JP4106719B2 - 画像処理装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、コンピュータを利用した画像処理装置に関し、特に、レンダリング処理等の為のポリゴン内のピクセルのパラメータの演算を、少ないハードウエアにより効率的に行うことができる画像処理装置、その画像処理方法及びその画像処理プログラムを記録した記録媒体に関する。
【0002】
【従来の技術】
コンピュータを利用した画像処理装置は、ゲーム装置やシミュレーション装置等で広く利用される。ゲームプログラムやシミュレーションプログラムによりオブジェクトを形成するポリゴンが生成される。このポリゴンデータは、通常その頂点毎のパラメータを含む。例えば、頂点の三次元空間内の座標や、頂点の色データ或いはテクスチャー座標、法線ベクトル、透明度を表すアルファ値、輝度値等の色関連データが、頂点パラメータに含まれる。
【0003】
かかるポリゴンデータをもとに、まず、表示画面内のポリゴンをクリッピングにより選択し、それらの選択されたポリゴンについて、三次元座標が表示画面上の二次元座標と奥行きを示すZ値とに透視変換される。その後、レンダリング処理により表示画面内に表示されるポリゴンのピクセルにおける画像データが求められる。この画像データは、基本的にはRGBの色データである。
【0004】
上記したレンダリング処理において、ポリゴン内のピクセルのパラメータの演算は、通常、ラスタスキャンによりポリゴン内のピクセル座標を特定し、そのピクセル座標に従い頂点パラメータを直線補間演算する。即ち、頂点座標とピクセル座標から内分比を求め、その内分比に従って上記した頂点パラメータを補間演算する。
【0005】
また、レンダリング処理は、1つのフレーム単位で処理される。レンダリング処理において、表示すべきポリゴンをピクセル毎に判定する為に、ポリゴンのピクセルの奥行きを示すZ値が利用される。Z値を比較して、最もZ値が小さい(表示画面内で最も手前)場合に、その色データをフレームバッファメモリに格納する。従って、フレームバッファメモリに書き込まれたピクセルのZ値を格納するZ値バッファメモリをハードウエアとして持つことが要求される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
図13は、ポリゴンのラスタスキャンを説明する為の図である。図13の例では、頂点L、M、Nで特定されるポリゴン10の内部のピクセルがラスタスキャンにより走査される。例えば、頂点Lを開始点にして、横方向に走査し、その走査線をY軸方向に移動させる。例えば、あるピクセルPは、辺LMの点Oと辺LNの点Qとを結ぶ走査線上に位置する。従って、走査線OQの前の走査線RSの座標から、走査線OQのエッジ座標(xo ,yo ),(xq ,yq )を求める為には、
dxLM/dyLM=(xo −xr )/(yo −yr
dxLN/dyLN=(xq −xs )/(yq −ys
o −yr =1、yq −ys =1であるとすると、
o =xr +dxLM/dyLM
q =xs +dxLN/dyLN
なる演算を行う必要がある。
【0007】
上記した演算には、直線LM、LNの傾きを含む除算が含まれているので、コンピュータの演算負荷が大きくなる。しかも、除算の場合は、小数点以下の処理にも時間を要する。そして、これらの演算が、ポリゴンのラスタスキャンにおいて頻繁に要求され、更に、全てのポリゴンに対して行わなければならない。
【0008】
更に、上記した1フレーム分のZ値バッファメモリは、画像処理装置において、過大なハードウエアの要求を意味する。
【0009】
そこで、本発明の目的は、上記従来の課題を解決し、ピクセルのラスタスキャン法に代わって、演算処理が簡単に行える新たな演算の方法を採用した画像処理装置、その方法、その方法を実行するプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0010】
更に、本発明の別の目的は、Z値バッファメモリの容量を少なくしてハードウエアを簡単にして、効率的に画像処理を行うことができる画像処理装置、その方法、その方法を実行するプログラムを記録した記録媒体を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
上記の目的を達成する為に、本発明は、自己相似的(フラクタル、Fractal)な順番に所定の表示画面領域をより小さい相似形に分割しながら、分割領域の座標やZ値の演算をくり返す。そして最終的に分割された微小領域であるピクセルの座標やZ値を演算し、更にピクセルの色関連データのパラメータを演算することで、その演算をコンピュータにとり負荷が軽いものにする。更に、本発明では、1フレーム全体について一度にレンダリング処理を行うのではなく、1フレームを分割したあるフラグメント領域について、上記のフラクタルな順番で演算を行う。また、そのフラグメント領域内のピクセルが、ポリゴンの内部に属するか否かの判定を行うことで、フラグメント領域毎のレンダリング処理を効率的に行う。
【0012】
また、更に改良された発明は、従来のラスタ方向に対して水平、垂直方向の座標系を、フラクタルの分岐方向に沿った座標系に変換することで、フラクタルの順番で行う演算を更に簡単なものにする。
【0013】
本発明の画像処理装置は、ポリゴンに対してレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理装置において、
前記ポリゴンの表示画面内の位置データを含むポリゴンデータを供給され、所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記位置データに従って当該分割された領域が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを順次検出し、検出された表示ポリゴンのIDデータを該分割された微小領域毎に生成するフラクタル処理部と、
前記フラクタル処理部により生成された前記微小領域毎のポリゴンのIDデータに従って、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理部とを有することを特徴とする。
【0014】
本発明の画像処理方法は、ポリゴンに対してレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理方法において、
前記ポリゴンの表示画面内の位置データを含むポリゴンデータを生成する工程と、
所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記位置データに従って当該分割された領域が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを順次検出し、検出された表示ポリゴンのIDデータを該分割された微小領域毎に生成するフラクタル処理工程と、
前記フラクタル処理工程により生成された前記微小領域毎のポリゴンのIDデータに従って、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理工程とを有することを特徴とする。
【0015】
また、本発明の記録媒体に格納された画像処理プログラムは、上記画像処理方法をコンピュータに実行させる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態の例について図面に従って説明する。しかしながら、かかる実施の形態例が本発明の技術的範囲を限定するものではない。
【0017】
図1は、フラクタルな順番で領域をより小さい相似形に分割しピクセルを求める方法(以下単にフラクタル法と称する。)について説明する図である。この図には、あるフラグメント領域20内の8×8のピクセルを求める方法が示される。図1Aには、フラグメント領域20内の中心P0 に対して、それぞれ中心P1 、P2 、P3 、P4 の領域に4分割した状態が示される。中心P0 の座標(x0 ,y0 )に対して、4分割後の中心P1 、P2 、P3 、P4 の座標は、フラグメント20の一辺の長さを単純に8とすると、
1 =(x0 −2,y0 −2)=(x1 ,y1
2 =(x0 −2,y0 +2)=(x2 ,y2
3 =(x0 +2,y0 +2)=(x3 ,y3
4 =(x0 +2,y0 −2)=(x4 ,y4
で求められる。この演算には、除算は含まれず、単に加算と減算だけからなる。
【0018】
図1Bには、更に、中心P1 、P2 、P3 、P4 それぞれの領域を4分割し、フラグメント領域20を新たな中心P11、P12、P13、P14、P21、P22...P43、P44の領域に16分割した状態が示される。それぞれの分割後の領域の中心P11、P12、...P43、P44の座標は、
11=(x1 −1,y1 −1)=(x11,y11
12=(x1 −1,y1 +1)=(x11,y11
43=(x4 +1,y4 +1)=(x43,y43
44=(x4 +1,y4 −1)=(x44,y44
で求められる。
【0019】
更に、図1Cには、中心P11、P12、P13、...P42、P43、P44それぞれの領域を4分割し、フラグメント領域20を新たな中心P111 、P112 ...P443 、P444 の領域に64分割した状態が示される。それぞれの分割後の領域の中心P111 、P112 、P443 、P444 の座標は、
111 =(x11−0.5,y11−0.5)=(x111 ,y111
112 =(x11−0.5,y11+0.5)=(x111 ,y111
443 =(x44+0.5,y44+0.5)=(x443 ,y443
444 =(x44+0.5,y44−0.5)=(x444 ,y444
で求められる。
【0020】
以上、図1A,B,Cに示される通り、フラクタル法によれば、フラグメント領域20を1領域、4領域、16領域、そして64領域と、それぞれの領域を更に小さい相似形の領域に分割していく。このフラクタル法によれば、それぞれの領域の表示画面での座標値は、上記した通り加算と減算だけで次々に求めることができる。しかも、このフラクタル法によれば、図1Cに示される通り、フラグメント領域20内のピクセルに対応できる64個の微小領域に対して、同時にその座標値や色関連データ等の属性データを求めることができる。その演算の回数は、上記した通り、3階層の演算で行うことができ、それぞれの演算は並列演算が可能である。このことは、この演算回路を構成する場合、並列演算器を3階層に形成すればよいことを意味する。この演算回路の構成については、後述する。
【0021】
上記したフラクタル法は、フラグメント領域内の中心P0 をスタートにして、64個のピクセルの表示画面内の座標を加算と減算により簡単に求めることができる。そこで、レンダリング処理の為に、各ピクセルにどのポリゴンの色をつければよいかの処理を行う必要がある。
【0022】
図2は、任意の点P(x,y)が、三角形のポリゴン10内に位置するか否かの判断のアルゴリズムについて説明する図である。二次元座標内の三点L,M,Nを頂点とする三角形の各辺LM,MN,NLについて、三角形の単位法線ベクトルを(a1 ,b1 )、(a2 ,b2 )、(a3 ,b3 )と、座標の原点から各辺に下ろした垂線の距離をc1 、c2 、c3 とする。この場合、任意の点P(x,y)が三角形の内部に位置するか外部に位置するかは、次の式の値dが負か正かにより判断できる。
【0023】
1 =a1 x+b1 y+c1
2 =a2 x+b2 y+c2
3 =a3 x+b3 y+c3
上記のd1 ,d2 ,d3 が共に負になる場合は、点P(x,y)が三角形の内部に位置することは、数学的に自明である。かかる、アルゴリズムは、任意の点がある多角形の内部に位置するか否かの判断を行う場合に利用される。
【0024】
そこで、上記のフラクタル法に従って、64個のピクセルがあるポリゴンの内部に属するか否かの演算を行うことができる。例えば、点P0 に対しては、
1 =a1 0 +b1 0 +c1
2 =a2 0 +b2 0 +c2
3 =a3 0 +b3 0 +c3
を演算して、d1 ,d2 ,d3 が共に負になるか否かの判断を行えば良い。
【0025】
更に、4分割した中心P1 、P2 、P3 、P4 の領域があるポリゴンの内部に属するか否かの演算は、点P1 に対しては、
1 =a1 1 +b1 1 +c1 =a1 (x0 -2)+b1 (y0 -2)+c1
2 =a2 1 +b2 1 +c2 =a2 (x0 -2)+b2 (y0 -2)+c2
3 =a3 1 +b3 1 +c3 =a3 (x0 -2)+b3 (y0 -2)+c3
である。結局、点P0 の時に求めたd1 、d2 、d3 に対して、それぞれ
1 =d1 −2a1 −2b1
2 =d2 −2a2 −2b2
3 =d3 −2a3 −2b3
という単純な減算を行うことで求めることができる。
【0026】
同様にして、16分割した中心P11、P12、P13、P14、P21、P22...P43、P44の領域についても、点P1 、P2 、P3 、P4 の時に求めたd1 、d2 、d3 に対して簡単な減算を行うことで求めることができる。例えば、中心P11の場合は、
1 =d1 −a1 −b1
2 =d2 −a2 −b2
3 =d3 −a3 −b3
により求められる。
【0027】
同様にして、64分割した中心P111 、P112 ...P443 、P444 の領域についても簡単に演算を行うことができる。例えば、中心P111 の場合は、
1 =d1 −0.5a1 −0.5b1
2 =d2 −0.5a2 −0.5b2
3 =d3 −0.5a3 −0.5b3
により求められる。
【0028】
以上の通り、各領域の中心点があるポリゴンの内部に属するか否かの判断の為の演算は、フラクタル法を利用することにより、極めて簡単に行うことができる。
【0029】
図3は、表示画面30内に3つのポリゴンPG1,PG2,PG3が表示される例を示す図である。この図3に示される通り、表示画面30は、複数のフラグメント領域FMに分割されている。そこで、中央付近のフラグメントFM9においては、ポリゴンPG1,PG2の一部が位置している。このフラグメントFM9を拡大すると、図3の左下の図になる。図に示される通り、64個のピクセルP1 〜P64に分割されている。その場合、ピクセルP1 〜P4 、P9 〜P15、P17〜P24、P25〜P32が、ポリゴンPG1に属する。更に、ピクセルP24、P31、P32、P38〜P40、P45〜P48、P51〜P56、P58〜P64が、ポリゴンPG2に属する。
【0030】
上記したフラクタル法により、64個のピクセルP1 〜P64がポリゴンに属するか否かの演算が、フレーム内のポリゴン全てに対して行われることで、フラグメント領域20内において、ポリゴンの位置が確認される。図3の右下に示される通り、フラグメント領域FM9において、ポリゴンPG1とPG2の位置が確認される。図中、一部分で二つのポリゴンPG1とPG2とが重なりあう。
【0031】
従来のポリゴン内をラスタスキャンする方法は、ポリゴン内のピクセルの座標を求めることで、各ピクセルにどのポリゴンの色を与えるかを求める。これに対して、上記の方法では、フラグメント領域内の全てのピクセルについて、ポリゴン内に位置するか否かの判断を行うことで、各ピクセルにどのポリゴンの色を与えれば良いかを求めることができる。
【0032】
レンダリング処理において、もう一つの基本的な処理は、重なりあうポリゴンについて、どのポリゴンを表示すべきかの判定をピクセル毎に行うことである。その為に、各ポリゴンのZ値を比較して、Z値が最も小さいポリゴンを選択するアルゴリズムが知られている。このZ値比較法は、各ピクセルにおけるポリゴンのZ値を求める必要がある。このポリゴン毎のZ値の計算は、上記のフラクタル処理を行う場合に、非常に簡単に行うことができる。
【0033】
例えば、図1、2に戻って、点P0 のZ値Z0 は、次の演算式で求めることができる。
【0034】
0 =(∂z/∂x)x0 +(∂z/∂y)y0 +cz
それぞれの定数(∂z/∂x)、(∂z/∂y)及びczは、ポリゴンの1平面からユニークにきまる定数である。具体的には、(∂z/∂x)はポリゴンの平面のX軸方向の傾きであり、(∂z/∂y)はポリゴンの平面のY軸方向の傾きである。また、czは原点における平面のZ値である。
【0035】
かかる演算式から理解される通り、更に4分割した領域の例えば中心P1 のZ値Z1 は、
1 =Z0 −2(∂z/∂x)−2(∂z/∂y)
で求められる。更に16分割した領域の例えば中心P11のZ値Z11は、
11=Z1 −(∂z/∂x)−(∂z/∂y)
で求められ、更に64分割した領域の例えば中心P111 のZ値Z111 は、
111 =Z11−0.5(∂z/∂x)−0.5(∂z/∂y)
で求められる。従って、座標の場合と同様に、加算と減算により64個のピクセルにおけるポリゴンのZ値を簡単に求めることができる。
【0036】
従って、フラクタル法により、各ピクセルがポリゴンに属するか否かの判定と共に、そのピクセルのポリゴンのZ値の演算とを同時に行うこともできる。そして、求めたZ値と、Z値バッファメモリ内のZ値とを比較し、Z値が小さい場合は、そのポリゴンの色データをフレームバッファに書き込み、Z値をZ値バッファメモリに書き込むことができる。かかる演算は、フラグメント領域内において、ポリゴンの個数分だけ繰り返される。フレーム内の全てのポリゴンに対して、上記の演算が行われると、そのフラグメント領域内における、各ピクセルの表示すべきポリゴンとそのZ値とが求められる。
【0037】
ラスタライズ法によるラスタスキャンでは、ポリゴン内を走査して、その座標とZ値を演算し、各ピクセルの表示すべきポリゴンとそのZ値とが求められるが、上記した通りその演算には除算が含まれ、コンピュータからなる演算器にとって演算時間が長くなる。それに対して、上記のフラクタル法を使用することにより、その演算には基本的に加算と減算しか含まれない。従って、その演算時間は極めて短くなる。また、後述する通り、フラクタル法によれば、64ピクセルの場合は、並列演算を3階層だけ行うことにより64個分の座標、ポリゴン、Z値を求めることができる。従って、その点においても演算に要する時間を短くすることができる。
【0038】
図4は、上記のフラクタル法を利用した画像処理装置の全体ブロック図である。図4に示された画像処理装置の例では、ゲームプログラムやシミュレーションプログラムに従ってポリゴンデータや視点データなどを生成するCPU40と、そのポリゴンデータに含まれる頂点の三次元座標から、表示画面内に位置するポリゴンについて、表示画面の二次元座標に透視変換を行うジオメトリ処理部48と、表示画面のピクセルの色データを生成するレンダリング処理部74とを有する。レンダリング処理部74には、その準備処理として、上記したフラクタル処理部72が併設される。
【0039】
ジオメトリ処理部48により生成される1フレーム分のポリゴンデータは、ポリゴンバッファ50に一旦格納される。図5は、そのポリゴンデータの構成例を示す図である。図5に示される通り、ポリゴンデータは、それぞれのポリゴンIDに対して、そのポリゴンの頂点のパラメータを有する。頂点パラメータは、例えば、頂点の表示画面内の座標(x,y)及び奥行きを示すZ値、色データに関するものとしてテクスチャ座標(Tx,Ty)、法線ベクトル(Nx,Ny,Nz)、透明度を示すアルファ値などを有する。それ以外には、例えば輝度値等も含まれてもよい。図5の例では、ポリゴンID0とポリゴンID1のそれぞれの頂点00,01,02及び10,11,12のパラメータが示されている。
【0040】
そこで、フラクタル処理部72では、図3で説明した様に、フラグメント領域毎に、その中のピクセルで表示されるポリゴンIDデータと、そのZ値とが生成され、それぞれ領域マスクバッファメモリ60とZ値バッファメモリ58とに格納される。また、フラクタル処理部72には、表示されるポリゴンIDデータとそのZ値を生成する為に、フレーム内のポリゴンのデータが順番に供給される。フラクタル処理部72には、表示画面内の座標変換器52、フラグメント領域の中心点における座標やZ値等を初期値として求める初期値計算器54、そしてその初期値をもとに上記した加算と減算からなる演算を行うフラクタル処理器56とが設けられる。フラクタル処理器56により生成されるZ値とポリゴンIDデータとが、Z値バッファメモリ58と領域マスクバッファメモリ60とに格納される。
【0041】
フラクタル処理部72によりフラグメント領域内のピクセルの表示すべきポリゴンが決定すると、レンダリング処理部74では、そのピクセルの具体的色データからなる画像データを生成し、フレームバッファメモリ68にその画像データを格納する。図4に示された例では、レンダリング処理部72には、補間器62と色データ生成部64とテクスチャマップ66とが設けられる。補間器62では、領域マスクバッファメモリ60に格納されるピクセル毎のポリゴンIDデータから、ポリゴンバッファメモリ50内のポリゴンデータを参照し、頂点パラメータに対して補間演算を行う。その結果、対応するピクセルの各パラメータ、テクスチャー座標(Tx,Ty)、アルファ値、法線ベクトル(Nx,Ny,Nz)が求められる。そして、テクスチャー座標に従ってテクスチャーマップ66からテクスチャーデータを読み出して生成し、透明度を表すアルファ値を利用したブレンディング処理、法線ベクトルを利用した光源に対するシェーディング処理などが、色データ生成部64で行われる。生成された色データは、フレームバッファメモリ68に格納される。最後に、ディスプレイ70がその色データを表示する。
【0042】
図6は、フラクタル処理器56の具体的構成例を示す図である。図中、初期値計算器54から処理中のフラグメント領域の中心点での初期値が、フラクタル処理器の最初のフラクタル分割器FR0 に供給される。この初期値は、例えば、フラグメント領域の中心点P0 の二次元座標(x0 ,y0 )、処理中のポリゴンに対するポリゴン内か外かの判定値d1 ,d2 ,d3 、及びZ0 値である。そして、フラクタル分割器FR0 では、点P0 の初期値から、4分割した点P1 、P2 、P3 、P4 での二次元座標(x1 ,y1 )〜(x4 ,y4 )、その座標が処理中のポリゴンに対するポリゴン内か外かの判定値d1 ,d2 ,d3 (4種類)、及びZ値Z1 〜Z4 が求められる。この演算は、既に説明した通り、初期値に対して加算と減算だけで構成される。
【0043】
次に、フラクタル分割器FR1 〜FR4 では、4点P1 、P2 、P3 、P4 での二次元座標(x1 ,y1 )〜(x4 ,y4 )、その座標が処理中のポリゴンに対するポリゴン内か外かの判定値d1 ,d2 ,d3 (4種類)、及びZ値Z1 〜Z4 から、それぞれ4分割した点P11、P12、P13、P14...P43、P44のでの同様の値が演算される。
【0044】
同様に、三階層目の演算として、フラクタル分割器FR11〜FR14では、点P11〜P14の二次元座標(x11,y11)〜(x14,y14)、その座標が処理中のポリゴンに対するポリゴン内か外かの判定値d1 ,d2 ,d3 (4種類)、及びZ値Z11〜Z14から、更に分割した点P111 ,P112 〜P143 ,P144 に対する同様の値が求められる。
【0045】
フラクタル分割器FR21〜FR24では、点P21〜P24の同様の値から、更に分割した点P211 ,P212 〜P243 ,P244 の同様の値が求められる。フラクタル分割器FR31〜FR34及びFR41〜FR44においても、同様の演算が行われる。
【0046】
三階層目のフラクタル分割器FR11〜FR44では、それぞれのピクセル毎に設けたd1 ,d2 ,d3 が全て負か否かの判断が行われる。全て負の場合は、そのピクセルは処理中のポリゴン内に属することになる。そこで、更に、そのピクセルのZ値をZ値バッファメモリ58内のZ値と比較する。そして、ピクセルのZ値がメモリ58内のZ値よりも小さい場合は、そのポリゴンが表示画面内で手前に位置することを意味するので、ピクセルのZ値がZ値バッファメモリ58に記録される。同時に、領域マスクバッファメモリ60のそのピクセルに対応する領域にポリゴンのIDデータが書き込まれる。Z値バッファメモリ58と、領域マスクバッファメモリ60は、フラグメント領域内のピクセル分だけの容量を有するだけでよい。従って、その容量は1フレーム分に対応するよりも小さくすることができる。
【0047】
フラクタル処理を利用する場合は、図6で示したフラクタル処理器の通り、加算と減算の単純な演算を並列的に行うことができる。従って、1つのフラグメント領域について、各ピクセル毎の描画すべきポリゴンを求める演算を、初期値が与えられてから、この例では3階層の演算で完了することができる。それは、パイプライン処理におけるレイテンシーを短くすることができることを意味する。単純に1ピクセル毎に処理する場合に64回同じ演算を行うことに比較すると、フラクタル処理を利用する場合は演算時間を飛躍的に短縮することができる。
【0048】
図7は、領域マスクバッファの他の構成例を示す図である。この図には、最下位層のフラクタル分割器FR11〜FR44が示される。この領域マスクバッファは、64ビットのフラグビットが格納されるレジスタで構成される。フラグメント領域が64ピクセルで構成される場合は、そのレジスタが64+1個設けられる。そして、各レジスタにポリゴンが割り当てられる。
【0049】
例えば、ポリゴンPG1のポリゴンデータがフラクタル処理部72に供給された時、フラクタル処理器56内で64ピクセルのZ値が求められて、そのZ値がZ値バッファメモリの値よりも小さいことが判明すると、ポリゴンPG1が割り当てられている領域マスクバッファPG1内の対応するピクセルのフラグビットを「1」にする。その結果、そのピクセルの色データはポリゴンPG1のデータであることが記録される。同様に、次に供給されるポリゴンPG2のポリゴンデータについて、フラクタル処理器でZ値が求められ、Z値バッファメモリの値よりも小さい場合は、領域マスクバッファPG2内のフラグビットを「1」にする。そして、先に処理された領域マスクバッファPG1内のフラグビットも「1」の場合は、そのフラグビットを「0」に変更する。同様にして、全てのポリゴンに対して処理を行う。この様に、領域マスクバッファには実質的に表示されるポリゴンのIDデータが記録される。
【0050】
フラグメント領域が64ピクセルを有するので、領域マスクバッファは、最大で64個必要になる。そして、演算中に使用される1つの領域マスクバッファを加えて、合計65個の領域マスクバッファが設けられる。
【0051】
上記の構成の領域マスクバッファは、各ポリゴンのどのピクセルを描画すべきかをフラグビットで記録する。従って、領域マスクバッファは、ポリゴンの描画領域をマスクする機能を持つ。かかる1と0からなるデータにより、レンダリング処理部74がレンダリングを行う場合、その信号処理が容易になる。
【0052】
図4において、フラクタル処理部72内に座標変換器52を設けた。かかる座標変換器は、必須の要件ではない。しかし、供給されるポリゴンデータに対して適切な座標変換を行うことで、フラクタル処理器56での演算を更に簡単にすることができる。
【0053】
図1に示した通り、表示画面のX−Y座標を、フラクタル処理の方向に沿ったE−O座標に変換することにより、フラクタル処理器での演算を更に簡略化することができる。E−O座標軸はX−Y座標軸を45°度回転したものである。上記した通り、図1Aに示されるフラクタル分割に対して、4分割した中心P1 、P2 、P3 、P4 の領域がポリゴンの内部に属するか否かの演算は、点P1 に対しては、
1 =a1 1 +b1 1 +c1 =a1 (x0 -2)+b1 (y0 -2)+c1
2 =a2 1 +b2 1 +c2 =a2 (x0 -2)+b2 (y0 -2)+c2
3 =a3 1 +b3 1 +c3 =a3 (x0 -2)+b3 (y0 -2)+c3
を行った。それに対して、X−Y座標を45度回転させたE−O座標に変換すると、上記の演算は、
Figure 0004106719
となる。即ち、単純に−2aaの減算を行うだけである。尚、aa1 ,bb1 ,cc1 は、図2のポリゴン20の直線LMにおける定数を座標変換した定数である。
【0054】
上記の演算の簡単化は、Z値を求める演算においても同様である。従って、フラクタル処理部72の最初の段階で、座標変換器52によりポリゴンデータのパラメータを座標変換しておくことで、フラクタル処理器56の演算器の構成をより簡単にすることができる。
【0055】
図8は、画像処理の全体のフローチャートを示す図である。そして、図9は、フラクタル処理のフローチャートを示す図である。これらを参照して、画像処理のフローを以下に説明する。
【0056】
まず、CPU40がゲームプログラムやシミュレーションプログラムを実行して、ポリゴンデータを生成し、ジオメトリ処理部48に供給する(S10)。ジオメトリ処理部では、三次元座標内でのポリゴンの移動などの変換を行うと共に、クリッピング処理、表示画面の二次元座標への透視変換の処理を行う。その結果生成された図5に示した如きポリゴンデータが、ポリゴンバッファ50に格納される(S12)。このポリゴンデータは、1フレーム内のポリゴン全てについてポリゴンバッファメモリに格納される。
【0057】
そこで、フラクタル処理部72は、ポリゴンバッファ50からポリゴンデータを順次読み出して、フラグメント領域内のピクセルについて、描画すべきポリゴンを検出する。1つのポリゴンデータについて説明すると、ポリゴンバッファ50から読み出されたポリゴンデータに対して、座標変換器52で頂点パラメータをフラクタル処理用の座標に変換する(S14)。初期計算器54及びフラクタル処理器56により、フラグメント領域内のピクセルに対する描画すべきポリゴンを決定し、そのZ値をZ値バッファメモリ58に格納する(S16)。この座標変換S14とフラクタル処理S16は、本実施の形態例ではフレーム内の全てのポリゴンに対して行われる。
【0058】
全てのポリゴンに対して上記の処理が終了すると、各ピクセルに対して描画すべきポリゴンが決定し、そのIDデータが領域マスクバッファ60内に格納される。そこで、レンダリング処理部74では、まず、ピクセル毎にポリゴンの頂点パラメータからそのピクセルのパラメータを求める(S18)。この演算は、補間器62により行われる。更に、色データ生成部64にて、テクスチャー座標に従ってテクスチャーマップメモリ66からテクスチャーデータを読み出す。或いは読み出したテクスチャーデータからピクセルのテクスチャーデータを演算する。更に、法線ベクトルやアルファ値により、光源に対するシェーディング処理と半透明ポリゴンのブレンディング処理を行う(S20)。その結果、生成された色データは、フレームバッファメモリ68に格納される(S22)。上記の工程S18,S20,S22は、フラグメント領域内の全てのピクセルに対して行われる。
【0059】
更に、工程S14〜S22が、フレーム内の全てのフラグメント領域に対して行われ、フレーム内の全てのピクセルのレンダリング処理が完了する。その後、フレームバッファメモリ68内の色データに従って、ディスプレイ70で表示される。尚、ここで色データとは、例えばRGBデータであり、白黒の場合は輝度データである。
【0060】
上記のフラクタル処理工程S16は、図9のフローチャートに詳細が示される。ステップS30にてフラグメント領域が指定され、ポリゴンバッファ50からフレーム内のポリゴンデータを受信する(S32)。この場合、特に頂点座標とそのZ値が与えられる。上記した通り、このデータは座標変換器52により適切な座標に変換されている。そして、フラグメント領域の中心点P0 に対して、d値とZ値の初期値が求められる(S34)。その演算式は、すでに説明した通りである。
【0061】
そこで、フラクタル処理器56にて、4分割のフラクタ処理(S36)、16分割のフラクタ処理(S38)、そして64分割のフラクタ処理(S40)が行われる。その結果、フラグメント領域内のピクセル毎のd1 、d2 、d3 及びZ値が求められる。そして、d1 、d2 、d3 値が全て負か否かの判断により、そのピクセルが処理中のポリゴンの内部に属するか否かの判断が行われる(S42)。d1 、d2 、d3 値が全て負の場合は、ピクセルがポリゴン内部に属するので、そのZ値がZ値バッファメモリ58内のZ値と比較される(S44)。Z値がメモリ58内のZ値より小さい場合は、そのZ値がZ値バッファメモリ58に格納され、領域マスクバッファの対応する領域にフラグが格納される(S46)。
【0062】
[変形例]
図10は、画像処理装置の別の例のブロック図である。図4に示した画像処理装置と同じ部分には同じ引用番号を付した。この例では、フラクタル処理器56が、上記のd値、Z値以外に、他のパラメータである法線ベクトル、テクスチャー座標、アルファ値、輝度などの色関連データも、フラクタル法による簡易な演算で求める。従って、初期値計算器54でも同様にそれらのパラメータの中心点P0 での初期値を求める。
【0063】
図11は、図10の画像処理装置の処理のフローチャート図である。このフローチャートも図8と同じ工程には、同じ引用番号を付した。この変形例では、フラクタル処理器56で、d値、Z値以外に、他のパラメータである法線ベクトル、テクスチャー座標、アルファ値、輝度なども演算する(S50)。そこで、d値からポリゴンの内部に属するか否かの判定(S52)、属する場合はそのZ値がZ値バッファメモリ内のZ値より小さいか否かの判定(S54)が行われる。そして、Z値が小さい場合は、描画すべきポリゴンであるので、テクスチャデータの生成、シェーディング処理、ブレンディング処理などが行われ(S56)、その生成された色データがフレームバッファメモリ68に格納され、Z値がZ値バッファメモリ58に格納される(S58)。
【0064】
工程S14〜S58が、フレーム内の全てのポリゴンに対して行われ、更に、フレーム内の全てのフラグメント領域に対して行われる。
【0065】
図10,図11に示した変形例では、頂点パラメータ全てがフラグメント法により簡単な演算で求められる。従って、図4における補間器による演算もフラグメント法により行われ、高速に演算される。
【0066】
[汎用コンピュータの例]
図12は、上記してきた画像処理を汎用コンピュータを利用して行う場合の画像処理装置の構成図である。汎用コンピュータを利用して画像処理を行う場合は、画像処理の演算は記録媒体内に格納されたプログラムに従って行われる。従って、画像処理プログラムをコンピュータが読み取り可能な記録媒体に格納することで、汎用コンピュータは画像処理専用コンピュータとして動作する。画像処理プログラムは、上記したフローチャート等で説明した各手順をコンピュータに実行させる。
【0067】
図12の例では、CPU100、演算用のRAM102、ゲームプログラムや画像処理プログラムが格納されたROM104が、バス110に接続される。また、バス110に接続された入出力部106は、操作者が操作する操作部108に接続され、操作信号を入力する。また、画像処理の為に、ポリゴンバッファメモリ114,テクスチャーマップメモリ116,そしてZ値バッファメモリ118、領域マスクバッファメモリ112が設けられ、それぞれバス110に接続される。また、フレームバッファメモリ120は、バス110に接続され、外部の表示装置122にも接続される。
【0068】
この例では、画像処理プログラムがROM104内に格納されているが、それ以外に、外部のCDROMや磁気テープなどの記録媒体124からRAM102内に画像処理プログラムをインストールすることもできる。
【0069】
上記した実施の形態例では、フラクタル法によりフラグメント領域をより小さい複数の相似形に次々に分割する場合、矩形の領域をさらに小さい相似の矩形の領域に分割した。しかし、本発明はかかる矩形の分割に限定されず、三角形やその他の形状に分割されても良い。また、上記実施の形態例では、フラグメント領域を64個の微小領域であるピクセルに分割したが、更に256個、1024個に分割させてもよい。その場合、最終分割領域が表示画面のピクセルに対応するサイズである必要はない。
【0070】
【発明の効果】
以上説明した通り、本発明によれば、ピクセルがポリゴンに属するか否かの判定をフラクタルな順番で行うことで、その演算を極めて単純化することができる。しかも、その演算は、並列的に複数回行うことで、多くのピクセルについて判定することができ、演算に要する遅延時間(レイテンシ)を短くすることができる。
【0071】
それにあわせて、各ピクセル毎のZ値もフラクタル法により求めることで、同様に簡単な加減算による演算で求めることができる。更に、ポリゴンのパラメータについてもフラクタル法により求めることにより、同様に簡単な加減算による演算で求めることができる。
【0072】
従って、従来のラスタスキャン法による各ピクセル毎の演算に比較して、演算が簡単化し、演算スピードを上げることができる。
【0073】
また、フラクタル法により求めたZ値を利用して、Z値比較を先行して行い、描画すべきポリゴンのピクセルを領域マスクバッファに格納することで、その後のレンダリング処理を無駄なく行うことができる。
【0074】
更に、フラクタル処理とそれにより生成された領域マスクを利用する等により、仮想空間内の物体がつくる影の領域をリアルタイムで演算して描画することができ、画像処理能力を大幅に向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】フラクタルな順番でピクセルを求める方法について説明する図である。
【図2】任意の点P(x,y)が、三角形のポリゴン10内に位置するか否かの判断のアルゴリズムについて説明する図である。
【図3】表示画面内に3つのポリゴンが表示される例を示す図である。
【図4】フラクタル法を利用した画像処理装置の全体ブロック図である。
【図5】ポリゴンデータの構成例を示す図である。
【図6】フラクタル処理器の具体的構成例を示す図である。
【図7】領域マスクバッファの他の構成例を示す図である。
【図8】画像処理の全体のフローチャートを示す図である。
【図9】フラクタル処理工程の詳細なフローチャートを示す図である。
【図10】画像処理装置の別の例のブロック図である。
【図11】図10の画像処理装置の処理のフローチャート図である。
【図12】画像処理を汎用コンピュータを利用して行う場合の画像処理装置の構成図である。
【図13】ポリゴンのラスタスキャンを説明する為の図である。
【符号の説明】
40 CPU
50 ポリゴンバッファ
52 座標変換器
54 初期値計算器
56 フラクタル処理器
58 Z値バッファメモリ
60 領域マスクバッファメモリ
62 補間器
64 色データ生成部
68 フレームバッファメモリ
72 フラクタル処理部
74 レンダリング処理部

Claims (10)

  1. 複数のポリゴンのポリゴンデータに基づいてレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理装置において、
    前記ポリゴンデータの表示画面内の位置データを、フラクタル処理の分割方向に整合する座標系に変換する座標変換手段と、
    前記座標変換された位置データを含むポリゴンデータを供給され、所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記位置データに従って当該分割された領域の中心が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを順次検出する演算を前記変換後の座標系で行い、検出された表示ポリゴンのIDデータを最終分割された微小領域毎に生成するフラクタル処理部と、
    前記フラクタル処理部により生成された前記微小領域毎のポリゴンのIDデータに従って、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理部とを有することを特徴とする画像処理装置。
  2. 複数のポリゴンのポリゴンデータに基づいてレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理装置において、
    表示されるポリゴンの奥行きを示すZ値を微小領域毎に格納するZ値バッファメモリと、
    前記ポリゴンデータの表示画面内の位置データを、フラクタル処理の分割方向に整合する座標系に変換する座標変換手段と、
    前記座標変換された位置データを含むポリゴンデータを供給され、所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記位置データに従って当該分割された領域の中心が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを検出する演算と前記分割された領域の前記ポリゴンのZ値を求める演算とを前記変換後の座標系で順次行い、最終分割された前記微小領域毎に当該微少領域が位置するポリゴンを検出すると共に当該ポリゴンのZ値を求め、前記微小領域のポリゴンのZ値と前記Z値バッファメモリのZ値とを比較し、該表示画面内でより手前に位置するポリゴンを検出するフラクタル処理部と、
    前記フラクタル処理部により検出された前記微小領域毎のより手前に位置するポリゴンのポリゴンデータに従って、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理部とを有することを特徴とする画像処理装置。
  3. 請求項1,2のいずれかにおいて、
    更に、前記フラクタル処理部により検出された表示ポリゴンのIDデータを前記微小領域毎に格納する領域マスクバッファメモリを有し、前記レンダリング処理部は、該領域マスクバッファメモリに格納された表示ポリゴンのIDデータを参照して、該微小領域の画像データを生成することを特徴とする画像処理装置。
  4. 請求項1,2のいずれかにおいて、
    前記ポリゴンデータは更に色関連データを有し、前記フラクタル処理部は、前記分割された領域の色関連データを順次演算し、前記レンダリング処理部は、該演算された前記微小領域の色関連データに従って、前記画像データの色データを生成することを特徴とする画像処理装置。
  5. 複数のポリゴンのポリゴンデータに基づいてレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理方法において、
    前記ポリゴンの表示画面内の位置データを含むポリゴンデータを生成する工程と、
    前記ポリゴンデータの表示画面内の位置データを、フラクタル処理の分割方向に整合する座標系に変換する座標変換工程と、
    所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記座標変換された位置データに従って当該分割された領域の中心が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを順次検出する演算を前記変換後の座標系で行い、検出された表示ポリゴンのIDデータを最終分割された微小領域毎に生成し、当該検出された表示ポリゴンのIDデータを前記微小領域毎に領域マスクバッファメモリに格納するフラクタル処理工程と、
    該領域マスクバッファメモリに格納された表示ポリゴンのIDデータを参照して、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  6. 複数のポリゴンのポリゴンデータに基づいてレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理方法において、
    前記ポリゴンの表示画面内の位置データを含むポリゴンデータを生成する工程と、
    前記ポリゴンデータの表示画面内の位置データを、フラクタル処理の分割方向に整合する座標系に変換する座標変換工程と、
    所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記座標変換された位置データに従って当該分割された領域の中心が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを検出する演算と前記分割された領域の前記ポリゴンのZ値を求める演算とを前記変換後の座標系で順次行い、最終分割された前記微小領域毎に当該微少領域が位置するポリゴンを検出すると共に当該ポリゴンのZ値を求め、前記微小領域のポリゴンのZ値とZ値バッファメモリのZ値とを比較し、該表示画面内でより手前に位置するポリゴンを検出し、当該より手前に位置するポリゴンのZ値を前記微小領域毎に前記Z値バッファメモリに格納するフラクタル処理工程と、
    前記フラクタル処理工程により検出された前記微小領域毎のより手前に位置するポリゴンのポリゴンデータに従って、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理工程とを有することを特徴とする画像処理方法。
  7. 請求項のいずれかにおいて、
    更に、前記フラクタル処理工程により検出された表示ポリゴンのIDデータを前記微小領域毎に領域マスクバッファメモリに格納する工程を有し、前記レンダリング処理工程では、該領域マスクバッファメモリに格納された表示ポリゴンのIDデータを参照して、該微小領域の画像データを生成することを特徴とする画像処理方法。
  8. 複数のポリゴンのポリゴンデータに基づいてレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理手順をコンピュータに実行させる画像処理プログラムを記録した該コンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    前記画像処理手順は、
    前記ポリゴンの表示画面内の位置データを含むポリゴンデータを生成する手順と、
    前記ポリゴンデータの表示画面内の位置データを、フラクタル処理の分割方向に整合する座標系に変換する座標変換手順と、
    所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記座標変換された位置データに従って当該分割された領域の中心が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを順次検出する演算を前記変換後の座標系で行い、検出された表示ポリゴンのIDデータを最終分割された微小領域毎に生成し、当該検出された表示ポリゴンのIDデータを前記微小領域毎に領域マスクバッファメモリに格納するフラクタル処理手順と、
    該領域マスクバッファメモリに格納された表示ポリゴンのIDデータを参照して、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理手順とを有することを特徴とする画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  9. 複数のポリゴンのポリゴンデータに基づいてレンダリング処理を行って画像データを生成する画像処理手順をコンピュータに実行させる画像処理プログラムを記録した該コンピュータ読み取り可能な記録媒体において、
    前記画像処理手順は、
    前記ポリゴンの表示画面内の位置データを含むポリゴンデータを生成する工程と、
    前記ポリゴンデータの表示画面内の位置データを、フラクタル処理の分割方向に整合する座標系に変換する座標変換手順と、
    所定の表示画面領域に対して、フラクタル的に該領域をより小さい相似形に分割しながら、前記座標変換された位置データに従って当該分割された領域の中心が前記ポリゴンの内部に位置するか否かを検出する演算と前記分割された領域の前記ポリゴンのZ値を求める演算とを前記変換後の座標系で順次行い、最終分割された前記微小領域毎に当該微少領域が位置するポリゴンを検出すると共に当該ポリゴンのZ値を求め、前記微小領域のポリゴンのZ値とZ値バッファメモリのZ値とを比較し、該表示画面内でより手前に位置するポリゴンを検出し、当該より手前に位置するポリゴンのZ値を前記微小領域毎に前記Z値バッファメモリに格納するフラクタル処理手順と、
    前記フラクタル処理手順により検出された前記微小領域毎のより手前に位置するポリゴンのポリゴンデータに従って、該微小領域の画像データを生成するレンダリング処理手順を有することを特徴とする画像処理プログラムを記録した記録媒体。
  10. 請求項のいずれかにおいて、
    更に、前記フラクタル処理手順により検出された表示ポリゴンのIDデータを前記微小領域毎に領域マスクバッファメモリに格納する手順を有し、前記レンダリング処理手順では、該領域マスクバッファメモリに格納された表示ポリゴンのIDデータを参照して、該微小領域の画像データを生成することを特徴とする画像処理プログラムを記録した記録媒体。
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