JP4107180B2 - 火花点火式エンジンの制御装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、火花点火式エンジンの制御装置に関し、より詳しくは、多気筒のエンジンにおいて燃費改善およびエミッション向上のために各気筒の燃焼状態を制御する制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来から、火花点火式エンジンにおいて、各気筒内の混合気の空燃比を理論空燃比よりも大きいリーン空燃比とした状態で燃焼を行わせることにより燃費改善を図る技術が知られており、燃焼室内に直接燃料を噴射する燃料噴射弁を備え、低速低負荷領域等では、上記燃料噴射弁から圧縮行程で燃料を噴射して成層燃焼を行わせることにより、超リーン燃焼を実現するようにしたものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
このようなエンジンにおいては、排気ガス浄化用の触媒として通常の三元触媒(HC,COおよびNOxに対して理論空燃比付近で浄化性能の高い触媒)だけではリーン運転時のNOxに対して充分な浄化性能が得られないため、特許文献1にも示されるように、酸素過剰雰囲気でNOxを吸着して酸素濃度低下雰囲気でNOxの離脱、還元を行うリーンNOx触媒を設けている。そして、上記リーンNOx触媒を用いる場合、リーン運転中にリーンNOx触媒のNOx吸着量が増大したときには、例えば下記特許文献1に示されるように主燃焼以外に膨張行程中に追加燃料を噴射することで排気ガスの空燃比をリッチ化するとともにCOを生成し、これによってNOxの離脱、還元を促進するようにしている。
【0004】
また、燃費改善のための別の手法として、例えば下記特許文献2に示されるように、燃焼室内に多量の既燃ガスを残留させることにより、圧縮行程の終期にディーゼルエンジンと同様に燃焼室内を高温・高圧にして混合気を自己着火(圧縮自己着火)させることが行われており、このような圧縮自己着火が行われると、燃焼室内全体で一気に燃焼が発生するため、仕事に寄与しない遅い燃焼となることが避けられて燃費改善に有利となるとともに、燃焼室内の温度が局部的に高くなるのを防止してNOxの発生を抑制することが可能である。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−29836号公報
【特許文献2】
特開平10−266878号公報
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
上記特許文献1に示されるような従来のリーン運転を行うエンジンでは、リーン運転中のNOx浄化性能を確保するために、上記リーンNOx触媒を排気通路に設ける必要があり、コスト的に不利である。また、上記リーンNOx触媒の浄化性能を維持するためには、上述のようにNOx吸着量の増大時にNOxを離脱させて還元するため、追加燃料の供給等による一時的な空燃比のリッチ化を行う必要がある。さらに、使用燃料が硫黄分を多く含む場合には、上記リーンNOx触媒の硫黄被毒を解消するため、触媒の加熱処理および還元材の供給等からなるリジェネレーション処理が必要となり、これらによって燃費改善効果が低下することが避けられない。しかも、混合気の空燃比がある程度以上にリーンになると、燃焼速度が遅くなりすぎてその終期に近い燃焼が仕事に寄与しなくなるため、成層燃焼でのリーン化による燃費改善には限界があった。
【0007】
一方、上記引用文献2に示されるように、通常の火花点火式ガソリンエンジンにおいて、燃費の改善効果およびNOxの抑制効果を得るために圧縮自己着火を行わせるように構成した場合には、その圧縮上死点付近での燃焼室内の温度または圧力を大幅に高めて圧縮自己着火の環境が得られるようにする格別の工夫が必要であるという問題がある。しかも、通常の火花点火式ガソリンエンジンにおいて上記の工夫を凝らしても確実に圧縮自己着火を行わせることは困難である等の問題があった。
【0008】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、火花点火式エンジンの排気浄化性能を確保しつつ、より効果的に燃費を改善することができるエンジンの制御装置を提供するものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】
請求項1に係る発明は、各気筒の燃焼サイクルが所定の位相差をもつように設定された多気筒の火花点火式エンジンにおいて、排気行程と吸気行程とが重なる一対の気筒間で排気行程にある先行気筒から排出された既燃ガスを吸気行程にある後続気筒に導入させる気筒間ガス通路と、先行気筒の既燃ガスの導出方向を排気通路側と上記気筒間ガス通路側とに切り換える切換弁と、後続気筒に新気を導入させる新気導入通路を開閉する新気導入弁と、エンジンの部分負荷運転領域では、上記新気導入弁を閉弁するとともに、先行気筒から排出された既燃ガスの全てを気筒間ガス通路側に導出させるように上記切換弁を制御することにより2気筒接続状態とし、先行気筒の空燃比を理論空燃比よりも大きいリーン空燃比として燃焼を行わせ、この先行気筒から後続気筒に導入されたリーン空燃比の既燃ガスに燃料を供給して後続気筒の燃焼を行わせ、かつ上記部分負荷運転領域内における高負荷側領域では、上記新気導入弁を開弁して後続気筒内に上記既燃ガスと新気との両方を導入させるとともに、燃料を供給して後続気筒の燃焼を行わせる特殊運転モードの制御を実行する運転モード制御手段と、上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域内の高負荷側領域で、後続気筒の圧縮自己着火をアシストする着火アシスト手段とを備えたものである。
【0010】
この発明によると、エンジンの部分負荷運転領域で上記2気筒接続状態として特殊運転モードの制御が実行されることにより、上記先行気筒ではリーン燃焼による熱効率向上およびポンピングロス低減による燃費改善効果が得られ、後続気筒では先行気筒から導入された既燃ガスに燃料が供給されて理論空燃比とされた状態で燃料が行わせることにより、少なくともポンピングロス低減による燃費改善効果が得られるとともに、上記既燃ガスが多量に導入されることによるEGR効果によってNOxの発生が効果的に抑制されることになる。そして、上記部分負荷運転領域よりも高負荷側領域では、上記新気導入弁が開弁状態となって後続気筒に新気が導入されるとともに、着火アシスト手段により後続気筒の圧縮自己着火が促進されることにより、新気不足による失火等を生じることがなく、かつ後続気筒の圧縮自己着火が適正に行われることになる。
【0011】
また、請求項2に係る発明は、上記請求項1記載の火花点火式エンジンの制御装置において、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷領域では、先行気筒の空燃比を略理論空燃比として燃焼を行わせるものである。
【0012】
上記構成によれば、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷側領域で、先行気筒を略理論空燃比の燃焼状態とする空燃比制御が実行されることにより、エンジン出力が充分に確保されるとともに、理論空燃比で燃焼した排気ガスが先行気筒から排気通路に導出されるため、リーンNOx触媒を必要とすることなく、三元触媒または酸化触媒により充分な排気浄化性能が得られ、燃費の改善効果とエミッション性の改善効果との両立を図ることが可能となる。
【0013】
また、請求項3に係る発明は、上記請求項1または2に記載の火花点火式エンジンの制御装置において、圧縮上死点前の上死点近傍で後続気筒内の混合気を点火することにより圧縮自己着火をアシストする着火アシスト手段と、後続気筒のノッキングを検出するノッキング検出手段とを備え、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷側領域で、上記ノッキング検出手段により後続気筒のノッキングが検出された場合には、上記着火アシスト手段による混合気の点火時期を通常時に比べてリタードさせるものである。
【0014】
上記構成によれば、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷側領域で、先行気筒から後続気筒に高温の既燃ガスが導入されることにより、後続気筒の温度が上昇してノッキングが発生した場合には、着火アシスト手段による混合気の点火時期が通常時に比べてリタードされることより、上記後続気筒におけるノッキングの発生が抑制されることになる。
【0015】
また、請求項4に係る発明は、上記請求項1〜3の何れかに記載の火花点火式エンジンの制御装置において、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷領域で、過給機により加圧された吸気を各気筒に供給するものである。
【0016】
上記構成によれば、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷側領域で、過給機によって加圧された吸気が先行気筒および後続気筒の両方に供給されることにより、多量の新気を必要とする先行気筒に必要量の新気が導入されるとともに、先行気筒から導出された既燃ガスが後続気筒に導入されることによる後続気筒の新気不足が上記過給機の過給作用によって補われるため、上記特殊運転モードの制御を実行可能な領域がエンジンの高負荷側に広げられることになる。
【0017】
【発明の実施の形態】
図1および図2は、本発明の一実施形態によるエンジンの概略構成を示している。これらの図において、エンジン本体1は複数の気筒を有し、図示の実施形態では4つの気筒2A〜2Dを有している。各気筒2A〜2Dにはピストン3が嵌挿され、ピストン3の上方に燃焼室4が形成されている。
【0018】
各気筒2A,2Dに設けられた燃焼室4の頂部には点火プラグ7が装備され、そのプラグ先端が燃焼室4内に臨んでいる。この点火プラグ7には、電子制御による点火時期のコントロールが可能な点火回路8が接続されている。
【0019】
燃焼室4の側方部には、燃焼室4内に燃料を直接噴射する燃料噴射弁9が設けられている。この燃料噴射弁9は、図略のニードル弁およびソレノイドを内蔵し、後述の燃料噴射制御手段からパルス信号が入力されることにより、そのパルス入力時期にパルス幅に対応する時間だけ駆動されて開弁し、その開弁時間に応じた量の燃料を噴射するように構成されている。なお、図外の燃料ポンプおよび燃料供給通路等を備えるとともに、圧縮行程での燃焼室内の圧力よりも高い燃料圧力を与え得る燃料供給系統を介して、上記燃料噴射弁9に燃料が供給されるように構成されている。
【0020】
そして、吸気、圧縮、膨張および排気の各行程からなる燃焼サイクルがそれぞれの気筒2A〜2D毎に所定の位相差をもって行われるように構成され、4気筒エンジンの場合に、気筒列方向の一端側から1番気筒2A、2番気筒2B、3番気筒2Cおよび4番気筒2Dと呼ぶと、図5に示すように、上記燃焼サイクルが1番気筒2A、3番気筒2C、4番気筒2Dおよび2番気筒2Bの順にクランク角で180°ずつの位相差をもって行われるようになっている。なお、図5において、EXは排気行程、INは吸気行程であり、また、Fは燃料噴射、Sは強制点火を表し、図中の星マークは圧縮自己着火が行われることを表している。
【0021】
排気行程と吸気行程とが重なる一対の気筒間には、排気行程と吸気行程とが重なるときの排気行程側の気筒(当明細書ではこれを先行気筒と呼ぶ)から吸気行程側の気筒(当明細書ではこれを後続気筒と呼ぶ)へ既燃ガスをそのまま導くことができるように、気筒間ガス通路22が設けられている。当実施形態の4気筒エンジンでは、図5に示すように1番気筒2Aの排気行程(EX)と2番気筒2Bの吸気行程(IN)とが重なり、また4番気筒2Dの排気行程(EX)と3番気筒2Cの吸気行程(IN)が重なるので、1番気筒2Aおよび2番気筒2Bと、4番気筒2Dおよび3番気筒2Cとがそれぞれ一対をなし、1番気筒2Aおよび4番気筒2Dが先行気筒となり、かつ2番気筒2Bおよび3番気筒2Cが後続気筒となるように設定されている。
【0022】
各気筒の吸・排気ポートとこれに接続される吸気通路、排気通路および気筒間ガス通路は、具体的には次のように構成されている。先行気筒である1番気筒2Aおよび4番気筒2Dには、それぞれ、新気を導入させるための一対の吸気ポート11,11と、既燃ガス(排気ガス)を排気通路20または上記気筒間ガス通路22に導出するための一対の排気ポート12,12とが配設されている。
【0023】
また、後続気筒である2番気筒2Bおよび3番気筒2Cには、それぞれ新気を導入させるための一対の第1吸気ポート13,13と、先行気筒2A,2Dからの既燃ガスを導入させるための第2吸気ポート14と、既燃ガスを排気通路20に導出するための排気ポート15とが配設されている。
【0024】
図1に示す例では、先行気筒(1番,4番気筒)2A,2Dの燃焼室の左半部に、一対の吸気ポート11,11が並列的に配設されるとともに、上記燃焼室の右半部に、一対の排気ポート12,12が並列的に配設されている。また、後続気筒(2番,3番気筒)2B,2Cの燃焼室の左半部には、一対の第1吸気ポート13,13が並列的に配設されるとともに、上記燃焼室の右半部には、第2吸気ポート14と排気ポート15とが並列的に設けられている。
【0025】
先行気筒2A,2Dに設けられた一対の吸気ポート11,11および後続気筒2B,2Cに設けられた一対の第1吸気ポート13,13には、吸気通路15における気筒別の分岐吸気通路16の下流端がそれぞれ接続されている。上記吸気通路15における集合部よりの上流の共通吸気通路には、バタフライ弁からなるスロットル弁17が設けられ、このスロットル弁17がアクチュエータ17aにより開閉駆動されることにより、エンジン全体の吸入空気量が調節されるようになっている。
【0026】
また、上記後続気筒2B,2Cの第1吸気ポート13,13にそれぞれ接続された分岐吸気通路16からなる新気導入通路には、共通の軸を介して互いに連動する一対のバタフライ弁からなる新気導入弁18が設けられ、この新気導入弁18がアクチュエータ18aにより上記共通の軸を支点に回転駆動されることにより、新気導入通路が開閉されて上記後続気筒2B,2Cに対する吸入空気量が調節されるとともに、上記新気導入弁19を閉弁状態とすることにより、上記後続気筒2B,2Cに対する新気の導入が停止されるように構成されている。なお、吸気通路15における集合部よりも上流の供給吸気通路には、吸気流量を検出するエアフローセンサ19が設けられている。
【0027】
上記先行気筒2A,2Dに設けられた一対の排気ポート12,12および後続気筒2B,2Cに設けられた単一の排気ポート15には、排気通路20における気筒別の分岐排気通路21の上流端がそれぞれ接続されている。また、先行気筒2A,2Dの排気ポート12,12に接続された上記分岐排気通路21に上記気筒間ガス通路22の上流端が接続されるとともに、後続気筒2B,2Cの第2吸気ポート14に上記気筒間ガス通路22の下流端が接続されている。この気筒間ガス通路22は、互いに隣接する気筒間を接続する比較的短い通路であり、先行気筒2A,2Dから排出されるガスが、この気筒間ガス通路22を通る間における放熱量が比較的小さく抑えられるようになっている。
【0028】
また、上記先行気筒2A,2Dの排気ポート12,12に連通する分岐排気通路21と、上記気筒間ガス通路22との接続部には、先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスの導出方向を排気通路20の下流部(集合部)側と、気筒間ガス通路22側とに切り換えるバタフライ弁からなる切換弁25が設けられている。この切換弁25は、排気通路20側の連通部を閉止することにより、上記既燃ガスの全てを気筒間ガス通路22側に導出させる2気筒接続位置と、上記気筒間ガス通路22側の連通部を閉止することにより、上記既燃ガスの全てを排気通路20側に導出させる各気筒独立位置と、上記気筒間ガス通路22および排気通路20の両方に上記既燃ガスを導出させる中立位置とに、アクチュエータ25aによって回転駆動されるように構成されている。また、上記中立位置にある切換弁25の開度を変化させることにより、気筒間ガス通路22側に導出される既燃ガス量と、排気通路20の集合部側に導出される既燃ガス量との分配率が調節されるようになっている。
【0029】
上記排気通路20における分岐排気通路21の下流に位置する集合部には排気ガス中の酸素濃度を検出することにより空燃比を検出するO2センサ23が設けられている。さらに、このO2センサ23の設置部の下流側における排気通路20には、排気浄化用の三元触媒24が設けられている。この三元触媒24は、一般に知られているように、排気ガスの空燃比が理論空燃比(つまり空気過剰率λ=1)付近にあるときにHC,COおよびNOxに対して高い浄化性能を示す触媒である。
【0030】
上記エンジンには、図3に示すように、マイクロコンピュータ等からなるエンジン制御用のECU(コントロールユニット)40が設けられている。このECU40には、エアフローセンサ19およびO2センサ23からの信号が入力され、さらに運転状態を判別するためにエンジン回転数を検出する回転数センサ47およびアクセル開度(アクセルペダル踏込み量)を検出するアクセル開度センサ48等からの信号も入力されている。また、上記ECU40から、各燃料噴射弁9と、多連スロットル弁17のアクチュエータ17aと、新気導入弁18のアクチュエータ18aと、切換弁25のアクチュエータ25aとに対して制御信号が出力されるようになっている。
【0031】
上記ECU40には、エンジンの運転状態を判別する運転状態判別手段41と、各気筒2A〜2Dに対する新気の導入経路および既燃ガスの導出経路を切り換えてエンジンの運転モードを制御するガス経路切換手段42からなる運転モード制御手段と、各気筒2A〜2Dに対する吸気の流入量を制御する吸入空気量制御手段43と、燃料噴射弁9から噴射される燃料の噴射量および噴射タイミングを制御する燃料噴射制御手段44と、点火プラグ7による混合気の点火タイミングを制御する点火制御手段45とが設けられている。
【0032】
上記運転状態判別手段41は、図4に示すように、エンジンの運転領域が低速低負荷側の運転領域A(部分負荷運転領域)と、高速側ないし高負荷側の運転領域(全負荷運転領域)Bとに区画された制御用マップを有し、低速低負荷側の部分負荷運転領域Aを特殊運転モード領域として設定するとともに、高速側ないし高負荷側の全負荷運転領域Bを通常運転モード領域として設定し、上記回転数センサ47およびアクセル開度センサ48等からの信号により調べられるエンジンの運転状態(エンジン回転数およびエンジン負荷)が、上記運転領域A,Bのいずれにあるかを判別するようになっている。さらに、上記特殊運転モード領域となる部分負荷運転領域Aは、その中でもエンジン負荷が最も低い低負荷側領域A1と、この低速低負荷領域A1よりもエンジン負荷が高い中負荷側領域A2と、この中負荷側領域A2よりもエンジン負荷がさらに高い高負荷側領域A3とに区画されている。
【0033】
そして、上記運転状態判別手段41による判別結果に基づき、エンジンの部分負荷運転領域Aでは、排気行程にある先行気筒2A,2Dから排出される既燃ガスを吸気行程にある後続気筒2B,2Cに導入して燃焼させる特殊運転モードが選択され、エンジンの全負荷運転領域Bでは、各気筒2A〜2Dをそれぞれ独立させて燃焼させる通常運転モードが選択されるように構成されている。また、上記部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3では、先行気筒2A,2Dから排出される既燃ガスの一部を後続気筒2B,2Cに導入させ、残りの既燃ガスを排気通路20に導入させる中間運転モードが選択されるようになっている。
【0034】
ガス経路切換手段42は、上記運転状態判別手段41の判別結果に応じ、新気導入弁18および切換弁25を開閉制御することにより、先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスの流通経路および後続気筒2B,2Cに導入される新気および既燃ガスの導入状態を次のように制御するように構成されている。
【0035】
すなわち、上記運転状態判別手段41によりエンジンの運転領域が部分負荷運転領域Aの低負荷側領域A1または中負荷側領域A2にあることが確認された場合には、上記新気導入弁18を閉弁状態とすることにより、後続気筒2B,2Cに対する新気の導入を停止するとともに、上記切換弁25を2気筒接続位置に設置することにより、上記既燃ガスの全てを後続気筒2B,2Cに導出させる特殊運転モードの制御を実行する。
【0036】
また、上記運転状態判別手段41によりエンジンの運転領域が全負荷運転領域Bにあることが確認された場合には、上記新気導入弁18を開弁状態とすることにより、後続気筒2B,2Cに運転状態に対応した量の新気を導入させるとともに、上記切換弁25を2気筒接続位置に設置することにより、上記既燃ガスの全てを排気通路20に導出させる通常運転モードの制御を実行する。
【0037】
さらに、上記運転状態判別手段41によりエンジンの運転領域が部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3にあることが確認された場合には、上記新気導入弁18を開弁状態とするとともに、上記切換弁25を中立位置に設置することにより、後続気筒2B,2Cに上記既燃ガスと新気の両方を導入させる中間的な特殊運転モード(以下、このモードを中間運転モードという)の制御を実行する。また、上記中間運転モードの制御時には、エンジン負荷が高いほど排気通路20側に導出される既燃ガス量を増大させるとともに、気筒間ガス通路22側に導出される既燃ガス量を減少させように、上記切換弁25の開度を変化させる制御が実行されるようになっている。
【0038】
上記吸入空気量制御手段43は、アクチュエータ17aを制御することによりスロットル弁17の開度(スロットル開度)を制御するものであり、制御マップ等に基づいてエンジンの運転状態に対応した目標吸入空気量を求め、この目標吸入空気量に応じてスロットル開度を制御する。この場合、上記特殊運転モードとされるエンジンの部分負荷運転領域Aでは、後続気筒2B,2Cに対する分岐吸気通路16からの吸気導入が原則として遮断された状態で、先行気筒2A,2Dから導入される既燃ガス中の過剰空気と新たに供給される燃料との比が略理論空燃比とされつつ、後続気筒2B,2Cの燃焼が行われるように、スロットル弁17の開度が調節されるようになっている。
【0039】
具体的には、上記部分負荷運転領域Aの低負荷・中負荷側領域A1,A2において、先行、後続の2気筒分の要求トルクに応じた燃料の燃焼に必要な量の空気(2気筒分の燃料の量に対して理論空燃比となる量の空気)が、先行気筒(1番、4番気筒2A,2D)に供給されるように上記スロットル弁17の開度が制御される。また、上記中間運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3では、上記新気導入弁18を開放するとともに、エンジン負荷が高いほど上記新気導入弁18の開度を大きくすることにより、後続気筒2B,2Cに導入される新気量を増大させる制御が実行されるようになっている。
【0040】
上記燃料噴射制御手段44は、各気筒2A〜2Dに設けられた燃料噴射弁9からの燃料噴射量および噴射タイミングをエンジンの運転状態に応じて制御するように構成されている。また、上記点火制御手段45は、運転状態に応じた点火時期の制御および点火停止等の制御を行うように構成されている。そして、特に運転状態が図3中の部分負荷運転領域Aにある場合と、全負荷運転領域Bにある場合とで上記燃料噴射制御手段44による燃料噴射の制御状態と、上記点火制御手段45による点火時期の制御状態とが変更されるようになっている。
【0041】
すなわち、運転状態が低速低負荷側の部分負荷運転領域Aにある場合には、特殊運転モードの制御を実行すべく、先行気筒2A,2Dの空燃比を理論空燃比よりも大きいリーン空燃比とするように燃料噴射量を調節するとともに、先行気筒2A,2Dの圧縮行程で燃料を噴射して混合気の成層化を行わせるように噴射タイミングを設定し、かつ、圧縮上死点付近で先行気筒2A,2Dの混合気を強制点火させるように点火タイミングを設定する制御を、上記燃料噴射制御手段44および点火制御手段45において実行する。
【0042】
一方、後続気筒2B,2Cに対しては、先行気筒2A,2Dから導入されたリーン空燃比の既燃ガスに対して燃料を供給し、実質的に理論空燃比となるように燃料噴射量を調節するとともに、吸気行程で後続気筒2B,2Cに燃料を噴射するように噴射タイミングを設定し、かつ、圧縮自己着火を行わせるべく、上記高負荷側領域A3を除いて後続気筒2B,2Cの混合気に対する強制点火を停止させる制御を、上記燃料噴射制御手段44および点火制御手段45において実行する。
【0043】
さらに、上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aにおいて、先行気筒2A,2Dおよび後続気筒2B,2Cからなる一対の気筒に対する燃料噴射量の和が先行気筒2A,2Dに導入される新気量に対して理論空燃比となる量に調整されるとともに、後続気筒2B,2Cでノッキングが発生するのを防止しつつ、圧縮自己着火が良好に行われるように、先行気筒2A,2Dに対する燃料噴射量と、後続気筒2B,2Cに対する燃料噴射量との割合が運転状態に応じて制御される。
【0044】
具体的には、上記部分負荷運転領域Aの低負荷側領域A1では、先行気筒2A,2Dに対する燃料噴射量と後続気筒2B,2Cに対する燃料噴射量とを略同一、ないしは後続気筒2B,2C側の燃料噴射量を少し多くすることにより、先行気筒2A,2Dでの燃焼の際の空燃比が理論空燃比の2倍程度(A/F≒30、空気過剰率λで表せばλ=2程度)、ないしは理論空燃比の2倍より大(空気過剰率λがλ>2)となるようにする。この結果、エンジン負荷が低いために燃料の総噴射量が相対的に少ない値に設定され、これに起因して後続気筒2B,2Cの失火が発生し易い傾向にある上記低負荷側領域A1で、後続気筒2B,2Cに対する燃料噴射量が過度に少ない値に設定されることが防止され、上記失火の発生が防止されることになる。
【0045】
そして、上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aにおいて、エンジン負荷の増大に伴い先行気筒2A,2Dの空燃比をリーン空燃比から理論空燃比に向かって変化させることにより、上記部分負荷運転領域Aの中負荷側領域A2では、先行気筒2A,2Dに対する燃料噴射量を後続気筒2B,2Cに対する燃料噴射量よりも多くすることにより、先行気筒2A,2Dにおける燃焼時の空燃比が理論空燃比の2倍より小(空気過剰率λが1<λ<2)となるようにし、例えばA/F≒25となるように制御することにより、上記部分負荷運転領域Aの低負荷側領域A1に比べて先行気筒2A,2Dの空燃比を相対的にリッチとする。この結果、エンジン負荷が高いために燃料の総噴射量が相対的に多い値に設定されることにより、後続気筒2B,2Cの温度が過度に高くなるとともに、これに対応して後続気筒2B,2Cでノッキングが発生し易い傾向にある上記部分負荷運転領域Aの中負荷側領域A2で、後続気筒2B,2Cに多量の既燃ガスが導入され、そのEGR効果によって上記ノッキングの発生が防止されることになる。
【0046】
また、上記中間運転モードの制御が実行される後続気筒2B,2Cに既燃ガスおよび新気の両方が導入される部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3では、先行気筒2A,2Dおよび後続気筒2B,2Cがそれぞれ略理論空燃比の燃焼状態となるように燃料噴射量を制御する。そして、上記部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3では、上記点火制御手段45からなる着火アシスト手段により、後続気筒2B,2Cの圧縮上死点前の上死点近傍、例えば上死点前の15°CA(クランクアングル)の時点で、後続気筒2B,2Cの混合気に強制点火することにより、後続気筒2B,2Cの圧縮自己着火をアシストする着火アシスト制御を実行するようになっている。
【0047】
一方、エンジンの運転状態が高負荷側ないし高回転側の全負荷運転領域Bにある場合には、各気筒2A〜2Dに対してそれぞれ個別に新気を導入させる通常運転モードの制御状態として、各気筒2A〜2Dの空燃比を理論空燃比もしくはそれ以下とするように燃料噴射量を制御し、例えば上記全負荷運転領域Bにおける大部分の領域で理論空燃比とし、エンジンの最大負荷領域およびその付近の運転領域で理論空燃比よりリッチとする。そして、この場合に、各気筒2A〜2Dの吸気行程で燃料を噴射して混合気を均一化するように噴射タイミングを設定し、かつ各気筒2A〜2Dで強制点火を行わせるように制御する。
【0048】
以上のような当実施形態の装置の作用を、図5〜図8を参照しつつ説明する。上記部分負荷運転領域Aの低負荷側領域A1および中負荷側領域A2では、上記ガス経路切換手段42等からなる運転モード制御手段により、特殊運転モードの制御が実行され、後続気筒2B,2Cに新気を導入させる新気導入弁18を閉弁状態とするとともに、先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスの導出方向を切り換える切換弁25を2気筒接続位置に設置する。これにより実質的な新気およびガスの流通経路は、図6に示すように、先行気筒(1番,4番気筒)2A,2Dから排出される既燃ガスが、そのまま気筒間ガス通路22を介して後続気筒(2番,3番気筒)2B,2Cに導入されるとともに、この後続気筒2B,2Cから排出される既燃ガスのみが、排気通路20に導出されるような2気筒接続状態となる。
【0049】
この状態では、先行気筒2A,2Dにそれぞれ吸気行程で吸気通路15から新気が導入され(図6中の矢印a)、先行気筒2A,2Dの空燃比が理論空燃比よりも大きな値、例えば理論空燃比の略2倍ないしそれより小さい値となるように燃料噴射量が制御されつつ、図5に示すように、圧縮行程で燃料噴射Fが実行され、かつ、所定時期に点火Sが行われることにより、リーン空燃比の成層燃焼が行われる。
【0050】
また、先行気筒2A,2Dの吸気行程と後続気筒2B,2Cの排気行程とが重なる期間に、先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスが気筒間ガス通路22を通って後続気筒2B,2Cに導入される(図5中の白抜き矢印および図6中の矢印b)。そして、後続気筒2B,2Cでは、先行気筒2A,2Dから導入されたリーン空燃比の既燃ガスに燃料を供給して理論空燃比としつつ、吸気行程で燃料を噴射した後に、圧縮行程の上死点付近で燃焼室内の圧力、温度の上昇により圧縮自己着火を行わせる制御が、上記吸入空気量制御手段43および燃料噴射制御手段44からなる空燃比制御手段により実行される。
【0051】
この場合、先行気筒2A,2Dから排出された高温の既燃ガスが短い気筒間ガス通路22を通って後続気筒2B,2Cに直ちに導入されるため、後続気筒2B,2Cでは吸気行程で燃焼室内の温度が高くなり、この状態からさらに圧縮行程で圧力、温度が上昇することにより、圧縮行程終期の上死点付近では混合気が自己着火し得る程度まで燃焼室内の温度が上昇する。しかも、上記既燃ガスは先行気筒2A,2Dから排出されて後続気筒2B,2Cに導入されるまでの間に充分にミキシングされて均一に分布し、さらに吸気行程で後続気筒2B,2Cに噴射された燃料も圧縮行程終期までの間に燃焼室全体に均一に分散するため、理想的な同時圧縮自己着火条件を満たすような均一な混合気分布状態が得られる。そして、上記後続気筒2B,2Cの燃焼室内全体で同時圧縮自己着火により急速な燃焼が行われ、これにより熱効率が大幅に向上することになる。
【0052】
上記部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3では、後続気筒2B,2Cに連通する新気導入通路(分岐吸気通路16)に設けられた上記新気導入弁18が開弁されるとともに、上記切換弁25を中立位置に設置されることにより、図7の矢印b1,dに示すように、後続気筒2B,2C内に上記既燃ガスと新気との両方が導入されるとともに、燃料が供給されて後続気筒2B,2Cの燃焼を行わせる中間的な特殊運転モード(中間運転モード)の制御が実行される。この中間運転モードの制御時には、点火制御手段45からなる着火アシスト手段により、後続気筒2B,2Cの圧縮上死点前の上死点近傍、例えば上死点前の15°CA(クランクアングル)の時点で、後続気筒2B,2Cの混合気に強制点火して圧縮自己着火をアシストする制御が行われる。
【0053】
上記のようにエンジンの部分負荷運転領域Aで2気筒接続状態とした特殊運転モードの制御が実行されることにより、先行気筒2A,2Dでは、リーンでの成層燃焼により熱効率が高められるとともに、成層燃焼を行わない通常のエンジンと比べて吸気負圧が小さくなることでポンピングロスが低減され、一方、後続気筒2B,2Cでは、空燃比が略理論空燃比とされつつ、均一な混合気分布状態で圧縮自己着火が行われることにより熱効率が高められるとともに、先行気筒2A,2Dから押出された既燃ガスが送り込まれるため先行気筒2A,2Dよりもさらにポンピングロスが低減される。これらの作用により、燃費が大幅に改善される。
【0054】
また、先行気筒2A,2Dでは理論空燃比の略2倍もしくはそれに近いリーン空燃比とされることでNOx発生量が比較的少なく抑えられる。一方、後続気筒2B,2Cでは、先行気筒2A,2Dから既燃ガスが導入されることで多量のEGRが行われているのと同様の状態となるとともに、同時圧縮自己着火による急速燃焼が行われると可及的に酸素と窒素との反応が避けられることから、NOxの発生が充分に抑制される。このような点からもエミッション性の改善に有利となる。
【0055】
また、上記部分負荷運転領域Aで、後続気筒2B,2Cから排出される排気ガス中の酸素濃度が、理論空燃比の燃焼状態に対応した値となるように後続気筒2B,2Cの空燃比を制御することにより、先行気筒2A,2Dでリーンな空燃比で燃焼が行われつつ、理論空燃比で燃焼した後続気筒2B,2Cの既燃ガスのみが排気通路20に導出されることになる(図6中に矢印c参照)。したがって、従来のリーンバーンエンジンのようにリーンNOx触媒を設ける必要がなく、三元触媒24だけで充分に排気浄化性能が確保されるとともに、リーンNOx触媒を設ける必要がないことから、リーンNOx触媒のNOx吸蔵量増大時におけるNOxの放出、還元のための一時的な空燃比のリッチ化を行う必要がなく、燃費改善の目減りが避けられる。さらに、リーンNOx触媒の硫黄被毒の問題が生じることもない。
【0056】
さらに、上記部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3では、後続気筒2B,2Cに連通する新気導入通路(分岐吸気通路16)に設けられた上記新気導入弁18を開弁して、図7の矢印b1,dに示すように、後続気筒2B,2C内に上記既燃ガスと新気との両方を導入させるとともに、燃料を供給して後続気筒2B,2Cの燃焼を行わせる中間的な特殊運転モード(中間運転モード)の制御が実行されるため、上記先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスを後続気筒2B,2C内に導入させることによる燃費の改善効果を維持しつつ、後続気筒2A,2Cの燃焼を適正に実行することができる。
【0057】
すなわち、上記高負荷側領域A3において、先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスを後続気筒2B,2C内に導入させるように構成したため(図7の矢印b1参照)、後続気筒2B,2Cのポンピングロスを低減することができるとともに、後続気筒2B,2Cにおけるノッキングを効果的に抑制することができる。なお、上記実施形態に示すように、部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3で先行気筒2A,2Dの空燃比を略理論空燃比に設定した場合には、先行気筒2A,2Dから排出される既燃ガス中に存在する酸素量は著しく少なくなるが、これに対応させて上記新気導入弁18を開弁することにより後続気筒2B内に新気を導入させるようにしたため(図8の矢印d参照)、後続気筒2B,2Cの新気不足を解消して、後続気筒2B,2Cを理論空燃比の燃焼状態に維持することができる。
【0058】
そして、上記中間運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3では、上記新気導入弁18が開弁されて後続気筒2B,2C内に新気が導入されることにより、後続気筒2B,2Cの温度が低下するため、ノッキングの発生が効果的に抑制される反面、圧縮自己着火させることが困難な状態となる傾向があるが、上記のように点火制御手段45からなる着火アシスト手段により圧縮自己着火をアシストする着火アシスト制御を実行するように構成したため、後続気筒2B,2Cを適正時期に圧縮自己着火させることができる。すなわち、上記点火制御手段45により後続気筒2B,2C内の混合気を、圧縮上死点前の上死点近傍で点火して後続気筒2B,2Cの点火プラグ7周りの圧力を急上昇させることにより、これに引き続く適正時期に後続気筒2B,2Cを圧縮自己着火させることができる。
【0059】
上記のように特殊運転モードの燃焼が行われる部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3で、上記着火アシスト制御を実行することにより後続気筒2B,2Cの圧縮自己着火を促進し、後続気筒2B,2Cの燃焼室全体で混合気を急速に燃焼させた場合には、図9の実線aに示すように、気筒内の圧力を急上昇させることができる。これに対して上記特殊運転モードの燃焼を行うことなく、低温の新気もしくは排気通路20から少量の排気ガスをEGRガスとして吸気通路15に還流させた状態で火花点火により混合気を強制着火するようにした通常のエンジンでは図9の破線bに示すように、混合気が緩やかな燃焼が行われて仕事に寄与しないエネルギー成分が多くなることが避けられない。
【0060】
したがって、上記特殊運転モードの燃焼が行われる部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3で、後続気筒2B,2C内に新気を導入してノッキングの発生を抑制しつつ、上記点火制御手段45からなる着火アシスト制御手段により着火アシストを行って後続気筒2B,2Cを適正に圧縮自己着火させることにより、効果的に燃費を改善することができるとともに、上記後続気筒2B,2C内における酸素と窒素との反応を可及的に回避してNOxの発生を充分に抑制することができる。
【0061】
一方、上記高負荷側領域A3よりも高負荷側ないし高回転側の全負荷運転領域Bでは、上記新気導入弁18を開弁するとともに、図8に示すように、先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスの全てを排気通路20側に導出させるように切換弁25を制御することにより、各気筒2A〜2Dを独立して燃焼させる通常運転モードの制御を実行するように構成したため、吸気通路15から各気筒2A〜2Dにそれぞれ新気が導入されるとともに(図8の矢印a参照)、各気筒2A〜2Dから排気通路20に既燃ガスが排出される(図8の矢印c参照)。そして、この場合は、各気筒2A〜2Dが理論空燃比もしくはそれよりもリッチな燃焼状態となるように、吸入空気量および燃料噴射量を制御することにより、エンジンの出力性能を充分に確保することができる。
【0062】
また、上記実施形態に示すように、特殊運転モードの燃焼が行われる部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3において、先行気筒2A,2Dの略理論空燃比の燃焼状態とする空燃比制御を実行するように構成した場合には、先行気筒2A,2Dに対する燃料噴射量を相対的に増大させることにより、エンジン出力を充分に確保することができる。しかも、上記後続気筒2B,2Cには、新気とともに先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスが導入されるため、そのEGR効果によってノッキングの発生を効果的に防止できるという利点がある。
【0063】
特に、上記実施形態では、先行気筒2A,2Dから排出された既燃ガスを排気通路20側と気筒間ガス通路22側との両方に分配する運転領域、つまり上記高負荷側領域A3で、エンジン負荷の増大に伴って切換弁25の開度を変化させることにより、排気通路20側に導出される既燃ガス量を徐々に増大させるように構成したため、上記高負荷側領域A3からエンジンの高速高負荷の全負荷運転領域Bへの移行時に、上記切換弁25を中立位置から、図8に示す各気筒独立位置に迅速かつスムーズに移行させることができる。
【0064】
上記実施形態では、気筒間ガス通路22と、先行気筒2A,2Dに接続された排気通路20の分岐排気通路21との接続部に設けられたバタフライ弁からなる回動式弁により上記切換弁25を構成したため、エンジン負荷が増大するのに応じ、アクチュエータ25bにより上記切換弁25を回動操作するだけで、排気通路20側に導出される既燃ガス量を徐々に増大させる制御を容易かつ適正に実行することができる。なお、上記バタフライ弁に代え、ロータリ弁等からなる従来周知の開閉弁により上記切換弁25を構成してもよい。
【0065】
上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3において、後続気筒2B,2C内に上記新気および既燃ガスを効率よく導入させるためには、後続気筒2B,2Cの第2吸気ポート14に設けられた既燃ガス導入側の吸気弁を開放する前の所定タイミング、例えば吸気上死点付近で、後続気筒2B,2Cの第1吸気ポート13,13に設けられた新気導入側の吸気弁を開弁して後続気筒2B,2C内に新気を導入させるとともに、その後に上記新気導入側の吸気弁を閉弁して先行気筒2A,2Dから導出され既燃ガスを後続気筒2B,2C内に導入させるように構成することが望ましい。
【0066】
また、気筒内指圧を検出する指圧センサまたはノッキング発生時の振動を検出する圧電素子等の出力信号に応じ、エンジンのノッキングを検出するノッキング検出手段を上記運転状態判別手段41に設け、後続気筒2B,2Cの特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域で、上記ノッキング検出手段により後続気筒2B,2Cのノッキングが検出された場合には、上記点火制御手段45からなる着火アシスト手段による混合気の点火時期を通常時に比べてリタードさせ、例えば通常時に圧縮上死点前の15°CAに設定された点火時期を、圧縮上死点前の5°〜10°CA程度に設定するように構成してもよい。
【0067】
上記構成によれば、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3で、先行気筒2A,2Dから後続気筒2B,2Cに高温の既燃ガスが導入されることに起因して、後続気筒2B,2C内の温度が上昇する等よりノッキングが発生する運転状態にあることが確認された場合には、着火アシスト手段による着火アシスト時期を通常時に比べてリタードさせる制御が実行されることより、燃焼室内で火炎が伝播する前に混合気が瞬時に自然着火する異常な燃焼、つまりノッキングの発生を効果的に抑制し、騒音等を生じさせることなく適正な圧縮自己着火を起こさせることができるという利点がある。
【0068】
すなわち、部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3において、先行気筒2A,2Dから導出される既燃ガス温度が極めて高いことに起因してノッキングが生じ易い状態にある場合に、例えば上記圧縮上死点前の15°CAの時期に上記着火アシスト手段による着火アシスト行うと、気筒内の圧力が急上昇して図3の仮想線cに示すように、圧縮上死点前に混合気が爆発的に燃焼する異常燃焼であるノッキングが生じ易く、マイナストルクが発生することによりエンジン出力が低下する傾向がある。このため、着火アシスト手段による着火アシスト時期を通常時に比べてリタードさせる制御を実行することにより、ノッキングの発生を防止して後続気筒2B,2Cを適正時期に圧縮自己着火させることができる。
【0069】
なお、上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aの低負荷側領域A1では、先行気筒2A,2Dから導出される既燃ガスの温度が低いことに起因して後続気筒2B,2Cで圧縮自己着火させることが困難な傾向があるため、上記部分負荷運転領域Aの低負荷側領域A1においても上記点火制御手段45からなる着火アシスト手段により後続気筒2B,2C内の混合気を圧縮上死点前の上死点近傍で点火することにより、後続気筒2B,2Cの圧縮自己着火を促進するように構成してもよい。
【0070】
また、図10に示すように、排気通路20に設けられたタービン61と、このタービン61により駆動されるブロア62とを備えたターボチャージャ等からなる過給機63を設け、上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域Aの高負荷側領域A3で、上記過給機63により加圧された吸気を先行気筒2A,2Dおよび後続気筒2B,2Cの両方に供給するように構成してもよい。
【0071】
上記のように構成した場合には、多量の新気を必要とする先行気筒2Aに必要量の新気を導入させることができるとともに、先行気筒2A,2Dから導出された既燃ガスが後続気筒に導入されることに起因した後続気筒2B,2Cの新気不足を上記過給機の過給作用によって補うことができる。したがって、上記特殊運転モードの制御が適正に行われる領域をエンジンの高負荷側に広げ、広範囲に亘って特殊運転モードの制御を実行することにより、より効果的に燃費を改善できるとともに、NOxの発生を抑制してエミッション性を効果的に改善できるという利点がある。
【0072】
さらに、本発明の装置は4気筒以外の多気筒エンジンにも適用可能である。そして、例えば6気筒等では1つの気筒の排気行程と別の気筒の吸気行程が完全に重なり合うことはないが、このような場合は、一方の気筒の排気行程が他方の気筒の吸気行程より先行するとともに、両行程が部分的に重なり合う2つの気筒を先行、後続の一対の気筒とすればよい。
【0073】
【発明の効果】
以上のように本発明に係るエンジンの制御装置によれば、エンジンの部分負荷運転領域で上記2気筒接続状態として特殊運転モードの制御が実行されることにより、上記先行気筒ではリーン燃焼による熱効率向上およびポンピングロス低減による燃費改善効果が得られ、後続気筒では先行気筒から導入された既燃ガスに燃料が供給されて理論空燃比とされた状態で燃料が行われるため、少なくともポンピングロス低減による燃費改善効果が得られるとともに、上記既燃ガスが多量に導入されることによるEGR効果によってNOxの発生を効果的に抑制することができる。そして、上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷側領域では、上記新気導入弁が開弁状態となって後続気筒に新気が導入されるとともに、着火アシスト手段により後続気筒の圧縮自己着火が促進されることにより、新気不足による失火等を生じることがなく、かつ後続気筒の圧縮自己着火を適正に実行して火花点火式エンジンの排気浄化性能を確保しつつ、より効果的に燃費を改善できるという利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による制御装置を備えたエンジン全体の概略平面図である。
【図2】エンジン本体等の概略構成図である。
【図3】制御系統のブロック図である。
【図4】運転状態に応じた制御を行うための運転領域の一例を示す説明図である。
【図5】各気筒の排気行程、吸気行程、燃料噴射時期および点火時期等を示す図である。
【図6】部分負荷運転領域の実質的な新気およびガスの流通経路を示す説明図である。
【図7】部分負荷運転領域の高負荷側領域の実質的な新気およびガスの流通経路を示す説明図である。
【図8】全負荷運転領域の実質的な新気およびガスの流通経路を示す説明図である。
【図9】エンジンの筒内圧力とクランク角との関係を示すグラフである。
【図10】本発明の別の実施形態による制御装置を備えたエンジン全体の概略平面図である。
【符号の説明】
1 エンジン本体
2A〜2D 気筒
15 吸気通路
20 排気通路
22 気筒間ガス通路
16 分岐吸気通路(新気導入通路)
18 新気導入弁
25 切換弁
42 ガス経路切換手段(運転モード制御手段)
45 点火制御手段(着火アシスト手段)
63 過給機

Claims (4)

  1. 各気筒の燃焼サイクルが所定の位相差をもつように設定された多気筒の火花点火式エンジンにおいて、
    排気行程と吸気行程とが重なる一対の気筒間で排気行程にある先行気筒から排出された既燃ガスを吸気行程にある後続気筒に導入させる気筒間ガス通路と、
    先行気筒の既燃ガスの導出方向を排気通路側と上記気筒間ガス通路側とに切り換える切換弁と、
    後続気筒に新気を導入させる新気導入通路を開閉する新気導入弁と、
    エンジンの部分負荷運転領域では、上記新気導入弁を閉弁するとともに、先行気筒から排出された既燃ガスの全てを気筒間ガス通路側に導出させるように上記切換弁を制御することにより2気筒接続状態とし、先行気筒の空燃比を理論空燃比よりも大きいリーン空燃比として燃焼を行わせ、この先行気筒から後続気筒に導入されたリーン空燃比の既燃ガスに燃料を供給して後続気筒の燃焼を行わせ、かつ上記部分負荷運転領域内における高負荷側領域で、上記新気導入弁を開弁して後続気筒内に上記既燃ガスと新気との両方を導入させるとともに、燃料を供給して後続気筒の燃焼を行わせる特殊運転モードの制御を実行する運転モード制御手段と、
    上記特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域内の高負荷側領域で、後続気筒の圧縮自己着火をアシストする着火アシスト手段とを備えたことを特徴とする火花点火式エンジンの制御装置。
  2. 特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷領域では、先行気筒の空燃比を略理論空燃比として燃焼を行わせることを特徴とする請求項1に記載の火花点火式エンジンの制御装置。
  3. 圧縮上死点前の上死点近傍で後続気筒内の混合気を点火することにより圧縮自己着火をアシストする着火アシスト手段と、後続気筒のノッキングを検出するノッキング検出手段とを備え、特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷側領域で、上記ノッキング検出手段により後続気筒のノッキングが検出された場合には、上記着火アシスト手段による混合気の点火時期をリタードさせることを特徴とする請求項1または2に記載の火花点火式エンジンの制御装置。
  4. 特殊運転モードの制御が実行される部分負荷運転領域の高負荷領域で、過給機により加圧された吸気を各気筒に供給することを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の火花点火式エンジンの制御装置。
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