm)を形成した。このようにして得られた最内層付き軸体を金型から脱型し、上記最内層外周面に、上記中間層形成材料からなるコーティング液を塗布後、乾燥および加熱処理を行うことにより最内層の外周面に中間層(厚み20μm)を形成し、さらに、上記中間層の外周面に、上記最外層形成材料からなるコーティング液を塗布後、乾燥および加熱処理を行うことにより中間層の外周面に最外層(厚み10μm)を形成し、3層構造の現像ロールを得た(図1参照)。
【0042】
【実施例2】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、下記の式()で表される第四級アンモニウム塩5部を用いる以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0043】
【化8】
Figure 0004111424
【0044】
【実施例3】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、上記式()で表される第四級アンモニウム塩0.01部を用いる以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0045】
【実施例4】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、上記式()で表される第四級アンモニウム塩10部を用いる以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0046】
【実施例5】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、上記式()で表される第四級アンモニウム塩0.008部を用いる以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0047】
【実施例6】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、上記式()で表される第四級アンモニウム塩12部を用いる以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0048】
【実施例7】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、上記式()で表される第四級アンモニウム塩2.5部を用い、かつカーボンブラック(HS−100、電気化学工業社製)5部を上記材料中に配合する以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0049】
【比較例1】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤を配合しないこと以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0050】
【比較例2】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、ヨウ化テトラ−n−ブチルアンモニウム(TBAI、ライオンアクゾ社製)5部を用いる以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0051】
【比較例3】
上記最外層形成材料におけるイオン導電剤に代えて、カーボンブラック(HS−100、電気化学工業社製)20部を用いる以外は、実施例1と同様にして、最外層形成材料を調製した。そして、実施例1と同様の最内層形成材料および中間層形成材料を調製し、さらに実施例1と同様の製法により、現像ロールを作製した。
【0052】
このようにして得られた実施例品および比較例品の現像ロールを用いて、下記の基準に従い、各特性の比較評価および測定を行った。これらの結果を後記の表1および表2に併せて示した。
【0053】
〔体積電気抵抗〕
SRIS2304に準じて、電極にSME−8311(東亜電波社製)を用いて、表層塗膜(厚み15μm)に100Vの電圧を印加したときの電気抵抗を測定した。
【0054】
〔ロール電気抵抗〕
ロール電気抵抗は、図2に示すような装置を用いて、金属ロール電極法により測定した。すなわち、ステンレス製の金属ロール61上に現像ロール62を接触させ、現像ロール62の両端を荷重1000g(9.8N)で押圧し、この状態で現像ロール62の一端に100Vの電圧を印加して電気抵抗を測定した。
【0055】
〔残留電荷ムラ〕
図3に示すように、現像ロール51を回転数60rpmで矢印方向に回転させながら、コロナ放電線(コロトロン)52を用いて100μAのコロナ電流を印加し現像ロール51の表面を帯電した。ついで、表面電位計53により上記現像ロール51表面の残留電荷を測定した。そして、現像ロールの残留電荷の最大値と平均値の差を残留電荷ムラとして表示した。
【0056】
〔画像濃度ムラ〕
現像ロールを電子写真複写機に組み込みハーフトーンの画像出しを行った。そして、マクベス濃度計で濃度を測定し、最大値と最小値の差が0.05以内の場合を○、0.05〜0.10の場合を△、0.1以上の場合を×として表示した。
【0057】
〔画像濃度階調性〕
現像ロールを電子写真複写機に組み込みグレースケールの画像出しを行った。そして、色階調が10以上のものを○、7〜9のものを△、6以下のものを×として表示した。
【0058】
【表1】
Figure 0004111424
【0059】
【表2】
Figure 0004111424
【0060】
上記表1および表2の結果から、実施例品の現像ロールは、電気抵抗の低抵抗化がなされており、画出し評価においても、濃度ムラがほとんど発生せず、濃度階調性にも優れていることがわかる。さらに、電荷ムラもほとんどないため、ゴーストの発生もない。これに対して、比較例品の現像ロールは、残留電荷ムラ、画像濃度ムラ、画像濃度階調性の特性に劣ってることがわかる。特に、比較例3品では、電気抵抗の低抵抗化がなされてるにもかかわらず、これら特性に劣ってることがわかる。なお、実施例5品は、本発明の基準を満たしているものの、他の実施例品よりは、評価が若干劣っていることがわかる。また、実施例6品は、上記測定・評価では問題なかったが、イオン導電剤のブルームアウト抑制効果が、やや劣るものであった。
【0061】
【発明の効果】
以上のように、本発明の現像ロールは、その最外層形成材料中に、イオン導電剤として特定の第四級アンモニウム塩を含有するものである。そのため、上記特定の第四級アンモニウム塩の正イオンの中心であるNのチャージ量(電荷量)が大きくなり、得られる現像ロールの電気抵抗が従来よりも低い範囲に調整され、かつ上記電気抵抗がロール表面に対し均一となる。したがって、高画質対応プリンター等に組み込んでも、濃度ムラ、階調性不足、ゴースト発生を生じない。
【0062】
そして、上記特定の第四級アンモニウム塩とともに電子導電剤を併用すると、現像ロールのさらなる低抵抗化を図ることができ、高画質対応プリンター用現像ロールとして、より適したものとなる。
【0063】
また、上記特定の第四級アンモニウム塩の配合量を特定の範囲に設定すると、現像ロールの電気抵抗を所望の範囲まで下げることが容易となり、さらに、上記第四級アンモニウム塩のブルームアウト発生をより効果的に抑制することができるため、感材汚染が発生しなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の現像ロールの一例を示す断面図である。
【図2】 ロール電気抵抗の測定方法を示す説明図である。
【図3】 残留電荷の測定方法を示す説明図である。
【符号の説明】
1 軸体
2 最内層
3 中間層
4 最外層

Claims (3)

  1. 軸体の外周に少なくとも一つの層が形成された現像ロールであって、その最外層が、イオン導電剤として、下記の一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩を含有する導電性材料を用いて形成されてなることを特徴とする現像ロール。
    Figure 0004111424
    Figure 0004111424
  2. 上記最外層形成用の導電性材料に、上記第四級アンモニウム塩とともに電子導電剤を併用したものを用いた請求項1記載の現像ロール。
  3. 上記最外層形成用の導電性材料におけるベースポリマー100重量部に対し、上記一般式(1a)または一般式(1b)で表される第四級アンモニウム塩の配合量が0.01〜10重量部の範囲に設定されている請求項1または2記載の現像ロール。
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