JP4109802B2 - 色処理装置およびその方法 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、第一の色再現域の色信号を第二の色再現域の色信号へ変換する色処理に関する。
【0002】
【従来の技術】
パーソナルコンピュータやワークステーションの普及に伴い、デスクトップパブリッシング(DTP)やコンピュータエイデッドディザイン(CAD)が一般に使用されている。このような状況においては、コンピュータによりモニタ上で表現される色を実際に色材を用いて再現する色再現技術が重要である。例えばDTPであれば、カラーモニタ上でカラー画像の作成、編集および加工などを行い、その画像をカラープリンタで出力する。このため、カラーモニタに表示される画像(以下「モニタ画像」と呼ぶ)の色と、プリント出力される画像(以下「プリント画像」と呼ぶ)の色とが知覚的に一致していることが強く望まれる。
【0003】
しかしながら、モニタ画像およびプリント画像の知覚的な色の一致を図ろうとすると困難が伴う。この困難は以下の理由による。
【0004】
カラーモニタは、例えば蛍光体が発する特定波長の光を用いてカラー画像を表現する。他方、カラープリンタは、インクなどを用いて特定波長の光を吸収し、残る反射光によってカラー画像を表現するものである。このように色の表現形態が異なるため、両者を比較するとその色再現域は大きく異なる。さらに、同じカラーモニタであっても、液晶パネルを使用するもの、電子銃方式のブラウン管を使用するもの、プラズマパネルを使用するものではその色再現域が異なる。カラープリンタにあっても、紙質などの相違や、インクの使用量の相違などにより色再現域は異なる。このため、モニタ画像とプリント画像と、あるいは、複数種の機種または複数種の紙に出力されたプリント画像において、これらの画像の色を測色的な意味において完全に一致させることは不可能である。従って、異なる出力媒体上に形成されたカラー画像を人間が知覚するとき、各画像間の色に大きな差異を感じることになる。
【0005】
これら色再現域の異なる出力媒体間において、知覚上の色の相違を吸収し、形成される画像の色の知覚的な一致を図る技術として、均等表色系を用いて、ある色再現域を別の色再現域内へ写像するガマットマッピングが存在する。ガマットマッピングは、均等表色系において、例えば、各色相毎に明度-彩度次元における線形写像を行うものである。かかる技術によれば、図1(a)の模式図に示されるようなモニタの色再現域は、図1(b)の模式図に示されるようなプリンタの色再現域内へ写像される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図1(b)に示すように、実線で示す写像された色再現域は、一点鎖線で示すプリンタの色再現域に比べて狭い。このようなガマットマッピングにより補正されてプリント出力される画像は、一般に、コントラストが低く、鮮やかさに欠ける画像になる。
【0007】
本発明は、コントラストが高く、鮮やかな出力画像を得ることが可能なガマットマッピングを実行することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、前記の目的を達成する一手段として、以下の構成を備える。
【0009】
本発明にかかる処理装置は、第一の色再現域の色信号を第二の色再現域の色信号へ変換する処理装置であって、前記第一の色再現域を拡大した領域と、前記第二の色再現域とが交差する色座標から上限色域を算出する算出手段と、前記第の色再現域の色信号を、前記上限色域の色信号に変換する変換手段とを有することを特徴とする。
【0011】
本発明にかかる処理方法は、第一の色再現域の色信号を第二の色再現域の色信号へ変換する処理方法であって、前記第一の色再現域を拡大した領域と、前記第二の色再現域とが交差する色座標から上限色域を算出し、前記第の色再現域の色信号を、前記上限色域の色信号に変換することを特徴とする。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、本発明にかかる一実施形態の画像処理装置を図面を参照して詳細に説明する。
【0014】
なお、本実施形態では、Lab色空間である第二の色空間の色信号をRGB色空間である第一の色空間の色信号へ変換する例、並びに、Lab色空間である第一の色空間の色信号をCMY色空間である第二の色空間の色信号へ変換する例を説明するが、色空間の種類はこれに限定されるものではなく、XYZ、Luv、YIQ、HSB、HSL、CMY、CMYK、sRGBなど任意の色空間の間で双方向に色信号を変換することができる。
【0015】
【第1実施形態】
[構成]
図2は第1実施形態の色信号変換装置の構成例を示すブロック図であり、例えばパーソナルコンピュータを中心とするコンピュータシステムにより構成可能である。
【0016】
図2において、CPU101は、メインメモリ102をワークエリアとして、ハードディスクドライブ(HDD)105に格納されたOS(Operating System)やアプリケーションソフトウェアなどを実行するとともに、PCI(Peripheral Component Interconnect)バス114を介して接続される各種の機能ユニットを制御する。
【0017】
PCIバス114に接続される機能ユニットには、HDD105を接続するためのSCSI(Small Computer System Interface)インタフェイス103、LAN(Local Area Network)などのネットワーク113へ接続するためのネットワークインタフェイス104、CRTやLCDなどのカラーモニタ107を接続するためのグラフィックアクセラレータ106、カラープリンタ109を接続するためのセントロニクスなどのパラレルインタフェイスを備えた色信号変換部108、並びに、キーボード111やマウスなどのポインティングデバイス112を接続するためのキーボード/マウスコントローラ110などがある。
【0018】
ユーザからコンピュータシステムにHDD105に格納された、もしくは、ネットワーク113上の画像データの読み込みが指令されると、HDD105に格納された画像データは、CPU101の指示により、SCSIインタフェイス103およびPCIバス114を介してメインメモリ102に転送される。また、ネットワーク113に接続されたサーバなどに格納された画像データもしくはインターネット上の画像データは、CPU101の指示により、ネットワークインタフェイス104およびPCIバス114を介してメインメモリ102に転送される。画像データは、RGB画像データとしてメインメモリ102に記憶される。
【0019】
メインメモリ102に保持されたRGB画像データは、CPU101の指示により、PCIバス114を介してグラフィックアクセラレータ106に転送される。グラフィックアクセラレータ1106は、RGB画像データをディジタル-アナログ(D/A)変換した後、カラーモニタ107へ送信し、カラーモニタ107に画像を表示させる。
【0020】
次に、カラーモニタ107に表示されている画像、言い換えればメインメモリ102に保持されているRGB画像データをプリントする指令をユーザが発行したとすると、CPU101は、カラーモニタ107に対応する色再現域情報、並びに、カラープリンタ109およびその記録紙に対応する色再現域情報をHDD105からメインメモリ102に転送させた後、二つの色再現域情報を色信号変換部108へ転送させる。そして、CPU101は、後述する色信号変換を行うためのガマットマッピングの実行を色信号変換部108に指示する。
【0021】
ガマットマッピングが終了すると、メインメモリ102に保持されているRGB画像データが、CPU101の指令により、PCIバス114を経て色信号変換部108に転送される。色信号変換部108は、ガマットマッピングの実行結果に基づく色信号変換を入力されるRGB画像データに施した後、その変換結果であるCMYK画像データをカラープリンタ109へ送信し、プリンタ109に画像をプリントさせる。
【0022】
[色信号変換部]
図3は色信号変換部108の構成例を示すブロック図である。
【0023】
図3において、LUT作成器201は、その各ユニットが指定された手順に従い動作することで、画像データをRGBからCMYKへ変換するためのルックアップテーブル(LUT)を作成する。LUT作成器201によって作成されたLUTはRAM202へ格納される。補間器203は、RAM202に記憶されたLUTを用いる補間演算により、端子212から入力されるRGBデータに対して出力すべきCMYKデータを算出し、端子213へ出力する。なお、端子212からは、メインメモリ102に保持されていたRGB画像データがラスタスキャン順に入力される。また、端子213から出力されるCMYKデータはカラープリンタ106へ送られる。
【0024】
●LUT作成器の構成
次に、LUT作成器201の構成について詳細に説明する。
【0025】
プリンタ色域記憶部205は端子210からプリンタの色再現域に関する情報を、モニタ色域記憶204は端子211から入力されるモニタの色再現域に関する情報をそれぞれ記憶する。ガマットマッピング部206は、プリンタの色再現域情報およびモニタの色再現域情報を参照して、モニタ色再現域の圧縮およびマッピングを行う。以下では、ガマットマッピング部206により処理されたモニタ色再現域の圧縮およびマッピング結果を「中間写像色再現域」と呼ぶ。色域記憶部207は中間写像色再現域の情報を記憶する。色域拡大補正部208は、中間写像色再現域情報およびプリンタの色再現域情報を参照し、中間写像色再現域をプリンタの色再現域へマッピングする。以下では、色域拡大補正部208によるマッピング結果を「写像色再現域」と呼ぶ。LUT作成部209は、モニタの色再現域と写像色再現域との対応関係、並びに、モニタ上で所定色が得られるRGBデータおよびプリンタ上で所定色が得られるCMYKデータを参照して、RGBデータをCMYKデータへ変換するためのLUTを作成する。
【0026】
●LUTの作成
次に、LUTの作成について詳細に説明する。なお、均等表色系としてL*a*b*色空間を用いる例を説明する。
【0027】
まず、CPU101の指令により、カラーモニタ107に対応する色再現域情報およびカラープリンタ106に対応する色再現域情報が送られてくる。二つの色再現域情報がそれぞれモニタ色域記憶部204およびプリンタ色域記憶部205に記憶され、二つの色再現域情報の送信が終了すると、CPU101は、色信号変換のための初期化を指令する。この指令を受信した色信号変換部108においては、まずガマットマッピング部206が動作し、均等表色系において、モニタの色再現域を中間写像色再現域へ圧縮およびマッピングする。この動作にあっては、例えば明度および彩度を非線型に圧縮する手法などが用いられる。
【0028】
図4から図6は本実施形態におけるガマットマッピングを説明する模式図である。図4はグリーンの色相におけるモニタの色再現域の模式図である。図5はグリーンの色相におけるプリンタおよびモニタの色再現域の模式図で、プリンタの色再現域を実線で、モニタの色再現域を一点鎖線でそれぞれ示している。図6はグリーンの色相における中間写像色再現域およびプリンタの色再現域の模式図で、中間写像色再現域を実線で、プリンタの色再現域を一点鎖線でそれぞれ示している。
【0029】
ガマットマッピング部206は、モニタの色再現域の明度成分を非線型に圧縮するとともに、所定の色相において色度成分の彩度を非線型に圧縮する。この動作により、図4に示すモニタの色再現域を、図6に示す中間写像色再現域へ写像する。ガマットマッピング部206の処理が終了すると、ガマットマッピング結果である中間写像色再現域情報は色域記憶部207へ格納され、続いて、色域拡大補正部208が動作する。
【0030】
色域拡大補正部208は、中間写像色再現域情報およびプリンタの色再現域情報を参照して、後述するアルゴリズムに基づき中間写像色再現域をプリンタの色再現域へマッピングする。次に、LUT作成部209は、色域拡大補正部208によるマッピング結果である写像色再現域を参照して、RGBデータをCMYKデータへ変換するためのLUTを作成し、RAM202へ書き込む。以上の一連の動作が終了すると、色信号変換部108は、初期化が終了した旨をCPU101へ送信する。
【0031】
●色域拡大補正部
色域拡大補正部208における写像動作について、図7のフローチャートおよび図8の模式図を用いて説明する。
【0032】
ステップS601で写像計算の対象の色Cを指定し、ステップS602で指定色Cと同一の明度および色相におけるプリンタの色再現域の境界色Bpを計算し、ステップS603で指定色Cと同一の明度および色相における中間写像色再現域の境界色Biを計算する。これらの色C、色Bpおよび色Biの関係は図8の模式図に示すようになる。続いてステップS604で、色Bpおよび色Bi、並びに、指定色Cの彩度の関係から、色Cの彩度を変換する。この変換は、色Cの彩度をcorg、色Bpの彩度をcp、色Biの彩度をci、および、変換後の彩度をcmodと表記すると、式(1)のように入出力関数f(・)によって実現される。
cmod = f(corg) …(1)
【0033】
ただし、入出力関数f(・)はC2連続な三次スプライン関数を用いて定義され、下記の条件が成り立つ。
f(・)の台は[0, ci]
f(0) = 0
f(ci) = cp
f(0) = 1
f(ci) = γ、γ>1
f(x)≠0、0≦x≦ci
【0034】
γは最大彩度付近における彩度補正の拡大率を制御するパラメータで、色Bpの彩度cpと色Biの彩度ciとの関係より色拡大補正部208が自動的に定める。γパラメータの自動設定にあっては、彩度cpと彩度ciとの比(cp/ci)が大きくなるにつれ、γの値が大きくなる。すなわち伸長率が大きくなる。
【0035】
図9は、色Cに対して色拡大補正部208のアルゴリズムが用いる入出力関数f(・)の一例を示す図である。彩度の補正を図9に示すような滑らかな入出力関数で実現することにより、階調性を維持することが可能になり、疑似輪郭の発生を防止することができる。
【0036】
以上の写像動作は、ガマットマッピングが必要とされるすべての色について行われる。
【0037】
図10は色域拡大補正部208によるガマットマッピングの結果を示す模式図で、グリーンの色相におけるガマットマッピング結果を示し、図4に示したモニタの色再現域がどのように写像されるかを表している。
【0038】
このように、本実施形態によれば、出力デバイスの色再現域を最大限に活用したガマットマッピングが可能になる。従って、本実施形態のガマットマッピングにより色再現域が変換された画像を出力する場合、出力デバイスの色再現能力をフルに使用した、コントラストが高く鮮やかな画像を得ることができる。さらに、本実施形態のガマットマッピングによる拡大写像においては、色変化に伴う変化率の急峻な変動を予め防止するので、出力画像の階調性が保持され、疑似輪郭の発生が防止されて、好ましい画像が再現される。
【0039】
【第2実施形態】
以下、本発明にかかる第2実施形態の画像処理装置を説明する。なお、本実施形態において、第1実施形態と略同様の構成については、同一符号を付して、その詳細説明を省略する。
【0040】
第2実施形態は、図3に示した第1実施形態の色信号変換部108の構成および動作を変更したものである。そこで、その変更個所についてのみ説明する。
【0041】
モニタの色再現域からプリンタの色再現域へのガマットマッピングにおいて、プリンタの色再現域全体を使用した場合、大きなコントラストが得られる反面、モニタ画像とプリント画像とで、色再現域の形状の違いに起因して、色の見え方が大きく異なることがある。この問題は、とくに自然(写真)画像などの画像形成において知覚上の問題を生じさせる。
【0042】
図12はシアン色相におけるモニタの色再現域とプリンタの色再現域とを比較した模式図で、実線でプリンタの色再現域を示し、一点鎖線でモニタの色再現域を示す。図12から明らかなように、明度の低い範囲におけるプリンタの色再現域は、モニタの色再現域に比較して非常に広い。このような色再現域の違いを考慮せずに、プリンタの色再現域全体を使用した場合、上述したような問題が発生する。言い換えれば、この問題を回避するためには使用するプリンタ色域を制限する必要がある。
【0043】
図11は第2実施形態の色信号変換部108の構成例を示すブロック図で、上限色域算出1008は、前記の問題を回避するためにプリンタ色域の使用を制限するために、使用するプリンタ色域の上限を示す上限色再現域を算出するものである。上限色域記憶部1009は、算出された上限色再現域の情報を記憶する。
【0044】
色域拡大補正部208は、中間写像色再現域、プリンタの色再現域および上限色再現域の各情報を参照して、中間写像色再現域をプリンタの色再現域内へマッピングした写像色再現域情報を作成する。
【0045】
●LUTの作成
次に、LUTの作成について詳細に説明する。なお、均等表色系としてL*a*b*色空間を用いる例を説明する。
【0046】
まず、CPU101の指令により、カラーモニタ107に対応する色再現域情報およびカラープリンタ106に対応する色再現域情報が送られてくる。二つの色再現域情報がそれぞれモニタ色域記憶部204およびプリンタ色域記憶部205に記憶され、二つの色再現域情報の送信が終了すると、CPU101は、色信号変換のための初期化を指令する。この指令を受信した色信号変換部108においては、まずガマットマッピング部206が動作し、均等表色系において、モニタの色再現域を中間写像色再現域へ圧縮およびマッピングする。この動作にあっては、例えば明度および彩度を非線型に圧縮する手法などが用いられる。
【0047】
ガマットマッピング部206の処理が終了すると、ガマットマッピング結果である中間写像色再現域情報は色域記憶部207へ格納され、続いて、上限色域算出部1008が動作して上限色再現域情報を作成し、作成された上限色再現域情報は上限色域記憶部1009に記憶される。なお、上限色域算出部1008の処理の詳細は後述する。
【0048】
上限色再現域情報が上限色域記憶部1009に記憶されると、続いて、色域拡大補正部208が動作する。色域拡大補正部208は、中間写像色再現域情報、プリンタの色再現域情報および上限色再現域情報を参照して、後述するアルゴリズムに基づき中間写像色再現域をプリンタの色再現域へマッピングする。次に、LUT作成部209は、色域拡大補正部208によるマッピング結果である写像色再現域を参照して、RGBデータをCMYKデータへ変換するためのLUTを作成し、RAM202へ書き込む。以上の一連の動作が終了すると、色信号変換部108は、初期化が終了した旨をCPU101へ送信する。
【0049】
●上限色域算出部
図13は上限色域算出部1008の動作アルゴリズム例を示すフローチャートである。
【0050】
ステップS1201で、モニタの色再現域を彩度方向に所定倍率(α)に拡大した色再現域を作成する。以下、この色再現域を「拡大モニタ色再現域」と呼ぶ。図14はこれらの色再現域の関係を表す模式図で、L*≒50における各色域をa*b*平面で示している。実線はプリンタの色再現域を、一点鎖線はモニタの色再現域を、破線は拡大モニタ色再現域をそれぞれ表す。
【0051】
次に、ステップS1202で、拡大モニタ色再現域とプリンタの色再現域とが交差する色座標、図14における色座標CP1およびCP2を算出する。なお、実際には色再現域は三次元空間上で表現されるため、交差する色座標は曲線で表される。
【0052】
続いて、ステップS1203で、交差する色座標において急峻な色再現域の変化の有無を検査し、ステップS1204で、急峻な色再現域の変化が検知された色座標に対する色域制限境界を算出する。例えば図14に示す色座標CP1において急峻な色再現域の変化が検知された場合、図15に二点鎖線で示すような色域制限境界が算出される。なお、色域制限境界は、実際には曲面から構成され、その曲面は、B-スプライン曲面あるいは三角パッチ/ポリゴンによって定義される。
【0053】
以上の処理から上限色再現域が算出される。上限色再現域を模式的に示すと、図15に示すハッチング領域のようになる。
【0054】
●色域拡大補正部
図16は色域拡大補正部208の動作を説明するフローチャートである。
【0055】
ステップS1501で写像計算の対象になる色Cを指定し、ステップS1502で指定色Cと同一の明度および色相におけるプリンタの色再現域の境界Bpを計算し、ステップS1503で指定色Cと同一の明度および色相における中間写像色再現域の境界Biを計算する。さらにステップS1504で、指定色Cと同一の明度および色相における上限色再現域の境界Bsupを計算する。これらの色C、色Bp、色Biおよび色Bsupの関係は図17の模式図のようになる。続いて、ステップS1505で、色Bp、色Bi、色Bsupならび指定色Cの彩度関係から、色Cの彩度を変換する。この変換は、色Cの彩度をcorg、色Bpの彩度をcp、色Biの彩度をci、色Bsupの彩度をcsup、および、変換後の彩度をcmodと表記すると、式(2)のように入出力関数f(・)によって実現される。
cmod = f(corg)
cmax = max[cp, csup] …(2)
【0056】
ただし、入出力関数f(・)はC2連続な三次スプライン関数を用いて定義され、下記の条件が成り立つ。
f(・)の台は[0, ci]
f(0) = 0
f(ci) = cmax
f(0) = 1
f(ci) = γ、γ>1
f(x)≠0、0≦x≦ci
【0057】
上述したように、γは最大彩度付近における彩度補正の拡大率を制御するパラメータで、彩度cmaxと、色Biの彩度ciとの関係より、彩度計算部208が自動的に定める。γパラメータの自動設定にあっては、彩度cmaxと彩度ciとの比(cmax/ci)が大きくなるにつれ、γの値が大きくなる。すなわち伸張率が大きくなる。
【0058】
図18は、色Cに対して色拡大補正部208のアルゴリズムが用いる入出力関数f(・)の一例を示す図である。彩度の補正を図18に示すような滑らかな入出力関数で実現することにより、階調性を維持することが可能になり、疑似輪郭の発生を防止することができる。
【0059】
以上の写像動作は、ガマットマッピングが必要とされるすべての色について行われる。
【0060】
このように、本実施形態によれば、出力デバイスの色再現域を最大限に活用したガマットマッピングが可能になるだけでなく、使用するプリンタ色再現域を制限することにより、高いコントラスト比が得られ、かつ、モニタ画像とプリント画像との色の見え方の一致が良好なガマットマッピングが可能になり、とくに自然(写真)画像などの画像形成において有効である。
【0061】
ところで、プリンタ色再現域の使用を制限した結果として、図14に示す色座標CP1のように色再現域が急峻に変化するような個所が発生した場合、写像色再現域を用いた画像出力において疑似輪郭が発生することがある。つまり、本来は滑らかに変化していた色再現域が急峻な変化をもつようになることで、出力画像に高周波成分が発生し疑似輪郭が生じる。そこで、本実施形態のようにプリンタ色再現域の使用を制限することで、急峻な彩度変化を防止して疑似輪郭の発生要因を解消し、疑似輪郭の発生が少ない良好な画像が得られるガマットマッピングが可能になる。
【0062】
【他の実施形態】
なお、本発明は、複数の機器(例えばホストコンピュータ、インタフェイス機器、リーダ、プリンタなど)から構成されるシステムに適用しても、一つの機器からなる装置(例えば、複写機、ファクシミリ装置など)に適用してもよい。
【0063】
また、本発明の目的は、前述した実施形態の機能を実現するソフトウェアのプログラムコードを記録した記憶媒体(または記録媒体)を、システムあるいは装置に供給し、そのシステムあるいは装置のコンピュータ(またはCPUやMPU)が記憶媒体に格納されたプログラムコードを読み出し実行することによっても、達成されることはいうまでもない。この場合、記憶媒体から読み出されたプログラムコード自体が前述した実施形態の機能を実現することになり、そのプログラムコードを記憶した記憶媒体は本発明を構成することになる。また、コンピュータが読み出したプログラムコードを実行することにより、前述した実施形態の機能が実現されるだけでなく、そのプログラムコードの指示に基づき、コンピュータ上で稼働しているオペレーティングシステム(OS)などが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0064】
さらに、記憶媒体から読み出されたプログラムコードが、コンピュータに挿入された機能拡張カードやコンピュータに接続された機能拡張ユニットに備わるメモリに書込まれた後、そのプログラムコードの指示に基づき、その機能拡張カードや機能拡張ユニットに備わるCPUなどが実際の処理の一部または全部を行い、その処理によって前述した実施形態の機能が実現される場合も含まれることはいうまでもない。
【0065】
本発明を上記記憶媒体に適用する場合、その記憶媒体には、先に説明したフローチャートに対応するプログラムコードが格納されることになる。
【0066】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コントラストが高く、鮮やかな出力画像を得ることが可能なガマットマッピングを実行することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】ガマットマッピングを説明する図、
【図2】本発明にかかる第1実施形態の色信号変換装置の構成例を示すブロック図、
【図3】図1に示す信号変換部の構成例を示すブロック図、
【図4】第1実施形態におけるガマットマッピングを説明する模式図、
【図5】第1実施形態におけるガマットマッピングを説明する模式図、
【図6】第1実施形態におけるガマットマッピングを説明する模式図、
【図7】図3に示す色域拡大補正部の写像動作を示すフローチャート、
【図8】色域拡大補正部の写像動作を説明する模式図、
【図9】色拡大補正部のアルゴリズムが用いる入出力関数f(・)の一例を示す図、
【図10】色域拡大補正部によるガマットマッピングの結果を示す模式図、
【図11】第2実施形態の色信号変換部の構成例を示すブロック図、
【図12】モニタの色再現域とプリンタの色再現域とを比較した模式図、
【図13】図11に示す上限色域算出部の動作アルゴリズム例を示すフローチャート、
【図14】プリンタの色再現域、モニタの色再現域および拡大モニタ色再現域を示す模式図、
【図15】上限色域算出装置が算出する上限色再現域の一例を示す模式図、
【図16】第2実施形態の色域拡大補正部の動作を説明するフローチャート、
【図17】第2実施形態の色域拡大補正部の写像動作を説明する模式図、
【図18】第2実施形態の色拡大補正部のアルゴリズムが用いる入出力関数f(・)の一例を示す図である。

Claims (5)

  1. 第一の色再現域の色信号を第二の色再現域の色信号へ変換する処理装置であって、
    前記第一の色再現域を拡大した領域と、前記第二の色再現域とが交差する色座標から上限色域を算出する算出手段と、
    前記第の色再現域の色信号を、前記上限色域の色信号に変換する変換手段とを有することを特徴とする処理装置。
  2. 前記変換手段は、前記第一の色再現域の色信号を前記第二の色再現域の中間色域にガマットマッピングするマッピング手段、および、前記中間色域を前記上限色域へ拡大する色域拡大補正手段とを有することを特徴とする請求項1に記載された処理装置。
  3. 前記色域補正手段はスプライン関数を用いることを特徴とする請求項2に記載された処理装置。
  4. 第一の色再現域の色信号を第二の色再現域の色信号へ変換する処理方法であって、
    前記第一の色再現域を拡大した領域と、前記第二の色再現域とが交差する色座標から上限色域を算出し、
    前記第の色再現域の色信号を、前記上限色域の色信号に変換することを特徴とする処理方法。
  5. 請求項 1 から請求項 3 の何れか一項に記載された色像処理装置をコンピュータを用いて実現するコンピュータプログラムが記録されたことを特徴とするコンピュータが読み取り可能な媒体。
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