JP4101904B2 - オルト−置換されたベンゾイルグアニジン、その製法、医薬または診断剤としてのその使用およびそれを含有する医薬 - Google Patents

オルト−置換されたベンゾイルグアニジン、その製法、医薬または診断剤としてのその使用およびそれを含有する医薬 Download PDF

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Description

【0001】
本発明は、式I
【化3】
Figure 0004101904
のベンゾイルグアニジンおよびその医薬的に許容し得る塩に関するものである。
上記式において、
R(1)は、H、F、Cl、Br、I、CN、NO2、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するアルキル、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するアルコキシ、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキル、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルコキシまたはXa−(CH2)b−(CF2)c−CF3
〔式中、
Xは、酸素、硫黄またはNR(9)であり、
aは、0または1であり、
bは、0、1または2であり、
cは、0、1、2または3であり、
R(9)は、H、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルまたは−Cd2dR(6)であり、
dは、0、1、2、3または4であり、
R(6)は、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキル、フェニル、ビフェニリルまたはナフチル(芳香族基フェニル、ビフェニリルまたはナフチルは、置換されていないかまたはF、Cl、CF3、メチル、メトキシおよびNR(7)R(8)からなる群からの1〜3個の置換分によって置換されておりそしてR(7)およびR(8)は、独立してHまたは1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである)である〕であるか;または
【0002】
R(1)は、−SR(10)、−OR(10)または−CR(10)R(11)R(12)
〔式中、
R(10)は、シクロアルキル環中に3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有する−Cf2f−シクロアルキル、1、2、3、4、5、6、7、8または9個の炭素原子を有するヘテロアリールまたはフェニル(ヘテロアリールおよびフェニルは、置換されていないかまたはF、Cl、CF3、CH3、メトキシ、ヒドロキシル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノからなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されておりそしてfは0、1または2である)であり、
R(11)およびR(12)は、相互に独立してR(10)として定義されるかまたは水素または1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである〕であるか;または
R(1)は、フェニル、ナフチル、ビフェニリルまたは1、2、3、4、5、6、7、8または9個の炭素原子を有するヘテロアリール(ヘテロアリールは、環の炭素または窒素原子を経て結合しておりそしてフェニル、ナフチル、ビフェニリルまたはヘテロアリールのそれぞれは、置換されていないかまたはF、Cl、CF3、CH3、メトキシ、ヒドロキシル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノからなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されている)であるか;または
【0003】
R(1)は、−SR(13)、−OR(13)、−NHR(13)、−NR(13)R(14)、−CHR(13)R(15)、−C〔R(15)R(16)〕OH、−C≡CR(18)、−C〔R(19)〕=CHR(18)、−C〔R(20)R(21)〕k−(CO)−〔CR(22)R(23)〕l−R(24)
〔式中、
kは、0、1、2、3または4であり、
lは、0、1、2、3または4であり、
R(13)およびR(14)は、同一または異なり、そして
−(CH2)g−(CHOH)h−(CH2)i−(CHOH)kk−R(17)または−(CH2)g−O−(CH2−CH2O)h−R(24)
(式中、R(17)は水素またはメチルであり、g、hおよびiは同一または異なりて、0、1、2、3または4でありそしてkkは、1、2、3または4である)であり、
R(15)およびR(16)は、同一または異なりそして水素、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキルであるかまたはこれらが結合している炭素原子と一緒になって3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
R(18)は、フェニル(これは、置換されていないかまたはF、Cl、CF3、メチル、メトキシおよびNR(25)R(26)からなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されておりそしてR(25)およびR(26)は、Hまたは1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである)であるか、または
R(18)は、1、2、3、4、5、6、7、8または9個の炭素原子を有するヘテロアリール(これは置換されていないかまたはフェニルのように置換されている)であるか、または
R(18)は、置換されていないかまたは1〜3個のOHによって置換されている1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキルであるか、または
R(18)は、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
R(19)、R(20)、R(21)、R(22)およびR(23)は、同一または異なりそして水素またはメチルであり、
R(24)は、H、1、2、3、4、5または6個の炭素原子を有するアルキル、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキルまたは−Cm2m−R(18)(式中、mは、1、2、3または4である)である〕であり;
【0004】
2個の置換分R(2)およびR(3)の1個は、−O−CO−R(27)
〔式中、
R(27)は、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するアルキル、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキル、フェニル、ビフェニリル、ナフチル、ピリジルまたはキノリニル(フェニル、ビフェニリル、ナフチル、ピリジルまたはキノリニルは置換されていないかまたはF、Cl、CF3、メチル、メトキシおよびNR(7)R(8)からなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されておりそしてR(7)およびR(8)は、相互に独立して、水素または1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである)である〕であり;
置換分R(2)およびR(3)の1個は、常にR(1)として定義され;
R(4)およびR(5)は、相互に独立して、水素、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルコキシ、F、Cl、Br、I、CNまたは−(CH2)n−(CF2)o−CF3(式中、nは0または1でありそしてoは0または1である)である。
【0005】
式Iの好ましい化合物は、
R(1)が、H、F、Cl、Br、I、CN、NO2、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するアルキル、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するアルコキシ、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキル、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルコキシまたはXa−(CF2)c−CF3
〔式中、
Xは、酸素または硫黄であり、
aは、0または1であり、
cは、0、1、2または3である〕であるか;または
R(1)が、−SR(10)または−OR(10)
〔式中、
R(10)は、シクロアルキル環中に3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有する−Cf2f−シクロアルキル、1、2、3、4、5、6、7、8または9個の炭素原子を有するヘテロアリールまたはフェニル(ヘテロアリールおよびフェニルは置換されていないかまたはF、Cl、CF3、CH3、メトキシ、ヒドロキシル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノからなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されておりそしてfは0または1である)である〕であるか;または
R(1)が、フェニル、ナフチル、ビフェニリルまたは1、2、3、4、5、6、7、8または9個の炭素原子を有するヘテロアリール(ヘテロアリールは、環の炭素または窒素原子を経て結合しておりそしてフェニル、ナフチル、ビフェニリルまたはヘテロアリールのそれぞれは、置換されていないかまたはF、Cl、CF3、CH3、メトキシ、ヒドロキシル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノからなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されている)であるか;または
R(1)が、−SR(13)、−OR(13)、−NHR(13)、−NR(13)R(14)、−C≡CR(18)または−C〔R(19)〕=CHR(18)
【0006】
〔式中、
R(13)およびR(14)は、同一または異なりそして
−(CH2)g−(CHOH)h−(CH2)i−(CHOH)kk−R(17)または−(CH2)g−O−(CH2−CH2−O)h−R(24)
(式中、R(17)は水素またはメチルであり、g、hおよびiは同一または異なりて、0、1または2であり、kkは1または2である)であり、
R(18)は、フェニル(これは置換されていないかまたはF、Cl、CF3、メチル、メトキシおよびNR(25)R(26)からなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されておりそしてR(25)およびR(26)はHまたは1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキルである)であるか、または
R(18)は、置換されていないかまたはフェニルのように置換されている1、2、3、4、5、6、7、8および9個の炭素原子を有するヘテロアリールであるか、または
R(18)は、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するシクロアルキルであり、
R(19)は、水素またはメチルである〕であり;
【0007】
置換分R(2)およびR(3)の1個が、−O−CO−R(27)(式中、R(27)は、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル、3、4、5または6個の炭素原子を有するシクロアルキル、フェニル、ビフェニリル、ナフチル、ピリジルまたはキノリニルでありそしてフェニル、ビフェニリル、ナフチル、ピリジルまたはキノリニルは置換されていないかまたはF、Cl、CF3、メチルおよびメトキシからなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されている)であり;そして
置換分R(2)およびR(3)の他のものが、それぞれの場合においてR(1)として定義され;
R(4)およびR(5)が、相互に独立して、水素、1または2個の炭素原子を有するアルキル、1または2個の炭素原子を有するアルコキシ、F、Cl、CNまたは−(CH2)o−CF3(式中、oは、0または1である)であり;そして
R(4)およびR(5)が、同時に水素ではない化合物およびその医薬的に許容し得る塩である。
【0008】
式Iの特に好ましい化合物は、
R(1)が、H、F、Cl、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルコキシ、5または6個の炭素原子を有するシクロアルキルまたはXa−CF3(式中、Xは酸素でありそしてaは、0または1である)であるか;または
R(1)が、−SR(10)または−OR(10)
〔式中、R(10)は、4、5または6個の炭素原子を有するシクロアルキル、キノリル、イソキノリル、ピリジルまたはフェニル(キノリル、イソキノリルおよびピリジルは、環の炭素または窒素原子を経て結合しておりそしてフェニルは、置換されていないかまたはF、Cl、CF3、CH3、メトキシ、ヒドロキシル、アミノ、メチルアミノおよびジメチルアミノからなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されている)である〕であるか;または
R(1)が、キノリル、イソキノリルまたはピリジル(そのそれぞれは環の炭素または窒素原子を経て結合している)であるか;または
R(1)が、−C≡CR(18)(式中、R(18)はフェニルまたは5または6個の炭素原子を有するシクロアルキルである)であり;
R(2)およびR(3)が、−O−CO−R(27)
〔式中、
R(27)は、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル、3、4、5または6個の炭素原子を有するシクロアルキル、フェニル、ビフェニリル、ナフチル、ピリジルまたはキノリニル(フェニル、ビフェニリル、ナフチル、ピリジルまたはキノリニルは、置換されていないかまたはF、Cl、CF3、メチルおよびメトキシからなる群から選択された1〜3個の置換分によって置換されている)である〕であり;
置換分R(2)およびR(3)の1個が常にR(1)として定義され;
R(4)およびR(5)が、相互に独立して水素、メチル、メトキシ、F、Cl、CNまたはCF3であり、そしてR(4)およびR(5)が同時に水素でない化合物およびその医薬的に許容し得る塩である。
【0009】
式Iの非常に特に好ましい化合物は、
R(1)が、H、F、Cl、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルキル、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルコキシ、5または6個の炭素原子を有するシクロアルキル、5または6個の炭素原子を有するシクロアルコキシまたはCF3であり;
置換分R(2)およびR(3)の1個が、−O−CO−CH3であり;そして
置換分R(2)およびR(3)の他のものが、それぞれの場合においてR(1)として定義され;
R(4)およびR(5)が、相互に独立して水素、メチル、メトキシ、F、Cl、CNまたはCF3であり;そして
R(4)およびR(5)が、同時に水素でない化合物およびその医薬的に許容し得る塩である。
【0010】
1、2、3、4、5、6、7、8または9個の炭素原子を有するヘテロアリールは、1個または2個以上のCH基がNによって置換されておりそして(または)少なくとも2個の隣接するCH基がS、NHまたはOによって置換されている(5−員芳香族環を形成を伴う)フェニルまたはナフチルから誘導された基を意味するものとして理解されるべきである。さらに、二環式基の縮合位置の原子の一方または両方は、(インドリジニルのように)N原子であることができる。特に、1、2、3、4、5、6、7、8または9個の炭素原子を有するヘテロアリールは、フラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、テトラゾリル、オキサゾリル、イソオキサゾリル、チアゾリル、イソチアゾリル、ピリジル、ピラジニル、ピリミジニル、ピリダジニル、インドリル、インダゾリル、キノリル、イソキノリル、フタラジニル、キノキサリニル、キナゾリニル、またはシンノリニル、特にフラニル、チエニル、ピロリル、イミダゾリル、ピラゾリル、トリアゾリル、チアゾリル、ピリジル、インドリル、キノリルおよびイソキノリルである。
置換分R(1)〜R(5)の1個が1個または2個以上の不斉中心を含有する場合は、これらの中心は、S−配置またはR−配置を有することができる。化合物は、光学異性体として、ジアステレオマーとして、ラセミ体としてまたはそれらの混合物として存在することができる。
アルキル基は、直鎖状または分枝鎖状であることができる。
【0011】
さらに、本発明は、式II
【化4】
Figure 0004101904
(式中、R(1)〜R(5)は、上述した意義を有しそしてLは、容易に求核的に置換することのできる脱離基である)の化合物をグアニジンと反応させることからなる化合物Iの製法に関するものである。
【0012】
Lがアルコキシ、好ましくはメトキシ基、フェノキシ基、フェニルチオ、メチルチオまたは2−ピリジルチオ基、または窒素複素環、好ましくは1−イミダゾリルである式IIの活性化酸誘導体は、有利には、それ自体既知の方法で、基をなすカルボニルクロライド(式II、L=Cl)から得られる。このクロライドは、それ自体既知の方法で、例えば塩化チオニルを使用して基をなすカルボン酸(式II、L=OH)から製造することができる。
【0013】
式II(L=Cl)のカルボニルクロライドのほかに、式IIの他の活性化酸誘導体は、また、それ自体既知の方法で、基をなす安息香酸誘導体(式II、L=OH)から直接製造することもできる。例えばL=OCH3の式IIのメチルエステルは、メタノール中でガス状HClで処理することによって得られ、式IIのイミダゾリド〔L=1−イミダゾリル〕は、カルボニルジイミダゾールで処理することによって得られ〔Staab, Angew. Chem. Int. Ed. Engl. 1, 351-367 (1962)〕、混成無水物IIは、不活性溶剤中でトリエチルアミンの存在下でCl−COOC25または塩化トシルを使用して得られる。また安息香酸の活性化は、ジシクロヘキシルカルボジイミド(DCC)またはO−〔(シアノ(エトキシカルボニル)メチレン)アミノ〕−1,1,3,3−テトラメチルウロニウムテトラフルオロボレート(“TOTU")〔Proceedings of the 21. European Peptide Symposium, Peptdes 1990, Editors E. Giralt and D. Andreu, Escom, Leiden, 1991〕を使用して行われる。式IIの活性化カルボン酸誘導体を製造する多数の適当な方法が、J. March, Advanced Organic Chemistry, Third Edition (John Wiley & Sons, 1985)350頁における詳細な情報文献に記載されている。
【0014】
式IIの活性化カルボン酸誘導体とグアニジンとの反応は、それ自体既知の方法で、プロトン性または非プロトン性の極性の不活性有機溶剤中で行われる。これに関連して、メタノール、イソプロパノールまたはTHFが、20℃〜これらの溶剤の沸騰温度の温度において、安息香酸メチル(式II、L=OMe)とグアニジンとの反応に使用するのに適当であることが証明された。化合物IIと塩でない遊離のグアニジンとの大部分の反応は、非プロトン性の不活性溶剤、例えばTHF、ジメトキシエタンおよびジオキサン中で有利に実施される。しかしながら、式IIの化合物とグアニジンとの反応における溶剤として、例えばNaOHのような塩基を使用して水もまた使用することができる。
L=Clである場合は、ハロゲン化水素酸を結合するために、酸捕捉剤、例えば過剰のグアニジンを加えることが有利である。
【0015】
式IIの基をなす安息香酸誘導体の若干は、既知でありそして文献に記載されている。式IIの未知の化合物は、文献から知られている方法によって製造することができる。得られた安息香酸を、本発明により、上述した方法の一つの方法によって反応させて化合物Iを得る。
2、3、4および5−位における若干の置換分の導入は、例えば有機スタンナン、有機ボロン酸または有機ボランまたは有機銅または有機亜鉛化合物とアリールハライドまたはアリールトリフレートとのパラジウム−仲介クロス−カップリングを包含する文献から知られている方法によって達成される。
一般に、ベンゾイルグアニジンIは、弱塩基でありそして酸と結合して塩を形成することができる。可能な酸付加塩は、すべての薬理学的に許容し得る酸の塩、例えばハロゲン化水素酸塩、特に塩酸塩、乳酸塩、硫酸塩、クエン酸塩、酒石酸塩、酢酸塩、燐酸塩、メタンスルホン酸塩およびp−トルエンスルホン酸塩である。
化合物Iは、置換されたアシルグアニジンである。
【0016】
化合物Iと類似した化合物は、欧州公開特許612 723A1(HOE 93/F 054)に記載されている。これらの化合物は、すでにフェニル核に置換分としてヒドロキシ基を含有しているが、オルト−位において置換分を有していない。
既知の化合物に比較して、本発明による化合物は、Na+/H+交換の阻害の非常に高い活性度そしてまた改善された水溶性によって特徴づけられる。
【0017】
既知化合物と同様に、本発明の化合物は、望ましくないそして不利な塩利尿性(salidiuretic properties)を有していないが、例えば酸素欠乏症状の場合において起きる病気の治療に対して重要であるような非常に良好な抗不整脈性を有している。化合物の薬理学的性質のために、本発明の化合物は、梗塞予防および梗塞治療および狭心症の治療に対する心臓保護成分を有する抗不整脈薬剤として顕著に適している。この場合、化合物はまた、虚血的に誘発される損傷の形成、特に虚血的に誘発される心臓不整脈の原因における病理生理学的プロセスを予防的に阻止または非常に減少する。病理学的低酸素および虚血情況に対する化合物の保護作用のために、本発明による式Iの化合物は、細胞のNa+/H+交換機構の阻害の結果として、虚血により起きるすべての急性または慢性損傷またはそれによって一次的または二次的に誘発される病気の治療に対する薬剤として使用することができる。これは、外科介入、例えば器官移植における薬剤としての化合物の使用に関係する。この場合において、化合物は、除去前および除去中の供与者の器官の保護、ならびに、例えば生理学的浴液による処理中または該浴液中における貯蔵中そしてまた患者の体えの移行中の除去された器官の保護に対して使用することができる。化合物はまた、例えば心臓および末梢血管における血管形成術外科介入の遂行中の有用な保護薬剤である。虚血的に誘発される損傷に対する化合物の保護作用によって、化合物はまた、神経系、特にCNSの虚血症を治療する薬剤として適している。この場合、化合物は、例えば発作または脳浮腫の治療に適している。さらに、本発明による式Iの化合物はまた、例えばアレルギー性、心臓性、血液量不足および細菌性ショックのような形態のショックの治療に適している。
【0018】
さらに、本発明による式Iの化合物は、細胞の増殖、例えば線維芽細胞増殖および血管の平滑筋細胞の増殖に対する強力な阻害作用によって特徴づけられる。それ故に、式Iの化合物は、細胞増殖が一次的または二次的原因である病気に対する有用な治療剤でありそしてそれ故に、化合物は、抗アテローム性動脈硬化症剤としておよび糖尿病後発併発症、癌疾患、線維症疾患、例えば肺線維症、肝線維症または腎線維症、器官肥大および過形成、特に前立腺過形成または前立腺肥大に対する剤として使用することができる。
【0019】
本発明による化合物は、多数の疾患(本態性高血圧症、アテローム性動脈硬化症、糖尿病など)において例えば赤血球、血小板または白血球におけるような容易に測定できる細胞においても上昇する細胞のナトリウム−プロトン交互輸送機構(Na+/H+交換体)の有効な阻害剤である。それ故に、本発明による化合物は、例えばある形態の高血圧そしてまたアテローム性動脈硬化症、糖尿病、増殖性疾患などを測定および鑑別する診断薬として使用されるすぐれた且つ簡単な科学的道具(tool)として適している。さらに、式Iの化合物は、高血圧、例えば本態性高血圧の発生を予防する予防的治療に適している。
【0020】
さらに、式Iの化合物は、血清リポ蛋白に対して好都合な作用を有しているということが見出された。一般に、特に冠動脈心疾患の動脈硬化血管変化の形成に対して、過度に高い血中脂質値、いわゆる高リポ蛋白血症が重大な危険因子であるということは認められている。それ故に、アテローム性動脈硬化変化の予防および退行に対して、上昇した血清リポ蛋白の低下は非常に重要である。全血清コレステロールの減少に加えて、この全コレステロールの特定のアテローム発生脂質フラクションはアテローム発生危険因子であるので、これらの脂質フラクション、特に低密度リポ蛋白(LDL)および非常に低い密度のリポ蛋白(VLDL)の割合の低下は特に重要である。これに反して、高密度リポ蛋白は、冠動脈心疾患に対して保護機能を示す。したがって、脂血低下剤は、全コレステロールを低下することができるばかりでなく、特にVLDLおよびLDL血清コレステロールフラクションをも低下することができなくてはならない。式Iの化合物は、血清脂質レベルに対する作用に関して、価値のある治療的に利用できる性質を有しているということが見出された。すなわち、式Iの化合物は、例えばコレステロールおよび脂質に富んだ食物の増加した栄養摂取の結果としてのまたは病理学的代謝変化、例えば遺伝学的に関連した高脂血症において観察されるようなLDLおよびVLDLの上昇した血清濃度を有意に減少する。それ故に、式Iの化合物は、原因となる危険因子を排除する点において、アテローム性動脈硬化変化の予防および退行に対して使用することができる。これらは、一次的な高脂血症のみならず、例えば糖尿病において起こるようなある二次的な高脂血症をも包含する。さらに、式Iの化合物は、代謝異常によって誘発される梗塞の明瞭な減少および特に誘発された梗塞の大きさおよびその激しさの程度の有意な減少を与える。さらに、式Iの化合物は、代謝異常によって誘発される内皮損傷に対する有効な保護を与える。内皮機能不全の症候群に対する血管の保護に関して、式Iの化合物は、冠動脈血管痙攣、アテローム発生、アテローム性動脈硬化症、左心室肥大、拡張型心筋症および血栓疾患の予防および治療に対する価値ある薬剤である。
【0021】
それ故に、上述した化合物は、高コレステロール血症の治療用の医薬の製造、アテローム発生の予防用の医薬の製造、アテローム性動脈硬化症の予防および治療用の医薬の製造、上昇したコレステロールのレベルにより起こる病気の予防および治療用の医薬の製造、内皮機能不全により起こる病気の予防および治療用の医薬の製造、アテローム性動脈硬化症−誘発高血圧の予防および治療用の医薬の製造、アテローム性動脈硬化症−誘発血栓症の予防および治療用の医薬の製造、高コレステロール血症−および内皮機能不全−誘発虚血損傷および虚血後再灌流損傷の予防および治療用の医薬の製造、高コレステロール血症−および内皮機能不全−誘発心臓肥大および心筋症の予防および治療用の医薬の製造、高コレステロール血症−および内皮機能不全−誘発冠動脈血管痙攣および心筋梗塞の予防および治療用の医薬の製造、血圧低下物質、好ましくはアンジオテンシン−変換酵素(ACE)阻害剤およびアンジオテンシン受容体アンタゴニストと組み合わせた上述した病気の治療用の医薬の製造、式IのNHE阻害剤と血中脂質レベル低下活性化合物、好ましくはHMG−CoA−レダクターゼ阻害剤(例えばロバスタチンまたはプラバスタチン)との配合剤(後者は、脂血低下作用に寄与しそしてそれによって式IのNHE阻害剤の脂血低下性を増加しそして活性化合物の増加した作用および減少された使用を与える都合のよい配合剤であることが証明された)の製造に有利に使用される。
【0022】
それ故に、上昇した血中脂質レベルを低下する新規な薬剤としての式Iのナトリウム−プロトン交換阻害剤の投与ならびにナトリウム−プロトン交換阻害剤と血圧低下および(または)脂血低下薬剤との配合剤もクレームされる。
化合物Iを含有する医薬は、経口的に、非経口的に、静脈内的に、直腸的にまたは吸入によって投与することができそして好ましい投与方法は、特定の疾患の型に依存する。これに関連して、化合物Iは、単独でまたは医薬補助物質と一緒に、家畜医薬およびヒトの医薬に使用することができる。
【0023】
望ましい医薬処方に適した補助物質は、専門的知識を基にして当業者によく知られている。溶剤、ゲル−形成剤、坐剤基剤、錠剤補助物質および他の活性化合物賦形剤のほかに、例えば抗酸化剤、分散剤、乳化剤、泡止め剤、風味矯正剤、防腐剤、可溶化剤または染料を使用することができる。
経口的使用に対する形態を製造するためには、活性化合物を、この目的に適した添加剤、例えば賦形物質、安定剤または不活性希釈剤と混合しそして慣用の方法によって、投与に適した形態、例えば錠剤、被覆錠剤、硬質ゼラチンカプセルまたは水性、アルコール性または油性溶液に変換する。例えば、アラビアゴム、マグネシア、炭酸マグネシウム、燐酸カリウム、ラクトース、グルコースまたは澱粉、特にとうもろこし澱粉を、不活性担体として使用することができる。これに関連して、製造は、乾式または湿式顆粒として行うことができる。植物または動物油、例えばヒマワリ油またはタラ−肝油が、油性担体物質としてまたは溶剤として使用するのに適している。
【0024】
皮下または静脈内投与に際しては、活性化合物を、必要な場合はこの目的に対して慣用の物質、例えば可溶化剤、乳化剤または追加的な補助物質と一緒に、溶液、懸濁液またはエマルジョンにする。適当な溶剤の例は、水、生理食塩溶液またはアルコール、例えばエタノール、プロパノールまたはグリセロールおよびさらに、糖溶液、例えばグルコースまたはマンニトール溶液またはさもなければ、これらの種々な溶剤の混合物である。
特にエタノールまたは水またはこのような溶剤の混合物のような医薬的に害のない溶剤中の式Iの活性化合物の溶液、懸濁液またはエマルジョンは、例えばエーロゾルまたはスプレーの形態で投与される医薬処方として使用するのに適している。
【0025】
必要条件によって、処方は、また、他の医薬補助物質、例えば界面活性剤、乳化剤および安定剤ならびに発射剤を含有することができる。このような製剤は、慣用的に、約0.1〜10重量%、特に約0.3〜3重量%の濃度で活性化合物を含有する。
投与されるべき式Iの活性化合物の投与量および投与の頻度は、使用される化合物の作用の強度および時間、さらにまた、処理される疾患の性質および程度、ならびに処理される哺乳動物の性別、年令、体重および個々の応答に依存する。
【0026】
平均して、体重約75kgの患者に対する式Iの化合物の一日当りの投与量は、体重1kg当り少なくとも0.001mg/kg、好ましくは0.01mg/kg〜せいぜい10mg/kg、好ましくは1mg/kgである。急性の疾患の場合、例えば心筋梗塞にかかった直後においては、より高いそして特により多い頻度の、例えば一日当り4回までの投与量が必要である。特に、例えば集中治療の梗塞患者の場合における静脈内使用に関しては、一日当り200mgまでが必要である。
【0027】
略号のリスト:
MeOH メタノール
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
RT 室温
EA 酢酸エチル(EtOAc)
m.p. 融点
THF テトラヒドロフラン
eq. 当量
【0028】
実験の部
ベンゾイルグアニジン(I)を製造する一般的説明
変形方法A:安息香酸(II、L=OH)から
式IIの安息香酸誘導体1.0当量を、無水のTHF(5ml/ミリモル)に溶解または懸濁しそしてそれからカルボニルジイミダゾール1.1当量を加える。室温で2時間撹拌した後、グアニジン5.0当量を反応溶液に導入する。一夜撹拌した後、THFを減圧下(回転蒸発機)で留去しそして水を混合物に加え、これを2N HClを使用してpH6〜7に調節しそして相当するベンゾイルグアニジン(式I)を濾去する。このようにして得られたベンゾイルグアニジンは、水性、メタノール性またはエーテル性塩酸または他の薬理学的に許容し得る酸で処理することによって相当する塩に変換することができる。
【0029】
ベンゾイルグアニジン(I)を製造する一般的説明
変形方法B:安息香酸アルキル(II、L=O−アルキル)から
式IIの安息香酸アルキル1.0当量およびグアニジン(遊離塩基)5.0当量を、イソプロパノールに溶解またはTHFに懸濁しそして変換が完了する(薄層クロマト監視)まで、沸点(典型的な反応時間2〜5時間)で加熱する。溶剤を減圧下(回転蒸発機)で留去しそして残留物をEAにとりそしてNaHCO3溶液で3回洗浄する。乾燥をNa2SO4上で行い、溶剤を真空中で留去しそして残留物を、適当な溶離剤、例えば5:1のEA/MeOHを使用してシリカゲル上でクロマトグラフィー処理する。
(塩形成:変形方法A参照)
【0030】
実施例1
NMP中での炭酸セシウムの存在における塩化アセチルによるアセチル化およびその後の変形方法Aによる塩酸塩形成によって、2−クロロ−4−ヒドロキシ−5−トリフルオロメチルベンゾイルグアニジンから4−アセチルオキシ−2−クロロ−5−トリフルオロメチルベンゾイルグアニジン塩酸塩を得た。
無色の結晶。M++H=324。
【0031】
実施例2
NMP中での炭酸セシウムの存在下における塩化アセチルによるアセチル化およびその後の変形方法Aによる塩酸塩形成によって、4−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−トリフルオロメチルベンゾイルグアニジンから4−アセチルオキシ−2−メトキシ−5−トリフルオロメチルベンゾイルグアニジン塩酸塩を得た。
無色の結晶。M++H=320。
【0032】
実施例3
NMP中での炭酸セシウムの存在下における塩化アセチルによるアセチル化およびその後の変形方法Aによる塩酸塩形成によって、3−ヒドロキシ−2−メトキシ−5−第3ブチルベンゾイルグアニジンから3−アセチルオキシ−2−メトキシ−5−第3ブチルベンゾイルグアニジン塩酸塩を得た。
無色の結晶。M++H=308。

Claims (2)

  1. 式I
    Figure 0004101904
    のオルト−置換されたベンゾイルグアニジンまたはその医薬的に許容し得る塩。
    上記式において、
    R(1)は、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するアルキルまたはCF3
    2個の置換分R(2)およびR(3)の1個は、−O−CO−R(27)〔式中、R(27)は、1、2、3、4、5、6、7または8個の炭素原子を有するアルキルである〕であり;
    置換分R(2)およびR(3)の他の1個は、常に水素として定義され;
    R(4)は、1、2、3または4個の炭素原子を有するアルコキシ、F、Cl、Br、またはI;そして、
    R(5)は、水素である。
  2. 式II
    Figure 0004101904
    (式中、R(1)〜R(5)は、請求項1に記載の意義を有しそしてLは、容易に求核的に置換することのできる脱離基である)の化合物をグアニジンと反応させることからなる請求項1記載の化合物Iの製法。
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