JP4103456B2 - 内燃機関の排気浄化装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、内燃機関の排気浄化装置に関し、詳しくは、排気浄化触媒に付着した被毒物質を解除する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、排気浄化触媒における被毒物質の付着量を推定し、該推定結果に基づいて被毒解除処理を行う装置として、特開2001−280179号公報に開示されるものがあった。
このものは、NOxトラップ触媒に対する被毒物質(イオウ酸化物)の付着量を燃料供給量に基づいて推定する一方、空燃比を強制的にリッチ化したときに、触媒下流の空燃比センサで検出される排気空燃比に基づいて、推定付着量を補正することで、燃料中の被毒物質濃度のばらつきによって、付着量の推定精度が低下することを防止する構成である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、上記従来技術では、排気空燃比をリッチにしたときの触媒下流側での酸素濃度が、触媒におけるNOxトラップ量を反映し、該NOxトラップ量が被毒状態に影響されることに基づいて、付着量の推定誤差を判断している。
このため、燃料中の被毒物質濃度のばらつきを精度良く判断することが困難で、付着量を安定的に精度良く補正することができず、これにより、被毒解除処理が過剰に行われて、燃費の悪化や触媒の劣化を招く可能性があるという問題があった。
【0004】
本発明は上記問題点に鑑みなされたものであり、燃料中の被毒物質濃度にばらつきがあっても、過剰に被毒物質の解除処理が行われることを精度良く回避できる内燃機関の排気浄化装置を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】
そのため、本発明は、内燃機関の排気管に介装される排気浄化触媒と、車両の走行距離の積算値又は前記内燃機関における燃料供給量の積算値に基づいて前記排気浄化触媒における被毒物質の付着量を推定する付着量推定手段と、前記排気浄化触媒に付着した被毒物質を解除する被毒解除手段と、前記推定された付着量が所定値を超えたときに前記被毒解除手段の作動を開始させる被毒解除開始手段と、前記被毒解除手段の非作動期間における機関の使用燃料の被毒物質濃度を判定する燃料性状判定手段と、前記燃料性状判定手段で判定された被毒物質濃度が低いほど、前記被毒解除手段による被毒物質の単位時間当たりの解除量をより大きく演算する解除量演算手段と、前記被毒解除手段の作動を開始させた後における、前記単位時間当たりの解除量の積算値が所定値を超えたときに前記被毒解除手段の作動を停止させる被毒解除停止手段と、を含んで構成される。
【0006】
【発明の効果】
本発明によると、被毒解除手段の非作動期間における機関の使用燃料の被毒物質濃度が低いほど、被毒物質の単位時間当たりの解除量がより大きく演算されることで、被毒物質濃度の違いに応じて被毒解除処理が行われる期間が適正に設定されるから、過剰に被毒物質の解除処理が行われて燃費の悪化や触媒の劣化を招くことを防止できるという効果がある。
【0007】
【発明の実施の形態】
以下に本発明の実施の形態を図に基づいて説明する。
図1は実施の形態における車両用内燃機関のシステム構成図である。
この図1に示す内燃機関1には、スロットル弁2で計量された空気が吸引され、燃料噴射弁3から燃焼室内に直接噴射される燃料(ガソリン)と前記吸入空気とが混合して、燃焼室内に混合気が形成される。
【0008】
尚、燃料噴射弁3は、吸気ポート部に燃料を噴射する構成であっても良い。
前記燃焼室内に形成された混合気は、点火栓4による火花点火によって着火燃焼し、燃焼排気は排気管9に介装されたNOxトラップ触媒5(排気浄化触媒)で浄化された後に、大気中に排出される。
前記NOxトラップ触媒5は、排気空燃比がリーンであるときに排気中のNOxをトラップし、排気空燃比が理論空燃比又はリッチであるときに前記トラップしていたNOxを放出して三元触媒層で還元処理する触媒(NOxトラップ型三元触媒)である。
【0009】
前記燃料噴射弁3による噴射時期・噴射量、及び、点火栓4による点火時期を制御するコントロールユニット6は、マイクロコンピュータを含んで構成され、各種センサからの検出信号に基づく演算処理によって、前記燃料噴射弁3に対して燃料噴射信号(噴射パルス信号)を出力し、点火栓4(パワートランジスタ)に対して点火信号を出力する。
【0010】
前記コントロールユニット6は、運転条件に応じて目標空燃比を決定し、該目標空燃比の混合気が形成されるように燃料噴射量(噴射パルス幅)を演算するが、前記目標空燃比として理論空燃比よりもリーンである空燃比が運転条件に応じて設定され、所謂リーンバーン運転が行われる構成となっている。
前記リーンバーン運転状態では、排気中のNOxが前記NOxトラップ触媒5にトラップされるが、リーン運転が長く継続すると、NOxトラップ触媒5におけるNOxトラップ量が飽和状態となる。
【0011】
そこで、リーン運転状態において定期的に或いはNOxトラップ量が所定以上になっていると推定されるときに、空燃比を強制的にリッチ化させることによって、トラップしたNOxを放出させて三元触媒層で還元処理することで、NOxトラップ触媒5のNOxトラップ能力を回復させるようになっている。
前記各種センサとしては、機関1の吸入空気流量を検出するエアフローメータ7、前記スロットル弁2の開度を検出するスロットルセンサ8、前記NOxトラップ触媒5の上流側の排気管9に配置されて排気空燃比を検出する空燃比センサ10、ノッキングの発生時の振動を検出するノックセンサ15、機関1が搭載される車両の走行速度を検出する車速センサ16、機関1の回転速度に応じた回転信号を出力するクランク角センサ17などが設けられる。
【0012】
前記空燃比センサ10は、排気中の酸素濃度に基づいて排気空燃比を検出するセンサであり、理論空燃比のみを検出するストイキセンサであっても良いし、また、排気空燃比を広域に検出できる広域空燃比センサであっても良い。
前記コントロールユニット6は、通常は、前記空燃比センサ10で検出される排気空燃比を目標空燃比に近づけるように、前記燃料噴射量を補正するための空燃比フィードバック補正係数ALPHAを、例えば比例・積分・微分制御などにより設定する。
【0013】
また、排気マニホールド11から吸気コレクタ部13へ燃焼排気の一部を還流させるEGR管12が設けられ、該EGR管12にはEGRバルブ14が介装されている。
前記コントロールユニット6は、運転条件に応じて前記EGRバルブ14を制御して排気還流率を制御する。
【0014】
ところで、前記NOxトラップ触媒5には、燃料中に含まれるイオウ(イオウ酸化物SOx)が付着しやすく、NOxトラップ触媒5に対するイオウ付着量が増大すると、その分NOxのトラップ能力が低下することになってしまう。
そこで、前記NOxトラップ触媒5に対するイオウ付着量を推定し、該推定付着量が許容レベルを超えていると判断されたときに、被毒物質としてのイオウ成分(イオウ酸化物SOx)をNOxトラップ触媒5から放出させる被毒解除処理を行うようになっており、以下に、係る被毒解除処理を詳細に説明する。
【0015】
図2のフローチャートは、被毒物質の付着量及び解除量の推定演算、及び、被毒解除処理の開始・停止制御を行うルーチンを示すものであり、該ルーチンは所定時間毎に実行される。
付着量推定手段としてのステップS1では、イオウ推定付着量SOXMILEの演算を下式に従って行う。
【0016】
SOXMILE=SOXMILE(-1)+ΔVSP−k・RSMILE……(1)
上式において、SOXMILE(-1)はイオウ推定付着量SOXMILEの前回値、ΔVSPは車速センサ16の車速信号から演算した本ルーチン実行周期当たりの車両走行距離、RSMILEは被毒解除処理を行っているときの単位時間当たりのイオウ減算値(解除量)、kは燃料性状(ハイオクタンガソリンとレギュラーガソリン)に応じてイオウ減算値(解除量)RSMILEを修正するための係数である。
【0017】
尚、ステップS4のときには被毒解除処理が行われていないから、前記イオウ減算値RSMILEを0として演算させる。
イオウ付着量は走行距離に略比例して増大変化するから、上式によって走行距離の積算値を、イオウ付着量に相当する値として演算させる。
ステップS2では、前記イオウ推定付着量SOXMILEが、レギュラーガソリンで運転させた場合に解除処理の開始が必要となる閾値SOXFUL以上になったか否かを判別する。
【0018】
そして、イオウ推定付着量SOXMILEが閾値SOXFUL以上になるまでは、ステップS1の積算処理を繰り返し、イオウ推定付着量SOXMILEが閾値SOXFUL以上になると、ステップS3へ進み、被毒解除処理の実行フラグFLSに1をセットし、被毒解除処理を開始させる(図3参照)。
上記ステップS2,S3の機能が、被毒解除開始手段に相当する。
【0019】
次の解除量演算手段としてのステップS4では、前記イオウ減算値(解除量)RSMILEを修正するための係数kを、イオウ付着期間(前回の被毒解除停止から今回の被毒解除開始までの期間)におけるハイオクタンガソリンによる運転距離HMILEとレギュラーガソリンによる運転距離RMILEとに基づき、下式に従って算出する。
【0020】
k=(RMILE+K・HMILE)/(RMILE+HMILE)
上式でKは予め設定される任意の係数であり、例えばK=6とし、ハイオクタンガソリンによる運転距離HMILEの割合が高いほど係数kとしてより大きな値が設定されるようにする。
例えば、K=6とした場合には、ハイオクタンガソリンによる運転距離HMILEとレギュラーガソリンによる運転距離RMILEとが同じであればk=3.5となり、ハイオクタンガソリンのみが使用されたときにはk=6となり、逆に、レギュラーガソリンのみが使用されたときには、k=1となる。
【0021】
ステップS5では、前記イオウ推定付着量SOXMILEの演算式(1)において、ΔVSP=0に固定する一方、イオウ減算値RSMILEにレギュラーガソリンのみを使用した場合に適合する所定値を設定して、本ルーチンの実行周期毎にイオウ推定付着量SOXMILEを減算させる。
ここで、前記係数kは、イオウ付着期間におけるハイオクタンガソリンによる運転距離HMILEとレギュラーガソリンによる運転距離RMILEとの割合に基づき設定され、ハイオクタンガソリンによる運転距離HMILEの割合が高いほど大きな値に設定される。
【0022】
従って、ハイオクタンガソリンによる運転距離HMILEの割合が高かったときほど、単位時間当たりのイオウ減算値(解除量)がより大きな値が設定され、イオウ推定付着量SOXMILEが早期に0にまで減算されることになる。
ガソリン中に含まれるイオウ成分濃度は、ハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとで異なり、レギュラーガソリンはハイオクタンガソリンに比べてイオウ成分濃度が高く、平均的には、ハイオクタンガソリンに含まれるイオウ成分濃度に比べて、レギュラーガソリンに含まれるイオウ成分濃度は約6倍高い。
【0023】
このため、同じ走行距離で比較すると、ハイオクタンガソリンを使用している場合には、レギュラーガソリンを使用している場合に比べて実際のイオウ付着量が少ない。
従って、レギュラーガソリンを使用している状態を適合するイオウ減算値(解除量)RSMILEに基づいて、イオウ推定付着量SOXMILEを減算させると、ハイオクタンガソリンを使用していた場合には、既に被毒物質が解除されているのに、被毒解除処理が継続されることになってしまう。
【0024】
そこで、ハイオクタンガソリンによる運転距離HMILEの割合が高い場合には、前記係数kをより大きな値にすることで、単位時間当たりのイオウ減算値(解除量)をより大きくし、より短時間で被毒解除処理を停止させることで、過剰に被毒解除処理が行われることを防止する。
ステップS6では、ステップS5での減算処理の結果、イオウ推定付着量SOXMILEが0にまで減算されたか否か、換言すれば、イオウ減算値(解除量)の積算値が所定値以上になったか否かを判断する。
【0025】
そして、イオウ推定付着量SOXMILEが0になるまでは、ステップS5に戻って減算処理を繰り返させ、イオウ推定付着量SOXMILEが0になるとステップS7へ進む。
ステップS7では、前記被毒解除処理の実行フラグFLSを0にリセットすることで、被毒解除処理を停止させる。
【0026】
上記ステップS6,S7の機能が、被毒解除停止手段に相当する。
また、次のステップS8では、前記ハイオクタンガソリンによる運転距離HMILE及びレギュラーガソリンによる運転距離RMILEをそれぞれ0にリセットする。
図3の(A)は、レギュラーガソリンのみを使用したときの解除処理を示し、図3の(B)は、走行距離に当たりのハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとの使用量が略半々であった場合の解除処理を示す。
【0027】
この図3に示すように、ハイオクタンガソリン,レギュラーガソリンの使用量が略半々であった(B)の場合には、レギュラーガソリンのみを使用した(A)の場合よりも、イオウ減算値(解除量)RSMILEがより大きな値に設定される結果、被毒解除処理を開始させてからのイオウ推定付着量SOXMILEの減少速度が早く、短時間で被毒解除処理が停止される。
【0028】
尚、図3では、走行距離が時間経過に比例して増大するものとして簡易的に示してある。
図4のフローチャートは、前記ハイオクタンガソリンによる運転距離HMILE及びレギュラーガソリンによる運転距離RMILEの設定を行うルーチンであり、所定時間毎に実行される。
【0029】
ステップS11では、前記実行フラグFLSが0であるか否かを判別し、FLS=1であるとき、即ち、被毒解除処理の実行中は、HMILE及びRMILEの更新設定を停止させ、HMILE,RMILEの値を保持させる。
一方、FLS=0であって被毒解除処理が行われていないときには、ステップS12へ進む。
【0030】
燃料性状判定手段としてのステップS12では、燃料性状の判定結果として、ハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとのいずれに判定されているかを判断する。
本実施形態では、ハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとのいずれが使用されても、ノッキングを発生させることなく最大出力が得られるように、前記ノックセンサ15の検出結果に基づいて点火時期を補正した結果に基づいてハイオクタンガソリンであるかレギュラーガソリンであるかを判断して、該判断結果に基づいて点火時期制御に用いるマップをハイオクタンガソリン用とレギュラーガソリン用とに切り換えるようになっており、係る点火時期制御における判定結果を、前記ステップS12で判断する。
【0031】
ステップS12で、レギュラーガソリンの判定がなされていると判断されると、ステップS13へ進み、運転距離RMILEの前回値RMILE(-1)に本ルーチン実行周期当たりの車両走行距離ΔVSPを加算した結果を、新たな運転距離RMILEとする演算を行う。
一方、ステップS12で、ハイオクタンガソリンの判定がなされていると判断されると、ステップS14へ進み、運転距離HMILEの前回値HMILE(-1)に本ルーチン実行周期当たりの車両走行距離ΔVSPを加算した結果を、新たな運転距離HMILEとする演算を行う。
【0032】
図5のフローチャートは、ハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとに判別して点火時期を切り換える制御(燃料性状判定手段)を示す。
ステップS101では、予めハイオクタンガソリンを使用したときに適合されている点火時期マップ(機関の負荷・回転に応じて点火進角値を記憶したマップ)を参照して基本点火時期を求める。
【0033】
ステップS102では、初期値が0である遅角補正値で前記基本点火時期を補正して最終的な点火時期を決定し、該点火時期に基づいて点火栓4による点火を制御する。
ステップS103では、ノッキングが発生したか否かを前記ノックセンサ15の検出結果に基づいて判断する。
【0034】
ノッキングが発生すると、ステップS104へ進み、前記遅角補正値を、点火時期の遅角方向に所定値だけ変化させる。
一方、ステップS103でノッキングの発生がないと判断されたときには、ステップS105へ進み、前記遅角補正値を、点火時期の進角方向に所定値だけ変化させる。
【0035】
ステップS106では、前記遅角補正値の加重平均値を演算する。
ステップS107では、前記遅角補正値の加重平均値が示す遅角方向の補正量が閾値以上であるか否かを判別する。
遅角方向の補正量が閾値以上である場合には、実際の使用燃料がハイオクタンガソリンよりもオクタン価の低いレギュラーガソリンであるため、ハイオクタンガソリンに適合された点火時期ではノッキングが発生して、閾値以上の遅角補正が要求されたものと判断し、ステップS108へ進んで、点火時期制御において参照する点火時期マップをレギュラーガソリン用の点火時期マップに切り換える(図6参照)。
【0036】
図4のフローチャートのステップS12では、上記ノックセンサ15の検出結果に基づく点火時期制御の結果、ハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとのいずれに判別されているかを判断する。
図7のフローチャートは、前記実行フラグFLSに基づいて被毒解除処理を行う被毒解除手段に相当するルーチンを示す。
【0037】
ステップS21では、前記実行フラグFLSに1がセットされているか否かを判断し、FLS=0であればそのまま本ルーチンを終了させる。
一方、ステップS21でFLS=1であると判断されると、被毒解除処理を行うべくステップS22〜24へ進む(図8参照)。
ステップS22では、前記EGRバルブ14を閉じて排気還流を停止させる。
【0038】
また、次のステップS23では、点火時期を予め設定された角度だけ遅角補正する。
更に、ステップS24では、空燃比フィードバック制御の目標空燃比のリッチ化させる。
上記排気還流の停止,点火時期の遅角及び目標空燃比のリッチ化によって、排気温度を強制的に上昇させ、以って、NOxトラップ触媒5の温度を所定温度以上に上昇させ、このときNOxトラップ触媒5がリッチ雰囲気に晒されることにより、付着していたイオウ成分(イオウ酸化物)をNOxトラップ触媒5から放出させるようにする。
【0039】
尚、イオウ成分(被毒物質)を放出させるには、空燃比をリッチ化させると共に、触媒温度を所定温度以上に上昇させれば良く、また、上記の排気還流の停止,点火時期の遅角,空燃比のリッチ化は全て排気温度の上昇を招くから、必ずしも空燃比のリッチ化と同時に、排気還流の停止,点火時期の遅角を同時に実行させる必要はない。
【0040】
また、触媒温度を上昇させる手段として、NOxトラップ触媒5を加熱するヒータを備えるようにしたり、また、排気温度を上昇させる手段として、燃料の噴射時期を遅らせたり、燃料噴射を2回に分けて行わせるようにしても良い。
上記実施形態によると、イオウ減算値(解除量)を、イオウ成分濃度(被毒物質濃度)に相関する燃料性状に応じて設定するから、被毒解除処理が過剰に行われて燃費の悪化やNOxトラップ触媒5の劣化が発生することを回避できる。
【0041】
また、単位時間当たりのイオウ減算値(解除量)を、イオウ成分濃度(被毒物質濃度)に相関する燃料性状に応じて設定することで、燃料性状に応じた適切な時間だけ被毒解除処理を行わせることができる。
また、イオウ成分濃度(被毒物質濃度)が低い燃料(ハイオクタンガソリン)を使用したときほど、イオウ減算値(解除量)をより大きく設定することで、イオウ成分濃度(被毒物質濃度)が低いときほど被毒解除処理を短時間で終了させて、無用な被毒解除処理による燃費の悪化やNOxトラップ触媒5の劣化を精度良く回避できる。
【0042】
更に、NOxトラップ触媒5におけるイオウ減算値(解除量)を燃料性状に応じて設定することで、NOxトラップ触媒5のNOxトラップ能力を維持しつつ、NOxトラップ触媒5が無用な被毒解除処理により劣化することを回避できる。
また、燃料性状としてハイオクタンガソリン,レギュラーガソリンの判定を行わせることで、簡便な構成でイオウ成分濃度(被毒物質濃度)の違いに対応した被毒解除処理を行わせることができ、特に、ノッキング検出に基づく点火時期制御による判定結果を用いれば、燃料性状の判定結果を共用でき、制御構成が複雑になることがない。
【0043】
また、ハイオクタンガソリン,レギュラーガソリンの運転割合に応じてイオウ減算値(解除量)を設定することで、燃料が途中から切り換わっても、適正なイオウ減算値(解除量)を設定させることができ、走行距離に比例するものとしてイオウ推定付着量SOXMILEを演算させる場合には、各燃料による走行距離の割合を求めることで、適正なイオウ減算値(解除量)が設定されることになる。
【0044】
更に、被毒解除処理として、排気温度を強制的に上昇させる処理を行わせることで、イオウ成分(被毒物質)の解除が効果的に行われ、特に、空燃比のリッチ化,点火時期の遅角補正,排気還流の停止によって排気温度の上昇を図ることで、システムのコストアップを招くことなく、被毒解除処理を行わせることができる。
【0045】
尚、上記実施形態では、イオウ付着量が走行距離に比例して変化するものとして、付着量の推定を行わせるようにしたが、例えば燃料供給量に比例するものとしてイオウ付着量を推定させるようにしても良い。
また、燃料供給量からイオウ付着量を推定させる場合には、ハイオクタンガソリンの供給量とレギュラーガソリンの供給量との割合に基づいて前記係数kを設定し、供給割合に応じてイオウ減算値(解除量)を設定させることができる。
【0046】
更に、上記実施形態では、被毒物質が付着する排気浄化触媒を、NOxトラップ触媒としたが、イオウが付着する触媒であれば同様にして被毒解除処理を行わせることができ、排気浄化触媒をNOxトラップ触媒に限定するものではなく、また、被毒物質をイオウに限定するものでもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】内燃機関のシステム構成図。
【図2】イオウ推定付着量の演算及び被毒解除処理の開始・停止制御を示すフローチャート。
【図3】イオウ推定付着量,ハイオクタン・レギュラーガソリンでの走行距離,被毒解除処理の相関を示すタイムチャート。
【図4】ハイオクタン・レギュラーガソリンでの走行距離を演算する処理を示すフローチャート。
【図5】ハイオクタン・レギュラー判定処理を示すフローチャート。
【図6】ハイオクタン・レギュラー判定処理時の点火時期制御の特性を示すタイムチャート。
【図7】被毒解除処理を示すフローチャート。
【図8】被毒解除処理の特性を示すタイムチャート。
【符号の説明】
1…内燃機関
2…スロットル弁
3…燃料噴射弁
4…点火栓
5…NOxトラップ触媒
6…コントロールユニット
7…エアフローメータ
8…スロットルセンサ
9…排気管
10…空燃比センサ
11…排気マニホールド
12…EGR管
13…吸気コレクタ部
14…EGRバルブ
15…ノックセンサ
16…車速センサ
17…クランク角センサ

Claims (8)

  1. 内燃機関の排気管に介装される排気浄化触媒と、
    車両の走行距離の積算値又は前記内燃機関における燃料供給量の積算値に基づいて前記排気浄化触媒における被毒物質の付着量を推定する付着量推定手段と、
    前記排気浄化触媒に付着した被毒物質を解除する被毒解除手段と、
    前記推定された付着量が所定値を超えたときに前記被毒解除手段の作動を開始させる被毒解除開始手段と、
    前記被毒解除手段の非作動期間における機関の使用燃料の被毒物質濃度を判定する燃料性状判定手段と、
    前記燃料性状判定手段で判定された被毒物質濃度が低いほど、前記被毒解除手段による被毒物質の単位時間当たりの解除量をより大きく演算する解除量演算手段と、
    前記被毒解除手段の作動を開始させた後における、前記単位時間当たりの解除量の積算値が所定値を超えたときに前記被毒解除手段の作動を停止させる被毒解除停止手段と、
    を含んで構成されたことを特徴とする内燃機関の排気浄化装置。
  2. 前記排気浄化触媒が、排気空燃比がリーンであるときに排気中のNOxをトラップし、排気空燃比が理論空燃比又はリッチであるときにトラップしていたNOxを放出するNOxトラップ触媒であることを特徴とする請求項1記載の内燃機関の排気浄化装置。
  3. 前記被毒物質がイオウであり、前記燃料性状判定手段が、ガソリン燃料をハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとのいずれかに判定することで、イオウ濃度を判定することを特徴とする請求項1又は2記載の内燃機関の排気浄化装置。
  4. 前記燃料性状判定手段が、ノッキング検出に基づく点火時期の進角・遅角制御によって、ガソリン燃料をハイオクタンガソリンとレギュラーガソリンとのいずれかに判定することを特徴とする請求項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  5. 前記解除量演算手段が、前記被毒解除手段の非作動期間におけるハイオクタンガソリンによる運転とレギュラーガソリンによる運転との割合に応じて、前記被毒物質の単位時間当たりの解除量を演算することを特徴とする請求項3又は4記載の内燃機関の排気浄化装置。
  6. 前記付着量推定手段が、車両の走行距離の積算値に基づいて被毒物質の付着量を推定する構成であり、前記解除量演算手段が、前記被毒解除手段の非作動期間における前記ハイオクタンガソリンによる走行距離とレギュラーガソリンによる走行距離との割合に応じて、被毒物質の解除量を演算することを特徴とする請求項記載の内燃機関の排気浄化装置。
  7. 前記被毒解除手段が、排気温度を強制的に上昇させる処理を行うことを特徴とする請求項1〜のいずれか1つに記載の内燃機関の排気浄化装置。
  8. 前記被毒解除手段が、排気温度を強制的に上昇させる処理として、空燃比のリッチ化,点火時期の遅角補正,排気還流の停止のうちの少なくとも1つを行うことを特徴とする請求項記載の内燃機関の排気浄化装置。
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