JP4106225B2 - 電子部品等の収納トレー - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は電子部品等の収納トレーに関し、例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品等の保管、運搬に用いるものである。
【0002】
【従来の技術】
電子部品として例えば、ICのような半導体集積回路の保管、運搬に用いるトレーは、全体形状が略皿形の容器に形成され、容器の底部には電子部品を収納保持させるための多数の凹部を設けたものや、或いは隔壁により区画されたものがほとんどであった。
また、ICの静電破壊を防止するために、トレーは導電材料をもって加工される。また、電子部品はトレー本体内に収納保持されて保管、運搬される時に、通常電子部品を収納したトレー本体は、上下多段に積み重ねられるが、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PET樹脂等の熱可塑性の合成樹脂シートを真空成形等のように熱成形して成形されるトレーは内部に電子部品を収納保持させた状態で積み重ねられるため、上段に積み重ねられるトレー内に収納保持される電子部品の全重量が下段の電子部品に加わるという不都合がある。
そこで、従来、上記のように熱成形されるトレーとして例えば実開平1−73109号公報記載の考案のようにトレー本体の一部に突部を形成することによりトレーの積み重ねの際に上下段のトレーを前記突部で支持させ、トレー本体を積み重ねるものがある。このうち、図10に示すものはトレー本体aの内方下部に下段に積み重ねるトレー本体aの周囲に設けた鍔部bの上面に載置可能になる外方に突出した断面略L字状の突部cを形成したものであり、また図11に示すものはトレー本体aに断面略V字状の溝dを有した突部c′を形成している。
ところで、トレーに電子部品を収納、保持させる場合、作業者の正面に通常、4個のトレーを2行、2列に並べて電子部品をトレー本体a内に収納後にトレーは積み重ねが行われるが、上記のようにトレー本体a自体の一部に突部c,c′を設ける代わりに従来の他のトレーとして図12ないし図14に示すように、トレー本体の鍔部に突縁部を設けたものがある。
この従来例は、4個のトレー本体T1,T1,T2,T2がともに突縁部Sが同じ位置に設けられているトレーTと、4個のトレー本体T1,T2,T3,T4の突縁部Sがそれぞれ異なる位置に設けられるトレーTというタイプが異なるものがある。
このうち、図13に示すように突縁部Sを同じ位置に設けるトレーTは、トレー本体T1,T1,T2,T2相互の積み重ね時に物品収納空間部kを確保する観点から、例えば前列のトレー本体T1,T1に対し後列のトレー本体T2,T2を180°回転させて積み重ねを行う必要がある。また、図14に示すように突縁部Sをそれぞれ異なる位置に設けたトレーTは、積み重ね時にトレー本体T1,T2,T3,T4を180°回転させるという手数は不用になるが、各トレーTを成形するためには専用の成形型が必要となるので、金型代が高価になる。しかも、電子部品の収納作業とトレーTの積み重ね作業には、突縁部Sの設置位置を確認してから行うので、多くの時間と手間がかかり、人為的なミスも生ずる。そのため、上記構造のトレーTではロボットを用いた作業の自動化は困難であった。
このように、図13に示す如くトレーTの一部に突縁部Sを同位置に設けるか、または図14に示す如く突縁部Sを異なる位置に設けるかの相違により電子部品の収納時またはトレーTの積み重ね時にトレーTの向きを同向きにするか、又は180°回転させるかを選択して配列するという異なる取り扱いの煩雑さを克服するような別の電子部品の収納用トレーとして図15に示すような例えば特開平10−329886号の発明がある。
この発明は、トレー本体a″の鍔部b″を重ね積みした場合に、下段のトレー本体a″を受入れる嵌合縁c″を鍔部b″の下部に形成し、この鍔部b″の一部に突縁部d″を形成することにより積み重ねる下段のトレー本体a″の突縁部d″の上面一部に上段のトレー本体a″を着座させるものであった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、図10および図11に示す上記従来のトレーは、トレー本体aの一部に形成される突部c,c′によりトレー本体aが積み重ねられた場合に、トレー本体a相互の食い付きを防止するのを意図するのにすぎないので、電子部品等の物品を非接触状態に収納させるための高さの物品収容空間部kを上下に積み重ねるトレー本体a,a・・相互間に確保するためには不充分であった。従って、精度上傷が付くことを極度に嫌い、高品質が要求される例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品等の保管、運搬するために用いるトレーとしては不向きであった。しかも、トレーが例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PET樹脂等の熱可塑性の合成樹脂シートを真空成形等のように熱成形により成形した場合には、トレー本体a,a・・の積み重ね時に収納された全物品の重量がトレー本体a,a・・に加わると、トレー本体a,a・・は物品の重量に耐え兼ねて図10に示すトレーの突部cは外周方向に拡張して変形され、また図11に示すトレー本体a,a・・の突部c′は重量を受けて溝dが拡大されるため、上下のトレー本体a,a・・相互間の間隔を保持することができなくなり、上段のトレー本体aが下段のトレー本体aに収納されている物品を押潰したり、物品に接触して摩擦により傷付けたりすることがあった。
また、例えば図15に示すような上記従来の発明は、トレー本体a″を積み重ねた場合に、下段のトレー本体a″の鍔部b″を受入れる嵌合縁c″を鍔部b″の下部に形成し、この鍔部b″の一部に突縁部d″を形成することにより積み重ねるトレー本体a″の突縁部d″の上面一部に上段のトレー本体a″の下部を着座させるものであるので、トレー本体a″の積み重ね時に収納されている全物品の重量がトレー本体a″に加わると、同様にトレー本体a″は物品の重量に耐え兼ねて外周方向に拡張されて押圧されることにより突縁部d″も変形される。従って、上下のトレー本体a″相互間の間隔を保持することができなくなり、上段のトレー本体a″が下段のトレー本体a″に収納されている物品を押潰したり、物品に接触して摩擦により傷付けたりすることがあった。
【0004】
本発明は上記従来の欠点を解決し、物品を非接触状態に収納させる物品収容空間部を上下のトレー本体相互間に確実にかつ充分に確保するのと、トレー本体が熱可塑性の合成樹脂シートを熱成形して成形される場合でもトレー本体の積み重ね時に全物品の重量が加わってもトレー本体は変形を生ずることなく構造堅牢に成形されることにより例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品等に傷を付けたり、接触することなく適切な保管、運搬が行え、高精度、高品質の信頼性が高い製品を保証し、さらには構造簡単にして量産向きであり、製作コストおよび金型代も安価な電子部品等の収納トレーを提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】
本発明は上記課題に鑑みなされ、請求項1に記載の発明は、熱可塑性の合成樹脂シートを真空成形等の熱成形をすることにより全体形状が略皿形のトレー本体が形成され、該トレー本体の外縁の周囲には、鍔部を設けると共に、該鍔部の外側下方には下段に配置されるトレー本体に積み重ね可能に外側下方へ開かれた斜面を有する外脚部を設け、該外脚部には、その天面から下段に配置されるトレー本体の鍔部の上面に積み重ねられる重ね突出部が所望高さに形成された電子部品等の収納トレーにおいて、前記重ね突出部間には、鍔部の天面から外脚部の下部との間の高さ方向に外脚部の板面に略交叉して内方に所望深さの縦溝が形成され、該縦溝は前記外鍔部の板面方向を正面とし、その上部の幅が前記重ね突出部の設置長さよりも狭く、かつ、縦溝は前記正面上部の幅よりも正面下部の幅が幅広に形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0006】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記縦溝はトレー本体の周囲に設けた鍔部の適宜2個所以上に形成されることにより前記重ね突出部が形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0007】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて前記縦溝は鍔部に対して平面略H状ないしは平面略I状に形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0008】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1,請求項2,または請求項3の何れかにおいて前記縦溝は、トレー本体の上下、左右の周囲外縁のうちの所望の鍔部に対して1個所宛に2個以上の複数個が形成されることにより該縦溝を挟んで左右には重ね突出部が対向して形成されることを特徴とするという手段を採用した。
【0009】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項3,または請求項4の何れかにおいて前記縦溝、および重ね突出部は、前記鍔部の前記外脚部に、全体的に平面略半円状に複数個が配列されることを特徴とするという手段を採用した。
【0010】
【発明の実施の形態】
以下、図面に従って本発明の実施の形態の具体例を説明する。
図1は本発明の電子部品等の収納トレーを示す平面図、図2は同じく本実施形態を構成する重ね突出部の一例を示す拡大正面図、図3は同じく図1の円Aに囲まれた重ね突出部の一例を示す拡大平面図、図4は同じく本実施形態を構成する重ね突出部の他例を示す拡大正面図、図5は同じく図1の円Bに囲まれた重ね突出部の他例を示す拡大平面図、図6は同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示す横半断面図、図7は同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示す縦半断面図、図8は同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示し図1の円Aに囲まれる重ね突出部における断面図、図9は同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示し図1の円Bに囲まれる重ね突出部における断面図である。
【0011】
図において1は熱可塑性の合成樹脂シートを真空成形等、熱成形することにより全体形状が略皿形に形成されたトレー本体であり、このトレー本体1の外縁の周囲には鍔部2A,2B,2C,2Dと該鍔部2A,2B,2C,2Dの外側下方には下段に配置されるトレー本体1に積み重ね可能に外側下方へ開かれた斜面3を有する外脚部4を設けている。図には示さないが、このトレー本体1を熱可塑性の合成樹脂シートを用いて熱成形する場合には天地が逆の状態で金型内で成形される。
また、熱可塑性の前記合成樹脂シートとしては、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PET樹脂等があげられる。
【0012】
5は鍔部2A,2B,2C,2D、例えば図に示すように本実施形態では鍔部2A,2B,2C,2Dの天面Iから外脚部4の下部4aとの間の高さ方向Zに所望深さW1の縦溝6を凹設して形成することにより外脚部4の板面に対して略交叉する内方X,Yに突出して形成された重ね突出部であり、この重ね突出部5は下段に配置されるトレー本体1の鍔部2A,2B,2C,2Dの対応する前記縦溝6の上面に積み重ねられて所望深さW2の物品収納空間部7を確保する。
【0013】
前記縦溝6は外鍔部4の板面を正面とし、その上部6aの幅L1が前記重ね突出部5の板面長手方向に配置される設置長さに相当する厚みNよりも狭く、かつ縦溝6の正面上部6aの幅L1よりも正面下部6bの幅L2が幅広に形成される。
また、前記縦溝6は、トレー本体1の周囲に設けた鍔部2A,2B,2C,2Dの適宜2個所以上、本実施形態では例えば図1に示すように鍔部2A,2B,2C,2Dに4個所づつそれぞれ形成されることにより重ね突出部5が2個所以上形成される。
また、縦溝6は例えば図1および図3に示すように鍔部2A,2B,2C,2Dに対して平面略H状ないしは平面略I状に形成される。また、縦溝6は、所望の鍔部2A,2B,2C,2Dのうち、本実施形態では例えば対向する鍔部2B,2Dにおいては図1および図3の円A内に示されるように1個所宛に1個が形成されることによりその縦溝6の左右に2個の重ね突出部5,5が対向して形成されるほか、対向する鍔部2A,2Cにおいては図1および図5の円B内に示されるように1個所宛に2個以上、図では2個の縦溝6を形成することにより該縦溝6,6挟まれる中間部と、該縦溝6 , 6の左右との、合計3個の重ね突出部5,5,5がそれぞれ形成される。この2個の縦溝6,6と重ね突出部5,5,5とは全体的に平面略半円状に複数個が配列される。
【0014】
図1において9はトレー本体1内に形成された多数の凹部であり、この凹部9は電子部品を収納保持するためのものであり、図示する実施形態では5行4列、合計20個が形成される。この凹部9の内形状は収納される電子部品の外形状に合わせ、単品であるか、連結品であるか、また板状であるか等に応じて形状、深さの変更は自由である。
また、10a,10bは凹部9の内周ないしは内周側に適宜個数が形成される保持突起であり、この保持突起10a,10bは電子部品をがたつきや脱落がなく収納し、保持するためのものであり、電子部品の外形状に適合して配列される。
【0015】
本発明の一実施形態は以上の構成からなり、例えばポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PET樹脂等の熱可塑性の合成樹脂シートを用いて真空成形等の熱成形により全体形状が略皿形に形成されたトレー本体1内に例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品を収納するには、先ず4個のトレー本体1を作業者の正面に2行、2列に並べる点はかれこれ従来のトレーと同様である。次いでこれらのトレー本体1内に設ける多数の凹部9内に例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品は収納保持される。
【0016】
そして、トレー本体1内に電子部品を収納保持させてから保管、運搬される時に、電子部品を凹部9内に収納したトレー本体1は、上下多段に積み重ねられる。
この際、トレー本体1の外縁の周囲には鍔部2A,2B,2C,2Dと該鍔部2A,2B,2C,2Dの外側下方には開かれた斜面3を有する外脚部4を設けているので、下段に配置されるトレー本体1の鍔部2A,2B,2C,2Dに上段に配置されるトレー本体1の鍔部2A,2B,2C,2Dの外側下方に設けた外脚部4が被せられるように載置される(図6,図7,図8,図9参照)。
【0017】
そして、トレー本体1には鍔部2A,2B,2C,2Dの天面Iから外脚部4の下部4aとの間の高さ方向Zに所望深さW1の縦溝6を凹設して形成することにより外脚部4の板面に対して略交叉する内方X,Yに重ね突出部5が形成され、且つ縦溝6は外鍔部4の板面を正面として、その上部6aの幅L1が重ね突出部5の設置長さに相当する厚みNよりも狭く、そして、縦溝6の正面上部6aの幅L1よりも正面下部6bの幅L2が幅広に形成されているので、下段に配置されるトレー本体1の鍔部2A,2B,2C,2Dの対応する前記縦溝6の上面に上段に配置されるトレー本体1の重ね突出部5,5が積み重ねられるため、上下のトレー本体1,1・・・相互間には所望深さW2の物品収納空間部7が確保される。
この物品収納空間部7は、上下に積み重ねられるトレー本体1,1相互間に例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品を非接触状態に収納させるのに充分な高さになる。従って、本実施形態のトレーは、精度上傷が付くことを極度に嫌い、高品質が要求される電子部品等の保管、運搬するのに適する。
【0018】
また、トレー本体1の周囲に設けた鍔部2A,2B,2C,2Dには適宜2個所以上、本実施形態では例えば図1に示すように鍔部2A,2B,2C,2Dに4個所づつに縦溝6がそれぞれ形成されることにより少なくとも縦溝6の左右に重ね突出部5,5が形成されるので、上述のようにしてトレー本体1は重ね積みが確実に行われるため、例えば図13に示す如く突縁部Sをトレー本体T1,T1,T2,T2の同じ位置に設ける従来のトレーTのように、トレー本体T1,T1,T2,T2相互の積み重ね時に物品収納空間部kを確保する観点から、例えば前列のトレー本体T1,T1に対し後列のトレー本体T2,T2を180°回転させて積み重ねを行うという手間が必要がない。しかも、トレー本体1は、熱可塑性の合成樹脂シートを用いて金型に対して天地逆にした状態で熱成形されるので、図14に示す如く突縁部Sをそれぞれトレー本体T1,T2,T3,T4の異なる位置に設けた従来のトレーTを成形する場合のように、各トレーTを成形するために専用の成形型を必要とはしない。そのため、金型代は安価になる。しかも、本実施形態のトレー本体1では上述のように電子部品の収納作業とトレー本体1の積み重ね作業は、従来のように重ね突出部5の設置位置を確認してから行う必要がないので、多くの時間と手間がかからず迅速かつ確実に行え、人為的なミスも生じないで済むとともにロボットを用いた作業の自動化も容易になる。
【0019】
また、縦溝6は前記鍔部2A,2B,2C,2Dに対して平面略H状ないしは平面略I状に形成されるので、熱可塑性の合成樹脂シートを金型に対して天地逆に熱成形する場合に、金型に対する剥型も容易になり、成形は容易である。
【0020】
また、所望の鍔部2A,2B,2C,2Dにおいて、本実施形態では対向する鍔部2B,2Dにおいては縦溝6が1個所宛に1個が形成されることによりその縦溝6の左右に2個の重ね突出部5,5が対向して形成されるほか、対向する鍔部2A,2Cにおいては1個所宛に2個以上、図1、図4、図5では2個の縦溝6を形成することにより該縦溝6,6に挟まれた中間部と、該縦溝6,6の左右との合計3個の重ね突出部5,5,5が形成され、しかもこの2個の縦溝6,6と重ね突出部5,5,5とは全体的に平面略半円状に配列されるので、トレー本体1,1・・・の積み重ね時に下段に配置されるトレー本体1の鍔部2A,2B,2C,2Dに設けた重ね突出部5に対して上段に積み重ねられるトレー本体1の鍔部2A,2B,2C,2Dに設けた重ね突出部5の支持が確実になり、安定になる。
【0021】
しかも、図2および図4に示すように縦溝6は正面上部6aの幅L1が重ね突出部5の設置長さに相当する厚みNよりも狭く、かつ縦溝6の正面上部6aの幅L1よりも正面下部6bの幅L2が幅広に形成されるので、例えば図1に示すようにトレー本体1に設ける多数、本実施形態では5行4列、合計20個が形成される凹部9内に収納保持された電子部品の全重量がポリスチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニル、PET樹脂等の熱可塑性の合成樹脂シートを用いて熱成形により形成されたトレー本体1に加わっても下段に配置されるトレー本体1の鍔部2A,2B,2C,2Dの対応する前記縦溝6が重量を受けるため、拡大されたり、変形することなく、しかも、下段に配置されるトレー本体1の周面の鍔部2A , 2B , 2C , 2Dに設けた縦溝6内に、上段に配置されるトレー本体1の周囲の鍔部2A , 2B , 2C , 2Dに設けた縦溝6の形成部分が嵌入されることなく、該縦溝6の両側に配置される重ね突出部5,5;5,5,5の上面に上段に配置されるトレー本体1の重ね突出部5,5;5,5,5が確実に積み重ねられ、構造堅牢に支持できる。
【0022】
図1に示す実施形態ではトレー本体1の周囲に設けた鍔部2A,2B,2C,2Dのうち、例えば対向する所望の鍔部2B,2Dにおいては図1および図2に示すように縦溝6が1個所宛に1個が形成されることによりその縦溝6の左右に2個の重ね突出部5,5が対向して形成され、しかも図1、図4、図5では対向する鍔部2B,2Dにおいては1個所宛に2個以上、例えば2個の縦溝6を形成することにより該縦溝6,6により挟まれる中間部と、該縦溝6,6の左右との、合計3個の重ね突出部5,5,5が形成されるとともにこの2個の縦溝6,6と重ね突出部5,5,5とは全体的に平面略半円状に配列されるが、図示は例示であり、図には示さないが鍔部2A,2B,2C,2Dの全てまたは何れか1つに縦溝6が1個所宛に1個が形成されることによりその縦溝6の左右に2個の重ね突出部5,5が形成されてもよく、または鍔部2A,2B,2C,2Dの全てまたは何れか1つに1個所宛に2個以上の縦溝6を形成することにより該縦溝6,6・・・により挟まれる中間部と、該縦溝6,6・・・の左右との合計3個の重ね突出部5,5,5が形成されるものでもよい。しかも、この2個の縦溝6,6と重ね突出部5,5,5とは図示のように全体的に平面略半円状に配列されるものであってもよい。さらには、縦溝6と重ね突出部5との増減変更は自由に行える。
【0023】
【発明の効果】
本発明の請求項1に記載の発明は以上のように、熱可塑性の合成樹脂シートを真空成形等の熱成形をすることにより全体形状が略皿形のトレー本体が形成され、該トレー本体の外縁の周囲には、鍔部を設けると共に、該鍔部の外側下方には下段に配置されるトレー本体に積み重ね可能に外側下方へ開かれた斜面を有する外脚部を設け、該外脚部には、その天面から下段に配置されるトレー本体の鍔部の上面に積み重ねられる重ね突出部が所望高さに形成された電子部品等の収納トレーにおいて、前記重ね突出部間には、鍔部の天面から外脚部の下部との間の高さ方向に外脚部の板面に略交叉して内方に所望深さの縦溝が形成され、該縦溝は前記外鍔部の板面方向を正面とし、その上部の幅が前記重ね突出部の設置長さよりも狭く、かつ、縦溝は前記正面上部の幅よりも正面下部の幅が幅広に形成されることを特徴とするので、トレー本体が熱可塑性の合成樹脂シートを熱成形して成形される場合でもトレー本体の積み重ね時に全物品の重量が加わってもトレー本体は変形を生ずることなく構造堅牢に成形されることにより例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品等に傷を付けたり、接触することなく適切な保管、運搬が行える。従って、高精度、高品質の信頼性が高い半導体部品等の製品を保証することができ、さらには構造簡単にして量産向きであり、製作コストおよび金型代も安価になる。
【0024】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1において前記縦溝はトレー本体の周囲に設けた鍔部の適宜2個所以上に形成されることにより前記重ね突出部が形成されることを特徴とするので、積み重ね時にトレー本体を180°回転することなく安定かつ確実に上下にトレー本体を迅速かつ確実に積み重ねることができる。
【0025】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または請求項2の何れかにおいて前記縦溝は鍔部に対して平面略H状ないしは平面略I状に形成されることを特徴とするので、熱可塑性の合成樹脂シートを金型に対して天地逆に熱成形する場合に、金型に対する剥型も容易になり、成形は容易である。
【0026】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1,請求項2,または請求項3の何れかにおいて前記縦溝は、トレー本体の上下、左右の周囲外縁のうちの所望の鍔部に対して1個所宛に2個以上の複数個が形成されることにより該縦溝を挟んで左右には重ね突出部が対向して形成されることを特徴とするので、下段に配置されるトレー本体の鍔部の対応する前記縦溝の上面に上段に配置されるトレー本体の重ね突出部は積み重ねられ、上下に積み重ねられるトレー本体相互間には所望深さの物品収納空間部を充分に確保でき、例えば半導体集積回路、ICカード、基盤、液晶盤のような電子部品等に傷を付けたり、接触することなく適切な保管、運搬が行える。従って、高精度、高品質の信頼性が高い半導体部品等の製品を保証することができ、さらには構造簡単にして量産向きであり、製作コストおよび金型代も安価になる。
【0027】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1,請求項2,請求項3,または請求項4の何れかにおいて前記縦溝、および重ね突出部は、前記鍔部の前記外脚部に、全体的に平面略半円状に複数個が配列されることを特徴とするので、トレー本体の積み重ね時に下段に配置されるトレー本体の鍔部に設けた重ね突出部に対して上段に積み重ねられるトレー本体の鍔部に設けた重ね突出部の支持が確実になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の電子部品等の収納トレーを示す平面図である。
【図2】 同じく本実施形態を構成する重ね突出部の一例を示す拡大正面図である。
【図3】 同じく図1の円Aに囲まれた重ね突出部の一例を示す拡大平面図である。
【図4】 同じく本実施形態を構成する重ね突出部の他例を示す拡大正面図である。
【図5】 同じく図1の円Bに囲まれた重ね突出部の他例を示す拡大平面図である。
【図6】 同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示す横半断面図である。
【図7】 同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示す縦半断面図である。
【図8】 同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示し図1の円Aに囲まれる重ね突出部における断面図である。
【図9】 同じくトレー本体相互を積み重ねた状態を示し図1の円Bに囲まれる重ね突出部における断面図である。
【図10】 トレー本体に断面略L字状の突部を形成した従来のトレーを示した積み重ね状態の断面図である。
【図11】 トレー本体に断面略V字状の溝を有した突部を形成した従来のトレーの他例を示した積み重ね状態の断面図である。
【図12】 従来の他のトレーを示し、トレー本体の鍔部に突縁部を設けたトレーの積み重ね状態の断面図である。
【図13】 同じくトレー本体の同じ位置に突縁部が設けられたトレーを示す平面図である。
【図14】 同じくトレー本体の異なる位置に突縁部が設けられたトレーを示す平面図である。
【図15】 さらに従来のトレーの他例を示し、積み重ねる上段のトレー本体を着座させる突縁部を鍔部の一部に設けたトレーの積み重ね状態を示す断面図である。
【符号の説明】
1 トレー本体
2A 鍔部
2B 鍔部
2C 鍔部
2D 鍔部
3 斜面
4 外脚部
4a 下部
5 重ね突出部
6 縦溝
6a 正面上部
6b 正面下部
7 物品収納空間部
9 凹部
L1 幅
L2 幅
X 内方
Y 内方
Z 高さ方向
Claims (5)
- 熱可塑性の合成樹脂シートを真空成形等の熱成形をすることにより全体形状が略皿形のトレー本体が形成され、該トレー本体の外縁の周囲には、鍔部を設けると共に、該鍔部の外側下方には下段に配置されるトレー本体に積み重ね可能に外側下方へ開かれた斜面を有する外脚部を設け、該外脚部には、その天面から下段に配置されるトレー本体の鍔部の上面に積み重ねられる重ね突出部が所望高さに形成された電子部品等の収納トレーにおいて、前記重ね突出部間には、鍔部の天面から外脚部の下部との間の高さ方向に外脚部の板面に略交叉して内方に所望深さの縦溝が形成され、該縦溝は前記外鍔部の板面方向を正面とし、その上部の幅が前記重ね突出部の設置長さよりも狭く、かつ、縦溝は前記正面上部の幅よりも正面下部の幅が幅広に形成されることを特徴とする電子部品等の収納トレー。
- 前記縦溝はトレー本体の周囲に設けた鍔部の適宜2個所以上に形成されることにより前記重ね突出部が形成されることを特徴とする請求項1に記載の電子部品等の収納トレー。
- 前記縦溝は鍔部に対して平面略H状ないしは平面略I状に形成されることを特徴とする請求項1または請求項2の何れかに記載の電子部品等の収納トレー。
- 前記縦溝は、トレー本体の上下、左右の周囲外縁のうちの所望の鍔部に対して1個所宛に2個以上の複数個が形成されることにより該縦溝を挟んで左右には重ね突出部が対向して形成されることを特徴とする請求項1,請求項2,または請求項3の何れかに記載の電子部品等の収納トレー。
- 前記縦溝、および重ね突出部は、前記鍔部の前記外脚部に、全体的に平面略半円状に複数個が配列されることを特徴とする請求項1,請求項2,請求項3,または請求項4の何れかに記載の電子部品等の収納トレー。
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