JP4109672B2 - 光導波路デバイスおよび光導波路デバイスの製造方法 - Google Patents

光導波路デバイスおよび光導波路デバイスの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、光導波路デバイスおよびその製造方法に関し、特に平面光導波路(Planner Lightwave Circuit)としての光導波路デバイスおよびその製造方法に関する。
近年、通信容量が爆発的に増大しているが、これに応えるため、波長多重(Wavelength Division Multiplexing:WDM)を用いた大容量のフォトニックネットワークの構築が進められている。このWDM伝送システムの小型低コスト化には、光導波路デバイスとして、一括プロセスを用い大量生産が可能な平面光導波路(Planner Lightwave Circuit:PLC)型機能集積素子の適用が有望視されている。
ここで、上述のごとき光導波路デバイスとしてのPLCデバイスの製造方法としては、アンダークラッド層、コア層を形成した後、コア層上にコアパターンを形成するためのエッチングマスクを形成し、次に反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)法等で方向性を持ったエッチングを行ない、エッチングマスクをなすパターン部分以外のコア層を除去して導波路コアを製作する。その後、オーバークラッドを成膜することによってコアを埋め込むことが行なわれる。
なお、上述のエッチングマスクとしては、2層マスクと単層マスクなどがある。この2層マスクとしては、コア層上にメタルやポリイミドなどを成膜して、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地のメタルやポリイミド等をエッチングすることにより形成する。又、単層マスクとしては、コア層上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングしたものをエッチングマスクとする。
ところで、このようなPLC型の光導波路デバイスにあっては、光導波路デバイスとしての高機能化、具体的には平面光導波路デバイスとしての低損失化や分散をコントロールできるようにするための技術が要求されている。
まず、図14に示すように、PLCデバイスにおいて、例えばY分岐回路、AWG(Arrayed Waveguide Grating)のスラブ導波路からチャネル導波路への分岐部等の、1つの導波路901が2つ以上の導波路(例えば2本の導波路902,903)に分岐して光を分岐させるタイプの分岐回路900では、一般的に分岐部分の導波路間ギャップdの幅が小さいほど分岐部分の光損失を小さくすることが出来る。そのため、低損失な分岐回路を製作するために、分岐部分の導波路間ギャップdをなるべく小さくする必要がある。
上述の2層マスクを用いてエッチングすることにより分岐回路を製作する場合においては、製作できる最小の導波路間ギャップは、最終的にマスク材となる層(メタルやポリイミド)をエッチングするためのフォトレジストのフォトリソグラフィー解像度で制限される。又、単層マスクを用いてエッチングすることにより分岐回路を製作する場合においても、直接マスク材となるフォトレジストのフォトリソグラフィー解像度で制限される。
たとえば、クラッドとコアの比屈折率差が0.48%程度の石英系のPLCデバイスでは、コア層を7μm程度エッチングする必要があるため、マスク材としてとして必要なフォトレジストの厚さは2μm以上となり、安定なフォトリソグラフィーの特性が得られる解像度は、膜厚と同等の2μm程度となる。従って、上述の手法においては、PLCデバイスの低損失化のために2μmよりも小さい導波路間ギャップの分岐回路を製造しようとしても、このような2μmよりも小さい導波路間ギャップを有する分岐回路を光導波路デバイスとして製作するのは困難であるという課題がある。
なお、上述のごとき課題に関連する公知技術としては、特開2001−74959号公報または特開平7−191224号公報にて開示された技術がある。
また、光ファイバにおいては、コアの芯部から外周部にかけて屈折率分布を持たせることにより、導波光の分散をコントロールする構造を有するものがあるが、光導波路デバイスにおいては、上述の光ファイバのごとき導波光の分散をコントロールする構造を有するコアを持つものはないため、このような分散をコントロールできるようなコアを有する光導波路デバイスの開発が望まれている。
さらに、光導波路デバイスの高機能化に伴って高集積化が進んでいるが、この高集積化のために光導波路のコアサイズはより細くなってきており、伝送路としての光ファイバとの結合部分におけるスポットサイズの差を解消させる必要性が大きくなってきている。
このスポットサイズ差を解消させるためには、光ファイバとの接続部分における光導波路のコア径を徐々に広げる構造が必要となるが、単に基板面に対して水平な方向の導波路コア幅を広げるのみならず、簡素な工程により、基板面に対して垂直な方向の導波路高さについても徐々に高くできるようにした光導波路デバイスの開発が望まれる。
本発明は、このような課題に鑑み創案されたもので、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図ることができるようにした、光導波路デバイスおよび光導波路デバイスの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明の光導波路デバイスは、第1クラッド層、第1クラッド層上に形成され光を導波させるためのコアと、コアを包囲するように上記の第1クラッド層上に形成された第2クラッドとを備えた光導波路デバイスであって、コアが、当該コアの幹をなす幹部分と、幹部分における長手方向についての両側面上に形成され、第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部と、備え、前記幹部分が、前記幹部分の上部又は下部に前記第1クラッド層をなす面に対してほぼ水平に形成された複数の層を有する、又は、前記第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分が、前記第1クラッド層をなす面に対してほぼ垂直な複数の層を有する、ことを特徴としている
の場合においては、上記の幹部分または第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層のうちで、隣り合う層の屈折率を異なるように構成することとしてもよい。
さらには、上記の幹部分または第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層において、隣り合う層の屈折率が段階的に変化するように構成することができ、この場合においては、好ましくは、上記の幹部分または第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層について、コアの芯部における層の屈折率を比較的高くするとともに、コアの芯部から外側の層に向けて、屈折率を段階的に低くしてから再度高くするように構成する。
また、上記の幹部分または第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分の屈折率を、コアの芯部から外側に向けて、連続的に変化するように構成することができ、この場合においては、このましくは、上記の幹部分または第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分における屈折率の分布を、二乗分布とする。
さらに、コアにおける光伝搬方向に垂直な断面についての屈折率分布に関し、第1クラッド層の面位に対する水平方向および垂直方向の屈折率の変化を、上記断面における中心点についてほぼ対称な分布を有するように構成することとしてもよい。
また、上述の光導波路デバイスにおいては、上述のコアを複数本近接して形成することとしてもよい。
さらに、コアの一端部において、上記の幹部分または第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層におけるコアの外周をなす層がエッチングにより取り除かれ、且つ、上記エッチングによりコアの外周が取り除かれて露となった層の屈折率を、上記第1クラッドおよび第2クラッドとほぼ等くして構成することもでき、この場合においては、コアの一端部に結合する部分近傍のコア径を、上記光伝搬方向にわたって変化するように構成してもよい。
また、上述の光導波路デバイスにおいて、第1クラッド層が、第2クラッド層と等価な材質からなる基板により構成することとしてもよい。
さらに、本発明の光導波路デバイスの製造方法は、基板上に形成されたアンダークラッド層上または、アンダークラッド層としての基板上に、光を導波させるためのコアの幹をなす幹部分をリッジ形状で形成する幹部分形成ステップと、上記の幹部分形成ステップにおいて幹部分を形成した後に、アンダークラッド層上において、リッジ形状をなす幹部分を覆うように均一な薄膜層を成膜するとともに、上記のアンダークラッド層をなす面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、幹部分における長手方向についての両側面上に、アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層構造の部分を形成する薄膜層成膜・エッチングステップと、上記の薄膜層成膜・エッチングステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層を形成して、コアを埋め込むオーバークラッド層形成ステップと、をそなえて構成されたことを特徴としている。
この場合においては、薄膜層成膜・エッチングステップが、薄膜層を成膜する薄膜層成膜ステップと、上記のアンダークラッド層をなす面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なうエッチングステップとを、アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層の積層数に応じて繰り返すように構成することとしてもよい。
また、薄膜層成膜・エッチングステップが、薄膜層を、アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層の積層数に応じて繰り返して成膜する薄膜層積層ステップと、上記のアンダークラッド層面または基板面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なうエッチングステップと、をそなえるように構成してもよい。
さらに、上述の光導波路デバイスの製造方法においては、薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、アンダークラッド層上に形成された薄膜層を完全に削らないようにすることとしてもよい。
また、薄膜層成膜・エッチングステップにおいては、好ましくは、化学気相堆積(Chemical Vapor Deposition:CVD)法を用いることにより、薄膜層を成膜することができる。この場合においては、薄膜層を成膜する際に、所定のドーピング材を、ドーピング量を時間的に変化させながら添加することもできる。
この場合において、石英系の光導波路デバイスとして構成すべく、ドーピング材として、ゲルマニウム(Ge),リン(P),ホウ素(B)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種類以上を用いることとしてもよい。
さらに、上述の光導波路デバイスの製造方法においては、好ましくは、薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、アンダークラッド層をなす面に垂直な方向に選択性を持ったエッチングとして、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いることができる。
また、上記の薄膜層成膜・エッチングステップに続くオーバークラッド層形成ステップの前段のステップとして、コアの一端部において、上記の幹部分または層構造部分をなす複数層におけるコアの外周をなす層をエッチングにより取り除く外周層除去ステップをそなえることとしてもよい。
さらに、本発明の光導波路デバイスは、第1クラッド層と、第1クラッド層上に形成され光を導波するコアと、コアを覆うように前記第1クラッド層上に形成された第2クラッドと、を備えた光導波路デバイスにおいて、前記コアは、第1コアと、前記第1コアにおける長手方向についての側面に複数層状に形成される第2コアと、を備える。
ここで、前記第1コアは、前記第1クラッド層に対して上下側面及び左右側面を有するとともに、前記第2コアは、上側面、下側面、左側面、右側面のいずれかに形成された複数層状のコアであるようにしてもよい。
このように、本発明の光導波路デバイスおよび光導波路デバイスの製造方法によれば、以下の効果ないし利点がある。
(1)薄膜層形成・エッチングステップにより、幹部分と層構造部分とからなる複数のコアを、分岐導波路をなす複数のコアとして構成することができるので、隣接する複数のコア間のギャップを大幅に小さくさせることができる光導波路デバイスを製造することができ、このように製造された光導波路デバイスにより、コア間のギャップによる光損失を大幅に小さくすることができ、ひいては、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図ることができる利点がある。
(2)幹部分形成ステップ,薄膜層成膜・エッチングステップおよびオーバークラッド層形成ステップにより、複数層を有して構成された幹部分と、複数層を有して構成された層構造部分とからなるコアを有する光導波路デバイスを製造することができるので、この光導波路デバイスによって、コアの芯部から外周部にかけて屈折率分布を持たせ、光ファイバで実現されているような導波光の分散をコントロールする構造を有することができ、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図ることができる。ひいては、この光導波路デバイスの構成により、PLCの高集積化に伴って導波路内において生ずるであろう分散などに対しても、光導波路デバイス内においてコントロールできるようになることも期待できる。
また、薄膜層成膜・エッチングステップの薄膜層積層ステップとエッチングステップとにより、RIEの工程を一つ減らし、より簡略化された工程で上述の場合とほぼ同様の機能を持つ光導波路デバイスを製造することができ、光導波路デバイスとしての性能を保持しつつ製造コストを低減させることができる利点がある。
(3)幹部分形成ステップ,薄膜層成膜・エッチングステップ,外周層除去ステップおよびオーバークラッド層形成ステップという簡素な工程により、コアサイズについて導波路幅のみならず導波路高さについてまでも導波路の途中で変えることのできる光導波路デバイスを製造することができ、このように製造された光導波路デバイスにより、光導波路を伝搬する光のスポットサイズを容易に変換することができようにして、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図ることができる利点がある。特に、このようなスポットサイズ変換機能を、高Δの(コア層とクラッド層との屈折率差の大きい)平面光導波路デバイスと光ファイバの接続部分に用いると、光ファイバの接続損失を大幅に低減させることができる利点もある
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を説明する。
(A)本発明の第1実施形態の説明
図1(a)〜図1(c),図2(a)〜図2(c)はそれぞれ、本発明の第1実施形態にかかる光導波路デバイス100の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。また、図2(c)は特に本発明の製造方法で製造された光導波路デバイス100を示すものである。
第1実施形態にかかる光導波路デバイス100は、前述の図14に示すものと同様に、Y分岐回路として機能するものであるが、上述の図1(a)〜図1(c),図2(a)〜図2(c)はいずれも、Y分岐回路をなす光導波路がY分岐する個所に相当する位置の断面図を示している(図14に示すAA′断面線参照)。
ここで、この図2(c)に示す光導波路デバイス100は、シリコン基板(以下、単に基板という)103上に第1クラッド層としての石英系層としてのアンダークラッド層101をそなえるとともに、アンダークラッド層101上に形成され光を導波させるための2条のコア111,112と、コア111,112を包囲するようにアンダークラッド層101およびコア111,112上に形成された第2クラッドとしての石英系層のオーバークラッド層102とをそなえて構成されている。尚、図1(a)〜図1(c),図2(a),図2(b)においては、基板103についての図示を省略している。
さらに、コア111は幹部分111−1と層構造部分111−2,111−3をそなえて構成され、コア112についても、幹部分112−1と層構造部分112−2,112−3をそなえて構成されている。ここで、幹部分111−1,112−1は、それぞれのコア111,112の幹をなすものである。
また、層構造部分111−2,111−3はそれぞれ、幹部分111−1における長手方向についての両側面111a,111b上に形成され、アンダークラッド層101をなす面Uにほぼ垂直な層構造をそなえている。同様に、層構造部分112−2,112−3についても、それぞれ、幹部分112−1における長手方向についての両側面112a,112b上に形成され、アンダークラッド層101をなす面Uにほぼ垂直な層構造をそなえて構成されている。
また、上述のコア111をなす幹部分111−1および層構造部分111−2,111−3は、後述するように異なる工程段階で形成されるようになっているが、ともに同一の屈折率分布を有するように構成されている。同様に、コア112をなす幹部分112−1および層構造部分112−2,112−3についても、異なる工程段階で形成されるが、ともに同一の屈折率分布を有するように構成されている。
また、この図2(c)に示す光導波路デバイス100は、以下に示すような方法で製造されているので、後述する一般的な製造方法で製造されたものに比して、コア間のギャップd1を大幅に小さくさせることができるようになっている。
まず、幹部分形成ステップとして、基板103〔図2(c)参照〕上に形成されたアンダークラッド層101上に、光を導波させるためのコア111,112の幹をなす幹部分111−1,112−1をリッジ形状で形成する〔図1(a)〜図1(c)参照〕。
具体的には、化学気相堆積(Chemical Vapor Deposition:CVD)法、火炎堆積(Flame Hydrolysis Deposition:FHD)法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、上述の基板上103に、アンダークラッド層101を形成してから、コア111,112の原型となるコア層110を成膜する〔図1(a)参照〕。
ついで、コア層110からコア111,112をなす幹部分111−1,112−1を形成するためのマスクパターンを有するエッチングマスク121,122を形成する。このエッチングマスク121,122は、2層マスクや単層マスクにより構成する。
すなわち、エッチングマスク121,122として2層マスクを構成する場合においては、コア層110上に下地としてのメタルやポリイミド等を成膜してから、その上にフォトレジストを塗布してパターニングを行ない、その後、このフォトレジストをエッチングマスクとして下地のメタルやポリイミド等をエッチングして形成する。又、単層マスクを構成する場合には、コア層110上に耐熱性の高いフォトレジストを塗布・パターニングすることにより、このフォトレジストを単層マスクとしてのエッチングマスク121,122とする。
次に、このエッチングマスク121,122をマスクとし、エッチングガスにフッ素系のガス(例えば、CF4やC38やC48等)を用い、RIE法でコア層110をエッチングすることにより、幹部分111−1,112−1を形成する〔図1(b)参照〕。
この際、好ましくは、マスクされていないコア層110部分を完全に削らないようにし、一部分(例えば0.数μm程度の厚さ分)残してエッチングを行なう。これにより、後段の工程における層構造部分111−2,111−3,112−2,112−3が形成された後のRIEにより、最終的なコア111,112の形状を完全な矩形にすることができる。
なお、上述のエッチングガスとしては、好ましくはフッ素に比して炭素の割合が比較的高いもの(例えばC38やC48等)を用いることにより、エッチングマスク121,122が削られる度合いを少なくしてSiO2からなるコア層110の不要部分を効率的に削ることができる。
さらに、上述のRIE法によるエッチングに続いて、幹部分111−1,112−1の上に残ったエッチングマスク121,122を除去する〔図1(c)参照〕。
ついで、幹部分形成ステップにおいて幹部分111−1,112−1を形成した後に、薄膜層成膜・エッチングステップとして、アンダークラッド層101上において、リッジ形状をなす幹部分111−1,112−1を覆うように均一な薄膜層110Aを成膜する〔図2(a)参照〕。
ここで、上述の薄膜層110Aについては、アンダークラッド層101上において、コア層110とほぼ同じ屈折率を持ち、且つコア側面、即ち幹部分111−1,の両側面111a,111bおよび幹部分112−1の両側面112a,112b上にも厚さが均等となるように成膜する。即ち、薄膜層110Aは、幹部分111−1,112−1とほぼ同じ屈折率を有している。
続いて、アンダークラッド層101をなす面Uに対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、幹部分111−1,112−1における長手方向についての両側面111a,111b,112a,112b上に、アンダークラッド層101をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分111−2,111−3,112−2,112−3を形成する〔図2(b)参照〕。
具体的には、基板に垂直な方向(即ちアンダークラッド層101のなす面Uに垂直な方向)にのみ選択的にエッチングが進むエッチング方法を用いて、薄膜層110Aのうちで、幹部分111−1,112−1上部とアンダークラッド層101上に成膜された部分をエッチングする。
これにより、上述の幹部分形成ステップにおいて形成された幹部分111−1,112−1におけるそれぞれの側壁111a,111b,112a,112bだけに、後から成膜したコア層とほぼ同じ屈折率を持つ層構造部分111−2,111−3,112−2,112−3を残すことができる。即ち、このように構成された幹部分111−1および層構造部分111−2,111−3により、コア111を構成し、幹部分112−1および層構造部分112−2,112−3により、コア112を構成する。
なお、上述のエッチングとしては、好ましくはフッ素に比して炭素の割合が比較的低いもの(例えばCF4等)をエッチングガスとしたRIEを用いることによりエッチングを行なう。これにより、マイクロローディング効果の小さいエッチングが可能となり、コア111とコア112との間の狭いギャップの底面のアンダークラッド層101上に成膜された部分を、コア111,112外側の開口部の広い部分に近いエッチングレートで削ることができる。
続いて、上述の薄膜層成膜・エッチングステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層形成ステップとして、前述のコア層110と同様、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、オーバークラッド層102を形成し、コア111,112を埋め込む。これにより、図2(c)に示す光導波路デバイス100とすることができる。
ところで、図1(a)〜図1(c)に示す工程において製造された幹部分111−1,112−1をコアとする製造方法においては、続く工程においてオーバークラッド層を積層していたが、このような製造方法に比して、第1実施形態にかかる製造方法で製造された光導波路デバイス100のコア間のギャップd1を層構造部分111−3,112−2の厚さに相当する分だけ小さくすることができる。
たとえば、クラッド層とコア層の屈折率差Δが0.48%程度の石英系PLCにおいて、上述の図1(a)〜図1(c)の工程で製造されたものをコアとする製造方法の場合には、2μmのコア間ギャップのコアを形成しているところ、その後厚さ0.5μmの層を成膜して、基板に垂直方向だけに0.5μmエッチングを行なえば、コア間ギャップを1μm減少させて、従来よりの製造方法では製造することが困難であった1μm幅のコア間ギャップの光導波路デバイスを容易に実現することができる。
このように、本発明の第1実施形態によれば、薄膜層形成・エッチングステップにより、幹部分111−1と層構造部分111−2,111−3とからなるコア111とともに、幹部分112−1と層構造部分112−2,112−3とからなるコア112を、Y分岐回路を構成する分岐導波路をなす2つのコア111,112として構成することができるので、隣接するコア111,112間のギャップを大幅に小さくできる光導波路デバイス100を製造することができ、このように製造された光導波路デバイス100により、コア111,112間のギャップによる光損失を大幅に小さくすることができ、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図ることができる利点がある。
なお、上述の第1実施形態においては、図14に示すものに相当するY分岐回路として光導波路デバイスを構成した場合について詳述したが、本発明によればこれに限定されず、AWGのスラブ導波路からチャネル導波路への分岐部等の分岐回路や、例えば方向性結合器等において、複数の導波路が近接する個所のために本発明の構成ないし製造方法を適用することとしてもよい。
(B1)第2実施形態の説明
図3(a)〜図3(d),図4(a)〜図4(d)はそれぞれ、本発明の第2実施形態にかかる光導波路デバイス200の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。また、図4(d)は特に本発明の製造方法で製造された光導波路デバイス200のデバイス断面図を示すものである。
ここで、この図4(d)に示す光導波路デバイス200は、シリコン基板(以下、単に基板という)250上に第1クラッド層としての石英系層のアンダークラッド層201をそなえるとともに、アンダークラッド層201上に形成され光を導波させるための1条のコア220と、コア220を包囲するようにアンダークラッド層201およびコア220上に形成された第2クラッドとしての石英系層のオーバークラッド層211とをそなえて構成されている。尚、図3(a)〜図3(d),図4(a)〜図4(c)においては、基板250についての図示を省略している。
さらに、コア220は、幹部分208〔図3(c)参照〕と層構造部分221,222とをそなえて構成されているが、幹部分208はアンダークラッド層201をなす面Uにほぼ水平な複数の層(この場合においては5つの層231〜235)を有して構成されている。
また、層構造部分221は、幹部分208における長手方向についての側面208a〔図3(c)参照〕上に形成され、アンダークラッド層201をなす面Uにほぼ垂直な複数の層〔この場合においては2つの層241,242、図4(c)参照〕を有して構成されている。
同様に、層構造部分222は、幹部分208における長手方向についての側面208b〔図3(c)参照〕上に形成され、アンダークラッド層201をなす面Uにほぼ垂直な複数の層〔この場合においては2つの層243,244、図4(c)参照〕を有して構成されている。
また、上述の幹部分208をなす層231〜235,層構造部分221をなす層241,242および層構造部分222をなす層243,244は、隣り合う層の屈折率が異なるように、具体的には、隣り合う層の屈折率が段階的に変化するように構成されている。
すなわち、図4(d)に示すように、幹部分208の層233は、コア220の芯部をなしているが、この層233の屈折率n1を、コア220をなす他の層231,232,234,235,241〜244よりも比較的高くしている。又、層232,234,242,243は、層233の外周側に隣接したものであるが、これらの層232,234,242,243の屈折率n2については、ほぼ等しい値としつつ層233よりも比較的低くしている。
さらには、層231,235,241,244はそれぞれ、層232,234,242,243の外周側に隣接しているものであるが、これらの層231,235,241,244の屈折率n3についてもほぼ等しい値としつつ、層232,234,242,243の屈折率n2よりも比較的高くし、且つ層233の屈折率n1よりも低い値となるようにしている。
これにより、上述の幹部分208をなす層231〜235または層構造部分221,222をなす層241〜244について、コア220の芯部にあたる層233の屈折率n1を比較的高くするとともに、コア220の芯部から外側の層に向けて、屈折率を段階的に低くしてから再度高くしている(n1→n2→n3)。
換言すれば、コア220における光伝搬方向に垂直な断面についての屈折率分布に関し、アンダークラッド層201の面位に対する水平方向および垂直方向の屈折率の変化が、この断面における中心点についてほぼ対称な分布を有するように構成されているのである。即ち、このようにコア220の屈折率分布を調整することにより、光ファイバで実現されているような、導波光の分散をコントロールする構造とすることができる。
なお、各層231〜235,241〜244においては、それぞれの層231〜235,241〜244の成膜過程において添加されるドーピング材のドーピング量を可変することにより、上述のごとき段階的な屈折率の変化を持たせることができる。又、このドーピング材としては、例えばゲルマニウム(Ge),リン(P),ホウ素(B)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種類以上を用いる。
また、この図4(d)に示す光導波路デバイス200は、例えば以下に示すような方法で製造することができる。
まず、幹部分形成ステップとして、基板250上に形成されたアンダークラッド層201上に、光を導波させるためのコア220の幹をなす幹部分208をリッジ形状で形成する〔図3(a)〜図3(c)参照〕。
具体的には、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、上述の基板250上に、アンダークラッド層201を形成してから、幹部分208の原型となるコア層202〜206を順番に成膜する。
ここで、コア層204は、幹部分208をなす層233の原型となるものであって、他のコア層202,203,205,206に比して最も高い屈折率n1を有している。又、コア層204に隣接するコア層203,205はそれぞれ幹部分208をなす層232,234の原型となるもので、これらコア層203,205の屈折率n2は、ほぼ同一の屈折率で他のコア層202,204,206に比して低くなっている。更には、コア層202,206はそれぞれ幹部分208をなす層231,235の原型となるもので、これらコア層202,206の屈折率n3は、コア層203,205の屈折率n2よりも高くコア層204の屈折率n1よりも低くなるように形成されている。
上述のごとくコア層202〜206を成膜すると、次いで、コア層202〜206からコア220をなす幹部分208を形成するためのマスクパターンを有するエッチングマスク207を形成する。このエッチングマスク207は、例えば第1実施形態の場合と同様の2層マスクや単層マスクにより構成する〔図3(a)参照〕。
次に、このエッチングマスク207をマスクとし、エッチングガスにフッ素系のガス(例えば、CF4やC38やC48等)を用い、RIE法でコア層202〜206をエッチングすることにより、幹部分208を形成する〔図3(b)参照〕。更に、上述のRIE法によるエッチングに続いて、幹部分208の上に残ったエッチングマスク207を除去する〔図3(c)参照〕。
なお、上述のRIE法におけるエッチングガスとしては、好ましくはフッ素に比して炭素の割合が比較的高いもの(例えばC38やC48等)を用いることにより、エッチングマスク207が削られる度合いを少なくしてSiO2からなるコア層202〜206の不要部分を効率的に削ることができる。
ついで、幹部分形成ステップにおいて幹部分208を形成した後に、薄膜層成膜・エッチングステップにおける薄膜層成膜ステップとして、アンダークラッド層201上において、リッジ形状をなす幹部分208を覆うように均一な薄膜層209を成膜する〔図3(d)参照〕。この薄膜層209については、幹部分208をなす層232,234とほぼ同じ屈折率n2を持ち、且つコア側面、即ち幹部分208の両側面208a,208b上にも厚さが均等となるように成膜する。
続いて、エッチングステップとして、アンダークラッド層201をなす面Uに対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、幹部分208における長手方向についての両側面208a,208b〔図3(c)参照〕上に、アンダークラッド層201をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分となる層242,243を形成する〔図4(a)参照〕。
具体的には、基板に垂直な方向(即ちアンダークラッド層201のなす面Uに垂直な方向)にのみ選択的にエッチングが進むエッチング方法を用いて、薄膜層209のうちで、幹部分208上部とアンダークラッド層201上に成膜された部分をエッチングする。
これにより、上述の幹部分形成ステップにおいて形成された幹部分208におけるそれぞれの側壁208a,208b上だけに、層構造部分としての層242,243を残すことができる。即ち、層233に隣接する外周層としての層232,234,242,243を、層233の屈折率n1よりも小さい屈折率n2で形成することができるのである。
このように層構造部分としての層242,243が形成されると、更に上述の層242,243を形成するための工程と同様の工程を繰り返すことにより、層構造部分としての層241,244を形成する。換言すれば、薄膜層成膜・エッチングステップとしては、上述の薄膜層成膜ステップとエッチングステップとを、アンダークラッド層201をなす面にほぼ垂直な層の積層数に応じて繰り返す。
すなわち、薄膜層成膜ステップとして、アンダークラッド層201上において、幹部分208および層242,243を覆うように均一な薄膜層210(屈折率n3)を成膜する〔図4(b)参照〕。更に、エッチングステップとして、アンダークラッド層201をなす面Uに対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、層242,243上に、アンダークラッド層201をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分となる層241,244を形成する〔図4(c)参照〕。
これにより、層232,234,242,243に隣接する外周層としての層231,235,241,244を、屈折率n3(n2<n3<n1)で形成することができるのである。
したがって、上述の層241,242により幹部分208の側壁208a上に形成された層構造部分221を構成し、層243,244により幹部分208の側壁208b上に形成された層構造部分222を構成する。又、このように構成された幹部分208および層構造部分221,222により、コア220を構成する。
続いて、上述の薄膜層成膜・エッチングステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層形成ステップとして、前述のコア層202〜206と同様、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、オーバークラッド層202を形成し、コア220を埋め込む。これにより、図4(d)に示す光導波路デバイス200とすることができる。
このように、本発明の第2実施形態によれば、幹部分形成ステップ,薄膜層成膜・エッチングステップおよびオーバークラッド層形成ステップにより、複数層231〜235を有して構成された幹部分208と、複数層241〜244を有して構成された層構造部分221,222とからなるコア220を有する光導波路デバイス200を製造することができるので、この光導波路デバイス200によって、コアの芯部から外周部にかけて屈折率分布を持たせ、光ファイバで実現されているような導波光の分散をコントロールする構造を有することができ、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図ることができる。ひいては、第2実施形態にかかるコア220の構成により、PLCの高集積化に伴って導波路内において生ずるであろう分散などに対しても、光導波路デバイス内においてコントロールできるようになることも期待できる。
なお、上述の第2実施形態にかかる光導波路デバイス200においては、3種類の屈折率分布を持つ層により、コア220の芯部の屈折率をn1とし、芯部から外側の層に向けてn2,n3の屈折率(n2<n3<n1)となるように分布させているが、本発明によればこれに限定されず、幹部分208および層構造部分221,222を構成する層の数を更に増やすことにより、更に精度高く分散をコントロールできるようなきめ細かい屈折率分布を設けることも可能である。
(B2)第2実施形態の第1変形例の説明
図5(a)〜図5(c),図6(a)〜図6(c)はそれぞれ、本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる光導波路デバイス300の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。また、図6(c)は特に本発明の製造方法で製造された光導波路デバイス300のデバイス断面図を示すものである。
ここで、この図6(c)に示す光導波路デバイス300は、前述の光導波路デバイス200と同様に、基板350上に第1クラッド層としてのアンダークラッド層301をそなえるとともに、アンダークラッド層301上に形成され光を導波させるための1条のコア320と、コア320を包囲するようにアンダークラッド層301およびコア320上に形成された第2クラッドとしてのオーバークラッド層311と、をそなえて構成されている。尚、図5(a)〜図5(c),図6(a),図6(b)においては、基板350についての図示を省略している。
また、アンダークラッド層301およびオーバークラッド層311については、第2実施形態における光導波路デバイス200におけるもの(符号201,211参照)と基本的に同様の構成を有し、コア320は、上述の光導波路デバイス200におけるもの(符号208参照)と同様の幹部分308をそなえるとともに、層構造部分321,322をそなえて構成されている。
すなわち、第2実施形態の第1変形例にかかる光導波路デバイス300は、前述の第2実施形態における光導波路デバイス200〔図4(d)参照〕に比して、コア320を構成する層構造部分321,322の構造およびその製造方法が異なるもので、この層構造部分321,322以外の構造およびその製造方法については、基本的に光導波路デバイス200と同様である。
すなわち、幹部分308は、前述の図4(d)における光導波路デバイス200における幹部分208と同様に、アンダークラッド層301をなす面Uにほぼ水平な複数の層(この場合においては5つの層331〜335)を有して構成されている。
また、層構造部分321は、幹部分308における長手方向についての側面308a〔図5(c)参照〕上に形成され、アンダークラッド層301をなす面Uにほぼ垂直な複数の層〔この場合においては2つの層341,342、図4(c)参照〕を有して構成されている。尚、前述の図4(d)に示す層241,242と異なり、層342はアンダークラッド層301上に延在し、層341は層342上に形成されている。
同様に、層構造部分322は、幹部分308における長手方向についての側面308b〔図5(c)参照〕上に形成され、アンダークラッド層301をなす面Uにほぼ垂直な複数の層〔この場合においては2つの層343,344、図4(c)参照〕を有して構成されている。尚、前述の図4(d)に示す層343,344と異なり、層344はアンダークラッド層301上に延在し、層343は層344上に形成されている。
また、層341〜344の屈折率分布は、図4(d)に示す層241〜244の屈折率分布と同様である。これにより、幹部分308および層構造部分321,322をなす複数層331〜335,341〜344について、コア320の芯部(中心)における層333の屈折率を比較的高く(n1)するとともに、コア320の中心から外側の層に向けて屈折率を段階的に低くしてから再度高くするように(n1→n2→n3;n2<n3<n1)構成することができる。
また、この図6(c)に示す光導波路デバイス300は、例えば以下に示すような方法で製造することができる。
まず、幹部分形成ステップとして、基板350上に形成されたアンダークラッド層301上に、光を導波させるためのコア320の幹をなす幹部分308を、図4(d)に示す幹部分208と同様に、リッジ形状で形成する〔図5(a)〜図5(c)参照〕。
具体的には、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、上述の基板350上に、アンダークラッド層301を形成してから、幹部分308の原型となるコア層302〜306を順番に成膜する。尚、コア層302〜306の屈折率分布は、図4(d)に示すコア層202〜206の屈折率分布と同様である。
上述のごとくコア層302〜306を成膜すると、次いで、コア層302〜306からコア320をなす幹部分308を形成するためのマスクパターンを有するエッチングマスク307を形成し〔図5(a)参照〕、このエッチングマスク307をマスクとし、フッ素系のガス(好ましくは、C38やC48等の炭素の割合が比較的高いもの)を用いRIE法でエッチングすることにより、コア層302〜306をエッチングして幹部分308を形成する〔図5(b)参照〕。更に、上述のRIE法によるエッチングに続いて、幹部分208の上に残ったエッチングマスク307を除去する〔図5(c)参照〕。
ついで、幹部分形成ステップにおいて幹部分308を形成した後に、薄膜層成膜・エッチングステップの薄膜層積層ステップとして、アンダークラッド層301上において、リッジ形状をなす幹部分408を覆うように均一な薄膜層309,310を順次成膜する〔図6(a)参照〕。
なお、薄膜層309は図3(d)に示す薄膜層209と同様に屈折率n2を持ち、薄膜層310は図4(b)に示す薄膜層210と同様に屈折率n3を持ち、それぞれ、コア側面、即ち幹部分308の両側面308a,308b上にも厚さが均等となるように成膜する。
続いて、エッチングステップとして、アンダークラッド層301をなす面Uに対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、幹部分308における長手方向についての両側面308a,308b〔図3(c)参照〕上に、アンダークラッド層301をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分となる層構造部分321,322を形成する〔図6(b)参照〕。
すなわち、前述の第2実施形態においては、薄膜層209を形成した後に、幹部分208上部とアンダークラッド層201上に成膜された薄膜層209の部分を除去するためのエッチングを行なっているが、第2実施形態の第1変形例においては、薄膜層309を形成した後にエッチングは行なわずに、2層の薄膜層309,310を形成した後の1回のエッチング工程のみで、層構造部分321,322を形成しているのである。
換言すれば、薄膜層成膜・エッチングステップは、薄膜層309,310をアンダークラッド層301をなす面にほぼ垂直な層の積層数(本変形例の場合には2)に応じて繰り返して成膜する薄膜層積層ステップと、アンダークラッド層301面または基板350面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なうエッチングステップとにより構成する。
この場合においては、薄膜層309は上述のエッチングにより側壁308a,308b上にそれぞれ層342,343が残り、薄膜層310は上述のエッチングにより側壁308a,308b上にそれぞれ層341,344が残る。即ち、側壁308a上の層341,342により層構造部分321を構成し、側壁308b上の層343,344により層構造部分322を構成する。又、このように構成された幹部分308および層構造部分321,322により、コア320を構成する。
続いて、上述の薄膜層成膜・エッチングステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層形成ステップとして、前述のコア層302〜306と同様、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、オーバークラッド層311を形成し、コア320を埋め込む。これにより、図6(c)に示す光導波路デバイス300とすることができる。
このように、本発明の第2実施形態の第1変形例によれば、幹部分形成ステップ,薄膜層成膜・エッチングステップおよびオーバークラッド層形成ステップにより、複数層331〜335を有して構成された幹部分308と、複数層341〜344を有して構成された層構造部分321,322とからなるコア320を有する光導波路デバイス300を製造することができるので、前述の第2実施形態の場合と同様、この光導波路デバイス300によって、コアの芯部から外周部にかけて屈折率分布を持たせ、導波光の分散をコントロールする構造を有することができる。
また、薄膜層成膜・エッチングステップの薄膜層積層ステップとエッチングステップとにより、RIEの工程を一つ減らし、前述の第2実施形態の場合よりも簡略化された工程で光導波路デバイス300を製造することができ、光導波路デバイスとしての性能を保持しつつ製造コストを低減させることができる利点がある。
なお、上述の第2実施形態にかかる光導波路デバイス300においても、3種類の屈折率分布を持つ層により、コア320の芯部の屈折率をn1とし、芯部から外側の層に向けてn2,n3の屈折率(n2<n3<n1)となるように分布させているが、本発明によればこれに限定されず、幹部分308および層構造部分321,322を構成する層の数を更に増やすことにより、更に精度高く分散をコントロールできるようなきめ細かい屈折率分布を設けることも可能である。
(B3)第2実施形態の第2変形例の説明
図7(a)〜図7(c),図8(a)〜図8(c)はそれぞれ、本発明の第2実施形態の第2変形例にかかる光導波路デバイス400の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。また、図8(c)は特に本発明の製造方法で製造された光導波路デバイス400のデバイス断面図を示すものである。
ここで、この図8(c)に示す光導波路デバイス400は、前述の光導波路デバイス200,300〔図4(d)および図6(c)参照〕と同様に、基板450上に第1クラッド層としてのアンダークラッド層401をそなえるとともに、アンダークラッド層401上に形成され光を導波させるための1条のコア420と、コア420を包囲するようにアンダークラッド層401およびコア420上に形成された第2クラッドとしてのオーバークラッド層411と、をそなえて構成されている。尚、図7(a)〜図7(c),図8(a),図8(b)においては、基板450についての図示を省略している。
また、コア420は、前述の図4(d)または図6(c)に示す光導波路デバイス200,300におけるコア220,320と同様、幹部分408および層構造部分421,422をそなえて構成されている。
ここで、第2実施形態の第2変形例にかかる光導波路デバイス400は、図4(d)または図6(c)に示す光導波路デバイス200,300に比して、コア420を構成する幹部分408および層構造部分421,422の構造およびその製造方法が異なり、このコア420以外のアンダークラッド層401およびオーバークラッド層411の構造およびその製造方法については、基本的に光導波路デバイス200,300の場合と同様である。
すなわち、幹部分408は、前述の図4(d),図6(c)における光導波路デバイス200,300における幹部分208,308と異なり、例えば化学気相堆積法によって形成された単層からなるものであって、幹部分408の中心からアンダークラッド層401またはオーバークラッド層411に近づくに従って連続的に屈折率が変化するように構成されている。
また、層構造部分421は、アンダークラッド層401をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分として、幹部分408における長手方向についての側面408a〔図7(c)参照〕上に単層で形成されたものであって、前述の図4(d),図6(c)における層構造部分221,321と異なり、側面408aからコア420の側面に向けて、屈折率が連続的に変化するように構成されている。
同様に、層構造部分422は、アンダークラッド層401をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分として、幹部分408における長手方向についての側面408b〔図7(c)参照〕上に単層で形成されたものであって、前述の図4(d),図6(c)における層構造部分222,322と異なり、側面408bからコア420の側面に向けて、屈折率が連続的に変化するように構成されている。
これにより、幹部分408および層構造部分421,422については、コア420の中心(芯部)から外側に向けて、連続的に変化するようになっている。尚、好ましくは、幹部分408および層構造部分421,422の屈折率の分布を、二乗分布で連続的に変化させることができ、これにより、適切に伝搬する光の分散をコントロールすることができる。
また、この図8(c)に示す光導波路デバイス400は、例えば以下に示すような方法で製造することができる。
まず、幹部分形成ステップとして、基板450上に形成されたアンダークラッド層401上に、光を導波させるためのコア420の幹をなす幹部分408を、図4(d),図6(c)に示す幹部分208,308と同様に、リッジ形状で形成する〔図7(a)〜図7(c)参照〕。
具体的には、化学気相堆積法の手法を用いることにより、上述の基板450上に、アンダークラッド層301を形成してから、幹部分408の原型となるコア層402を成膜する。このコア層402としては、上述の化学気相堆積法のためのCVD装置を用いることにより、ドーピング材の濃度を成膜時間とともに変化させながら成膜するようになっている〔図7(a)参照〕。
換言すれば、薄膜層としてのコア層402を成膜する際に、コア底部から屈折率分布が二乗分布となるように、ドーピング量を時間的に変化させながらドーピング材を添加するようになっている。このドーピング材としては、例えばゲルマニウム(Ge),リン(P),ホウ素(B)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種類以上を用いる。
これにより、コア層402としては、コア底部から屈折率分布が二乗分布となるように、屈折率がn2からn1まで連続的に変化させるように形成し、次いで厚さW1分が形成されていく間は屈折率をn1に保たれるように形成し、その後コア上部までの分布が二乗分布となるようにn1からn2に連続的に変化するよう形成する。
上述のごとくコア層402を成膜すると、次いで、コア層402からコア420をなす幹部分408を形成するためのマスクパターンを有するエッチングマスク407を形成し〔図7(a)参照〕、このエッチングマスク407をマスクとし、フッ素系のガス(好ましくは、C38やC48等の炭素の割合が比較的高いもの)を用いRIE法でエッチングすることにより、コア層402をエッチングして幹部分408を形成する〔図7(b)参照〕。更に、上述のRIE法によるエッチングに続いて、幹部分408の上に残ったエッチングマスク407を除去する〔図7(c)参照〕。
なお、上述のエッチングにより形成された幹部分408を上述のW1の値とほぼ等しくすることにより、コア420の芯部分となる比較的屈折率の高い(n1)部分の断面形状をほぼ正方形とし、コア420断面の芯点についての屈折率分布の点対称性を確保している。これにより、伝搬される光の分散のコントロール精度を高めている。
ついで、幹部分形成ステップにおいて幹部分408を形成した後に、薄膜層成膜・エッチングステップとして、アンダークラッド層401上において、リッジ形状をなす幹部分408を覆うように均一な厚さの薄膜層409を成膜する〔図8(a)参照〕。この薄膜層409としては、前述のCVD装置を用いることにより、屈折率分布をn1からn2に連続的に変化する二乗分布とするように形成する。
続いて、エッチングステップとして、アンダークラッド層401をなす面Uに対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、幹部分408における長手方向についての両側面408a,408b〔図7(c)参照〕上に、アンダークラッド層401をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分となる層構造部分421,422を形成する〔図8(b)参照〕。このように構成された幹部分408および層構造部分421,422により、コア420を構成する。
続いて、上述の薄膜層成膜・エッチングステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層形成ステップとして、前述のアンダークラッド層401と同様、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、オーバークラッド層411を形成し、コア420を埋め込む。これにより、図8(c)に示す光導波路デバイス400とすることができる。
このように、本発明の第2実施形態の第2変形例によれば、幹部分形成ステップ,薄膜層成膜・エッチングステップおよびオーバークラッド層形成ステップにより、幹部分408と、層構造部分421,422とからなるコア420を有する光導波路デバイス400を製造することができるので、前述の第2実施形態の場合と同様、この光導波路デバイス400によって、コアの芯部から外周部にかけて屈折率分布を持たせ、導波光の分散をコントロールする構造を有することができるほか、前述の第2実施形態および第2実施形態の第1変形例の場合よりも屈折率分布を有するコア層を形成させるための工程数を減らすことができるので、工程数を簡素化させて製造コストを低減させることができる利点もある。
なお、上述の第2実施形態の第2変形例においては、幹部分408および層構造部分421,422の屈折率分布を、2乗分布となるように形成しているが、本発明によればこれに限定されず、他の屈折率分布を付けることも可能なことはいうまでもない。
また、上述の第2実施形態および各変形例における光導波路デバイス200〜400においては、1条のコア220〜420が形成されたものについて詳述しているが、本発明によれば、前述の第1実施形態の場合と同様に、例えば方向性結合器やY分岐導波路のギャップ部分のように、複数本のコアが近接する部分において上述のコア220〜420の構造を採用することとしてもよい。
(C)第3実施形態の説明
図12(d)は本発明の第3実施形態にかかる光導波路デバイス500の特にコア520の形状に着目して示す模式図であり、図13(a)〜図13(c)はそれぞれ、光導波路デバイス500における図12(d)のPP′断面,QQ′断面およびRR′断面のコア520の形状について、クラッド層501,511および基板550とともに示す模式図である。
この図12(d),図13(a)〜図13(c)に示す光導波路デバイス500は、光ファイバとの結合部分近傍において、光導波路のコアサイズと光ファイバとの結合部分におけるスポットサイズの差を低減させるための構造を有するものである。即ち、簡素な工程により製造された光導波路デバイス500により、光導波路デバイスの高集積化のために細くなってきている光導波路のコアサイズを、伝送路としての光ファイバとの結合部分におけるスポットサイズの差を小さくさせることができるようになっている。
また、第5実施形態にかかる光導波路デバイス500は、図13(a)〜図13(c)に示すように、シリコン基板550上に形成された第1クラッド層としてのアンダークラッド層501をそなえるとともに、アンダークラッド層501上に形成され光を導波させるためのコア520と、コア520を包囲するようにアンダークラッド層501およびコア520上に形成された第2クラッド層としてのオーバークラッド層511と、をそなえて構成されている。
なお、上述のアンダークラッド層501およびオーバークラッド層511は、前述の各実施形態における光導波路デバイス100〜400におけるもの(例えば、光導波路デバイス200〔図4(d)参照〕における符号201,211参照)と同様に、石英系層により構成される。
ここで、光導波路デバイス500のコア520は、図12(d)に示すように、光ファイバとの接続部分に近い側から3つのコア部520−1〜520−3をそなえている。これらのコア部520−1〜520−3により、光導波路デバイス500と光ファイバとの接続部分における光導波路のコア径を徐々に広げることができるようになっており、これにより、上述のスポットサイズ差を解消させることができる。
すなわち、コア部520−1は、コア径を光ファイバのスポットサイズに合わせて最も大きい一定幅Waを有し、光ファイバとの接続部分から離れたコア部520−3のコア径を通常の光導波路としての一定幅のコア径Wcとするとともに、コア部520−1,520−3間のコア部520−2についてはテーパ構造を有し、コア径Wbが、コア部520−3側からコア部520−1に近づくに従ってコア部520−3のコア径からコア部520−1のコア径となるように徐々に大きくなるようなテーパ構造を有している。
換言すれば、コア520の一端部としてのコア部520−3に結合する部分近傍のコア部520−2のコア径が、光伝搬方向にわたって変化するように構成されているのである。
ここで、コア520の部分をなすコア部520−1,520−2はそれぞれ、図13(a)〜図13(c)に示すように、異なる形状の幹部分508−1,508−2および層構造部分521−1,521−2および層構造部分522−1,522−2をそなえて構成されている。
すなわち、図13(a)に示すコア部520−1の幹部分508−1は、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ水平な複数の層(この場合においては3つの層531−1〜533−1)を有して構成されている。又、コア部520−1の層構造部分521−1は、幹部分508−1における長手方向についての側面508a上に形成され、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ垂直な複数の層(この場合においては2つの層541−1,542−1)を有して構成されている。同様に、コア部520−1の層構造部分522−1は、幹部分508−1における長手方向についての側面508b上に形成され、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ垂直な2つの層543−1,544−1)を有して構成されている。
ここで、幹部分508−1における層531−1の屈折率はn1となるように形成されているが、層531−1上部の層532−1,層531−1に側壁508a側で隣接する層542−1および層531−1に側壁508b側で隣接する層543−1を、いずれも屈折率がn2となるように形成されている。又、各層532−1,542−1,543−1上の各層533−1,541−1,544−1の屈折率については層531−1とほぼ同様のn1とする。
また、図13(b)に示すコア部520−2の幹部分508−2は、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ水平な3つの層531−2〜533−2を有して構成されている。又、コア部520−2の層構造部分521−2は、幹部分508−2における長手方向についての側面508a〔後述の図9(c)参照〕上に形成され、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ垂直な2つの層541−2,542−2を有して構成されている。同様に、コア部520−2の層構造部分522−2は、幹部分508−2における長手方向についての側面508b〔図9(c)参照〕上に形成され、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ垂直な2つの層543−2,544−2)を有して構成されている。
ここで、幹部分508−2における層531−2の屈折率はn1となるように形成されているが、層531−2上部の層532−2,層531−2に側壁508a側で隣接する層542−2および層531−2に側壁508b側で隣接する層543−2を、いずれも屈折率がn2となるように形成されている。又、各層532−2,542−2,543−2上の各層533−2,541−2,544−2の屈折率については層531−2とほぼ同様のn1とする。
また、図13(c)に示すコア部520−3は、後述するように〔図9(a)〜図9(c)および図12(a)参照〕、コア部520−1,520−2の幹部分508−1,508−2を構成する層531−1,531−2と同質の層531−3により構成されるものであって、屈折率をn1とし、一定のコア幅Wcを有している。
なお、532−3は幹部分508−3を形成する際に層531−1上に積層された層であるが、この層532−3の屈折率はn2(<n1)であり、アンダークラッド層501およびオーバークラッド層511の屈折率にほぼ等しくなるように構成されている。換言すれば、層532−3は、オーバークラッド層511の一部として機能するようになっている。
さらに、542−3は、コア部520−1,520−2の各層構造部分521−1,521−2をなす層542−1,542−2と一体に形成されたものであるが、この層542−3の屈折率はn2(<n1)であり、アンダークラッド層501およびオーバークラッド層511の屈折率にほぼ等しくなるように構成されている。換言すれば、層542−3は、オーバークラッド層511の一部として機能する。
同様に、543−3は、コア部520−1,520−2の各層構造部分522−1,522−2をなす層543−1,543−2と一体に形成されたものであるが、この層543−3の屈折率はn2(<n1)であり、アンダークラッド層501およびオーバークラッド層511の屈折率にほぼ等しくなるように構成されている。
換言すれば、コア520の一端部としてのコア部520−3において、上記の幹部分508または層構造部分521,522をなす複数層531〜533,541〜544におけるコアの外周をなす層533,541,544がウェットエッチングにより取り除かれ、且つ、このウェットエッチングによりコア部520の外周が取り除かれて露となった層532−3,541−3,544−3の屈折率が、アンダークラッド501およびオーバークラッド511とほぼ等しい値n2となる。従って、層543−3についても、オーバークラッド層511の一部として機能する。
したがって、コア部520−3の高さHcとしては、コア部520−1,520−2の高さHa,Hbよりも低くすることができるようになっている。換言すれば、上述のコア部520a〜520cのコア径について、単に基板550面に対して水平な方向の導波路コア幅Wa〜Wcを、光ファイバの接続部分に近づくに従って広げるのみならず、後述するような簡素な製造工程により、基板550面に対して垂直な方向の導波路高さHa〜Hcについても、光ファイバの接続部分側を高くすることができる。
すなわち、この図12(d),図13(a)〜図13(c)に示す光導波路デバイス500は、例えば図9(a)〜図9(c),図10(a)〜図10(c)および図11(a)〜図11(c)に示すような方法で製造することができる。尚、上述の図9(a)〜図9(c),図10(a)〜図10(c)および図11(a)〜図11(c)中において、基板550については図示を省略している。
まず、幹部分形成ステップとして、基板550上に形成されたアンダークラッド層501上に、光を導波させるためのコア520の幹をなす幹部分508をリッジ形状、例えば図12(a)に示すような形状で形成する〔図9(a)〜図9(c)参照〕。
具体的には、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、上述の基板550上に、アンダークラッド層501を形成してから、幹部分508(508−1,508−2)の原型となるコア層502〜504を順番に成膜する。
ここで、コア層502は、幹部分508−1,508−2およびコア520−3をなす層531−1〜531−3の原型となるもので、屈折率n1を有している。又、コア層503は、幹部分508−1,508−2をなす層532−1,532−2の原型となるもので、例えばBPSG膜により構成されて、屈折率n2(<n1)を有するように形成されている。更に、コア層504は、幹部分508−1,508−2をなす層533−1,533−2の原型となるもので、例えばGPSG膜により構成されて、屈折率n1を有するように形成されている。
上述のごとくコア層502〜504を成膜すると、次いで、コア520をなす幹部分508を形成するためのマスクパターンを有するエッチングマスク507を形成する〔図9(a)参照〕。具体的には、後段のRIE法によるエッチング処理によって、コア層502〜504について図12(a)に示すような幹部分508以外の部分が除去されるようなパターンで、エッチングマスク507を形成する。
ついで、このエッチングマスク507をマスクとし、フッ素系のガス(例えば、CF4やC38やC48等)を用いRIE法でエッチングすることにより、コア層502〜504をエッチングして幹部分508を形成する〔図9(b)参照〕。更に、上述のRIE法によるエッチングに続いて、幹部分508の上に残ったエッチングマスク507を除去する〔図9(c)参照〕。
これにより、基板550に対して平行な3つの層531(531−1〜531−3),532(532−1〜532−3),533(533−1〜533−3)からなる幹部分508を構成することができる。
なお、上述のエッチングにより形成された幹部分508の幅については、幹部分508−1においては一定の比較的幅広に形成し、幹部分508−2においては、コア部520−2とコア部520−3との境界とする場所において最も幅を狭くし、コア部520−1とコア部520−2との境界とする場所において、幹部分508−1の幅となるように、幅を連続的かつテーパ状に広くする。
なお、上述のRIE法におけるエッチングガスとしては、好ましくはフッ素に比して炭素の割合が比較的高いもの(例えばC38やC48等)を用いることにより、エッチングマスク507が削られる度合いを少なくしてSiO2からなるコア層502〜504の不要部分を効率的に削ることができる。
ついで、幹部分形成ステップにおいて幹部分508を形成した後に、薄膜層成膜・エッチングステップとして、アンダークラッド層501上において、リッジ形状をなす幹部分508を覆うように均一なコア層としての薄膜層509を成膜する〔図10(a)参照〕。この薄膜層209については、幹部分508をなす層532とほぼ同じ屈折率n2を持ち、且つコア側面、即ち幹部分508の両側面508a,508b〔図9(c)参照〕上にも厚さが均等となるように成膜する。
続いて、アンダークラッド層501をなす面Uに対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、幹部分508における長手方向についての両側面508a,508b〔図9(c)参照〕上に、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分となる層542(542−1〜542−3),543(543−1〜543−3)を形成する〔図10(b),図13(a)〜図13(c)参照〕。
具体的には、基板に垂直な方向(即ちアンダークラッド層501のなす面Uに垂直な方向)にのみ選択的にエッチングが進むエッチング方法を用いて、薄膜層509のうちで、幹部分508上部とアンダークラッド層501上に成膜された部分をエッチングする。
これにより、上述の幹部分形成ステップにおいて形成された幹部分508におけるそれぞれの側壁508a,508b上だけに、層構造部分としての層542,543を残すことができる〔図12(b)参照〕。尚、上述の屈折率n2の層532,542,543は、ともに後段の工程として行なわれるウェットエッチングにおいてエッチング溶液に解けにくい組成が選択される。
このように層構造部分としての層542,543が形成されると、更に上述の層542,543を形成するための工程と同様の工程を繰り返すことにより、層構造部分としての層541(541−1,541−2),544(544−1,544−2)を形成する〔図10(c),図11(a),図12(c),図13(a)および図13(c)参照〕。
すなわち、薄膜層成膜ステップとして、アンダークラッド層501上において、幹部分508および層542,543を覆うように均一なコア層としての薄膜層510(屈折率n1)を成膜する〔図10(c)参照〕。更に、エッチングステップとして、アンダークラッド層501をなす面Uに対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、層542,543上に、アンダークラッド層501をなす面Uにほぼ垂直な層構造の部分となる層541,544を形成する〔図11(a)参照〕。
これにより、層532,542,543に隣接する外周層としての層533,541,544を、屈折率n1(>n2)で形成することができるのである。尚、上述の屈折率n1の層533,541,544は、ともに後段の工程として行なわれるウェットエッチングにおいてエッチング溶液に解けやすい組成が選択される。
したがって、上述の図12(c)に示す層541−1,542−1により幹部分508−1の側壁508a上に形成された層構造部分521−1を構成し、層543−1,544−1により幹部分508−1の側壁508b上に形成された層構造部分522−1を構成する。又、このように構成された幹部分508−1および層構造部分521−1,522−1により、コア部520−1を構成する〔図13(a)参照〕。
同様に、上述の図12(c)に示す層541−2,542−2により幹部分508−2の側壁508a上に形成された層構造部分521−2を構成し、層543−2,544−2により幹部分508−2の側壁508b上に形成された層構造部分522−2を構成する。又、このように構成された幹部分508−2および層構造部分521−2,522−2により、コア部520−2を構成する〔図13(a)参照〕。
ついで、外周層除去ステップとして、コア520の一端部としてのコア部520−3において、幹部分508または層構造部分521,522をなす複数層531〜533,541〜544におけるコア520の外周をなす層533,541,544をエッチングにより取り除く。
具体的には、コア520の一部となるコア部520−1,520−2をフォトレジストなどでマスクをして、露出している部分(コア部520−3となる部分)の層533,541,544を、例えばバッファードフッ酸(フッ化アンモニウム+フッ酸)等のエッチング溶液を用いてウェットエッチングする。尚、この場合において、層532,542,543はエッチング溶液に解けにくい組成を有しているので、ウェットエッチングのストップ層として機能する。
これにより、コア部520−3となる部分における層533,541,544は解けて、ストップ層としての層532−3,542−3,543−3を露出させることができる〔図11(b)参照〕。
なお、上述のエッチング溶液としてバッファードフッ酸を用いた場合には、エッチングされる層533,541,544の組成としては、バッファードフッ酸に解けやすいGPSG膜またはPSG膜が適しており、ストップ層としての層532,542,543の組成としては、バッファードフッ酸に溶けにくいBPSG膜が適している。
続いて、上述の薄膜層成膜・エッチングステップおよび外周層除去ステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層形成ステップとして、前述のアンダークラッド層501と同様、化学気相堆積法、火炎堆積法又はスパッタリング等の手法を用いることにより、オーバークラッド層511を形成し、コア520(コア部520−1〜520−3)を埋め込む。
このとき、オーバークラッド層511の屈折率は、上述のウェットエッチングのステップにおいて露出した層532,542,543の屈折率とほぼ同一のn2であり、これらの層532,542,543については、オーバークラッド層511の一部として機能することになる。換言すれば、層532,542,543の内側の層531が、コア部520−3として機能することになる。
このようにして、図12(d)に示す光導波路デバイス500とすることができる。
このように、本発明の第3実施形態によれば、幹部分形成ステップ,薄膜層成膜・エッチングステップ,外周層除去ステップおよびオーバークラッド層形成ステップという簡素な工程により、コアサイズについて導波路幅のみならず導波路高さについてまでも導波路の途中で変えることのできる平面光導波路構造を有する光導波路デバイス500を製造させることができ、このように製造された光導波路デバイス500により、光導波路を伝搬する光のスポットサイズを容易に変換させることができ、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図ることができる利点がある。特に、このようなスポットサイズ変換機能を、高Δの(コア層とクラッド層との屈折率差の大きい)平面光導波路デバイスと光ファイバの接続部分に用いると、光ファイバの接続損失を大幅に低減させることができる利点もある。
(D)その他
なお、上述の各実施形態にかかる光導波路デバイス100〜500において、基板としてはシリコン基板103,250〜550を用いているが、本発明によればこれに限定されず、オーバークラッド層102,211〜511と等価な材質とすることもできる。具体的には、光導波路としてのコア111,112,220〜520と熱膨張係数を合わせるために石英基板上に形成することとしてもよい。更に、この石英基板を用いた場合には、当該石英基板をアンダークラッド層101〜501とすることもできる。即ち、この場合には、アンダークラッド層101〜501としての石英基板上にコア111,112,220〜520を形成することができる。
さらに、上述の各実施形態においては、光導波路層として石英系の材料で製作する例について詳述しているが、光導波路を形成できる材料であれば、特に石英系の材料に限るものではない。
また、上述した実施形態に関わらず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で種々変形して実施することができる。
さらに、本発明の各実施形態が開示されていれば、当業者によって製造することが可能である。
(E)付記
(付記1)
第1クラッド層をそなえるとともに、該第1クラッド層上に形成され光を導波させるためのコアと、該コアを包囲するように上記の第1クラッド層およびコア上に形成された第2クラッドとをそなえてなる光導波路デバイスであって、
該コアが、
当該コアの幹をなす幹部分と、
該幹部分における長手方向についての両側面上に形成され、該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な層構造の部分をそなえて構成されたことを特徴とする、光導波路デバイス。
(付記2)
上記複数本の各コアをなす層構造部分の屈折率が、該コア幹部分の屈折率にほぼ等しいことを特徴とする、付記1記載の光導波路デバイス。
(付記3)
該幹部分が、該第1クラッド層をなす面にほぼ水平な複数の層を有して構成されたことを特徴とする、付記1記載の光導波路デバイス。
(付記4)
該層構造部分が、該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な複数の層を有して構成されたことを特徴とする、付記1記載の光導波路デバイス。
(付記5)
上記の幹部分または層構造部分をなす複数層のうちで、隣り合う層の屈折率が異なるように構成されたことを特徴とする、付記3または付記4に記載の光導波路デバイス。
(付記6)
上記の幹部分または層構造部分をなす複数層において、隣り合う層の屈折率が段階的に変化するように構成されたことを特徴とする、付記5記載の光導波路デバイス。
(付記7)
上記の幹部分または層構造部分をなす複数層について、該コアの芯部における層の屈折率を比較的高くするとともに、該コアの芯部から外側の層に向けて、屈折率を段階的に低くしてから再度高くするように構成されたことを特徴とする、付記6記載の光導波路デバイス。
(付記8)
上記の幹部分または層構造部分の屈折率が、該コアの芯部から外側に向けて、連続的に変化するように構成されたことを特徴とする、付記1記載の光導波路デバイス。
(付記9)
上記の幹部分または層構造部分における屈折率の分布を、二乗分布としたことを特徴とする、付記8記載の光導波路デバイス。
(付記10)
該コアにおける光伝搬方向に垂直な断面についての屈折率分布に関し、該第1クラッド層の面位に対する水平方向および垂直方向の屈折率の変化が、上記断面における中心点についてほぼ対称な分布を有するように構成されたことを特徴とする、付記3〜9のいずれか1に記載の光導波路デバイス。
(付記11)
該コアが複数本近接して形成されたことを特徴とする、付記1〜10のいずれか1に記載の光導波路デバイス。
(付記12)
該コアの一端部において、上記の幹部分または層構造部分をなす複数層における該コアの外周をなす層がエッチングにより取り除かれ、且つ、上記エッチングにより該コアの外周が取り除かれて露となった層の屈折率が、上記第1クラッドおよび第2クラッドとほぼ等しいことを特徴とする、付記5記載の光導波路デバイス。
(付記13)
該コアの一端部に結合する部分近傍のコア径が、上記光伝搬方向にわたって変化するように構成されたことを特徴とする、付記12記載の光導波路デバイス。
(付記14)
該第1クラッド層が、該第2クラッド層と等価な材質からなる基板により構成されたことを特徴とする、付記1〜13のいずれか1に記載の光導波路デバイス。
(付記15)
基板上に形成されたアンダークラッド層上または、該アンダークラッド層としての基板上に、光を導波させるためのコアの幹をなす幹部分をリッジ形状で形成する幹部分形成ステップと、
上記の幹部分形成ステップにおいて幹部分を形成した後に、該アンダークラッド層上において、該リッジ形状をなす幹部分を覆うように均一な薄膜層を成膜するとともに、上記のアンダークラッド層をなす面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、該幹部分における長手方向についての両側面上に、該アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層構造の部分を形成する薄膜層成膜・エッチングステップと、
上記の薄膜層成膜・エッチングステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層を形成して、該コアを埋め込むオーバークラッド層形成ステップと、
をそなえて構成されたことを特徴とする、光導波路デバイスの製造方法。
(付記16)
該薄膜層成膜・エッチングステップが、該薄膜層を成膜する薄膜層成膜ステップと、上記のアンダークラッド層をなす面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なうエッチングステップとを、該アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層の積層数に応じて繰り返すように構成されたことを特徴とする、付記15記載の光導波路デバイスの製造方法。
(付記17)
該薄膜層成膜・エッチングステップが、該薄膜層を、該アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層の積層数に応じて繰り返して成膜する薄膜層積層ステップと、上記のアンダークラッド層面または基板面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なうエッチングステップと、をそなえて構成されたことを特徴とする、付記15記載の光導波路デバイスの製造方法。
(付記18)
該薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、該アンダークラッド層上に形成された薄膜層を完全に削らないようにすることを特徴とする、付記15〜17のいずれか1に記載の光導波路デバイスの製造方法。
(付記19)
該薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、化学気相堆積(Chemical Vapor Deposition:CVD)法を用いることにより、該薄膜層を成膜することを特徴とする、付記15〜18のいずれか1に記載の光導波路デバイスの製造方法。
(付記20)
該薄膜層を成膜する際に、所定のドーピング材を、ドーピング量を時間的に変化させながら添加することを特徴とする、付記19記載の光導波路デバイスの製造方法。
(付記21)
石英系の光導波路デバイスとして構成すべく、該ドーピング材として、ゲルマニウム(Ge),リン(P),ホウ素(B)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種類以上を用いることを特徴とする、付記20記載の光導波路デバイスの製造方法。
(付記22)
該薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、該アンダークラッド層をなす面に垂直な方向に選択性を持ったエッチングとして、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いることを特徴とする、付記15〜21のいずれか1に記載の光導波路デバイスの製造方法。
(付記23)
上記の薄膜層成膜・エッチングステップに続くオーバークラッド層形成ステップの前段のステップとして、該コアの一端部において、上記の幹部分または層構造部分をなす複数層における該コアの外周をなす層をエッチングにより取り除く外周層除去ステップをそなえて構成されたことを特徴とする、付記15記載の光導波路デバイスの製造方法。
以上のように、本発明の光導波路デバイスおよび光導波路デバイスの製造方法は、平面光導波路デバイスとしての高機能化を図るのに有用であり、特に平面光導波路(Planner Lightwave Circuit)デバイスおよびこのデバイスを製造する際に適している。
(a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第1実施形態にかかる光導波路デバイス100の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第1実施形態にかかる光導波路デバイス100の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、本発明の第2実施形態にかかる光導波路デバイス200の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(d)はそれぞれ、本発明の第2実施形態にかかる光導波路デバイス200の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる光導波路デバイス300の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第2実施形態の第1変形例にかかる光導波路デバイス300の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第2実施形態の第2変形例にかかる光導波路デバイス400の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第2実施形態の第2変形例にかかる光導波路デバイス400の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第3実施形態にかかる光導波路デバイス500の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第3実施形態にかかる光導波路デバイス500の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、本発明の第3実施形態にかかる光導波路デバイス500の製造方法を説明するための模式図であり、光伝搬方向に垂直な面でのデバイス断面図である。 (a)〜(c)はいずれも、本発明の第3実施形態にかかる光導波路デバイス500の製造過程における特にコアとなる部分の形状に着目して示す模式図であり、(d)は本発明の第3実施形態にかかる光導波路デバイス500の特にコア520の形状に着目して示す模式図である。 (a)〜(c)はそれぞれ、光導波路デバイス500における図12(d)のPP′断面,QQ′断面およびRR′断面のコア520の形状について、クラッド層501,511および基板550とともに示す模式図である。 Y分岐回路を示す模式図である。

Claims (22)

  1. 第1クラッド層、該第1クラッド層上に形成され光を導波させるためのコアと、該コアを包囲するように上記の第1クラッド層上に形成された第2クラッドと備えた光導波路デバイスであって、
    該コアが、
    当該コアの幹をなす幹部分と、
    該幹部分における長手方向についての両側面上に形成され、該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部と、
    備え、
    該幹部分が、該幹部分の上部又は下部に該第1クラッド層をなす面に対してほぼ水平に形成された複数の層を有する、
    又は、
    該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分が、該第1クラッド層をなす面に対してほぼ垂直な複数の層を有する、
    ことを特徴とする、光導波路デバイス
  2. 上記の幹部分または該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層のうちで、隣り合う層の屈折率が異なるように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の光導波路デバイス。
  3. 上記の幹部分または該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層において、隣り合う層の屈折率が段階的に変化するように構成されたことを特徴とする、請求項2項記載の光導波路デバイス。
  4. 上記の幹部分または該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層について、該コアの芯部における層の屈折率を比較的高くするとともに、該コアの芯部から外側の層に向けて、屈折率を段階的に低くしてから再度高くするように構成されたことを特徴とする、請求項3項記載の光導波路デバイス。
  5. 上記の幹部分または該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分の屈折率が、該コアの芯部から外側に向けて、連続的に変化するように構成されたことを特徴とする、請求項1記載の光導波路デバイス。
  6. 上記の幹部分または該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分における屈折率の分布を、二乗分布としたことを特徴とする、請求項5記載の光導波路デバイス。
  7. 該コアにおける光伝搬方向に垂直な断面についての屈折率分布に関し、該第1クラッド層の面位に対する水平方向および垂直方向の屈折率の変化が、上記断面における中心点についてほぼ対称な分布を有するように構成されたことを特徴とする、請求項1のいずれか1項記載の光導波路デバイス。
  8. 該コアが複数本近接して形成されたことを特徴とする、請求項1のいずれか1項記載の光導波路デバイス。
  9. 該コアの一端部において、上記の幹部分または該第1クラッド層をなす面にほぼ垂直な部分をなす複数層における該コアの外周をなす層がエッチングにより取り除かれ、且つ、上記エッチングにより該コアの外周が取り除かれて露となった層の屈折率が、上記第1クラッドおよび第2クラッドとほぼ等しいことを特徴とする、請求項2記載の光導波路デバイス。
  10. 該コアの一端部に結合する部分近傍のコア径が、上記光伝搬方向にわたって変化するように構成されたことを特徴とする、請求項9記載の光導波路デバイス。
  11. 該第1クラッド層が、該第2クラッド層と等価な材質からなる基板により構成されたことを特徴とする、請求項110のいずれか1項記載の光導波路デバイス。
  12. 基板上に形成されたアンダークラッド層上または、該アンダークラッド層としての基板上に、光を導波させるためのコアの幹をなす幹部分をリッジ形状で形成する幹部分形成ステップと、
    上記の幹部分形成ステップにおいて幹部分を形成した後に、該アンダークラッド層上において、該リッジ形状をなす幹部分を覆うように均一な薄膜層を成膜するとともに、上記のアンダークラッド層をなす面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なって、該幹部分における長手方向についての両側面上に、該アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層構造の部分を形成する薄膜層成膜・エッチングステップと、
    上記の薄膜層成膜・エッチングステップにおいてエッチングを行なった後に、オーバークラッド層を形成して、該コアを埋め込むオーバークラッド層形成ステップと、
    をそなえて構成されたことを特徴とする、光導波路デバイスの製造方法。
  13. 該薄膜層成膜・エッチングステップが、該薄膜層を成膜する薄膜層成膜ステップと、上記のアンダークラッド層をなす面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なうエッチングステップとを、該アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層の積層数に応じて繰り返すように構成されたことを特徴とする、請求項12項記載の光導波路デバイスの製造方法。
  14. 該薄膜層成膜・エッチングステップが、該薄膜層を、該アンダークラッド層をなす面にほぼ垂直な層の積層数に応じて繰り返して成膜する薄膜層積層ステップと、上記のアンダークラッド層面または基板面に対して垂直な方向に選択性を持ったエッチングを行なうエッチングステップと、をそなえて構成されたことを特徴とする、請求項12項記載の光導波路デバイスの製造方法。
  15. 該薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、該アンダークラッド層上に形成された薄膜層を完全に削らないようにすることを特徴とする、請求項1214のいずれか1項記載の光導波路デバイスの製造方法。
  16. 該薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、化学気相堆積(Chemical Vapor Deposition:CVD)法を用いることにより、該薄膜層を成膜することを特徴とする、請求項1215のいずれか1項記載の光導波路デバイスの製造方法。
  17. 該薄膜層を成膜する際に、所定のドーピング材を、ドーピング量を時間的に変化させながら添加することを特徴とする、請求項16記載の光導波路デバイスの製造方法。
  18. 石英系の光導波路デバイスとして構成すべく、該ドーピング材として、ゲルマニウム(Ge),リン(P),ホウ素(B)およびチタン(Ti)のうちの少なくとも1種類以上を用いることを特徴とする、請求項17記載の光導波路デバイスの製造方法。
  19. 該薄膜層成膜・エッチングステップにおいて、該アンダークラッド層をなす面に垂直な方向に選択性を持ったエッチングとして、反応性イオンエッチング(Reactive Ion Etching:RIE)を用いることを特徴とする、請求項1218のいずれか1項記載の光導波路デバイスの製造方法。
  20. 上記の薄膜層成膜・エッチングステップに続くオーバークラッド層形成ステップの前段のステップとして、該コアの一端部において、上記の幹部分または層構造部分をなす複数層における該コアの外周をなす層をエッチングにより取り除く外周層除去ステップをそなえて構成されたことを特徴とする、請求項12記載の光導波路デバイスの製造方法。
  21. 第1クラッド層と、該第1クラッド層上に形成され光を導波するコアと、該コアを覆うように該第1クラッド層上に形成された第2クラッドと、を備えた光導波路デバイスにおいて、
    前記コアは、第1コアと、該第1コアにおける長手方向についての側面に複数層状に形成される第2コアと、
    を備えたことを特徴とする、光導波路デバイス。
  22. 前記第1コアは、前記第1クラッド層に対して上下側面及び左右側面を有するとともに、
    前記第2コアは、上側面、下側面、左側面、右側面のいずれかに形成された複数層状のコアであることを特徴とする、請求項21記載の光導波路デバイス。
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