JP4100513B2 - 中空形材の取付構造 - Google Patents
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Description
具体的には、枠材の貫通孔に調整部品を挿入して建物躯体に当接し、この調整部品の挿通孔にねじを挿通して建物躯体に螺合し、そのねじの頭部を調整部品の挿通孔開口縁に押しつけ、そのねじの締付力を調整部品で支持することで枠材を建物躯体に取付けている。
このために、その調整部品を通してねじを真っ直ぐに挿入できずに斜めの姿勢となることがあり、この場合には、ねじの頭部が調整部品の挿通孔開口縁に正しく接せずに見栄えが悪くなる。
また、調整部品が斜めの姿勢であるから、その調整部品と枠材の間に隙間が生じ、ねじの頭部と挿通孔開口縁との間にも隙間が生じるので、それらの隙間から雨水等が建物躯体側に浸入することがある。
前記表面板のねじ挿入孔の周縁部を、前記裏面板に向かう漏斗状の突起部とし、
前記スペーサ部品挿入孔から中空部内に挿入されるスペーサ部品を、その一端部に、前記突起部の外周面に密嵌する凹陥部を有し、他端部には、前記スペーサ部品挿入孔に挿入する時には内周側に変形し、かつ通過すると復帰して裏面板の内面に接する係止片を有するものとし、
前記裏面板のスペーサ部品挿入孔から中空部内にスペーサ部品を挿入して、前記凹陥部を前記突起部の外周面に密嵌すると共に、前記係止片を裏面板の内面に接して前記スペーサ部品を前記中空部内に設け、
前記ねじ挿入孔から挿入したねじを、スペーサ部品の内部を通して建物躯体に螺合して、その頭部を表面板のねじ挿入孔の周縁部表面に接することで中空形材を建物躯体に取付けたことを特徴とする中空形材の取付構造である。
このようにすれば、スペーサ部品と表面板のねじ挿入孔の周縁部の突起部の外周面との接触部及びねじ螺合孔とねじの螺合部がそれぞれ止水されているので、雨水等がねじ挿入孔から中空部内に浸入することがないし、スペーサ部品のねじ挿通孔を通して建物躯体に浸入することを防止できる。
また、スペーサ部品の凹陥部と突起部の外周面が密嵌することでスペーサ部品を中空部内に真っ直ぐの姿勢に取付けできるから、ねじを、そのスペーサ部品の内部を通して真っ直ぐに挿入して建物躯体に螺合することができ、このねじの頭部が表面板のねじ挿入孔の周縁部表面に正しく接し、見栄えが良い。
しかも、表面板のねじ挿入孔の周縁部の突起部の外周面とスペーサ部品との間に隙間が生じないし、表面板のねじ挿入孔の周縁部表面とねじの頭部との間に隙間が生じないから、それらの間から雨水等が中空部内に浸入することがない。
前記ねじ挿入孔12の周縁部は皿絞り加工されて漏斗状の突起部15が裏面板13に向けて突出して形成し、この突起部15の表面が漏斗状の皿絞り面16である。つまり、突起部15の表面が前述のねじ挿入孔12の周縁部表面で、突起部15の外周面が周縁部裏面であると共に、スペーサ係止部である。
前記突起部15と裏面13との間にスペーサ部品20が設けてある。
前記ねじ挿入孔12から、このスペーサ部品20の内部を挿通したねじ30を建物躯体1に螺合することで中空形材10を取付けている。
前記スペーサ部品20における突起部15に接する一端部は、前記スペーサ係止部と嵌合してスペーサ部品20を真っ直ぐな姿勢とする係止受け部を有している。例えば突起部15が嵌合する凹陥部23を有している。また、前記スペーサ部品20における突起部15に接する一端面から前記ねじ螺合孔21までの一端寄り部分20aは、突起部15との接触部及びねじ螺合孔21とねじ30の螺合部を止水する材質である。
前記ねじ30はねじ部31と頭部、例えば皿形頭部32を有し、その皿形頭部32が前述の皿絞り面16に接する。
よって、そのスペーサ部品20のねじ挿通孔22を通してねじ30を真っ直ぐに入れることができ、その皿形頭部32が皿絞り面16に正しく接する。
また、ビス30のねじ部31がスペーサ部品20のねじ螺合孔21に螺合し、その螺合部を止水しているので、前述のようにねじ挿入孔12から雨水等がスペーサ部品20のねじ挿通孔22を通って建物躯体に浸入することがない。
つまり、ねじ挿入孔12から雨水等が中空部10a、建物躯体に浸入することを防止できる。
図2(a),(b)に示すように、スペーサ部品20の一端面には凹陥部23が形成され、この凹陥部23の底面にねじ螺合孔21が形成され、このねじ螺合孔21と連続して前述のねじ挿通孔22が他端面20bまで形成してある。
前記ねじ螺合孔21はねじ30のねじ部31の外径よりも小径で、前記ねじ30のねじ部31がねじ螺合孔21部分をねじ切りしながら螺合する。
また、前記ねじ挿通孔22はねじ30のねじ部31の外径と同一で、そのねじ挿通孔22がねじ30の挿通ガイドの役目を果たすようにしてある。これに限ることはなく、ねじ挿通孔22は、ねじ部31の外径よりも大きくしても良い。
この係止片25はクサビ形状で、スペーサ部品20をスペーサ部品挿入孔14に挿入する時には内周側に変形し、そのスペーサ部品挿入孔14を通過すると図1に示すように、元の形状に復帰して裏面板13の内面13aに接してスペーサ部品20が抜け出すことを防止するとともに、突起部15と凹陥部23の密着性を高める。この実施の形態では径方向に一対の係止片25が設けてあるが、1つでも良いし、3つ以上でも良い。
前述のようにすることで、ねじ30をねじ挿入孔12から真っ直ぐに正しく挿入して建物躯体1に螺合することができるから、ねじ30の皿状頭部32が皿絞り面16に均一に接し、突起部15の全周とスペーサ部品20の一端面が均一に接して止水効果が優れたものとなる。
また、一端寄り部分20aを軟質材料とし残りの部分を硬質樹脂(PP,ABS)などの硬質材料としても良い。この場合には、いわゆる2色成形と言われる射出成形品とすることが好ましいが、別部材として接着剤で固着するようにしても良い。なお、このようにした場合には、硬質材料の残りの部分にスリットを形成して径方向に弾性変形し易くして係止片25がスペーサ部品挿入孔14を通過し易くすることが好ましい。
例えば、部品本体26をねじ挿通孔22、係止片25、スリット28を有し、一端面に凹部29を有する形状とする。
前記シート材27は、前記凹部29に嵌合する板状で、かつ前述のねじ螺合孔21を有する形状とする。
これによって、図3(a)の仮想線で示すように突起部15の外周面(スペーサ係止部)と凹部29の内周面(係止受け部)が嵌合してスペーサ部品が真っ直ぐな姿勢に取付けできる。また、突起部15がシート材27に接して止水する。
また、シート材27の表面をテーパ形状に凹ませて突起部15になじみ易くしても良い。
この場合は、ねじ30の頭部32を通常の形状の頭部とする。
Claims (5)
- 中空形材の中空部を形成する表面板にねじ挿入孔を、裏面板にスペーサ部品挿入孔を相対向して形成し、
前記表面板のねじ挿入孔の周縁部を、前記裏面板に向かう漏斗状の突起部とし、
前記スペーサ部品挿入孔から中空部内に挿入されるスペーサ部品を、その一端部に、前記突起部の外周面に密嵌する凹陥部を有し、他端部には、前記スペーサ部品挿入孔に挿入する時には内周側に変形し、かつ通過すると復帰して裏面板の内面に接する係止片を有するものとし、
前記裏面板のスペーサ部品挿入孔から中空部内にスペーサ部品を挿入して、前記凹陥部を前記突起部の外周面に密嵌すると共に、前記係止片を裏面板の内面に接して前記スペーサ部品を前記中空部内に設け、
前記ねじ挿入孔から挿入したねじを、スペーサ部品の内部を通して建物躯体に螺合して、その頭部を表面板のねじ挿入孔の周縁部表面に接することで中空形材を建物躯体に取付けたことを特徴とする中空形材の取付構造。 - スペーサ部品は、ねじの挿通ガイドの役目をするねじ挿通孔を有する請求項1記載の中空形材の取付構造。
- 表面板のねじ挿入孔の周縁部を皿絞り加工して漏斗状の突起部とし、
ねじの頭部を、前記皿絞り加工した皿絞り面に接する皿状頭部とした請求項1又は2記載の中空形材の取付構造。 - スペーサ部品の他端寄り外周面が、裏面板のスペーサ部品挿入孔の内周面に接している請求項1又は2又は3記載の中空形材の取付構造。
- スペーサ部品は、凹陥部の底面に形成したねじ螺合孔と、このねじ螺合孔と連続したねじ挿通孔を有し、このスペーサ部品の一端寄り部分を、前記突起部の外周面との接触部及びねじ螺合孔とねじの螺合部をそれぞれ止水する材質とした請求項1〜4いずれか1項記載の中空形材の取付構造。
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