JP4104339B2 - 発光素子及びその製造方法、並びに表示装置 - Google Patents
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Description
【発明の属する技術分野】
本発明は、自発光型の発光素子及びその製造方法、並びにその発光素子を用いた表示装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
エレクトロルミネッセンス(EL)素子、発光ダイオード等の電場発光素子は、自発光のため視認性が高く薄型化が可能なため、バックライト等の照明装置、平板状ディスプレイ等の表示素子として注目を集めている。なかでも、有機化合物を発光体とする有機EL素子は、低電圧駆動が可能なこと、大面積化が容易なこと、適当な色素を選ぶことにより、所望の発光色を容易に得られること等の特徴を有し、次世代ディスプレイとして活発に開発が行われている。
【0003】
有機発光体を用いたEL素子としては、例えば厚み1μm以下のアントラセン蒸着膜に30Vの電圧を印加することにより、青色発光が得られている(Thin Solid Films, 94(1982) 171)。しかし、この素子は高電圧を印加しても十分な輝度が得られず、さらに発光効率を向上する必要があった。
【0004】
これに対し、Tangらは透明電極(陽極)、正孔輸送材料層、電子輸送性発光材料層、仕事関数の低い金属を用いた陰極を積層することにより、発光効率の向上を図り、10V以下の印加電圧で、1000cd/m2の輝度を実現した(Appl.Phys.Lett.,51(1987)913)。
【0005】
さらに、正孔輸送材料層と電子輸送材料層とで発光材料層を挟み込んだ3層構造の素子(Jpn.J.Appl.Phys.,27(1988)L269)や、発光層にドーピングされた色素からの発光を得る素子(J.Appl.Phys.,65(1989)3610)が報告されている。
【0006】
従来の有機EL素子の一般的な構成の断面図を図7に示す。図において、71は例えばガラス、プラスチック等からなる透明基板、72は例えばインジウムティンオキサイド(ITO)からなる透明な陽極、73は例えばN,N’ージフェニル−N,N’−ビス(3−メチルフェニル)−1,1’−ビフェニルー4,4’−ジアミン(TPD)からなる正孔輸送層、74は例えばトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)からなる電子輸送性発光層、75は例えばAlLi合金からなる陰極である。この素子に、図に示す方向に電圧を印加すると、陽極72から正孔が正孔輸送層73に注入され、陰極75から電子が電子輸送性発光層74に注入される。陽極72から注入された正孔は正孔輸送層73中を通過して、さらに電子輸送性発光層74に注入される。そして、電子輸送性発光層74中で、正孔と電子が再結合し、これによって励起されたAlq3分子からの発光が得られる。
【0007】
ITOからなる透明な陽極は、通常、スパッタ法あるいは電子ビーム蒸着法等により形成され、TPD、Alq3等の有機物からなる正孔輸送層や電子輸送性発光層、AlLi合金等からなる陰極は、通常、抵抗加熱蒸着法により形成される。
【0008】
前記有機EL素子以外の発光素子としては、無機EL素子がある。無機EL素子の一般的な構成の断面図を図8に示す。図において、81は例えばガラスからなる透明基板、82は例えばITOからなる透明電極、83は例えばTa2O5からなる第1絶縁材料層、84は例えばMnをドープしたZnSからなる発光層、85は例えばTa2O5からなる第2絶縁材料層、86は例えばAlからなる背面電極である。この素子の両電極に交流電界を印加すると、絶縁材料層と発光層の界面から出た電子が加速されて、発光中心であるMnを衝突励起し、これが基底状態に戻る際に発光する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】
これら発光素子の発光効率を制限している要因として、発光層で発光した光の外部への取り出し効率(外部取り出し効率)がある。例えば、図9に示すように、陽極92と陰極95に電圧が印加されて電子輸送性発光層94で発生した光のうち臨界角未満の光M1は外部に取り出すことができるが、臨界角以上の光M2は、正孔輸送材料層93と透明電極92との界面、透明電極92と透明基板91との界面、あるいは透明基板91と空気との界面(光取り出し面)で全反射するので、外部に取り出すことができない。外部取り出し効率は、発光層の屈折率をnとすると、1/n2で表される。一般的な有機EL素子の場合、発光層の屈折率が約1.7で、外部取り出し効率は約35%となる。また、無機EL素子において、発光層として屈折率約2.3のZnSを用いた場合、外部取り出し効率は約20%である。従って、たとえ内部量子効率(注入された電荷の光への変換効率)が100%であったとしても、外部取り出し効率による制限のため、外部量子効率は10%〜20%程度となってしまう。
【0010】
外部取り出し効率を向上するため、様々な手法が検討されてきた。例えば、▲1▼基板の端面に光反射膜を形成する方法(特開昭61−195588号公報等参照)、▲2▼レンズ等の集光性を有する基板を用いる方法(特許公報第2670572号公報、特開平4−192290号公報、特許第2773720号公報、特開平10−172756号公報、特開平10−223367号公報等参照)、▲3▼発光層あるいは基板をメサ形状とする方法(特開平4−306589号公報、Opt.Lett. vol.27,No.6(1997)p396等参照)等が提案されている。
【0011】
前記▲1▼の方法は、基板端面に光反射膜を設けたことにより、主に基板中を伝播して基板端面から分散してしまう光を光取り出し面へ集光させるものである。しかし、例えば微小な発光素子をマトリクス状に並べたいわゆるドットマトリクスディスプレイ等の場合、単位画素に対応する発光素子ごとに前記のような反射膜を形成することは非常に困難である。
【0012】
また、前記▲2▼の方法において、基板の光取り出し側をレンズ形状にした場合、前記したようなドットマトリクスディスプレイで、たとえ発光素子とレンズが1対1となるように配置されていたとしても、1つの微小な発光素子から発せられた光は等方的に放射されるため、ある程度の厚みを持った基板を通過して、光取り出し側に到達した光のうちの大部分が隣接画素側のレンズに入射してしまう。従って、目的とする発光素子の効率向上に対する効果が少ない上、画像のにじみが生じてしまうという問題がある。この問題を解決するため、レンズを基板中に埋め込む等して、発光部とレンズをなるべく近づける方法が提案されている(特開平10−172756号公報)。この方法では前記したような画像のにじみ等は抑えられるが、レンズ材料と基板材料との屈折率差を大きくすることが困難であるため、レンズによる集光効果が得らにくいという問題がある。
【0013】
また、前記▲3▼の方法は、基板の加工が困難であるという問題を有する。
【0014】
本発明の目的は、このような事情に鑑みなされたものであり、製造が容易で、かつ、外部への光の取り出し効率が高い発光素子を提供することである。
また、本発明の他の目的は、漏れ光による画像のにじみの少ない発光素子を用いた表示装置を提供することである。
【0015】
【課題を解決するための手段】
本発明者らは、前記目的を達成するため鋭意検討を行った結果、光取り出し面への入射角が臨界角以上の光を散乱させる光学素子を設けることにより、従来は発光層、透明電極あるいは透明基板中に閉じこめられて外部には取り出せなかった光を取り出すことができ、外部取り出し効率の向上による高発光効率を実現するに至った。同時に、高品位の表示装置を提供可能とするに至った。
【0016】
具体的には、以下の通りである。請求項1記載の発明は、複数の画素を有し、前記複数の画素が発光素子で構成された表示装置であって、上記発光素子は、少なくとも第1の電極層と第2の電極層間に挟持された発光層を備えた積層構造であり、前記発光層で発光した光を、発光層と離隔した光取り出し面より外部に取り出す発光素子であって、前記発光素子中又は前記光取り出し面に、前記発光層で発生した光のうち、前記光取り出し面への入射角が臨界角以上の光は散乱させ、臨界角未満の光はそのまま透過させる機能を有する、シート状に形成され、厚み方向に屈折率が分布した構造となっている光学素子が、設けられており、前記発光層と前記光学素子との距離をt、1画素の幅をL、前記光取り出し面における臨界角をθ c 、前記発光層の屈折率をnとした場合、下記の式(1)を満たしていることを特徴とする。
t<(ncosθ c /2)×L …(1)
【0017】
上記構成により、従来は発光層、透明電極あるいは透明基板中に閉じこめられて外部には取り出せなかった光を取り出すことができ、外部取り出し効率の向上による高発光効率を実現することができる。なお、本発明は、基板を必須の要件としない。また上記の式(1)を満たしていることことより以下の作用効果が得られる。すなわち、発光素子を用いて表示装置を構成すると、光が横方向に拡がり、隣接する画素に入り込み、画素のにじみという問題が生じるおそれが生じる。そこで、発光層と光学素子との距離と、1画素の幅長との関係を臨界角等により規定して、隣接する画素間で光が混じり合わないようにした。この結果、漏れ光による画像のにじみを可及的に低減することができる。
【0018】
請求項2記載の発明は、互いに異なる色の光を発光する前記画素が隣接していることを特徴とする。
【0024】
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の発光素子において、前記第2電極層と前記光学素子との間に、保護層が形成されていることを特徴とする。
【0025】
上記構成により、例えば透明な第2の電極層上に光学素子を貼り合わせ等の方法により形成する際に、貼り合わせ用の粘着材等から発生する有機物が第2の電極層を通して発光層中に浸透し、発光層が劣化する等の問題が発生する。従って、光学素子と透明な第2の電極層間に保護層を導入することにより、これらの劣化を防ぐことができる。
【0027】
請求項4記載の発明は、請求項1記載の発光素子において、前記光学素子の平均屈折率が、前記光学素子が接する層のうち、発光層側にある層の屈折率よりも高いことを特徴とする。
【0028】
上記構成により、光学素子の屈折率が、光学素子が接する層のうち発光層側にある層の屈折率よりも低い場合、これらの層と光学素子の界面で全反射が起こってしまい、十分な効果が得られないからである。
【0029】
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4の何れかに記載の発光素子において、前記発光層が有機化合物からなることを特徴とする。
【0036】
【発明の実施の形態】
(実施の形態1)
図1は実施の形態1に係る発光素子を模式的に示す断面図である。この発光素子は、透明な基板1上に、透明電極(透明な第1電極層)2、発光層3、反射電極(光反射性の第2電極層)4がこの順で積層され、更に基板1の表面(図1の下側表面、光取り出し面に相当)に光学素子10が設けられて構成されている。この光学素子10は、発光層3で発生した光のうち、光取り出し面への入射角θが臨界角θc以上の光M2は散乱させ、臨界角θc未満の光M1はそのまま透過させる機能を有する。このような光学素子10を設けることにより、後述するように、発光層3で発生した光が、透明基板1側から取り出される際の、外部取り出し効率を向上することができる。
【0037】
ここで、基板1としては、発光素子を坦持でき、かつ透明であればよく、ガラス基板の他、ポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂基板等を用いることができる。
【0038】
反射電極4は、反射率が高く、発光層3を効率良く発光させることができる電極機能を備えていればよく、AlあるいはAl化合物、銀あるいは銀化合物等の金属膜を用いることが好ましい。銀化合物としては、銀・パラジウム・銅(AgPdCu)の合金あるいは銀・金・銅(AgAuCu)の合金を用いるのが好ましい。また、有機化合物を発光層として用いるいわゆる電流注入型の有機EL素子の場合、通常反射電極は陰極となり、電子の注入効率のよい材料、すなわち仕事関数の低い材料を用いることが多い。有機EL素子の陰極としては例えばAlLi合金、MgAg合金等の、仕事関数が低いが反応性の高い金属(Li、Mg等)と反応性が低く安定な金属(Al、Ag等)との合金を用いればよい。あるいは、Li/Al、LiF/Al等の仕事関数の低い金属あるいはその化合物と仕事関数の高い金属の積層電極などを用いることができる。反射電極の形成方法としては、スパッタ、エレクトロンビーム蒸着、抵抗加熱蒸着等の方法を用いればよい。
【0039】
発光層3は、有機EL素子の場合、Alq3等の有機化合物から構成される。発光層3は、単層構造であっても、機能分離した多層構造であってもよい。多層構造の場合、従来の構造と同様に、例えば、TPD等を用いた正孔輸送材料層とAlq3等を用いた電子輸送性発光材料層とを積層した2層構造や、TPD等を用いた正孔輸送材料層とペリレン等を用いた発光材料層とオキサジアゾール等を用いた電子輸送材料層とを積層した3層構造や、あるいはそれ以上の多層構造にして用いられる。なお、ITO等の正孔注入電極側に正孔輸送材料層を、AlLi、MgAg等の電子注入電極側に電子輸送材料層を配置する。有機EL素子の場合、発光層の形成は主に抵抗加熱蒸着法を用いるが、エレクトロンビーム蒸着法、スパッタ法等を用いてもよい。
【0040】
また、無機EL素子の場合、例えば、従来構造と同様に、MnなどをドープしたZnS等からなる発光層を、Ta2O5等からなる絶縁材料層で挟んだ構造にする。これらの層の形成は、主にスパッタ法を用いるが、エレクトロンビーム蒸着法、抵抗加熱蒸着法、イオンプレーティング法等を用いてもよい。
【0041】
透明電極2としては、通常、光透過率が50%を超えるものが用いられる。例えば、インジウムティンオキサイド(ITO)、酸化錫等の酸化物透明電極や、5〜数十nm程度の金属薄膜電極を用いればよい。透明電極の形成は、スパッタ法、抵抗加熱蒸着法、エレクトロンビーム蒸着法、イオンプレーティング法等が用いられる。
【0042】
光学素子10としては、図1に示すように、基板1と光学素子10の界面に入射してくる光のうち、入射角が臨界角以上の光を散乱させる素子を用いる。基板1の屈折率n=1.5とすると、光学素子10がない場合、基板1と空気の界面での臨界角θcはasin(1/1.5)=42°となり、これ以上の入射角の光は基板内に閉じ込められて外部に取り出せない。そこで、臨界角θc以上の光を散乱させることにより、一部の光を臨界角内に導入することにより、取り出し効率を向上することができる。
【0043】
光学素子10としては、例えば、特開平2−280102に開示されている特定の角度範囲の入射光を選択的に散乱するプラスチックシート(例えばルミスティフィルム(商品名:住友化学製))等が用いられる。このルミスティフィルムは、厚み方向に屈折率が分布した構造を有し、入射角が臨界角θc以上の光M2は散乱させ、臨界角θc未満の光M1はそのまま透過させる機能を有する。そして、この光学フィルムを基板1表面に張り合わせればよい。
【0044】
(実施の形態2)
上記の例では、光学素子10を基板1の表面に設けるように構成したけれども、図2に示すように、基板1を省略し、光学素子10が基板を兼ねるようにしてもよい。発光素子を製造するに際しては、光学素子10上に、透明電極2、発光層3、反射電極4をこの順で積層すればよい。
【0045】
(実施の形態3)
図3は実施の形態3に係る発光素子を模式的に示す断面図である。実施の形態1に係る発光素子では発光層3で発生した光を基板1側から取り出すように構成されていたが、本実施の形態に係る発光素子では発光層3で発生した光を基板1とは反対側から取り出すように構成されている。すなわち、本実施の形態3に係る発光素子は、基板1上に反射電極(光反射性の第1電極層)11、発光層3、透明電極(透明な第2電極層)12、光学素子10が順に積層されており、光を透明電極12側から取り出すように構成されている。なお、この実施の形態3では透明電極12の図3における上面が光取り出し面に相当する。
【0046】
このような透明電極12側から光を取り出す構成であれば、実施の形態1と異なり、基板1として透明基板を使用する必要はない。基板1としてガラスあるいはポリカーボネート、ポリメチルメタクリレート、ポリエチレンテレフタレートなどの樹脂フィルム等の他に、シリコン等の不透明基板を用いることができる。また、透明電極12としては、実施の形態1の場合と同様にITO、酸化錫等の酸化物透明電極あるいは5〜数十nm程度の金属薄膜を用いればよいが、有機EL素子の場合、有機発光層が付着した基板を高温に加熱すると、有機層が劣化してしまうため、透明電極2は低温成膜する必要がある。さらに、透明電極としてITO等をスパッタ法やエレクトロンビーム蒸着法等により有機発光層上に形成する場合、有機発光層へのダメージを軽減するため、有機発光層上にバッファ層を形成してから透明電極を形成するのが好ましい。バッファ層としては、銅フタロシアニン等の熱的に安定な有機化合物あるいは膜厚10nmのMgAg等の透明金属薄膜等を用いればよい。
【0047】
反射電極4としては、実施の形態1で示したような金属を用いることができるほか、反射層と透明電極の2層構成とすることもできる。すなわち、基板上に反射率の大きい金属あるいは誘電体多層膜等からなる反射層を形成した後、この上にITO等からなる透明電極を形成すればよい。この場合、反射層は電極として機能する必要がないため、導電材料、絶縁材料の何れを用いてもよい。
【0048】
さらに、光学素子10を形成する前に、透明電極12上に保護層を形成するのが好ましい。すなわち、透明電極12上に光学素子10を貼り合わせ等の方法により形成する際、例えば貼り合わせ用の粘着材等から発生する有機物が透明電極12を通して発光層3中に浸透し、発光層3が劣化する等の問題が発生する。従って、光学素子10と透明電極2間に保護層を導入することにより、これらの劣化を防ぐことができる。
【0049】
なお、上記実施の形態1,3において、光学素子の形成方法として、特定の角度範囲の入射光を選択的に散乱するプラスチックシート等を基板、透明電極あるいは保護層上に貼り合わせるとしたが、これに限るものではなく、例えば特開平2−280102に開示されている方法により、屈折率に差がある複数の化合物を混合したものを基板、透明電極あるいは保護層上に塗布した後、所定の方向から紫外線等を入射して所望の光学素子としてもよい。
【0050】
また、光学素子の屈折率は、光学素子が接する層のうち、発光層側にある層の屈折率よりも高いことが好ましい。すなわち、図1においては基板1、図2においては透明電極12、あるいは透明電極12上に保護層が設置されている場合は保護層よりも屈折率が高いほうが好ましい。光学素子の屈折率が、前記基板、透明電極、保護層等の屈折率よりも低い場合、これらの層と光学素子の界面で全反射が起こってしまい、十分な効果が得られないからである。
【0051】
(実施の形態4)
本形態は、複数の画素を有し、各画素は上記実施の形態1〜3に係る発光素子で構成された表示装置に関するものである。実施の形態1〜3に係る発光素子は、光取り出し効率の向上を図るため、光学素子10を設けるように構成されている。しかしながら、光学素子10により光が散乱することになるため、実施の形態1〜3に係る発光素子を用いて表示装置を構成すると、光が横方向に拡がり、隣接する画素に入り込み、画素のにじみという問題が生じるおそれが生じる。そこで、本実施の形態に係る表示装置は、前記発光層と前記光学素子との距離と、1画素の幅長との関係を臨界角等により規定して、隣接する画素間で光が混じり合わないようにしたことを特徴とする。以下、具体的に説明する。
【0052】
本形態の表示装置において、発光層と前記光学素子との距離tと、1画素の幅長Lは、下記の式(1)を満たすよう決定されている。
【0053】
t<(ncosθc/2)×L …(1)
ここで、θcは光取り出し面に対する臨界角、nは発光層の屈折率である。
【0054】
以下に、前記式の導入について図4を参照しながら説明する。なお、本図は、式の導入を説明するために簡略化して記載している。
【0055】
本図において、発光素子32の発光層で発光した光のうち反射層30で反射した光は、光取り出し面31に向かう。この際、光取り出し面31に対する入射角θが臨界角θc未満の光は外部へ取り出されるが、臨界角θc以上の光は全反射する。このような場合、tとLがt<L/(2tanθc)の関係を満たせば、全反射した光が、同一素子内の反射層に到達し、隣接する画素の反射層へは向かわない。ここで、θcは臨界角であるのでn×sinθc=1が成立し、またtanθc=sinθc/cosθcであるから、これらをまとめて前記式(1)が導入される。なお、図4において、33は発光領域で発光した光が透過する部分であり、具体的には透明電極、発光層である。
【0056】
前記式(1)を満たせば、発光素子内で発光した光の大部分は、その発光素子の光取り出し面31(正確には光学素子10の表面)から取り出されることになるので、隣接する画素が異なる色の光を発光する場合、混色せず、画像にじみ等の不具合が抑えられる。
【0057】
(その他の事項)
上記実施の形態に係る発光素子は、発光層として有機化合物を用いた有機EL素子としたが、例えば発光層として、Mn等をドープしたZnS等からなる発光層を、Ta2O5等からなる絶縁層で挟んだ構造の無機EL素子としてもよい。
また、上記実施の形態に係る発光素子では、光学素子10は光取り出し面に設けたけれども、発光素子中に設けるようにしてもよい。例えば、実施の形態1について説明すれば、光学素子10は基板1の表面(光取り出し面に相当)に設けたけれども、発光素子中(例えば基板1と透明電極2との間)に設けるようにしてもよい。
また、上記実施の形態に係る発光素子は、基板を備えていた(実施の形態2では、光学素子10が基板を兼ねていた)が、本発明に係る発光素子は、これに限定されるものではなく、基板を有さなくてもよい。
また、上記実施の形態に係る発光素子を任意の面積の基板全面に形成することで、バックライト等の照明装置を作製することができる。
【0058】
【実施例】
次に、実施例及び比較例に基づいて本発明をさらに具体的に説明する。尚、実施例1は前記実施の形態1に係る発光素子に関し、実施例2は前記実施の形態3に係る発光素子に関する。
【0059】
(実施例1)
図5に示すように、実施例1の発光素子は、透明な基板51上に、透明電極52、正孔輸送材料層53、発光材料層54、反射電極55をこの順で積層し、かつ、基板51の表面(図5の下側表面)に光学素子10が貼着されて構成されたものであり、つぎのようにして製造した。
【0060】
基板51として、厚さ0.7mm、屈折率1.5のガラス基板を用い、この上にITOからなる透明電極52をスパッタ法により成膜した。ITOの膜厚は100nmとし、フォトリソグラフィにより所望の形状にパターニングした。次いで、透明電極52上にTPDからなる正孔輸送材料層53、Alq3からなる発光材料層54、Li/Al積層膜からなる反射電極55をそれぞれ抵抗加熱蒸着法により成膜した。各層の膜厚は、正孔輸送材料層53が50nm、発光材料層54が50nm、反射電極55がLi/Al=1.5nm/150nmとした。次に、入射角が42°以上の光を散乱するシートからなる光学素子56を基板51の下側表面に貼り合わせた。光学素子56の平均屈折率は、1.7であった。
【0061】
このようにして作製した発光素子の透明電極52に+、反射電極55に−の電圧を印加したところ、透明電極側から緑色発光(ピーク波長:550nm)が確認でき、この時の電流効率(cd/A)は、後記の表1に示す値であった。
【0062】
(実施例2)
図6に示すように、実施例2の発光素子は、基板61上に、反射電極62、発光材料層63、正孔輸送材料層64、透明電極65、バッファ層66、保護層67、をこの順で積層し、かつ、保護層67上に光学素子10が貼着されて構成されたものであり、つぎのようにして製造した。
【0063】
基板61として、厚さ0.7mmのガラス基板を用い、この上に反射電極62として、Alをスパッタ法により成膜した。Alの膜厚は約150nmとし、フォトリソグラフィーにより所望の形状にパターニングした後、Liを1.5nm抵抗加熱蒸着法により成膜した。次いで、反射電極62上に、Alq3からなる発光材料層63、TPDからなる正孔輸送材料層64、銅フタロシアニンからなるバッファ層66をそれぞれ抵抗加熱蒸着法により成膜した。各層の膜厚は、発光材料層63が50nm、正孔輸送材料層64が50nm、バッファ層66が5nmであった。この上に、ITOからなる透明電極65、SiO2からなる保護層67を、続けてスパッタ法により成膜した。成膜は室温で行い、膜厚はそれぞれ100nmとした。
【0064】
次に、入射角が40°以上の光を散乱するシートからなる光学素子10を保護層67上に貼り合わせた。
【0065】
このようにして作製した発光素子の透明電極65に+、反射電極62に−の電圧を印加したところ、透明電極側から緑色発光(ピーク波長:550nm)が確認でき、この時の電流効率(cd/A)は、後記の表1に示す値であった。
【0066】
(比較例1)
光学素子10を設けないことを除いて、実施例1と同様にして、発光素子を製造した。そして、この比較例1の発光素子の透明電極52に+、反射電極55に−の電圧を印加したところ、電流効率(cd/A)は、後記の表1に示す値であった。
【0067】
(比較例2)
光学素子10を設けないことを除いて、実施例2と同様にして、発光素子を製造した。そして、この比較例2の発光素子の透明電極65に+、反射電極62に−の電圧を印加したところ、電流効率(cd/A)は、後記の表1に示す値であった。
【0068】
上記実施例1,2及び比較例1,2の評価結果を(表1)に示す。
【0069】
【表1】
【0070】
表1より明らかなように、実施例1は比較例1よりも、電流効率が約2.3倍高い。また、実施例2は比較例2よりも、電流効率が約2.2倍高い。よって、光学素子を有することにより、発光効率が格段に向上することが理解される。
【0071】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、光取り出し面への入射角が臨界角以上の光を散乱させる光学素子を設けることにより、光の取り出し効率を向上させ、発光効率を向上させることができる。
【0072】
また、本発明によれば、発光層と光学素子との距離tと、1画素の幅長Lとを、式(1)を満たすよう設定することにより、漏れ光による画像のにじみを可及的に低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1に係る発光素子を模式的に示す断面図である。
【図2】本発明の実施の形態2に係る発光素子を模式的に示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態3に係る発光素子を模式的に示す断面図である。
【図4】本発明の実施の形態4に係る表示装置における1画素の構成を模式的に示す断面図である。
【図5】本発明の実施例1に係る発光素子を模式的に示す断面図である。
【図6】本発明の実施例2に係る発光素子を模式的に示す断面図である。
【図7】従来の有機EL素子を模式的に示す断面図である。
【図8】従来の無機EL素子を模式的に示す断面図である。
【図9】従来の発光素子における光の取り出しを示す概念図である。
【符号の説明】
1,51,61 :基板
2,52 :透明電極(透明な第1電極層)
3 :発光層
4,55 :反射電極(光反射性の第2電極層)
10 :光学素子10
11,62 :反射電極(光反射性の第1電極層)
12,65 :透明電極(透明な第2電極層)
53,63 :発光材料層
54,64 :正孔輸送材料層
66 :バッファ層
67 :保護層
Claims (5)
- 複数の画素を有し、前記複数の画素が発光素子で構成された表示装置であって、
前記発光素子は、少なくとも第1の電極層と第2の電極層間に挟持された発光層を備えた積層構造であり、前記発光層で発光した光を、発光層と離隔した光取り出し面より外部に取り出す発光素子であって、前記発光素子中又は前記光取り出し面に、前記発光層で発生した光のうち、前記光取り出し面への入射角が臨界角以上の光は散乱させ、臨界角未満の光はそのまま透過させる機能を有する、シート状に形成され、厚み方向に屈折率が分布した構造となっている光学素子が、設けられており、
前記発光層と前記光学素子との距離をt、1画素の幅をL、前記光取り出し面における臨界角をθ c 、前記発光層の屈折率をnとした場合、下記の式(1)を満たしていることを特徴とする表示装置。
t<(ncosθ c /2)×L …(1) - 互いに異なる色の光を発光する前記画素が隣接している請求項1に記載の表示装置。
- 前記第2電極層と前記光学素子との間に、保護層が形成されている請求項1又は2記載の表示装置。
- 前記光学素子の平均屈折率が、前記光学素子が接する層のうち、発光層側にある層の屈折率よりも高い請求項1記載の表示装置。
- 前記発光層が有機化合物からなる請求項1乃至4の何れかに記載の表示装置。
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