JP4103395B2 - ポンプ装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明が属する技術分野】
本発明はポンプ装置に関するものであり、特に、ポンプ装置の過負荷防止に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
特開平8−104214号公報には、リザーバの作動液を汲み上げて加圧して吐出するポンプと、そのポンプを駆動する電動モータと、ポンプの吐出側と低圧側とを接続するリリーフ通路と、そのリリーフ通路に設けられたリリーフ弁とを含むポンプ装置が記載されている。このポンプ装置においては、ポンプの吐出圧がリリーフ弁のリリーフ圧より高くなると、作動液がリリーフ弁を経て低圧側に戻される。ポンプの吐出圧が過大になることが防止され、電動モータに加わる負荷が過大になることを防止することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題、課題解決手段および効果】
本発明の課題は、別の手段によってポンプ装置の負荷が過大になることを防止することにある。この課題は、ポンプ装置を下記各構造のものとすることによって解決される。各態様は、請求項と同様に、項に区分し、各項に番号を付し、必要に応じて他の項の番号を引用する形式で記載する。これは、あくまで、本明細書に記載の技術の理解を容易にするためであり、本明細書に記載の技術的特徴およびそれらの組み合わせが以下の各項に限定されると解釈されるべきではない。また、1つの項に複数の事項が記載されている場合、常に、すべての事項を一緒に採用しなければならないものではなく、一部の事項のみを取り出して採用することも可能である。
【0004】
以下の各項のうち、(3)項が請求項1に対応し、(4)項、(5)項が請求項2,3に対応する。また、(6)項が請求項4に対応する。
【0005】
(1)ハウジングと、
そのハウジングに往復運動可能に嵌合されたピストンと、
前記ハウジングの、前記ピストンの前方に形成されたポンプ室と、
そのポンプ室の吸入口に設けられた吸入弁と、
前記ポンプ室と吐出室とをつなぐ吐出口に設けられた吐出弁と
を含み、前記ピストンの往復運動に伴って、前記ポンプ室において作動液の吸入・吐出を行うポンプ装置であって、
前記ハウジングの内側に設けられ、前後の差圧が設定圧以上になった場合に、高圧側から低圧側への作動液の流出を許容するリリーフ弁を含むことを特徴とするポンプ装置。
リリーフ弁によれば、リリーフ弁の高圧側、例えば、吐出室やポンプ室の液圧が過大になることを防止することができ、ポンプに加えられる負荷が過大になることを防止することができる。
本項に記載のポンプ装置においては、リリーフ弁がハウジングの内側に設けられる。ハウジングの外側に設ける場合には、リリーフ管路や管継手等が必要となり、部品点数が多くなるが、ハウジングの内側に設けられれば、リリーフ管路や管継手等が不要になるため、コストダウンを図ることができる。リリーフ弁はハウジング自体に設けてもよいが、ピストン等のハウジングの内側に設けられた部材に設けてもよい。
(2)前記リリーフ弁が、前記ハウジングの前記ポンプ室と前記吐出室との間に設けられ、前記吐出室の液圧が前記ポンプ室の液圧より設定圧以上高くなった場合に、前記吐出室から前記ポンプ室への作動液の流れを許容するものである(1)項に記載のポンプ装置。
本項に記載のポンプ装置においては、吐出室の液圧がポンプ室の液圧よりリリーフ圧以上高くなると、リリーフ弁が開状態となり、吐出室の作動液がポンプ室へ流れることが許容される。それによって、吐出室の液圧が過大になることが防止される。
(3)前記吐出弁が、それの少なくとも一部が前記ハウジングに対して相対移動可能な弁座部材に設けられた弁座と、その弁座に対して着座・離間可能に設けられた弁子とを含み、前記リリーフ弁が、前記弁座部材と前記ハウジングとを含み、前記弁座部材が前記ハウジングに対して相対移動させられることにより開くものである(2)項に記載のポンプ装置。
本項に記載のポンプ装置においては、吐出弁とリリーフ弁とが並列に設けられる。また、吐出弁の弁座が形成される弁座部材が弁子とされる。そのため、リリーフ弁を設ける際の部品点数の増加を回避し、シリンダの直径が大きくなることを回避することができる。
ポンプの通常の作動状態においては、リリーフ弁は閉状態にある。リリーフ弁の閉状態において、吐出弁、吸入弁が、ピストンの往復運動に伴って開閉させられる。
それに対して、例えば、ポンプ装置の吐出側の液通路がバルブの閉故障等によって閉塞された場合、吐出側の液圧が高くポンプの作動が停止させられるはずであるのに、吐出側の液圧センサの異常等に起因してポンプの作動が続けられる場合等には、吐出室の液圧が異常な高さになる。ポンプの通常の作動状態ではあり得ない程高くなるのである。そして、吐出室の液圧がポンプ室の液圧より設定圧以上高くなるとリリーフ弁が開状態になる。吐出室からポンプ室に作動液が流れることが許容され、吐出室の液圧が低下する。
ピストンの前進行程においてはポンプ室の液圧が増加する。ポンプ室の液圧が吐出室の液圧より開弁圧以上高くなると、吐出弁が開かれて、ポンプ室の作動液が吐出室に供給される。ピストンの後退行程においては、ポンプ室の容積の増加に伴って液圧が低下するため、吐出弁が閉状態になる。また、ポンプ室の液圧より吐出室の液圧の方がリリーフ圧以上高くなると、リリーフ弁が開状態になる。吐出室の作動液がポンプ室に流れさせられ、吐出室の液圧が低下する。後退行程においては、ポンプ室の液圧が低いため、吐出室とポンプ室とが連通させられることによって、吐出室の液圧が低下するのである。その結果、吐出室とポンプ室との間の液圧差が小さくなると、リリーフ弁は閉状態となる。なお、後退行程において、ポンプ室の液圧が吸入通路の液圧より高い場合は、吸入弁が開かれることはないが、吸入通路の液圧より低くなれば、吸入弁が開かれて、ポンプ室に作動液が吸入される。
このように、ピストンの往復運動に伴って、リリーフ弁、吐出弁が開閉させられる。
(4)前記弁座部材が、前記ハウジングに対して前記ポンプの軸線に平行な方向に相対移動可能に設けられた(3)項に記載のポンプ装置。
(5)前記弁座部材が、前記ハウジングに対して前記ポンプの軸線と交差する方向に相対移動可能に設けられた(3)項に記載のポンプ装置。
弁座部材がハウジングに対して相対移動させられることによってリリーフ弁が開閉させられる。弁座部材は軸線に平行な方向に相対移動可能に設けても軸線に交差する方向に相対移動可能に設けてもよい。交差する方向に相対移動可能とされる場合には、軸線に直交する方向に相対移動可能とすることが望ましい。
(6)当該ポンプ装置が、車両の液圧ブレーキ装置に設けられるものである(1)項ないし(5)項のいずれか1つに記載のポンプ装置。
【0006】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の一実施形態であるポンプ装置について図面に基づいて詳細に説明する。本実施形態において、ポンプ装置は作動液を汲み上げて加圧するもので、車両のブレーキ装置に使用される。
図3において、10は動力式液圧源であり、12はマニュアル式液圧源としてのマスタシリンダである。マスタシリンダ12はブレーキ操作部材としてのブレーキペダル14に連携させられた加圧ピストンを含み、加圧ピストンの前方の加圧室には、運転者によるブレーキペダル14の操作状態に応じた液圧が発生させられる。
【0007】
動力式液圧源10は、ポンプ装置20、アキュムレータ24等を含む。ポンプ装置20は、ポンプ30とポンプ30を駆動するポンプモータ32とを含む。ポンプ30は作動液供給源としてのリザーバ34の作動液を汲み上げて加圧して吐出するものであり、ポンプ30から吐出された作動液はアキュムレータ24に蓄えられる。ポンプモータ32はアキュムレータ24に蓄えられた作動液の液圧が予め定められた設定範囲内にあるように、コンピュータを主体とする制御装置38によって制御される。設定範囲の上限圧に達した場合にポンプモータ32の作動が停止させられ、下限圧以下に下がった場合に作動させられるのである。アキュムレータ24に蓄えられた作動液の液圧は液圧センサ36によって検出される。
【0008】
マスタシリンダ12から延び出させられた液通路40にはブレーキシリンダ42が接続されており、ブレーキシリンダ42の液圧によりブレーキ44が作動させられ、車輪46の回転が抑制される。液通路40には、マスタ遮断弁50と保持弁52とが設けられ、マスタ遮断弁50と保持弁52との間に動力式液圧源10から延び出させられた液通路54が接続される。また、ブレーキシリンダ42とリザーバ34との間には減圧弁56が設けられている。これらマスタ遮断弁50,保持弁52,減圧弁56等は制御装置38の指令に基づいて制御される。
ブレーキペダル14が踏み込まれると、マスタ遮断弁50が遮断状態に切り換えられる。ブレーキシリンダ42がマスタシリンダ12から遮断された状態で、ブレーキシリンダ42の液圧が動力式液圧源10の液圧により制御される。ブレーキシリンダ42にはブレーキ操作力に応じた液圧の作動液が供給され、ブレーキ44が作動させられる。ブレーキ操作力が、操作力センサ58によって検出され、ブレーキシリンダ42の液圧がブレーキ液圧センサ60によって検出される。
なお、ブレーキシリンダ42の液圧は、ポンプモータ32を制御することによって制御されるようにすることができる。この場合には、アキュムレータ24は不可欠ではなくなる。また、保持弁52,減圧弁56の他に液圧制御弁装置をアキュムレータ24と保持弁52との間に設け、原則として保持弁52の開状態、減圧弁56の閉状態において、液圧制御弁装置の制御によりブレーキシリンダの液圧が制御されるようにすることもできる。
【0009】
ポンプ装置20に含まれるポンプ30は、図1に示すように、プランジャポンプ30とすることができる。プランジャポンプ30においては、可動部材としてのピストン80がシリンダのハウジング82に摺動可能に嵌合されている。シリンダ82は図示しないポンプ装置全体のハウジングに取り付けられる。本実施形態においては、ハウジング82がピストン80の摺動に適した部材とされている。
【0010】
ハウジング82のピストン80の前方にはポンプ室84が形成される。ピストン80は、一端部においてポンプ室84に対向し、他端部において低圧側の液室86(以下、低圧室と称する)に対向する。低圧室86はリザーバ34に連通させられる。また、他端部がポンプモータ32の回転に伴って回転する偏心カム88に対向し、一端に付勢装置としてのスプリング90の付勢力を受ける。偏心カム88の外周面には軸受88aを介してローラ88bが相対回転可能に取り付けられており、そのローラ88bがピストン80の他端に当接する。
ピストン80は、スプリング90によってローラ88bに押し付けられるため往復運動中ローラ88bに当接した状態に保たれる。本実施形態においては、ポンプモータ32によって駆動装置が構成され、偏心カム88およびローラ88b等によって駆動力伝達装置が構成される。
【0011】
ハウジング82のポンプ室84の前方には吐出室100が形成される。また、ポンプ室84と吐出室100との間の吐出口には吐出弁102が設けられる。吐出弁102は、弁座104と、その弁座104に対して着座・離間可能に設けられた弁子106と、弁子106を弁座104に着座させる方向に付勢するスプリング108とを含む。吐出口の周りが弁座104とされるのである。
ポンプ室84の液圧が吐出室100の液圧よりスプリング108のセット荷重に応じた設定圧以上高くなると、弁子106がスプリング108の付勢力に抗して弁座104から離間させられ、吐出弁102が開状態に切り換えられる。ポンプ室84の作動液が吐出室100に向かって吐出され、吐出室100の作動液が液通路54に供給される。スプリング108はスプリングリテーナ110に保持されるが、スプリングリテーナ110には貫通穴が設けられ、吐出室100が液通路54に連通させられる。
ピストン80の内部には概して軸方向に延びる吸入通路114が形成され、吸入通路114の吸入口には吸入弁116が設けられる。吸入弁116は、ピストン80の吸入通路114の吸入口に設けられた弁座118と、その弁座118に対して着座・離間可能な弁子120とを含む。ポンプ室84の液圧が液室86の液圧より低くなると、弁子120が弁座118から離間させられて、作動液がポンプ室84に吸入される。ピストン80には、弁子保持部材122が設けられるため、弁子120の移動限度が規定される。
【0012】
本実施形態においては、吐出弁102と並列に吐出側リリーフ弁130が設けられる。吐出側リリーフ弁130は、吐出弁102の弁座104が設けられた弁座部材132とハウジング82とを含む。弁座部材132は、ハウジング82に対して相対移動可能に設けられたものである。吐出側リリーフ弁130においては、弁座部材132が弁子とされて、ハウジング82の弁座部材132との接触部が弁座134とされる。弁座部材132は、ハウジング82に設けられた弁座134に着座させられる方向にスプリング136によって付勢される。ピストン80が後退しつつある状態において、吐出室100の液圧がポンプ室84の液圧よりスプリング136のセット荷重に応じて決まる設定圧以上高くなると、弁座部材132がスプリング136の付勢力に抗して弁座134から離間させられ、吐出室100とポンプ室84とが連通させられる。ピストン80が後退しつつある状態においては、ポンプ室84の液圧はほぼ大気圧まで低下するため、吐出室100とポンプ室84とが連通させられることによって、吐出室100の液圧も低下させられる。
図に示すように、スプリング136は弁座部材132とシリンダハウジング82との間に設けられ、スプリング90は、ピストン80と弁座部材132との間に設けられる。スプリング90の付勢力はスプリング136の付勢力より小さいものであり、吐出室100の液圧が通常の大きさである場合には、スプリング136の付勢力に抗して弁座部材132が弁座134に対して離間させられることがないのに対して、スプリング90はピストン80の往復運動に伴って伸縮させられる。
【0013】
以上のように構成されたポンプ装置20における作動について説明する。ピストン80はポンプモータ32の駆動による偏心カム88の回転に伴って往復運動させられる。
ピストン80がシリンダハウジング82から後方へ最も突出する位置が下死点であり、吸入端位置である。この吸入端位置に向かう吸入行程においては、ピストン80がスプリング90の付勢力により偏心カム88の回転体88bに押し付けられた状態で後退させられ、ポンプ室84の液圧より吸入通路114の液圧の方が高くなるため、吸入弁116が開かれて作動液が吸入通路114から吸入弁116を経てポンプ室84に吸入される。その後、ピストン80が偏心カム88によりスプリング90の付勢力に抗して前進させられる。それによりポンプ室84の容積が減少し、液圧が高くなる。ポンプ室84の液圧によって弁子120が弁座118に着座させられ、吸入弁116が閉じられる。
ピストン80が最も前進した位置が上死点であり、吐出端位置である。ポンプ室84の容積が最小になり、液圧がピストン80の一回の往復運動中において最も高くなる。ポンプ室84と吐出室100との液圧差がスプリング108の付勢力より高くなると吐出弁102が開かれ、ポンプ室94の作動液が吐出室100へ吐出される。
【0014】
偏心カム88の偏心量が最大の位置(偏心カム88の回転中心軸線Lからの距離が最大の位置)でピストン80が上死点に達し、以後はピストン80にポンプモータ32により前進方向の力が加えられることがなくなる。ピストン80はスプリング90の付勢力により偏心カム88の回転体88bに押し付けられた状態で、偏心カム88の回転に伴って吸入端位置へ戻される。以下同様の作動が繰り返し行われ、リザーバ34から吸入された作動液が加圧されてアキュムレータ24に供給される。
【0015】
例えば、保持弁52の閉故障により、ポンプ30から吐出された作動液がブレーキシリンダ42に供給されなくなった場合、アキュムレータ圧センサ36の故障により、アキュムレータ24の液圧が設定圧以上になってもポンプ30の作動を停止する指令が出力されない場合等には、吐出室100の液圧が異常に高くなる。それに対して、ピストン80の吸入行程においては、ポンプ室84の容積が増加させられることによって、ポンプ室84の液圧が低くなる。吐出室100の液圧がポンプ室84の液圧より設定圧以上高くなると、図2に示すように、吐出側リリーフ弁130が開状態となる。吐出室100の作動液がポンプ室84へ流出させられ、吐出室100の液圧が低くなる。それによって、吐出側リリーフ弁130は閉状態に戻る。
【0016】
また、ピストン80の後退に伴ってポンプ室84の容積が増加し、ポンプ室84の液圧が低くなるが、吸入端位置にあっても、ポンプ室84の液圧の方が液室86の液圧より高い場合には、吸入弁116は閉状態のままで、ポンプ室84に作動液が吸入されることはない。
ピストン80が前進させられて、ポンプ室84の液圧が吐出室100の液圧より開弁圧以上高くなると、吐出弁102が開状態となり、ポンプ室84から吐出室100へ作動液が吐出される。次にピストン80が後退させられると、吐出側リリーフ弁130が開状態となって、吐出室100の作動液がポンプ室84に流出させられる。以下、同様の作動が繰り返される。ピストン80の往復運動に伴って吐出側リリーフ弁130、吐出弁102が開閉させられ、吐出室100の液圧が過大になることを防止することができる。
【0017】
以上のように、本実施形態においては、リリーフ弁130がポンプ30のハウジング82の内部に設けられる。ハウジング82の外部に設ける場合には不可欠であったリリーフ通路等が不要となるためコストダウンを図ることができる。
【0018】
なお、リリーフ弁は、図4に示す構造のものとすることができる。本実施形態においては、図5に示すように、吐出弁202の弁座204の一部が、ハウジング82に対してポンプの軸線Mに直交する方向に相対移動可能な弁座部材206に設けられる。弁座204の半分がハウジング82に形成され、残りの半分が弁座部材206に形成されるのである。また、スプリングリテーナ209の弁座部材206に対応する部分が切り欠かれ、その弁座部材206のスプリングリテーナ209の切欠から突出した部分とハウジング82との間にスプリング210が設けられる。本実施形態においては、スプリング210として板ばねが使用される。この弁座部材206が弁子とされ、ハウジング82の弁座部材206に接触する接触部212が弁座とされるのであり、これら弁子206、弁座212、スプリング210等によって吐出側リリーフ弁214が構成される。
【0019】
吐出弁202において、弁座204に弁子216が着座させられた状態において、弁子216の弁座204に接する部分より吐出口側に対応する部分には、ポンプ室84の液圧が作用し、その他の部分には、吐出室100の液圧が作用する。弁子216には、スプリング108の付勢力も加えられる。弁子216に加えられる力は弁座204との接線において弁座部材206に作用する。
また、弁座部材206の内側の吐出室100に対向する面220(弁子216との接線より外周側の部分)にも吐出室100の液圧が作用する。それに対して、弁座部材206の外側の面222には吐出室100の液圧が作用するとともにスプリング210の付勢力が作用する。
弁座部材206には、上述のように、力が作用するのであるが、弁座部材206において、軸線Mに直交する方向であって、外側に向かう方向の力が内側に向かう方向の力より大きくなると、弁座部材206がハウジング82の弁座212に対して相対移動させられ、吐出側リリーフ弁214が開状態にされる。
【0020】
本実施形態においては、吸入弁116の弁子保持部材226がテーパ部228を含む。テーパ部228は、ピストン80から離れるにつれて内径が小さくなるテーパ面を有している。吸入通路114の液圧がポンプ室84の液圧より高くなると弁子120が弁座118から離間させられ、作動液がポンプ室84に供給される。この場合に弁子120はテーパ面と接する位置より離間することがないのであり、テーパ部228により、弁子120が弁座118から離間した状態での芯ずれを抑制することができる。ポンプ室84の液圧が吸入通路114の液圧より高くなると、弁子120が弁座118に着座させられる。この場合に、弁子120を弁座118に確実に着座させることができる。このように、弁子保持部材226をテーパ部228を有するものとすれば、弁子120を弁座118に着座させる向きに付勢するスプリングを設けなくても、弁子120の芯ずれを抑制することができる。
この弁子保持部材226をテーパ面228を有するものとする技術は第1実施形態においても採用することができる。
【0021】
また、本発明に係るポンプ装置は、液圧ブレーキ装置の減圧用リザーバの作動液を汲み上げる還流式のブレーキ装置に適用することもできる。また、ブレーキ装置に限らず、車両のサスペンション装置、パワーステアリング装置等に適用することもできる。その他、本発明は、前記〔発明が解決しようとする課題、課題解決手段および効果〕に記載の態様の他、当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を施した態様で実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の一実施形態であるポンプ装置に含まれるポンプを示す断面図である。
【図2】 上記ポンプにおいてリリーフ弁が開状態にある状態を示す断面図である。
【図3】 上記ポンプ装置が含まれるブレーキ回路を示す図である。
【図4】 本発明の別の一実施形態であるポンプ装置に含まれるポンプを示す断面図である。
【図5】 上記ポンプのAA断面図である。
【符号の説明】
30ポンプ 80ピストン
82ハウジング 130、214吐出側リリーフ弁
132、206弁座部材 134、212弁座

Claims (4)

  1. ハウジングと、
    そのハウジングに往復運動可能に嵌合されたピストンと、
    前記ハウジングの、前記ピストンの前方に形成されたポンプ室と、
    そのポンプ室の吸入口に設けられた吸入弁と、
    前記ポンプ室と吐出室とをつなぐ吐出口に設けられた吐出弁と、
    前記ポンプ室と前記吐出室との間に設けられ、前記吐出室の液圧が前記ポンプ室の液圧より設定圧以上高くなった場合に、前記吐出室から前記ポンプ室への作動液の流れを許容するリリーフ弁と
    を含み、前記ピストンの往復運動に伴って、前記ポンプ室において作動液の吸入・吐出を行うポンプ装置であって、
    前記吐出弁が、その少なくとも一部が前記ハウジングに対して相対移動可能な弁座部材に設けられた弁座と、その弁座に対して着座・離間可能に設けられた弁子とを含み、前記リリーフ弁が、前記弁座部材と前記ハウジングとを含むとともに、弁座部材がハウジングに対して相対移動させられることにより開くものであることを特徴とするポンプ装置。
  2. 前記弁座部材が、前記ハウジングに対して前記ポンプの軸線に平行な方向に相対移動可能に設けられた請求項1に記載のポンプ装置。
  3. 前記弁座部材が、前記ハウジングに対して前記ポンプの軸線と交差する方向に相対移動可能に設けられた請求項1に記載のポンプ装置。
  4. 当該ポンプ装置が、車両の液圧ブレーキ装置に設けられるものである請求項1ないしのいずれか1つに記載のポンプ装置。
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