JP4099611B2

JP4099611B2 - 照明器具

Info

Publication number: JP4099611B2
Application number: JP37022398A
Authority: JP
Inventors: 修一曽根
Original assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Current assignee: Toshiba Lighting and Technology Corp
Priority date: 1998-12-25
Filing date: 1998-12-25
Publication date: 2008-06-11
Anticipated expiration: 2018-12-25
Also published as: JP2000195327A

Description

【０００１】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば、支持部材に取り付けられる天井埋込形の照明器具に関する。
【０００２】
【従来の技術】
従来、例えば、図７および図８に示す照明器具１が知られている。この照明器具１は、Ｔバー３と呼ばれるレール状の支持部材に取り付けられるもので、このＴバー３は、例えば、１．２ｍあるいは１．５ｍなどの間隔を介し、図示しない天井スラブに固定された吊りボルトなどにより吊り下げ支持されて、天井部に平行状あるいは格子状に複数配置されている。また、このＴバー３は、垂直板部４と、この垂直板部４の下端部から両側に突出する下部載置部５とにより断面略Ｔ字状をなすとともに、垂直板部４の上端部には上部載置部６が形成され、さらに、垂直板部４の中間位置には、中間係止部７が設けられている。そして、このＴバー３の下部載置部５上に天井板８の周縁部などを載置して、いわゆるシステム天井が構成される。
【０００３】
また、照明器具１は、下面を開口した器具本体11を備え、この器具本体11の下端部が下部載置部５上に載置されるとともに、器具本体11にねじ12にて固定された取付部材14の下端に折り返して形成した載置片15が、Ｔバー３の上部載置部６上に載置される。さらに、この取付部材14には、弾性変形可能な引掛片16が取り付けられ、この引掛片16の引掛部17をＴバー３の中間係止部７の下側に係止して、照明器具１の上側への移動を防止している。また、この引掛片16は、この引掛片16に形成した孔部16a と取付部材14に形成した孔部14a とを位置あわせした状態で、ねじやリベット18などを用いて固着されている。さらに、この引掛片16は、複数の孔部14a ，16a を形成してそれぞれリベット18で固定し、あるいは、引掛片16の側部を載置片15に当接して、回り止めしている。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、上記従来のように、引掛片をねじやリベットを用いて器具本体側に取り付ける構成では、作業性が悪く、製造コストの低減が困難である問題を有している。
【０００５】
本発明は、このような点に鑑みなされたもので、支持部材に係止される引掛片の取付作業を容易にして製造コストを低減できる照明器具を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】
請求項１記載の照明器具は、支持部材に設けられた載置部に上側から載置される取付部を備えた器具本体と；前記器具本体に当接する基板部、この基板部の下側から延設され前記支持部材に設けられた引掛受部に下側から対向する引掛部、および、前記基板部の下側から折り返された第１の係合部と、前記基板部の上側から折り返されさらに先端側が折り返された第２の係合部とを備え、前記第１の係合部を前記器具本体に引っ掛けて弾性的に係合した状態で、前記第２の係合部を弾性的に変形させながら前記器具本体に引っ掛けて前記第１の係合部とは異なる位置で前記器具本体に弾性的に係合し、前記基板部を前記器具本体に当接して、前記器具本体に取り付けられる弾性変形可能な引掛体と；を具備したものである。
【０００７】
そして、この構成では、器具本体は、支持部材の載置部に上側から取付部を載置して支持されるとともに、引掛体の引掛部が、支持部材の引掛受部に下側から対向し、器具本体の上側への移動を制限する。そして、引掛体は、第１および第２の係合部を器具本体に弾性的に係合して、器具本体に容易に取り付けられる。また、引掛体は、複数箇所で器具本体に係合し、回り止めされる。さらに、引掛体は、基板部と、この基板部から折り返された第１の係合部と、前記基板部から折り返されさらに先端側が折り返された第２の係合部とを備え、引掛体は、構造が簡略で容易に製造される。また、引掛体は、第１の係合部を器具本体に引っ掛けて係合した状態で、先端側をさらに折り返した第２の係合部を弾性的に変形させながら器具本体に引っ掛けて係合し、基板部を器具本体に当接させることにより、第１の係合部と第２の係合部との間に、器具本体が弾性的に挟持されるとともに、基板部が器具本体に弾性的に押圧され密着する状態となり、回り止めされ、かつ、がたつくことなく安定して、引掛体が器具本体に容易に取り付けられる。
【０００８】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の照明器具の一実施の形態を図面を参照して説明する。
【０００９】
図１および図２において、31は照明器具で、この照明器具31は、支持部材としてのＴバー３と呼ばれるレール状の支持部材に取り付けられるもので、このＴバー３は、例えば、１．２ｍあるいは１．５ｍなどの間隔を介し、図示しない天井スラブに固定された吊りボルトなどにより吊り下げ支持されて、天井部に平行状あるいは格子状に複数配置されている。また、このＴバー３は、垂直板部４と、この垂直板部４の下端部から両側に突出する下部載置部５とにより断面略Ｔ字状をなすとともに、垂直板部４の上端部には断面略Ｈ字状の載置部としての上部載置部６が形成され、さらに、垂直板部４の中間位置には、下側に向かって突出する断面略コの字状の引掛受部としての中間係止部７が設けられている。そして、このＴバー３の下部載置部５上に天井板８の周縁部などを載置して、いわゆるシステム天井が構成される。
【００１０】
そして、照明器具31は、シャーシ32と、このシャーシ32に取り付けられる反射体33および一対の取付部材34となどを備えた器具本体35を備えている。そして、シャーシ32は、例えば金属板にて形成され、下面を照射開口として開口した細長な箱状をなし、天板部41と、この天板部41の両側部から湾曲して形成された一対の側板部42と、長手方向の両端部を覆う一対の端板部44とを備えている。また、天板部41には、幅方向の中央部に、長手方向に沿って、部品取付部46が形成され、図示しない安定器や端子台などの点灯部品が取り付けられている。また、天板部41には、部品取付部46の両側方に位置して、反射体取付部47が切り起こしなどして形成されている。さらに、側板部42および端板部44の下端部は、外方に折曲され、さらに上方に折曲されて、Ｔバー３の下部載置部５上に載置されるシャーシ側支持部48が形成されている。
【００１１】
そして、シャーシ32の内側には、長手方向に相対向して、点灯部品に接続される図示しない２対のランプソケットが取り付けられ、これらランプソケット間に、それぞれ直管形の蛍光ランプＬが装着されている。
【００１２】
また、反射体33は、例えば金属板にて形成され、反射体あるいはＶカバーとも呼ばれ、断面略Ｖ字状をなし、シャーシ32の反射体取付部47に取り付けられ、部品取付部46すなわち部品取付部46に取り付けられた点灯部品を覆っている。そして、反射体33の下面は、蛍光ランプＬに対向する反射面となっている。
【００１３】
さらに、各取付部材34は、図１ないし図３に示すように、例えば金属板にて形成され、上部支持板部51と、この上部支持板部51の長手方向の両端部から下方に延設された側部支持板部52とを備えている。また、これら上部支持板部51と側部支持板部52の長手方向に沿った両側部には、補強用のフランジ部53が形成されている。そして、上部支持板部51は、シャーシ32の天板部41の部品取付部46の上面に当接し、図示しないねじあるいはリベットなどの固着具あるいは溶接などにより、シャーシ32に固着されている。また、各側部支持板部52の下側部には、引掛片取付部54が設けられている。そして、引掛片取付部54には、側部支持板部52の下端の縁部の一部から外方に屈曲され、さらに下方に屈曲された断面略Ｌ字状の取付部55が形成されている。そして、この取付部55の両側に位置する側部支持板部52の下端の縁部がそれぞれ第１の係合受部56となっている。さらに、一側の第１の係合受部56のさらに一側に位置して、下方に向かい内側片58が延設されている。そして、これら取付部55および内側片58により、Ｔバー３の上部載置部６に上側から緩嵌する凹部が形成されている。さらに、取付部55の上方に所定の寸法だけ離間して、角孔状をなす第２の係合受部59が形成されている。
【００１４】
そして、各引掛片取付部54には、それぞれ引掛体としての引掛片61が取り付けられている。これら引掛片61は、例えば弾性変形可能な１枚の金属板を打ち抜き屈曲などして形成され、図１ないし図５に示すように、略矩形板状の基板部62を備え、この基板部62の下側に引掛部64、上部引掛部65、および一対の第１の係合部66が一体に延設され、基板部62の上側に、第２の係合部67が一体に延設されている。そして、引掛部64および上部引掛部65は、基板部62と面一をなす細長矩形板状の脚片部64a ，65a と、これら脚片部64a ，65a の先端側から外側上方に折り返された係止片部64b ，65b とを備えている。そして、引掛部64の脚片部64a は、上部引掛部65の脚片部65a より長く形成されている。また、各第１の係合部66は、それぞれ基板部62の下端部から外側上方に折り返された第１の係合片部66a を備えている。さらに、第２の係合部67は、基板部62と面一をなす細長矩形板状の脚片部67a と、この脚片部67a の先端側から外側下方に折り返された第２の係合片部67b と、この第２の係合片部67b の下端側から内側上方に折り返された挿入片部67c とを備えている。また、少なくとも、基板部62と第１の係合片部66a とのなす角度、および、基板部62と第２の係合片部67b とのなす角度は、それぞれ鋭角となっている。また、第２の係合部67は、脚片部67a と第２の係合片部67b との間の角部67d 、および、第２の係合片部67b と挿入片部67c との間の角部67e は、それぞれ若干の円弧状に形成されている。
【００１５】
そして、これら引掛片61を引掛片取付部54に取り付ける際は、図５に示すように、引掛片取付部54の内側下方から、第１の係合受部56に第１の係合部66を引っ掛け、次いで、第２の係合部67の部分を外側（矢印Ｆ方向）に押圧する。すると、引掛片61は第１の係合部66の部分を支点として回動するとともに、第２の係合部67の角部67e の近傍が取付部材34に当接し、第２の係合部67が付勢力に抗して変形しながら第２の係合受部59に挿入される。そして、この状態で、第１の係合部66と第２の係合部67との間に、取付部材34の引掛片取付部54が弾性的に挟持されるとともに、基板部62が引掛片取付部54に弾性的に押圧され密着する状態となり、回り止めされ、かつ、がたつくことなく安定して、引掛片61が取付部材34すなわち器具本体35に取り付けられる。
【００１６】
そして、この照明器具31を天井部に設置する際は、図６に示すように、照明器具31を一対のＴバー３間に上側から嵌め込むと、シャーシ32の下端のシャーシ側支持部48がＴバー３の下部載置部５上に当接するとともに、各取付部材34の取付部55がＴバー３の上部載置部６上に当接して、照明器具31を支持する。加えて、引掛片61の引掛部64の係止片部64b は弾性変形しながら中間係止部７を乗り越え、中間係止部７に下方から対向し、すなわち、中間係止部７に当接して係止しあるいはわずかな間隔を介して離間し、器具本体35の上方への移動を阻止する。さらに、この引掛片61、および、中間係止部７の上側に位置する上部引掛部65の係止片部64b ，65b が弾性的に垂直板部４に当接し、照明器具31の側方へのがたつきを防止する。
【００１７】
このように、本実施の形態の天井埋込形の照明器具31によれば、Ｔバー３に係止され照明器具31の上側への移動を抑止する引掛片61を、ねじやリベットなどの固着部材や工具を用いることなく、器具本体35の取付部材34にワンタッチで固着でき、作業性を向上し、照明器具31の製造コストを低減できる。
【００１８】
また、引掛片61の構造は簡略で、製造コストを低減できる。
【００１９】
さらに、引掛片61は、上下の２カ所、本実施の形態では３カ所で取付部材34に係止され、専用の構造を設けることなく、回り止めもできる。
【００２０】
また、第２の係合部67の角部67e は、曲面状としたため、角孔である第２の係合受部59に容易に挿入できる。
【００２１】
さらに、引掛片61に適度な弾性を持たせることにより、適度な押圧力で取付部材34に嵌め込み固定できるとともに、取付部材34からの外れを防止できる。
【００２２】
なお、上記の実施の形態では、引掛片61の第１の係合部66を２カ所、第２の係合部67を１カ所としたが、それぞれ１カ所とし、あるいは、それぞれ２カ所以上の複数設けることもできる。
【００２３】
【発明の効果】
請求項１記載の照明器具によれば、器具本体は、支持部材の載置部に上側から取付部を載置して支持されるとともに、引掛体の引掛部が、支持部材の引掛受部に下側から対向し、器具本体の上側への移動を制限できる。そして、引掛体は、第１および第２の係合部を器具本体に弾性的に係合して、器具本体に容易に取り付けでき、固着具などを用いる構成に較べ、照明器具の製造コストを低減できる。また、引掛体は、複数箇所で器具本体に係合し、回り止めできる。さらに、引掛体は、構造が簡略で容易に製造できる。また、引掛体は、第１の係合部を器具本体に引っ掛けて係合した状態で、先端側をさらに折り返した第２の係合部を弾性的に変形させながら器具本体に引っ掛けて係合し、基板部を器具本体に当接させることにより、第１の係合部と第２の係合部との間に、器具本体が弾性的に挟持されるとともに、基板部が器具本体に弾性的に押圧され密着する状態となり、回り止めされ、かつ、がたつくことなく安定して、引掛体を器具本体に容易に取り付けでき、工具を用いた煩雑な作業の必要がなく、照明器具の製造コストを低減できる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明の照明器具の一実施の形態を示す一部の断面図である。
【図２】同上照明器具を示す分解斜視図である。
【図３】同上照明器具を示す一部の分解斜視図である。
【図４】同上照明器具の引掛体の説明図である。
（ａ）は平面図
（ｂ）は側面図
（ｃ）は正面図
【図５】同上照明器具の組み立て工程を示す説明図である。
【図６】同上照明器具の設置工程を示す説明図である。
【図７】従来の照明器具を示す一部の断面図である。
【図８】同上照明器具を示す一部の分解斜視図である。
【符号の説明】
３支持部材としてのＴバー
６載置部としての上部載置部
７引掛受部としての中間係止部
31 照明器具
35 器具本体
55 取付部
61 引掛体としての引掛片
62 基板部
64 引掛部
66 第１の係合部
67 第２の係合部

Claims

支持部材に設けられた載置部に上側から載置される取付部を備えた器具本体と；
前記器具本体に当接する基板部、この基板部の下側から延設され前記支持部材に設けられた引掛受部に下側から対向する引掛部、および、前記基板部の下側から折り返された第１の係合部と、前記基板部の上側から折り返されさらに先端側が折り返された第２の係合部とを備え、前記第１の係合部を前記器具本体に引っ掛けて弾性的に係合した状態で、前記第２の係合部を弾性的に変形させながら前記器具本体に引っ掛けて前記第１の係合部とは異なる位置で前記器具本体に弾性的に係合し、前記基板部を前記器具本体に当接して、前記器具本体に取り付けられる弾性変形可能な引掛体と；
を具備したことを特徴とする照明器具。