JP4108246B2 - ループアンテナ - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、ループアンテナに係わり、特に、例えば、パラボラアンテナの一次放射器のように、小型で単一指向性を得ることを目的としたバックファイヤー形の放射素子や、高利得特性が要求されるエンドファイヤー形アンテナに最適なループアンテナに関する。
【0002】
【従来の技術】
図6は、従来の反射板付きループアンテナの概略構成を示す斜視図である。
同図において、11はループ形導体であり、図6では、このループ形導体11の形状は正方形とされる。
121、122は給電導体、131、132は平衡線路であり、給電導体(121,122)は、一端が、ループ形導体11のある一辺の中央に接続され、他端が、平衡線路(131,132)の端部に接続されている。
ループ形導体11、給電導体(121,122)、および平衡線路(131,132)は、金属などの導電体の板、管、線、条などで形成される。
なお、ループ形導体11と給電導体(121,122)とは、誘電体面上に蒸着または圧着せしめた金属薄膜をエッチング手法等によって不必要な部分を取り除いて形成しても良い。
【0003】
14は正方形形状の反射板であり、ループ形導体11と給電導体(121,122)とが形成される面と平行になるよう配置される。
反射板14と、ループ形導体11との間隔(h)は、0.1λo(λoは、設計中心周波数の自由空間波長)程度にし、かつ、反射板14の一辺の長さを、0.5λo以上とすることで、この従来のループアンテナでは、図6に示すZ方向に強い放射特性を持つ単一指向性を得ることができる。
同軸線路15は、その端部において、外導体が反射板14に接続され、芯導体が反射板14に設けられた穴を貫通して平衡導体131に接続される。
同軸接栓16を介して入力された高周波電力は、同軸線路15、平衡導体131、給電導体121を介して、ループ形導体11を励振させる。
【0004】
図7は、図6に示す反射板付きループアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。
この図7に示すグラフは、ループ形導体11の一辺の長さ(2S)を0.31λo(2S=0.31λo)とし、ループ形導体11と給電導体(121,122)とが形成される面と、反射板14との間隔(h)を0.0635λo(h=0.0635λo)、反射板14の一辺の長さ(L)を0.52λo(L=0.52λo)とした時の指向性を示すグラフである。
図7(a)は、図6に示すX−Z面(磁界面)の指向性、図7(b)は、図6に示すY−Z面(電界面)の指向性を示している。
図7から分かるように、いずれの面の指向性もほぼ同等のビーム幅で、フロント対バックの指向性比(F/B比)は、ほぼ10dB程度になっている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
従来の反射板付きループアンテナの場合には、図6に示す座標系のZ軸方向に電波が放射される。
そのため、図6に示す反射板付きループアンテナを、軸対称形パラボラアンテナの放射素子に使用する場合には、パラボラアンテナの放射方向に位置する反射板14の背面より、反射板付きループアンテナに給電する必要がある。
したがって、パラボラアンテナの放射方向から給電する場合の損失が無視できないばかりか、反射板14を正方形とした場合には、その一辺の長さ(L)が0.5λo以上と大きいために、パラボラアンテナのブロッキング面積を増大させ、効率低下を招く要因となっていた。
本発明は、前記従来技術の問題点を解決するためになされたものであり、本発明の目的は、ループ形放射素子上に導波板を配置し、導波板が配置される方向に最大放射方向の指向特性を持つループアンテナを提供することにある。
本発明の前記ならびにその他の目的と新規な特徴は、本明細書の記述及び添付図面によって明らかにする。
【0006】
【課題を解決するための手段】
本願において開示される発明のうち、代表的なものの概要を簡単に説明すれば、下記の通りである。
即ち、本発明は、ループ形放射素子と、導電板で構成され、前記ループ形放射素子に対して所定の間隔をおいて配置される導波板とを有するループアンテナであって、前記ループ形放射素子には、前記導波板を通して、前記導波板の前記ループ形放射素子と反対側から給電され、前記ループ形放射素子から前記導波板に向かう方向に最大放射方向を持つ指向特性を有することを特徴とする。
【0007】
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記導波板は、4角形状の導電板で構成され、前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記4角形状の導電板は、電界方向の長さが、0.4λoより短いことを特徴とする。
また、本発明の好ましい実施の形態では、前記導波板は、円形状の導電板で構成され、前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記円形状の導電板は、直径が、0.5λoより短いことを特徴とする。
さらに、本発明の好ましい実施の形態では、前記ループ形放射素子は、偏波方向が互いに異なる2つの電波を放射・受信する偏波共用の放射素子である。
【0008】
また、本発明のより好ましい実施の形態では、前記ループ形放射素子は、閉ループ状のループ素子と、それぞれ一方の端子が前記閉ループ状のループ素子に接続される第1および第2の給電導体とを有し、前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記第1の給電導体の他方の端子から時計回り、および反時計回りに、前記第2の給電導体の他方の端子までの長さが約λoであることを特徴とする。
また、本発明のより好ましい実施の形態では、前記ループ形放射素子は、第1の給電導体と、第2の給電導体と、前記第1および第2の給電導体の一方の端子間に接続されるループ素子と有し、前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記第1の給電導体の他方の端子から前記第2の給電導体の他方の端子までの長さが約λoであることを特徴とする。
【0009】
また、本発明のより好ましい実施の形態では、前記ループ形放射素子は、閉ループ状のループ素子と、それぞれ一方の端子が前記閉ループ状のループ素子に接続される第1ないし第4の給電導体とを有し、前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記第1の給電導体の他方の端子から時計回り、および反時計回りに、前記第1の給電導体と対を成す前記第2の給電導体の他方の端子までの長さ、並びに、前記第3の給電導体の他方の端子から時計回り、および反時計回りに、前記第3の給電導体と対を成す前記第4の給電導体の他方の端子までの長さが約λoであることを特徴とする。
【0010】
また、本発明のより好ましい実施の形態では、前記ループ形放射素子は、第1の給電導体と、第4の給電導体と、前記第1および第4の給電導体の一方の端子間に接続されるループ素子と、一方の端子が前記ループ素子に接続され、前記第1の給電導体と対を成す第2の給電導体と、一方の端子が前記ループ素子に接続され、前記第4の給電導体と対を成す第3の給電導体と、前記第1および第4の給電導体の一方の端子間に接続されるループ素子と有し、前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記第1の給電導体の他方の端子から前記第2の給電導体の他方の端子までの長さ、および前記第3の給電導体の他方の端子から前記第4の給電導体の他方の端子までの長さが約λoであることを特徴とする。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
なお、実施の形態を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を付け、その繰り返しの説明は省略する。
[実施の形態1]
図1は、本発明の実施の形態1のループアンテナの概略構成を示す斜視図である。
同図において、1はループ形導体(本発明のループ形放射素子)であり、図1では、このループ形導体1の形状は正方形とされる。
21、22は給電導体、31、32は平衡線路であり、給電導体(21,22)は、一端が、ループ形導体1のある一辺(図1に示すX軸方向の辺の一つ)の中央に接続され、他端が、平衡線路(31,32)の端部に接続されている。
ここで、給電導体21の平衡線路側の端子(給電点)から時計回り、および反時計回りに、給電導体22の平衡線路側の端子(給電点)までの長さは、約1λo(λoは、設計中心周波数の自由空間波長)に選ばれている。
【0012】
ループ形導体1、給電導体(21,22)、および平衡線路(31,32)は、金属などの導電体の板、管、線、条などで形成される。
なお、ループ形導体1と給電導体(21,22)とは、誘電体面上に蒸着または圧着せしめた金属薄膜をエッチング手法等によって不必要な部分を取り除いて形成しても良い。
4は、正方形形状の導電板から成る導波板であり、ループ形導体1と給電導体(21,22)とが形成される面と、平行に配置される。
同軸線路5は、その端部において、外導体が導波板4に接続され、芯導体が導波板4に設けられた穴を貫通して平衡導体31に接続される。
同軸接栓6を介して入力された高周波電力は、同軸線路5、平衡導体31に接続され、給電導体21を介して、ループ形導体1を励振させる。
【0013】
図2は、本実施の形態のループアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。
この図2に示すグラフは、ループ形導体1の一辺の長さ(2S)を0.3lλo(2S=0.3lλo)とし、ループ形導体1と給電導体(21,22)とが形成される面と、導波板4との間隔(h)を0.0635λo(h=0.0635λo)とし、導波板4の一辺の長さ(L)を0.35λo(L=0.35λo)とした時の指向性を示すグラフである。
図2(a)は、図1に示すX−Z面(磁界面)の指向性を、図2(b)は、図1に示すY−Z面(電界面)の指向性を示している。
こられのグラフから分かるように、いずれの面の指向性も、−Z方向に最大放射方向となりながら、ほぼ同等のビ−ム幅で、F/B比は、従来のアンテナ同様に、ほぼ−10dB(放射方向が180°方向異なるために、符合が反転している)程度になっている。
【0014】
図3は、本実施の形態のループアンテナにおいて、正方形からなる導波板4の一辺の長さ(L)を変化させたときの、図1に示すZ方向、並びに−Z方向の利得と、F/Bの値の変化を示すグラフである。
図3(A)に示すグラフは、本実施の形態のループアンテナにおいて、ループ形導体1の一辺の長さ(2S)を0.31λo(2S=0.31λo)とし、ループ形導体1と給電導体(21,22)とが形成される面と、導波板4との間隔(h)を0.0635λo(h=0.0635λo)とし、正方形からなる導波板4の一辺の長さ(L)を変化させたときの、図1に示すZ方向、並びに−Z方向の利得の変化を示すグラフである。
図3(b)は、前記と同じ条件の下で、正方形からなる導波板4の一辺の長さ(L)を変化させたときの、F/Bの値の変化を示すグラフである。
【0015】
図3に示すグラフから分かるように、導波板4の一辺の長さ(L)が、0.2λo〜0.4λoの範囲において、−Z方向の放射(所謂、バックファイヤー)を生じている。
導波板4の一辺の長さ(L)が、0.2λo〜0.4λoの範囲内において、最大の利得が得られる導波板4の一辺の長さ(L)は、0.35λo付近で、利得は7.7dBiと最大となっているが、F/Bの極小値はこの0.35λoより僅かに小さい部分に存在しているため、用途に合わせて、導波板4の一辺の長さ(L)を選ぶ必要がある。
なお、本実施の形態のループアンテナでは、指向特性は、前述の通り導波板4の一辺の長さ(L)の他、導波板4とループ形導体1との間隔(h)によっても多少変化する。
また、入力インピーダンスは、ループ形導体1の大きさや、ループ形導体1、給電導体(21,22)、平衡線路(31,32)の太さ、導波板4とループ形導体1との間隔(h)、さらには平衡線路(31,32)の間隔によっても変化するので、使用する周波数帯に合わせて、相互の寸法を調整し、指向性を見ながら導波板4の一辺の長さ(L)を微調させて各部の寸法を決定する必要がある。
【0016】
なお、前述の説明では、導波板4の形状が正方形の場合を例に挙げて説明したが、導波板4の寸法は、ループ形導体1の電界方向(図1では、Y軸方向)に依存するため、矩形を選んだ場合には、電界方向の長さを0.2λo〜0.4λoに選ぶことにより、−Z方向の放射(所謂、バックファイヤー)を生ずる。
さらに、導波板4の形状を円形とした場合には、周囲長が正方形のそれと同じようにすることで、等価な特性となるため、その直径を0.25λo〜0.5λoに選ぶことにより、−Z方向の放射(所謂、バックファイヤー)を生ずる。
このように、正方形以外の形状であっても、ループ形導体1の電界方向と一致する方向の導波板4の大きさを決定することで、−Z方向の放射(所謂、バックファイヤー)を生ずることは言うまでも無い。
【0017】
また、前述の説明では、ループ形導体1が正方形の場合を例に挙げて説明したが、給電導体(21,22)の平衡線路側の端子(給電点)から見た各々のループの長さが約1λoに選ばれていれば、円形でも矩形でも楕円形でも構わず、さらに、図1に示すように、2つのループを組み合わせたものに限らず、一つのループの長さが、給電導体(21,22)の平衡線路側の端子(給電点)から見て約1λoに選ばれているものでも、0.5dB程度利得が減少するが、同様な効果を得ることができる。
本実施の形態のループアンテナを、軸対称形パラボラアンテナの放射素子に使用する場合には、従来の反射板付きループアンテナのように、パラボラアンテナの放射方向に位置する反射板14の背面より、反射板付きループアンテナに給電する必要がないので、パラボラアンテナの放射方向から給電する場合のような損失がなく、かつ、導波板4を正方形とした場合には、その一辺の長さ(L)が0.2λo〜0.4λoの長さであるため、パラボラアンテナのブロッキング面積を増大させることもなく、効率低下を招くこともなくなる。
【0018】
[実施の形態2]
図4は、本発明の実施の形態2のループアンテナの概略構成を示す斜視図である。
本実施の形態のループアンテナは、前記実施の形態のループアンテナを偏波共用のアンテナとした実施の形態である。
そのため、本実施の形態では、図4に示すように、図1に示すY軸方向に、第2の給電導体(201、202)、第2の平衡線路(301、302)が設けられる。
この第2の給電導体(201,202)は、一端が、ループ形導体1のある一辺(図1に示すY軸方向の辺の一つ)の中央に接続され、他端が、第2の平衡線路(301,302)の端部に接続されている。
ここで、給電導体201の平衡線路側の端子(給電点)から時計回り、および反時計回りに、給電導体202の平衡線路側の端子(給電点)までの長さは、約1λo(λoは、設計中心周波数の自由空間波長)に選ばれている。
第2の給電導体(201,202)、および第2の平衡線路(301,302)は、前記実施の形態と同様、金属などの導電体の板、管、線、条などで形成される。
なお、ループ形導体1、第1の給電導体(21,22)および第2の給電導体(201,202)は、誘電体面上に蒸着または圧着せしめた金属薄膜をエッチング手法等によって不必要な部分を取り除いて形成しても良い。
【0019】
さらに、本実施の形態では、第2の同軸線路50と、第2の同軸接栓60とが設けられ、第2の同軸線路50は、その端部において、外導体が導波板4に接続され、芯導体が導波板4に設けられた穴を貫通して平衡導体301に接続される。
同軸接栓60を介して入力された高周波電力は、同軸線路50、平衡導体301に接続され、給電導体201を介して、ループ形導体1を励振させる。
これにより、本実施の形態では、直交する偏波間の結合を−20dB以下と良好な状態に保ちつつ、互いの端子に対応する指向性や利得値は、図2に示すグラフと等価である。
但し、偏波が直交しているために、X−Y面の結果と、Y−Z面の測定結果とを入れ替えなければならないことは言うまでもない。
【0020】
本実施の形態のループアンテナでも、指向特性は、前述の通り導波板4の一辺の長さ(L)の他、導波板4とループ形導体1との間隔によっても多少変化する。
また、入力インピーダンスは、ループ形導体1の大きさや、ループ形導体1、給電導体(21,22,201,202)、平衡線路(31,32,301,302)の太さ、導波板4とループ形導体1との間隔(h)、さらには平衡線路(31,32,301,302)の間隔によっても変化するので、使用する周波数帯に合わせて、相互の寸法を調整し、指向性を見ながら導波板4の一辺の長さ(L)を微調させて各部の寸法を決定する必要がある。
また、前述したように、導波板4の寸法は、ループ形導体1の電界方向(図1では、X、Y軸方向)に依存するため、矩形を選んだ場合には、電界方向の長さを0.2λo〜0.4λoに選ぶことにより、−Z方向の放射(所謂、バックファイヤー)が生ずる。
さらに、前述したように、導波板4の形状を円形とした場合には、直径を0.25λo〜0.5λoに選ぶことにより、−Z方向の放射(所謂、バックファイヤー)が生ずる。
【0021】
このように、正方形以外の形状であっても、ループ形導体1の電界方向と一致する方向の導波板4の大きさを決定することによって、Z方向の放射(所謂、バックファイヤー)を生ずることは言うまでもない。
さらに、本実施の形態においても、ループ形導体1は、給電導体(21,22,201,202)の平衡線路側の端子(給電点)から見た各々のループの長さが約1λoに選ばれていれば、矩形でも楕円形でも構わない。
さらに、図4に示すように、2つのループを組み合わせたものに限らず、一つのループの長さが、給電導体(21,22,201,202)の平衡線路側の端子(給電点)から見て約1λoに選ばれているものでも、多少利得が減少するが、同様な効果を得ることができる。
本実施の形態のループアンテナを、軸対称形パラボラアンテナの放射素子に使用する場合には、従来の反射板付きループアンテナのように、パラボラアンテナの放射方向から給電する場合のような損失がなく、かつ、導波板4を正方形とした場合には、その一辺の長さ(L)が0.2λo〜0.4λoの長さであるため、パラボラアンテナのブロッキング面積を増大させることもなく、効率低下を招くこともなくなる。
【0022】
[実施の形態3]
図5は、本発明の実施の形態3のループアンテナの概略構成を示す斜視図である。
本実施の形態のループアンテナは、図6に示す反射板14の前面に、導波板4を配置した実施の形態である。
本実施の形態でも、ループ形導体1、給電導体(21,22)、および平衡線路(31,32)は、金属などの導電体の板、管、線、条などで形成される。
なお、ループ形導体1と給電導体(21,22)とは、誘電体面上に蒸着または圧着せしめた金属薄膜をエッチング手法等によって不必要な部分を取り除いて形成しても良い。
また、本実施の形態では、同軸線路5は、その端部において、外導体が反射板14に接続され、芯導体が反射板14に設けられた穴を貫通して平衡導体31に接続される。
【0023】
本実施の形態のループアンテナでは、導波板4により、図1に示すZ方向に放射される電界と、反射板14によって反射される電界とが合成されることで、利得が増大される他、F/B比を改善させ、通信における目的方向以外に対する干渉を低減させることができる。
また、容易にエンドファイヤー形式で、偏波共用させた高利得アンテナを実現することができる。
通常、周波数が高くなると、工作精度を高めないと所望の特性を維持することが難しくなるが、本実施の形態によれば、導波板4の精度だけに依存されるために、エンドファイヤーアンテナとして、従来使用されているループ導体を並べたループ八木アンテナに比べて製作が容易で支持しやすい。
なお、図5では、導波板4が一枚の場合を示しているが、複数の導波板4を配置して周期構造させ、要求される利得の値やビーム幅にさせることができることはいうまでもない。
また、ループ形導体1および導波板4の形状は、いかなる形状であっても実現可能であり、その組み合わせに関しても、柔軟であることは前述の通りである。以上、本発明者によってなされた発明を、前記実施の形態に基づき具体的に説明したが、本発明は、前記実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変更可能であることは勿論である。
【0024】
【発明の効果】
本願において開示される発明のうち代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれば、下記の通りである。
(1)本発明によれば、ループ形放射素子上に導波板を配置し、導波板が配置される方向に最大放射方向の指向特性を持つループアンテナを提供することができる。
(2)本発明によれば、小型で単一指向性を得ることを目的としたバックファイヤー形の放射素子や、高利得特性が要求されるエンドファイヤー形アンテナに最適なループアンテナを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1のループアンテナの概略構成を示す斜視図である。
【図2】本発明の実施の形態1のループアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。
【図3】本実施の形態のループアンテナにおいて、正方形からなる導波板の一辺の長さ(L)を変化させたときの、図1に示すZ方向、並びに−Z方向の利得と、F/Bの値の変化を示すグラフである。
【図4】本発明の実施の形態2のアンテナの概略構成を示す斜視図である。
【図5】本発明の実施の形態3のアンテナの概略構成を示す斜視図である。
【図6】従来の反射板付きループアンテナの概略構成を示す斜視図である。
【図7】図6に示す反射板付きループアンテナの一例の指向特性を示すグラフである。
【符号の説明】
1,11…ループ形導体、21,22,121,122,201,202…給電導体、31、32,131,132,301,302…平衡線路、4…導波板、5,15,50…同軸線路、6,16,60…同軸接栓、14…反射板。
Claims (4)
- ループ形放射素子と、
導電板で構成され、前記ループ形放射素子に対して所定の間隔をおいて配置される導波板とを有し、
前記ループ形放射素子には、前記導波板を通して、前記導波板の前記ループ形放射素子と反対側から給電され、
前記ループ形放射素子から前記導波板に向かう方向に最大放射方向を持つ指向特性を有することを特徴とするループアンテナ。 - 前記導波板は、4角形状の導電板から構成され、
前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記導波板は、電界方向の長さが、0.4λoより短いことを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。 - 前記導波板は、円形状の導電板から構成され、
前記ループ形放射素子の設計中心周波数の自由空間波長をλoとするとき、前記導波板は、直径が、0.5λoより短いことを特徴とする請求項1に記載のループアンテナ。 - 前記ループ形放射素子は、偏波方向が互いに異なる2つの電波を放射・受信する偏波共用の放射素子であることを特徴とする請求項1ないし請求項3のいずれか1項に記載のループアンテナ。
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